JP6528754B2 - インプリント装置およびその制御方法 - Google Patents
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Description
図1は本発明のインプリント装置の一実施形態を示す側面図であり、図2は図1に示されるインプリント装置の制御方法を示すフローチャートである。図1、図2において、本発明のインプリント装置1は、モールド101を保持するためのモールド保持部2と、基材111を保持するための基材保持部4と、基材111上に光硬化性樹脂の液滴を吐出するインクジェットヘッド7を備えた液滴供給部6と、インクジェットヘッド7から予備吐出された(ダミー吐出された)樹脂の液滴を受容するためのインク受容部材(ダミー吐出受け部)8と、排気部10と、これらの構成部材2、4、6、7、10を制御する制御部12とを備えている。
インプリント装置1を構成するモールド保持部2は、凹凸構造領域102を有する面を基材保持部4方向に向けてモールド101を保持するものである。このモールド保持部2は、例えば、吸引による保持機構、機械挟持による保持機構、静電気による保持機構等によりモールド101を保持するものであり、保持機構には特に制限はない。
インプリント装置1を構成する基材保持部4は、インプリント用の基材111を保持するものであり、例えば、吸引による保持機構、機械挟持による保持機構、静電気による保持機構等により基材111を保持可能とされている。この基材保持部4は、インクジェットヘッド7の下方に位置する液滴供給位置と、モールド保持部2に対向し転写を行う転写位置(モールド保持部2下方位置)との間を、図示されるx方向で往復移動可能とされている。このようなモールド保持部2と基材保持部4の図示されるz方向での離接、x方向での基材保持部4の往復移動は、図示しない駆動機構部によって行われる。モールド保持部2と基材保持部4の離接は、モールド保持部2または基材保持部4の一方の駆動、あるいは、双方の駆動のいずれにより行うものであってもよい。また、駆動機構部は、液滴供給位置にて液滴供給部6のインクジェットヘッド7からの液滴の供給を受ける際に、所望の位置に液滴の供給を受けることを目的として、インクジェットヘッド7と連動し、図示のx方向にて基材保持部4の位置を制御するものであってもよい。
また、インプリント装置1を構成する液滴供給部6は、基材保持部4に保持された基材111上に樹脂の液滴(図示せず)を供給するものであり、インクジェット装置(図示例ではインクジェットヘッド7のみを示している)を備えている。図示例では、液滴供給部6のインクジェットヘッド7は、基材保持部4に保持された基材111上に樹脂の液滴を供給する液滴供給位置にある。液滴供給部6が備えるインクジェット装置は、この液滴供給位置にて基材111上に樹脂の液滴を供給するためのインクジェットヘッド7の所望の動作、例えば、図2に示されるy方向での往復動作、あるいは、このy方向の往復動作とx方向の往復動作を組み合わせた動作等を可能とする駆動部、インクジェットヘッド7へのインク供給部、および、インクジェットヘッド7と駆動部やインク供給部を制御する制御部等を具備している。また、液滴供給部6は、このような基板保持部4上方の液滴供給位置と、y方向に移動して基板保持部4から離れるヘッド待機位置との間を移動して、図1に示されるx方向でインクジェットヘッド7の往復移動を可能としている。
インプリント装置1を構成するインク受容部材(ダミー吐出受け部)8は、インクジェットヘッド7のヘッド待機位置の下方に位置しており、インクジェットヘッド7の吐出性能維持を目的としてヘッド待機位置で定期的に予備吐出(ダミー吐出とも呼ばれる)される液滴を受容するものであり、例えば、所望の形状の開口部を有する有底容器を備えている。また、このような有底容器の底部に多孔質体を備えるものであってもよく、これにより液滴の受容性が向上する。多孔質体としては、無機あるいは有機の公知の多孔質体、布等、液滴の成分により溶解、劣化しない材料からなるものであれば、特に制限はない。
さらに、インプリント装置1を構成する排気部10は、インクジェットヘッド7から吐出された樹脂の液滴からの揮発成分、ミストを除去して、モールド101や基材111、インプリント装置1の構成部材への無用な付着を防止するものである。尚、本発明においてミストとは、インクジェットヘッドを発生源とした液滴で、意図せずに装置内に漂うものを意味する。このようなミストを構成する液滴とは、インクジェットヘッドから意図して吐出したものの、基材上、モールド上、インク受容部材などの意図した所定位置に着弾しなかった液滴や、主滴の後に形成される微小な液滴(一般にサテライトと呼ばれる)や、インクジェットヘッドのノズル面に溜まった液がインクジェットヘッドの動作により振り落とされたりして生じた液滴など、意図せずに生じた液滴を含む。
まず図示しないモールド搬送部によりモールド101がチャンバー1A内に搬入され、モールド101はチャンバー1A内においてモールド保持部2に保持されて、モールド保持部2の所定位置に位置合わせされる。
次にチャンバー1Aに隣接して設けられた基板搬送路3内において、搬送ロボット5により基板111が搬入され、搬送ロボット5により搬入された基板111が基板受け渡し部1Bからチャンバー1A内に搬入される。
樹脂吐出工程で、液滴供給位置にある基材保持部材4に保持されているインプリント用の基材111上の所望の領域に、液滴供給部6のインクジェットヘッド7から光硬化性樹脂の液滴51を吐出して供給する(図3(A))。
次に、転写工程にて、基材保持部4を液滴供給位置から転写位置に移動させ、モールド保持部2と基材保持部4とを近接させ凹凸構造を備えたモールド101と基材111を近接させて、このモールド101と基材111との間に樹脂の液滴51を展開して光硬化性樹脂層52を形成する(図3(B))。
次にチャンバー1A内の基板保持部4上に保持された基板111が搬送ロボット5により基板受け渡し部1Bを介してチャンバー4から基板搬送路3側へ搬出される。
ところで、上述した基板111上の転写樹脂層55とモールド101の剥離工程において、モールド101側が静電気により帯電することがある。このようにモールド101に静電気が帯電した場合は、チャンバー1A内の除電装置11によりモールド101を除電する必要がある。そして、このようなモールド101の除電により、モールド101に異物が引き付けられることを防止している。
この間、基板の搬入および位置合わせから、基板への樹脂吐出、転写、基板の搬出およびモールドの除電までの間、一貫してインクジェットヘッド7からインク受容部材8に吐出される樹脂のダミー吐出は行なわれない(ダミー吐出は控える)。
1A チャンバー
1B 基板受け渡し部
2 モールド保持部
3 基板搬送路
4 基材保持部
5 搬送ロボット
6 液滴供給部
7 インクジェットヘッド
8 インク受容部材
10 排気部
11 除電装置
12 制御部
101 モールド
111 基材
Claims (8)
- モールド保持部と、基板保持部と、インクジェットヘッドを有する液滴供給部と、ダミー吐出受け部と、これらモールド保持部と、基板保持部と、液滴供給部と、ダミー吐出受け部とを収納するチャンバーと、制御部とを備えたインプリント装置の制御方法において、
前記チャンバー内へモールドを搬入し、前記モールド保持部により前記モールドを保持して位置合せする工程と、
前記チャンバー内へ基板を搬入し、前記基板保持部により前記基板を保持して位置合せする工程と、
前記基板上へ前記インクジェットヘッドから樹脂を吐出する工程と、
前記基板上の前記樹脂に対して前記モールドを押し付けて前記樹脂にパターンを転写する工程と、
前記基板を前記チャンバーから搬出する工程とを備え、
前記基板を前記チャンバー内へ搬入する前に、前記インクジェットヘッドから前記ダミー吐出受け部へ樹脂を吐出するダミー吐出を行なうとともに、
少なくとも前記樹脂にパターンを転写してから、前記基板を前記チャンバーから搬出するまで、ダミー吐出を行なわず、
前記モールドを保持して位置合せした後、前記基板を前記チャンバー内へ搬入する前に、前記インクジェットヘッドから前記ダミー吐出受け部へ樹脂を吐出するダミー吐出を行なうことを特徴とするインプリント装置の制御方法。 - モールド保持部と、基板保持部と、インクジェットヘッドを有する液滴供給部と、ダミー吐出受け部と、これらモールド保持部と、基板保持部と、液滴供給部と、ダミー吐出受け部とを収納するチャンバーと、制御部とを備えたインプリント装置の制御方法において、
前記チャンバー内へモールドを搬入し、前記モールド保持部により前記モールドを保持して位置合せする工程と、
前記チャンバー内へ基板を搬入し、前記基板保持部により前記基板を保持して位置合せする工程と、
前記基板上へ前記インクジェットヘッドから樹脂を吐出する工程と、
前記基板上の前記樹脂に対して前記モールドを押し付けて前記樹脂にパターンを転写する工程と、
前記基板を前記チャンバーから搬出する工程と、
前記モールドに対して除電する工程とを備え、
前記基板を前記チャンバー内へ搬入する前に、前記インクジェットヘッドから前記ダミー吐出受け部へ樹脂を吐出するダミー吐出を行なうとともに、
少なくとも前記樹脂にパターンを転写してから、前記モールドに対して除電するまで、ダミー吐出を行なわず、
前記モールドを保持して位置合せした後、前記基板を前記チャンバー内へ搬入する前に、前記インクジェットヘッドから前記ダミー吐出受け部へ樹脂を吐出するダミー吐出を行なうこと特徴とするインプリント装置の制御方法。 - 前記モールドを保持して位置合せする間、またはその前にも前記インクジェットヘッドから前記ダミー吐出受け部へ樹脂を吐出するダミー吐出を行なうことを特徴とする請求項1または2記載のインプリント装置の制御方法。
- 前記チャンバー内へ基板を搬入し、前記基板保持部により前記基板を保持して位置合せした後、前記樹脂にパターンを転写する間もダミー吐出を行なわないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載のインプリント装置の制御方法。
- モールド保持部と、
基板保持部と、
インクジェットヘッドを有する液滴供給部と、
ダミー吐出受け部と、
これらモールド保持部と、基板保持部と、液滴供給部と、ダミー吐出受け部とを収納するチャンバーと、
制御部とを備えたインプリント装置において、
前記制御部は、
前記チャンバー内へモールドを搬入し、前記モールド保持部により前記モールドを保持して位置合せする工程と、
前記チャンバー内へ基板を搬入し、前記基板保持部により前記基板を保持して位置合せする工程と、
前記基板上へ前記インクジェットヘッドから樹脂を吐出する工程と、
前記基板上の前記樹脂に対して前記モールドを押し付けて前記樹脂にパターンを転写する工程と、
前記基板を前記チャンバーから搬出する工程とを備え、
前記基板を前記チャンバー内へ搬入する前に、前記インクジェットヘッドから前記ダミー吐出受け部へ樹脂を吐出するダミー吐出を行なうとともに、
少なくとも前記樹脂にパターンを転写してから、前記基板を前記チャンバーから搬出するまで、ダミー吐出を行なわず、
前記モールドを保持して位置合せした後、前記基板を前記チャンバー内へ搬入する前に、前記インクジェットヘッドから前記ダミー吐出受け部へ樹脂を吐出するダミー吐出を行なうことを特徴とする制御方法を実行するインプリント装置。 - モールド保持部と、
基板保持部と、
インクジェットヘッドを有する液滴供給部と、
ダミー吐出受け部と、
除電装置と、
これらモールド保持部と、基板保持部と、液滴供給部と、ダミー吐出受け部と、除電装置とを収納するチャンバーと、
制御部とを備えたインプリント装置において、
前記制御部は、
前記チャンバー内へモールドを搬入し、前記モールド保持部により前記モールドを保持して位置合せする工程と、
前記チャンバー内へ基板を搬入し、前記基板保持部により前記基板を保持して位置合せする工程と、
前記基板上へ前記インクジェットヘッドから樹脂を吐出する工程と、
前記基板上の前記樹脂に対して前記モールドを押し付けて前記樹脂にパターンを転写する工程と、
前記基板を前記チャンバーから搬出する工程と、
前記モールドに対して前記除電装置により除電する工程とを備え、
前記基板を前記チャンバー内へ搬入する前に、前記インクジェットヘッドから前記ダミー吐出受け部へ樹脂を吐出するダミー吐出を行なうとともに、
少なくとも前記樹脂にパターンを転写してから、前記モールドに対して除電するまでダミー吐出を行なわず、
前記モールドを保持して位置合せした後、前記基板を前記チャンバー内へ搬入する前に、前記インクジェットヘッドから前記ダミー吐出受け部へ樹脂を吐出するダミー吐出を行なうことを特徴とする制御方法を実行するインプリント装置。 - 前記モールドを保持して位置合せする間、またはその前にも前記インクジェットヘッドから前記ダミー吐出受け部へ樹脂を吐出するダミー吐出を行なうことを特徴とする請求項5または6記載のインプリント装置。
- 前記チャンバー内へ基板を搬入し、前記基板保持部により前記基板を保持して位置合せした後、前記樹脂にパターンを転写する間もダミー吐出を控えることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか記載のインプリント装置。
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