JP2003302298A - 力学量検出装置 - Google Patents

力学量検出装置

Info

Publication number
JP2003302298A
JP2003302298A JP2002107855A JP2002107855A JP2003302298A JP 2003302298 A JP2003302298 A JP 2003302298A JP 2002107855 A JP2002107855 A JP 2002107855A JP 2002107855 A JP2002107855 A JP 2002107855A JP 2003302298 A JP2003302298 A JP 2003302298A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor chip
processing circuit
mechanical quantity
detection device
quantity detection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002107855A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Yoshihara
晋二 吉原
Yasutoshi Suzuki
康利 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2002107855A priority Critical patent/JP2003302298A/ja
Publication of JP2003302298A publication Critical patent/JP2003302298A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Fluid Pressure (AREA)
  • Pressure Sensors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 力学量の印加を検出する検出部を有した半導
体チップが接合層を介して台座に接合された力学量検出
装置において、検出部が検出した値を処理する処理回路
部を半導体チップに設けたとしても、処理回路部に形成
された素子の特性が変動してしまうのを抑制すること。 【解決手段】 半導体チップ30に配設された処理回路
部70は、半導体チップ30の周縁部に配置したことを
特徴としている。具体的には、半導体チップ30におけ
る金属ステム20に形成されたダイヤフラム面10に対
応する領域を除く領域に処理回路部70を配置してい
る。よって、ゲージ51〜54が設けられた半導体チッ
プ30にゲージ51〜54が検出した値を処理する処理
回路部70を設けたとしても、処理回路部70に形成さ
れたトランジスタTr1、Tr2等の素子の特性が変動
してしまうのを抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、力学量の印加を検
出する検出部を有した半導体チップが台座に接合された
力学量検出装置に関する。
【0002】
【従来技術】この種の力学量検出装置としては、特開2
000−241273号公報に記載の圧力検出装置が開
示されている。図5は、この圧力検出装置を示してい
る。
【0003】図5に示されるように、この圧力検出装置
100は、円形のダイヤフラム面10を有する金属ステ
ム20を有し、他面32側にゲージ(ピエゾ抵抗素子)
51〜54が設けられた半導体チップ30の一面31側
を、低融点ガラス等よりなるガラス層40を介して、ダ
イヤフラム面10の一面11側に接合したものである。
【0004】そして、ダイヤフラム面10の他面12側
に圧力媒体を導入したときに、ダイヤフラム面10及び
半導体チップ30の変形に基づき、ゲージ51〜54の
抵抗値変化を検出し、この検出した値をトランジスタや
トリミング抵抗などから構成される処理回路部(図示せ
ず)で所要の処理を行うことにより、圧力検出が行われ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術では、ゲージ51〜54が検出した値を処理する処理
回路部は半導体チップ30とは別チップに設けられてい
るため、装置が大型化してしまうという課題があった。
【0006】そこで、本発明者は、図6に示されるよう
に、ゲージ51〜54が設けられた半導体チップ30に
処理回路部70を設ければ、圧力検出装置100を小型
化できると考えた。
【0007】そして、この着眼点に基づき鋭意検討した
結果、ゲージ51〜54が設けられた半導体チップ30
に処理回路部70を設けたことにより、次のような問題
が生じることがわかった。
【0008】上述のように、ゲージ51〜54が設けら
れた半導体チップ30に処理回路部70を設けると、半
導体チップ30に圧力が印加された際には、この印加圧
力がゲージ51〜54だけでなく処理回路部70にも伝
達してしまう。
【0009】それによって、例えば、印加圧力により発
生するピエゾ抵抗効果や処理回路部70に形成されたト
ランジスタの電界が局所的に大きくなってしまい、この
電界によって加速されたキャリアが半導体チップ30の
表面に形成された酸化膜(図示せず)に飛び込んでトラ
ップされることにより、トランジスタのしきい値電圧が
変動するホットキャリア現象が発生してしまう。
【0010】そこで、本発明の目的は、上記問題点に鑑
み、力学量の印加を検出する検出部を有した半導体チッ
プが台座に接合された力学量検出装置において、検出部
が検出した値を処理する処理回路部を半導体チップに設
けたとしても、処理回路部に形成された素子の特性が変
動してしまうのを抑制することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の力学量
検出装置は、力学量の印加を検出する検出部を有した半
導体チップが台座に接合された力学量検出装置におい
て、半導体チップの中心部に配置された検出部が検出し
た値を処理する処理回路部は半導体チップに配設され、
処理回路部は半導体チップの周縁部に配置されるととも
に、半導体チップに力学量が印加された際に伝達される
応力が0.01kgf/mm2以下になるように配置さ
れることを特徴としている。
【0012】請求項1に記載の発明によれば、処理回路
部は半導体チップの周縁部に配置されるとともに半導体
チップに力学量が印加された際に伝達される応力が0.
01kgf/mm2以下になるように配置されるため、
半導体チップに力学量が印加された際には、半導体チッ
プの中心部に配置された検出部に印加される力学量より
も処理回路部に印加される力学量を小さくすることがで
きるため、処理回路部に発生するピエゾ抵抗効果やホッ
トキャリア現象を抑制することができる。
【0013】よって、検出部が設けられた半導体チップ
に検出部が検出した値を処理する処理回路部を設けたと
しても、処理回路部に形成された素子の特性が変動して
しまうのを抑制することができる。
【0014】請求項2に記載の力学量検出装置は、台座
における検出部が配置された領域に対応した領域には薄
肉のダイヤフラムが形成されるとともに、処理回路部は
半導体チップにおけるダイヤフラムに対応する領域を除
く領域に配置されていることを特徴している。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、処理回路
部を半導体チップにおけるダイヤフラムに対応する領域
を除く領域に配置しているため、半導体チップに力学量
が印加された際には、ダイヤフラムに対応に対応する領
域に配置された検出部に印加される力学量よりも処理回
路部に印加される力学量を小さくすることができるた
め、処理回路部に発生するピエゾ抵抗効果やホットキャ
リア現象を抑制することができる。
【0016】よって、検出部が設けられた半導体チップ
に検出部が検出した値を処理する処理回路部を設けたと
しても、処理回路部に形成された素子の特性が変動して
しまうのを抑制することができる。
【0017】請求項3に記載の力学量検出装置は、半導
体チップの面方位は、相直交する<110>結晶軸を有
した(100)面であり、処理回路部は<110>結晶
軸から略45°傾いた状態で配置されていることを特徴
としている。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、特にP型
拡散層の<110>結晶軸方向に発生する力学量の感度
(ピエゾ抵抗係数)は非常に大きいため、処理回路部を
<110>結晶軸から略45°傾いた状態で配置したこ
とにより、処理回路部に印加される力学量を小さくする
ことができ、処理回路部に発生するピエゾ抵抗効果やホ
ットキャリア現象を抑制することができる。
【0019】よって、検出部が設けられた半導体チップ
に検出部が検出した値を処理する処理回路部を設けたと
しても、処理回路部に形成された素子の特性が変動して
しまうのを抑制することができる。
【0020】請求項4に記載の力学量検出装置は、半導
体チップの面方位は、互いに直交する<110>結晶軸
と<100>結晶軸とを有した(110)面であり、処
理回路部は<100>と略平行した状態で配置されてい
ることを特徴としている。
【0021】請求項4に記載の発明によれば、特にP型
拡散層の<110>結晶軸方向に発生する力学量の感度
(ピエゾ抵抗係数)は、<100>結晶軸方向に発生す
る力学量の感度と比べて非常に大きいため、処理回路部
を<100>結晶軸と略平行した状態で配置したことに
より、処理回路部に印加される力学量を小さくすること
ができ、処理回路部に発生するピエゾ抵抗効果やホット
キャリア現象を抑制することができる。
【0022】よって、検出部が設けられた半導体チップ
に検出部が検出した値を処理する処理回路部を設けたと
しても、処理回路部に形成された素子の特性が変動して
しまうのを抑制することができる。
【0023】請求項5に記載の力学量検出装置は、半導
体チップは、低融点ガラスよりなるガラス層を介して台
座に接合されていることを特徴としている。それによ
り、クリープ現象による装置の特性変動を抑制すること
ができる。
【0024】尚、上記処理回路部は、請求項6に記載の
ように、少なくともトランジスタを有している。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の力学量検出装置を
圧力検出装置に適用した一実施形態を、図面に従って説
明する。尚、本実施形態の圧力検出装置100は、例え
ば車輌におけるエンジンの燃料噴射圧制御やブレーキ圧
制御等に用いられる。
【0026】図1(a)には、本実施形態の圧力検出装
置100における半導体チップ30の平面方向から見た
図を示し、図1(b)には、図1(a)におけるA−A
断面図を示す。
【0027】まず、図1(b)に示されるように、圧力
検出装置100は、円形のダイヤフラム面10を有する
金属ステム20と、一面31側がダイヤフラム面10の
一面11側に接着された半導体チップ30とを備え、ダ
イヤフラム面10の他面12側に、例えばエンジンの燃
料噴射圧力等に応じた圧力媒体(気体、液体等)を導入
し、ダイヤフラム面10及び半導体チップ30の変形に
基づき圧力検出を行うようにしたものである。
【0028】金属ステム20は切削等により形成された
中空円筒形状を成し、例えば、ガラスと熱膨張率が同程
度であるFi−Ni−Co系合金であるコバール等によ
り構成されている。
【0029】この金属ステム20においては、一端側に
ダイヤフラム面10が形成され、図示しない他端側か
ら、図1(b)中の白抜き矢印に示す様に、圧力媒体が
導入され、ダイヤフラム面10の他面12に圧力が印加
されるようになっている。
【0030】ここで、金属ステム20の寸法の一例を示
すと、円筒の外径は6.5mm、円筒の内径は2.5m
m、ダイヤフラム面10の肉厚は、例えば20MPaの
測定に際しては0.65mm、200MPaの測定に際
しては1.40mmである。
【0031】また、ダイヤフラム面10の一面11側に
接着された半導体チップ30は、面方位が(100)面
であり且つ全体が均一な肉厚の平面形状を成す単結晶シ
リコン基板よりなり、その一面31が低融点ガラス等よ
りなるガラス層40により、ダイヤフラム面10の一面
11に固定されている。
【0032】ここで、半導体チップ30の寸法の一例を
示すと、4.0mm×4.0mmの正方形状で、肉厚は
0.2mmである。また、ガラス層40の厚さは0.0
6mmである。
【0033】また、半導体チップ30の他面32側に
は、図1(a)に示されるように、ダイヤフラム面10
と対応する領域には、4個のピエゾ抵抗素子である長方
形状のゲージ51〜54が配設されている。尚、(10
0)面方位を有する半導体チップ30には、その構造
上、<110>結晶軸が相直交して存在する。ここで、
図1(a)に示されるように、一方(A―A断面線と一
致する方)の<110>結晶軸方向をX方向、他方の<
110>結晶軸方向をY方向とする。
【0034】そして、一対のゲージ51、52はその長
辺方向をX方向に沿って位置されており、一対のゲージ
53、54がその短辺方向をY方向に沿って位置されて
いる。さらに、これら4個のゲージ51〜54はそれぞ
れ配線(図示せず)で接続されてブリッジ回路を構成し
ている。
【0035】さらに、本実施形態では、半導体チップ3
0の他面32側の周縁部には、トランジスタやトリミン
グ抵抗などから構成される処理回路部70が設けられて
いる。この処理回路部70は、図示しないが、配線を介
してゲージ51〜54と接続されており、ゲージ51〜
54が検出した値を処理している。
【0036】ここで、半導体チップ30におけるゲージ
51〜54と処理回路部70の配置領域の詳細図を示す
図2を参照して、本実施形態の半導体チップ30の構造
を説明する。
【0037】この図2に示されるように、半導体チップ
30はP型の半導体基板80を有し、この半導体基板8
0の表面部には、P+分離領域81により互いに絶縁分
離された複数のN-エピタキシャル層領域82a、82
b、82c、82d、82eが形成されている。
【0038】エピタキシャル層領域82aの表面部に
は、上記した2対のゲージ51〜54が形成されてい
る。
【0039】エピタキシャル層領域82b、82cの表
面部には、トランジスタTr1、Tr2が形成されてお
り、これらトランジスタTr1、Tr2によりオペアン
プが構成されている。
【0040】エピタキシャル層領域82dの表面部に
は、特性調整用のトリミング抵抗83が形成されてい
る。尚、このトリミング抵抗83は、例えばクロムシリ
コン(CrSi)により形成されている。
【0041】エピタキシャル層領域82eの表面部に
は、半導体チップ30を外部と電気的に接続するための
電極パッド84が形成されている。尚、この電極パッド
84は、例えばアルミにより形成されている。
【0042】これらエピタキシャル層領域82b、82
c、82d、82eに形成されたトランジスタTr1、
Tr2、トリミング抵抗83、電極パッド84によっ
て、上記処理回路部70を構成している。
【0043】尚、半導体基板80の表面部には、P+
離領域81により互いに絶縁分離されたその他のエピタ
キシャル層領域(図示せず)が形成されており、これら
のエピタキシャル層領域に抵抗やその他のトランジスタ
などが形成されている。
【0044】また、半導体基板80の表面には、上記ゲ
ージ51〜54、トランジスタTr1、Tr2、トリミ
ング抵抗83、電極パッド84を接続するアルミ配線8
5とこのアルミ配線85の絶縁を確保するシリコン酸化
膜(SiO2)86が形成されている。
【0045】さらに、これらアルミ配線85及びシリコ
ン酸化膜86の上には保護膜であるパッシベーション膜
87が形成されており、このパッシベーション膜87に
は、ワイヤボンド用の開口部87aが設けられている。
尚、このパッシベーション膜87は、例えばプラズマ窒
化シリコン膜(P−SiN)により構成されている。
【0046】ここで、本実施形態の圧力検出装置100
の製造方法を簡単に説明する。
【0047】まず、上述のように、トランジスタTr
1、Tr2等で構成された処理回路部70とゲージ51
〜54とが設けられた半導体チップ30と金属ステム2
0を用意する。
【0048】続いて、金属ステム20上の所定領域に低
融点ガラス等からなるガラス層40を配設し、このガラ
ス層40上に上記半導体チップ30を配設する。
【0049】そして、これら一体物を焼成炉(図示せ
ず)に搬送して、ガラス層40に約400℃の熱を加え
て焼成させることにより、半導体チップ30を金属ステ
ム20に接合する。これにより、図1に示す圧力検出装
置100が出来上がる。
【0050】ここで、本実施形態の圧力検出装置100
の検出原理を説明する。
【0051】まず、図1(b)に示す白抜き矢印方向に
圧力が印加されると、ダイヤフラム面10及び半導体チ
ップ30がひずみ変形し、半導体チップ30に応力が発
生する。それに伴い、各ゲージ51〜54には、<11
0>結晶軸に応じて図1(a)に示す矢印X方向と矢印
Y方向とに応力が発生する。ここで、X方向の発生応力
をσXX、Y方向の発生応力をσYY、とする。
【0052】半導体チップ30におけるダイヤフラム面
10に位置する領域での発生応力の分布を図3に示す。
図3は、発生応力σXX(実線図示)とσYY(破線図示)
の大きさを、半導体チップ30の前記領域におけるダイ
ヤフラム面10の中心Kからの距離に応じて示したもの
である。
【0053】この図3に示されるように、発生応力σXX
及びσYYは、共に該中心Kから離れるに従って小さくな
っているが、発生応力σYYの方が減少度合が大きい。
【0054】そのため、各<110>結晶軸方向X、Y
に沿って配置された各ゲージ51〜54における出力e
は、両発生応力σXXとσYYの差Dを検出して出力するこ
とができる。即ち、該出力eは、σXXとσYYの差の絶対
値に比例(e|σXX−σYY|)し、上記ブリッジ回路に
より圧力検出が成される。
【0055】つまり、(100)面方位を有する半導体
チップ30においては、その構造上、高い応力感度を有
する結晶軸<110>が相直交して存在し、ゲージ1個
に対して2種類の応力σXX及びσYYが発生するため、上
記の検出原理によって圧力検出ができる。
【0056】ところで、本実施形態では、図1(a)に
示されるように、ゲージ51〜54が設けられた半導体
チップ30に処理回路部70を設けているが、このよう
な構成にしたことにより、圧力検出装置100を小型化
することができるが、それに伴い以下のような問題が発
生する。
【0057】上述のように、ゲージ51〜54が設けら
れた半導体チップ30に処理回路部70を設けると、半
導体チップ30に圧力が印加された際には、この印加圧
力がゲージ51〜54だけでなく処理回路部70にも伝
達してしまう。
【0058】それによって、例えば、印加圧力により発
生するピエゾ抵抗効果や、処理回路部70に形成された
トランジスタTr1、Tr2の電界が局所的に大きくな
ってしまい、この電界によって加速されたキャリアが半
導体チップ30の表面に形成されたシリコン酸化膜86
に飛び込んでトラップされることにより、トランジスタ
Tr1、Tr2のしきい値電圧が変動するホットキャリ
ア現象が発生してしまう。
【0059】そこで、本実施形態では、図1(a)に示
されるように、半導体チップ30に配設された処理回路
部70は、半導体チップ30の周縁部に配置したことを
特徴としている。具体的には、半導体チップ30におけ
る金属ステム20に形成されたダイヤフラム面10に対
応する領域を除く領域に処理回路部70を配置してい
る。
【0060】それによって、半導体チップ30に圧力が
印加された際には、ダイヤフラム面10に対応する領域
に配置されたゲージ51〜54に印加される圧力より
も、処理回路部70に印加される圧力を小さくすること
ができるため、処理回路部70に発生するピエゾ抵抗効
果やホットキャリア現象を抑制することができる。
【0061】よって、ゲージ51〜54が設けられた半
導体チップ30にゲージ51〜54が検出した値を処理
する処理回路部70を設けたとしても、処理回路部70
に形成されたトランジスタTr1、Tr2等の素子の特
性が変動してしまうのを抑制することができる。
【0062】また、図3に示されるように、処理回路部
70の配置位置は、半導体チップ30に圧力が印加され
た際に伝達される応力が0.01kgf/mm2以下に
なるように規定すると好ましい。
【0063】また、本実施形態では、相直交する<11
0>結晶軸が存在する(100)面方位を有する半導体
チップ30を用いているが、<110>結晶軸方向に発
生する圧力の感度(ピエゾ抵抗係数)は非常に大きいた
め、図4に示されるように、処理回路部70を<110
>結晶軸から略45°傾いた状態で配置するとよい。
【0064】その結果、処理回路部70に印加される圧
力を小さくすることができるため、処理回路部70に発
生するピエゾ抵抗効果やホットキャリア現象をより抑制
することができる。
【0065】また、本実施形態では、半導体チップ30
を金属ステム20に接合させるための接合層としてガラ
ス層40を用いているため、例えば樹脂からなる接着剤
を用いた場合と比較して、クリープ現象の発生を抑制す
ることができ、装置の特性変動を抑制することができ
る。
【0066】尚、本発明は、上記実施形態に限られるも
のではなく、様々な態様に適用可能である。
【0067】例えば、上記実施形態では、力学量検出装
置として圧力検出装置について説明したが、これに限ら
れるものではなく、加速度センサなどのような他の力学
量検出装置にも適用可能である。
【0068】また、図3に示されるように、半導体チッ
プ30の<110>結晶軸から略45°傾いた状態で処
理回路部70を形成する方法としては、処理回路部70
のパターンが記憶されたデータ自体を略45°回転させ
て形成してもよいが、例えば、半導体チップ30が複数
形成されたウェハ状態において、ウェハのオリフラ面を
<110>結晶軸から略45°傾けて処理回路部70を
形成してもよい。この場合、処理回路部70のパターン
が記憶されたデータ自体を回転させる必要がないため、
工程の簡略化を図ることができる。
【0069】また、上記実施形態では、半導体チップ3
0の面方位は、相直交する<110>結晶軸を有した
(100)面であり、図4に示されるように、処理回路
部70は<110>結晶軸から略45°傾いた状態で配
置されているが、これに限られるものではなく、例え
ば、半導体チップ30の面方位は、互いに直交する<1
10>結晶軸と<100>結晶軸とを有した(100)
面であってもよい。この場合、処理回路部70は、<1
10>結晶軸と比較して感度の小さい<100>結晶軸
と略平行した状態で配置するとよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係る圧力検出装
置における半導体チップの平面方向から見た図であり、
(b)は(a)におけるA―A断面図である。
【図2】図1に示す半導体チップの詳細図である。
【図3】図1に示す圧力検出装置の半導体チップの発生
応力分布を示す図である。
【図4】処理回路部を<110>結晶軸から45°傾け
て配置した状態を示す図である。
【図5】従来技術の圧力検出装置の断面構造を示す図で
ある。
【図6】半導体チップに処理回路部を設けた状態の圧力
検出装置の断面構造を示す図である。
【符号の説明】
10…ダイヤフラム面、 11…ダイヤフラム面の一面、 12…ダイヤフラム面の他面、 20…金属ステム、 30…半導体チップ、 31…半導体チップの一面、 32…半導体チップの他面、 40…ガラス層、 51〜54…ゲージ(ピエゾ抵抗素子)、 70…処理回路部、 80…P型半導体基板、 81…P+分離領域、 82a〜82e…N-エピタキシャル層領域、 83…トリミング抵抗、 84…電極パッド、 85…アルミ配線、 86…シリコン酸化膜、 87…パッシベーション膜、 100…圧力検出装置、 σXX、σYY…応力、 Tr1、Tr2…トランジスタ、 K…ダイヤフラム面の中心。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F055 AA21 BB20 CC02 DD01 DD04 EE14 FF11 GG16 4M112 AA01 AA02 BA01 CA01 CA08 CA12 CA16 DA18 EA03 EA06 EA07 EA11 EA13 FA01 FA06 FA09 FA20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 力学量の印加を検出する検出部を有した
    半導体チップが台座に接合された力学量検出装置におい
    て、 前記半導体チップの中心部に配置された前記検出部が検
    出した値を処理する処理回路部は前記半導体チップに配
    設され、 前記処理回路部は前記半導体チップの周縁部に配置され
    るとともに、前記半導体チップに力学量が印加された際
    に伝達される応力が0.01kgf/mm2以下になる
    ように配置されることを特徴とする力学量検出装置。
  2. 【請求項2】 前記台座における前記検出部が配置され
    た領域に対応する領域には薄肉のダイヤフラムが形成さ
    れるとともに、前記処理回路部は前記半導体チップにお
    ける前記ダイヤフラムに対応する領域を除く領域に配置
    されていることを特徴とする請求項1に記載の力学量検
    出装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体チップの面方位は、相直交す
    る<110>結晶軸を有した(100)面であり、前記
    処理回路部は前記<110>結晶軸から略45°傾いた
    状態で配置されていることを特徴とする請求項1または
    2に記載の力学量検出装置。
  4. 【請求項4】 前記半導体チップの面方位は、互いに直
    交する<110>結晶軸と<100>結晶軸とを有した
    (110)面であり、前記処理回路部は前記<100>
    結晶軸と略平行した状態で配置されていることを特徴と
    する請求項1または2に記載の力学量検出装置。
  5. 【請求項5】 前記半導体チップは、低融点ガラスより
    なるガラス層を介して前記台座に接合されていることを
    特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに記載の力学量
    検出装置。
  6. 【請求項6】 前記処理回路部は、少なくともトランジ
    スタを有していることを特徴とする請求項1乃至5の何
    れか1つに記載の力学量検出装置。
JP2002107855A 2002-04-10 2002-04-10 力学量検出装置 Pending JP2003302298A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002107855A JP2003302298A (ja) 2002-04-10 2002-04-10 力学量検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002107855A JP2003302298A (ja) 2002-04-10 2002-04-10 力学量検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003302298A true JP2003302298A (ja) 2003-10-24

Family

ID=29391773

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002107855A Pending JP2003302298A (ja) 2002-04-10 2002-04-10 力学量検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003302298A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016017290A1 (ja) * 2014-07-31 2016-02-04 日立オートモティブシステムズ株式会社 圧力センサ
JP2017003365A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 セイコーNpc株式会社 圧力センサ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6378229U (ja) * 1986-11-10 1988-05-24
JPH01236659A (ja) * 1988-03-17 1989-09-21 Nippon Denso Co Ltd 半導体圧力センサ
JPH0213753U (ja) * 1988-07-11 1990-01-29
JPH0972805A (ja) * 1995-09-06 1997-03-18 Hitachi Ltd 半導体センサ
JP2000241273A (ja) * 1999-02-23 2000-09-08 Denso Corp 圧力検出装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6378229U (ja) * 1986-11-10 1988-05-24
JPH01236659A (ja) * 1988-03-17 1989-09-21 Nippon Denso Co Ltd 半導体圧力センサ
JPH0213753U (ja) * 1988-07-11 1990-01-29
JPH0972805A (ja) * 1995-09-06 1997-03-18 Hitachi Ltd 半導体センサ
JP2000241273A (ja) * 1999-02-23 2000-09-08 Denso Corp 圧力検出装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016017290A1 (ja) * 2014-07-31 2016-02-04 日立オートモティブシステムズ株式会社 圧力センサ
JP2016033460A (ja) * 2014-07-31 2016-03-10 日立オートモティブシステムズ株式会社 圧力センサ
JP2017003365A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 セイコーNpc株式会社 圧力センサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6234027B1 (en) Pressure sensor for semi-conductor
JP4421511B2 (ja) 半導体圧力センサ
US5537882A (en) Semiconductor sensor for detecting physical amount without thermal hypsteresis where output wiring is disposed in a stress insensitive direction
US6789431B2 (en) Diaphragm-type semiconductor pressure sensor
US7808365B2 (en) Pressure sensor
JP4739164B2 (ja) 車両用エンジンの吸入空気圧力測定用の半導体感歪センサ
JP4438193B2 (ja) 圧力センサ
KR100210726B1 (ko) 내연기관의 연소실내압탐지용 압력 감지기
US11643324B2 (en) MEMS sensor
KR20040010394A (ko) 도핑된 반도체층을 배선으로 사용한 반도체 가속도 센서
JP2003302299A (ja) 力学量検出装置の製造方法
WO2015133101A1 (ja) 圧力センサ
JP2000241273A (ja) 圧力検出装置
JP2003315187A (ja) 力学量検出装置の製造方法
JP2003302298A (ja) 力学量検出装置
US6595067B2 (en) Pressure sensor using resin adhesive between sensor element and stem
US10527513B2 (en) Pressure sensor with resin portion and membrane having reduced temperature change distortion
JP2000147000A (ja) ピエゾ抵抗体を用いたセンサ及び加速度センサ
JP2009019973A (ja) 半導体圧力センサ
JPH05340956A (ja) 加速度センサ
JPS63196081A (ja) 半導体式圧力検出器
JP2000046667A (ja) 半導体圧力センサ素子
JPH0755619A (ja) 半導体圧力センサ
JPH06213744A (ja) 半導体圧力センサ
JP2004125417A (ja) 半導体式圧力センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040514

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060814

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060926

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061124

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070116