JP6535439B2 - 偏光板 - Google Patents

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本発明は、偏光板に関する。
近年、液晶表示装置、特に中小型用途の液晶表示装置の薄型化が進んでおり、それに伴い使用される部材(例えば偏光板)の薄型化が求められている。偏光板の薄型化の方法として、例えば、偏光子自体や偏光子の保護フィルムを薄くする方法が挙げられる。
一方、上記のような薄型化した偏光板はその硬度が低下するため、偏光板搬送時など偏光板の取り扱い時に偏光板表面に傷が生じやすい。
このような問題に対して、偏光子とハードコート層とを組み合わせて使用する態様が開示されている(特許文献1)。
特開2008−107432号公報
本発明者らは、特許文献1に記載のように偏光子の表面にハードコート層を配置した場合であっても、得られる偏光板の硬度(特に、鉛筆硬度)が昨今の要求レベルを満たしていない場合があることを明らかにした。
本発明は、上記実情に鑑みて、薄型化した場合であっても、表面の鉛筆硬度に優れた偏光板を提供することを課題とする。
本発明者らは、従来技術の問題点について鋭意検討した結果、偏光子上に配置されるポリマーフィルムを偏光子に貼合する前後の偏光子の寸法変化率を制御することにより、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
(1)偏光子と、偏光子の一方の表面上に配置されたポリマーフィルムとを有し、
偏光子にポリマーフィルムを貼合する前後の偏光子の寸法変化率が−3.0%〜−1.0%である、偏光板。
(2) ポリマーフィルムの厚みが10〜60μmである、(1)に記載の偏光板。
(3) 偏光子の厚みが3〜30μmである、(1)または(2)に記載の偏光板。
本発明によれば、薄型化した場合であっても、表面の鉛筆硬度に優れた偏光板を提供することができる。
本発明の偏光板の構造を概念的に示す模式図である。 本発明の偏光板の一実施形態を示す模式図である。 本発明の偏光板の別の実施形態を示す模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明の偏光板の特徴点としては、偏光子にポリマーフィルムを貼合する前後の偏光子の寸法変化率を所定範囲に制御している点が挙げられる。より具体的には、ポリマーフィルムを貼合する前の状態の偏光子と、ポリマーフィルムを貼合した後の状態の偏光子とを比較すると、ポリマーフィルムを貼合した後の状態の偏光子が貼合する前の状態の偏光子よりも所定の大きさだけ縮んでいることを意図する。以下、図面を用いて偏光板の構造について詳述する。まず、図1(A)には、貼合前の偏光子12およびポリマーフィルム14を示す。次に、図1(B)に、偏光子12とポリマーフィルム14とを貼合した状態を示す。図1(B)に示すように、偏光子12とポリマーフィルム14との貼合後においては、偏光子12が所定の寸法変化率を変化する、言い換えれば、偏光子12が矢印の方向に向かって収縮する。収縮させる方法は、後段において詳述する。このように貼合後に偏光子12の収縮が生じると、図1(C)に示すように、見かけ上、偏光子12とポリマーフィルム14との積層体である偏光板中のポリマーフィルム12が一の方向(矢印の方向)に凸状に湾曲した形状を示しやすい。そのため、この偏光板中のポリマーフィルムが外側を向くように所定の装置(液晶表示装置)中に配置した場合、このポリマーフィルム側から押し込みがなされると凸状形状から平面形状への変形にエネルギーを要するため、見かけ上、表面の硬度が上昇する。
なお、本発明における図は説明を容易にするための模式図であり、各層の厚みの関係や位置関係などは必ずしも実際のものとは一致しない。
以下に、本発明の偏光板について図面を参照して説明する。
図2に示すように、偏光板10は、偏光子12と、ポリマーフィルム14とを備える。以下、それぞれの部材について詳述する。
<偏光子>
偏光子は、光を特定の直線偏光に変換する機能を有する部材であればよく、吸収型偏光子および反射型偏光子を利用することができる。
吸収型偏光子としては、ヨウ素系偏光子、二色性染料を利用した染料系偏光子、およびポリエン系偏光子などが用いられる。ヨウ素系偏光子および染料系偏光子には、塗布型偏光子と延伸型偏光子があり、いずれも適用できるが、ポリビニルアルコールにヨウ素または二色性染料を吸着させ、延伸して作製される偏光子が好ましい。
反射型偏光子としては、複屈折の異なる薄膜を積層した偏光子、ワイヤーグリッド型偏光子、選択反射域を有するコレステリック液晶と1/4波長板とを組み合わせた偏光子などが用いられる。
なかでも、後述するポリマーフィルムとの密着性がより優れる点で、ポリビニルアルコール系樹脂(特に、ポリビニルアルコールおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体からなる群から選択される少なくとも1つ)を含む偏光子であることが好ましい。より具体的には、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適である。
偏光子の厚みは特に制限されないが、薄型化の点および光学性能に優れる点より、3〜30μmが好ましく、3〜15μmがより好ましく、5〜12μmがさらに好ましい。
偏光子の弾性率は特に制限されないが、取り扱い性の点より、4〜25GPaが好ましく、4〜15GPaがより好ましく、4〜10GPaがさらに好ましい。
偏光子の弾性率については、測定方向の長さが100mm、幅が10mmの試料を、測定方向の切り出す方位を45°ずつ変化させて合計8個用意し、各試料について算出される弾性率のうち最小値をいう。また、各試料における弾性率の算出は、各試料を温度25℃、湿度60%RHの環境に24時間放置した直後、東洋ボールドウィン(株)製万能引っ張り試験機“STM T50BP”を用い、温度25℃、湿度60%RH雰囲気中、チャック間長さ100mm、引張速度10%/分で延伸させ、0.1%伸び時と0.5%伸び時の応力を測定し、その傾きから弾性率を算出する。
<ポリマーフィルム>
本発明の偏光板が有するポリマーフィルムの種類は特に限定されず、通常用いるポリマーフィルムを用いることができる。
ポリマーフィルムとしては、具体的には、例えば、セルロースアシレート系樹脂フィルム、(メタ)アクリル系樹脂フィルム、シクロオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フィルム、ポリカーボネート系樹脂フィルム、ポリオレフィン系樹脂フィルム等が挙げられる。
なお、(メタ)アクリル系樹脂は、メタクリル系樹脂とアクリル系樹脂の両方を含む概念であり、アクリレート/メタクリレートの誘導体、特にアクリレートエステル/メタクリレートエステルの(共)重合体も含まれる。また、(メタ)アクリル系樹脂は、メタクリル系樹脂、アクリル系樹脂の他に、主鎖に環構造を有する(メタ)アクリル系重合体も含み、ラクトン環を有する重合体、無水コハク酸環を有する無水マレイン酸系重合体、無水グルタル酸環を有する重合体、グルタルイミド環含有重合体を含む。
これらのうち、加工性や光学性能の観点から、セルロースアシレート系樹脂フィルム、(メタ)アクリル系樹脂フィルムが好ましい。
ポリマーフィルムとして好適に用いることができるセルロースアシレート系樹脂フィルムとしては、各種公知のものを用いることができ、具体的には、例えば、特開2012−076051号公報に記載のものを用いることができる。
また、(メタ)アクリル系樹脂フィルムとしては、各種公知のものを用いることができ、具体的には、例えば、特開2010−079175号公報の段落[0032]〜[0063]に記載されるアクリルフィルムや、特開2009−98605号公報の段落[0017]〜[0107]に記載されるラクトン環含有重合体のフィルム等を適宜採用することができる。
ポリマーフィルムの厚みは特に制限されないが、薄型化の点および表面硬度がより優れる点で、10〜60μmが好ましく、15〜40μmがより好ましく、20〜30μmがさらに好ましい。
ポリマーフィルムの弾性率は特に制限されないが、取り扱い性の点から、2GPa以上が好ましく、4GPa以上がより好ましく、5GPa以上がさらに好ましい。なお、上限は特に制限されないが、通常、10GPa以下の場合が多く、7以下の場合が多い。
ここで、ポリマーフィルムの弾性率は、測定方向の長さが100mm、幅が10mmの試料を、測定方向の切り出す方位を45°ずつ変化させて合計8個用意し、各試料について算出される弾性率のうち最小値をいう。また、各試料における弾性率の算出は、各試料を温度25℃、湿度60%RHの環境に24時間放置した直後、東洋ボールドウィン(株)製万能引っ張り試験機“STM T50BP”を用い、温度25℃、湿度60%RH雰囲気中、チャック間長さ100mm、引張速度10%/分で延伸させ、0.1%伸び時と0.5%伸び時の応力を測定し、その傾きから弾性率を算出する。
ポリマーフィルムの透湿度は特に制限されないが、高温高湿下の耐久試験後に発生する表示ムラを低減できる観点で、600g/m・日以下が好ましく、500g/m・日以下がより好ましい。なお、下限は特に制限されないが、5g/m・日以上が好ましく、10g/m・日以上がより好ましく、20g/m・日以上がさらに好ましい。
透湿度は、JIS Z0208の透湿度試験(カップ法)に準じて、温度40℃、湿度90%RHの雰囲気中、試料を24時間に通過する水蒸気の重量を面積1m2あたりに換算した値のことをいう。
<偏光板>
偏光板は、上述した、偏光子と、偏光子の一方の表面上に配置されたポリマーフィルムとを少なくとも有する積層体である。
偏光子に上記ポリマーフィルムを貼合する前後の偏光子の寸法変化率は−3.0%〜−1.0%であり、偏光板の表面の鉛筆硬度がより優れる点で、−3.0〜−1.2%が好ましく、−3.0%〜−1.5%がより好ましい。
寸法変化率が−3.0%未満である場合、偏光板が大きく反ってしまい、取り扱い性が低下し、貼合不良の歩留まり悪化が懸念される。寸法変化率が−1.0%超である場合、表面の鉛筆硬度の上昇の程度が小さい。
上記寸法変化率の測定方法としては、ポリマーフィルムに貼合する前の状態の偏光子の寸法と、ポリマーフィルムに貼合した後の状態の偏光子の寸法とを比較して、寸法変化率を測定する。より具体的には、まず、ポリマーフィルムに貼合する前の偏光子の表面に10cm角の正方形状(10cm×10cm)のマーキングを施し、貼合する直前時におけるマーキングの長さを測定する。マーキングは、正方形の一辺が偏光子の透過軸と平行となるように配置する。より具体的には、吸収型偏光子を用いた場合は、正方形状のマーキングの第一辺が偏光子の透過軸と平行で、正方形状のマーキングの第一辺と直交する第二辺が偏光子の吸収軸と平行となるように配置する。マーキングの長さの測定は、上記第一辺の長さL1(第一辺)および第二辺の長さL1(第二辺)の長さをそれぞれ測定する。また、測定には、CNC画像測定機(QV accel、ミツトヨ(株)製)を用いる。
なお、平行とは、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含むものとし、0±10°以下の範囲内(−10〜10°)であることを意味し、0±5°以下の範囲内であることが好ましく、0±3°以下の範囲内であることがより好ましい。
次に、ポリマーフィルムに貼合した後の状態の偏光子の表面上にあるマーキングの上記第一辺の長さL2(第一辺)および第二辺の長さL2(第二辺)の測定を行う。得られた数値を用いて、以下の式(X)および式(Y)に従って、2つの寸法変化率を測定し、値の大きい方を上記寸法変化率とする。
式(X):寸法変化率(%)={(L2(第一辺)−L1(第一辺))/L1(第一辺)}×100
式(Y):寸法変化率(%)={(L2(第二辺)−L1(第二辺))/L1(第二辺)}×100
なお、ポリマーフィルムと偏光子と貼合する際には、マーキングがポリマーフィルムと接しないように貼合を行う。言い換えれば、マーキングが施されていない偏光子の表面とポリマーフィルムとが接するように、貼合を行う。
また、L1(第一辺)、L1(第二辺)、L2(第一辺)およびL2(第二辺)の測定は、測定試料を温度25℃、湿度60%RHの環境下で24時間以上調湿したのち、同環境下で測定する。
上述したように、偏光子の寸法変化率は、偏光子にポリマーフィルムを貼合する前後の偏光子の寸法を測定することにより求めることができる。偏光子とポリマーフィルムとを備える偏光板が、上記偏光子の寸法変化率を満たしながら製造されたかどうかは、偏光板からポリマーフィルムを剥がした際の偏光子の寸法変化率からも求めることができる。つまり、ポリマーフィルムを剥がすと偏光子が貼合する前の状態の戻ろうとし、上記と同様の寸法変化率が達成される。より具体的には、ポリマーフィルムと偏光子とを備える偏光板中の偏光子の寸法と、偏光子からポリマーフィルムを剥がした後の偏光子の寸法とを測定することにより得られる寸法変化率X(%)[{(ポリマーフィルムが貼合した状態の偏光子の寸法−ポリマーフィルムを偏光子から剥がした後の偏光子の寸法)}/(ポリマーフィルムを偏光子から剥がした後の偏光子の寸法)×100]が上記範囲のであれば、偏光子にポリマーフィルムを貼合する前後の偏光子の寸法変化率もその範囲となっている。なお、上記寸法変化率Xは、上述したように、偏光子上に正方形状のマーキングを設けて、マーキングの第一辺方向と第二辺方向とで寸法変化率を測定し、両者のうち大きい値のものを意図する。
ポリマーフィルムを剥がす方法は特に制限されず、例えば、ポリマーフィルムだけを溶解させる溶液に偏光板を接触させる方法や、ポリマーフィルムを物理的に偏光子から剥がす方法などが挙げられる。
偏光板には、上記偏光子と上記ポリマーフィルムとの接着性を良好にするために、両者の間に接着層または粘着層が介在していてもよい。
接着層を形成するために使用される材料としては公知の材料が挙げられ、例えば、ポリビニルアルコール系接着剤が挙げられる。また、粘着層を形成するために使用される材料としては公知の材料が挙げられ、例えば、アクリル系粘着剤が挙げられる。
なお、偏光子とポリマーフィルムとの間の剥離強度は特に制限されないが、偏光板としての取り扱い性がより優れる点で、1.5N/25mm以上が好ましく、3.0N/25mm以上がより好ましい。なお、上限は特に制限されず、剥離強度が高い方が偏光子とポリマーフィルムとの間の密着性を確保でき、好ましい。
剥離強度の測定方法としては、テンシロン万能材料試験機を用いて、90度ピール剥離試験により測定する。より具体的には、まず、接着剤を介して、偏光板中のポリマーフィルムをガラス基板上に貼り付け、次に、テンシロン万能材料試験機(条件:剥離角度90°、剥離速度300m/分)を用いて、貼り付けられた偏光板中の偏光子の剥離を行い、その剥離強度を測定する。
<偏光板の製造方法>
上述した寸法変化率を示す偏光板の製造方法は特に制限されず、種々の方法を採用することができる。
例えば、偏光子をポリマーフィルムに貼合した後、偏光子を収縮させる処理を施す方法が挙げられ、より具体的には、実質的に偏光子の一方の表面側からのみ脱水(乾燥)させる方法が挙げられ、例えば、偏光子を一方の表面側から加熱乾燥し、一方の表面側からのみ脱水する方法が挙げられる。このような処理を貼合後に実施することにより、上述した所定の寸法変化率に制御することができる。上記のように片面側から脱水する方法としては、例えば、偏光子の一方の表面側に後述する低透湿層を設けて、偏光子の他方の表面側にはSUS板などの水分非透過性膜を配置して、低透湿層側からのみ脱水させる方法などが挙げられる。
<他の態様>
本発明の偏光板の別の態様としては、図2に示すように、偏光子12と、ポリマーフィルム14と、ハードコート層16とを備える偏光板100が挙げられる。
図2に示す偏光板100は、ハードコート層16を備える点を除いて、図1に示す偏光板10と同様の層を有するものであるので、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説明を省略し、以下では、主に、ハードコート層16について詳述する。
<ハードコート層>
ハードコート層としては、例えば、特開2009−98658号公報の段落[0190]〜[0196]に記載のものを使用することができる。
また、ハードコート層は、硬化性化合物を用いて形成される層であることが好ましく、電離放射線硬化性化合物の架橋反応や重合反応により形成されることがより好ましい。
例えば、電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーを含む塗布組成物をポリマーフィルム上に塗布し、多官能モノマーや多官能オリゴマーを架橋または重合させることにより形成することができる。
電離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーの官能基としては、光重合性、電子線重合性、または、放射線重合性のものが好ましく、なかでも光重合性官能基が好ましい。
光重合性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の不飽和の重合性官能基等が挙げられ、中でも、(メタ)アクリロイル基が好ましい。
また、ハードコート層には、内部散乱性付与の目的で、平均粒径が1.0μm〜10.0μm、好ましくは1.5〜7.0μmのマット粒子、例えば、無機化合物の粒子または樹脂粒子を含有してもよい。
ハードコート層の厚みは特に制限されないが、薄型化および偏光板の表面硬度の上昇の点から、2〜15μmが好ましく、3〜7μmがより好ましい。
なお、偏光板がハードコート層を含む場合、ポリマーフィルムとハードコート層とからなるハードコート層付きポリマーフィルムの透湿度は特に制限されないが、高温高湿下の耐久試験後に発生する表示ムラを低減できる観点で、600g/m・日以下が好ましく、500g/m・日以下がより好ましい。なお、下限は特に制限されないが、5g/m・日以上が好ましく、10g/m・日以上がより好ましく、20g/m・日以上がさらに好ましい。
なお、透湿度の測定方法は、上述したポリマーフィルムの透湿度の測定方法と同じである。
本発明の偏光板には、上述した層以外にも他の層が含まれていてもよい。
例えば、上述したハードコート層上にさらに低透湿層が配置されていてもよい。低透湿層とは、透湿度が低い層を意図し、より具体的には、透湿度が200g/m・日以下である層を意図し、1〜100g/m・日が好ましく、3〜50g/m・日がより好ましい。
このような低透湿層を形成する材料は特に制限されないが、公知の樹脂(ポリマー)が挙げられる。
なお、透湿度の測定方法は、上述したポリマーフィルムの透湿度の測定方法と同じである。
また、低透湿層は、偏光子を挟むように、偏光板の両外側に配置されていてもよい。
本発明の偏光板は各種用途に適用することができ、例えば、液晶表示装置中の偏光板として使用することができる。通常、液晶表示装置は、液晶セルおよび液晶セルを挟んで配置される一対の偏光板から構成されるが、一対の偏光板の少なくとも一方が、上述した本発明の偏光板で構成されることが好ましい。なお、本発明の偏光板が液晶表示装置中に配置される場合は、偏光子を液晶セル側に向けて、偏光板を配置する。
なお、本発明においては、液晶セルの両側に設けられる偏光板のうち、フロント側の偏光板として本発明の偏光板を用いるのが好ましく、フロント側およびリア側の偏光板として本発明の偏光板を用いることがより好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
<合成例1:フィルム1の作製>
<コア層セルロースアシレートドープの作製>
下記の組成物をミキシングタンクに投入し攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液を調製した。
---------------------------------------------------------------------
・アセチル置換度2.88のセルロースアセテート 100.0質量部
・エステルオリゴマー 10.0質量部
・偏光子耐久性改良剤 4.0質量部
・紫外線吸収剤(下記構造式の化合物) 2.0質量部
・メチレンクロライド(第1溶剤) 430.0質量部
・メタノール(第2溶剤) 64.0質量部
---------------------------------------------------------------------
エステルオリゴマーは、芳香族エステルオリゴマーで、ジカルボン酸由来の繰り返し単位とジオール由来の繰り返し単位を1対1で含んでいる。ジカルボン酸由来の繰り返し単位中、脂肪族ジカルボン酸由来の繰り返し単位のモル比をm、芳香族ジカルボン酸由来の繰り返し単位のモル比nとしたときに、m=0、n=10とした。ここでの芳香族ジカルボン酸としてはフタル酸を用いた。ジオールとしてはエチレングリコールを使用した。また、エステルオリゴマーの両末端はアセチル基で封止した。このエステルオリゴマーの水酸基価は0mgKOH/gであり、数平均分子量は1000であった。
偏光子耐久性改良剤
紫外線吸収剤
<外層セルロースアシレートドープの作製>
上記のコア層セルロースアシレートドープ90質量部に下記組成のマット剤溶液を10質量部加え、外層セルロースアセテート溶液を調製した。
---------------------------------------------------------------------
・平均粒子サイズ20nmのシリカ粒子
(AEROSIL R972、日本アエロジル(株)製)
2.0質量部
・メチレンクロライド(第1溶剤) 76.0質量部
・メタノール(第2溶剤) 11.0質量部
・コア層セルロースアシレートドープ 1.0質量部
---------------------------------------------------------------------
<セルロースアシレートフィルムの作製>
上記コア層セルロースアシレートドープとその両側に上記外層セルロースアシレートドープとを3層同時に流延口から20℃のドラム上に流延した。溶剤含有率略20質量%の状態でフィルムを剥ぎ取り、フィルムの幅方向の両端をテンタークリップで固定し、残留溶剤が3〜15質量%の状態で、横方向に1.1倍延伸しつつ乾燥した。その後、熱処理装置のロール間を搬送することにより、さらに乾燥し、厚さ25μmのセルロースアシレートフィルム(以後、単に「フィルム1」とも称する)を作製した。
<合成例2:フィルム2の作製>
フィルム1の作製手順において、厚さ40μmにした以外は上記合成例1と同様の手順に従い、セルロースアシレートフィルムを作製し、フィルム2とした。
<合成例3:フィルム3の作製>
攪拌装置、温度センサー、冷却管および窒素導入管を備えた内容積30Lの反応釜に、41.5質量部のメタクリル酸メチル(MMA)、6質量部の2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(MHMA)、2.5質量部の2−〔2'−ヒドロキシ−5'−メタクリロイルオキシ〕エチルフェニル−2H−ベンゾトリアゾール(大塚化学製、商品名:RUVA−93)、重合溶剤として50質量部のトルエン、0.025質量部の酸化防止剤(旭電化工業製、アデカスタブ2112)、および、連鎖移動剤として0.025質量部のn−ドデシルメルカプタンを仕込み、これに窒素を通じつつ、105℃まで昇温させた。昇温に伴う還流が始まったところで、重合開始剤として0.05質量部のt−アミルパーオキシイソノナノエート(アルケマ吉富製、商品名:ルペロックス570)を添加するとともに、0.10質量部のt−アミルパーオキシイソノナノエートを3時間かけて滴下しながら、約105〜110℃の還流下で溶液重合を進行させ、さらに4時間の熟成を行った。
次に、得られた重合溶液に、環化縮合反応の触媒(環化触媒)として0.05質量部のリン酸2−エチルヘキシル(堺化学工業製、Phoslex A-8)を加え、約90〜110℃の還流下において2時間、環化縮合反応を進行させた後、240℃のオートクレーブにより重合溶液を30分間加熱し、環化縮合反応をさらに進行させた。次に、反応進行後の重合溶液に、紫外線吸収剤としてCGL777MPA(チバスペシャリティケミカルズ製)を0.94質量部混合した。
次に、得られた重合溶液を、バレル温度240℃、回転速度100rpm、減圧度13.3〜400hPa(10〜300mmHg)、リアベント数1個およびフォアベント数4個(上流側から第1、第2、第3、第4ベントと称する)、先端部にリーフディスク型のポリマーフィルタ(濾過精度5μm、濾過面積1.5m2)を配置したベントタイプスクリュー二軸押出機(Φ=50.0mm、L/D=30)に、樹脂量換算で45kg/時の処理速度で導入し、脱揮を行った。その際、別途準備しておいた酸化防止剤/環化触媒失活剤の混合溶液を0.68kg/時の投入速度で第1ベントの後ろから、イオン交換水を0.22kg/時の投入速度で第3ベントの後ろから、それぞれ投入した。
酸化防止剤/環化触媒失活剤の混合溶液には、50質量部の酸化防止剤(住友化学製スミライザーGS)と、失活剤として35質量部のオクチル酸亜鉛(日本化学産業製、ニッカオクチクス亜鉛3.6%)とを、トルエン200質量部に溶解させた溶液を用いた。
次に、脱揮完了後、押出機内に残された熱溶融状態にある樹脂を押出機の先端からポリマーフィルタによる濾過を伴いながら排出し、ペレタイザーによりペレット化して、主鎖にラクトン環構造を有するアクリル樹脂と紫外線吸収剤とを含む透明な樹脂組成物のペレットを得た。樹脂の重量平均分子量は145000、樹脂および樹脂組成物のガラス転移温度(Tg)は122℃であった。
上記で作製した主鎖にラクトン環構造を有するアクリル樹脂と紫外線吸収剤とを含む透明な樹脂組成物のペレットを、二軸押出機を用いて、コートハンガー型Tダイから溶融押出し、厚さ40μmのアクリル系ポリマーフィルム(以後、単に「フィルム3」とも称する)を作製した。
<合成例4:ハードコート層付ポリマーフィルムの作製>
<ハードコート層用塗布液(HC−1)の調製>
各成分を表以下に示す組成で混合し、孔径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過してハードコート層用塗布液(HC−1)を調製した。
-------------------------------------------------------------------
・DPHA(バインダー) 22.9質量部
・PET−30(バインダー) 22.9質量部
・イルガキュア184(重合開始剤) 1.5質量部
・トルエン(溶剤) 45.2質量部
-------------------------------------------------------------------
使用した化合物を以下に示す。
・DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物[日本化薬(株)社製]
・PET−30:ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物[日本化薬(株)製]
・イルガキュア184:重合開始剤[BASF社製]
上記にて作製したフィルム1〜2上に、ハードコート層用塗布液(HC−1)を、ダイコート法にて塗布厚5μmに設定して塗布した。室温で120秒、さらに60℃で150秒乾燥の後、窒素パージ(酸素濃度0.5%以下)しながら、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照射量150mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、外側ハードコート層を形成し、ハードコート層付ポリマーフィルム1および2を作製した。ハードコート層の厚みは5μmであった。
<合成例5:偏光子1の合成>
厚さ45μmのポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、ヨウ素濃度0.05質量%のヨウ素水溶液中に30℃で60秒浸漬して染色し、次いでホウ酸濃度4質量%濃度のホウ酸水溶液中に60秒浸漬している間に元の長さの5倍に縦延伸した後、50℃で4分間乾燥させて、厚さ15μmの偏光子1を得た。
後述する<偏光子の寸法変化率の測定方法>のため、作製した偏光子1の片面に10cm角のマーキングをペン書きで施し、温度25℃、湿度60%RH環境下で24時間以上調湿した。なお、一辺10cmの正方形状のマーキングは、その一辺が偏光子1の延伸方向(吸収軸方向)と平行になるように配置した。
<実施例1:偏光板1の作製>
(ハードコート層付きポリマーフィルムの鹸化処理)
ハードコート層付ポリマーフィルム1および2を以下の手順で鹸化処理を行った。
まず、ハードコート層付ポリマーフィルム1(または2)を、2.3mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液(55℃)で3分間浸漬した。浸漬後、室温の水洗浴槽中で洗浄し、30℃で0.05mol/Lの硫酸を用いて中和した。中和後、再度、得られたフィルムを室温の水洗浴槽中で洗浄し、さらに100℃の温風で乾燥した。
(偏光子とハードコート層付ポリマーフィルムとの貼合)
鹸化処理したハードコート層付ポリマーフィルム1に、市販のラミネートフィルム(PET基材、粘着剤付き、総厚み55μm)を貼合した。なお、ラミネートフィルムは、ハードコート層と接するように貼合した。ラミネートフィルムは、いわゆる低透湿層に該当する。
次に、ラミネートフィルムが積層されたハードコート層付きポリマーフィルム1のラミネートフィルムがついていない面と、先に作製した偏光子1の片側とをポリビニルアルコール系接着剤を用いて貼合して、ラミネートフィルム、ハードコート層、フィルム1および偏光子1がこの順で積層された積層体を得た。貼合後、SUS板上に積層体をラミネートフィルム側が空気にさらされるように配置し、SUS板の上に金枠をのせ偏光板を固定することで、ラミネートフィルム側からのみ脱水するようにした。次いで、70℃で10分間乾燥させた後、積層体をSUS板上から剥がして、得られた積層体を温度25℃、湿度60%RH環境下で24時間以上調湿した後、ラミネートフィルムを剥離して偏光板1を作製した。上記のように低透湿性のラミネートフィルムを偏光子の一方の片側表面上に、他方の片側表面上に水分非透過性膜のSUS板を配置することにより、ラミネートフィルム側から徐々に脱水が進行すると共に、ラミネートフィルム側からの偏光子への水の吸収を抑制でき、結果して片側からのみ偏光子の脱水が進行して所定の寸法変化率が達成される。
なお、偏光板1においては、フィルム1の搬送方向と偏光子1の延伸方向(吸収軸方向)が一致するように貼合されている。また、偏光子1を貼合する際には、マーキングが施されている片面をフィルム1側とは反対側の表面に位置するように配置した。
<実施例2:偏光板2の作製>
ハードコート層付ポリマーフィルム1の代わりに鹸化処理したハードコート層付ポリマーフィルム2を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って、偏光板2を作製した。
<実施例3:偏光板3の作製>
市販のラミネートフィルムの代わりにZF14−100(日本ゼオン社製)を使用した以外は、実施例2と同様の手順に従って、偏光板3を作製した。
<実施例4:偏光板4の作製>
市販のラミネートフィルムの代わりにフィルム3を用いた以外は、実施例2と同様の手順に従って、偏光板4を作製した。
<比較例1:偏光板11の作製>
市販のラミネートフィルムを鹸化処理したハードコート層付ポリマーフィルム2へ貼合しなかった以外は、実施例2と同様の手順に従って、偏光板11を作製した。
なお、この場合、SUS板上には、ハードコート層、フィルム1および偏光子1がこの順で積層された積層体が、ハードコート層側が空気にさらされるように配置された。
なお、比較例1では低透湿性のラミネートフィルムが使用されていないため、偏光子の乾燥と同時に、ハードコート層側から偏光子の吸水が起こりやすく、結果として偏光子の寸法変化率が小さい。
<比較例2:偏光板12の作製>
ハードコート層側の代わり偏光子1側を空気にさらすように積層体をSUS上に配置した以外は、比較例1と同様の手順に従って、偏光板12を作製した。
なお、比較例2では偏光子1側が空気にさらされているため、偏光子の吸水が起こりやすく、結果として偏光子が膨潤しやすい。
<偏光子の寸法変化率の測定方法>
貼合前の偏光子1の片面に施した10cm角のマーキングの偏光子1の延伸方向と垂直方向をCNC画像測定機(QV accel、ミツトヨ(株)製)で測長し、延伸方向および垂直方向でのマーキングの長さをL1(延伸)およびL1(垂直)とした。続いて、偏光板作製後に上述した手順と同様にして、偏光板中の偏光子1の片面に施してあるマーキングの偏光子1の延伸方向と垂直方向を測長し、延伸方向および垂直方向でのマーキングの長さをL2(延伸)およびL2(垂直)とした。測定したL1およびL2を用いて、下記式(1)および式(2)より偏光子の寸法変化率を算出した。
式(1) 延伸方向寸法変化率={(L2(延伸)−L1(延伸))/L1(延伸)}×100
式(2) 垂直方向寸法変化率={(L2(垂直)−L1(垂直))/L1(垂直)}×100
上記延伸方向寸法変化率および上記垂直方向寸法変化率のうち、値の大きいものを各実施例の寸法変化率として後述する表に示す。
なお、上記L1(延伸)、L1(垂直)、L2(延伸)およびL2(垂直)の測定は、測定試料を温度25℃、湿度60%RHの環境下で24時間以上調湿したのち、同環境下で測定した。
<鉛筆硬度評価>
JIS K 5400に準じて鉛筆硬度評価を行った。具体的には、作製した偏光板の3辺をテープ止めしガラス板上へ貼り付け、温度25℃、湿度60%RHで24時間調湿した後、4Hの試験用鉛筆を用いて、500gの荷重にてそれぞれn=20回の試験を行い、以下のとおりの判定で評価した。
また、作製した偏光板をアクリル系粘着剤でガラス上へ貼り付け、温度25℃、湿度60%RHで24時間調湿した後、4Bの試験用鉛筆を用いて、500gの荷重にてそれぞれn=20回の試験を行い、以下のとおりの判定で評価した。結果を表1にまとめて示す。
(硬度評価基準)
AA:20回の試験のうち、傷の数が0個以上3個以下
A:20回の試験のうち、傷の数が4個以上7個以下
A:20回の試験のうち、傷の数が8個以上16個以下
C:20回の試験のうち、傷の数が17個以上
なお、鉛筆の試験方向(引っ掻く方向)は、偏光子の延伸方向と垂直にした。
表1中、透湿度(g/m・日(=g/m・day))は、JIS Z0208の透湿度試験(カップ法)に準じて、温度40℃、湿度90%RHの雰囲気中、試料を24時間に通過する水蒸気の重量を面積1m2あたりに換算した値のことをいう。
表1中の「ハードコート層付きポリマーフィルム」欄の「透湿度」は、「ハードコート層付きポリマーフィルム」の透湿度を意図する。また、「膜厚」は、「ハードコート層付きポリマーフィルム」中の「ポリマーフィルム」のみの厚みを意図し、「素材」は、「ハードコート層付きポリマーフィルム」中の「ポリマーフィルム」の素材を意図する。
表1中、「ポリマー側透湿度」とは、偏光子の一方の片側表面上に配置される、ラミネートフィルムおよびハードコート層付きポリマーフィルムの積層体の透湿度を意味する。「偏光子側透湿度」とは、偏光子のポリマーフィルムと反対側に存在する層の透湿度を意味し、SUS板がある場合には透湿度は「0」であり、偏光子が空気に曝されている場合には「無限大」であった。
表1中、「鉛筆硬度粘無し4H」および「鉛筆硬度粘有り4B」は、それぞれ4Hおよび4Bの試験用鉛筆を用いた試験結果を表す。
なお、実施例1の偏光板中の偏光子とポリマーフィルムとの剥離強度を上述した方法により測定したところ、3.1N/25mmであった。また、実施例2〜4での偏光子とポリマーフィルムとの間の剥離強度は、実施例1と同程度であった。
上記表に示すように、所定の寸法変化率を示す本発明の偏光板は、優れた鉛筆硬度を示した。
一方、所定の寸法変化率を示されない比較例1および2においては、所望の効果が得られなかった。
なお、上述したように、偏光子にポリマーフィルムを貼合する前後の寸法変化率が所定値である場合、ポリマーフィルムを偏光子から引きはがした際の偏光子の寸法変化率も上記所定値と略同程度の値をとり、上述した実施例1〜4の偏光板においても同様の傾向が確認された。
10 偏光板
12 偏光子
14 ポリマーフィルム
16 ハードコート層

Claims (3)

  1. 偏光子と、前記偏光子の一方の表面上に配置されたポリマーフィルムとを有し、
    下記式で表される、前記偏光子に前記ポリマーフィルムを貼合する前後の前記偏光子の寸法変化率が−3.0%〜−1.0%である偏光板であって、
    前記ポリマーフィルム側が凸状になるように湾曲している、偏光板。
    寸法変化率(%)={ポリマーフィルムに貼合した後の状態の偏光子の寸法−ポリマーフィルムに貼合する前の状態の偏光子の寸法}/ポリマーフィルムに貼合する前の状態の偏光子の寸法
    なお、前記ポリマーフィルムに貼合した後の状態の偏光子の寸法および前記ポリマーフィルムに貼合する前の状態の偏光子の寸法は、測定試料を温度25℃、湿度60%RHの環境下で24時間以上調湿したのち、同環境下で測定する。
  2. 前記ポリマーフィルムの厚みが10〜60μmである請求項1に記載の偏光板。
  3. 前記偏光子の厚みが3〜30μmである請求項1または2に記載の偏光板。
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