JP2003240958A - 偏光フィルム及びその製造方法 - Google Patents

偏光フィルム及びその製造方法

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JP2003240958A
JP2003240958A JP2002340537A JP2002340537A JP2003240958A JP 2003240958 A JP2003240958 A JP 2003240958A JP 2002340537 A JP2002340537 A JP 2002340537A JP 2002340537 A JP2002340537 A JP 2002340537A JP 2003240958 A JP2003240958 A JP 2003240958A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学特性や光学耐久性を従来の偏光フィルム
とほぼ同程度に保ったまま、白抜けの問題が解決され、
しかも薄肉の偏光フィルムを提供し、またそれの有利な
製造方法を提供する。 【解決手段】 二色性色素が吸着配向されたポリビニル
アルコール系樹脂フィルムからなり、膜厚が10μm を
越え20μm 未満の偏光フィルムであって、その偏光フ
ィルムを70℃の純水に浸漬したときの切断時間が30
秒以上400秒以下である偏光フィルムが提供される。
この偏光フィルムは、二色性色素を含む水溶液で処理す
る前のポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、90〜
180℃の範囲の温度で熱処理を施すか、あるいは原料
のポリビニルアルコール系樹脂フィルムの膜厚が延伸に
より20〜30%の膜厚となる工程を存在させ、かつ得
られる偏光フィルムの膜厚が10μm を越え20μm 未
満となるようにすることによって、有利に製造される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリビニルアルコ
ール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向された偏光
フィルム及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに
二色性色素が吸着配向された偏光フィルムは、その少な
くとも片面に保護フィルムが貼合された偏光板の形で、
液晶表示素子の材料として広く用いられている。偏光フ
ィルムに用いられる二色性色素としては、ヨウ素や二色
性染料が知られており、通常は、このような二色性色素
が吸着配向されたフィルムにホウ酸処理を施して、偏光
フィルムとされている。
【0003】偏光フィルムは通常、ポリビニルアルコー
ル系樹脂フィルムを、二色性色素を含む水溶液で染色す
る工程、二色性色素で染色されたポリビニルアルコール
系フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、及びポリビ
ニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程を経
て製造される。一軸延伸は、染色の前に行われることも
あるし、染色と同時に行われることもあるし、染色後に
行われることもある。一軸延伸を染色後に行う場合、こ
の一軸延伸は、ホウ酸処理の前に行われることもある
し、ホウ酸処理中に行われることもある。
【0004】ところで、偏光フィルムを構成するポリビ
ニルアルコール系樹脂は、基本的に水溶性のポリマーで
あることから、二色性色素を含む水溶液中での染色処理
又はその後のホウ酸水溶液での処理において、破断して
しまうことがある。このような水溶液処理中の破断を抑
える目的で、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの片
面に、物理的に丈夫なフィルムをラミネートしてから水
溶液処理を行うことも知られている。例えば、特公昭 6
0-33245 号公報(特許文献1)には、一軸延伸されたポ
リビニルアルコールフィルムの片面にセルロースアセテ
ートブチレートフィルムをラミネートし、この状態で一
軸延伸ポリビニルアルコールの露出面にヨウ素染色する
例が示されている。
【0005】しかしながら、このように延伸ポリビニル
アルコールフィルムの片面に他のフィルムをラミネート
することは、工程が増えるために、経済的とはいえな
い。また、このように延伸ポリビニルアルコールフィル
ムの片面に他のフィルムをラミネートした状態で、二色
性色素を含む水溶液で染色する場合には、ポリビニルア
ルコール系樹脂フィルムの片面側だけから二色性色素の
吸着やホウ酸処理が行わるため、得られる偏光フィルム
の光学特性が必ずしも充分でなかったり、耐湿熱性能が
劣ったりするという問題もある。
【0006】このようなことから、現在市販されている
偏光フィルムの厚みはあまり薄くならず、20〜35μ
m の範囲におさまっている。しかし、この膜厚で満足さ
れているわけではなく、液晶表示装置の薄肉化への要請
から、偏光フィルムもさらに薄肉とすることが望まれて
いる。
【0007】また、現状の偏光フィルムの特性も決して
満足できるものではなく、例えば、偏光フィルムに保護
フィルムを貼合して偏光板とし、その光軸を製品の長辺
方向に対して45度の角度にして液晶表示装置に粘着剤
層を介して貼り合わせたものを、80℃で乾燥条件のよ
うな過酷な環境に置くと、偏光板の長辺及び短辺の中央
エッジ付近に光モレが観察される、いわゆる「白抜け」
という問題が生じる。偏光板の白抜けを軽減させる方法
として、例えば、偏光フィルムの製造条件の改良などが
提案されてきており、特開 2001-174634号公報(特許文
献2)にはその一例が示されている。
【0008】その他、特開平 10-111411号公報(特許文
献3)や、特開 2000-338329号公報(特許文献4)に
も、偏光フィルムあるいはその製造方法について、各種
の提案がなされている。
【0009】
【特許文献1】特公昭60−33245号公報
【特許文献2】特開2001−174634号公報
【特許文献3】特開平10−111411号公報
【特許文献4】特開2000−338329号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、偏光フィル
ムの製造方法を変えると、白抜けには効果があっても、
その他の性能、例えば、光学特性、耐熱性、耐湿熱性な
どや、外観品位が犠牲になるケースが多かった。そこで
本発明者らは、鋭意研究を行った結果、光学特性や光学
耐久性を従来の偏光フィルムとほぼ同程度に保ったま
ま、白抜けの問題が解決され、しかも薄肉の偏光フィル
ムを開発し、本発明に到達した。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明によれ
ば、二色性色素が吸着配向されたポリビニルアルコール
系樹脂フィルムからなり、膜厚が10μmを越え20μm
未満の偏光フィルムであって、その偏光フィルムを70
℃の純水に浸漬したときの切断時間が30秒以上である
偏光フィルムが提供される。
【0012】このような、薄肉でしかも水中にて破断し
にくい偏光フィルムの製造には、ポリビニルアルコール
系樹脂フィルムを二色性色素の水溶液に浸漬して染色す
る前に、所定の温度で熱処理を施すことが有効であるこ
とを見出した。そこで本発明によれば、ポリビニルアル
コール系樹脂フィルムを、二色性色素を含む水溶液で染
色する工程、二色性色素で染色されたポリビニルアルコ
ール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、及
びポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する
工程を経て、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二
色性色素が吸着配向された偏光フィルムを製造する方法
において、二色性色素を含む水溶液で処理する前のポリ
ビニルアルコール系樹脂フィルムに、90〜180℃の
範囲の温度で熱処理を施し、かつ得られる偏光フィルム
の膜厚が10μm を越え20μm未満となるようにする
偏光フィルムの製造方法が提供される。
【0013】また、上記のような薄肉でしかも水中にて
破断しにくい偏光フィルムの製造には、原料のポリビニ
ルアルコール系樹脂フィルムを、その膜厚が延伸前に対
して所定の比となるように一軸延伸することが有効であ
ることも併せて見出した。そこで本発明によれば、ポリ
ビニルアルコール系樹脂フィルムを、二色性色素を含む
水溶液で染色する工程、二色性色素で染色されたポリビ
ニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理す
る工程、及びポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一
軸延伸する工程を経て、ポリビニルアルコール系樹脂フ
ィルムに二色性色素が吸着配向された偏光フィルムを製
造する方法において、原料のポリビニルアルコール系樹
脂フィルムの膜厚を一軸延伸によって20〜30%の膜
厚とする工程を有し、かつ得られる偏光フィルムの膜厚
が10μm を越え20μm 未満となるようにする偏光フ
ィルムの製造方法も提供される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系樹脂
フィルムに、二色性色素による染色及び一軸延伸を施し
て、その二色性色素をポリビニルアルコール系樹脂フィ
ルムに吸着配向させたものである。
【0015】原料となるポリビニルアルコール系樹脂と
しては、例えば、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化するこ
とにより得られるものが挙げられる。ポリ酢酸ビニル系
樹脂には、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニ
ルのほか、酢酸ビニル及びこれと共重合可能な他の単量
体の共重合体などが包含される。酢酸ビニルと共重合可
能な他の単量体としては、例えば、オレフィン類、不飽
和カルボン酸類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸
類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂のケ
ン化度は、通常85〜100モル%、好ましくは98〜
100モル%の範囲であり、光学特性の面からさらに好
ましくは99モル%以上である。ポリビニルアルコール
系樹脂はさらに変性されていてもよく、かかる変性され
たポリビニルアルコール系樹脂としては、例えば、アル
デヒド類で変性されたポリビニルホルマールやポリビニ
ルアセタールなどが挙げられる。
【0016】ポリビニルアルコール系樹脂の重合度は、
通常1,000〜10,000、好ましくは1,500〜
10,000、さらに好ましくは2,000〜10,00
0の範囲である。ポリビニルアルコール系樹脂フィルム
には、グリセリンなどの可塑剤を5〜20重量%程度の
範囲で含有させるのが好ましい。従来の方法では、膜厚
が75μm 前後のポリビニルアルコール系フィルム原反
が用いられてきたが、本発明では、25〜50μm のポ
リビニルアルコール系樹脂フィルムを原反として用いる
のが好ましい。原反フィルムの膜厚は、より好ましくは
30μm 以上、また45μm 以下である。
【0017】偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系
樹脂フィルムを二色性色素で染色して二色性色素を吸着
させる工程、二色性色素が吸着されたポリビニルアルコ
ール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、及
びポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する
工程を経て、製造される。通常は、ホウ酸水溶液による
処理後に水洗、乾燥が行われる。この偏光フィルムを偏
光板とする場合はさらに、偏光フィルムの少なくとも片
面に保護フィルムを貼合することになる。
【0018】本発明における好ましい形態のように、従
来よりも薄いポリビニルアルコール系樹脂フィルム原反
を用いる場合、通常の方法では、偏光フィルムを製造す
る際の溶液処理において、フィルムの破断が生じやす
い。そこで、このような破断を抑えるためには、ポリビ
ニルアルコール系樹脂フィルムを後工程の溶液に浸漬す
る前に、90℃以上170℃以下の温度で熱処理を施す
のが有効である。この際の熱処理の温度は、好ましくは
100℃以上、さらには110℃以上であり、また好ま
しくは165℃以下、さらには160℃以下である。
【0019】このような熱処理を施すことで、ポリビニ
ルアルコール系樹脂フィルムの片面に他のフィルムをラ
ミネートしなくても、後工程の溶液中で、あるいは後の
乾燥工程で破断が生じにくく、光学特性や外観が従来の
膜厚を有する偏光フィルムとほぼ同等の偏光フィルムと
することができる。この際の熱処理が不足すると、後工
程の処理液中でフィルムが破断しやすくなり、一方で熱
処理が過剰になると、染色されにくくなったり、フィル
ムが変色したりする。また、ポリビニルアルコール系樹
脂フィルムの成膜乾燥時に前述の温度で熱処理を施して
おけば、染色前にさらに熱処理を施す必要はない。
【0020】一方、乾式延伸が縦延伸の場合、延伸方向
と直交するフィルムの幅方向の寸法変化をなるべく小さ
くして延伸し、延伸後の膜厚が延伸前の膜厚の20〜3
0%となるようにすることでも、後工程におけるフィル
ムの破断を抑えることができる。テンター法のような横
延伸を採用する場合には、延伸方向と直交するフィルム
の幅方向の収縮が事実上ないので、この場合も、延伸に
よる膜厚変化を上記の範囲とすることで、後工程におけ
るフィルムの破断を抑えることができる。
【0021】ポリビニルアルコール系樹脂フィルムは、
二色性色素により染色されたのち、ホウ酸処理され、そ
して染色前、又は染色からホウ酸処理の間のいずれかの
段階で一軸延伸されて、偏光フィルムとなる。一軸延伸
は、二色性色素による染色の前に行ってもよいし、染色
と同時に行ってもよいし、染色の後に行ってもよい。一
軸延伸を染色後に行う場合には、この一軸延伸は、ホウ
酸処理の前に行ってもよいし、ホウ酸処理中に行っても
よい。もちろん、これらの複数の段階で一軸延伸を行う
ことも可能である。一軸延伸するには、周速の異なるロ
ール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一
軸に延伸してもよい。さらには、大気中で延伸を行う乾
式延伸であってもよいし、溶剤で膨潤した状態で延伸を
行う湿式延伸であってもよい。ポリビニルアルコール系
樹脂フィルムを出発原料として、偏光フィルムになるま
でのトータルの延伸倍率は、通常4〜8倍であり、好ま
しくは4.5倍以上、さらには4.8倍以上であり、また
好ましくは6.5倍以下、さらには6倍以下である。
【0022】ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二
色性色素で染色するには、例えば、このフィルムを、二
色性色素を含む水溶液に浸漬すればよい。この際、前述
したように、予めポリビニルアルコール系樹脂フィルム
に90℃以上170℃以下の温度で熱処理を施してお
く、又は/及びその膜厚が20%以上30%以下となる
ように延伸処理を施しておけば、このポリビニルアルコ
ール系樹脂フィルムに強化用の他のフィルムをラミネー
トしなくても、二色性色素を含む水溶液による処理中
や、その後のホウ酸水溶液による処理中の、フィルムの
破断を抑制することができる。このため、ポリビニルア
ルコール系樹脂フィルムの両面を同時に、二色性色素を
含む水溶液に接触させ、両面から二色性色素を吸着させ
ることができるようになる。
【0023】二色性色素としてヨウ素を用いる場合に
は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、ヨウ素及
びヨウ化カリウムを含有する水溶液に浸漬すればよい。
この水溶液におけるヨウ素の含有量は通常、水100重
量部あたり0.01〜0.5重量部程度であり、ヨウ化カ
リウムの含有量は通常、水100重量部あたり 0.5〜
10重量部程度である。ヨウ素及びヨウ化カリウムを含
有する染色浴の温度は、通常20〜40℃程度であり、
またそこへの浸漬時間は、通常30〜300秒程度であ
る。
【0024】二色性色素として二色性染料を用いる場合
には、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、二色性
染料の水溶液に浸漬すればよい。この水溶液における二
色性染料の含有量は通常、水100重量部あたり1×1
-3〜1×10-2重量部程度である。二色性染料の水溶
液においては、複数の二色性染料を同時に有していても
よい。また、この水溶液は、硫酸ナトリウムなどの無機
塩を含有していてもよい。二色性染料を含有する染色浴
の温度は、通常20〜80℃程度であり、そこへの浸漬
時間は、通常30〜300秒程度である。
【0025】ホウ酸処理は、例えば、二色性色素により
染色されたポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ
酸水溶液に浸漬することにより行われる。ホウ酸水溶液
におけるホウ酸含有量は、水100重量部あたり、通常
2〜15重量部程度であり、好ましくは5重量部以上、
また好ましくは12重量部以下である。ホウ酸水溶液の
温度は、通常50℃以上であり、好ましくは60℃以
上、さらには68℃以上であり、また好ましくは85℃
以下、さらには80℃以下である。そこへの浸漬時間
は、通常 100〜1,200秒程度であり、好ましくは
150秒以上、さらには200秒以下であり、また好ま
しくは600秒以下、さらには500秒以下である。
【0026】二色性色素がヨウ素である場合、ホウ酸水
溶液はヨウ化カリウムを含有していてもよい。ヨウ化カ
リウムを含有する場合、その量は、水100重量部あた
り、通常2〜20重量部程度であり、好ましくは5重量
部以上、また好ましくは15重量部以下である。
【0027】ホウ酸処理されたポリビニルアルコール系
樹脂フィルムは、通常その後、水洗処理される。水洗処
理は、例えば、ホウ酸処理後のポリビニルアルコール系
樹脂フィルムを水に浸漬することにより行われる。水洗
処理における水の温度は、通常5〜40℃程度であり、
浸漬時間は、通常2〜120秒である。次いで乾燥処理
されるが、乾燥処理の温度は、通常100℃以下であ
り、好ましくは40℃以上、また好ましくは95℃以下
である。乾燥処理の時間は、通常120〜600秒程度
である。
【0028】前述した各種処理の条件は、フィルムが破
断しない範囲で適宜選択されるが、得られる偏光フィル
ムの各種性能や外観が通常の偏光フィルムに劣らないよ
うに選択することが必要である。そこで本発明者らは、
膜厚が10μmを越え20μm未満の偏光フィルムにおい
ては、70℃の純水に浸漬したときの切断時間Ts が3
0秒以上400秒以下となるようにすることで、光学特
性や耐湿熱性の良好な偏光フィルムとなることを見出し
た。この切断時間Ts は、好ましくは300秒以下、さ
らに好ましくは240秒以下であり、また、好ましくは
50秒以上である。この切断時間Ts が30秒を下回る
と、工程中でのフィルム破断頻度が高くなる傾向にあ
り、400秒を越えると、初期光学特性が劣る傾向にあ
る。
【0029】ここで、上記の切断時間Ts は、次のよう
にして決定される。まず、偏光フィルム、すなわち、保
護フィルムが貼合される前で、二色性色素が吸着配向さ
れた状態のフィルム自体を、延伸方向が長辺方向となる
ように5mm×200mmの短冊状に切る。この偏光フィル
ム短冊に 0.245N/5mm幅(25gf/5mm幅)と
なるように荷重をかけ、70℃の純水に浸漬する。この
とき液は攪拌しない。この状態で、フィルムが切断する
までの時間を記録する。試験を5回行い、最長時間と最
短時間を除いた3点の平均値を切断時間Ts(秒) とす
る。偏光フィルム製造工程とその偏光フィルムの少なく
とも片面に保護フィルムを貼合する工程が連続してお
り、偏光フィルムをサンプリングすることが困難な場合
には、保護フィルム貼合後に偏光フィルムをサンプリン
グしてもよい。その方法としては、保護フィルムを溶解
するが、偏光フィルムを溶解したり膨潤させたりしない
溶媒で、保護フィルムを溶解する方法などがある。保護
フィルムがトリアセチルセルロースの場合、このような
溶媒としては、例えばジクロロメタンがある。
【0030】また、水中で破断しないようにしようとす
ると、概して偏光フィルムに含まれるホウ素量が少なく
なる傾向にある。そこで、前述のように90〜170℃
の範囲の温度で熱処理を施すか、あるいは前述のように
膜厚が20〜30%となるように延伸処理を施した後、
これらの処理を行わなければ破断する溶液条件で偏光フ
ィルムを作製し、フィルム中のホウ素含有量を5重量%
以上とすることによって、偏光フィルムの膜厚が薄いに
もかかわらず、光学特性及び光学耐久性の良好な偏光フ
ィルムとすることができる。偏光フィルム中のホウ素含
有量は、好ましくは5.2重量%以上であり、さらに好
ましくは5.5重量%以上である。ホウ素含有量の上限
に特別な制限はないが、通常は7重量%程度までで充分
である。このように、偏光フィルム中のホウ素含有量を
高めるためには、前述したホウ酸水溶液による処理を5
0℃以上の温度で行うのが有利である。このホウ酸処理
温度は、好ましくは60℃以上、さらには68℃以上で
あり、また好ましくは85℃以下、さらには80℃以下
である。
【0031】本発明の偏光フィルムを製造するにあた
り、第一の形態では、二色性色素を含む水溶液で処理す
る前のポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、90〜
180℃の範囲の温度で熱処理を施す。この形態につい
て、さらに詳しく説明する。
【0032】この形態を採用する場合には、まず上記の
温度で熱処理を施した後、一軸延伸を、二色性色素を含
む水溶液による染色と同時に湿式で行うか、二色性色素
を含む水溶液による染色後に乾式で行うか、あるいは、
二色性色素を含む水溶液による染色後のホウ酸処理と同
時に湿式で行うことができる。もちろん一軸延伸は、こ
れらのうち2又はそれ以上の段階に分けて行うこともで
きる。そして、最終的に得られる偏光フィルムの膜厚
は、10μm を越え20μm 未満となるようにする。ま
た、二色性色素を含む水溶液による染色前に乾式で一軸
延伸を行う場合には、この乾式延伸を上記の温度で行え
ば、熱処理と延伸が同時に行われるので、より効率的で
ある。この場合の乾式延伸は、加熱雰囲気下、周速の異
なる2本のロール間で一軸延伸する方法や、熱ロールを
通過させることにより一軸延伸する方法などが採用でき
る。この場合も、最終的に得られる偏光フィルムの膜厚
は、10μm を越え20μm 未満となるようにする。
【0033】本発明の偏光フィルムを製造するにあた
り、第二の形態は、原料のポリビニルアルコール系樹脂
フィルムの膜厚を一軸延伸によって20〜30%に減少
させる工程を備える。次に、この形態について、さらに
詳しく説明する。
【0034】膜厚が上記範囲となる一軸延伸は、二色性
色素による染色前に、乾式で行うのが有利である。この
場合の乾式延伸も、加熱雰囲気下、周速の異なる2本の
ロール間で一軸延伸する方法や、熱ロールを通過させる
ことにより一軸に延伸する方法などが採用できる。特
に、熱ロールによる乾式延伸は、延伸方向と直交するフ
ィルムの幅方向の寸法変化が小さいことから、有利に採
用される。
【0035】偏光フィルムの製造において湿式延伸を採
用する場合、この湿式延伸は通常、二色性色素による染
色浴中若しくはその後のホウ酸処理浴中で、又はその両
者で行われ、その際には、延伸後の膜厚がほぼそのま
ま、最終的に得られる偏光フィルムの膜厚となる。この
場合、原料のポリビニルアルコール系樹脂フィルムの膜
厚は、延伸によって概ね30数%程度になる。一方、二
色性色素による染色前に乾式延伸を行う方法を採用する
場合、乾式延伸によって膜厚が減少したフィルムは、そ
の後の二色性色素を含む水溶液中での染色処理及びホウ
酸水溶液での処理によって、延伸方向と直交するフィル
ムの幅方向に若干収縮し、乾式延伸直後よりはやや膜厚
が増加した状態で、最終的な偏光フィルムとなる。本発
明による膜厚が薄くてしかも水中で破断しにくい偏光フ
ィルムは、このような最初に乾式延伸を行う方法によっ
て有利に製造される。この場合も、最終的に得られる偏
光フィルムの膜厚は、10μm を越え20μm 未満とな
るようにする。
【0036】また、二色性色素を含む水溶液で処理する
前のポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、90〜1
80℃の範囲の温度で熱処理を施すことと、原料のポリ
ビニルアルコール系樹脂フィルムの膜厚を一軸延伸によ
って20〜30%の膜厚とすることを同時に行うのは一
層有効である。そこで本発明の好ましい形態では、ポリ
ビニルアルコール系樹脂フィルムを、延伸前の膜厚の2
0〜30%の膜厚となるように乾式にて90〜180℃
の範囲の温度で一軸延伸し、次いで二色性色素を含む水
溶液で染色し、二色性色素で染色された該ポリビニルア
ルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理し、かつ
得られる偏光フィルムの膜厚が10μmを越え20μm
未満となるようにすることにより、偏光フィルムが製造
される。この場合も、乾式延伸は、熱ロール間で行うの
が一層有利である。
【0037】かくして得られる偏光フィルムは、通常の
偏光フィルムと同様、その片面又は両面に保護フィルム
を積層し、偏光板として用いることができる。保護フィ
ルムとしては、例えば、トリアセチルセルロースやジア
セチルセルロースのようなセルロースアセテート樹脂フ
ィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリエステル樹脂フィ
ルム、ポリアリレート樹脂フィルム、ポリエーテルサル
ホン樹脂フィルム、熱可塑性環状ポリオレフィン樹脂フ
ィルムなどが挙げられ、その厚みは、通常30〜200
μm 程度である。保護フィルムの積層には、通常、透明
で光学的に等方性の接着剤が用いられ、かかる接着剤と
しては、例えば、ポリビニルアルコール系接着剤が挙げ
られる。
【0038】また偏光板は、その表面に、ハードコート
層、反射防止層、防眩層などの各種機能層を有していて
もよい。
【0039】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によって限定されるもの
ではない。なお、得られた偏光フィルムは、以下の方法
で評価した。
【0040】70℃の純水に浸漬したときの切断時間T
s(秒): 1.偏光フィルム(保護フィルムを貼合する前の偏光
子)を、延伸方向が長軸と平行になるように、5mm×2
00mmの短冊状に切る。 2.この偏光フィルム短冊に0.245N/5mm幅(2
5gf/25mm)となるように荷重をかけ、70℃の純
水中に浸漬する。このとき、液は攪拌しない。 3.この状態で、フィルムが切断するまでの時間を記録
する。 4.試験を5回行い、最長時間と最短時間を除いた3点
平均値を、切断時間Ts(秒)とする。
【0041】偏光度(%):2枚の偏光フィルム(又は
偏光板)を吸収軸が垂直になるように重ね合わせたとき
の分光スペクトルと、吸収軸が平行になるように重ね合
わせたときの分光スペクトルを、それぞれC光源使用、
400〜700nmの間で10nm刻みに測定する。その値
から JIS Z 8701 に従ってY値を計算し、それぞれのY
値を直交透過率Tc(%)及び平行透過率Tp(%)とす
る。これらの値から、偏光度(%)を下式で計算した。
【0042】
【0043】実施例1 厚み37.9μmで、重合度2,400、ケン化度99.9
モル%以上のポリビニルアルコールフィルムを、熱ロー
ル温度115℃で延伸倍率 4.9倍に熱ロール延伸し
た。延伸後のフィルムの膜厚は8.6μmであり、これ
は、延伸前のフィルム膜厚の 22.7%であった。この
延伸フィルムを、水100重量部あたりヨウ素を 0.0
6重量部及びヨウ化カリウムを5重量部それぞれ含有す
る28℃の水溶液中に一定張力で60秒間浸漬した。次
いで、水100重量部あたりホウ酸を8.3重量部及び
ヨウ化カリウムを6.5重量部それぞれ含有する温度7
1℃のホウ酸水溶液に、張力一定で300秒間浸漬し
た。その後、25℃の純水で10秒間洗浄した。水洗後
のフィルムを緊張状態に保ったまま、50℃で300秒
間乾燥し、膜厚12.5μmの偏光フィルムを得た。得ら
れた偏光フィルムを70℃の純水に浸漬したときの切断
時間Ts は、77秒であった。
【0044】この偏光フィルムの両面にポリビニルアル
コール系接着剤を塗布し、それぞれの接着剤塗布面に、
トリアセチルセルロースフィルムであって、表面がケン
化処理された厚み80μm の保護フィルム(富士写真フ
ィルム(株)製の“フジタック UV80” )を貼合し、6
0℃で5分乾燥して、偏光板とした。この偏光板の偏光
度は99.98%であった。
【0045】この偏光板の片面にアクリル系粘着剤を塗
布し、粘着剤付き偏光板とした。この粘着剤付き偏光板
の吸収軸が長辺に対して45度方向となるように、20
0mm×150mmの長方形に切り取った。この偏光板2枚
を透明なガラス板の両面にそれぞれクロスニコルとなる
ように貼合し、目視で観察した。ガラス板の両面に偏光
板を貼合した部分は均一に黒く見え、光漏れは観察され
なかった。この偏光板が貼合されたガラス板を80℃の
乾熱条件下で500時間放置した後、目視で観察したと
ころ、偏光板の各辺中心付近の光漏れ(白抜け)は比較
的小さかった。
【0046】一方、上で得られた粘着剤付き偏光板1枚
をガラスに貼合して、温度60℃、相対湿度90%の雰
囲気下に500時間放置し、放置前後の偏光度の差ΔP
y を次式に従って算出したところ、ΔPyは−0.5であ
った。このΔPy は耐湿熱性の尺度となる。
【0047】 ΔPy =放置後の偏光度(%)−放置前の偏光度(%)
【0048】比較例1 原反のポリビニルアルコールを厚さ75μm のもの(重
合度及びケン化度は実施例1と同じ)に変えた以外は、
実施例1と同様の操作を行い、膜厚23.6μmの偏光フ
ィルムを得た。この条件は、通常市販されている偏光フ
ィルムの製造方法とほぼ同じである。こうして得られた
偏光フィルムの切断時間Ts は、84秒であった。この
偏光フィルムに、実施例1と同様に保護フィルムを貼合
して偏光板とした。この偏光板の偏光度は 99.98%
であった。さらに、実施例1と同様に粘着剤層を付与し
て粘着剤付き偏光板とした後、実施例1と同様の方法で
白抜けの評価を行った。その結果、実施例1よりも白抜
けは大きかった。また、この例のΔPyは−0.4であ
り、実施例1の偏光フィルムが、通常市販されている偏
光フィルムと同等の耐湿熱性を有していることが確認さ
れた。
【0049】比較例2 実施例1と同じ原反フィルムを用い、熱ロール延伸せず
に、実施例1と同じ溶液でヨウ素染色すると同時に2倍
延伸した後、ホウ酸処理浴でトータル延伸倍率が5倍と
なるように一軸延伸を試みたが、ホウ酸処理浴での延伸
中にフィルムが破断した。
【0050】比較例3 ホウ酸を含有する水溶液での処理を71℃で60秒とし
た以外は、実施例1と同様の操作を行い、膜厚11.3
μmの偏光フィルムを得た。こうして得られた偏光フィ
ルムの切断時間Ts は、520秒であった。この偏光フ
ィルムに、実施例1と同様に保護フィルムを貼合して偏
光板とし、その偏光度を測定したところ、99.90%
であり、通常品(例えば、比較例1のもの)と比較し
て、偏光度の低い偏光板であった。
【0051】比較例4 ホウ酸を含有する水溶液での処理を76℃で300秒と
した以外は、実施例1と同様の操作を行い、膜厚12.
3μmの偏光フィルムを得た。こうして得られた偏光フ
ィルムの切断時間Ts は、10秒であった。切断温度T
s を測定するサンプルを得るために同条件で複数回試験
を行ったが、ほぼ2回に1回の割合で加工中にフィルム
が破断し、加工安定性に欠けていた。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、膜厚が薄くて、光学特
性及び光学耐久性に優れ、しかもいわゆる白抜けの少な
い偏光フィルムが提供される。また本発明の方法に従え
ば、このような膜厚が薄くて、光学特性及び光学耐久性
に優れ、しかもいわゆる白抜けの少ない偏光フィルムを
容易に製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 11:00 B29L 11:00 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA25 BA27 BB43 BC02 BC03 BC09 BC22 2H091 FA07X FA07Z FB02 FB12 KA10 LA11 LA16 4F210 AA19 AH73 AR06 QA03 QC01 QD13 QG01 QG18 QW31

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二色性色素が吸着配向されたポリビニルア
    ルコール系樹脂フィルムからなり、膜厚が10μm を越
    え20μm 未満の偏光フィルムであって、該偏光フィル
    ムを70℃の純水に浸漬したときの切断時間が30秒以
    上400秒以下であることを特徴とする偏光フィルム。
  2. 【請求項2】偏光フィルムを70℃の純水に浸漬したと
    きの切断時間が50秒以上である請求項1に記載の偏光
    フィルム。
  3. 【請求項3】ホウ素を5重量%以上含有する請求項1又
    は2に記載の偏光フィルム。
  4. 【請求項4】二色性色素がヨウ素である請求項1〜3の
    いずれかに記載の偏光フィルム。
  5. 【請求項5】ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、
    二色性色素を含む水溶液で染色する工程、二色性色素で
    染色された該ポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホ
    ウ酸水溶液で処理する工程、及び該ポリビニルアルコー
    ル系樹脂フィルムを一軸延伸する工程を経て、該ポリビ
    ニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向
    された偏光フィルムを製造する方法において、二色性色
    素を含む水溶液で処理する前のポリビニルアルコール系
    樹脂フィルムに、90〜180℃の範囲の温度で熱処理
    を施し、かつ得られる偏光フィルムの膜厚が10μm を
    越え20μm 未満となるようにすることを特徴とする偏
    光フィルムの製造方法。
  6. 【請求項6】ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一
    軸延伸する工程が、二色性色素を含む水溶液で染色する
    工程の前に、乾式にて90〜180℃の範囲の温度で、
    前記熱処理を兼ねて行われる請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを、
    二色性色素を含む水溶液で染色する工程、二色性色素で
    染色された該ポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホ
    ウ酸水溶液で処理する工程、及び該ポリビニルアルコー
    ル系樹脂フィルムを一軸延伸する工程を経て、該ポリビ
    ニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向
    された偏光フィルムを製造する方法において、原料のポ
    リビニルアルコール系樹脂フィルムの膜厚を一軸延伸に
    よって20〜30%の膜厚とする工程を有し、かつ得ら
    れる偏光フィルムの膜厚が10μm を越え20μm 未満
    となるようにすることを特徴とする偏光フィルムの製造
    方法。
  8. 【請求項8】一軸延伸が、熱ロールによる乾式延伸で行
    われる請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】二色性色素を含む水溶液での染色が、ポリ
    ビニルアルコール系樹脂フィルムの両面を同時に該水溶
    液に接触させて行われる請求項5〜8のいずれかに記載
    の方法。
  10. 【請求項10】ホウ酸水溶液での処理が、50℃以上の
    温度で行われる請求項5〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】ポリビニルアルコール系樹脂フィルム
    を、延伸前の膜厚の20〜30%の膜厚となるように乾
    式にて90〜180℃の範囲の温度で一軸延伸し、次い
    で二色性色素を含む水溶液で染色し、二色性色素で染色
    された該ポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸
    水溶液で処理し、かつ得られる偏光フィルムの膜厚が1
    0μm を越え20μm 未満となるようにすることを特徴
    とする偏光フィルムの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015227946A (ja) * 2014-05-30 2015-12-17 富士フイルム株式会社 偏光板
WO2017170484A1 (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 住友化学株式会社 延伸フィルムの製造方法及び延伸フィルムの製造装置

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