JP6536022B2 - 偏光板 - Google Patents
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Description
[1]偏光子の少なくとも一方の面に、接着剤層を介して、延伸された保護フィルムが設けられている偏光板であって、
接着剤層が、硬化性成分として、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物を35質量%より多く含み、水酸基を有する(メタ)アクリルアミド化合物を実質的に含有しない組成物の硬化物である偏光板。
[2]接着剤層が、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物を55〜90質量%含む組成物の硬化物である[1]に記載の偏光板。
[3]水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物が、式(1)で表される化合物である[1]又は[2]に記載の偏光板。
[式(1)中、Q1は、水素原子又はメチル基を表す。
Q2及びQ3は、それぞれ独立して、水素原子、炭素数1〜6のアルコキシ基又はアミノ基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表すか、あるいはQ2とQ3とが互いに結合して、それらが結合する窒素原子とともに、環を形成してもよい。]
[4]接着剤層が、さらに多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物を含む組成物の硬化物であって、
該組成物中の多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物の含有量が、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物100質量部に対して、10〜45質量部である[1]〜[3]のいずれかに記載の偏光板。
[5]接着剤層が、さらに多官能(メタ)アクリレートモノマーを含む組成物の硬化物であって、
該組成物中の多官能(メタ)アクリルモノマーの含有量が、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物100質量部に対して、1〜45質量部である[1]〜[4]のいずれかに記載の偏光板。
[6]接着剤層が、硬化性成分として、さらに単官能(メタ)アクリレートモノマーを1〜40質量%含む組成物の硬化物である[1]〜[5]のいずれかに記載の偏光板。
[7]延伸された保護フィルムが、(メタ)アクリル樹脂からなる[1]〜[6]のいずれかに記載の偏光板。
[8]硬化性成分として、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物を35質量%より多く含み、水酸基を有する(メタ)アクリルアミド化合物を実質的に含有しない、延伸された保護フィルム用の接着剤組成物。
[9]さらに、多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物を含む接着剤用組成物であって、
該組成物中の多官能ウレタン(メタ)アクリレートモノマーの含有量が、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物100質量部に対して、10〜45質量部である[8]に記載の接着剤用組成物。
[10]さらに、多官能(メタ)アクリレートを含む接着剤用組成物であって、
該組成物中の多官能(メタ)アクリルモノマーの含有量が、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物100質量部に対して、1〜45質量部である[8]又は[9]に記載の接着剤用組成物。
本発明の偏光板における接着剤層は、組成物(以下、組成物(1)という場合がある。)の硬化物であり、
組成物(1)の硬化性成分として、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物を35質量%より多く含み、水酸基を有する(メタ)アクリルアミド化合物を実質的に含有しない組成物を含むことを特徴とする。
硬化性成分とは、熱及び活性エネルギー線によって重合反応が生じ、硬化する化合物を意味する。
本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも一種」を意味する。
本明細書において「(メタ)アクリルアミド」とは、それぞれ「アクリルアミド及びメタアクリルアミドの少なくとも一種」を意味する。
本明細書において「(メタ)アクリロイル基」とは、それぞれ「アクリロイル基及びメタアクリロイル基の少なくとも一種」を意味する。
本明細書において「(メタ)アクリロイルオキシ基」とは、それぞれ「アクリロイルオキシ基及びメタアクリロイルオキシ基の少なくとも一種」を意味する。
接着剤層(1)は、組成物(1)を硬化させることにより得られる。組成物(1)を硬化させる方法としては、組成物(1)に活性エネルギー線を照射する方法が好ましい。活性エネルギー線としては、紫外線、電子線、X線等が挙げられる。
水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物としては、式(1)で表される化合物が好ましい。
[式(1)中、Q1は、水素原子又はメチル基を表す。
Q2及びQ3は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表し、あるいはQ2とQ3とが互いに結合して、それらが結合する窒素原子とともに、環を形成してもよい。前記炭素数1〜6のアルキル基は、炭素数1〜6のアルコキシ基又は置換されていてもよいアミノ基を有していてもよい。]
炭素数1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。
置換されていてもよいアミノ基としては、アミノ基;N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基等の1つの炭素数1〜8のアルキル基で置換されたアミノ基;N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−メチルエチルアミノ基等の2つの炭素数1〜8のアルキル基で置換されたアミノ基;等が挙げられる。
Q2とQ3とが互いに結合してそれらが結合する窒素原子とともに形成する環は、Q2とQ3とが結合する窒素原子以外に、環の構成要素として、窒素原子、酸素原子又は−C(=O)−を有していてもよい。
Q2とQ3とが互いに結合してそれらが結合する窒素原子とともに形成する環は、例えば、下記に記載の環が挙げられる。
N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル−N−エチルメチル(メタ)アクリルアミド、
N−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル](メタ)アクリルアミド、N−[2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル](メタ)アクリルアミド、N−[3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル](メタ)アクリルアミド、N−[1−メチル−1−(N,N−ジメチルアミノ)エチル](メタ)アクリルアミド、N−アクリロイルピロリジン、3−アクリロイル−2−オキサゾリジノン、4−アクリロイルモルホリン、N−アクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−(メトキシメチル)アクリルアミド、
N−(エトキシメチル)アクリルアミド、N−(プロポキシメチル)アクリルアミド及びN−(ブトキシメチル)アクリルアミド、N−(1−メチルエトキシメチル)アクリルアミド、N−(1−メチルプロポキシメチル)アクリルアミド、N−(2−メチルプロポキシメチル)アクリルアミド、N−(ブトキシメチル)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチルエトキシメチル)アクリルアミド、N−(2−メトキシエチル)アクリルアミド、N−(2−エトキシエチル)アクリルアミド、N−(2−プロポキシエチル)アクリルアミド、N−〔2−(1−メチルエトキシ)エチル〕アクリルアミド、N−〔2−(1−メチルプロポキシ)エチル〕アクリルアミド、N−〔2−(2−メチルプロポキシ)エチル〕アクリルアミド、N−(2−ブトキシエチル)アクリルアミド及びN−〔2−(1,1−ジメチルエトキシ)エチル〕アクリルアミド等が挙げられる。
偏光子や延伸されたアクリルフィルムとの接着性の点で、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物は、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミドであることが好ましい。
水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物は2種以上含まれていてもよい。
組成物(1)は、多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物、単官能(メタ)アクリレートモノマー、多官能(メタ)アクリレートモノマー及び光重合開始剤からなる群から選ばれる少なくとも1つを含むことが好ましい。
多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物とは、分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有するとともに、ウレタン結合(−NHCOO−)を有する化合物をいう。
多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物は、水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーとポリイソシアネートとを反応させることにより得られる。また、水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーと末端イソシアナト基含有ウレタン化合物とを反応させることによっても得られる。
水酸基含有(メタ)アクリレートモノマーとは、分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリロイルオキシ基と少なくとも1つの水酸基を有する化合物を意味する。
末端イソシアナト基含有ウレタン化合物とは、ポリオールとポリイソシアネートとを反応させて得られる化合物を意味する。
ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート及びジベンジルベンゼントリイソシアネート等のジ−又はトリ−イソシアネート;及びこれらの多量体が挙げられる。
ポリオールとしては、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジメチロールヘプタン、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、グリセリン、水添ビスフェノールA等が挙げられる。
“KUA-4I”、“KUA-6I”、“KUA-9N”、“KUA-10H”、“KUA-15N”、“KUA-C2I”、“KUA-PC2I”、“KUA-PEA2I”、“KUA-PEB2I”、“KUA-PEC2I”(ケーエスエム(株));
“UV-6630B、“UV-7510B、“UV-7000B、“UV-7461TE”、“UV-2000B”、“UV-2750B”、“UV-3000B”、“UV-3200B”、“UV-3500BA”、“UV-3520TL”、“UV-3210EA”、“UV-3310B”、“UV-3300B”、“UV-3700B”、“UV-6640B”(日本合成化学(株));
“U-200PA”、“UA-160TM”、“UA-290TM”、“UA-4200”、“UA-4400”(新中村化学工業(株));
“EBECRYL 204”、“EBECRYL 205”、“EBECRYL 210”、“EBECRYL 215”、“EBECRYL 220”、“EBECRYL 230”、“EBECRYL 244”、“EBECRYL 245”、“EBECRYL 264”、“EBECRYL 265”、“EBECRYL 270”、“EBECRYL 280/15IB”、“EBECRYL 284”、“EBECRYL 285”、“EBECRYL 294/25 HD”、“EBECRYL 1259”、“EBECRYL 1290”、“KRM 8200”、“KRM 8200AE”、“EBECRYL 4820”、“EBECRYL 4858”、“EBECRYL 5129”、“EBECRYL 8210”、“EBECRYL 8254”、“EBECRYL 8301R”、“EBECRYL 8307”、“EBECRYL 8402”、“EBECRYL 8405”、“EBECRYL 8411”、“EBECRYL 8465”、“EBECRYL 8800”、“EBECRYL 8804”、“EBECRYL 8807”、“EBECRYL 9260”、“EBECRYL 9270”、“KRM 7735”、“KRM 8296”、“KRM 8452”、“KRM 8904”、“EBECRYL 8311”、“EBECRYL 8701”、“KRM 8667”、“EBECRYL 9227EA”、“KRM 8528”(ダイセル・オルネクス(株));
“UN-9200A”、“UN-7700”、“UN-7600”、“UN-6301”、“UN-6300”、“UN-5500”(根上工業(株))等が挙げられる。
多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物は、分子量(Mw)が100,000未満である多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物が好ましく、60,000未満である多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物がより好ましく、40,000未満である多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物がさらに好ましい。多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物の分子量が大きすぎると、組成物(1)の粘度が高くなり塗工性が悪くなったり、接着剤層(1)の弾性率が低くなり偏光板の耐久性が悪くなったりする。
多官能ウレタン(メタ)アクリレートは、2種類以上含んでいてもよい。
多官能(メタ)アクリレートモノマーとは、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するモノマーを意味し、分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を2個有する2官能(メタ)アクリレートモノマー:分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を3個以上有する3官能以上の多官能(メタ)アクリレートモノマー:等が挙げられる。
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート及びネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;
テトラフルオロエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のハロゲン置換アルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート;
トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等の脂肪族ポリオールのジ(メタ)アクリレート;
水添ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等の水添ジシクロペンタジエン又はトリシクロデカンジアルカノールのジ(メタ)アクリレート;
1,3−ジオキサン−2,5−ジイルジ(メタ)アクリレート〔別名:ジオキサングリコールジ(メタ)アクリレート〕等のジオキサングリコール又はジオキサンジアルカノールのジ(メタ)アクリレート;
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物ジアクリレート物、ビスフェノールFエチレンオキサイド付加物ジアクリレート物等のビスフェノールA又はビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート;
ビスフェノールAジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、ビスフェノールFジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物等のビスフェノールA又はビスフェノールFのエポキシジ(メタ)アクリレート;シリコーンジ(メタ)アクリレート;
ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルのジ(メタ)アクリレート;
2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシフェニル]プロパン;2,2−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシシクロヘキシル]プロパン;
2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−エチル−5−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキサン〕のジ(メタ)アクリレート;
トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート;等が挙げられる。
グリセリンのアルキレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート;
トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート;
1,1,1−トリス[2−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}エトキシ]プロパン;
1,3,5−トリス[2−(メタ)アクリロイルオキシエチル]イソシアヌレート等も挙げられる。
多官能(メタ)アクリレートモノマーの含有量は、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物100質量部に対して、通常1〜45質量部であり、好ましくは2〜30質量部であり、より好ましくは3〜19質量部であり、さらに好ましくは4〜17質量部である。
多官能(メタ)アクリレートモノマーは、2種類以上含まれていてもよい。
単官能(メタ)アクリレートモノマーとは、分子内に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するモノマーを意味する。
単官能(メタ)アクリレートモノマーは、分子内に脂環式構造又はエーテル結合を有する(メタ)アクリレートであることが好ましく、分子内に脂環式構造又は環状エーテル構造を有する(メタ)アクリレートであることがより好ましい。
脂環式構造の炭素数は、通常、3〜12であり、好ましくは5〜12である。
環状エーテル構造の炭素数は、通常、3〜12であり、好ましくは5〜8である。
[式中、R1は水素原子又はメチル基を表す。
R2は、置換基を有していてもよい炭素数7〜12の芳香族炭化水素基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基を表し、該炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基に含まれる−CH2−は、−O−又は−C(=O)−に置き換わっていてもよい。]
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ジシクロペンタニル、ジシクロペンテニル、イソボルニル等の単環又は多環の炭素数3〜12の脂環式炭化水素基;が挙げられ、直鎖若しくは分岐鎖の炭素数1〜6のアルキル基又は多環の炭素数5〜12の脂環式炭化水素基が好ましい。
炭素数1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。
炭素数6〜12のアリールオキシ基としては、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられる。
置換されていてもよいアミノ基としては、アミノ基;N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基等の1つの炭素数1〜8のアルキル基で置換されたアミノ基;N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−メチルエチルアミノ基等の2つの炭素数1〜8のアルキル基で置換されたアミノ基;等が挙げられる。
単官能(メタ)アクリレートモノマーが、分子内に脂環式構造を有する(メタ)アクリレートを含む場合、分子内に脂環式構造を有する(メタ)アクリレートの含有量としては、組成物(1)の硬化性成分全量に対して、好ましくは3〜40質量%、より好ましくは5〜25質量%である。
単官能(メタ)アクリレートモノマーは、2種以上含んでいてもよい。
多官能(メタ)アクリレートオリゴマーとは、官能基を有する化合物を2種以上反応させて得られ、分子内に(メタ)アクリロイルオキシ基を少なくとも2個有する(メタ)アクリレートオリゴマー(ウレタン(メタ)アクリレートを除く)を意味する。(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー、エポキシ(メタ)アクリレートオリゴマー等が挙げられる。(
ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーは、例えば、(メタ)アクリル酸、多塩基性カルボン酸又はその無水物、及びポリオールを脱水縮合反応させることにより得ることができる。
多塩基性カルボン酸又はその無水物としては、無水コハク酸、アジピン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、フタル酸、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ヘキサヒドロフタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等が挙げられる。
ポリオールとしては、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジメチロールヘプタン、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、グリセリン、水添ビスフェノールA等が挙げられる。
ポリグリシジルエーテルとしては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル等が挙げられる。
組成物(1)は、光重合開始剤を含有することが好ましく、光重合開始剤は光ラジカル重合開始剤であることが好ましい。
光ラジカル重合開始剤は、活性エネルギー線の照射により、ラジカル重合性化合物の重合を開始できるものであればよく、従来公知のものを使用することができる。光ラジカル重合開始剤の具体例を挙げると、アセトフェノン、3−メチルアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル−2−モルホリノプロパン−1−オン及び2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オンのようなアセトフェノン系開始剤;ベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン及び4,4′−ジアミノベンゾフェノンのようなベンゾフェノン系開始剤;ベンゾインプロピルエーテル及びベンゾインエチルエーテルのようなベンゾインエーテル系開始剤;4−イソプロピルチオキサントンのようなチオキサントン系開始剤;その他、キサントン、フルオレノン、カンファーキノン、ベンズアルデヒド、アントラキノンなどがある。
トルエン及びキシレン等の芳香族炭化水素溶剤;
メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール及びブタノール等のアルコール溶剤;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及びシクロヘキサノン等のケトン溶剤;
酢酸メチル、酢酸エチル及び酢酸ブチルの等エステル溶剤;
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ及びブチルセロソルブ等のセロソルブ溶剤;
塩化メチレン及びクロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶剤;等が挙げられる。
溶剤の含有量は、成膜性などの加工上の目的による粘度調整や採用する塗工方式における最適な粘度範囲などの観点から、適宜決定される。
保護フィルムは、例えば、酢酸セルロース樹脂、ポリオレフィン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられ、アクリル樹脂又はシクロオレフィン樹脂が好ましく、アクリル樹脂がより好ましい。
シクロオレフィン樹脂としては、シクロオレフィンの開環重合体及び2種以上のシクロオレフィンを用いた開環共重合体の水素添加物が挙げられる。また、シクロオレフィンと、鎖状オレフィン及び/又はビニル基等の重合性二重結合を有する芳香族化合物等の付加重合体であってもよい。シクロオレフィン樹脂は、極性基を有していてもよい。
鎖状オレフィンとしては、エチレンやプロピレンなどが挙げられる。
ビニル基等の重合性二重結合を有する芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、核アルキル置換スチレン等が挙げられる。
シクロオレフィン、鎖状オレフィン及びビニル基を有する芳香族化合物からなる共重合体の場合、鎖状オレフィン由来の構成単位の含有量は、通常5〜80モル%であり、ビニル基を有する芳香族化合物からなるモノマーのユニットの含有量は、通常5〜80モル%である。
メタクリル酸エステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル等の炭素数1〜8のメタクリル酸アルキルエステルが挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のメタクリル酸アルキルエステルである。メタクリル酸エステルは、2種以上含んでいてもよい。
アクリル酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル及びアクリル酸2−ヒドロキシエチル等の炭素数1〜8のアクリル酸アルキルエステルが挙げられ、好ましくは炭素数1〜4のアクリル酸アルキルエステルである、アクリル酸エステルは、2種以上含んでいてもよい。
その他の構成単位としては、子内に重合性の炭素−炭素二重結合を1個有する単官能モノマーに由来する構成単位及び分子内に重合性の炭素−炭素二重結合を少なくとも2個有する多官能モノマー由来の構成単位が挙げられる。
多官能モノマーとしては、エチレングリコールジメタクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等の多価アルコールのポリ不飽和カルボン酸エステル;アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル、ケイ皮酸アリル等の不飽和カルボン酸のアルケニルエステル;フタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等多塩基酸のポリアルケニルエステル;ジビニルベンゼン等の芳香族ポリアルケニル化合物;等が挙げられる
環構造は、無水グルタル酸構造及び無水コハク酸構造等の環状酸無水物構造;グルタルイミド構造及びコハクイミド構造等の環状イミド構造;ブチロラクトン及びバレロラクトン等ラクトン環構造等が好ましい。
主鎖中の環構造の含有量を大きくするほど(メタ)アクリル系樹脂のガラス転移温度を高くすることができる。
環状酸無水物構造又は環状イミド構造を主鎖に有する(メタ)アクリル樹脂は、無水マレイン酸やマレイミド等の環状構造を有するモノマーと(メタ)アクリルモノマーとを共重合する方法、(メタ)アクリルモノマーの重合後脱水・脱メタノール縮合反応する方法、(メタ)アクリルモノマーとアミノ化合物とを反応させる方法等により得ることができる。
ラクトン環構造を主鎖に有する(メタ)アクリル樹脂は、主鎖にヒドロキシル基とエステル基とを有する重合体を調製し、必要に応じて、有機リン化合物等の触媒存在下、得られた重合体を環化縮合させる方法により得ることができる。
(メタ)アクリル樹脂は、その他の樹脂を含んでいてもよい。
その他の樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体及びポリ(4−メチル−1−ペンテン)等のオレフィン樹脂;塩化ビニル及び塩素化ビニル樹脂等の含ハロゲン樹脂;ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体及びスチレン−アクリロニトリル共重合体等のスチレン樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂;芳香族ジオールと芳香族ジカルボン酸とからなるポリアリレート;ポリ乳酸及びポリブチレンサクシネート等の生分解性ポリエステル;ポリカーボネート;ナイロン6、ナイロン66及びナイロン610等のポリアミド;ポリアセタール;ポリフェニレンオキシド;ポリフェニレンスルフィド;ポリエーテルエーテルケトン;ポリエーテルニトリル;ポリサルホン;ポリエーテルサルホン;ポリオキシペンジレン;ポリアミドイミド等が挙げられる。
その他の樹脂の含有率は、好ましくは0〜50質量%、より好ましくは0〜25質量%、さらに好ましくは0〜10質量%である。
延伸された保護フィルムは、例えば、位相差フィルムのような光学機能を併せ持っていてもよい。
偏光子は、具体的には、ポリビニルアルコール樹脂フィルムに二色性色素が吸着配向しているものである。二色性色素の吸着前、吸着中、又は吸着後のいずれかで一軸延伸を施すことにより、ポリビニルアルコール系樹脂フィルム中の二色性色素を延伸方向に配向させることができる。ポリビニルアルコール樹脂は、ポリ酢酸ビニル樹脂をケン化することにより得られる。ポリ酢酸ビニル樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニルとこれに共重合可能な他の単量体との共重合体、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体などが挙げられる。酢酸ビニルと共重合可能な他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、不飽和スルホン酸類、上記エチレンをはじめとするオレフィン類、ビニルエーテル類、アンモニウム基を有するアクリルアミド類などが挙げられる。
偏光子と延伸された保護フィルムとを接着させる方法としては、組成物(1)を偏光子及び延伸された保護フィルムの貼着面のいずれか又はその両方に塗工し、これにもう一方の貼着面を積層し、活性エネルギー線を照射して組成物(1)を硬化させる方法が挙げられる。
組成物(1)の塗工には、例えば、ドクターブレード、ワイヤーバー、ダイコーター、カンマコーター、グラビアコーターなど、種々の塗工方式が利用できる。
粘着剤層としては、アクリル系重合体、シリコーン系重合体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエーテル等をベースポリマーとする組成物の硬化物が挙げられる。なかでも、アクリル系粘着剤のように、透明性に優れ、適度な濡れ性や凝集力を保持し、偏光板や液層セル等の被着体との接着性にも優れ、さらに耐候性や耐熱性などを有し、加熱や加湿の条件下で浮きや剥がれ等のはく離問題を生じないものを選択して用いることが好ましい。
アクリル系粘着剤には、メチル基やエチル基やブチル基等の炭素数が20以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸のアルキルエステルと、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルなどからなる官能基含有アクリル系モノマーとを、ガラス転移温度が好ましくは25℃以下、さらに好ましくは0℃以下となるように配合した、重量平均分子量が10万以上のアクリル系共重合体がベースポリマーとして有用である。
本発明の偏光板は、液晶セルの片面又は両面に配置することができる。偏光板と液晶セルとの貼着には、粘着剤層を用いることができる。
液晶セルは、任意のものでよく、例えば、薄膜トランジスタ型に代表されるアクティブマトリクス駆動型の液晶セル、スーパーツイステッドネマチック型に代表される単純マトリクス駆動型の液晶セルなど、種々の液晶セルを使用して液晶表示装置を形成することができる。液晶セルの両面に設ける偏光板は、同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
ペレット状の樹脂Aとペレット状の樹脂Bとを、75:25の重量比で押出機に投入して(メタ)アクリル系樹脂組成物を得た。得られた組成物を加熱により溶融混練して液状の溶融混練物を得た。得られた溶融混練物をTダイからフィルム状に連続的に押し出しながら、冷却ロールを用いて固化させることにより、厚み120μmの長尺の(メタ)アクリル系樹脂フィルム(以下、保護フィルムという場合がある。)を作製した。
〔B〕メタクリル酸メチル系樹脂(ガラス転移温度TgB:110℃、重量平均分子量MwB:162000、数平均分子量MnB:84500、分子量分散MwB/MnB:1.9)
以下に示す成分の各々を表1に示す質量部で混合し、接着剤組成物を調製した。
DMAA :N,N−ジメチルアクリルアミド、KJケミカルズ(株)から入手
FA−513AS :ジシクロペンタニルアクリレート、日立化成工業(株)から入手
ビスコート #150(商品名):テトラヒドロフルフリルアクリレート、大阪有機工業(株)から入手
4HBA :4−ヒドロキシブチルアクリレート、大阪有機工業(株)から入手、メタクリル樹脂層の溶解度27%、
CHDMMA :1,4−シクロヘキサンジメタノールモノアクリレート、日本化成(株)から入手
A−DPH :ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、新中村化学工業(株)から入手
A−TMPT :トリメチロールプロパントリアクリレート、新中村化学工業(株)から入手
A−TMM−3 :ペンタエリスリトールトリアクリレート(トリエステル37%)、新中村化学工業(株)から入手、
UV−3000B :紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂、日本合成化学工業(株)から入手。粘度:45,000〜65,000mPa・s/60℃、分子量(Mw):18,000、オリゴマー官能基数:2、ガラス転移温度Tg:−39℃。
UV−3700B :紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂、日本合成化学工業(株)から入手。粘度:30,000〜60,000mPa・s/60℃、分子量(Mw):38,000、オリゴマー官能基数:2、ガラス転移温度Tg:−6℃。
DAROCUR 1173:2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン、BASFジャパン(株)から入手
製造例2〜19で調製したそれぞれの接着剤組成物について、東機産業(株)製のE型粘度計“TVE−25L”を用いて、温度25℃における粘度を測定した。結果を表2に示した。
ノルボルネン系樹脂からなる厚さ50μmのフィルムの片面に、塗工機〔バーコーター、第一理化(株)製〕を用いて、製造例2〜19で調製したそれぞれの接着剤組成物を硬化後の膜厚が約30μmとなるように塗工した。次に、フュージョンUVシステムズ社製の“Dバルブ”により紫外線を積算光量が3,000mJ/cm2となるように照射して、接着剤組成物を硬化させた。これを5mm×30mmの大きさに裁断し、シクロオレフィン系樹脂フィルムを剥がして接着剤組成物の硬化フィルムを得た。得られた硬化フィルムをその長辺が引張り方向となるように、アイティー計測制御(株)製の動的粘弾性測定装置“DVA−220”を用いてつかみ具の間隔2cmで把持し、引張りと収縮の周波数を10Hz、昇温速度を3℃/分に設定して、温度80℃における貯蔵弾性率を求めた。結果を表2に示した。温度80℃における貯蔵弾性率の値が、高い方がよい。温度80℃における貯蔵弾性率の値が低いと、冷熱衝撃試験時に、偏光子の割れを抑制できない傾向にある。
製造例1で作製した延伸された保護フィルムの表面にコロナ放電処理を施し、そのコロナ放電処理面に、製造例2〜19で調整した接着剤組成物をバーコーターで硬化後の膜厚が約2.5μmとなるように、それぞれ塗工した。その塗工面に、25μm ポリビニルアルコール(PVA)−ヨウ素系偏光子を貼合した。次いで、ノルボルネン系樹脂からなる厚さ50μm の位相差フィルム〔商品名“ZEONOR”、日本ゼオン(株)製〕の表面にコロナ放電処理を施し、そのコロナ放電処理面に、接着剤組成物を硬化後の膜厚が約2.5μmとなるようにバーコーターで塗工した。その塗工面に、片面に延伸された保護フィルムを貼合された偏光子を偏光子側で貼合し、積層物を作製した。この積層物の製造例1で作製した延伸された保護フィルム側から、ベルトコンベア付き紫外線照射装置〔ランプはフュージョンUVシステムズ社製の“Dバルブ”使用〕を用いて積算光量が250mJ/cm2(UVB)となるように紫外線を照射し、接着剤組成物を硬化させ、偏光板を作製した。
製造例2〜15で調整された接着剤組成物を硬化させて得られた偏光板を、実施例1〜14とし、製造例16〜19で調整された接着剤組成物を硬化させて得られた偏光板を、比較例1〜4とした。
実施例1〜14及び比較例1〜4で作製した偏光板の延伸された保護フィルム表面にコロナ処理を施し、続いてその処理面にアクリル系粘着剤シートを貼合して粘着剤付き偏光板とした。得られた粘着剤付き偏光板から、幅25mm、長さ約200mmの試験片を裁断し、その粘着剤面をソーダガラスに貼合した。次いで、偏光子と延伸アクリルフィルムの間にカッターの刃を入れ、長さ方向に端から30mm剥がして、それぞれ、以下の条件で保管した。
条件2:温度60℃、相対湿度90%の雰囲気下で1日保管
密着性は、平均はく離力の値が大きいほどよい。
はく離力を求める際に基材が破れる場合は、材破とし、密着性が十分に強い。
条件2における“剥離”は、温度60℃、相対湿度90%の雰囲気下で1日保管することで、延伸された保護フィルムと偏光子とがはがれており、密着性が弱い。
条件1及び条件2のそれぞれの測定条件において、密着性が良好である偏光板がよい。
各偏光板について、以下の耐温水性試験(温水浸漬試験)を行い、耐水性を評価した。
まず、偏光板の吸収軸(延伸方向)を長辺として5cm×2cmの短冊状に偏光板をカットしてサンプルを作製し、長辺方向の寸法を正確に測定した。このときサンプルは、ポリビニルアルコールフィルムに吸着されたヨウ素に起因して、全面にわたって均一に特有の色を呈している。図1は、耐水性の評価試験方法を模式的に示す図であり、図1(A)は温水浸漬前のサンプル、図1(B)は温水浸漬後のサンプルを示している。図1(A)に示すように、サンプルの一短辺側を把持部5で把持し、長手方向の8割ほどを60℃の水槽に浸漬し、4時間保持した。その後、サンプルを水槽から取り出し、水分を拭き取った。
2:保護フィルム間の偏光子が存在しない領域
3:偏光板周縁部の色が抜けた部分
4:収縮した偏光子
5:把持部
Claims (8)
- 偏光子の少なくとも一方の面に、接着剤層を介して、延伸された保護フィルムが設けられている偏光板であって、
接着剤層が、硬化性成分として、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物を35質量%より多く含み、水酸基を有する(メタ)アクリルアミド化合物を実質的に含有せず、
さらに、多官能(メタ)アクリレートモノマーを含む組成物の硬化物であって、
該組成物中の多官能(メタ)アクリルモノマーの含有量が、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物100質量部に対して、1〜45質量部である偏光板。 - 接着剤層が、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物を55〜90質量%含む組成物の硬化物である請求項1に記載の偏光板。
- 接着剤層が、さらに多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物を含む組成物の硬化物であって、
該組成物中の多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物の含有量が、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物100質量部に対して、10〜45質量部である請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板。 - 接着剤層が、硬化性成分として、さらに単官能(メタ)アクリレートモノマーを1〜40質量%含む組成物の硬化物である請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板。
- 延伸された保護フィルムが、(メタ)アクリル樹脂からなる請求項1〜5のいずれかに記載の偏光板。
- 硬化性成分として、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物を35質量%より多く含み、水酸基を有する(メタ)アクリルアミド化合物を実質的に含有せず、
さらに、多官能(メタ)アクリレートモノマーを含み、該組成物中の多官能(メタ)アクリルモノマーの含有量が、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物100質量部に対して、1〜45質量部である
延伸された保護フィルム用の接着剤組成物。 - さらに、多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物を含む接着剤用組成物であって、該組成物中の多官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物の含有量が、水酸基を有さない(メタ)アクリルアミド化合物100質量部に対して、10〜45質量部である請求項7に記載の接着剤用組成物。
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