JP5241226B2 - 描画装置および描画方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子回路基板等の被描画体に回路パターン等のパターンを形成する描画装置、描画方法に関する。特に、マイクロミラーなどをマトリックス状に2次元配列させた露光ユニットの制御に関する。
基板の製造工程では、フォトレジスト等の感光材料を塗布、あるいは貼り付けた被描画体に対し、パターン形成するための描画処理が行われる。描画装置としては、LCD、DMD(Digital Micro-mirror Device)など、空間光変調素子(セル)をマトリクス状に2次元配列させた露光ユニット(光変調器)を使用した描画装置が知られている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
描画処理を行う場合、描画装置のテーブルに載せた被描画体に対し、複数の露光ユニットによる照射スポット(露光エリア)を相対的に走査方向へ移動させる。そして、露光エリアの通過する位置に合わせて、その位置に応じたパターンが形成されるように各空間光変調素子を所定のタイミングで制御する。描画処理されると、現像処理、エッチング、レジスト剥離等の所定の工程を経て、パターン形成された基板が製造される。描画方法としては、ステップ&リピート移動方式、連続移動方式等があり、また、重複して同一エリアを繰り返し照射する多重露光方式も知られている。
描画装置では、CADシステム等から送信されるベクタデータなどのパターンデータを、描画イメージデータであるラスタデータに変換し、ラスタデータを描画データとしてマイクロミラーなどの空間光変調素子を制御する。このようなパターンデータの入力、ラスタデータへの変換、空間光変調素子の制御が繰り返し行われ、露光動作の度に描画データが更新される。
このような描画装置では、膨大なデータ量となる描画データを露光動作ごとに更新するため、パターンデータの変換、データ転送処理に時間がかかり、しいては全体の描画処理時間(スループット)が短くならない。DMDのデータ更新時間を短縮するため、例えば、マトリクス状のDMDを複数の領域に分割し、転送が終了した領域のマイクロミラーを順次リセットする方法が知られている(特許文献4参照)。また、メカニカルシャッタを用いずにデータ更新時間を短縮するため、DMD全体をOFF状態に設定するOFFデータを格納するメモリを設け、露光時間経過に合わせてOFFデータをDMDへ転送する方法も知られている(特許文献5参照)。
特開2003−57836号公報 特開2003−15309号公報 国際公開第02/12961号公報 特開2005−55881号公報 特開2004−128272号公報
多重露光方式の場合、走査速度を上げるためには1回の照射時間(露光時間)を短くする必要がある。しかしながら、DMD全体の描画データ更新には時間がかかるため、照射時間が短くなっても次の露光動作を開始することができず、走査速度を上げられない。一方、分割領域ごとにマイクロミラーを順にリセットしただけでは、基板に対する必要な露光量を直接調整できず、描画処理速度を効果的に向上させることができない。
本発明の描画装置は、多重露光を実現可能な描画装置であり、複数の空間光変調素子をマトリクス状に配列した少なくとも1つの露光ユニットと、露光ユニットの投影領域となる露光エリアを、基板などの被描画体に対し、相対的に走査方向に沿って移動させる走査手段とを備える。DMD、LCD,SLMなどの露光ユニットは、光源からの照明光をパターンに応じて被描画体へ導き、マイクロミラー、液晶素子など照明光を基板もしくは基板外へ選択的に導く空間光変調素子(セル)によって構成される。光源としては、高圧水銀灯、キセノンランプ、LED、レーザ光源などを使用すればよい。走査手段は、例えば、間欠的に移動するステップ&リピート方式、あるいは連続移動する連続移動方式などによって、露光エリアを相対移動させる。
また、描画装置は、入力されるパターンデータから描画データを生成する描画データ処理手段と、描画データおよび露光エリアの相対的位置に基づいて複数の空間光変調素子を制御し、露光エリアをオーバラップさせながら所定の距離間隔(露光ピッチ)で露光動作を実行する露光制御手段とを備える。パターンデータは、例えばCAD/CAMデータなどパターン設計時に生成されるベクタデータであり、描画データは、ラスタデータなど光変調素子を制御するための描画用データを表す。
本発明の露光制御手段は、露光ユニットを分割して複数の領域(以下、部分変調領域という)を規定し、空間光変調素子を部分変調領域ごとに制御する。そこでは、一部の部分変調領域から成る露光ON領域を規定するとともに、それ以外の部分変調領域から構成される露光OFF領域を規定する。露光OFF領域は、全体として照明光を基板へ導かない領域であり、露光制御手段は、露光ON領域にある空間光変調素子によって露光動作を実行する。そして、露光制御手段は、露光ON領域および露光OFF領域を構成する部分変調領域の組み合わせを変えながら、露光動作を実行する。
このような構成によれば、露光ユニットの一部領域によって露光動作が実行され、必要な露光量を満たすように露光ON領域を切り替えていくことが可能になる。その結果、必要な露光量を満たしながら走査速度を向上させることが可能であり、描画処理速度を上げながら、適切な露光量によるパターン形成を行うことができる。
部分変調領域の規定に関しては、その数および分割の仕方について任意であるが、前記複数の部分変調領域のうち、少なくとも2つの部分変調領域を露光ON領域として規定すればよい。多重露光動作を容易にするため、露光ユニットを等分するのが望ましい。例えば、露光エリアを部分変調領域幅に応じた距離を露光ピッチとし、露光動作の度に露光エリアを露光ピッチ分移動させる。
必要とされる露光面への照射量は、基板の性質等によって異なる。描画タスク時間を一定に維持しながら露光量を常に適正状態に保つため、実質的必要な露光量を満たす露光回数分だけ被描画体の対象エリアに光を照射させ、それ以外の露光動作時にはそのエリアに光を照射させないように、露光ON/OFF領域を切り替えるのがよい。そのため、露光制御手段は、部分変調領域全体の中で、走査効率と同じ割合だけ露光OFF領域を規定するのがよい。ただし、走査効率は、描画データを更新して次の露光動作を開始するまでの時間に対する必要な照射時間(露光時間)の割合を示す。
露光ON/OFF領域を規則的に変えることを考慮すれば、露光制御手段は、露光ON領域を循環シフトさせるのが望ましい。ここで、循環シフトとは、露光ON領域を構成する各部分変調領域を、位相的に隣接する部分変調領域へシフトさせることを意味する。ただし、露光ユニットの両端にある部分変調領域についても、ここでは連続的に隣接するものとする。
露光ON領域を循環シフトさせる場合、同一エリアに対してできるだけ連続的に多重露光するため、露光制御手段は、位相的に隣接する部分変調領域を露光ON領域として規定するのがよい。ただし、「位相的に隣接する」とは、部分変調領域を周期的に同じ順で並べたときの配置関係を表し、ここでは両端にある部分変調領域を隣接するものとして扱う。この場合、露光ON領域のシフトは、先幕、後幕を備えたフォーカルプレーンシャッタの開閉動作に相当する照明制御を行う。例えば、露光制御手段は、前記露光ON領域を走査方向に沿って循環シフトさせればよい。
同一エリアに対する必要照射時間が比較的短い条件において走査速度を向上させるため、描画データ処理手段は、露光動作に合わせて、各部分変調領域の描画データを更新させてもよい。一方、同一エリアに対する照射時間を十分確保するため、描画データ処理手段は、露光動作に合わせて、新たに露光ON領域へ切り替わる部分変調領域の描画データを更新させてもよい。この場合、露光ON領域から露光OFF領域に切り替わるまで、同じ描画データが部分変調領域に割り当てられる。
ラスタデータのデータ量、およびラスタデータを格納するメモリ容量は、空間光変調素子の数に応じて増加する。描画データの生成および転送処理を効率よくして走査速度をアップするため、1つの部分変調領域の描画データのみを順次生成し、露光エリアの相対位置に合わせて描画データを順次後から続く部分変調領域に対して使用するのが望ましい。
そのため、描画データ制御手段は、複数の部分変調領域のうち先頭の部分変調領域に応じた基準描画データを順次生成し、露光動作に合わせて生成される基準描画データを先頭の部分変調領域へ割り当てる一方、割り当てられた基準描画データを残りの部分変調領域へ順番に割り当てるのがよい。例えば、描画データ制御手段は、複数の部分変調領域に応じた複数のメモリを有し、基準描画データを複数のメモリへ順にシフト転送すればよい。一方、連続する部分変調領域を循環シフトさせる場合、描画データ制御手段は、新たにON領域へ切り替わる1つの部分変調領域の描画データを更新させる。
本発明の基板の製造方法は、1)感光材料を上面に形成した基板に対して描画処理を実行し、2)描画処理された基板に対して現像処理をし、3)現像処理された基板に対してエッチングまたはメッキ処理を施し、4)エッチングまたはメッキ処理された基板に対して感光材料の剥離処理を行う基板の製造方法であって、描画処理において、請求項1に記載された描画装置によって描画処理を行うことを特徴とする。
本発明の描画方法は、複数の空間光変調素子をマトリクス状に配列した少なくとも1つの露光ユニットの投影領域となる露光エリアを、被描画体に対して相対的に走査方向に沿って移動させ、入力されるパターンデータから描画データを生成し、描画データおよび露光エリアの相対的位置に基づいて複数の空間光変調素子を制御し、露光エリアをオーバラップさせながら露光動作を実行する描画方法であって、露光ユニットに規定される複数の部分変調領域において一部を露光ON領域、それ以外を露光OFF領域として規定し、露光ON領域および露光OFF領域を構成する部分変調領域の組み合わせを変えながら、露光ON領域にある空間光変調素子によって露光動作を実行することを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成によって、描画処理スピードを上げながら高精度のパターンを形成することができる。
以下では、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態である描画装置を模式的に示した斜視図である。図2は、露光ヘッドの概略的断面図である。また、図3は、走査過程を示した図である。
描画装置10は、フォトレジスト等の感光材料を表面に形成した基板SWへ光を照射することによって回路パターンを形成する装置であって、ゲート状構造体12、基台14を備える。基台14には、描画テーブル18を支持するX−Yステージ駆動機構(ここでは、図示せず)が搭載され、描画テーブル18上に基板SWが設置されている。
ゲート状構造体12には、基板SWの表面に回路パターンを形成する8つの露光ヘッド20〜20が設けられ、各露光ヘッドは、第1及び第2の照明光学系、露光ユニット、結像光学系を備える。また、ゲート状構造体12の上部には、2つの光源ユニット16A、16Bが向かい合うように配置され、光源ユニット16Aが露光ヘッド20〜20、光源ユニット16Bが20〜20へ照明光を送る。
矩形状の基板SWは、例えばシリコンウェハ、ドライフィルム、ガラス基板などの電子回路用基板であり、プリベイク処理、フォトレジストの塗布等の処理が施されたブランクスの状態で描画テーブル18に搭載される。互いに直交なX−Y座標系が描画テーブル18に対して規定されており、描画テーブル18はY方向に沿って移動可能である。ここでは、Y方向の負の方向が走査方向として規定される。
また図2には、露光ユニット20の内部構成が概略的に図示されており、露光ユニット20は、第1の光源16A内に設けられる第1の照明光学系(図示せず)、第2の照明光学系22、DMD(Digital Micro-mirror Device)24、結像光学系26を備える。第2の照明光学系22が、ゲート状構造体12から描画テーブル18に沿って平行に延びる支持板19の上に配置される一方、結像光学系26は基板SWの上方に配置される。そして、DMD24、ミラー25、光学系27が第2の照明光学系22と結像光学系26との間に配置されている。
光源16Aは、超高圧水銀ランプ(図示せず)を備えた光源であり、ランプから放射された照明光の一部ILは、露光ユニット20に応じた第1の照明光学系へ導かれる。第1の照明光学系は、ランプから放射された拡散光を光強度が均一な平行光束にする。平行光束となった照明光は第2の照明光学系22へ入射し、照明光は所定の光量、および露光に適した所定の光束形状となって、ミラー25、光学系27を介してDMD24へ導かれる。
DMD24は、数μm〜数十μmの微小矩形状マイクロミラーをマトリクス状に2次元配列させた露光ユニット(光変調ユニット)であり、ここでは、1024×768のマイクロミラーから構成される。各マイクロミラーは、静電界作用により回転変動し、光源からのビームを基板SWの露光面方向へ反射させる第1の姿勢(ON状態)と、露光面外の方向へ反射させる第2の姿勢(OFF状態)いずれかの姿勢で位置決めされ、制御信号に従って姿勢が切り替えられる。各マイクロミラーは、全体が一体的なメモリセル(例えばSRAMセルなど)(図示せず)の上に配置されている。
DMD24では、メモリセルに格納される制御信号(描画データ)に基づいて、各マイクロミラーがそれぞれ選択的にON/OFF制御され、ON状態のマイクロミラー上で反射した光は、結像光学系26を通り、基板SWに照射する。したがって、基板SWに照射される光は、各マイクロミラーにおいて選択的に反射された光の光束から構成され、露光面上に形成すべき回路パターンに応じた照明光となる。
すべてのマイクロミラーがON状態である場合、図3に示すように、基板SW上には、所定サイズを有する投影スポットEAが規定される(以下では、この投影領域を露光エリアという)。ここでは、結像光学系26の倍率は1倍であり、露光エリアのサイズはDMD24のサイズと一致する。
露光方式として、ここではステップ&リピート方式による多重露光方式が適用され、描画テーブル18は間欠的にY方向に沿って移動する。露光エリアEAが相対的に距離RSだけ移動する度に露光動作が実行され、所定の露光ピッチRSで各マイクロミラーがON/OFF制御される。露光ピッチRSは露光エリアEAのサイズより短く、露光エリアを互いにオーバラップさせながら露光動作が繰り返される。露光エリアEAが走査方向に沿って基板SW上を間欠的に相対移動するのに伴い、回路パターンが走査方向に沿って基板SWに形成される。
露光ヘッド20〜20においても、同様な露光動作が実行される。走査方向に垂直なX方向に沿って一列に並んだ露光ヘッド20〜20は、描画テーブル18が走査方向に沿って移動するのに伴い、基板SWを全体的に露光する。これにより、描画処理が終了する。描画処理後には、現像処理、エッチング又はメッキ、レジスト剥離処理などが施され、回路パターンが形成された基板が製造される。
図4は、描画装置10に設けられた描画制御部のブロック図である。また、図5は、露光エリアおよびDMDに規定される複数の領域を示した図である。
描画制御部30は、外部のワークステーション(図示せず)と接続され、システムコントロール回路32を備える。システムコントロール回路32は描画処理を制御し、DMD駆動回路34、読み出しアドレス制御回路37、描画テーブル制御回路38など各回路へ制御信号を出力する。描画処理を制御するプログラムは、あらかじめシステムコントロール回路32内のROM(図示せず)に格納されている。
ワークステーションからCAD/CAMデータとして送られるパターンデータは、座標データによって表されるベクタデータであり、ラスタ変換回路36は、パターンデータを描画用イメージデータであるラスタデータに変換する。ラスタデータは、1もしくは0の2値データによって表される回路パターンの2次元ドットパターンデータであり、各マイクロミラーの位置をON状態もしくはOFF状態に決める。ラスタデータは、各露光ヘッドのDMDに対して生成され、直列的に接続されたバッファメモリ38A〜38Fに格納される。
図5に示すように、本実施形態では、1024×768のマイクロミラーDMから構成されるDMD24において、各々1024×128のマイクロミラーDMから構成される6つの変調領域(以下では、部分変調領域という)D1〜D6が規定される。それに応じて、露光エリアEAにおいても6つの部分露光エリアEA1〜EA6が規定される。部分露光エリアEA1〜EA6は、走査方向に向けて露光エリアEA1を先頭にして順番に並ぶ。ここでは投影倍率が1倍であるため、部分露光エリアと部分変調領域のサイズは等しい。
バッファメモリ38A〜38Fには、それぞれ部分変調領域D1〜D6のマイクロミラーを制御するラスタデータが描画データとして格納される。DMD24について言えば、ワークステーションからのベクタデータは、部分露光エリアEA6、すなわちDMDの部分変調領域D6に応じたデータであり、バッファメモリ38Aに格納される。そして、露光動作が実行される度に新たなラスタデータがバッファメモリ38Aに格納され、ラスタデータが更新される。他のDMDにおいても同様である。
一方、バッファメモリ38B〜38Eに格納されていたラスタデータは、露光動作に合わせてそれぞれ隣接するバッファメモリ38C〜38Fへシフトする。バッファメモリ38A〜38Fに格納されているラスタデータは、露光動作に合わせてDMD駆動回路34へ送られる。バッファメモリ38A〜38Fからのラスタデータ読み出し、DMD駆動回路34への書き込みタイミングは、読み出しアドレス制御回路37によって制御される。
描画テーブル制御回路38は、駆動回路44へ制御信号を出力してX−Yステージ機構の移動を制御する。位置検出センサ48は、描画テーブル18の位置を検出することによって露光エリアEAの相対的位置を検出する。システムコントロール回路32は、描画テーブル制御回路42を介して検出する露光エリアEAの相対的位置に基づき、DMD駆動回路34、読み出しアドレス制御回路37等を制御する。
DMD駆動回路34は、すべてのDMDのマイクロミラーに対するラスタデータを格納するビットマップメモリを備え、ラスタデータを制御信号(描画信号)として、各露光ヘッドのDMDへ選択的に出力する。露光エリアEAの相対的位置に応じたラスタデータがバッファメモリ38A〜38Fから入力されると、描画タイミングを合わせるクロックパルス信号に同期しながら、マイクロミラーの制御信号が描画信号として各DMDへ出力される。これにより、各DMDのマイクロミラーは、対応する描画信号に基づいてON/OFF制御される。
また、DMD駆動回路34は、各DMDの部分変調領域ごとにマイクロミラーを全体的にOFF状態に切り替えることが可能であり、マイクロミラーをOFF状態に設定するデータを格納するメモリを備える。そして後述するように、システムコントロール回路32からの制御信号に基づき、DMD駆動回路34は、スイッチングによって該当する各DMDの部分変調領域に対し、OFFデータを転送する。
図6は、ステップ&リピートの多重露光方式による描画処理のフローチャートである。図7は、描画処理過程を示した図である。図6、7を用いて、本実施形態における多重露光方式による描画処理について説明する。
以下では、説明を簡単にするため、1つのDMD24によるパターン形成を考え、DMD24のサイズに合わせて寸法化された基板Qに描画処理する構成を考える。また、回路パターンの代わりにアルファベットA,B,C,D,E,Fを繰り返した文字パターンを描画パターンとして定める。なお、DMD24は、ここでは便宜上横長サイズで表している。
描画テーブル18の移動開始によって描画処理がスタートすると、ステップS101では、描画テーブル18の位置に基づいて露光エリアEAの相対的位置が検出される。図7に示すように、基板SWがY方向に進み、その逆を走査方向として露光エリアEAが相対的に移動する。そして、1回の露光ピッチ分だけ基板SWが移動する度に、部分露光エリアEA1が到達した描画位置を、それに続く部分露光エリアEA2,EA3、・・・が順に重ねて到達する。図7では、6つの露光位置P〜Pn+5での描画パターンが図示されている。
ステップS102では、露光エリアEAが所定の露光位置に到達しているか否かが判断される。ステップS102で露光位置に達していないと判断されると、露光位置に達するまでステップS101〜S102が繰り返し実行される。その間、DMD24の各マイクロミラーは、DMD駆動回路34からのOFFデータに基づいてOFF状態(リセット状態)に定められる。ステップS102で露光位置に達していることが検出されると、ステップS103において、描画テーブル18が停止する。なお、描画開始後の最初の露光位置到達後は、露光ピッチRSを基準にして露光位置の到達を検出する。
ステップ104では、所定のパターンが形成されるように露光動作が実行され、DMD24の各マイクロミラーが制御される。バッファメモリ38A〜38Fに格納されたラスタデータがDMD駆動回路34に書き込まれ、DMD24の部分変調領域D1〜D6に描画信号としてそれぞれ出力される。図7に示すように、露光位置Pでは、バッファメモリ38A〜38FにF〜Aの順で格納された文字パターンによるラスタデータに基づいて、露光動作が実行される。
さらに、ステップS104では、DMD24において、露光動作に使用される領域(以下、露光ON領域という)MONと露光動作時に使用されない領域(以下、露光OFF領域という)MOFFが設定される。ここでは、6つの部分変調領域D1〜D6のうち半分となる3つの部分変調領域が露光ON領域M、残りの3つの部分変調領域がOFF領域MOFFに定められる。露光ON領域MONでは、送られてくる描画信号(ラスタデータ)に基づいて各マイクロミラーがON/OFF制御される。一方、露光OFF領域MOFFでは、基板が移動している間と同様、システムコントロール回路32からの制御信号に基づき、マイクロミラー全体がOFFデータによってOFF状態に設定される。例えば、露光位置Pでは、部分変調領域D1〜D3が露光OFF領域MOFF、部分変調領域D4〜D6が露光ON領域に設定され、次の露光位置Pn+1では、部分変調領域D3〜D5が露光ON領域MON、部分変調領域D1、D2、D6が露光OFF領域MOFFに設定される(図7参照)。
そして、この露光ON/OFF領域を構成する部分変調領域の組み合わせは、露光動作ごとに変更される。ここでは、隣接する3つの部分変調領域によって構成される露光ON領域が隣接する部分変調領域1つ分だけ全体的に走査方向に向けてシフトし、かつ、露光ON領域が循環するようにシフトする。ただし、ここでいう循環とは、部分変調領域D1〜D6が周期的に繰り返される配列としたときに全体的な露光ON領域のシフトが維持されていることをいう。
例えば、露光位置Pn+3では、部分変調領域D1〜D3が露光ON領域、部分変調領域D1、D5、D6が露光OFF領域に設定され、露光位置Pn+4では、部分変調領域D1、D2、D6が露光ON領域、部分変調領域D3、D4、D5が露光OFF領域に設定される。さらに、露光位置Pn+5では、部分変調領域D1,D5、D6が露光ON領域、部分変調領域D2〜D4がOFF領域に設定される。システムコントロール回路32は、露光ONN領域が循環シフトするようにDMD駆動回路34を制御する。そして、露光位置P〜Pn+5に示すような露光エリアEA全体の幅だけ相対移動する6回の露光動作を1サイクルとして、露光ON領域の循環的シフトが繰り返される。
ステップS105では、次の露光位置へ基板SWを移動するため、X−Yステージ機構46が駆動される。そして、ステップS107では、基板SWが露光終了位置に到達したか判断される。露光終了位置に到達しない場合、ステップS107に進み、次の露光位置に形成すべきパターンに基づき、バッファメモリ38Aに対して新たなラスタデータが書き込まれる一方、バッファメモリ38B〜38Fに格納されていたラスタデータは、隣接するバッファメモリへシフトする。
1つの部分変調領域の幅RSだけ基板SWを移動させながらステップ&リピートによる多重露光を実現するため、DMD24の各部分変調領域に割り当てられるパターンは、基板SWがRSだけ移動する度に走査方向とは逆方向へシフトさせる必要がある。したがって、基板SWが次の露光位置へ移動している間、バッファメモリ38A〜38Eに格納されていた描画データは、それぞれバッファメモリ38B〜38Fへ転送される。一方、ラスタ変換回路36では、先頭位置に該当する部分変調領域D1のパターンデータが入力され、パターンデータ変換処理によってラスタデータが生成される。そして、新たなラスタデータがバッファメモリ38Aに書き込まれる。
例えば図7に示すように、露光位置Pでは、バッファメモリ38A、38B、38C、38D、38E、38Fに対し、それぞれ文字F,E,D,C,B,Aのパターンに応じたラスタデータが格納されている。そして、露光位置Pn+1では、バッファメモリ38B、38C、38D、38E、38Fに対して文字E,F,D,C,Bのラスタデータがシフト移動し、新たに生成された文字Aのラスタデータがバッファメモリ38Aに格納される。ステップS107が実行されると、ステップ101へ戻り、ステップS101〜S106が繰り返し実行される。一方、ステップS106において描画終了位置に到達していると判断されると、描画処理は終了する。
図8は、基板SWに対してDMD24を相対移動させたときのパターンおよび露光ON領域を示した図である。
図8では、基板SWの位置を固定としたときの露光ON領域に合った文字パターンが明らかにされている。基板SWに垂直な方向に沿って並ぶ同一文字パターンの数は、その位置で実際に露光(照射)された回数に相当する。基板SWの各エリアには、パターン形成に必要な照射量の光が照射される一方、露光OFF領域によって、基板SWの同一エリアには必要以上に光が照射されず、基板SWに対して均等な照射量による露光が実行される。基板SWの所定のエリアには概ね3回光が照射されており、同一エリアに対して行われる全体の露光回数(6回)に対する実際の露光(照射)回数の割合に基づき、露光ON領域MONを構成する部分変調領域の数を定めている。すなわち、実際に露光する割合が全体のほぼ半分である場合、1回の露光動作における露光ON領域MONをDMD全体の半分のエリアに設定する。
なお、図8では、すべての文字パターンについて露光回数が完全に一致しない(露光回数が2回の文字Cなど、露光回数が3回の文字Aなど)。しかしながら、本実施形態では、限られた範囲のステップだけを表現しているので露光回数に変化があるが、実際には何度も基板上に対して走査を繰り返しているので、各エリアには必要な露光量が実質的均等に照射されているとみなすことができ、また、DMDの分割変調領域の数を任意により設定することにより、どのエリアでも露光(照射)回数を均一に制御することができる。また、描画開始直後の露光量が不足することを考慮し、描画開始後しばらく走査させてから実際に描画パターンを形成するように構成することで、基板全体において同一の照射量によってパターンを形成することができる。
以上のように本実施形態によれば、DMD24において6つの部分変調領域D1〜D6が規定され、1つの部分変調領域の幅に応じた露光ピッチRSに従ってステップ&リピートによる多重露光動作が行われる。各露光動作においては、ラスタデータ(描画データ)に基づいてマイクロミラーDMを制御する露光ON領域MON、部分変調領域のマイクロミラー全体をOFF状態に設定する露光OFF領域MOFFを規定し、露光ON領域MONにある部分変調領域のマイクロミラーによって基板SWに光が照射される。さらに、露光ON領域MON,露光OFF領域MOFFを構成する部分変調領域の組み合わせが露光動作の度に更新され、露光ON領域MONが循環シフトするように露光ON領域MON,露光OFF領域MOFFが変更されていく。
これにより、基板の同一エリアには必要な露光量による照明が行われ、基板全体に対して適正な露光量によってパターンが形成される。DMDの制御によって基板への露光量を調整するため、光源側に機械式シャッタを設けずに高精度の光量調整を行うことができ、走査速度を落とさずに多重露光を実行することができる。
さらに、本実施形態では、部分変調領域D1に応じたパターンデータのみが順次入力され、ラスタ変換処理によって部分変調領域D1に応じたラスタデータが、露光動作に合わせてバッファメモリ38に書き込まれる。そして、バッファメモリ38Aに書き込まれた描画データ(基準描画データ)は、露光動作に合わせて、バッファメモリ38B〜38Fへ順にシフトしていく。
データ処理として時間のかかるデータ変換処理(ラスタデータ生成処理)におけるデータ量が減少し、また、データ処理に時間がかからないラスタデータのシフト転送処理を行うため、描画データ処理全体が効率的に実行され、走査スピードを向上させることができる。
具体的に言えば、DMDの第1の分割変調領域D1(128列分)に対するラスタデータのみ生成すればよいので、DMD全体(768列分)のラスタデータを常に生成、更新する場合に比べてデータ処理時間(ラスタデータ生成時間)が1/6になり、データ処理速度が速くなる。その結果、描画処理時間全体が短くなる。また、1つのバッファメモリの容量を小さくすることができ、簡易かつ低コストの回路構成によってデータ処理速度の向上を実現できる。
露光エリアを走査方向に傾斜させながら走査させてもよい。この場合、傾斜角度に合わせて描画データが補正される。露光方式としては、一定速度で走査する連続移動方式を適用してもよく、露光エリアの相対位置および露光動作のタイミングに合わせてラスタデータの生成、更新および格納処理を行うようにすればよい。本実施形態では、各分割露光エリアの走査方向に沿った幅だけ移動する毎に露光動作を実行するが、形成するパターン(例えば直線状の回路パターン)に応じて、それ以外の距離を露光ピッチとしてもよい。さらに、各分割露光エリアが同一の露光位置で露光動作を実行するのに代えて、各マイクロミラーの微小照射スポットの一部を互いにオーバラップさせる多重露光方式を適用してもよい。また、結像倍率を1倍以外に設定してもよい。
本実施形態では、DMDを6つに均等分割し、6つの部分変調領域を規定したが、分割する数、分割の仕方は任意に定めればよく、走査方向に向けて並ぶように(走査方向に横断する方向に沿って分割するように)規定すればよい。例えば、DMDのマイクロミラーの走査方向に沿った配列数が2の場合、N等分すればよい。この場合、N個のメモリが用意される。また、露光ON領域については、連続的に連なった領域を規定する代わりに、離散的な部分変調領域によって露光ON領域を構成し、全体的に循環シフトさせてもよい。また、露光ON領域を構成する部分変調領域の数も、基板のフォトレジストの感光特性、走査速度などに従って設定すればよい。
露光ヘッドの数も任意であり、DMDの代わりに2次元配列の空間光変調器としてLCD、SLM等を使用してもよい。さらに、メモリの構成は任意であり、6のバッファメモリを並列的に接続する構成にしてもよく、あるいは、1つの単一のメモリを分割規定し、複数のメモリとして構成してもよい。
次に、図9〜図11を用いて、第2の実施形態である描画装置について説明する。第2の実施形態では、1つの部分変調領域に対する描画データを順番に更新させながら、露光ON/OFF領域をシフトしていく。それ以外の構成については、実質的に第1の実施形態と同じである。
図9は、第2の実施形態における描画制御部のブロック図である。
描画制御部30’は、1つの部分変調領域分に応じたラスタデータを格納するバッファメモリ38’を備える。したがって、ここでは、DMD全体の描画データに対して1/6の描画データがバッファメモリ38’格納される。ラスタデータを所定のタイミングでDMD駆動回路34へ送信するのに合わせて、新たなラスタデータがバッファメモリ38’に順次格納されていく。
図10は、第2の実施形態における描画処理のフローチャートである。図11は、第2の実施形態における描画処理過程を示した図である。そして、図12は、基板SWを固定した時の照射エリアを時系列的に示した図である。
ステップS201〜S203は、第1の実施形態における図6のステップS101〜S103と同じである。すなわち、描画テーブル18が所定の描画位置まで移動する。そして、以下述べるように、ステップS204〜S208では、描画テーブル18が停止した状態で、露光ON/OFF領域が6回に渡って切り替えられる。
図11には、6回の露光動作stp1〜stp6、およびstp7〜stp12に渡る露光ON/OFF領域のシフト経過が図示されている。描画テーブル18が停止した後の1回目の露光動作では、DMD24の右半分の部分変調領域D1〜D3が露光ON領域MON、残りの部分変調領域D4〜D6が露光OFF領域MOFFに定められている。
図10のステップS204では、新たに描画データが更新される部分変調領域が特定され、ステップS205では、バッファメモリ38’に格納されたラスタデータがDMD駆動回路26を介して特定された部分変調領域へ送られる。例えば図11のstp1では、部分変調領域D3に対して新たな描画データが送信される。
一方、ステップS206では、新たに露光OFF領域となる部分変調領域が特定され、ステップS207では、DMD駆動回路26から特定された部分変調領域へOFFデータが送られる。図11のstp1では、新たに部分変調領域D6が露光OFF領域として定められる。
ステップS208では、描画テーブル18が停止した状態で露光動作が6回行われたか否かが判断される。露光動作が6回行われていないと判断されると、ステップS204へ戻り、S204〜S207において、新たな露光ON領域、露光OFF領域が定められる。
ステップS204に戻ると、図11に示すように、描画データを更新する部分変調領域、すなわち露光OFF領域から露光ON領域に切り替わる部分変調領域は、走査方向に向けて隣接する部分変調領域へ1つずつシフトする。また、露光ON領域から露光OFF領域に切り替わる部分変調領域も走査方向に向けて1つずつシフトする。ただし、DMD24の両端にある部分変調領域D1、D6については、位相的に隣接するものとする。
図11に示すstp2では、新たに部分変調領域D4が露光ON領域として定められ、描画データが更新される。その一方で、部分変調領域D1が露光OFF領域に定められる。なお、部分変調領域D2、D3の描画データは、DMD24の各SRAMセルに格納されているため、stp1、stp2の露光動作中、露光ON領域のままである部分変調領域D2、D3のマイクロミラーは、同じ描画データに基づいて制御される。露光OFF領域のままである部分変調領域D5、D6のマイクロミラーも、同様にOFFデータに基づき制御される。
なお、露光ON領域に切り替わる部分変調領域の特定(S204)は、ここではカウンタ変数をインクリメントしながらカウントすることによって行う。同様に、露光OFF領域に切り替わる部分変調領域の特定(S206)についても、カウンタすることによって特定する。
ステップS204〜S207では、露光ON領域、および露光OFF領域のシフトが6回に渡って繰り返される。その結果、部分変調領域D1〜D6の描画データが順に更新される一方、部分変調領域D1〜D6は、露光ON領域から露光OFF領域へ順に切り替わる。図11では、部分変調領域D3、D4、D5、D6、D1、D2が順に露光ON領域に切り替わる一方、部分変調領域D6、D1、D2、D3、D4、D5が順に露光OFF領域に切り替わる。
ステップS208において、6回に渡る露光ON/OFF領域の切り替え動作が終了したと判断されると、ステップS209へ進み、基板SWが描画処理終了の位置まで到達したか判断される。描画処理終了位置でない場合、ステップS210へ進み、描画テーブル18移動する。ここでは、部分変調領域に応じた投影エリア幅の半分(RS/2)を露光ピッチRS’とし、露光ピッチRS’だけ描画テーブ18が移動した後、停止する(S201〜S203)。
図10には、露光ピッチRS’だけ移動した後の露光動作が図示されている。stp7〜stp12は、stp1〜stp6と同様、連続する3つの部分変調領域から構成される露光ON領域、および露光OFF領域がシフトしていく。このように6回に渡った一連の露光動作を繰り返しながら描画処理が進行していく。ステップ209において、基板SWが描画処理終了位置まで到達すると、描画処理が終了する。
図12には、基板SWを固定し、DMD24を相対移動させた時の照射エリア、遮光エリアをstp1〜stp12に渡って時系列的に示している。ただし、照射エリアは、露光ON領域に対向するエリアであり、遮光エリアは露光OFF領域に対向するエリアを示す。
図12に示すように、同一エリアに対して連続的な露光が周期的に行われる。任意のエリアに対する露光回数はほぼ等しく、基板全体に対して実質的に同じ露光量の光が照射される。図11に示す描画パターンPKの先端部PKTは、部分変調領域幅RSの半分に相当し、照明光が先端部PKに到達した時のエリアを斜線部で示している。
図13は、描画データ更新時間および照射時間を時系列的に示した図である。
図13(a)には、従来の描画装置における照射時間T2および描画データ更新時間T1が示してある。描画データ更新時間T1は、DMD24全体の描画データがDMDに転送され、各マイクロミラーが新たなON/OFF位置に切り替わるまでの時間を表す。すなわち、露光動作開始してから次の露光動作開始までの時間を示す。一方、照射時間T2は、所定の走査速度における必要な照射時間(露光量)を表し、ここでは、照射時間T2は描画データ更新時間の半分に定められる。
スループット向上のため走査速度を上げると、照射時間T2よりも描画データ更新時間T1が長くなり、その間各マイクロミラーは前の描画データに基づいて制御される。したがって、照射時間T1経過後には、メカニカルシャッタなどによって照明光を遮断し、必要以上の照明光を基板SWへ照射させないように構成する必要がある。
一方、図13(b)には、本実施形態における照射時間と描画データ更新時間が示されている。本実施形態では、照明光は連続的にDMD24に投影される。その一方で、露光OFF領域のシフトにより、基板SWの同一エリアに対する照射時間が調整される。ここで、図13(a)に示した描画データ更新時間T2と照射時間T1との比を走査効率として表すと、露光OFF領域は走査効率に合わせて設定される。T1/T2が0.5であるため、3つの部分変調領域が露光OFF領域となる。
なお、第2の実施形態ではステップ&リピートによる多重露光を行っているが、連続的に基板SWを移動させながら露光動作を行ってもよい。
第1、第2の実施形態では、電子回路基板等の基板へ回路パターンを形成する描画装置であるが、回路パターンに限定せず、文字、記号等のパターンをフィルムなどの被描画体へ形成する描画装置として構成してもよい。
本実施形態である描画装置を模式的に示した斜視図である。 露光ヘッドの概略的断面図である。 走査過程を示した図である。 描画装置に設けられた描画制御部のブロック図である。 露光エリアおよびDMDに規定される複数の領域を示した図である。 ステップ&リピートの多重露光方式による描画処理のフローチャートである。 描画処理過程を示した図である。 基板に対してDMDを相対移動させたときのパターンおよび露光ON領域を示した図である。 第2の実施形態における描画制御部のブロック図である。 第2の実施形態における描画処理のフローチャートである。 第2の実施形態における描画処理過程を示した図である。 基板SWを固定した時の照射エリアを時系列的に示した図である。 描画データ更新時間および照射時間を時系列的に示した図である。
符号の説明
10 描画装置
18 描画テーブル
20〜20 露光ヘッド
24 DMD(露光ユニット)
30 描画制御部
32 システムコントロール回路
34 DMD駆動回路
36 ラスタ変換回路
38A〜38F バッファメモリ
SW 基板(被描画体)
EA 露光エリア
D1〜D6 部分変調領域
DM マイクロミラー(空間光変調素子)
EA1〜EA6 部分露光エリア
ON 露光ON領域
OFF 露光OFF領域

Claims (11)

  1. 複数の空間光変調素子をマトリクス状に配列した少なくとも1つの露光ユニットと、
    前記露光ユニットの投影領域となる露光エリアを、被描画体に対して相対的に走査方向に沿って移動させる走査手段と、
    入力されるパターンデータから描画データを生成する描画データ処理手段と、
    描画データおよび露光エリアの相対的位置に基づいて前記複数の空間光変調素子を制御し、露光エリアをオーバラップさせながら露光動作を実行する露光制御手段とを備え、
    前記露光制御手段が、前記露光ユニットに規定される複数の部分変調領域の一部を露光ON領域、それ以外を露光OFF領域として規定し、前記露光ON領域および前記露光OFF領域を構成する部分変調領域の組み合わせを変えながら、露光ON領域にある空間光変調素子によって露光動作を実行し、
    前記露光制御手段が、前記露光ON領域を循環シフトさせることを特徴とする描画装置。
  2. 前記露光制御手段が、前記複数の部分変調領域のうち少なくとも2つを露光ON領域として規定することを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
  3. 前記露光制御手段が、位相的に隣接する部分変調領域を露光ON領域として規定することを特徴とする請求項に記載の描画装置。
  4. 前記露光制御手段が、前記露光ON領域を走査方向に沿って循環シフトさせることを特徴とする請求項に記載の描画装置。
  5. 前記描画データ制御手段が、露光動作に合わせて、各部分変調領域の描画データを更新することを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
  6. 前記描画データ制御手段が、前記複数の部分変調領域のうち先頭の部分変調領域に応じた基準描画データを順次生成し、露光動作に合わせて生成される基準描画データを前記先頭の部分変調領域へ割り当てる一方、割り当てられた基準描画データを残りの部分変調領域へ露光動作に合わせて順番に割り当てることを特徴とする請求項5に記載の描画装置。
  7. 前記描画データ処理手段が、露光動作に合わせて、新たに露光ON領域へ切り替わる部分変調領域の描画データを更新することを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
  8. 前記露光制御手段が、部分変調領域全体の中で、走査効率と同じ割合だけ露光OFF領域を規定することを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
  9. 前記露光制御手段が、前記露光ユニットを等分することによって複数の部分変調領域を規定することを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
  10. 1)感光材料を上面に形成した基板に対して描画処理を実行し、
    2)描画処理された基板に対して現像処理をし、
    3)現像処理された基板に対してエッチングまたはメッキ処理を施し、
    4)エッチングまたはメッキ処理された基板に対して感光材料の剥離処理を行う基板の製造方法であって、
    描画処理において、請求項1に記載された描画装置によって描画処理を行うことを特徴とする基板の製造方法。
  11. 複数の空間光変調素子をマトリクス状に配列した少なくとも1つの露光ユニットの投影領域となる露光エリアを、被描画体に対して相対的に走査方向に沿って移動させ、
    入力されるパターンデータから描画データを生成し、
    描画データおよび露光エリアの相対的位置に基づいて前記複数の空間光変調素子を制御し、露光エリアをオーバラップさせながら露光動作を実行する描画方法であって、
    前記露光ユニットに規定される複数の部分変調領域の一部を露光ON領域、それ以外を露光OFF領域として規定し、前記露光ON領域および前記露光OFF領域を構成する部分変調領域の組み合わせを変えながら、露光ON領域にある空間光変調素子によって露光動作を実行し、
    露光動作において、前記露光ON領域を循環シフトさせることを特徴とする描画方法。
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