JP6528645B2 - 連続鋳造のトップ鋳片に用いられる頭端部用冷材および連続鋳造方法 - Google Patents
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例えば、特許文献1には、トップ鋳片の頭端部を封止する頭端部用冷材(特許文献1では、「冷却金物」ともいう。)として、溶鋼表面を広範囲に覆う投影面積を有する鋼材と、上記鋼材を転動自在にするリング材とを備える冷却金物が開示されている。特許文献1の冷却金物によれば、迅速、安全で、かつ安価にトップ鋳片の頭端部を封止することが可能となる。
そこで、本発明は、上記の課題に着目してなされたものであり、トップ鋳片の頭端部の封止が確実でない場合においても、頭端部から漏れた溶鋼が連続鋳造機内に流出することを防止することができる、連続鋳造のトップ鋳片に用いられる頭端部用冷材および連続鋳造方法を提供することを目的とする。
<第1実施形態>
[頭端部用冷材の構成]
図1〜図6を参照して、本発明の第1実施形態に係る連続鋳造のトップ鋳片の頭端部用冷材1の構成について説明する。図1〜図3に示すように、第1実施形態に係る頭端部用冷材1は、中央部材2と、一対の端部材3a,3bとを備える。
一対の側壁部4a,4bは、x軸方向に延在する矩形板状の同一形状の鋼製の部材であり、x軸に垂直なy軸方向に対向して設けられる。また、一対の側壁部4a,4bは、図3に示すように、x軸およびy軸に垂直なz軸の負方向側となる下端側の側壁部4a,4b同士の間隔がz軸正方向側となる上端に対して狭くなるように、z軸に対して所定の傾きをもってそれぞれ配される。また、一対の側壁部4a,4bには、一対の側壁部4a,4bが対向する面と逆の面に、一対の側壁部4a,4bが対向する方向と逆方向に突出する突出部6a,6bがそれぞれ設けられる。突出部6a,6bは、x軸方向に延在する鋼製の丸棒であり、x軸方向の長さが一対の側壁部4a,4bと同一である。突出部6a,6bは、側壁部4a,4bのz軸正方向側に、溶接などの方法によってそれぞれ固設される。
また、上記構成の頭端部用冷材1の中央部材2は、x軸方向の長さが、連続鋳造機の鋳型の最大幅に合わせて製造されることが好ましい。そして、頭端部用冷材1を用いる際には、頭端部用冷材1を適用する際の鋳型の幅に合わせて中央部材2の両端側を切断して長さを調整し、中央部材2の両端に一対の端部材3a,3bを着装する。これにより、鋳型の幅を変更することで様々な幅の鋳片を製造する連続鋳造機においても、同一寸法で製造した中央部材2および端部材3a,3bを用いることができるため、頭端部用冷材1を用いるコストを低減することができる。
次に、第1実施形態に係る連続鋳造方法について説明する。第1実施形態では、鋳型や冷却帯、ローラなどを有する連続鋳造機を用いて溶鋼が連続鋳造され、スラブなどの鋳片が製造される。この際、溶鋼は、取鍋に収容された状態から、タンディッシュ(中間容器)へと注がれた後に、タンディッシュから鋳型へと注がれる。鋳型に注がれた溶鋼は、鋳型およびその後の冷却帯にて冷却されることで凝固し、その後、所定の長さに切断されることで所定の寸法の鋳片となる。また、連続鋳造方法では、取鍋に収容された溶鋼がなくなるタイミングで、新たに溶鋼が収容された取鍋と空になった取鍋とが交換されることで、複数杯分の取鍋に収容された溶鋼が連続して鋳造される。
封止処理が完了した後、連続鋳造機内の鋳片が引き抜かれることで溶鋼10の連続鋳造が終了する。なお、封止処理は、連続鋳造機内の鋳片の引き抜きが停止した状態で実施されてもよく、連続鋳造機内の鋳片の引き抜きが行われている状態で実施されてもよい。
[頭端部用冷材の構成]
次に、図6〜図10を参照して、本発明の第2実施形態に係る頭端部用冷材1の構成について説明する。第2に実施形態に係る頭端部用冷材1は、第1実施形態に係る頭端部用冷材1と異なり、図6、図7および図10に示すように、x軸方向の中央に切欠き部13を有する。なお、第2実施形態に係る頭端部用冷材1は、切欠き部13以外の構成については、第1実施形態と同様である。
第2実施形態に係る連続鋳造方法は、第1実施形態と同様であり、溶鋼10の注入が完了した後に行われる、封止処理において図6〜図10に示す頭端部用冷材1を用いる。このとき、第1実施形態では、頭端部用冷材1を溶鋼10に浸漬させる際に、頭端部用冷材1が入る隙間ができる程度に浸漬ノズルを移動させる必要があった。しかし、連続鋳造機によっては、図11(A)に示すように、溶鋼10に浸漬した状態から上昇させた浸漬ノズル18と鋳型9との間に十分な隙間が確保できない場合がある。このような場合、第1実施形態に係る頭端部用冷材1では、鋳型9の上方に配置することができない。しかし、第2実施形態に係る頭端部用冷材1では、このような場合においても、中央の切欠き部13に浸漬ノズル18を入れることで、図11(A)および図11(B)に示すように、鋳型9の上方に頭端部用冷材1を配置することができる。なお、図11(B)のように鋳型9の上方に頭端部用冷材1を配した後は、第1実施形態の図5(B)および図5(C)と同様に、頭端部用冷材1を溶鋼10に浸漬させることで封止処理が完了する。
以上で、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、これら説明によって発明を限定することを意図するものではない。本発明の説明を参照することにより、当業者には、開示された実施形態の種々の変形例とともに本発明の別の実施形態も明らかである。従って、特許請求の範囲は、本発明の範囲及び要旨に含まれるこれらの変形例または実施形態も網羅すると解すべきである
また、上記第1実施形態では、突出部6a,6bがx軸方向に延在する丸棒であるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。突出部は、一対の側壁部4a,4bの互いに対向する面と逆の面に、前記一対の側壁部が対向する方向と逆方向に突出してそれぞれ設けられればよく、例えば角棒などの他の断面形状を有する棒状体や棒状以外の他の形状の部材であってもよい。また、突出部は、一対の側壁部4a,4bのx軸方向の全長に渡って形成されなくてもよく、一対の側壁部4a,4bのx軸方向に断続的に設けられる複数の部材であってもよい。
(1)本発明の一態様に係る連続鋳造のトップ鋳片に用いられる頭端部用冷材1は、対向して配され一方向(x軸方向)に延在する一対の矩形板状の側壁部4a(4a1,4a2),4bと、一方向に垂直な方向における一対の側壁部4a(4a1,4a2),4bの一端である上端の間を覆って設けられる天板部5a(5a1,5a2),5b(5b1,5b2)とを有する鋼製の中央部材2と、一方向における一対の側壁部4a(4a1,4a2),4bの両端部にそれぞれ設けられる鋼製の一対の端部材3a,3bとを備え、一対の側壁部4a(4a1,4a2),4bは、一対の側壁部4a(4a1,4a2),4bが対向する面と逆の面に、一対の側壁部4a(4a1,4a2),4bが対向する方向と逆方向に突出する突出部6a(6a1,6a2),6bをそれぞれ有する。
さらに、上記(1)の構成によれば、突出部6a(6a1,6a2),6bが設けられることにより、頭端部用冷材1が溶鋼10へ必要以上に沈降することが防止される。これにより、頭端部用冷材1内に空洞12を確実に形成させることができるようになる。
上記(2)の構成によれば、浸漬ノズル18などの周辺設備によって、鋳型9の上方に十分な空間がない連続鋳造機においても、上記(1)の効果を有する頭端部用冷材1を適用することができるようになる。また、底部14を設けることにより、切欠き部13が設けられた頭端部用冷材1の中央における溶鋼10の漏れを防止することができる。
上記(3)の構成によれば、中央部材2の一方向の長さを調整した後に、中央部材2に一対の端部材3a,3bを着装することができるようになるため、頭端部用冷材1を用いるコストを低減することができる。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかの構成において、天板部5a(5a1,5a2)は、面内に隙間8を有する。
上記(4)の構成によれば、空洞12が密閉されることがないため、封止処理時に空洞12内に熱や空気が籠ることがなく、安全に封止処理を行うことが可能となる。
上記(5)の構成によれば、上記(1)の構成と同様な効果を得ることができる。
実施例の結果、トップ鋳片の頭端部から溶鋼10が漏れ出た場合において、漏れ出た溶鋼10は全て頭端部用冷材1の空洞12内に収まり、頭端部用冷材1内で凝固することが確認された。このことから、本発明に係る頭端部用冷材1および連続鋳造方法によれば、トップ鋳片の頭端部の封止が確実でない場合においても、頭端部から漏れた溶鋼10が連続鋳造機内に流出することを防止することができることが確認された。
2 中央部材
3a,3b 端部材
4a,4a1,4a2,4b 側壁部
5a,5a1,5a2,5b,5b1,5b2 天板部
6a,6a1,6a2,6b 突出部
7a,7b 把持部
8 隙間
9 鋳型
10 溶鋼
11 凝固シェル
11a 表面凝固層
12 空洞
13 切欠き部
14 底部
15a,15b 内壁部
16a〜16c 丸棒
17a,17b 平板
18 浸漬ノズル
Claims (4)
- 対向して配され一方向に延在する一対の矩形板状の側壁部と、前記一方向に垂直な方向における前記一対の側壁部の一端である上端の間を覆って設けられる天板部とを有する鋼製の中央部材と、
前記一方向における前記一対の側壁部の両端部にそれぞれ設けられる鋼製の一対の端部材と
を備え、
前記一対の側壁部は、前記一対の側壁部が対向する面と逆の面に、前記一対の側壁部が対向する方向と逆方向に突出する突出部をそれぞれ有し、
前記中央部材は、前記一方向の中央に、前記天板部および前記一対の側壁部のうち少なくとも一方の前記側壁部が切り欠かれた切欠き部を有し、
前記切欠き部は、前記一方向の両端部に前記一対の側壁部の間を覆って設けられる一対の内壁部と、前記上端と逆側の下端側に前記一対の内壁部の間を覆って設けられる底部とを有することを特徴とする連続鋳造のトップ鋳片に用いられる頭端部用冷材。 - 前記一対の端部材は、前記中央部材に着脱可能に設けられることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造のトップ鋳片に用いられる頭端部用冷材。
- 前記天板部は、面内に隙間を有することを特徴とする請求項1または2に記載の連続鋳造のトップ鋳片に用いられる頭端部用冷材。
- 頭端部用冷材を鋳型内の溶鋼に浸漬させて、トップ鋳片の頭端部を封止する際に、
対向して配され一方向に延在する一対の矩形板状の側壁部と、前記一方向に垂直な方向における前記一対の側壁部の一端である上端の間を覆って設けられる天板部とを有する鋼製の中央部材と、
前記一方向における前記一対の側壁部の両端部にそれぞれ設けられる鋼製の一対の端部材と
を備え、
前記一対の側壁部には、前記一対の側壁部が対向する面と逆の面に、前記一対の側壁部が対向する方向と逆方向に突出する突出部がそれぞれ設けられる前記頭端部用冷材を用い、
前記溶鋼の浴面と前記天板部との間に空洞を形成させて、前記頭端部用冷材の下端側を溶鋼に浸漬させ、
前記中央部材は、前記一方向の中央に、前記天板部および前記一対の側壁部のうち少なくとも一方の前記側壁部が切り欠かれた切欠き部を有し、
前記切欠き部は、前記一方向の両端部に前記一対の側壁部の間を覆って設けられる一対の内壁部と、前記上端と逆側の下端側に前記一対の内壁部の間を覆って設けられる底部とを有することを特徴とする連続鋳造方法。
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