JP6526599B2 - 熱機器 - Google Patents

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Description

本明細書で開示する技術は、熱機器に関する。
特許文献1には、熱媒を加熱するバーナと、バーナで加熱された熱媒が流れる給湯流路と、給湯流路内の熱媒の凍結を防止するヒータと、バーナに供給される液体燃料の供給量を調整する制御装置と、を備える熱機器が開示されている。制御装置は、ヒータを加熱して給湯流路内の熱媒を加熱する凍結防止運転を可能に構成されている。特許文献1の熱機器は、電力供給元が商用電源である通常運転と、電力供給元が2次電池である電力抑制運転を有している。電力抑制運転中は、通常運転時に使用可能な最大電力よりも低い抑制電力以下で熱機器を動作させる必要がある。特許文献1の熱機器は、電力抑制運転中の凍結防止運転を禁止することで、電力抑制運転中の熱機器の消費電力を抑制している。
特開2013−88060号公報
熱媒を加熱する手段として、電力を消費して熱媒を加熱するヒートポンプ熱源を備える熱機器がある。このような熱機器では、特許文献1のようにバーナによって熱媒を加熱する熱機器に比べて、熱媒を加熱するのに必要な電力は大きくなる。このような熱機器でも、特許文献1の熱機器と同様に、通常運転に比べて消費電力が少ない電力抑制運転を備え、必要に応じて電力抑制運転で動作可能なことが好ましい。
特許文献1の電力抑制運転では、凍結防止運転を禁止することで、電力抑制運転中の熱機器の消費電力を抑制している。しかしながら、凍結防止運転を完全に禁止してしまうと、電力抑制運転中に給湯流路内の熱媒が凍結してしまう可能性がある。給湯流路内の熱媒が凍結した場合、凍結した熱媒が溶融するまで、給湯流路内で熱媒を流すことができなくなってしまう。このような熱機器において、電力抑制運転で動作している間に、タンクへの蓄熱と熱媒の凍結を防止することが両立可能な技術が期待されている。
本明細書では、ヒートポンプ熱源を備えた熱機器において、電力抑制運転で動作している間も、熱媒の凍結を防止することが可能な技術を提案する。
本明細書が開示する熱機器は、電力を消費して熱媒を加熱するヒートポンプ熱源を備えるヒートポンプユニットと、ヒートポンプ熱源で加熱された熱媒を貯留するタンクを備えるタンクユニットと、を備えており、通常運転と、通常運転時の最大消費電力よりも低い抑制電力以下で動作する電力抑制運転を有している。熱機器は、タンクユニット内に設けられており、電力を消費してタンクユニット内の熱媒を加熱する第1ヒータを有している。制御装置は、第1ヒータを駆動させる第1凍結防止運転と、ヒートポンプ熱源を駆動させ、タンクにヒートポンプ熱源で加熱された熱媒を貯留させる加熱運転と、を実行可能に構成されている。制御装置は、電力抑制運転中において、加熱運転に使用可能な消費電力を第1抑制電力に抑制している。制御装置は、電力抑制運転中において、加熱運転の実行中に、第1凍結防止運転を実行すべき場合に、第1凍結防止運転を実行する前に、加熱運転に使用可能な消費電力を、第1抑制電力から第1抑制減算電力を減算した消費電力に変更する。
電力抑制運転中、熱機器の消費電力は抑制電力以下に抑える必要がある。この場合、電力抑制運転中の加熱運転に使用可能な消費電力は、通常、第1抑制電力に抑制される。なお、加熱運転に使用可能な消費電力とは、制御装置が加熱運転を実行させるときの指示電力であり、加熱運転中に実際に使用される消費電力(以下では、実消費電力と呼ぶ)が、指示電力に追従するように制御される。
しかしながら、電力抑制運転中において、加熱運転に使用可能な消費電力を第1抑制電力に抑制しても、加熱運転と第1凍結防止運転が同時に実行されると、熱機器の消費電力は、抑制電力を超える場合がある。このため、制御装置は、電力抑制運転中において、加熱運転の実行中に、第1凍結防止運転を実行すべき場合には、加熱運転に使用可能な消費電力を、第1抑制電力から第1抑制減算電力を減算した消費電力(以下では、変更後の消費電力と呼ぶ)に変更する。これにより、加熱運転と第1凍結防止運転が同時に実行される場合に、熱機器の消費電力が抑制電力よりも大きくなることを防止することができる。
しかしながら、加熱運転に使用可能な消費電力を第1抑制電力から変更後の消費電力に変更する場合に、実消費電力が変更後の消費電力に追従するのには、ある程度の時間を要する。このため、加熱運転に使用可能な消費電力を変更するタイミングで、第1凍結防止運転を実行すると、熱機器の消費電力が抑制電力を超える場合がある。上記の構成によると、制御装置は、電力抑制運転中であり、かつ、加熱運転を実行中においては、第1凍結防止運転を実行する前に、加熱運転に使用可能な消費電力を変更後の消費電力に変更する。この場合、実消費電力が変更後の消費電力に追従してから、第1凍結防止運転が実行される。このため、電力抑制運転中において、加熱運転中に第1凍結防止運転を実行すべき場合に、熱機器の消費電力が抑制電力よりも大きくなることを防止することができる。この結果、電力抑制運転中において、加熱運転と凍結防止運転を同時に実行することができる。
実施例に係る給湯システムの構成を模式的に示す図。 第1凍結防止運転中の第1ヒータの周期、および、第2凍結防止運転中の第2ヒータの周期を示すテーブル。 電力抑制運転中において、加熱運転に使用可能な消費電力を示す図。 電力抑制運転中において、加熱運転を実行中に、複数の第1ヒータを非駆動から駆動に切り替えるときの給湯システムの動作を模式的に示す図。 電力抑制運転中において、加熱運転の実行中に、凍結防止運転を実行すべき場合の給湯システムの動作を模式的に示す図。 変形例において、電力抑制運転中において、加熱運転の実行中に、凍結防止運転を実行すべき場合の給湯システムの動作を模式的に示す図。
以下に説明する実施例の主要な特徴を列記しておく。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。
(特徴1)熱機器は、燃料の燃焼によって熱媒を加熱する補助熱源を備える補助熱源ユニットと、補助熱源ユニット内に設けられており、電力を消費して補助熱源ユニット内の熱媒を加熱する第2ヒータと、をさらに備えてもよい。制御装置は、第2ヒータを駆動させる第2凍結防止運転を実行可能に構成されていてもよい。制御装置は、電力抑制運転中において、加熱運転を実行中に、第2凍結防止運転を実行すべき場合に、第2凍結防止運転を実行する前に、加熱運転に使用可能な消費電力を、第1抑制電力から第2抑制減算電力を減算した消費電力に変更してもよい。制御装置は、電力抑制運転中において、加熱運転を実行中であり、かつ、第1凍結防止運転または第2凍結防止運転の実行中に、第2凍結防止運転または第1凍結防止運転を実行すべき場合に、第2凍結防止運転または第1凍結防止運転を実行する前に、加熱運転に使用可能な消費電力を、第1抑制電力から第1抑制減算電力及び第2抑制減算電力を減算した消費電力に変更してもよい。この場合、制御装置は、電力抑制運転中において、加熱運転の実行中に、第1凍結防止運転及び第2凍結防止運転を実行すべき場合において、第1凍結防止運転と第2凍結防止運転が異なるタイミングで開始されるように、第1凍結防止運転の開始タイミングおよび第2凍結防止運転の開始タイミングを調整するとよい。
第1凍結防止運転と第2凍結防止運転を同じタイミングで開始させる場合、凍結防止運転で使用される消費電力の増加量が大きくなる。消費電力の増加量が大きいと、加熱運転に使用可能な消費電力を急激に低下させることになり、実消費電力が追従することができず、熱機器の消費電力が抑制電力を超える可能性が高くなる。上記の構成によると、電力抑制運転中において、第1ヒータの駆動開始タイミングと第2ヒータの駆動開始タイミングが異なる。これにより、給湯システム2の消費電力の増加量を小さくすることができる。この結果、電力抑制運転中において、熱機器の消費電力が抑制電力を超える可能性を低くすることができる。
(第1実施例)
図1に示すように、本実施例に係る給湯システム2は、HP(ヒートポンプ)ユニット4と、タンクユニット6と、バーナユニット8を備えている。
HPユニット4は、外気から吸熱して水を加熱する熱源である。HPユニット4は、圧縮機10と、凝縮器12と、膨張弁14と、蒸発器16と、を備えている。HPユニット4は、冷媒(例えばフロン系冷媒)を、圧縮機10、凝縮器12、膨張弁14、蒸発器16の順に循環させることで、外気から吸熱して水を加熱する。圧縮機10は、冷媒を加圧して高温高圧にする。凝縮器12は、水との熱交換により冷媒を冷却する。凝縮器12の水流路の両端部には、それぞれ、HP往き経路19とHP戻り経路21が接続されている。膨張弁14は、冷媒を減圧して低温低圧にする。蒸発器16は、外気との熱交換により冷媒を加熱する。HPユニット4はさらに、凝縮器12に水を循環させる循環ポンプ18と、凝縮器12に流れ込む水の温度を検出する戻りサーミスタ20と、凝縮器12から流れ出る水の温度を検出する往きサーミスタ22と、HPユニット4の各構成要素の動作を制御するHPコントローラ24を備えている。
タンクユニット6は、タンク30と、混合弁32と、バイパス制御弁34と、外気温度TOを検出するタンク外気温度サーミスタ39と、を備えている。タンク30は、外側が断熱材で覆われており、内部に水を蓄える密閉型の容器である。本実施例のタンク30の容量は、例えば100リットルである。HPユニット4の循環ポンプ18が駆動すると、タンク30の底部の水が、タンク往き経路31およびHP往き経路19を介して、凝縮器12へ送られる。凝縮器12で加熱されて高温となった水は、HP戻り経路21およびタンク戻り経路33を介して、タンク30の頂部からタンク30内に戻される。タンク往き経路31とタンク戻り経路33には、電力を消費してタンク往き経路31とタンク戻り経路33内の水を加熱する第1ヒータ35が取付けられている。HPユニット4によって加熱された水がタンク30に流れ込むと、タンク30の内部には、低温の水の層の上に高温の水の層が積み重なった温度成層が形成される。タンク30には、上部の水の温度を検出する上部サーミスタ36と、中間部の水の温度を検出する中間部サーミスタ37と、下部の水の温度を検出する下部サーミスタ38が取り付けられている。本実施例では、上部サーミスタ36はタンク30の頂部から6リットルの位置に配置されており、中間部サーミスタ37はタンク30の頂部から12リットルの位置に配置されており、下部サーミスタ38はタンク30の頂部から30リットルの位置に配置されている。なお、タンク30内がHPユニットで加熱された水で満たされている状態を「満蓄状態」と呼ぶ。
タンクユニット6には、給水経路40を介して水道水が供給される。給水経路40には、給水圧力を減圧する減圧弁42と、給水温度を検出する入水サーミスタ44と、電力を消費して給水経路40内の水を加熱する第1ヒータ35が取り付けられている。給水経路40は、タンク30の底部に連通するタンク給水経路46と、混合弁32に連通するタンクバイパス経路48に分岐している。タンク給水経路46とタンクバイパス経路48には、それぞれ逆止弁50、52が取り付けられている。また、タンク給水経路46には、電力を消費してタンク給水経路46内の水を加熱する第1ヒータ35が取付けられている。また、タンクバイパス経路48には、混合弁32に流入する水道水の流量を検出する水側水量センサ54と、電力を消費してタンクバイパス経路48内の水を加熱する第1ヒータ35が取り付けられている。タンク30の頂部と混合弁32は、タンク出湯経路56を介して連通している。タンク出湯経路56には、逆止弁58と、電力を消費してタンク出湯経路56内の水を加熱する第1ヒータ35と、混合弁32に流入するタンク30からの水の流量を検出する湯側水量センサ60が取り付けられている。
混合弁32は、タンクバイパス経路48から流れ込む水道水と、タンク出湯経路56から流れ込むタンク30からの水を混合して、第1給湯経路62に送り出す。混合弁32は、ステッピングモータによって弁を駆動し、タンクバイパス経路48側の開度(水側の開度)と、タンク出湯経路56側の開度(湯側の開度)を調整する。第1給湯経路62には、混合弁32から送り出される水の温度を検出する混合サーミスタ64が取り付けられている。また、第1給湯経路62において、第1給湯経路62と給湯バイパス経路72の接続部の上流側と下流側には、それぞれ電力を消費して第1給湯経路62内の水を加熱する第1ヒータ35が取付けられている。
タンクユニット6からは、第2給湯経路66を介して、台所やシャワー、カラン等の給湯箇所への給湯が行われる。第2給湯経路66には、給湯箇所へ供給される水の温度を検出する給湯出口サーミスタ68と、逆止弁70が取り付けられている。また、第2給湯経路66において、第2給湯経路66と給湯バイパス経路72の接続部の上流側と下流側には、それぞれ電力を消費して第2給湯経路66内の水を加熱する第1ヒータ35が取付けられている。第1給湯経路62と第2給湯経路66の間は、給湯バイパス経路72によって連通している。給湯バイパス経路72には、バイパス制御弁34と、電力を消費して給湯バイパス経路72内の水を加熱する第1ヒータ35が取り付けられている。
タンクユニット6はさらに、タンクコントローラ74を備えている。タンクコントローラ74は、タンクユニット6の各構成要素の動作を制御する。タンクコントローラ74は、不揮発性メモリ75を備えている。不揮発性メモリ75には、後述する凍結防止運転を実行するときに利用される周期テーブル122(図2)が記憶されている。なお、周期テーブル122については、後で詳しく説明する。
バーナユニット8は、バーナ80と、熱交換器82と、バイパスサーボ84と、水量サーボ86と、湯はり弁88と、を備えている。バーナ80は、燃料ガスの燃焼によって熱交換器82を流れる水を加熱する補助熱源機である。バーナ80には、ガス供給管81を介して燃料ガスが供給される。熱交換器82には、バーナ往路90を介して、タンクユニット6の第1給湯経路62からの水が流れ込む。熱交換器82を通過した水は、バーナ復路92を介して、タンクユニット6の第2給湯経路66へ流れ出る。バーナ往路90には、電力を消費してバーナ往路90内の水を加熱する第2ヒータ83と、バーナ往路90を流れる水の流量を調整する水量サーボ86と、バーナ往路90を流れる水の流量を検出する水量センサ91が取り付けられている。バーナ往路90とバーナ復路92の間は、バーナバイパス経路94を介して連通している。バーナバイパス経路94には、電力を消費してバーナバイパス経路94内の水を加熱する第2ヒータ83が取付けられている。バーナ往路90とバーナバイパス経路94の接続部に、バイパスサーボ84が取り付けられている。バイパスサーボ84は、バーナ往路90からバーナバイパス経路94へ流れる水の流量を調整する。バーナ復路92には、熱交換器82から流れ出る水の温度を検出するバーナ給湯サーミスタ96が取り付けられている。バーナ復路92からは、湯はり経路98が分岐している。バーナ復路92において、湯はり経路98の分岐部の下流側には、電力を消費してバーナ復路92内の水を加熱する第2ヒータ83が取付けられている。また、湯はり経路98には、湯はり弁88と、電力を消費して湯はり経路98内の水を加熱する第2ヒータ83と、が取り付けられている。バーナユニット8からは、湯はり経路98を介して、給湯箇所である浴槽への湯はりが行われる。
バーナユニット8はさらに、バーナユニット8の各構成要素の動作を制御するバーナコントローラ100と、リモコン76を備えている。リモコン76は、バーナコントローラ100と通信可能である。また、リモコン76は、バーナコントローラ100を介して、タンクコントローラ74と通信可能である。リモコン76は、スイッチやボタン等を介して、ユーザからの各種の操作入力を受け入れる。また、リモコン76は、表示や音声によってユーザに給湯システム2の設定や動作に関する各種の情報を通知する。
給湯システム2のHPユニット4、タンクユニット6およびバーナユニット8には、電力供給ユニット9から電力が供給される。電力供給ユニット9は、分電盤102と、蓄電池104と、切替器106と、を備えている。分電盤102は、商用電源108に接続されており、商用電源108から供給される電力を切替器106と蓄電池104に分配して供給する。蓄電池104は、例えばリチウムイオン二次電池などの二次電池である。蓄電池104は、分電盤102を介して商用電源108から供給される電力を充電することもできるし、充電した電力を切替器106に放電することもできる。蓄電池104には、図示しない保護回路が内蔵されており、放電する電力が上限放電電力(例えば720W)以上になると、切替器106への放電が遮断される。切替器106は、分電盤102を介して商用電源108から供給される電力をHPユニット4、タンクユニット6およびバーナユニット8に供給する状態と、蓄電池104から供給される電力をHPユニット4、タンクユニット6およびバーナユニット8に供給する状態の間で切り替わる。商用電源108からの電力供給が正常に行われている状況では、切替器106は、分電盤102を介して商用電源108から供給される電力をHPユニット4、タンクユニット6およびバーナユニット8に供給する。商用電源108からの電力供給が正常に行われていない状況では、切替器106は、蓄電池104から供給される電力をHPユニット4、タンクユニット6およびバーナユニット8に供給する。以下では、電源の供給元が商用電源108である状態を「通常運転」とし、電源の供給元が蓄電池104である状態を「電力抑制運転」とする。電力抑制運転中において、給湯システム2は、通常運転時の最大消費電力よりも低い抑制電力WS(例えば、700W)以下で動作する。
HPコントローラ24とタンクコントローラ74は、互いに通信可能である。タンクコントローラ74とバーナコントローラ100は、互いに通信可能である。従って、HPコントローラ24と、タンクコントローラ74と、バーナコントローラ100が協調して制御を行うことで、給湯システム2は凍結防止運転、加熱運転、給湯運転等の各種の動作を行うことができる。以下では、HPコントローラ24と、タンクコントローラ74と、バーナコントローラ100を総称して、単にコントローラとも呼ぶ。
次いで、給湯システム2の動作について説明する。給湯システム2は、凍結防止運転と、加熱運転と、給湯運転と、を実行することができる。
(凍結防止運転)
外気温が低い状態で、加熱運転、給湯運転を行わないまま長時間が経過すると、各経路内の水が滞留し、これらの配管の内部で水が凍結してしまうことがある。水が凍結してしまうと、凍結した水が溶融するまで、加熱運転および給湯運転が実行できない。このため、本実施例の給湯システム2は、各経路内の水が凍結しないように凍結防止運転を実行する。凍結防止運転は、タンクコントローラ74が実行する第1凍結防止運転と、タンクコントローラ74からの指示に基づいてバーナコントローラ100が実行する第2凍結防止運転と、で構成される。
第1凍結防止運転および第2凍結防止運転を説明する前に、各凍結防止運転で利用される周期テーブル122について説明する。図2に示すように、周期テーブル122は、外気温度領域124と、第1ヒータ領域126と、第2ヒータ領域128と、で構成されている。外気温度領域124は、外気温度TO毎に区分されている。
第1ヒータ領域126には、第1凍結防止運転中の複数の第1ヒータ35の第1周期が記憶されている。具体的には、複数の第1ヒータ35の駆動時間(以下、第1駆動時間と呼ぶ)と、複数の第1ヒータ35の非駆動時間(以下、第1非駆動時間と呼ぶ)と、が記憶されている。また、第1駆動時間、および、第1非駆動時間は、外気温度領域124の外気温に従って区分されている。このため、外気温度TOに応じて、第1駆動時間と第1非駆動時間は変更される。
また、第2ヒータ領域128には、第2凍結防止運転中の複数の第2ヒータ83の第2周期が記憶されている。具体的には、複数の第2ヒータ83の駆動時間(以下、第2駆動時間と呼ぶ)と、複数の第2ヒータ83の非駆動時間(以下、第2非駆動時間と呼ぶ)と、が記憶されている。また、第2駆動時間、および、第2非駆動時間は、外気温度領域124の外気温に従って区分されている。このため、外気温度TOに応じて、第2駆動時間と第2非駆動時間は変更される。
第1凍結防止運転について説明する。タンクコントローラ74は、タンク外気温度サーミスタ39が検出する外気温度TOが所定温度(例えば、7℃)未満の場合に、第1凍結防止運転を実行する。第1凍結防止運転において、タンクコントローラ74は、外気温度TOおよび周期テーブル122の第1ヒータ領域126に記憶されている第1周期に従って、複数の第1ヒータ35の駆動・非駆動を切り替える。具体的には、タンクコントローラ74は、複数の第1ヒータ35を駆動させ、タンクユニット6内の水が流れる流路を加熱し、これらの配管の内部で水が凍結することを防止する。以下では、第1凍結防止運転において、複数の第1ヒータ35が駆動している場合を「第1駆動運転」とし、複数の第1ヒータ35が駆動していない(非駆動)場合を「第1非駆動運転」と呼ぶ。なお、タンクコントローラ74は、第1凍結防止運転において、最初に第1非駆動運転を実行し、その後に第1駆動運転を実行する。例えば、外気温度が5℃の場合、タンクコントローラ74は、複数の第1ヒータ35を110分間停止させた後、10分間駆動させる動作を繰り返す。
次いで、第2凍結防止運転について説明する。タンクコントローラ74は、外気温度TOが所定温度(例えば、7℃)未満の場合に、バーナコントローラ100に第2凍結防止運転を実行するように指示する。具体的には、タンクコントローラ74は、外気温度TOと周期テーブル122の第2ヒータ領域128に記憶されている第2周期に基づいて、バーナコントローラ100への複数の第2ヒータ83の駆動指示または非駆動指示を切り替える。バーナコントローラ100は、駆動指示を受信する場合に、複数の第2ヒータ83を駆動させ、バーナユニット8内の水が流れる流路を加熱し、これらの配管の内部で水が凍結することを防止する。また、バーナコントローラ100は、非駆動指示を受信する場合に、複数の第2ヒータ83の駆動を停止させる。なお、タンクコントローラ74は、第2凍結防止運転において、最初に複数の第2ヒータ83の非駆動指示を送信し、その後に複数の第2ヒータ83の駆動指示を送信する。例えば、外気温度が5℃の場合、バーナコントローラ100は、複数の第2ヒータ83を109分間停止させた後、11分間駆動させる動作を繰り返す。以下では、第2凍結防止運転において、複数の第2ヒータ83が駆動している場合を「第2駆動運転」とし、複数の第2ヒータ83が駆動していない(非駆動)場合を「第2非駆動運転」と呼ぶ。
(加熱運転)
加熱運転では、給湯システム2は、HPユニット4を駆動して、タンク30内の水を加熱する。加熱運転が開始されると、HPコントローラ24は、圧縮機10を駆動して、圧縮機10、凝縮器12、膨張弁14、蒸発器16の順に冷媒を循環させるとともに、循環ポンプ18を駆動して、タンク30と凝縮器12の間で水を循環させる。これによって、タンク30の底部から吸い出された水は、凝縮器12において沸上げ温度まで加熱されて、タンク30の頂部に戻される。タンク30内の水の所定量が沸上げ温度まで加熱された水で置き換えられると、HPコントローラ24は加熱運転を終了する。なお、加熱運転は、予め設定されている開始タイミングに基づいて実行される場合と、リモコン76に入力されるユーザの指示に基づいて実行される場合がある。予め設定されている開始タイミングとは、例えば、割安な深夜電力を利用可能な時間帯などである。
次に、図3を用いて、電力抑制運転中において、加熱運転に使用可能な消費電力(以下では、指示電力WIと呼ぶ)について説明する。指示電力WIは、タンクコントローラ74によって算出される。タンクコントローラ74は、算出した指示電力WIをHPコントローラ24に送信する。そして、HPコントローラ24は、加熱運転に使用される実際の消費電力(以下では、HP消費電力と呼ぶ)が、受信した指示電力WIに追従するようにHPユニット4の各構成要素の動作を制御する。
上述のように、電力抑制運転中において、給湯システム2は、抑制電力WS以下で動作する。このため、電力抑制運転中において、通常、指示電力WIは第1抑制電力WS1に抑制される(図3の(a))。しかしながら、指示電力WIが第1抑制電力WS1に抑制されている状態で、凍結防止運転(詳細には、第1駆動運転および/または第2駆動運転)が実行されると、給湯システム2の消費電力が抑制電力WSを超える可能性がある。このため、電力抑制運転中において、加熱運転を実行中に、凍結防止運転を実行すべき場合、指示電力WIはさらに抑制される。例えば、加熱運転を実行中に第1凍結防止運転を実行すべき場合、指示電力WIは、第1抑制電力WS1から第1抑制減算電力WD1を減算した第2抑制電力WS2に抑制される(図3の(b))。また、加熱運転を実行中に第2凍結防止運転を実行すべき場合、指示電力WIは、第1抑制電力WS1から第2抑制減算電力WD2を減算した第3抑制電力WS3に抑制される(図3の(c))。また、加熱運転を実行中に第1凍結防止運転および第2凍結防止運転を実行すべき場合、指示電力WIは、第1抑制電力WS1から第1抑制減算電力WD1および第2抑制減算電力WD2を減算した第4抑制電力WS4に抑制される(図3の(d))。なお、第1抑制減算電力WD1は、複数の第1ヒータ35を駆動させる場合の消費電力であり、第2抑制減算電力WD2は、複数の第2ヒータ83を駆動させる場合の消費電力である。これにより、電力抑制運転中において、加熱運転を実行中に凍結防止運転を実行すべき場合に、給湯システム2の消費電力が、抑制電力WSを超えることを抑制することができる。
また、本実施例において、タンクコントローラ74は、第1凍結防止運転と第2凍結防止運転を協調して制御する。具体的には、電力抑制運転中において、タンクコントローラ74は、第1駆動運転と第2駆動運転が同時に開始されないように制御する。第1駆動運転と第2駆動運転が同時に開始される場合、給湯システム2の消費電力の増加量が大きくなる。給湯システム2の消費電力の増加量が大きいと、指示電力WIを急激に低下させることになり、HP消費電力が追従することができず、給湯システム2の消費電力が抑制電力WSを超える可能性が高くなる。このため、タンクコントローラ74は、第1凍結防止運転と第2凍結防止運転の開始タイミング、詳細には、第1非駆動運転と第2非駆動運転の開始タイミングを同じにする。図2の周期テーブル122に示すように、第1非駆動運転の時間と第2非駆動運転の時間は、異なる時間が設定されている。このため、第1非駆動運転と第2非駆動運転を同時に開始させることで、第1駆動運転と第2駆動運転を異なるタイミングに開始させることができる。これにより、給湯システム2の消費電力の増加量を小さくすることができ、給湯システム2の消費電力が抑制電力WSを超える可能性を低くすることができる。
次に、図4を用いて、電力抑制運転中において、加熱運転と第1凍結防止運転が実行されている場合の指示電力WIの経時的変化について説明する。なお、図4は模式図であり、電力軸及び時刻軸の縮尺は、実際の縮尺とは異なる。上述のように、電力抑制運転中において、複数の第1ヒータ35が第1非駆動運転から第1駆動運転に切り替わる場合、タンクコントローラ74は、指示電力WIを、第1抑制電力WS1から第2抑制電力WS2に変更し、HPコントローラ24に、指示電力WIとして第2抑制電力WS2を送信する。図4に示すように、指示電力WIを第2抑制電力WS2に変更してから、HP消費電力が第2抑制電力WS2に追従するまでには、ある程度の時間を要する。このため、複数の第1ヒータ35の第1非駆動運転から第1駆動運転への切り替えと、第1抑制電力WS1から第2抑制電力WS2への変更と、が同時に実行される場合、給湯システム2の消費電力が抑制電力WSを超えるおそれがある。このような事態を回避するために、タンクコントローラ74は、複数の第1ヒータ35を第1非駆動運転から第1駆動運転へ切り替える時刻a2よりも第1所定時間x1前の時刻a1に、指示電力WIを、第1抑制電力WS1から第2抑制電力WS2に変更する。第1所定時間x1は、HPユニット4において、HP消費電力が、第1抑制減算電力WD1の分だけ減少するのに十分な時間である。これにより、HPユニット4は、時刻a2よりも前に、HP消費電力を第2抑制電力WS2に追従させることができる。この結果、複数の第1ヒータ35が第1非駆動運転から第1駆動運転に切り替わるときに、給湯システム2の消費電力が抑制電力WSを超えることを防止することができる。また、時刻a3において、タンクコントローラ74は、複数の第1ヒータ35の第1駆動運転から第1非駆動運転の切り替えと、指示電力WIの第1抑制電力WS1への変更と、を同時に実行する。なお、電力抑制運転中において、加熱運転と第2凍結防止運転が実行されている場合、タンクコントローラ74は、複数の第2ヒータ83を第2非駆動運転から第2駆動運転へ切り替えるべき時刻よりも第2所定時間x2前の時刻に、指示電力WIを第3抑制電力WS3に変更する。
(給湯運転)
給湯運転では、給湯設定温度の水を給湯箇所へ供給する。コントローラは、水側水量センサ54で検出される流量と、湯側水量センサ60で検出される流量を合算した流量(給湯流量ともいう)が最低動作流量(例えば2.4L/分)以上となると、給湯箇所の開栓や浴槽への湯はりなどにより給湯が開始されたものと判断する。そして、コントローラは、上部サーミスタ36で検出される温度に応じて、以下の非燃焼給湯運転または燃焼給湯運転を実行する。
上部サーミスタ36で検出される温度が給湯設定温度以上である場合、コントローラは、非燃焼給湯運転を実行する。非燃焼給湯運転では、コントローラは、バーナ80の燃焼運転を禁止するとともに、混合サーミスタ64で検出される温度が給湯設定温度となるように、混合弁32の開度を調整する。これによって、給湯箇所に給湯設定温度に温度調整された水が供給される。
上部サーミスタ36で検出される温度が給湯設定温度未満の場合、コントローラは、燃焼給湯運転を実行する。燃焼給湯運転では、コントローラは、バーナ80の燃焼運転を許可するとともに、混合サーミスタ64で検出される温度が、給湯設定温度よりもバーナ80の最小加熱能力の分だけ低い温度となるように、混合弁32の開度を調整する。この場合、タンク30の上部から供給される高温の水と、給水経路40から供給される低温の水が、混合弁32において混合された後、バーナ80によって給湯設定温度まで加熱されて、給湯箇所へ供給される。
上記の非燃焼給湯運転または燃焼給湯運転を実行中に、給湯流量が最低動作流量を下回ると、コントローラは、給湯箇所の閉栓や浴槽への湯はりの終了などにより給湯が終了したものと判断して、給湯運転を終了する。
次に、図5を用いて、電力抑制運転中において、加熱運転の実行中に、凍結防止運転を実行すべき場合について説明する。なお、図5は模式図であり、電力軸および時刻軸の縮尺は、実際の縮尺とは異なる。
上述のように、電力抑制運転中において、給湯システム2が使用可能な消費電力は抑制電力WSに抑制されており、加熱運転の指示電力WIは第1抑制電力WS1に抑制される。時刻t1において、外気温度TOが所定温度未満であると判定すると、タンクコントローラ74は、第1凍結防止運転および第2凍結防止運転を開始させる。この場合、タンクコントローラ74は、複数の第1ヒータ35を第1非駆動運転とするとともに、バーナコントローラ100に、複数の第2ヒータ83の非駆動指示を送信する。これにより、バーナコントローラ100は、複数の第2ヒータ83を第2非駆動運転とする。
次いで、時刻t2が到来すると、タンクコントローラ74は、指示電力WIを、第1抑制電力WS1から第2抑制減算電力WD2を減算した第3抑制電力WS3に変更し、変更後の指示電力WIとして、第3抑制電力WS3をHPコントローラ24に送信する。次いで、HPユニット4は、HP消費電力を第3抑制電力WS3に追従させる。時刻t2は、複数の第2ヒータ83を第2非駆動運転から第2駆動運転に切り替えるべき時刻t3よりも第2所定時間x2前の時刻である。これにより、HPユニット4は、時刻t3が到来するよりも前に、HP消費電力を第3抑制電力WS3に追従させることができる。
次いで、時刻t3が到来すると、タンクコントローラ74は、バーナコントローラ100に、複数の第2ヒータ83の駆動指示を送信する。これにより、バーナコントローラ100は、複数の第2ヒータ83を第2駆動運転とする。HP消費電力は、時刻t3よりも前に第3抑制電力WS3に追従している。このため、時刻t3において、複数の第2ヒータ83を第2駆動運転に切り替えても、給湯システム2の消費電力は、抑制電力WSを超えない。
次いで、時刻t4が到来すると、タンクコントローラ74は、指示電力WIを第1抑制電力WS1から第1抑制減算電力WD1および第2抑制減算電力WD2を減算した第4抑制電力WS4に変更し、変更後の指示電力WIとして、第4抑制電力WS4をHPコントローラ24に送信する。次いで、HPコントローラ24は、HP消費電力を第4抑制電力WS4に追従させる。時刻t4は、複数の第1ヒータ35を第1非駆動運転から第1駆動運転に切り替えるべき時刻t5よりも第1所定時間x1前の時刻である。時刻t4において、HP消費電力は、第1抑制電力から第2抑制減算電力を減算した第3抑制電力WS3に追従している。このため、HPユニット4は、HP消費電力を第1抑制減算電力WD1の分だけ減少させればよい。これにより、HPユニット4は、時刻t5が到来する前に、HP消費電力を第4抑制電力WS4に追従させることできる。
次いで、時刻t5が到来すると、タンクコントローラ74は、複数の第1ヒータ35を第1駆動運転とする。HP消費電力は、時刻t5よりも前に第4抑制電力WS4に追従している。このため、時刻t5において、複数の第1ヒータ35を第1駆動運転に切り替えても、給湯システム2の消費電力は、抑制電力WSを超えない。
次いで、時刻t6が到来すると、タンクコントローラ74は、バーナコントローラ100に、複数の第2ヒータ83の非駆動指示を送信する。これにより、バーナコントローラ100は、複数の第2ヒータ83を第2非駆動運転とする。また、タンクコントローラ74は、複数の第1ヒータ35を第1非駆動運転とする。また、タンクコントローラ74は、指示電力WIを、第1抑制電力WS1に変更し、変更後の指示電力WIとして、第1抑制電力WS1をHPコントローラ24に送信する。次いで、HPユニット4は、HP消費電力を第1抑制電力WS1に追従させる。
なお、上記の実施例では、第2駆動運転を開始させた後に、第1駆動運転を開始させている。しかしながら、周期テーブル122において、第1ヒータ領域126の非駆動時間を、第2ヒータ領域128の非駆動時間よりも短く設定し、第1駆動運転を開始させた後に、第2駆動運転を開始させてもよい。この場合、電力抑制運転中において、加熱運転を実行中に凍結防止運転を実行すべき場合、複数の第1ヒータ35を第1駆動運転に切り替えるべき時刻よりも第1所定時間x1前に、タンクコントローラ74は、指示電力WIを、第1抑制電力WS1から第1抑制減算電力WD1を減算した第2抑制電力WS2に変更する。次いで、複数の第2ヒータ83を第2駆動運転に切り替えるべき時刻よりも第2所定時間x2前に、タンクコントローラ74は、指示電力WIを、第1抑制電力WS1から第1抑制減算電力WD1および第2抑制減算電力WD2を減算した第4抑制電力WS4に変更する。
電力抑制運転中において、通常、指示電力WIは第1抑制電力WS1に抑制されている。しかしながら、指示電力WIが第1抑制電力WS1に抑制されている状態において、加熱運転と第1凍結防止運転(詳細には、第1駆動運転)が同時に実行されると、給湯システム2の消費電力は抑制電力WSを超えてしまう。このため、タンクコントローラ74は、電力抑制運転中において、加熱運転を実行中に、第1凍結防止運転を実行すべき場合に、指示電力WIを、第1抑制電力WS1から第1抑制減算電力WD1を減算した第2抑制電力WS2に変更している。これにより、加熱運転と第1駆動運運転を同時に実行することが可能になる。しかしながら、HP消費電力が第2抑制電力WS2に追従するのには、ある程度の時間を要する。HP消費電力が第2抑制電力WS2に追従する前に、第1駆動運転が開始されると、給湯システム2の消費電力が抑制電力WSを超えてしまう。上記の構成によると、タンクコントローラ74は、第1駆動運転を開始する時刻よりも第1所定時間x1前に、指示電力WIを変更している。これにより、第1駆動運転を開始する時刻よりも前に、HP消費電力を第2抑制電力WS2に追従させることができる。従って、電力抑制運転中において、加熱運転中に第1駆動運転を実行するときに、給湯システム2の消費電力が抑制電力WSを超えることを防止することができる。このため、電力抑制運転中において、加熱運転を実行中に、第1駆動運転を実行することができる。この結果、電力抑制運転中において、加熱運転の実行と同時に、複数の第1ヒータ35が取付けられている各経路内の水が凍結することを防止することができる。
また、上記の実施例では、第1駆動運転の開始タイミングと第2駆動運転の開始タイミングが異なる。第1駆動運転と第2駆動運転を同時に開始させる場合、給湯システム2の消費電力の増加量が大きくなる。消費電力の増加量が大きいと、指示電力WIを急激に低下させることになり、HP消費電力が追従することができず、給湯システム2の消費電力が抑制電力WSを超える可能性が高くなる。第1駆動運転の開始タイミングと第2駆動運転の開始タイミングが異なることで、各駆動運転を開始させるときの給湯システム2の消費電力の増加量を小さくすることができる。これにより、加熱運転を実行中に、第1凍結防止運転及び第2凍結防止運転を実行すべき場合に、給湯システム2の消費電力が抑制電力WSを超える可能性を低くすることができる。
ここで、実施例の記載と請求項の記載との対応関係を説明しておく。水が、「熱媒」の一例である。給湯システム2が、「熱機器」の一例である。圧縮機10、凝縮器12、膨張弁14、蒸発器16から構成されるヒートポンプサイクルが、「ヒートポンプ熱源」の一例である。バーナユニット8が、「補助熱源ユニット」の一例である。バーナ80が、「補助熱源」の一例である。第1駆動運転、第2駆動運転が、それぞれ、「第1凍結防止運転」、「第2凍結防止運転」の一例である。
(第2実施例)
図6を用いて、第1実施例と異なる点を説明する。なお、図6は模式図であり、電力軸および時刻軸の縮尺は、実際の縮尺とは異なる。また、以下では、実施例間で共通する構成については、同じ符号を付して説明を省略する。第2実施例では、指示電力WIを変更するタイミングが、第1実施例とは異なる。
時刻t2‘が到来すると、タンクコントローラ74は、指示電力WIを、第3抑制電力WS3に変更する。時刻t2‘は、図2の周期テーブル122の第2周期に従うと、第2駆動運転を開始させるべき時刻である。第2実施例では、第2駆動運転を開始させる時刻t2’が到来した場合に、タンクコントローラ74は、指示電力WIを第3抑制電力WS3に変更する。一方、タンクコントローラ74は、バーナコントローラ100に、複数の第2ヒータ83の駆動指示を送信しない。そして、時刻t2’から第2所定時間x2経過後の時刻t3’が到来すると、タンクコントローラ74は、バーナコントローラ100に、複数の第2ヒータ83の駆動指示を送信する。これにより、バーナコントローラ100は、複数の第2ヒータ83を第2駆動運転とする。HP消費電力は、時刻t3‘よりも前に第3抑制電力WS3に追従しているため、時刻t3’において、第2駆動運転が実行されても、給湯システム2の消費電力は抑制電力を超えない。
次いで、時刻t4’が到来すると、タンクコントローラ74は、指示電力WIを、第4抑制電力WS4に変更する。時刻t4‘は、図2の周期テーブル122の第1周期に従うと、第1駆動運転を開始させるべき時刻である。第2駆動運転の場合と同様、時刻t4‘において、タンクコントローラ74は、指示電力WIを第4抑制電力WS4に変更する。一方、タンクコントローラ74は、複数の第1ヒータ35を第1駆動運転に切り替えない。そして、時刻t4‘から第1所定時間x1経過後の時刻t5‘が到来すると、タンクコントローラ74は、複数の第1ヒータ35を第1駆動運転とする。HP消費電力は、時刻t5‘よりも前に第4抑制電力WS4に追従しているため、時刻t5‘において、第1駆動運転が実行されても、給湯システム2の消費電力は抑制電力を超えない。
上述のように、第2実施例では、第1駆動運転および第2駆動運転を実行させる場合に、図2の周期テーブル122の第1周期および第2周期に基づいて、指示電力WIを変更し、指示電力WIを変更してから所定時間経過後に、第1駆動運転および第2駆動運転を実行している。このような構成でも、第1実施例と同様の効果を奏することができる。
以上、各実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
上記の実施例では、電源の供給元が蓄電池104の場合を、電力抑制運転にしている。しかしながら、電源の供給元が商用電源108であって、通常運転時の最大消費電力よりも低い抑制電力で動作する場合でもよい。例えば、災害発生時などである。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2 :給湯システム
4 :HPユニット
6 :タンクユニット
8 :バーナユニット
9 :電力供給ユニット
10 :圧縮機
12 :凝縮器
14 :膨張弁
16 :蒸発器
18 :循環ポンプ
19 :HP往き経路
20 :戻りサーミスタ
21 :HP戻り経路
22 :往きサーミスタ
24 :HPコントローラ
30 :タンク
31 :タンク往き経路
32 :混合弁
33 :タンク戻り経路
34 :バイパス制御弁
35 :第1ヒータ
36 :上部サーミスタ
37 :中間部サーミスタ
38 :下部サーミスタ
39 :タンク外気温度サーミスタ
40 :給水経路
42 :減圧弁
44 :入水サーミスタ
46 :タンク給水経路
48 :タンクバイパス経路
50 :逆止弁
52 :逆止弁
54 :水側水量センサ
56 :タンク出湯経路
58 :逆止弁
60 :湯側水量センサ
62 :第1給湯経路
64 :混合サーミスタ
66 :第2給湯経路
68 :給湯出口サーミスタ
70 :逆止弁
72 :給湯バイパス経路
74 :タンクコントローラ
75 :不揮発性メモリ
76 :リモコン
80 :バーナ
81 :ガス供給管
82 :熱交換器
83 :第2ヒータ
84 :バイパスサーボ
86 :水量サーボ
88 :湯はり弁
90 :バーナ往路
91 :水量センサ
92 :バーナ復路
94 :バーナバイパス経路
96 :バーナ給湯サーミスタ
98 :湯はり経路
100 :バーナコントローラ
102 :分電盤
104 :蓄電池
106 :切替器
108 :商用電源

Claims (2)

  1. 電力を消費して熱媒を加熱するヒートポンプ熱源を備えるヒートポンプユニットと、ヒートポンプ熱源で加熱された熱媒を貯留するタンクを備えるタンクユニットと、を備えており、通常運転と、通常運転時の最大消費電力よりも低い抑制電力以下で動作する電力抑制運転を有している、熱機器であって、
    タンクユニット内に設けられており、電力を消費してタンクユニット内の熱媒を加熱する第1ヒータを有しており、
    制御装置は、第1ヒータを駆動させる第1凍結防止運転と、ヒートポンプ熱源を駆動させ、タンクにヒートポンプ熱源で加熱された熱媒を貯留させる加熱運転と、を実行可能に構成されており、
    制御装置は、電力抑制運転中において、加熱運転に使用可能な消費電力を第1抑制電力に抑制しており、
    制御装置は、電力抑制運転中において、加熱運転の実行中に、第1凍結防止運転を実行すべき場合に、第1凍結防止運転を実行する前に、加熱運転に使用可能な消費電力を、第1抑制電力から第1抑制減算電力を減算した消費電力に変更する、熱機器。
  2. 燃料の燃焼によって熱媒を加熱する補助熱源を備える補助熱源ユニットと、
    補助熱源ユニット内に設けられており、電力を消費して補助熱源ユニット内の熱媒を加熱する第2ヒータと、をさらに備えており、
    制御装置は、第2ヒータを駆動させる第2凍結防止運転を実行可能に構成されており、
    制御装置は、電力抑制運転中において、加熱運転を実行中に、第2凍結防止運転を実行すべき場合に、第2凍結防止運転を実行する前に、加熱運転に使用可能な消費電力を、第1抑制電力から第2抑制減算電力を減算した消費電力に変更し、
    制御装置は、電力抑制運転中において、加熱運転を実行中であり、かつ、第1凍結防止運転または第2凍結防止運転に、第2凍結防止運転または第1凍結防止運転を実行すべき場合に、第2凍結防止運転または第1凍結防止運転を実行する前に、加熱運転に使用可能な消費電力を、第1抑制電力から第1抑制減算電力及び第2抑制減算電力を減算した消費電力に変更し、
    制御装置は、電力抑制運転中において、加熱運転の実行中に、第1凍結防止運転及び第2凍結防止運転を実行すべき場合において、第1凍結防止運転と第2凍結防止運転が異なるタイミングで開始されるように、第1凍結防止運転の開始タイミング及び第2凍結防止運転の開始タイミングを調整する、請求項1に記載の熱機器。
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