JP7266171B2 - ヒートポンプ式給湯システム - Google Patents
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Description
同文献に記載の給湯システムは、ヒートポンプユニットと、このヒートポンプによって加熱された湯水を貯湯するための貯湯タンクを有する貯湯タンクユニットとが組み合わされたものであり、この給湯システム全体の使用電力に制限を加えることにより、前記両ユニットの電源の共有化が図られている。このような構成によれば、ヒートポンプユニットおよび貯湯タンクユニットをそれぞれ異なる電源に接続する必要がなくなる。具体的には、貯湯タンクユニットを屋外コンセントに接続し、かつヒートポンプユニットを屋内分電盤に接続するといった必要がなくなり、それら両ユニットを屋外コンセントに接続することが可能となる。したがって、給湯システムの施工作業の容易化、および施工コストの低減化を図ることができる。
前記所定の高電力負荷動作は、たとえば凍結防止動作である。
第1に、ヒートポンプユニットは、通常運転時においては、標準出力動作モードで運転し、貯湯タンクユニットで必要とされる熱量が賄えない状況になった場合には、高出力動作モードに切り替えればよいため、前記従来技術と比較すると、ヒートポンプユニットの運転状態を安定させることができる。したがって、ヒートポンプユニットにおける湯水加熱温度の変動を抑え、またヒートポンプユニットの制御、ひいてはシステム全体の制御の容易化を図ることができる。
第2に、ヒートポンプユニットが、標準出力動作モードから高出力動作モードに切り替えられるための最低条件として、貯湯タンクユニットにおいて、たとえば凍結防止動作などの所定の高電力負荷動作が実行されていないことが条件とされているため、前記高電力負荷動作が実行されているにも拘わらず、ヒートポンプユニットが高出力動作モードとなって、システム全体の使用電力がかなり大きくなって所定値以上になることは適切に回避される。したがって、ヒートポンプユニットおよび貯湯タンクユニットのそれぞれの電源の共有化を適切に図ることができる。その結果、たとえば、前記両ユニットの一方を屋外コンセントに接続し、かつ他方を屋内分電盤に接続するといった必要がなくなり、施工作業の容易化やコストの低減化を図ることができる。
前記補助熱源機の前記所定の小電力運転は、たとえば、前記補助熱源機が、暖房加熱運転、追い焚き加熱運転、外部から供給されてくる湯水を加熱して出湯させる一般給湯運転、前記貯湯タンクの湯水の再加熱を行なう補助加熱運転のいずれかの単独運転に用いられる運転である。
補助熱源機は、貯湯タンクに貯留された湯水のみでは必要熱量を賄えない場合などに運転されるが、この補助熱源機が前記した所定の小電力運転を行なう場合であれば、ヒートポンプユニットを標準出力動作モードから高出力動作モードに切り替えたとしても、システム全体の電力が所定値以上にならないようにすることが可能である。
とされている。
すなわち、前記第1のモードは、いわば補助熱源機優先モード、あるいは熱需要に対して十分な熱供給が可能な快適モードである。これに対し、第2のモードは、いわばヒートポンプユニット優先モード、あるいは補助熱源機の運転を抑えた省エネモードである。前記した構成によれば、ユーザの要望に応じた態様、またはこれに近い態様で、システムを稼働させることができる。
き流路5aおよび湯水戻り流路5bを介して接続(配管接続)されている。湯水往き流路5aに設けられた循環ポンプP1が駆動されることにより、貯湯タンク2の下部から湯水往き流路5aに流出した湯水は、凝縮熱交換器12に送り込まれて加熱され、かつその後に湯水戻り流路5bを経て貯湯タンク2内の上部に戻され、貯湯動作(蓄熱動作)が行なわれる。貯湯タンク2には、複数の温度センサSaが装着され、これら温度センサSaからの検出信号に基づいて貯湯タンク2内の貯湯量(蓄熱量)を制御部4において判断可能である。
凍結防止動作は、貯湯タンクU2の配管部の各所に温水を流通させる動作、および温水流通のみでは十分に温度を上昇させることが困難な箇所に設けられた不図示の凍結防止ヒータを駆動オンにするといった動作である。
また、補助熱源機3は、入水口61aに入水されて貯湯タンク2を経由することなくこの補助熱源機3に流れてきた湯水を加熱し、かつこの加熱された湯水を出湯口62aから出湯させる態様の一般給湯、および貯湯タンク2から出湯した湯水を加熱して貯湯タンク2に貯留させる態様の貯湯動作も可能とされている。
この制御部4は、過去の熱需要(給湯運転実績)に基づき、今後の熱需要を予測する学習能力を有し、適当なタイミングで事前に貯湯タンク2への貯湯動作(蓄熱動作)を行なわせる。蓄熱量が不足する際には、既述したように、補助熱源機3を動作させる制御も実行する。
制御部4には、リモコン40が通信接続されている。リモコン40は、データ用の表示部41、および複数の操作スイッチ42などを有しており、操作スイッチ42を操作することによって、たとえば後述する第1および第2のモードの選択設定操作などが可能である。
5,25を共通の商用電源コンセント99に配線接続した状態で適切に稼働させることが可能となっている。
ここで、「標準出力動作モード」とは、貯湯タンクユニットU2が所定の高負荷運転状態となった場合であっても、ヒートポンプユニットU1と貯湯タンクユニットU2とのトータルの使用電力が前記所定値未満となる出力でヒートポンプユニットU1が動作するモードである。このモードでは、たとえば圧縮機11の回転数が所定回転数以上にならないようにされる。
前記「所定の高負荷運転状態」とは、貯湯タンクユニットU2において、たとえば一般給湯動作、風呂湯張り・追い焚き、暖房、および凍結防止動作が同時に行なわれている状態である。もちろん、これとは異なる運転状態を、本発明でいう高負荷運転状態として定めることができる。
前記「高出力動作モード」とは、ヒートポンプユニットU1が標準出力動作モード時よりも高い出力で運転されるモードである。
前記「所定の小電力運転のみ」とは、補助熱源機3がたとえば暖房加熱運転、追い焚き加熱運転、外部から供給されてくる湯水を加熱して出湯させる一般給湯運転、貯湯タンク2の湯水の再加熱を行なう補助加熱運転のいずれかの単独運転に用いられる運転が該当する。このような運転時においては、補助熱源機3は比較的小電力で運転される。
第1および第2のモードは、次の表1のとおりである。
ートポンプユニットU1が標準出力動作モードと高出力動作モードとのいずれとされるか、および補助熱源機3の出力に制限があるか否かが互いに相違するモードである。具体的には、「a.快適モード」,「b.省エネ・快適モード」,「c.快適・省エネモード」,「d.省エネモード」がある(これらの詳細は、表2に示されているとおりであり、繰り返し説明は省略する)。
このような構成によれば、前記した4種類のモードから、自己の要望に合致したモードを選択し、設定することができるため、やはり好ましいものとなる。
ヒートポンプの具体的な種類(冷媒の種類など)も限定されない。
U1 ヒートポンプユニット
U2 貯湯タンクユニット
1 ヒートポンプ
2 貯湯タンク
4 制御部
Claims (7)
- ヒートポンプユニットと、
このヒートポンプユニットを利用して加熱された湯水を貯留する貯湯タンクを有し、かつこの貯湯タンクからの出湯による給湯動作および熱負荷への熱供給が可能とされている貯湯タンクユニットと、
を備えている、ヒートポンプ式給湯システムであって、
前記ヒートポンプユニットの動作モードとして、標準出力動作モードと、この標準出力動作モードよりも使用電力が大きい高出力動作モードと、があり、
前記標準出力動作モードは、前記高出力動作モードが設定されていないときの動作モードであり、かつ前記貯湯タンクユニットが所定以上の電力負荷状態である高負荷運転状態となった場合であっても、前記ヒートポンプユニットと前記貯湯タンクユニットとのトータルの使用電力が所定値未満とされる動作モードであり、
前記ヒートポンプユニットは、前記標準出力動作モードによっては必要熱量を賄えない状況が生じる場合には、前記貯湯タンクユニットにおいて所定の高電力負荷動作が実行されていないことを最低条件として、前記高出力動作モードに切り替え設定されるように構成されていることを特徴とする、ヒートポンプ式給湯システム。 - 請求項1に記載のヒートポンプ式給湯システムであって、
前記所定の高電力負荷動作は、凍結防止動作である、ヒートポンプ式給湯システム。 - 請求項1または2に記載のヒートポンプ式給湯システムであって、
前記貯湯タンクユニットは、前記貯湯タンクから出湯し、または前記貯湯タンクに供給される湯水、もしくは外部から前記貯湯タンクを経由することなく供給されてくる湯水を加熱可能な補助熱源機を、さらに備えている、ヒートポンプ式給湯システム。 - 請求項3に記載のヒートポンプ式給湯システムであって、
前記ヒートポンプユニットが前記高出力動作モードに設定される条件として、前記補助熱源機が所定の小電力運転であることが追加の条件とされている、ヒートポンプ式給湯システム。 - 請求項4に記載のヒートポンプ式給湯システムであって、
前記補助熱源機の前記所定の小電力運転は、前記補助熱源機が、暖房加熱運転、追い焚き加熱運転、外部から供給されてくる湯水を加熱して出湯させる一般給湯運転、前記貯湯タンクの湯水の再加熱を行なう補助加熱運転のいずれかの単独運転に用いられる運転である、ヒートポンプ式給湯システム。 - 請求項4または5に記載のヒートポンプ式給湯システムであって、
前記ヒートポンプユニットが既に前記高出力動作モードとされている場合において、前記補助熱源機が前記所定の小電力運転以外の運転に用いられる場合の動作モードとして、
前記ヒートポンプユニットを前記標準出力動作モードに切り替えた上で、前記補助熱源機の運転は制限無しとする第1のモードと、
前記ヒートポンプユニットを前記高出力動作モードに維持したままで、前記補助熱源機の運転を制限する第2のモードと、
があり、これらのうちのいずれかを任意に選択して設定することが可能とされている、ヒートポンプ式給湯システム。 - 請求項6に記載のヒートポンプ式給湯システムであって、
前記第1および第2のモードのいずれかの選択設定を、前記貯湯タンクの蓄熱量に応じて切り替えることが可能とされている、ヒートポンプ式給湯システム。
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