JP6537309B2 - 露光装置および露光方法 - Google Patents

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本発明は、光変調素子アレイによって基板等にパターンを形成するマスクレス露光装置に関し、特に、マスクパターンを用いた多重露光動作に関する。
マスクレス露光装置では、複数のマイクロミラーをマトリクス状に配列したDMDなど光変調素子アレイを用いて、直接パターンを形成する。そこでは、パターンデータに基づいてラスタデータを生成し、光変調素子アレイにラスタデータ(露光データ)が入力されることによって、各マイクロミラーが制御される。
パターン解像度を上げるため、DMDは、その投影エリア(露光エリア)が走査方向に対して傾斜するようにセッティングされる。基板を搭載した描画テーブルを移動させる間、隣接するマイクロミラー間での投影エリアが走査方向、副走査方向それぞれについてオーバラップするようなピッチ間隔に従い、多重露光動作が行われる。
多重露光では、1つのマイクロミラーによる投影エリアのサイズ(セルサイズ)内に露光ショット時の投影エリア中心点(以下、露光点という)ができるだけ散在するように、露光ピッチが調整されている。これによって、パターン形成時にセルサイズ以下の分解能を得ることができる(例えば、特許文献1参照)。
露光エリアが走査方向に対して微小傾斜している場合、隣接する露光ヘッドの間で生じる露光エリアの重畳、また、走査機構に起因するミラー投影エリアの蛇行などによって、ある特定描画領域を露光エリアが通過したときの総露光量は、ショット数の違いなどにより各走査ラインは一定とならない。その結果、露光ムラが生じる。
これを解消するため、一部のマイクロミラーを常時不使用とし、描画パターンに対して不使用ミラーを定めるマスクパターンを重ね合わせ、描画処理を行う(例えば、特許文献2参照)。そこでは、各ミラー投影エリアの描画点数(ショット数)を走査ラインに沿ってあらかじめ計測し、描画点数の差を小さくするように、マスクデータを生成する。
特開2009−44060号公報 特開2007−253380号公報
マスクパターンによって不使用とするミラーなどの光変調素子を固定した場合、その設定した光変調素子の配列位置に偏りがあると、セルサイズ内におけるショット位置(露光点)にも偏りが生じる。露光点分布が不均一となって粗密なエリアが生じると、パターンエッジ部分において凹凸が際立つ現象が生じ、パターン解像度の低下を招く。
したがって、マスクパターンを利用して露光を行うとき、露光点分布に偏りが生じないように多重露光動作を行う必要がある。
本発明の露光装置は、複数の光変調素子を2次元配列させた光変調素子アレイと、前記光変調素子アレイによる露光エリアを、主走査方向に対し傾斜させた状態で、被描画体に対し主走査方向に沿って相対移動させる走査部と、パターンデータに基づいて、ラスタデータに応じた露光データを生成する露光データ生成部と、露光動作時に不使用となる光変調素子を定めたマスクデータを生成するマスクデータ生成部と、露光エリアの位置に応じた露光データおよびマスクデータに基づき、前記複数の光変調素子を制御して多重露光動作を実行する露光制御部とを備える。
本発明では、前記マスクデータ生成部が、露光動作時、マスクデータの少なくとも一部を、副走査方向に沿った列データに基づいて入れ替える。ただし、「列データ」は、光変調素子アレイにおいて、主走査方向に垂直な副走査方向に沿ったパターンを投影する光変調素子の並ぶ方向に対応するデータを表す。列データの入れ替えにより、描画対象エリアを露光エリアが通過したときにセルサイズレベルにおいても露光点が散在し、光量分布が一様となる。
列データを入れ替える構成は様々であり、ランダムな列データの入れ替え、隣の列データの位置へシフトさせることも可能である。主走査方向に沿った不使用ミラー数を固定して露光動作を行うこと、及びデータの容易な入れ替え処理を考慮すれば、マスクデータ生成部は、前記マスクデータの少なくとも一部の列データを循環シフトさせることができる。ここで、「循環シフト」とは、列データを順次1つずつ隣にシフトさせるとともに、マスクデータの一方のデータ端にある列データを、他方のデータ端にシフトさせるデータ移動を表す。
マスクデータ生成部は、前記マスクデータの少なくとも一部の列データを循環シフトさせることが可能であり、マスクデータによって不使用となる光変調素子の分布に偏りがある場合、一部列データを循環シフトさせればよい。マスクデータ生成部は、前記マスクデータの列データ全体を循環シフトさせることも可能であり、露光点分布をより均一にすることができる。さらに、マスクデータ生成部は、露光動作の度に循環シフトを行うことも可能であり、露光ピッチが非常に短い場合においても、露光点が散在する。
マスクデータ生成部は、生成されたマスクデータをメモリに格納し、メモリからマスクデータを読み出すときに読み出しアドレスを入れ替えることができる。最初にマスクデータを定めれば、読み出すアドレス番号を変更することだけでマスクデータの入れ替えが可能となる。
露光データ生成部は、前記露光エリアを主走査方向に対して分割することにより規定される複数の分割露光領域それぞれに対応する複数の分割露光データを生成することが可能である。分割露光領域ごとにラスタデータを格納するメモリを用意すれば、先頭の分割露光領域に応じた露光データのみを生成し、その露光データを順に他の分割露光領域のメモリへシフトさせていくことが可能である。この場合、前記マスクデータ生成部は、複数の分割露光データそれぞれに対して同じパターン配列の分割マスクデータを生成し、分割マスクデータの少なくとも一部を入れ替えるようにすることができる。先頭の分割露光領域のマスクデータをそのまま使用すると、露光点分布の偏りが生じやすいが、列データを入れ替えることにより露光点分布を均一に散在させることができる。
本発明の露光方法は、複数の光変調素子を2次元配列させた光変調素子アレイによる露光エリアを、主走査方向に対し傾斜させた状態で、被描画体に対し主走査方向に沿って相対移動させ、パターンデータに基づいて、ラスタデータに応じた露光データを生成し、露光動作時に不使用となる光変調素子を定めたマスクデータを生成し、露光エリアの位置に応じた露光データおよびマスクデータに基づき、前記複数の光変調素子を制御して多重露光動作を実行する露光方法であって、露光動作時、マスクデータの少なくとも一部を、副走査方向に応じた列データに基づいて入れ替える。
本発明によれば、露光装置において、露光ムラなくパターンを形成することができる。
本実施形態である露光装置のブロック図である。 主走査方向に対する露光エリアの移動方向を示した図である。 分割露光領域および分割露光エリアを示した図である。 露光エリア分割に基づく多重露光過程を示した図である。 マスクデータによって不使用となるマイクロミラーの配列を示した図である。 マスクデータの露光動作維持におけるデータシフトを示した図である。 マスクデータの循環シフトをさせない場合の1つのセル内における露光点分布を示した図である。 マスクデータを循環シフトさせた場合の露光点分布を示した図である。 多重露光処理のフローチャートを示した図である。
以下では、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態である露光装置のブロック図である。図2は、主走査方向に対する露光エリアの移動方向を示した図である。図3は、分割露光領域および分割露光エリアを示した図である。
露光装置10は、フォトレジスト等の感光材料を表面に形成した基板Wへ光を照射することによって回路パターンを形成するマスクレス露光装置であり、DMD(DigitalMicro-mirror Device)20を設けた露光ヘッド30を備える。基板Wは、描画テーブル18に搭載されており、描画テーブル18上には、主走査方向(X方向)、副走査方向(Y方向)に沿ってX−Y座標系が規定されている。
露光ヘッド30は、DMD20とともに、照明光学系24および結像光学系26を備える。露光装置10に備えられた光源21(レーザあるいは放電ランプなど)から放射された光は、照明光学系24によってDMD20へ導かれる。
DMD20は、ここでは数μm〜数十μmの微小の矩形状マイクロミラーをマトリクス状に2次元配列させた光変調デバイスであり、例えば、1024×768のマイクロミラーから構成される。各マイクロミラーは、光源21からのビームを基板Wの露光面方向へ反射させる第1の姿勢(ON状態)と、露光面外の方向へ反射させる第2の姿勢(OFF状態)いずれかの姿勢で位置決めされ、制御信号(露光データ)に従って姿勢が切り替えられる。
DMD20では各マイクロミラーが選択的にON/OFF制御され、ON状態のマイクロミラー上で反射した光は、結像光学系26を通り、基板Wに照射する。したがって、基板Wに照射される光は、各マイクロミラーにおいて選択的に反射された光の光束から構成され、露光面上に形成すべき回路パターンに応じたパターン光となる。
すべてのマイクロミラーがON状態である場合、基板W上には、所定サイズを有する矩形状の投影エリアとなる露光エリアEAが規定される(図2参照)。例えば、結像光学系26の倍率が1倍の場合、露光エリアのサイズはDMD20のサイズと一致する。
露光ヘッド30は、DMD20による露光エリアEAが走査方向に対して所定の微小角度αだけ傾くように配置されている。その結果、主走査方向に沿って配列されたマイクロミラーの微小投影エリアの軌跡は、副走査方向に沿って微小距離だけずれる。
露光動作に関しては、多重露光を行うため、各マイクロミラーの微小投影エリアが互いにオーバラップするように露光ピッチ(露光動作時間間隔)が定められる。その結果、露光エリアEAが微小角度αだけ主走査方向からずれて移動していくことにより、1つの微小投影エリア(セル)内において、露光ショット時の微小投影エリア中心点(以下、露光点という)が散在するようになる。その結果、セルサイズ以下の解像度によってパターンが形成される。
露光エリアEAが走査方向に沿って基板W上を連続的あるいは間欠的に相対移動するのに伴い、回路パターンが主走査方向に沿って基板Wに形成されていく。1つの走査バンドに沿った多重露光動作が基板Wの端から端まで終えると、次の走査バンドに沿った多重露光動作が行われる。基板Wを全体的に露光することにより、描画処理が終了する。描画処理後には、現像処理、エッチング又はメッキ、レジスト剥離処理などが施され、回路パターンが形成された基板が製造される。
外部のワークステーション(図示せず)と接続するシステムコントロール回路32は、描画処理を制御し、DMD駆動回路34、読み出しアドレス制御回路37、描画テーブル制御回路42など各回路へ制御信号を出力する。露光動作を制御するプログラムは、あらかじめシステムコントロール回路32内のROM(図示せず)に格納されている。
ワークステーションからCAD/CAMデータとして送られるパターンデータは、座標データであるベクタデータであり、ラスタ変換回路36は、ベクタデータをラスタデータへ変換する。1もしくは0の2値データによって表されるラスタデータは、各マイクロミラーの位置をON状態もしくはOFF状態に決める。生成されたラスタデータは、直列的に接続されたバッファメモリ38A〜38Cに格納される。
図3に示すように、本実施形態では、露光エリアEAを等分割することによって、3つの分割露光エリア(分割露光領域)EA1、EA2、EA3が規定されている。分割露光エリアは、主走査方向に向けて分割露光エリアEA1を先頭にして順番に並ぶ。DMD20では、3つの分割変調領域D1、D2、D3が分割露光エリアEA1、EA2、EA3に対応して定められる。各分割露光エリアは、ここでは副走査方向に対して1画素分傾斜し、露光エリアEA全体では3画素分ずれている。ただし、1画素は、1つのマイクロミラーDMの微小投影エリアとする。
バッファメモリ38A、38B、38Cには、それぞれ分割変調領域D1、D2、D3のマイクロミラーを制御するラスタデータが露光データとして格納される。ワークステーションから送られてくるベクタデータは、分割露光エリアEA1、すなわちDMD20の分割変調領域D1にのみ応じたデータであり、バッファメモリ38Aに格納される。そして、露光動作が実行される度に新たな分割変調領域D1に応じたラスタデータがバッファメモリ38Aに格納され、ラスタデータが更新される。
一方、バッファメモリ38A、38Bに格納されていたラスタデータは、露光動作に合わせてそれぞれバッファメモリ38B、38Cへシフトする。バッファメモリ38A、38B、38Cに格納されているラスタデータは、露光動作に合わせてDMD駆動回路34へ送られる。バッファメモリ38A、38B、38Cのラスタデータ読み出し、書き込みタイミングは、読み出しアドレス制御回路37によって制御される。
描画テーブル制御回路42は、駆動回路44へ制御信号を出力してX−Yステージ機構46の移動を制御する。位置検出センサ48は、描画テーブル18の位置を検出することによって露光エリアEAの相対的位置を検出する。システムコントロール回路32は、描画テーブル制御回路42を介して検出される露光エリアEAの相対的位置に基づき、DMD駆動回路34、読み出しアドレス制御回路37等を制御する。描画テーブルの端に設置された光検出部(図示せず)は、露光ヘッド30からの照明光を受光し、主走査方向に沿った各走査ラインの露光量を検出する。
DMD駆動回路34は、DMD20のマイクロミラー全体のラスタデータ(露光データ)を格納するビットマップメモリを備え、2値データであるラスタデータに基づいて、DMD20へ選択的に制御信号を出力する。露光エリアEAの相対的位置に応じたラスタデータがバッファメモリ38A、38B、38Cから入力されると、露光タイミングを合わせるクロックパルス信号に同期しながら、マイクロミラーの制御信号が描画信号としてDMD20へ出力される。これにより、DMDのマイクロミラーは、対応するラスタデータに基づいてON/OFF制御される。
一方、システムコントロール回路32は、パターンと関係なく不使用(OFF状態)となるマイクロミラーを定めるラスタデータ(以下、マスクデータという)を生成する。生成されたマスクデータは、バッファメモリ38A〜38Cなどから構成されるマスクメモリ50に格納されている。露光動作時に読み出しアドレス制御回路37によって読み出され、バッファメモリ38A〜38Cから出力されるラスタデータと重ね合わせられる。
図4は、露光エリア分割に基づく多重露光過程を示した図である。ここでは、回路パターンの代わりにA、B、Cの文字パターンを描画パターンとして表す。
図4には、枠線で示された描画文字A、B、Cが、それぞれパターン形成される位置で表されている。ここでの多重露光動作は、説明を簡単にするため、露光位置P2、P3、P4に合わせて露光動作が実行される。すなわち、一回の露光動作で露光エリアEAの移動する距離RT(露光ピッチ)が、三等分された分割露光エリアEA1、EA2、EA3各々の走査方向に沿った幅RSに定められている。
分割露光エリアEA1が露光位置P2に達すると、文字「A」を描画するラスタデータがバッファメモリ38Aに格納される。バッファメモリ38B、38Cには、DMD20の分割変調領域D2、D3内のマイクロミラーをすべてOFF状態に位置決めするラスタデータが格納されている。なお、露光エリアEAが走査方向に対して傾斜しているため、ここでは、最も先に基板Wを進む露光エリアEAの頂点を露光位置とする。
分割露光エリアEA1がさらに距離RTだけ移動し、文字「B」をパターン形成すべき露光位置P3に達した場合、分割露光エリアEA2は、露光位置P2に到達し、文字「A」をパターンすべき位置に達している。そのため、ラスタ変換回路36において新たに生成されたラスタデータ、すなわち文字「B」に応じたラスタデータがバッファメモリ38Aに格納される。それと同時に、バッファメモリ38Aに格納されていた文字「A」に対応するラスタデータがバッファメモリ38Bに格納され、バッファメモリ38Bに格納されていたラスタデータがバッファメモリ38Cに格納される。
さらに分割露光領域EA1が距離RTだけ移動して文字「C」をパターン形成すべき露光位置P4に達した場合(図7参照)、DMD20の分割変調領域D2は文字「B」をパターン形成すべき露光位置P3に到達し、分割変調領域D3は文字「A」をパターン形成すべき露光位置P2に到達する。この場合、新たに生成された文字「C」のラスタデータがバッファメモリ38Aに格納され、バッファメモリ38A、38Bに格納されていた文字「B」、「C」に対応するラスタデータが、それぞれバッファメモリ38B、38Cに格納される。
このように、分割露光エリアEA1〜EA3がそれぞれ露光位置に到達すると、先頭の分割露光エリアEA1の露光位置に形成すべきパターンに応じたラスタデータがベクタデータに基づいて生成され、バッファメモリ38Aへ格納される。そして、それまでバッファメモリ38A,38Bに格納されていたラスタデータが読み出され、それぞれバッファメモリ38B、38Cへ送られる。なお、露光ピッチはこれに限定されるものではなく、さらに短い露光ピッチで多重露光を行ってもよい。
マスクデータについても、パターンに応じた露光データと同様、先頭の分割露光エリアEA1に対するマスクデータのみが生成される。生成されたマスクデータは、マスクメモリ50に格納されると、分割露光エリアEA2、EA3がそれぞれ分割露光エリアEA1と同じ位置に到達するのに応じて、マスクメモリ50から同じマスクデータが読み出される。
図5は、マスクデータによって不使用となるマイクロミラーの配列を示した図である。ただし、DMD20のマイクロミラー配列については、図2と異なる。
図5では、不使用となる(すなわちOFF状態となる)マイクロミラーが白色で表されており、黒色のマイクロミラーは、パターンデータに基づいてON状態もしくはOFF状態に設定される。1つの分割露光エリアEA1に対してマスクデータが設定されると、他の分割露光エリアEA2、EA3についても同じマスクデータが使用される。
各走査ラインにおける白色の不使用マイクロミラー数の設定は、実際の露光動作前に露光量分布の偏りを検出することによって可能である。ここでは、あらかじめすべてのマイクロミラーをON状態にしてパターン光を投影し、光検出部が描画テーブル18の移動に伴ってパターン光を受光し、1回走査したときの各走査ラインの総露光量を算出する。そして、そのときの露光量分布の偏りに基づき、不使用となるマイクロミラーを定める。なお、図5では、不使用マイクロミラーの位置が周辺部に偏っているが、露光動作環境によって中心部に多く設定する場合もある。
マスクデータを利用して多重露光動作を行うと、DMD20の露光エリアEAが通過したときのある特定の描画領域に対する総露光量は、走査ラインによって相違しない。すなわち、副走査方向に沿った露光量分布が均一となる。しかしながら、不使用とするマイクロミラーを固定してしまうと、あるパターン光投影対象領域において、露光回数の疎密が生じてしまう。
図5では、マスクデータによって不使用となるマイクロミラーは、副走査方向に沿って両端付近に多い。そのため、不使用のマイクロミラー数が多い部分の描画領域においては、露光動作時の微小投影エリアの中心、すなわち露光点が重複する部分と、露光点が存在しない部分が混在することになる。
露光エリアEAが通過した後のセル内における露光点分布に偏りが生じ、不均一になると、露光量不足のエリア部分に形成されるパターンエッジが波打つ現象が生じてしまう。そこで本実施形態では、露光動作の度にマスクデータを列データごとにシフトさせ、不使用となるマイクロミラーの位置を入れ替える。
図6は、マスクデータの露光動作維持におけるデータシフトを示した図である。
第1〜第3回の露光動作を行う場合、図6に示す分割露光エリアEA1に対するマスクデータMEによって、1回目の不使用ミラーが定められる。2回目の露光動作時には、1回目の露光動作時において最先端の列データMETが最後尾にシフトし、それ以外の列データは先頭方向(主走査方向)へ隣にシフトする。3回目の露光動作時においても、同様に先頭側へ順にシフトさせる。これを繰り返すことにより、マスクデータMEの列データは循環するようにシフトしていく(以下では、循環シフトと呼ぶ)。
図7Aは、マスクデータの循環シフトをさせない場合の1つのセル内における露光点分布を示した図である。図7Bは、マスクデータを循環シフトさせた場合の露光点分布を示した図である。なお、同じ場所で露光点が重複したスポットについては、露光点サイズを大きく描いている。
図7A、図7Bを比較すると明らかなように、マスクデータを循環シフトさせると、セル領域内において露光点が散在するようになり、疎密が顕著となるシフトなしの露光点分布と比べて偏りがない。その結果、セル内における露光量にバラつきがなくなり、パターンエッジ部分においても安定したラインが形成可能となる。
一方、このようなマスクデータの循環シフトは、主走査方向に沿った不使用ミラーの総数が一定で変わらないことから、各走査ラインの総露光量に実質的変化がなく、副走査方向に沿った露光量分布は循環シフトをしない場合と同様に一様な分布となる。
図8は、多重露光処理のフローチャートを示した図である。
露光エリアの位置を検出して露光位置に到達したと判断すると(S101、S102)、先頭側の分割露光エリアに応じたバッファメモリ38Aからラスタデータを読み出すとともに、バッファメモリ38A、バッファメモリ38Bに格納されていたラスタデータがそれぞれバッファメモリ38B、バッファメモリ38Cへ送信される(S103)。このとき、微小角度αに合わせてラスタデータが副走査方向に沿って補正される。
一方、バッファメモリ38Bからラスタデータが読み出されるのに合わせて、1列分だけ列データを循環シフトさせたマスクデータがマスクメモリ50から読み出される(S105)。具体的には、読み出しアドレス制御回路37がデータ読み出しのときのアドレス順をシフトさせる。読み出されたマスクデータは、バッファメモリ38A、38B、38Cから出力されるラスタデータは、マスクデータとの論理積によって修正され、マスクデータのアドレス位置に応じたマイクロミラー(不使用ミラー)は、パターンに関係なくOFF状態に設定される。
このように本実施形態によれば、DMD20を備えた露光装置において、露光エリアEAに対して複数の分割露光領域EA1〜EA3を規定し、先頭の分割露光領域EA1の露光データをバッファメモリ38Aに格納した後、露光動作に応じてバッファメモリ38B、38Cへ順次シフトさせながら多重露光動作を行う。さらに、マスクデータを生成してマスクメモリ50に格納すると、露光動作の度に、マスクデータを列データごとに循環シフトさせるように、マスクメモリ50に対する読み出しアドレスを変更する。分割露光エリアに基づいた多重露光動作の場合、1つの分割露光エリアのマスクデータを他の分割露光エリアに対して流用するが、循環シフトさせることによって露光点分布が偏らない。
なお、データシフトは、隣の列データへのシフトに限定されず、所定数の列だけシフトさせてよい。さらに、露光点分布が偏らないようにする条件において、マスクデータの一部のみを循環シフトさせるようにしてもよい。一方、循環シフトさせず、ランダムにシフトさせることも可能である。
上述したマスクデータの列データごとの入れ替えは、分割露光エリアに基づいた多重露光動作に限定されず、通常のDMD全体に対して定められるマスクデータについても、露光動作に合わせてデータを列ごとに入れ替えることが可能である。この場合においても、隣接する走査バンド付近における露光点分布について改善される。
10 露光装置
20 DMD(光変調素子アレイ)
32 システムコントロール回路(マスクデータ生成部)
37 読み出しアドレス制御回路(マスクデータ生成部)
50 マスクメモリ

Claims (7)

  1. 複数の光変調素子を2次元配列させた光変調素子アレイと、
    前記光変調素子アレイによる露光エリアを、主走査方向に対し傾斜させた状態で、被描画体に対し主走査方向に沿って相対移動させる走査部と、
    パターンデータに基づいて、ラスタデータに応じた露光データを生成する露光データ生成部と、
    露光動作時に不使用となる光変調素子を定めたマスクデータを生成するマスクデータ生成部と、
    露光エリアの位置に応じた露光データおよびマスクデータに基づき、前記複数の光変調素子を制御して多重露光動作を実行する露光制御部とを備え、
    前記マスクデータ生成部が、露光動作時、マスクデータの少なくとも一部を、副走査方向に応じた列データごとに入れ替えることを特徴とする露光装置。
  2. 前記マスクデータ生成部が、前記マスクデータの少なくとも一部の列データを循環シフトさせることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記マスクデータ生成部が、前記マスクデータの列データ全体を循環シフトさせることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記マスクデータ生成部が、露光動作の度に、前記マスクデータの少なくとも一部の列データもしくは列データ全体を循環シフトさせることを特徴とする請求項2乃至3のいずれかに記載の露光装置。
  5. 前記マスクデータ生成部が、生成されたマスクデータをメモリに格納し、
    前記マスクデータ生成部が、前記メモリからマスクデータを読み出すときに読み出しアドレスを入れ替えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の露光装置。
  6. 前記露光データ生成部が、前記露光エリアを主走査方向に対して分割することにより規定される複数の分割露光領域それぞれに対応する複数の分割露光データを生成し、
    前記マスクデータ生成部が、複数の分割露光データそれぞれに対して同じパターン配列の分割マスクデータを生成し、分割マスクデータの少なくとも一部を入れ替えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の露光装置。
  7. 複数の光変調素子を2次元配列させた光変調素子アレイによる露光エリアを、主走査方向に対し傾斜させた状態で、被描画体に対し主走査方向に沿って相対移動させ、
    パターンデータに基づいて、ラスタデータに応じた露光データを生成し、
    露光動作時に不使用となる光変調素子を定めたマスクデータを生成し、
    露光エリアの位置に応じた露光データおよびマスクデータに基づき、前記複数の光変調素子を制御して多重露光動作を実行する露光方法であって、
    露光動作時、マスクデータの少なくとも一部を、副走査方向に応じた列データごとに入れ替える露光方法。

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