JP6171412B2 - インプリント方法、インプリント用のモールドおよびインプリント装置 - Google Patents

インプリント方法、インプリント用のモールドおよびインプリント装置 Download PDF

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本発明は、樹脂を供給して、所望のパターン(線、模様等の凹凸構造からなる図形)を有する薄膜および/またはパターンを有しない平滑な薄膜を有する構造体を製造するインプリント方法と、このインプリント方法に使用するモールドおよびインプリント装置に関する。
近年、フォトリソグラフィ技術に代わる微細なパターン形成技術として、インプリント方法を用いたパターン形成技術が注目されている。インプリント方法は、微細な凹凸構造を備えた型部材(モールド)を用い、凹凸構造を被成形樹脂に転写することで微細構造を等倍転写するパターン形成技術である。例えば、被成形樹脂として光硬化性樹脂を用いたインプリント方法では、転写基板の表面に光硬化性樹脂の液滴を供給し、所望の凹凸構造を有するモールドと転写基板とを所定の距離まで近接させて凹凸構造内に光硬化性樹脂を充填し、この状態でモールド側から光を照射して光硬化性樹脂を硬化させ、その後、モールドを樹脂層から引き離すことにより、モールドが備える凹凸が反転した凹凸構造(凹凸パターン)を有するパターン構造体を形成する。
このようなインプリント方法では、モールドを樹脂層から引き離す際に静電気が発生してモールドが帯電し、このモールドに雰囲気中の異物等が付着し易くなるという問題があった。モールドに異物等が付着した状態でインプリントを行うと、パターン構造体の欠陥が生じ、さらに、モールドの破損等を生じるおそれがあった。これに対応するために、例えば、モールドを樹脂層から引き離す際に、モールドの除電を行うこと(特許文献1、2)、あるいは、モールドの電位が所定値以上となった場合に、モールドの除電を行うこと(特許文献3)が提案されている。
尚、異物とは、インクジェット方式で供給された液滴がミストとして漂い乾燥した固形物、スピンコート方式で供給された樹脂の飛沫がミストとして漂い乾燥した固形物、インクジェットヘッド等のインプリント装置を構成する部材から生じる微粒子、インプリント装置内に存在する塵等、インプリントに関与することを目的としていない物質である。
特開2007−98779号公報 特開2008−260273号公報 特開2009−286085号公報
しかし、上述のような除電手段を用いてモールドを除電しても、モールドの凹凸構造内に光硬化性樹脂を充填する際に、転写基板上に異物が存在すると、凹凸構造内への光硬化性樹脂の充填不良が発生し、モールドの破損等を生じるおそれもあった。
また、一般にインプリント装置は、インプリントにおける効率を向上させるために、転写基板を保持するステージが、転写基板を供給される位置、転写基板の表面に光硬化性樹脂の液滴を供給される位置、モールドと転写基板との近接によりインプリントを行う転写位置の間を所望の速度で移動可能に構成されている。特に、光硬化性樹脂の液滴の揮発による供給樹脂量の不足、樹脂成分比率の変化等を生じるおそれがある場合、液滴を供給される位置から転写位置に至る時間を短縮する必要があり、ステージに保持された転写基板は、転写位置に高速搬送される。しかし、このような転写基板の高速搬送の影響によりモールドに向かう気流が発生し、この気流に引き込まれて異物がモールドに接近し付着するおそれがあり、上述のような除電手段を用いてモールドを除電しても、このような異物の付着は阻止できないという問題があった。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたものであり、モールドの破損等を防止し、高精度のパターン構造体を安定して作製することができるインプリント方法とインプリントモールドおよびインプリント装置を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明のインプリント方法は、供給位置において被成形樹脂を転写基板に供給する樹脂供給工程と、前記供給位置から転写位置に前記転写基板を搬送し、凹凸構造領域に凹凸構造を有するモールドと前記転写基板を近接させて、前記モールドと前記転写基板との間に前記被成形樹脂を展開して被成形樹脂層を形成する接触工程と、前記被成形樹脂層を硬化させて前記凹凸構造が転写された転写樹脂層とする硬化工程と、前記転写樹脂層と前記モールドを引き離して、前記転写樹脂層であるパターン構造体を前記転写基板上に位置させた状態とする離型工程と、を有し、少なくとも前記転写位置への前記転写基板の搬送時に、前記モールドの前記凹凸構造領域よりも、前記転写位置への前記転写基板の搬送方向の上流側にて、静電気力で雰囲気中および/または前記転写基板上に存在する異物を捕捉して除去する除去操作を行うような構成とした。
本発明の他の態様として、前記モールドにおいて前記凹凸構造領域よりも前記搬送方向の上流側に異物捕捉領域を設定し、該異物捕捉領域を帯電させることにより前記静電気力を発現させるような構成とした。
本発明の他の態様として、帯電列におけるモールドの構成材料の位置に対して、帯電列の反対側に離れて位置する材料を、前記モールドの前記異物捕捉領域に接触、離間させることにより前記異物捕捉領域を帯電させるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記モールドとして、前記異物捕捉領域に凹凸構造を有し、該凹凸構造の密度は、前記凹凸構造領域に位置する前記凹凸構造の密度よりも高いモールドを使用し、前記剥離工程における前記転写樹脂層と前記モールドとの引き離しにより前記異物捕捉領域を帯電させるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記モールドの前記凹凸構造領域よりも前記搬送方向の上流側に集塵機構を配設するような構成とした。
本発明のインプリント方法は、供給位置において被成形樹脂を転写基板に供給する樹脂供給工程と、前記供給位置から転写位置に前記転写基板を搬送し、凹凸構造を有するモールドと前記転写基板を近接させて、前記モールドと前記転写基板との間に前記被成形樹脂を展開して被成形樹脂層を形成する接触工程と、前記被成形樹脂層を硬化させて前記凹凸構造が転写された転写樹脂層とする硬化工程と、前記転写樹脂層と前記モールドを引き離して、前記転写樹脂層であるパターン構造体を前記転写基板上に位置させた状態とする離型工程と、を有し、少なくとも前記転写位置への前記転写基板の搬送時に、前記モールドの前記凹凸構造を有する領域よりも、前記転写位置への前記転写基板の搬送方向の上流側にて、前記モールドを保持するためのモールド保持部に吸引機構を配し、該吸引機構による雰囲気の吸引により雰囲気中および/または前記転写基板上に存在する異物を除去する除去操作を行うような構成とした。
また、本発明のインプリント方法は、供給位置において被成形樹脂を転写基板に供給する樹脂供給工程と、前記供給位置とは異なる位置にあり凹凸構造を有するモールドと前記供給位置にある前記転写基板とを、転写位置にて対向させるように、前記モールドあるいは前記モールドと前記転写基板の両方を搬送し、前記転写位置にて前記モールドと前記転写基板を近接させて、前記モールドと前記転写基板との間に前記被成形樹脂を展開して被成形樹脂層を形成する接触工程と、前記被成形樹脂層を硬化させて前記凹凸構造が転写された転写樹脂層とする硬化工程と、前記転写樹脂層と前記モールドを引き離して、前記転写樹脂層であるパターン構造体を前記転写基板上に位置させた状態とする離型工程と、を有し、少なくとも前記転写位置への前記モールドあるいは前記モールドと前記転写基板の両方の搬送時に、雰囲気中および/または前記転写基板上に存在する異物の除去操作を行うような構成とした。
本発明のインプリント用のモールドは、基部と、該基部の一の面に設定された凹凸構造領域と異物捕捉領域と、該凹凸構造領域に位置し表面に凹凸構造を有する主凸構造部と、前記異物捕捉領域に位置する副凸構造部と、を備え、前記副凸構造部の表面は凹凸構造を有し、該凹凸構造の密度は、前記主凸構造部の表面に位置する前記凹凸構造の密度よりも高いような構成とした。
本発明の他の態様として、前記異物捕捉領域と前記凹凸構造領域は、前記異物捕捉領域を介して前記凹凸構造領域と反対側に位置する前記基部の端部側から前記凹凸構造領域に向かう方向に対して直交する平面に投影した場合、前記異物捕捉領域の幅が前記凹凸構造領域の幅よりも大きいような構成とした。
本発明の他の態様として、前記副凸構造部は、前記異物捕捉領域内に相互に離間した状態で複数存在するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記異物捕捉領域を介して前記凹凸構造領域と反対側に位置する前記基部の端部側から前記凹凸構造領域に向かう方向において、前記副凸構造部は相互に離間した状態で複数存在するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記異物捕捉領域を介して前記凹凸構造領域と反対側に位置する前記基部の端部側から前記凹凸構造領域に向かう方向に対して直交する方向において、前記副凸構造部は相互に離間した状態で複数存在するような構成とした。
本発明のインプリント装置は、モールドを保持するためのモールド保持部と、転写基板を保持するための基板保持部と、前記転写基板に被成形樹脂を供給する樹脂供給部と、を少なくとも備え、前記基板保持部は前記モールド保持部および前記樹脂供給部に対して移動可能であり、前記モールド保持部は、前記基板保持部が前記モールド保持部に向けて移動する方向においてモールド保持位置よりも上流側に、雰囲気を吸引するための吸引機構の吸引口を有するような構成とした。
また、本発明のインプリント装置は、モールドを保持するためのモールド保持部と、転写基板を保持するための基板保持部と、前記転写基板に被成形樹脂を供給する樹脂供給部と、を少なくとも備え、前記基板保持部は前記モールド保持部および前記樹脂供給部に対して移動可能であり、前記モールド保持部は、前記基板保持部が前記モールド保持部に向けて移動する方向においてモールド保持位置よりも上流側に集塵機構の集塵部を有するような構成とした。
また、本発明のインプリント装置は、モールドを保持するためのモールド保持部と、転写基板を保持するための基板保持部と、前記転写基板に被成形樹脂を供給する樹脂供給部と、前記モールド保持部に保持されたモールドの少なくとも一部に帯電を生じさせる帯電発生部材と、を少なくとも備え、前記基板保持部は前記モールド保持部および前記樹脂供給部に対して移動可能であり、前記帯電発生部材は、基板保持部が前記モールド保持部に向けて移動する方向における前記モールド保持部に保持されたモールドの上流側の所望の部位に対して接触と離間が可能な当接部材を有するような構成とした。
本発明によれば、モールドの破損等を防止し、高精度のパターン構造体を安定して作製することができるという効果が奏される。
図1は、本発明のインプリント用のモールドの一実施形態を説明するための平面図である。 図2は、図1に示されるインプリント用のモールドのI−I線における縦断面図である。 図3は、本発明のインプリント用のモールドの一実施形態を説明するための平面図である。 図4は、本発明のインプリント用のモールドの他の実施形態を示す図2相当の縦断面図である。 図5は、本発明のインプリント用のモールドの他の実施形態を示す図1相当の平面図である。 図6は、本発明のインプリント用のモールドの他の実施形態を示す図1相当の平面図である。 図7は、本発明のインプリント装置の一実施形態を示す概略構成図である。 図8は、図7に示されるインプリント装置のモールド保持部を示す拡大平面図である。 図9は、本発明のインプリント装置の他の実施形態を示す概略構成図である。 図10は、図9に示されるインプリント装置のモールド保持部を示す拡大平面図である。 図11は、本発明のインプリント装置の他の実施形態を示す概略構成図である。 図12は、図11に示されるインプリント装置のモールド保持部を示す拡大平面図3ある。 図13は、本発明のインプリント方法の一実施形態を説明するための工程図である。 図14は、図13に示されるインプリント方法の工程の流れを示すフローチャートである。 図15は、図13に示されるインプリント方法において他のモールドを使用する例を説明する図である。 図16は、本発明のインプリント方法の他の実施形態を説明するための図である。 図17は、図16に示されるインプリント方法の工程の流れを示すフローチャートである。 図18は、本発明のインプリント方法の他の実施形態を説明するための図である。 図19は、本発明のインプリント方法の他の実施形態を説明するための工程図である。 図20は、図19に示されるインプリント方法の工程の流れを示すフローチャートである。 図21は、図19に示されるインプリント方法の他の例を説明するための図である。 図22は、図19に示されるインプリント方法の他の例を説明するための図である。 図23は、本発明のインプリント方法の他の実施形態を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
尚、図面は模式的または概念的なものであり、各部材の寸法、部材間の大きさの比等は、必ずしも現実のものと同一とは限らず、また、同じ部材等を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比が異なって表される場合もある。
[インプリント用のモールド]
図1は、本発明のインプリント用のモールドの一実施形態を説明するための平面図であり、図2は、図1に示されるインプリント用のモールドのI−I線における縦断面図である。図1および図2において、インプリント用のモールド1は基部2と、この基部2の一の面2aに設定された凹凸構造領域Aに位置する主凸構造部4と、面2aに設定された異物捕捉領域Bに位置している副凸構造部7を備えている。主凸構造部4は、その表面4aに凹凸構造5を有しており、図示例では、凹凸構造5は凹部5aを有している。また、図示例では、副凸構造部7の表面7aは平坦面となっている。尚、図2における凹凸構造5は便宜的に示したものであり、これに限定されるものではなく、また、図1においては、凹凸構造5の記載を省略している。
図示例では、上記の凹凸構造領域Aは略正方形であり、この凹凸構造領域Aの全域に主凸構造部4が位置している。また、異物捕捉領域Bは長方形であり、この異物捕捉領域Bの全域に副凸構造部7が位置している。そして、凹凸構造領域Aと異物捕捉領域Bは、異物捕捉領域Bを介して凹凸構造領域Aと反対側に位置する基部2の端部2A側から凹凸構造領域Aに向かう方向(図1に矢印Xで示される方向)に対して直交する方向(図1に矢印Yで示される方向)における平面(例えば、図1に二点鎖線で端面が示されるような平面)に投影した場合、異物捕捉領域Bの幅W2は、凹凸構造領域Aの幅W1よりも大きいことが好ましい。また、図1に示される例では、異物捕捉領域Bは基部2の端部2Aと平行であるが、異物捕捉領域Bの長手方向が、基部2の端部2Aと交わるような場合であっても同様である。例えば、図3(A)に示すように、異物捕捉領域Bの長手方向が基部2の端部2Aに対して斜め方向であっても、基部2の端部2A側から凹凸構造領域Aに向かう方向に対して直交する平面(例えば、図3(A)に二点鎖線で端面が示されるような平面)に投影したときに、異物捕捉領域Bの幅W2は、凹凸構造領域Aの幅W1よりも大きいことが好ましい。さらに、図1に示される例では、基部2の端部2A側から凹凸構造領域Aに向かう方向(図1に矢印Xで示される方向)が、基部2の端部2Aに直交する方向であるが、例えば、図3(B)に示すように、矢印Xの方向が基部2の端部2Aに対して斜め方向である場合も、これに直交する平面(例えば、図3(B)に二点鎖線で端面が示されるような平面)に投影したときに、異物捕捉領域Bの幅W2は、凹凸構造領域Aの幅W1よりも大きいことが好ましい。より好ましくは、凹凸構造領域Aのいずれの部位においても、上記の矢印X方向の上流側に異物捕捉領域Bが存在することが好適である。これにより、異物捕捉領域Bから凹凸構造領域Aへ向かう方向(図1、図3に矢印Xで示される方向)からモールドに接近してくる異物を、異物捕捉領域Bで捕捉することがより確実となる。
インプリント用のモールド1の材質は、インプリントに使用する被成形樹脂が光硬化性である場合には、これらを硬化させるための照射光が透過可能な材料を用いることができ、例えば、石英ガラス、珪酸系ガラス、フッ化カルシウム、フッ化マグネシウム、アクリルガラス等のガラス類の他、サファイアや窒化ガリウム、更にはポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル、ポリプロピレン等の樹脂、あるいは、これらの任意の積層材を用いることができる。また、使用する被成形樹脂が光硬化性ではない場合や、転写基板側から被成形樹脂を硬化させるための光を照射可能である場合には、モールド1は光透過性を具備しなくてもよく、上記の材料以外に、例えば、シリコンやニッケル、チタン、アルミニウム等の金属およびこれらの合金、酸化物、窒化物、あるいは、これらの任意の積層材を用いることができる。
また、被成形樹脂とモールドとの引き剥がしを容易とするために、モールド1の主凸構造部4の表面4a、副凸構造部7の表面7aに離型剤層を備えていてもよい。但し、異物捕捉領域Bに位置している副凸構造部7は、後述するように、帯電することにより異物を捕捉する作用を発現する部位であり、離型剤層を設ける場合、副凸構造部7への帯電の容易性を考慮することが好ましい。
モールド1の基部2の厚みは、一の面2aに備える主凸構造部4、副凸構造部7の形状、材質の強度、取り扱い適性等を考慮して設定することができ、例えば、300μm〜10mm程度の範囲で適宜設定することができる。尚、主凸構造部4、副凸構造部7は、それらの表面4a、表面7aが、その周囲の領域に対して2段以上の凸構造となっていてもよい。
本発明のインプリント用のモールドは、図4に示されるように、異物捕捉領域Bに位置している副凸構造部7の表面7aに凹凸構造8を備えるモールド1′であってもよい。図示例では、凹凸構造8は凹部8aを有している。このように副凸構造部7の表面7aに凹凸構造8が存在する場合、後述するように、副凸構造部7への帯電を容易とするために、凹凸構造8に凹部8aが存在する密度を、凹凸構造5に凹部5aが存在する密度よりも高くなるように設定することが好ましい。
また、本発明のインプリント用のモールドは、異物捕捉領域B内において、複数の副凸構造部が相互に離間した状態で存在するものであってもよい。例えば、図5に示されるモールド1″は、異物捕捉領域B(二点鎖線で囲まれる領域)を介して凹凸構造領域Aと反対側に位置する基部2の端部側から凹凸構造領域Aに向かう方向(図4に矢印Xで示される方向)において、異物捕捉領域B内に副凸構造部7Aが相互に離間した状態で複数(図示例では2本)存在している。また、図6に示されるモールド1″は、異物捕捉領域B(二点鎖線で囲まれる領域)を介して凹凸構造領域Aと反対側に位置する基部2の端部側から凹凸構造領域Aに向かう方向(図6に矢印Xで示される方向)において、異物捕捉領域B内に副凸構造部7Bが相互に離間した状態で複数存在し、さらに、上記の矢印Xで示される方向と交差する方向(図6に矢印Yで示される方向)において、異物捕捉領域B内に副凸構造部7Bが相互に離間した状態で複数存在している。
このような本発明のインプリント用のモールドは、異物捕捉領域B内に位置する副凸構造部7,7A,7Bを帯電させることにより、異物捕捉領域Bから凹凸構造領域Aへ向かう方向(図1、図3、図5、図6に矢印Xで示される方向)からモールドに接近してくる異物を、異物捕捉領域Bの副凸構造部7,7A,7Bで捕捉することができる。これにより、異物が凹凸構造領域Aの主凸構造部4に付着することを防止することができる。
上述のインプリント用のモールドの実施形態は例示であり、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。
[インプリント装置]
<第1の実施形態>
図7は本発明のインプリント装置の一実施形態を示す概略構成図であり、図8は図7に示されるインプリント装置のモールド保持部を示す拡大平面図である。図7、図8において、本発明のインプリント装置21は、モールド101を保持するためのモールド保持部22と、吸引機構23と、転写基板111を保持するための基板保持部25と、転写基板111上に被成形樹脂を供給する樹脂供給部27とを備えている。
(モールド保持部22)
インプリント装置21を構成するモールド保持部22は、パターン形成のための凹凸構造領域102(図8に鎖線で囲まれる領域)を有するモールド101をモールド保持位置22Aに保持するものである。このモールド保持部22におけるモールド101の保持機構は、例えば、吸引による保持機構、機械挟持による保持機構等であってよく、保持機構には特に制限はない。また、モールド保持部22は、図示しない昇降機構により図7に示す矢印Z方向で昇降可能とされていてもよい。このようなモールド保持部22の上方には、被成形樹脂として光硬化性樹脂を使用した場合の樹脂硬化のための図示しない光源、光学系が配設されていてもよい。
そして、モールド保持部22は、基板保持部25がモールド保持部22に向けて移動する方向(図7および図8に矢印Xで示す方向)においてモールド保持位置22Aよりも上流側に吸引機構23を有している。この吸引機構23は、モールド保持部22に設けられた吸引口24と、この吸引口24から図7に示される矢印a方向に排気を行うための図示しない排気管、フィルタ、排気ポンプ等を備えている。図示例では、基板保持部25がモールド保持部22に向けて移動する方向(図8に矢印Xで示す方向)に対して直交する方向(図8に矢印Yで示す方向)において、この吸引口24の長さL2が、モールド保持位置22Aに保持されるモールド101の凹凸構造領域102の長さL1よりも大きいものとされている。これにより、図8に矢印Xで示す方向からモールド101に接近してくる異物を、吸引口24で吸引除去することがより確実となる。尚、吸引口24は、図示例のように長方形状の1個の開口ではなく、複数の開口が隣接して配設されたものであってもよい。
図示例では、モールド保持部22は吸引機構23の吸引口24を一体的に備えているが、本発明は、吸引機構23の吸引口24がモールド保持部22から離間しながらも、基板保持部25の移動方向においてモールド保持位置22Aよりも上流側に吸引口24が位置している態様も包含するものである。
(基板保持部25)
インプリント装置21を構成する基板保持部25は、インプリント用の転写基板111を保持するものであり、転写基板111の保持機構は、例えば、吸引による保持機構、機械挟持による保持機構等であってよく、保持機構には特に制限はない。この基板保持部111は、図示しない駆動機構部によってXYステージ上を水平面内で移動可能とされており、樹脂供給部27にて被成形樹脂の供給を転写基板111に受ける樹脂供給位置、モールド保持部22に対向し転写を行う転写位置等に移動可能である。尚、本発明のインプリント装置は、図示例に限定されるものではなく、モールド保持部22、基板保持部25、樹脂供給部27の任意の部材を移動可能とし、これらの相対的な位置が変更可能とされている態様であってよい。また、図示例では、転写基板111は凸構造部112を有する、所謂メサ構造の基板であるが、基板保持部25が保持する対象となる転写基板は、メサ構造を具備しないものであってもよい。
(樹脂供給部27)
インプリント装置21を構成する樹脂供給部27は、基板保持部25に保持された転写基板111の凸構造部112上に被成形樹脂の液滴を供給するものであり、例えば、樹脂供給部27はインクジェット装置(図示例ではインクジェットヘッド28のみを示している)を備えるものである。樹脂供給部27が備えるインクジェット装置は、基板保持部25に保持された転写基板111の凸構造部112上に被成形樹脂の液滴を供給するためのインクジェットヘッド28の所望の動作、例えば、基板保持部25の表面に沿った水平面内での往復動作等を可能とする駆動部、インクジェットヘッド28へのインク供給部、および、インクジェットヘッド28と駆動部やインク供給部を制御する制御部等を具備している。
また、樹脂供給部27は、スピンコート法により転写基板111の凸構造部112上に被成形樹脂を供給するものであってもよい。この場合、転写基板111を回転するための駆動機構は、基板保持部25に内蔵されていてもよく、また、基板保持部25とは別に設け、転写基板111上に被成形樹脂を供給した後、転写基板111を基板保持部25に保持するような構成であってもよい。
このような本発明のインプリント装置21では、被成形樹脂の供給を受けた転写基板111をモールド101の下方の所定の位置(図7に二点鎖線で示す位置)に搬送するために、図7および図8に矢印Xで示す方向から基板保持部25がモールド保持部22の下方に高速移動し、これによりモールド101に向かう気流が発生し、この気流に引き込まれて異物がモールド101に接近したり、搬送される転写基板111上に異物が存在しても、これらの異物は吸引機構23の吸引口24から雰囲気とともに吸引除去され、モールド101に到達することが防止される。
<第2の実施形態>
図9は本発明のインプリント装置の他の実施形態を示す概略構成図であり、図10は図9に示されるインプリント装置のモールド保持部を示す拡大平面図である。図9、図10において、本発明のインプリント装置31は、モールド101を保持するためのモールド保持部32と、集塵機構33と、転写基板111を保持するための基板保持部35と、転写基板111上に被成形樹脂を供給する樹脂供給部37とを備えている。
(モールド保持部32)
インプリント装置31を構成するモールド保持部32は、パターン形成のための凹凸構造領域102(図10に鎖線で囲まれる領域)を有するモールド101をモールド保持位置32Aに保持するものである。このモールド保持部32におけるモールド101の保持機構は、上記のモールド保持部22と同様であってよく、図示しない昇降機構により図9に示す矢印Z方向で昇降可能とされていてもよい。また、モールド保持部32の上方には、被成形樹脂として光硬化性樹脂を使用した場合の樹脂硬化のための図示しない光源、光学系が配設されていてもよい。
そして、モールド保持部32は、基板保持部35がモールド保持部32に向けて移動する方向(図9および図10に矢印Xで示す方向)においてモールド保持位置32Aよりも上流側に集塵機構33を有している。この集塵機構33は、図示しない放電極と集塵板からなる集塵部34、および、図示しない電源、配線、制御装置等を備えている。
図示例では、基板保持部35がモールド保持部32に向けて移動する方向(図10に矢印Xで示す方向)に対して直交する方向(図10に矢印Yで示す方向)において、この集塵機構33の長さL2が、モールド保持位置32Aに保持されるモールド101の凹凸構造領域102の長さL1よりも大きいものとされている。これにより、図10に矢印Xで示す方向からモールド101に接近してくる異物を、集塵機構33で捕捉除去することがより確実となる。尚、集塵部34は、図示例のように長方形状に限定されるものではなく、また、配設される集塵部34は複数であってもよい。
図示例では、モールド保持部32は集塵部34を一体的に備えているが、本発明は、集塵部34がモールド保持部32から離間しながらも、基板保持部35の移動方向においてモールド保持位置32Aよりも上流側に位置している態様も包含するものである。
(基板保持部35)
インプリント装置31を構成する基板保持部35は、上記のインプリント装置21を構成する基板保持部25と同様とすることができる。
(樹脂供給部37)
インプリント装置31を構成する樹脂供給部37は、上記のインプリント装置21を構成する樹脂供給部27と同様とすることができ、図示例では、樹脂供給部37はインクジェット装置(図示例ではインクジェットヘッド38のみを示している)を備えている。
このような本発明のインプリント装置31では、被成形樹脂の供給を受けた転写基板111をモールド101の下方の所定の位置(図9に二点鎖線で示す位置)に搬送するために、図9および図10に矢印Xで示す方向から基板保持部35がモールド保持部32の下方に高速移動し、これによりモールド101に向かう気流が発生し、この気流に引き込まれて異物がモールド101に接近したり、搬送される転写基板111上に異物が存在しても、これらの異物は集塵機構33により捕捉除去され、モールド101に到達することが防止される。
<第3の実施形態>
図11は本発明のインプリント装置の他の実施形態を示す概略構成図であり、図12は図11に示されるインプリント装置のモールド保持部を示す拡大平面図である。図11、図12において、本発明のインプリント装置41は、モールド101を保持するためのモールド保持部42と、転写基板111を保持するための基板保持部45と、転写基板111上に被成形樹脂を供給する樹脂供給部47と、モールド保持部42に保持されたモールド101の少なくとも一部に帯電を生じさせる帯電発生部材49とを備えている。
(モールド保持部42)
インプリント装置41を構成するモールド保持部42は、パターン形成のための凹凸構造領域102(図12に鎖線で囲まれる領域)を有するモールド101をモールド保持位置42Aに保持するものである。このモールド保持部42におけるモールド101の保持機構は、上記のモールド保持部22と同様であってよく、図示しない昇降機構により図11に示す矢印Z方向で昇降可能とされていてもよい。また、モールド保持部42の上方には、被成形樹脂として光硬化性樹脂を使用した場合の樹脂硬化のための図示しない光源、光学系が配設されていてもよい。
(基板保持部45)
インプリント装置41を構成する基板保持部45は、上記のインプリント装置21を構成する基板保持部25と同様とすることができる。
(樹脂供給部47)
インプリント装置41を構成する樹脂供給部47は、上記のインプリント装置21を構成する樹脂供給部27と同様とすることができ、図示例では、樹脂供給部47はインクジェット装置(図示例ではインクジェットヘッド48のみを示している)を備えている。
(帯電発生部材49)
インプリント装置41を構成する帯電発生部材49は、基板保持部45がモールド保持部42に向けて移動する方向(図11および図12に矢印Xで示す方向)においてモールド101の凹凸構造領域102よりも上流側に位置するように配設されている。この帯電発生部材49は、所望の帯電用材料Mを載置するための当接部材49aと、この当接部材49aを支持する支持部材49bと、図示しない昇降装置等を備えている。昇降装置は、支持部材49bを図11の矢印Z1方向で昇降可能であるとともに、支持部材49bがモールド101の近傍に位置した状態で、当接部材49aがモールド101に対して接触と離間を行うように、当接部材49aを図11に矢印Z2にて示すように上下動させるための装置である。これにより、当接部材49a上に載置した帯電用材料Mは、モールド101に対して接触、離間することが可能となる。帯電用材料Mは、帯電列におけるモールド101の構成材料の位置に対して、帯電列の反対側に離れて位置する材料であり、帯電用材料Mがモールド101に対して接触、離間した領域を帯電させることができる。
図示例では、基板保持部45がモールド保持部42に向けて移動する方向(図12に矢印Xで示す方向)に対して直交する方向(図12に矢印Yで示す方向)において、当接部材49aの長さL2が、モールド保持位置42Aに保持されるモールド101の凹凸構造領域102の長さL1よりも大きいものとされている。これにより、図12に矢印Xで示す方向からモールド101に接近してくる異物を、帯電発生部材49により帯電用材料Mを用いてモールド101に帯電させた領域で捕捉除去することがより確実となる。尚、当接部材49aは、図示例のように長方形状に限定されるものではなく、また、配設される当接部材49aは複数であってもよい。
このような本発明のインプリント装置41では、被成形樹脂の供給を受けた転写基板111をモールド101の下方の所定の位置(図11に二点鎖線で示す位置)に搬送するために、図11および図12に矢印Xで示す方向から基板保持部45がモールド保持部42の下方に高速移動し、これによりモールド101に向かう気流が発生し、この気流に引き込まれて異物がモールド101に接近したり、搬送される転写基板111上に異物が存在しても、これらの異物は帯電発生部材49により帯電用材料Mを用いてモールド101に帯電させた領域で捕捉除去され、モールド101の凹凸構造領域102に到達することが防止される。
[インプリント方法]
本発明のインプリント方法は、樹脂供給工程、接触工程、硬化工程、離型工程を有している。そして、少なくとも転写位置への転写基板の搬送時に、雰囲気中および/または転写基板上に存在する異物の除去操作を行うものである。
<第1の実施形態>
このような本発明のインプリント方法の一実施形態を、上述の本発明のインプリント用のモールド1(図1および図2参照)とインプリント装置41(図11および図12参照)を使用した場合を例として図13、図14を参照しながら説明する。図13では、モールド保持部と基板保持部のみを示し、インプリント装置41を構成する他の部材は図示していない。また、図14は、図13に示されるインプリント方法の工程の流れを示すフローチャートである。
本実施形態では、ステップS1において、インプリント装置41のモールド保持部42に保持したモールド1の異物捕捉領域Bの副凸構造部7を帯電させる(図13(A))。図示例では、モールド1の副凸構造部7がプラスに帯電している状態を示している。このような副凸構造部7の帯電は、インプリント装置41の帯電発生部材49により帯電用材料Mを副凸構造部7の面7aに対して接触、離間させることにより行うことができる。例えば、モールド1の材質が石英ガラスである場合、帯電用材料Mは、帯電列においてプラスに帯電し易い石英ガラスの位置に対して、帯電列の反対側に離れて位置する材料、例えば、マイナスに帯電し易いフッ素系、シリコン系、ビニル系、アクリル系、ポリエチレン系、ウレタン系、セルロイド、ポリエステル系等の材料から適宜選択することができる。モールド1の副凸構造部7の面7aに対して帯電用材料Mを接触、離間する回数は、特に制限はなく、例えば、帯電量が0.1kV〜20kVの範囲となるように、使用する帯電用材料Mの材質等を考慮して回数を設定することができる。
次に、樹脂供給工程で、基板保持部45に保持されているインプリント用の転写基板111上の所望の領域に、図示しない樹脂供給部47のインクジェットヘッド48から被成形樹脂の液滴Rを吐出して供給する(ステップS2)。
本発明のインプリント方法に使用する転写基板111は適宜選択することができ、例えば、石英やソーダライムガラス、ホウ珪酸ガラス等のガラス、シリコンやガリウム砒素、窒化ガリウム等の半導体、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂基板、金属基板、あるいは、これらの材料の任意の組み合わせからなる複合材料基板であってよい。また、例えば、半導体やディスプレイ等に用いられる微細配線や、フォトニック結晶構造、光導波路、ホログラフィのような光学的構造等の所望のパターン構造物が形成されたものであってもよい。
次に、ステップS3にて、被成形樹脂の液滴Rが供給された転写基板111を、供給位置から転写位置に搬送し、この搬送に際して、異物を除去する(図13(B))。すなわち、図13(B)に矢印Xで示す方向に基板保持部材45による転写基板111の搬送が行われることにより、モールド1に向かう気流が発生し、この気流に引き込まれて異物Pがモールド1に接近したり、搬送される転写基板111上に異物Pが存在する場合、これらの異物Pをモールド1の異物捕捉領域Bの副凸構造部7が発現する静電気力により捕捉除去する。
次に、接触工程にて、モールド保持部42と基板保持部45とを近接させて凹凸構造5を備えたモールド1と転写基板111を近接させて、このモールド1と転写基板111との間に樹脂の液滴Rを展開して被成形樹脂層を形成する(ステップS4)。
次いで、硬化処理にて、モールド1側から光照射を行い、被成形樹脂層を硬化させて、モールド1の凹凸構造5が転写された転写樹脂層とする(ステップS5)。この硬化工程では、転写基板111が光透過性の材料からなる場合、転写基板111側から光照射を行ってもよく、また、転写基板111とモールド1の両側から光照射を行ってもよい。また、被成形樹脂が熱硬化性樹脂、あるいは、熱可塑性樹脂である場合には、それぞれ被成形樹脂層に対して加熱処理、あるいは、冷却(放冷)処理を施すことにより硬化させることができる。
次に、離型工程にて、転写樹脂層とモールド1を引き離して、転写樹脂層であるパターン構造体を転写基板111上に位置させた状態とする(ステップS6)。
次いで、ステップS7にて、インプリントが必要回数に到達しているか否かを判断し、到達している場合は、インプリントを終了する。
また、インプリントが必要回数に到達していない場合、ステップS8にて、モールド1の副凸構造部7の帯電による静電気力が十分なものであるか否かを判断する。そして、副凸構造部7が十分に帯電している場合、ステップS2の樹脂供給工程からステップS6の離型工程までを繰り返し、ステップS7にて、インプリントが必要回数に到達しているか否かを判断する。一方、副凸構造部7の帯電が不十分、あるいは、帯電していない場合、ステップS1のモールド1の副凸構造部7を帯電する操作に戻り、その後、ステップS2の樹脂供給工程からステップS6の離型工程までを繰り返し、ステップS7にて、インプリントが必要回数に到達しているか否かを判断する。
本実施形態では、上記の本発明のモールド1に代えて、異物捕捉領域Bに位置している副凸構造部7の表面7aに凹凸構造8を備えた本発明のインプリント用のモールド1′(図4参照)を使用することができる。
また、使用するモールドは、上記の本発明のモールド1と異なり、主凸構造部4と副凸構造部7を備えていない、所謂メサ構造を具備していないモールドであってもよい。図15は、ステップS1にて、このようなモールド101の凹凸構造領域102よりも転写基板111の搬送方向の上流側に位置する異物捕捉領域103を帯電させる状態を示す図である。この場合も、インプリント装置41の帯電発生部材49により帯電用材料Mを、モールド101の異物捕捉領域103に対して接触、離間させることにより帯電させることができる。
また、本実施態様では、本発明のインプリント装置41を用いることに限定されるものではなく、帯電用材料Mを副凸構造部7の面7aに対して接触、離間させ帯電させる操作は、所望の手段を用いて行うことができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明のインプリント方法の他の実施形態を、上述の本発明のインプリント装置21(図7および図8参照)を使用した場合を例として図16、図17を参照しながら説明する。図16では、モールド保持部と基板保持部のみを示し、インプリント装置21を構成する他の部材は図示していない。また、図17は、図16に示されるインプリント方法の工程の流れを示すフローチャートである。
本実施形態では、樹脂供給工程で、基板保持部25に保持されているインプリント用の転写基板111の凸構造部112上の所望の領域に、図示しない樹脂供給部27のインクジェットヘッド28から被成形樹脂の液滴Rを吐出して供給する(ステップS11)。
次に、ステップS12にて、被成形樹脂の液滴Rが供給された転写基板111を、供給位置から転写位置へ矢印X方向に搬送するが、この搬送に際して、異物を除去する(図16)。すなわち、基板保持部材25による転写基板111の搬送によりモールド1に向かう気流が発生し、この気流に引き込まれて異物Pがモールド101に接近したり、搬送される転写基板111上に異物Pが存在する場合、これらの異物Pは、インプリント装置21のモールド保持部22が備える吸引機構23によって、吸引口24から雰囲気とともに吸引除去され、モールド101に到達することが防止される。
次に、接触工程にて、モールド保持部22と基板保持部25とを近接させてモールド101と転写基板111を近接させて、このモールド101と転写基板111との間に樹脂の液滴Rを展開して被成形樹脂層を形成する(ステップS13)。尚、図示例では、モールド101が有する凹凸構造は省略している。
次いで、硬化処理にて、モールド101側から光照射を行い、被成形樹脂層を硬化させて、モールド101の凹凸構造が転写された転写樹脂層とする(ステップS14)。この硬化工程では、転写基板111が光透過性の材料からなる場合、転写基板111側から光照射を行ってもよく、また、転写基板111とモールド101の両側から光照射を行ってもよい。また、被成形樹脂が熱硬化性樹脂、あるいは、熱可塑性樹脂である場合には、それぞれ被成形樹脂層に対して加熱処理、あるいは、冷却(放冷)処理を施すことにより硬化させることができる。
次に、離型工程にて、転写樹脂層とモールド101を引き離して、転写樹脂層であるパターン構造体を転写基板111上に位置させた状態とする(ステップS15)。
次いで、ステップS16にて、インプリントが必要回数に到達しているか否かを判断し、到達している場合は、インプリントを終了する。
また、インプリントが必要回数に到達していない場合、ステップS11の樹脂供給工程からステップS15の離型工程までを繰り返し、ステップS16にて、インプリントが必要回数に到達しているか否かを判断する。
本実施形態では、使用するモールドは、上記の本発明のモールド101と異なり、凸構造部を備えた、所謂メサ構造のモールドであってもよい。
また、本実施態様では、本発明のインプリント装置21を用いることに限定されるものではなく、モールドの凹凸構造領域よりも転写基板の搬送方向の上流側となるように、所望の吸引機構を配設してもよい。
<第3の実施形態>
次に、本発明のインプリント方法の他の実施形態を、上述の本発明のインプリント装置31を使用した場合を例として図18、および、上述の図17を参照しながら説明する。図18では、モールド保持部と基板保持部のみを示し、インプリント装置31を構成する他の部材は図示していない。また、図17は、図18に示されるインプリント方法の工程の流れを示すフローチャートである。
本実施形態では、樹脂供給工程で、基板保持部35に保持されているインプリント用の転写基板111の凸構造部112上の所望の領域に、図示しない樹脂37のインクジェットヘッド38から被成形樹脂の液滴Rを吐出して供給する(ステップS11)。
次に、ステップS12にて、被成形樹脂の液滴Rが供給された転写基板111を、供給位置から転写位置へ矢印X方向に搬送するに際して、異物を除去する(図18)。すなわち、基板保持部材35による転写基板111の搬送によりモールド101に向かう気流が発生し、この気流に引き込まれて異物Pがモールド1に接近したり、搬送される転写基板111上に異物Pが存在する場合、これらの異物Pは、インプリント装置31のモールド保持部32が備える集塵機構33の集塵部34により捕捉除去され、モールド101に到達することが防止される。
次に、接触工程にて、モールド保持部32と基板保持部35とを近接させてモールド101と転写基板111を近接させて、このモールド101と転写基板111との間に樹脂の液滴Rを展開して被成形樹脂層を形成する(ステップS13)。尚、図示例では、モールド101が有する凹凸構造は省略している。
次いで、硬化処理にて、モールド101側から光照射を行い、被成形樹脂層を硬化させて、モールド101の凹凸構造が転写された転写樹脂層とする(ステップS14)。この硬化工程では、転写基板111が光透過性の材料からなる場合、転写基板111側から光照射を行ってもよく、また、転写基板111とモールド101の両側から光照射を行ってもよい。また、被成形樹脂が熱硬化性樹脂、あるいは、熱可塑性樹脂である場合には、それぞれ被成形樹脂層に対して加熱処理、あるいは、冷却(放冷)処理を施すことにより硬化させることができる。
次に、離型工程にて、転写樹脂層とモールド101を引き離して、転写樹脂層であるパターン構造体を転写基板111上に位置させた状態とする(ステップS15)。
次いで、ステップS16にて、インプリントが必要回数に到達しているか否かを判断し、到達している場合は、インプリントを終了する。
また、インプリントが必要回数に到達していない場合、ステップS11の樹脂供給工程からステップS15の離型工程までを繰り返し、ステップS16にて、インプリントが必要回数に到達しているか否かを判断する。
本実施形態においても、使用するモールドは、上記の本発明のモールド101と異なり、凸構造部を備えた、所謂メサ構造のモールドであってもよい。
また、本実施態様では、本発明のインプリント装置31を用いることに限定されるものではなく、モールドの凹凸構造領域よりも転写基板の搬送方向の上流側となるように、所望の集塵機構を配設してもよい。
<第4の実施形態>
次に、本発明のインプリント方法の他の実施形態を、上述の本発明のインプリント用のモールド1′(図4参照)を使用した場合を例として図19、および、図20を参照しながら説明する。尚、図20は、図19に示されるインプリント方法の工程の流れを示すフローチャートである。
本実施形態では、樹脂供給工程で、基板保持部11に保持されているインプリント用の転写基板111上の所望の領域に被成形樹脂の液滴Rを供給する(ステップS21)。この樹脂供給工程では、後工程の接触工程にて、使用するモールド1′の凹凸構造領域Aに位置する主凸構造部4と異物捕捉領域Bに位置する副凸構造部7とに滴量の液滴Rが接触するように、転写基板111上に液滴Rを供給する。尚、図示例では、モールド1′の副凸構造部7に位置する凹凸構造8のパターン密度が、主凸構造部4に位置する凹凸構造5のパターン密度よりも大きいものとなっている。
次に、接触工程にて、被成形樹脂の液滴Rが供給された転写基板111を、供給位置から転写位置に搬送し(図19(A))、次いで、モールド1′と転写基板111を近接させて、このモールド1′と転写基板111との間に樹脂の液滴Rを展開して被成形樹脂層を形成する(ステップS22)。
次いで、硬化処理にて、モールド1′側から光照射を行い、被成形樹脂層を硬化させて(図19(B))、モールド1′の凹凸構造5が転写された転写樹脂層とする(ステップS23)。この硬化工程では、転写基板111が光透過性の材料からなる場合、転写基板111側から光照射を行ってもよく、また、転写基板111とモールド1′の両側から光照射を行ってもよい。また、被成形樹脂が熱硬化性樹脂、あるいは、熱可塑性樹脂である場合には、それぞれ被成形樹脂層に対して加熱処理、あるいは、冷却(放冷)処理を施すことにより硬化させることができる。
次に、離型工程にて、転写樹脂層とモールド1′を引き離して、転写樹脂層であるパターン構造体を転写基板111上に位置させた状態とする(ステップS24)。この転写樹脂層とモールド1′との引き離しにより、モールド1′の凹凸構造領域Aに位置する主凸構造部4と、異物捕捉領域Bに位置している副凸構造部7が帯電する(図19(C))。図示例では、モールド1′の主凸構造部4と副凸構造部7が共にプラスに帯電しているが、副凸構造部7に位置する凹凸構造8のパターン密度が、主凸構造部4に位置する凹凸構造5のパターン密度よりも高いので、モールド1′の凹凸構造領域Aに位置する主凸構造部4における帯電量よりも、異物捕捉領域Bに位置している副凸構造部7における帯電量が高いものとなる。
次いで、ステップS25にて、インプリントが必要回数に到達しているか否かを判断し、到達している場合は、インプリントを終了する。
また、インプリントが必要回数に到達していない場合、ステップS21の樹脂供給工程から、次のインプリントを開始する。この場合、ステップS21にて、被成形樹脂の液滴Rが供給された転写基板11を、供給位置から転写位置へ矢印X方向に搬送するに際して、異物が除去される(図19(D))。すなわち、転写基板11の搬送によりモールド1′に向かう気流が発生し、この気流に引き込まれて異物Pがモールド1′に接近したり、搬送される転写基板11上に異物Pが存在する場合、これらの異物Pは、モールド1′の異物捕捉領域Bに位置している副凸構造部7が発現する静電気力により捕捉除去され、モールド1′の凹凸構造領域Aに位置する主凸構造部4に到達することが防止される。その後、ステップS22の接触工程からステップS24の離型工程までを繰り返し、ステップS25にて、インプリントが必要回数に到達しているか否かを判断する。
本実施形態では、上述の本発明のインプリント用のモールド1′(図4参照)に代えて、モールド1の異物捕捉領域Bに位置している副凸構造部7が凹凸構造8を備えていないインプリント用のモールド1(図1および図2参照)を使用してもよい。この場合、図21に示すように、モールド1の凹凸構造領域Aに位置する主凸構造部4に接触するように転写基板111に液滴R1として供給する被成形樹脂と、異物捕捉領域Bに位置している副凸構造部7に接触するように転写基板111に液滴R2として供給する樹脂とを、異なるものとしてもよい。すなわち、液滴R1として供給する樹脂に比べて、液滴R2として供給する樹脂を、モールド1の材料に対して、帯電列の反対側に離れて位置する樹脂とすることができる。これにより、凹凸構造8を備えていない副凸構造部7が十分な静電気力を発現することが可能となる。
また、本実施形態では、上述の本発明のインプリント用のモールド1′(図4参照)に代えて、主凸構造部4と副凸構造部7を備えていないモールドを使用してもよい。図22は、このようなモールド101を使用し、転写基板111として、モールド101の凹凸構造領域102に対応する凸構造部112と、モールド101の異物捕捉領域103に対応する凸構造部113とを備えた転写基板を使用する例を示している。この場合も、上記のステップS24の剥離において、モールド101の異物捕捉領域103を帯電させることができる。
さらに、本実施形態では、初回のインプリント時、あるいは、モールドを洗浄した後の最初のインプリント時に、ステップS21の樹脂供給工程の前に、モールド1′の異物捕捉領域Bに位置している副凸構造部7を帯電させてもよい。このようなモールド1′の副凸構造部7の帯電は、例えば、上述の第1の実施形態と同様に、本発明のインプリント装置41を用いて行うことができる。
このような本発明のインプリント方法では、転写基板の搬送によりモールドに向かう気流が発生し、この気流に引き込まれて異物がモールドに接近したり、搬送される転写基板上に異物が存在していても、これらの異物は、モールドの凹凸構造領域に到達する前に除去され、パターン構造体の欠陥発生、モールドの破損等を防止することができる。
上述のインプリント方法の実施形態は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、モールドが転写位置にあり、転写基板が転写位置に搬送される場合であるが、モールドのみが転写位置に搬送される場合、あるいは、モールドと転写基板が転写位置に搬送される場合であってもよい。以下において、上述の第1の実施形態と同様に、本発明のインプリント用のモールド1(図1および図2参照)とインプリント装置41(図11および図12参照)を使用した場合を例として、モールドのみが転写位置に搬送される場合を、図23を参照しながら説明する。図23に実線で示されるモールド1は、副凸構造部7の帯電(図13(A)参照)が終了した状態であり、また、転写基板111は、被成形樹脂の液滴Rが供給されて転写位置にある。そして、本発明では、モールド1を転写位置へ向けて図示の矢印X′方向に搬送し、この搬送に際して、異物を除去する。すなわち、上記のように、モールド1が転写位置へ向けて図示の矢印X′方向に搬送される場合、相対的に転写基板111はモールド1に対して図示の矢印X方向に搬送されることになる。したがって、モールド1の異物捕捉領域Bは、凹凸構造領域Aよりも転写基板111の搬送方向(図示の矢印X方向)の上流側に位置していることになる。そして、モールド1が矢印X′方向に搬送されて鎖線で示される位置まで搬送されたときに、近傍の雰囲気中に異物P1が存在しても、モールド1の異物捕捉領域Bの副構造物7が発現する静電気力により捕捉除去される。また、モールド1が更に矢印X′方向に搬送され、転写基板111に接近した位置(二点鎖線で示される位置)まで搬送されたときに、転写基板111上に異物P2が存在しても、モールド1の異物捕捉領域Bの副構造物7が発現する静電気力により捕捉除去される。したがって、異物がモールドに接近したり、転写基板上に異物が存在していても、これらの異物は、モールドの凹凸構造領域に到達する前に除去され、パターン構造体の欠陥発生、モールドの破損等を防止することができる。このようにモールドが転写位置に搬送される場合における作用効果は、上述の第2〜第4の実施形態においても同様に奏される。
インプリント方法を用いた種々のパターン構造体の製造、基板等の被加工体へ微細加工等に適用可能である。
1,1′,1″…インプリント用のモールド
2…基部
4…主凸構造部
5…凹凸構造
7,7A,7B…副凸構造部
8…凹凸構造
A…凹凸構造領域
B…異物捕捉領域
21,31,41…インプリント装置
22,32,42…モールド保持部
23…吸引機構
33…集塵機構
25,35,45…基板保持部
27,37,47…樹脂供給部
49…帯電発生部材

Claims (15)

  1. 供給位置において被成形樹脂を転写基板に供給する樹脂供給工程と、
    前記供給位置から転写位置に前記転写基板を搬送し、凹凸構造領域に凹凸構造を有するモールドと前記転写基板を近接させて、前記モールドと前記転写基板との間に前記被成形樹脂を展開して被成形樹脂層を形成する接触工程と、
    前記被成形樹脂層を硬化させて前記凹凸構造が転写された転写樹脂層とする硬化工程と、
    前記転写樹脂層と前記モールドを引き離して、前記転写樹脂層であるパターン構造体を前記転写基板上に位置させた状態とする離型工程と、を有し、
    少なくとも前記転写位置への前記転写基板の搬送時に、前記モールドの前記凹凸構造領域よりも、前記転写位置への前記転写基板の搬送方向の上流側にて、静電気力で雰囲気中および/または前記転写基板上に存在する異物を捕捉して除去する除去操作を行うことを特徴とするインプリント方法。
  2. 前記モールドにおいて前記凹凸構造領域よりも前記搬送方向の上流側に異物捕捉領域を設定し、該異物捕捉領域を帯電させることにより前記静電気力を発現させることを特徴とする請求項に記載のインプリント方法。
  3. 帯電列におけるモールドの構成材料の位置に対して、帯電列の反対側に離れて位置する材料を、前記モールドの前記異物捕捉領域に接触、離間させることにより前記異物捕捉領域を帯電させることを特徴とする請求項に記載のインプリント方法。
  4. 前記モールドとして、前記異物捕捉領域に凹凸構造を有し、該凹凸構造の密度は、前記凹凸構造領域に位置する前記凹凸構造の密度よりも高いモールドを使用し、前記剥離工程における前記転写樹脂層と前記モールドとの引き離しにより前記異物捕捉領域を帯電させることを特徴とする請求項に記載のインプリント方法。
  5. 前記モールドの前記凹凸構造領域よりも前記搬送方向の上流側に集塵機構を配設することを特徴とする請求項に記載のインプリント方法。
  6. 供給位置において被成形樹脂を転写基板に供給する樹脂供給工程と、
    前記供給位置から転写位置に前記転写基板を搬送し、凹凸構造を有するモールドと前記転写基板を近接させて、前記モールドと前記転写基板との間に前記被成形樹脂を展開して被成形樹脂層を形成する接触工程と、
    前記被成形樹脂層を硬化させて前記凹凸構造が転写された転写樹脂層とする硬化工程と、
    前記転写樹脂層と前記モールドを引き離して、前記転写樹脂層であるパターン構造体を前記転写基板上に位置させた状態とする離型工程と、を有し、
    少なくとも前記転写位置への前記転写基板の搬送時に、前記モールドの前記凹凸構造を有する領域よりも、前記転写位置への前記転写基板の搬送方向の上流側にて、前記モールドを保持するためのモールド保持部に吸引機構を配し、該吸引機構による雰囲気の吸引により雰囲気中および/または前記転写基板上に存在する異物を除去する除去操作を行うことを特徴とするインプリント方法。
  7. 供給位置において被成形樹脂を転写基板に供給する樹脂供給工程と、
    前記供給位置とは異なる位置にあり凹凸構造を有するモールドと前記供給位置にある前記転写基板とを、転写位置にて対向させるように、前記モールドあるいは前記モールドと前記転写基板の両方を搬送し、前記転写位置にて前記モールドと前記転写基板を近接させて、前記モールドと前記転写基板との間に前記被成形樹脂を展開して被成形樹脂層を形成する接触工程と、
    前記被成形樹脂層を硬化させて前記凹凸構造が転写された転写樹脂層とする硬化工程と、
    前記転写樹脂層と前記モールドを引き離して、前記転写樹脂層であるパターン構造体を前記転写基板上に位置させた状態とする離型工程と、を有し、
    少なくとも前記転写位置への前記モールドあるいは前記モールドと前記転写基板の両方の搬送時に、雰囲気中および/または前記転写基板上に存在する異物の除去操作を行うことを特徴とするインプリント方法。
  8. 基部と、該基部の一の面に設定された凹凸構造領域と異物捕捉領域と、該凹凸構造領域に位置し表面に凹凸構造を有する主凸構造部と、前記異物捕捉領域に位置する副凸構造部と、を備え、前記副凸構造部の表面は凹凸構造を有し、該凹凸構造の密度は、前記主凸構造部の表面に位置する前記凹凸構造の密度よりも高いことを特徴とするインプリント用のモールド。
  9. 前記異物捕捉領域と前記凹凸構造領域は、前記異物捕捉領域を介して前記凹凸構造領域と反対側に位置する前記基部の端部側から前記凹凸構造領域に向かう方向に対して直交する平面に投影した場合、前記異物捕捉領域の幅が前記凹凸構造領域の幅よりも大きいことを特徴とする請求項9に記載のインプリント用のモールド。
  10. 前記副凸構造部は、前記異物捕捉領域内に相互に離間した状態で複数存在することを特徴とする請求項8または請求項に記載のインプリント用のモールド。
  11. 前記異物捕捉領域を介して前記凹凸構造領域と反対側に位置する前記基部の端部側から前記凹凸構造領域に向かう方向において、前記副凸構造部は相互に離間した状態で複数存在することを特徴とする請求項10に記載のインプリント用のモールド。
  12. 前記異物捕捉領域を介して前記凹凸構造領域と反対側に位置する前記基部の端部側から前記凹凸構造領域に向かう方向に対して直交する方向において、前記副凸構造部は相互に離間した状態で複数存在することを特徴とする請求項10または請求項11に記載のインプリント用のモールド。
  13. モールドを保持するためのモールド保持部と、転写基板を保持するための基板保持部と、前記転写基板に被成形樹脂を供給する樹脂供給部と、を少なくとも備え、
    前記基板保持部は前記モールド保持部および前記樹脂供給部に対して移動可能であり、
    前記モールド保持部は、前記基板保持部が前記モールド保持部に向けて移動する方向においてモールド保持位置よりも上流側に、雰囲気を吸引するための吸引機構の吸引口を有することを特徴とするインプリント装置。
  14. モールドを保持するためのモールド保持部と、転写基板を保持するための基板保持部と、前記転写基板に被成形樹脂を供給する樹脂供給部と、を少なくとも備え、
    前記基板保持部は前記モールド保持部および前記樹脂供給部に対して移動可能であり、
    前記モールド保持部は、前記基板保持部が前記モールド保持部に向けて移動する方向においてモールド保持位置よりも上流側に集塵機構の集塵部を有することを特徴とするインプリント装置。
  15. モールドを保持するためのモールド保持部と、転写基板を保持するための基板保持部と、前記転写基板に被成形樹脂を供給する樹脂供給部と、前記モールド保持部に保持されたモールドの少なくとも一部に帯電を生じさせる帯電発生部材と、を少なくとも備え、
    前記基板保持部は前記モールド保持部および前記樹脂供給部に対して移動可能であり、
    前記帯電発生部材は、基板保持部が前記モールド保持部に向けて移動する方向における前記モールド保持部に保持されたモールドの上流側の所望の部位に対して接触と離間が可能な当接部材を有することを特徴とするインプリント装置。
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