以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に従うコンロ100の概略構成図である。
図1を参照して、コンロ100は、キッチンカウンターに組み込まれるビルトインタイプである。コンロ100は、コンロバーナ1,2,3と、グリルバーナ4(図2参照)を含むグリル6と、操作部5と、コントローラ7と、天板10と、グリル排気口62を備える。
コンロバーナは、標準バーナ1と、高火力バーナ2と、小バーナ3とにより構成される。コンロ100の上面を覆っている天板10の左側には標準バーナ1が配置され、天板10の右側には高火力バーナ2が配置され、天板10の中央の奥には小バーナ3が配置されている。標準バーナ1は、加熱する被加熱物を載置する「載置部」としての五徳12と、伸縮機構13とを含む。高火力バーナ2は、五徳22と、伸縮機構23とを含む。小バーナ3は、五徳32と、伸縮機構33とを含む。
伸縮機構13,23はそれぞれ、後述する被加熱物検出スイッチと一体となって「載置状態検出部」を構成する。載置状態検出部は、五徳に被加熱物(鍋等)が載置されている「被加熱物載置状態」と、五徳に被加熱物が載置されていない「被加熱物非載置状態」とを検出する。
グリル6は、コンロ100の前面の中央において引出可能に配置されている。天板10には、グリル6の燃焼排ガスを排気するためのグリル排気口62が設けられている。
コンロ100の前側面には、コンロバーナ1,2,3およびグリルバーナ4の点火、消火および火力調整を含む各種設定を行なうための操作を受付ける操作部5が設けられている。操作部5は、点消火スイッチ41,42,43と、操作パネル51,52,53,61とを含む。点消火スイッチ41および操作パネル51は、標準バーナ1に対応して設けられている。点消火スイッチ42および操作パネル52は、高火力バーナ2に対応して設けられている。点消火スイッチ43および操作パネル53は、小バーナ3に対応して設けられている。操作パネル61はグリルバーナ4に対応して設けられている。
点消火スイッチ41,42,43の各々は、図3に示されるように、ユーザの押し操作により、対応するコンロバーナの点火指令用の操作位置と、該コンロバーナの消火指令用の操作位置とに切替え自在に構成されている。点消火スイッチ41,42,43はさらに、点火指令用の操作位置において、対応するコンロバーナの燃焼量(火力)を調節すべく回転操作自在に構成されている。すなわち、点消火スイッチ41,42,43の各々は、人為操作式の「点消火指令部」、および、人為操作式の「燃焼量調節操作部」を構成する。
操作パネル51,52,53の各々は、対応するコンロバーナによる調理の設定を指令するための入力を受付ける。操作パネル61は、グリルバーナ4に対して、点火、消火および火力調整を指令するための入力を受付ける。操作パネル51,52,53,61はたとえば開閉式になっている。
コンロ100の前側面において、点消火スイッチ41,42,43の周囲には、火力表示部54および電源スイッチ44が設けられている。火力表示部54は、たとえば、点消火スイッチごとに複数のLEDランプ54a(図3参照)を並べて配置した構成となっている。火力表示部54は、対応する点消火スイッチにて設定された燃焼量の大きさを、燃焼量の大きさに応じた数のLED54aを点灯させて表示する。
コントローラ7は、コンロ100の内部に搭載されている。コントローラ7は、コンロ100の各部の制御を司る「制御部」を構成する。
図2は、図1に示したコンロ100の制御構成を示すブロック図である。
図2を参照して、標準バーナ1、高火力バーナ2および小バーナ3の各々には、点火プラグ14と、着火状態を検出する熱電対15が設けられている。グリルバーナ4は、上面バーナ4aと下面バーナ4bからなる両面バーナにより構成される。上面バーナ4aおよび下面バーナ4bの各々にも、点火プラグ14および熱電対15が設けられている。
標準バーナ1、高火力バーナ2および下面バーナ4bにはそれぞれ、載置状態検出部8が設けられている。これら3つの載置状態検出部8は、基本的な構成が同じであるため、標準バーナ1に対する載置状態検出部8の構成を代表として説明し、他のものについては説明を省略する。
標準バーナ1に対する載置状態検出部8は、伸縮機構13と、被加熱物検出スイッチ17とを含む。伸縮機構13は、「載置状態検出位置」と「非載置状態検出位置」とにわたって上下動自在に構成された上下可動部を含む。
載置状態検出位置とは、被加熱物載置状態を検出するための位置であり、五徳12に載置される被加熱物の底部が当接するのに伴って押し下げられた状態での上下可動部の位置に対応する。一方、非載置状態検出位置とは、被加熱物非載置状態を検出するための位置であり、載置状態検出位置よりも上方の位置に対応する。五徳12に被加熱物が載置されていないとき、上下可動部は、復帰付勢力により非載置状態検出位置に復帰する。そして、五徳12に被加熱物が載置されるに伴って、上下可動部が被加熱物の底部により押し下げられて載置状態検出位置に位置する。
被加熱物検出スイッチ17は、伸縮機構13の上下可動部が載置状態検出位置に位置するときにオン状態とされ、かつ、上下可動部が上方に復帰して非載置状態検出位置に位置するときにオフ状態とされるように構成されている。
すなわち、被加熱物検出スイッチ17がオン状態であるときには、伸縮機構13の上下可動部が載置状態検出位置に位置しているため、被加熱物載置状態であることが検出される。一方、被加熱物検出スイッチ17がオフ状態であるときには、上下可動部が非載置状態検出位置に位置しているため、被加熱物非載置状態であることが検出される。
伸縮機構13,23,33,18の各々の上端部内には、温度センサ16が設けられている。温度センサ16は、五徳上に載置された被加熱物の底部が上下可動部の上端に当接した状態で、被加熱物の温度を検出するように構成されている。
標準バーナ1、高火力バーナ2、小バーナ3およびグリルバーナ4へガスを供給するための構成として、元ガス供給路24および元ガス電磁弁25が設けられている。元ガス供給路24は、標準バーナ用分岐路20a、高火力バーナ用分岐路20b、小バーナ用分岐路20cおよびグリルバーナ用分岐路20dの4系統に分岐されている。これら4つの分岐路20a〜20dにはそれぞれ、ガス量を調整して、対応するバーナの燃焼量(火力)を調整するための流量制御弁19が設けられている。
グリルバーナ用分岐路20dはさらに、上面バーナ用分岐路および下面バーナ用分岐路に分かれている。上面バーナ用分岐路および下面バーナ用分岐路の各々には、オリフィスof付きの流路26と、開閉式電磁弁27を備えたバイパス路28とが設けられている。
操作部5では、標準バーナ1に対応して、点消火指令部71、燃焼量調節操作部81、操作パネル51および火力表示部54が設けられる。点消火指令部71および燃焼量調節操作部81は、点消火スイッチ41(図1)により実現される。
同様にして、高火力バーナ2に対応して、点消火指令部72、燃焼量調節操作部82、操作パネル52および火力表示部54が設けられる。点消火指令部72および燃焼量調節操作部82は、点消火スイッチ42(図1)により実現される。小バーナ3に対応して、点消火指令部73、燃焼量調節操作部83、操作パネル53および火力表示部54が設けられる。点消火指令部73および燃焼量調節操作部83は、点消火スイッチ43(図1)により実現される。また、操作パネル61には、グリルバーナ4に対して点火および消火を指令するための点消火スイッチ63が設けられている。
コントローラ7には、操作部5に加えて、スピーカ55がさらに接続されている。スピーカ55は、各種情報をユーザに報知する「報知部」の一実施例に対応する。報知部には、スピーカ55の他に、火力表示部54などが含まれる。
コントローラ7は、一例として、CPU(Central Processing Unit)90、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリ92およびI/O(Input/Output)94を含むマイクロコンピュータを主体として構成される。コントローラ7は、マイクロコンピュータの動作クロックを供給するクロック生成回路96をさらに含む。
コントローラ7は、操作部5において指令された運転状態に基づいて、コンロバーナ1,2,3およびグリルバーナ4における加熱動作を制御する。上記制御に加えて、コントローラ7は、載置状態検出部8の異常診断処理を実行する。
図4は、図1に示したコンロ100における加熱制御および載置状態検出部8の異常診断処理を説明するための機能ブロック図である。図4に示された各機能ブロックの機能は、コントローラ7によるソフトウェア処理およびハードウェア処理によって実現することができる。
図4を参照して、コントローラ7は、電源制御部101と、燃焼制御部102と、計時部104と、記憶部106と、異常診断部108と、モード設定部110とを含む。
電源スイッチ44は、コントローラ7に電力を供給する「電力供給状態」と、コントローラ7への電力供給を遮断する「電源遮断状態」とを切替えるための操作を受付ける。電源スイッチ44がオンされると、電源制御部101は、電源Bからコントローラ7に電力を供給する。電源Bは電池であってもよいし、商用電源であってもよい。
一方、電源スイッチ44がオフされたときには、電源制御部101は、電源Bからコントローラ7への電力供給を遮断する。ただし、電源制御部101は、異常診断部108から与えられる電源保持信号がオンに設定されている場合には、電源スイッチ44がオフされた状態であっても、コントローラ7への電力供給を継続するように構成されている。
なお、電源制御部101は、電源スイッチ44のオンに代えて、点消火スイッチ41〜43およびグリルバーナ4の点消火スイッチ63の少なくともいずれか1つがオンされたときに、コントローラ7に電力を供給するようにしてもよい。また、電源制御部101は、点消火スイッチ41〜43および63が全てオフされたときに、コントローラ7への電力供給を遮断するようにしてもよい。
電源制御部101によって遮断状態から電源供給状態に切替えられると、燃焼制御部102は、操作部5にて指令された各種制御指令に基づいて、元ガス電磁弁25、流量制御弁19および点火プラグ14のそれぞれに駆動信号を与える。
具体的には、燃焼制御部102は、点消火スイッチ41〜43,63の少なくとも1つがオン状態のときに、元ガス電磁弁25を開弁し、点消火スイッチ41〜43,63が全てオフ状態のときに、元ガス電磁弁25を閉弁する。
燃焼制御部102は、点消火スイッチ41〜43(点消火指令部71〜73)および点消火スイッチ63の点火指令に基づいて対応するバーナを点火させ、点消火スイッチ41〜43,63の消火指令に基づいて対応するバーナを消火させるように、点火プラグ14の作動を制御する。
また、燃焼制御部102は、点消火スイッチ41〜43(燃焼量調節操作部81〜83)の指令に基づいて燃焼供給量を制御するように、流量制御弁19の作動を制御する。燃焼制御部102はさらに、載置状態検出部8からの検出信号に基づいて、被加熱物非載置状態では、バーナの燃焼を停止させる、または燃焼量を低下させる燃焼抑制処理を実行する。
計時部104は、コントローラ7が電力供給状態であるときには、載置状態検出部8により被加熱物載置状態が継続して検出されている時間T1(以下、「載置状態継続時間T1」とも称する)を計測する。計時部104は、電力供給状態の間、位置状態検出部8からの検出信号を監視することにより、被加熱物検出スイッチ17がオン状態か否かを判定する。そして、被加熱物検出スイッチ17がオフ状態と判定されたときには、計時部104は、載置状態継続時間T1をリセットする。すなわち、計時部104は、被加熱物検出スイッチ17がオフされたとき、載置状態継続時間T1を初期値(T1=0)にリセットする。
電源スイッチ44がオフされたことによりコントローラ7が電源遮断状態に切替えられたときには、計時部104は、載置状態継続時間T1の計測を中断するとともに、計測した載置状態継続時間T1を記憶部106に記憶する。記憶部106は不揮発性メモリによって構成されており、電源遮断状態においても載置状態継続時間T1を保持することができる。次にコントローラ7が電力供給状態に切替えられたときに、載置状態検出部8により被加熱物載置状態が検出されていると、計時部104は、記憶部106に保持されている計測値に加算する状態で、載置状態継続時間T1の計測を再開する。
計時部104は、計測した載置状態継続時間T1を異常診断部108に出力する。異常診断部108は、載置状態継続時間T1と規定時間Ts1とを比較する。規定時間Ts1はたとえば30時間に設定されている。載置状態継続時間T1が規定時間Ts1に達すると、異常診断部108は、電源スイッチ44がオフされた時点から所定時間Ts2の間に、載置状態検出部8の異常診断処理を実行する。
具体的には、異常診断部108は、載置状態継続時間T1が規定時間にTs1に達したと判断された場合には、電源スイッチ44がオフされたときに電源保持信号をオンに設定して電源制御部101に与える。これにより、異常診断部108は、電源スイッチ44がオフされた時点以降においても、自己への電力供給を継続させることで、異常診断処理の実行を可能とする。
異常診断部108はさらに、電源スイッチ44がオフされたときに、コントローラ7の動作モードの切替指令をモード設定部110に与える。モード設定部110は、異常診断部108からの切替指令に従い、コントローラ7の動作モードを「通常モード」から「低消費電力モード」に切替える。
通常モードは、燃焼制御部102がコンロバーナ1〜3またはグリルバーナ4における加熱動作を制御しているときの動作モードである。これに対して、低消費電力モードは、通常モードよりも電力消費を抑えた動作モードである。たとえば、低消費電力モードでは、コントローラ7の動作周波数は、通常モードにおける動作周波数よりも低い周波数に設定される。モード設定部110によってコントローラ7が低消費電力モードに設定されると、クロック生成回路96は、通常モードにおける動作クロックよりも低速(低周波数)の動作クロックを生成し、生成した動作クロックをCPU90に供給する。
なお、モード設定部110は、次に電源スイッチ44がオンされたときには、コントローラ7の動作モードを通常モードに復帰させる。これに従い、クロック生成回路96は、動作クロックを通常モード時の速度に戻す。
このようにして、載置状態継続時間T1が規定時間Ts1に達した場合には、コントローラ7は、電源スイッチ44がオフされた時点から所定時間Ts2の間、電力供給状態に維持されるとともに、低消費電力モードに設定される。そして、この所定時間Ts2内において、コントローラ7は、載置状態検出部8の異常診断処理を実行する。
(載置状態検出部の異常診断処理)
図5は、載置状態検出部8の異常診断処理の流れを説明するためのタイミングチャートである。図5では、被加熱物検出スイッチ17が正常であるときの被加熱物検出スイッチ17の状態および載置状態継続時間T1の時間的変化の一例が実線で示されている。また、被加熱物検出スイッチ17がオン故障しているときの被加熱物検出スイッチ17の状態および載置状態継続時間T1の時間的変化が破線で示されている。被加熱物検出スイッチ17のオン故障とは、被加熱物検出スイッチ17がオン状態で固定される故障であって、例えば被加熱物から降りかかる煮汁等が原因でスイッチの接点が固着することによって起こり得る。
図5を参照して、時刻t1では、電源スイッチ44がオフされているため、コントローラ7は遮断状態に設定されている。コントローラ7内の記憶部106(図4)には、前回のコンロ100の作動中に計測された載置状態継続時間T1が保持されている。
時刻t2にて電源スイッチ44がオンされると、コントローラ7は電源遮断状態から電力供給状態に切替わる。コントローラ7は、電力供給状態になると、記憶部106から載置状態継続時間T1を読み出すとともに、載置状態検出部8からの検出信号に基づいて、被加熱物検出スイッチ17がオン状態であるか否かを判定する。被加熱物検出スイッチ17がオフ状態と判定された場合、図5に示されるように、コントローラ7は、載置状態継続時間T1をリセットする(T1=0)。
時刻t2より後の時刻t3において、被加熱物検出スイッチ17がオフ状態からオン状態に切替わると、コントローラ7は、載置状態継続時間T1の計測を開始する。時刻t4において電源スイッチ44がオフされると、コントローラ7は、電力供給状態から電源遮断状態に切替わる。コントローラ7は、載置状態継続時間T1の計測を中断し、計測した載置状態継続時間T1を記憶部106に記憶する。その後の時刻t5において電源スイッチ44がオンされて再び電力供給状態になると、コントローラ7は、被加熱物検出スイッチ17のオン/オフ状態の判定結果に基づいて、載置状態継続時間T1の計測またはリセットを実行する。
これに対して、被加熱物検出スイッチ17がオン故障している場合には、被加熱物検出スイッチ17がオン状態で固定されているため、電源スイッチ44がオンされてコントローラ7が電力供給状態になった時刻t2以降、または時刻t5以降において、載置状態継続時間T1がリセットされることがない。したがって、電源スイッチ44がオンされた時点(時刻t2,t5)から電源スイッチ44がオフされる時点(時刻t4,t8)までの間、コントローラ7は、記憶部106に保持されている載置状態継続時間T1に加算する状態で載置状態継続時間T1を計測する。
コントローラ7は、載置状態継続時間T1の計測に並行して、載置状態継続時間T1と規定時間Ts1(たとえば30時間)とを比較する。載置状態継続時間T1が規定時間Ts1に達したと判定されると(時刻t7)、コントローラ7は、電源スイッチ44がオフされた時刻t8から所定時間Ts2の間、電源保持信号をオンに設定する。これにより、コントローラ7は電力供給状態を継続させる。所定時間Ts2はたとえば2時間に設定される。
ここで、被加熱物検出スイッチ17がオン状態に固定される場面としては、被加熱物検出スイッチ17がオン故障している場合の他に、被加熱物検出スイッチ17が正常であるが、ユーザが五徳に被加熱物を載置した状態で放置している場合が想定される。本実施の形態1では、電源スイッチ44がオフされるとコントローラ7を電源遮断状態とするため、電源スイッチ44のオフ後は、被加熱物検出スイッチ17がオン状態か否かを判定することができない。そこで、コントローラ7は、電力供給状態において載置状態継続時間T1を計測し、載置状態継続時間T1が規定時間Ts1(例えば30時間)に達したときには、載置状態検出部8に異常が生じている可能性があると判断して異常診断処理を実行する。これにより、被加熱物検出スイッチ17がオン故障しているか否かを診断する。
異常診断処理では、コントローラ7は、まず、スピーカ55を用いて、五徳から被加熱物を上げることを促す案内情報を報知する。そして、当該案内情報を報知した時点から所定時間Ts2(例えば2時間)が経過するまでの間に、載置状態検出部8により被加熱物非載置状態が検出されれば、コントローラ7は、載置状態検出部8が正常であると診断する。一方、案内情報を報知した時点から所定時間Ts2が経過しても、載置状態検出部8が被加熱物載置状態を継続して検出している場合には、コントローラ7は、載置状態検出部8が異常であると診断する。
その一方で、上記異常診断処理の実行中は、コントローラ7の異常診断機能を動作状態とするために、電源Bからコントローラ7への電力供給を継続させる必要がある。その結果、電源スイッチ44がオフされた後にもコントローラ7を駆動するために電力が消費され続けるため、電力消費量が増えてしまうという不具合が生じる。これにより、電源Bとして電池を備える電池駆動式のコンロにおいては、電池の消耗が早くなり、電池の寿命が短くなる可能性がある。
本実施の形態1に従うコンロ100では、異常診断処理の実行中、コントローラ7の動作モードを低消費電力モードに設定する。これにより、異常診断処理による電力消費量の増加を抑制することができる。低消費電力モードでは、たとえばコントローラ7の動作周波数を、通常モードでの動作周波数よりも低下させる。上述のように、異常診断処理は、所定時間Ts2内において載置状態検出部8により被加熱物非載置状態が検出されたか否かを判断するものである。そのため、コントローラ7の動作周波数を、バーナの加熱制御が行なわれる通常モード時の動作周波数よりも低い周波数としても、異常診断処理の実行に支障が生じることはない。
(処理フロー)
図6から図9は、本発明の実施の形態1に従うコンロ100における制御の処理手順を説明するためのフローチャートである。図6から図9に示した制御処理は、コントローラ7によって実行される。
図6を参照して、ステップS01により、電源スイッチ44がオンされると、電源Bからコントローラ7に電力が供給される。ステップS01による処理は、図4の電源制御部101の機能に相当する。
コントローラ7は、ステップS02により、自己の動作モードを通常モードに設定する。ステップS02による処理は、図4のモード設定部110の機能に相当する。
コントローラ7は、ステップS03により、被加熱物検出スイッチ17がオン状態であるか否かを判定する。被加熱物検出スイッチ17がオン状態のときには(S03のYES判定時)、コントローラ7は、ステップS04により、載置状態継続時間T1の計測を開始する。コントローラ7は、記憶部106に保持されている載置状態継続時間T1に加算する状態で、載置状態継続時間T1の計測を開始する。ステップS04による処理は、図4の計時部104の機能に相当する。
一方、被加熱物検出スイッチ17がオフ状態であるときには(S03のNO判定時)、コントローラ7は、ステップS13により、載置状態継続時間T1をリセットする(T1=0)。
コントローラ7は、ステップS05により、被加熱物検出スイッチ17がオン状態か否かを判定し、ステップS06により、電源スイッチ44がオン状態か否かを判定し、ステップS07により、点消火スイッチ41〜43,63がオン状態か否かを判定する。被加熱物検出スイッチ17がオン状態であり、電源スイッチ44がオン状態であり、かつ、点消火スイッチ41〜43,63がオフ状態である場合(S07のNO判定時)、コントローラ7は、載置状態継続時間T1の計測を継続する。被加熱物検出スイッチ17がオフ状態と判定されると(S04のNO判定時)、コントローラ7は、ステップS14により、載置状態継続時間T1をリセットする。さらにコントローラ7は、ステップS15により、電源スイッチ44がオン状態か否かを判定する。電源スイッチ44がオフ状態と判定された場合(S15のNO判定時)、ステップS16により、コントローラ7は電源保持信号をオフに設定して処理を終了する。一方、電源スイッチ44がオン状態と判定された場合(S15のYES判定時)には、処理はステップS07に戻される。
点消火スイッチ41〜43,63の少なくとも1つがオン状態であると判定されると(S07のYES判定時)、コントローラ7は、操作部5にて指令された各種制御指令に基づいて、オン状態の点消火スイッチに対応するバーナにおける加熱動作を制御する。
具体的には、コントローラ7は、ステップS08により、被加熱物検出スイッチ17がオン状態か否かを判定する。被加熱物検出スイッチ17がオフ状態である場合(ステップS08のNO判定時)、コントローラ7は、ステップ17に進み、「消火中被加熱物無し制御」を実行する。消火中被加熱物無し制御は、点消火スイッチがオン状態にもかかわらず点火処理を実行せず、対応するバーナを消火状態に維持するための制御であり、燃焼抑制処理の一態様に相当する。ステップS17による処理は、図4の燃焼制御部102の機能に相当する。
図7は、図6のステップS17での消火中被加熱物無し制御の処理手順を説明するためのフローチャートである。
図7を参照して、コントローラ7は、点消火スイッチがオフ状態からオン状態に切替えられた場合に、被加熱物検出スイッチ17がオフ状態のときには(ステップS08のNO判定時)には、ステップS31により、当該点消火スイッチがオン状態であることによる点火指令を無効にするとともに、当該点消火スイッチに対応するバーナの消火状態を維持する。コントローラ7はさらに、ステップS32により、スピーカ55を用いて、五徳に被加熱物を載置することを促す案内情報(例えば「鍋を置いて下さい」などの案内情報)を報知するとともに、ステップS33により、バーナに対応する火力表示部54のLED54a(図3)を点滅させる。その後、コントローラ7は、図6に示すメインフローチャートのステップS07に戻って、再び点消火スイッチがオン状態か否かを判定する。
図6に戻って、点消火スイッチがオン状態であり、かつ、被加熱物検出スイッチ17がオン状態である場合(S08のYES判定時)、コントローラ7はさらに、ステップ09により、電源スイッチ44がオン状態か否かを判定する。電源スイッチ44がオン状態の場合(S09のYES判定時)、コントローラ7は「通常燃焼制御」を実行する。ステップS18による処理は、図4の燃焼制御部102の機能に相当する。
図8は、図6のステップS18での通常燃焼制御の処理手順を説明するためのフローチャートである。
図8を参照して、通常時燃焼制御では、コントローラ7は、ステップS41により、オン状態の点消火スイッチに対応するバーナを点火させる点火処理を行なう。点火処理では、まず、流量制御弁19を開弁させ、点火プラグ14に駆動信号を与えて点火作動させる。点消火スイッチがオン状態であり、かつ、被加熱物検出スイッチ17がオン状態である間は(ステップS43のYES判定時)、ステップS50により、流量制御弁19の開度を調整することにより、燃焼量調整処理を行ないながらバーナの燃焼を継続させる。
コントローラ7は、バーナを燃焼させている間に、点消火スイッチがオン状態からオフ状態になると(S42のNO判定時)、ステップS49に進み、消火処理を実行する。その後、図6に示すメインフローチャートのステップS07に戻り、再び点消火スイッチがオン状態か否かを判定する。
一方、コントローラ7は、バーナを燃焼させている間に、被加熱物検出スイッチ17がオフ状態になると(ステップS43のNO判定時)、ステップS44により、当該バーナの燃焼量を、被加熱物不存在時の燃焼量に低下させるように流量制御弁19の開度を制御する。ステップS44による処理は、燃焼抑制処理の一態様に相当する。コントローラ7はさらに、ステップS45により、載置状態継続時間T1をリセットする。コントローラ7は、ステップS46により、当該バーナに対応する火力表示部54を点滅させることにより、五徳に被加熱物が載置されていない状態でバーナが燃焼しているという異常状態であることを報知する。
続いて、コントローラ7は、バーナの燃焼中に被加熱物検出スイッチ17がオフ状態になった後の経過時間T3が所定時間Ts3に達するまでは(S47のNO判定時)、ステップS42に戻り、バーナの燃焼量を不存在時燃焼量に低下させる状態を継続する。その間に被加熱物検出スイッチ17がオン状態になると(ステップS43のYES判定時)、コントローラ7は、ステップS50に示す燃焼量調整処理を行なった後、ステップS42に戻る。なお、所定時間Ts3はたとえば60秒に設定される。
一方、経過時間T3が所定時間Ts3に達しても被加熱物検出スイッチ17のオフ状態が継続している場合は(S47のYES判定時)、コントローラ7は、ステップS48に進み、点消火スイッチがオン状態であることによる点火指令を無効にし、かつ、ステップS49により、消火処理を実行する。その後、図6に示すメインフローチャートのステップS07に戻り、再び点消火スイッチがオン状態か否かを判定する。
図6に戻って、電源スイッチ44がオフ状態である場合(S09のNO判定時)には、コントローラ7は、ステップS10により、載置状態継続時間T1と規定時間Ts1とを比較する。載置状態継続時間T1が規定時間Ts1に達していない場合(S10のNO判定時)、コントローラ7は、ステップS19に進み、載置状態継続時間T1を記憶部106に記憶した後、ステップS20により、電源保持信号をオフに設定する。これにより、コントローラ7は電力供給状態から電源遮断状態に切替えられる。
これに対して、載置状態継続時間T1が規定時間Ts1以上である場合には(S10のYES判定時)、コントローラ7は、ステップS11に進み、電源保持信号をオンに設定する。これにより、電源スイッチ44のオフ後においても、電源Bからコントローラ7に対して電力供給が継続される。コントローラ7は、ステップS12により、電源Bから電力の供給を受けて、載置状態検出部8の異常診断処理を実行する。ステップS12による処理は、図4の異常診断部108の機能に相当する。
図9は、図6のステップS12での載置状態検出部の異常診断処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
図9を参照して、コントローラ7は、ステップS61により、自己の動作モードを低消費電力モードに設定する。ステップS61による処理は、図4のモード設定部110の機能に相当する。動作モードが通常モードから低消費電力モードに切替えられたことにより、通常モードにおける動作クロックよりも低速の動作クロックがコントローラ7に供給される。これにより、コントローラ7の動作周波数は、通常モードにおける動作周波数よりも低くなる。
コントローラ7は、ステップS62により、スピーカ55に「鍋を上げて下さい」などの五徳から被加熱物を上げることを促す案内情報を報知させる。次に、コントローラ7は、ステップS63により、案内情報報知後の経過時間T2(以下、「案内情報報知後経過時間T2」とも称する)の計測を開始する。コントローラ7はさらに、ステップS64により、被加熱物載置状態にあるバーナに対応する火力表示部54を点滅させる。
案内情報報知後経過時間T2が所定時間Ts2(例えば2時間)に達するまでに、被加熱物検出スイッチ17がオン状態からオフ状態になると(S65のNO判定時)、コントローラ7は、ステップS72により、載置状態継続時間T1および案内情報報知後経過時間T2の各々をリセットする(T1=T2=0)。コントローラ7は、ステップS73により、火力表示部54を消灯させるとともに、ステップS74により、「センサは正常です」などの載置状態検出部8が正常であることを示す情報を報知する。
一方、案内情報報知後経過時間T2が所定時間Ts2に達しても、被加熱物検出スイッチ17のオン状態が継続している場合には(S65のYES判定時)、コントローラ7は、ステップS67により、載置状態検出部8が異常であると診断する。そして、ステップS68により、コントローラ7は、メモリ92に格納されている異常診断回数Kを加算(1増加)する。異常診断回数Kは、ステップS12による異常診断処理において載置状態検出部8が異常と診断された回数を表すものであり、異常と診断されると1増加するように更新される。
コントローラ7は、ステップS69により、異常診断回数Kと閾値K1とを比較する。異常診断回数Kが閾値K1に達していない場合(S69のNO判定時)、コントローラ7は、ステップS71により、電源保持信号をオフに設定する。これにより、コントローラ7は遮断状態となる。なお、異常診断回数の閾値K1は1回であってもよいし、2回以上であってもよい。
一方、異常診断回数Kが閾値K1に達した場合には(S69のYES判定時)、コントローラ7は、スピーカ55に「故障が発生しました」などの異常情報を報知させるとともに、火力表示部54を点滅させて、異常が発生したことを報知する。その後、ステップS71により、電源保持信号をオフに設定することにより遮断状態に移行する。
このように本実施の形態1に従うコンロによれば、載置状態検出部の異常診断処理の実行中は、コントローラ7の動作モードを低消費電力モードに設定することにより、異常診断処理による電力消費量の増加を抑制することができる。この結果、低い電力消費量で載置状態検出部の異常診断を実行することができる。
[実施の形態2]
実施の形態2では、異常診断処理による電力消費量をさらに低減することが可能な構成について説明する。なお、実施の形態2において、載置状態検出部の異常診断処理以外は実施の形態1と同様である。
図10は、コントローラ7におけるCPU90およびI/O94(図2参照)の構成を説明するためのブロック図である。
図10を参照して、I/O94は、入力回路94aと、図示しない出力回路とにより構成される。入力回路94aは、載置状態検出部8からの検出信号を含む複数の信号をCPU90に入力する。図10には、合計10個の信号をCPU90に入力するための構成が例示されている。上記複数の信号には、操作部5からの各種指令および温度センサ16からの検出信号などが含まれる。操作部5からの各種指令には、コンロバーナ1〜3による調理の設定に関する指令、およびグリルバーナ4に対する点火、消火および火力調整に関する指令が含まれる。
CPU90は、2個の入力端子IN1,IN2を有する。入力回路94aは、CPU90から与えられる切替指令S1〜S5に従って、複数の信号を順次的にCPU90の入力端子IN1,IN2に入力する。
図11は、図10に示した入力回路94aの回路構成例を示す回路図である。
図11を参照して、入力回路94aは、上記複数の信号にそれぞれ対応して設けられた複数のスイッチを含む。複数のスイッチの各々はスイッチング素子により構成される。図11の例では、入力回路94aは、複数のスイッチとして、合計5個のスイッチング素子T1〜T5を含む。スイッチング素子T1〜T5には、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などのトランジスタが用いられる。スイッチング素子T1〜T5はそれぞれ、CPU90からの指令COM1〜COM5に従って導通(オン)/非導通(オフ)が制御される。
入力回路94aは、複数のスイッチ(スイッチング素子T1〜T5)を順次的にオン状態とする動作を所定周期で繰り返すダイナミックスキャン方式によって、複数の信号を順次的にCPU90に入力するように構成されている。
図12は、CPU90によるスキャン動作を示したタイミングチャートである。図12に示されるように、CPU90は、スイッチング素子T1〜T5を順次オンする動作を所定周期で繰り返す。スイッチング素子T1〜T5には指令COM1〜COM5がそれぞれ対応付けられている。たとえばスイッチング素子T1がオンされると、電源端子Vccから電源電圧が指令COM1に供給されることにより、指令COM1が有効となる。一方、スイッチング素子T1がオフされると、電源端子Vccからの電源電圧の供給が遮断されることにより、指令COM1が無効となる。CPU90がスイッチング素子T1〜T5を順次オンすることにより、指令COM1〜COM5が順次有効となる。
図11に示されるように、指令COM1〜COM5とCPU90を入力端子IN1,IN2に入力するための信号線上には、複数のリレーRを含むリレー回路95と、スイッチング素子T11,T12とが設けられている。各信号線は2本の分岐線に分かれており、各々の分岐線に対して1つのリレーRが設けられている。そして、2本の分岐線は、スイッチング素子T11,T12のベースにそれぞれ接続されている。
複数のリレーRはそれぞれ、入力回路94aに入力される複数の信号に応答してオン/オフする。具体的には、リレーRは、対応する信号が活性化したときにオンされ、対応する信号が非活性化したときにオフされる。リレーRがオンされると、オンされたリレーRが設けられる分岐線からスイッチング素子T11,T12のベースに指令COMが入力される。スイッチング素子T11,T12は、指令COMが有効であるときにオン状態となり、指令COMが無効であるときにオフ状態となる。スイッチング素子T11,T12がオン状態となると、電源端子Vccからの電源電圧が入力端子IN1,IN2に入力される。
すなわち、入力回路94aにおいて、合計10個の信号は2個ずつに区分されるとともに、2個の信号に対して1個の指令COMが割り当てられている。そして、CPU90のスキャン動作によって指令COM1〜COM5が順次的に有効にされると、1つの指令COMが有効となるタイミングにおいて、当該指令COMに対応する2個の信号を、2つの入力端子IN1,IN2にそれぞれ入力するように構成されている。
本実施の形態2では、コントローラ7は、通常モード時には、上述したダイナミックスキャン方式によって、複数のスイッチング素子T1〜T5を順次的にオン状態とする。その一方で、載置状態検出部8の異常診断処理の実行中は、コントローラ7は、載置状態検出部8からの検出信号に対応するスイッチング素子をオン状態に固定する。
たとえば、載置状態検出部8からの検出信号に対して指令COM1が割り当てられている場合を想定する。この場合、CPU90は、指令COM1の有効/無効を設定するためのスイッチング素子T1については、異常診断処理の実行中、オン状態に固定する。あるいは、異常診断処理の実行中においてもオン/オフ動作を実行させる。これにより、スイッチング素子T1がオンされて指令COM1が有効に設定されるタイミングで、載置状態検出部8からの検出信号がCPU90に入力される。
一方、CPU90は、指令COM2〜COM5の有効/無効を設定するためのスイッチング素子T2〜T5については、図12に破線で示すように、異常診断処理の実行中はオフ状態に固定する。したがって、指令COM2〜COM5はいずれも無効に設定される。
このように入力回路94aは、載置状態検出部8の異常診断処理の実行中は、載置状態検出部8からの検出信号をCPU90に入力する一方で、載置状態検出部8からの検出信号以外の信号、すなわち、異常診断処理に用いない信号についてはCPU90への入力を停止する。
異常診断処理に用いる信号をCPU90に入力するためのスイッチング素子T1をオン状態に固定する構成とした場合には、ダイナミックスキャン方式における所定周期を短縮することができる。これにより、低消費電力モードに設定して動作周波数を下げたことによりCPU90の処理時間がかかることを抑制できる。
また、スイッチング素子T1をオン/オフ動作させる一方で、異常診断処理に用いない信号をCPU90に入力するためのスイッチング素子T2〜T5をオフ状態に固定する構成とした場合には、スイッチング素子T2〜T5のオンオフ動作に伴う電力消費を抑えることができる。これにより、異常診断処理による電力消費量をさらに低減することが可能となる。
図13は、図6のステップS12での載置状態検出部の異常診断処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。図13のフローチャートに従う制御処理は、実施の形態1で説明した制御処理(図6)のステップS12において、図9に示された制御処理に代えて実行される。
図13を参照して、コントローラ7は、図9と同様のステップS61により、自己の動作モードを低消費電力モードに設定する。コントローラ7には、通常モードにおける動作クロックよりも低速の動作クロックが供給される。
コントローラ7は、ステップS61Aにより、入力回路94a(図11)において、複数のスイッチング素子T1〜T5のうち、載置状態検出部8からの検出信号に対応するスイッチング素子をオン状態に固定する。
案内情報の報知、および、案内情報報知後経過時間T2に基づく載置状態検出部8の異常診断(S62〜S74)については、実施の形態1と同様であるので詳細は繰返さない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。