JP6525000B2 - ビニル樹脂の製造方法 - Google Patents
ビニル樹脂の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6525000B2 JP6525000B2 JP2016512752A JP2016512752A JP6525000B2 JP 6525000 B2 JP6525000 B2 JP 6525000B2 JP 2016512752 A JP2016512752 A JP 2016512752A JP 2016512752 A JP2016512752 A JP 2016512752A JP 6525000 B2 JP6525000 B2 JP 6525000B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vinyl
- pva
- polymerization
- mass
- degree
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F114/00—Homopolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
- C08F114/02—Monomers containing chlorine
- C08F114/04—Monomers containing two carbon atoms
- C08F114/06—Vinyl chloride
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F18/00—Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an acyloxy radical of a saturated carboxylic acid, of carbonic acid or of a haloformic acid
- C08F18/02—Esters of monocarboxylic acids
- C08F18/04—Vinyl esters
- C08F18/08—Vinyl acetate
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F2/00—Processes of polymerisation
- C08F2/12—Polymerisation in non-solvents
- C08F2/16—Aqueous medium
- C08F2/20—Aqueous medium with the aid of macromolecular dispersing agents
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L31/00—Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an acyloxy radical of a saturated carboxylic acid, of carbonic acid or of a haloformic acid; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L31/02—Homopolymers or copolymers of esters of monocarboxylic acids
- C08L31/04—Homopolymers or copolymers of vinyl acetate
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F14/00—Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
- C08F14/02—Monomers containing chlorine
- C08F14/04—Monomers containing two carbon atoms
- C08F14/06—Vinyl chloride
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F2/00—Processes of polymerisation
- C08F2/12—Polymerisation in non-solvents
- C08F2/16—Aqueous medium
- C08F2/18—Suspension polymerisation
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F2400/00—Characteristics for processes of polymerization
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L2201/00—Properties
- C08L2201/54—Aqueous solutions or dispersions
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
- Paper (AREA)
Description
本発明で用いる分散安定剤は、エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)を水性媒体中に分散させてなる水性エマルション(a)と、けん化度65モル%以上82モル%未満であり、かつ粘度平均重合度250以上1500未満のポリビニルアルコール(B)(PVA(B))と、けん化度82モル%以上98モル%未満であり、かつ粘度平均重合度1500以上4000未満のポリビニルアルコール(C)(PVA(C))とを含む。前記分散安定剤が、重合体(A)、PVA(B)及びPVA(C)の合計量に対して、重合体(A)を7〜51質量%、PVA(B)を40〜84質量%及びPVA(C)を9〜53質量%含有する。本発明の趣旨を損なわない範囲で、上記の水性エマルション(a)、PVA(B)、(C)以外の懸濁重合用分散安定剤や、他の成分を含有してもよい。本明細書において、特に断らない限り、水性エマルション(a)のことを単にエマルションと略記することがある。以下、各成分について詳述する。
本発明で用いられる水性エマルション(a)の合成方法に関しては特に制限はないが、適当な分散剤を含む水溶液中に、エチレン性不飽和単量体を一時的又は連続的に添加し、過酸化水素、過硫酸アンモニウムおよび過硫酸カリウム等の過酸化物系重合開始剤等の重合開始剤を添加し、乳化重合する方法が挙げられる。水性エマルション(a)の合成に際して、エチレン性不飽和単量体は1種類単独で用いることもできるし、2種類以上が併用されてもよい。前記重合開始剤は還元剤と併用し、レドックス系で用いられる場合もある。その場合、通常、過酸化水素は酒石酸、酒石酸ナトリウム、L−アスコルビン酸、ロンガリットなどと共に用いられる。また、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムは亜硫酸水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどとともに用いられる。
本発明の製造方法において、前記分散安定剤が、エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)を水性媒体中に分散させてなる水性エマルション(a)とともに、けん化度65モル%以上82モル%未満であり、かつ粘度平均重合度250以上1500未満のPVA(B)と、けん化度82モル%以上98モル%未満であり、かつ粘度平均重合度1500以上4000未満のPVA(C)とを含有する。このとき、前記分散安定剤が、重合体(A)、PVA(B)及びPVA(C)の合計量に対して、重合体(A)を7〜51質量%、PVA(B)を40〜84質量%及びPVA(C)を9〜53質量%含有する。これにより、ビニル樹脂の可塑剤吸収性、シート加工した際のフィッシュアイの数の削減、粗大粒子の削減、かさ比重の増大等の要求性能を充足することができる。要求性能を充足するビニル樹脂を得るためには各成分のバランスが重要となる。
本発明の製造方法において、水性エマルション(a)、PVA(B)、PVA(C)以外に、本発明の趣旨を損なわない範囲で、その他の添加剤を添加してもよい。上記添加剤としては、例えば、アルデヒド、ハロゲン化炭化水素、メルカプタンなどの重合調節剤;フェノール化合物、イオウ化合物、N−オキサイド化合物などの重合禁止剤;pH調整剤;架橋剤;防腐剤;防黴剤、ブロッキング防止剤、消泡剤等が挙げられる。
て、特に断りがない場合、「部」および「%」はそれぞれ質量部および質量%を示す。
還流冷却器、滴下ロート、温度計、窒素吹込口を供えた2Lガラス製重合容器にイオン交換水161.2部、分散剤として「エマルゲン1150S−60」(花王社製)7.5部を仕込み80℃で完全に溶解した。次に窒素置換した後、200rpmで撹拌しながら、1%過硫酸アンモニウム水溶液40部および、エチレン性不飽和単量体として酢酸ビニル100部を3時間かけて連続的に添加し重合を完結させた。得られたエマルションの固形分は50質量%であった。
用いるエチレン性不飽和単量体をプロピオン酸ビニルにしたこと以外は、水性エマルション(a1)と同様にして合成した。
用いるエチレン性不飽和単量体をメタクリル酸メチル(MMA)50部、アクリル酸ブチル(BA)50部の混合物にしたこと以外は、水性エマルション(a1)と同様にして合成した。
用いるエチレン性不飽和単量体をスチレンにしたこと以外は、水性エマルション(a1)と同様にして合成した。
分散剤として重合度1700、けん化度88モル%のPVAを用いた以外は、水性エマルション(a5)と同様にして合成した。
酢酸ビニル100部を3時間かけて連続的に添加する際に、ドデシルメルカプタン2部を酢酸ビニルに溶解させて滴下したこと以外は、水性エマルション(a1)と同様にして合成した。
還流冷却器、温度計、窒素吹込口を備えた2Lガラス製重合容器に、イオン交換水900g、重合度2000、けん化度80モル%のPVA100gを仕込み、80℃で完全に溶解した。次に、このPVA水溶液を冷却し、窒素置換後、200rpmで撹拌しながら液温を60℃に調整した後、エチレン性不飽和単量体として酢酸ビニル25g、酒石酸ナトリウムの10%水溶液を5g仕込んだ。その後、0.5%過酸化水素水50gを3時間にわたって連続的に滴下し、乳化重合を行った。得られたエマルションの固形分は12質量%であった。
容量5Lのオートクレーブに重合体(A1)を含む水性エマルション(a1)、PVA(B)の脱イオン水溶液100部、PVA(C)の脱イオン水溶液100部を各成分の固形分割合が表1の配合例1に示すように仕込み、各成分の固形分合計が塩化ビニル単量体に対して850ppmとなるようにした。その後に仕込む脱イオン水の合計が1200部となるように脱イオン水を追加して仕込んだ。次いで、クミルパーオキシネオデカノエートの70%トルエン溶液0.65部およびt−ブチルパーオキシネオドデカネートの70%トルエン溶液1.05部をオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内に圧力0.2MPaとなるように窒素を導入、導入した窒素のパージ、という作業を計5回行い、オートクレーブ内を十分に窒素置換して酸素を除いた後、塩化ビニル940部を仕込み、オートクレーブ内の内容物を57℃に昇温して撹拌下で塩化ビニルの重合を開始した。重合開始時におけるオートクレーブ内の圧力は0.80MPaであった。重合を開始してから約3.5時間経過後、オートクレーブ内の圧力が0.70MPaとなった時点で重合を停止し、未反応の塩化ビニルを除去した後、重合反応物を取り出し、65℃にて16時間乾燥を行い、塩化ビニル重合体粒子を得た。
実施例1で得られた塩化ビニル重合体粒子について、(1)平均粒子径、(2)粒度分布、(3)可塑剤吸収性、(4)かさ比重、(5)シート加工した際のフィッシュアイ数を以下の方法にしたがって評価した。評価結果を表2に示す。
タイラーメッシュ基準の金網を使用して、乾式篩分析により粒度分布を測定し、塩化ビニル重合体粒子の平均粒子径を求めた。
JIS標準篩い42メッシュオンの含有量を質量%で表示した。
A:0.5%未満
B:0.5%以上1%未満
C:1%以上
A:5%未満
B:5%以上10%未満
C:10%以上
脱脂綿を0.02g詰めた容量5mLのシリンジの質量を量り(Agとする)、そこに塩化ビニル重合体粒子0.5gを入れ質量を量り(Bgとする)、そこにジオクチルフタレート(DOP)1gを入れ15分静置後、3000rpm、40分遠心分離して質量を量った(Cgとする)。そして、下記の計算式より可塑剤吸収性(%)を求めた。
可塑剤吸収性(%)=100×[{(C−A)/(B−A)}−1]
JIS K6721に従って塩化ビニル重合体粒子のかさ比重を測定した。
得られた塩化ビニル重合体粒子100部、DOP(ジオクチルフタレート)50部、三塩基性硫酸鉛5部及びステアリン酸亜鉛1部を150℃で7分間ロール練りして0.1mm厚のシートを作製し100mm×100mm当たりのフィッシュアイの数を測定した。
使用する水性エマルション(a)、PVA(B)及びPVA(C)の種類、またはそれぞれの配合比を変えたこと以外は実施例1と同様にして塩化ビニルの懸濁重合を行い、塩化ビニル重合体粒子を得た。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表2に示す。
用いる脱イオン水の量を計1390部としたこと以外は実施例1と同様にして塩化ビニルの懸濁重合を行い、塩化ビニル重合体粒子を得た。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表3に示す。
PVA(B)として、けん化度を88モル%としたPVA(B7)を用い、PVA(B)及びPVA(C)の使用割合を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、塩化ビニルの懸濁重合を行った。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表2に示す。この場合、得られた塩化ビニル重合体粒子は粒子径が大きく粗粒であり、42メッシュオン、60メッシュオンの割合が多く重合が不安定であった。可塑剤吸収性、かさ比重が低く、フィッシュアイの数が非常に多い結果となった。
PVA(B)として、けん化度を62モル%としたPVA(B8)を用いたこと以外は実施例1と同様にした。しかしながら、PVA(B8)は水に溶解、または分散せず、懸濁重合を行うことができなかった。
PVA(B)として、重合度を2000としたPVA(B9)を用いたこと以外は実施例1と同様にした。しかしながら、PVA(B9)は水に溶解、または分散せず、懸濁重合を行うことができなかった。
PVA(B)として、重合度を150としたPVA(B10)を用い、PVA(B)及びPVA(C)の使用割合を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、塩化ビニルの懸濁重合を行った。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表2に示す。この場合、得られた塩化ビニル重合体粒子は粒子径が大きく粗粒であり、42メッシュオン、60メッシュオンの割合が多く重合が不安定であった。可塑剤吸収性及びかさ比重が低く、フィッシュアイの数が非常に多い結果となった。
PVA(C)として、けん化度を72モル%としたPVA(C5)を用い、PVA(B)及びPVA(C)の使用割合を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にした。しかしながら、PVA(C5)は水に溶解、または分散せず、懸濁重合を行うことができなかった。
PVA(C)として、重合度を1000としたPVA(C6)を用い、PVA(B)及びPVA(C)の使用割合を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、塩化ビニルの懸濁重合を行った。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表2に示す。この場合、得られた塩化ビニル重合体粒子は粒子径が大きく粗粒であり、42メッシュオン、60メッシュオンの割合が多く重合が不安定であった。かさ比重が低く、フィッシュアイの数が多い結果となった。
水性エマルション(a)、PVA(B)および(C)の使用割合を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、塩化ビニルの懸濁重合を行った。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表2に示す。この場合、得られた塩化ビニル重合体粒子は可塑剤吸収性が低く、フィッシュアイの数が非常に多い結果となった。
水性エマルション(a)、PVA(B)および(C)の使用割合を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、塩化ビニルの懸濁重合を行った。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表2に示す。この場合、得られた塩化ビニル重合体粒子は粒子径が大きく粗粒であり、42メッシュオン、60メッシュオンの割合が多く重合不安定であるとともに、かさ比重が低く、フィッシュアイの数が非常に多い結果となった。
水性エマルション(a)、ポリビニルアルコール系重合体(B)および(C)の使用割合を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、塩化ビニルの懸濁重合を行った。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表2に示す。この場合、得られた塩化ビニル重合体粒子は粒子径が大きく粗粒であり、60メッシュオンの割合が多く重合が不安定であった。かさ比重も低かった。
水性エマルション(a)、ポリビニルアルコール系重合体(B)および(C)の使用割合を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして、塩化ビニルの懸濁重合を行った。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表2に示す。この場合、得られた塩化ビニル重合体粒子は粒子径が大きく粗粒であり、42メッシュオン、60メッシュオンの割合が多く重合が不安定であった。可塑剤吸収性が低く、フィッシュアイの数が非常に多い結果となった。
水性エマルション(a)の代わりに重合度160、けん化度50モル%の部分けん化PVAを用いたこと以外は実施例1と同様にして、塩化ビニルの懸濁重合を行った。各成分の割合は、部分けん化PVAが15質量%であり、PVA(B1)が48質量%であり、PVA(C1)が37質量%であった(配合例30とする)。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表2に示す。この場合、得られた塩化ビニル重合体粒子は粒子径が大きく粗粒であり、60メッシュオンの割合が多く重合が不安定であった。かさ比重も低かった。
PVA(B1)およびPVA(C1)を用いず、代わりに重合度2400、けん化度80モル%のPVAを用いたこと以外は実施例1と同様にして、塩化ビニルの懸濁重合を行った。各成分の割合は、水性エマルション(a)が15質量%であり、上記PVAが85質量%であった(配合例31とする)。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表2に示す。この場合、得られた塩化ビニル重合体粒子は可塑剤吸収性が低く、フィッシュアイの数が非常に多い結果となった。
PVA(B)およびPVA(C)を用いずに、水性エマルション(a1)の代わりに水性エマルション(a7)のみを用いたこと以外(配合例32とする)は実施例1と同様にして、塩化ビニルの懸濁重合を行った。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表2に示す。この場合、PVA(B)およびPVA(C)を用いていないため得られた塩化ビニル重合体粒子は可塑剤吸収性が低く、フィッシュアイの数が非常に多い結果となった。また、使用した水性エマルション(a7)は固形分含有量が低く、経済性で劣る。
PVA(B)を用いなかったこと、および水性エマルション(a1)とPVA(C)の使用割合を15/85にしたこと以外(配合例33とする)は実施例1と同様にして、塩化ビニルの懸濁重合を行った。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表2に示す。この場合、PVA(B)を用いてないため得られた塩化ビニル重合体粒子は可塑剤吸収性が低く、粒子が粗粒であり、フィッシュアイの数が非常に多い結果となった。
PVA(C)を用いなかったこと、および水性エマルション(a1)とPVA(B)の使用割合を15/85にしたこと以外(配合例34とする)は実施例1と同様にして、塩化ビニルの懸濁重合を行った。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表2に示す。この場合、PVA(C)を用いてないため得られた塩化ビニル重合体粒子はかさ比重が低く、粒子が粗粒であった。
用いる脱イオン水の量を計1390部としたこと以外は比較例6と同様にして塩化ビニルの懸濁重合を行い、塩化ビニル重合体粒子を得た。塩化ビニル重合体粒子の評価結果を表3に示す。この場合、得られた塩化ビニル重合体粒子は60メッシュオンの割合が多く重合不安定であるとともに、かさ比重が低い結果となった。可塑剤吸収性が低く、フィッシュアイの数が多い結果となった。また、表3の実施例1、20、比較例6、16をそれぞれ比較すると本発明の製造方法は、使用する塩化ビニルの割合が多く、重合不安定になりやすい重合条件下でも重合安定性に優れ、粗粒化防止、フィッシュアイ数削減に対して優れた効果を発揮する。
Claims (6)
- 分散安定剤を用いて水性媒体中でビニル化合物を懸濁重合するビニル樹脂の製造方法であって;
前記分散安定剤が、
エチレン性不飽和単量体単位を有する重合体(A)を水性媒体中に分散させてなる水性エマルション(a)と、
けん化度65モル%以上82モル%未満であり、かつ粘度平均重合度250以上1500未満のポリビニルアルコール(B)と、
けん化度82モル%以上98モル%未満であり、かつ粘度平均重合度1500以上4000未満のポリビニルアルコール(C)とを含有し、
重合体(A)、ポリビニルアルコール(B)及びポリビニルアルコール(C)の合計量に対して、重合体(A)を7〜51質量%、ポリビニルアルコール(B)を40〜84質量%及びポリビニルアルコール(C)を9〜53質量%含有することを特徴とするビニル樹脂の製造方法。 - 前記水性エマルション(a)の固形分含有量が、35〜70質量%である請求項1に記載の製造方法。
- 重合体(A)がポリビニルエステルを含む請求項1又は2に記載の製造方法。
- 前記ポリビニルエステルがポリ酢酸ビニルである請求項3に記載の製造方法。
- ポリビニルアルコール(B)およびポリビニルアルコール(C)の残存ビニルエステル基のブロックキャラクターがいずれも0.55以下である請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 前記水性媒体に対する前記ビニル化合物の質量比(ビニル化合物/水性媒体)が0.57〜1.25である請求項1〜5いずれかに記載の製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014080600 | 2014-04-09 | ||
JP2014080600 | 2014-04-09 | ||
PCT/JP2015/060958 WO2015156311A1 (ja) | 2014-04-09 | 2015-04-08 | ビニル樹脂の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2015156311A1 JPWO2015156311A1 (ja) | 2017-04-13 |
JP6525000B2 true JP6525000B2 (ja) | 2019-06-05 |
Family
ID=54287885
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016512752A Active JP6525000B2 (ja) | 2014-04-09 | 2015-04-08 | ビニル樹脂の製造方法 |
Country Status (8)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US9751963B2 (ja) |
EP (1) | EP3130610B1 (ja) |
JP (1) | JP6525000B2 (ja) |
KR (1) | KR102220005B1 (ja) |
CN (1) | CN106459231B (ja) |
ES (1) | ES2705624T3 (ja) |
TW (1) | TWI647242B (ja) |
WO (1) | WO2015156311A1 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI669318B (zh) * | 2014-11-12 | 2019-08-21 | 日商可樂麗股份有限公司 | 懸浮聚合用分散安定劑及乙烯系樹脂之製造方法 |
US11329288B2 (en) * | 2015-12-16 | 2022-05-10 | Mitsubishi Chemical Corporation | Secondary battery negative electrode binder composition, secondary battery negative electrode, and secondary battery |
KR102024141B1 (ko) * | 2016-06-21 | 2019-09-23 | 주식회사 엘지화학 | 염화비닐계 중합체의 제조방법 |
TWI759819B (zh) * | 2020-08-12 | 2022-04-01 | 長春石油化學股份有限公司 | 聚乙烯醇及包含其之保護溶液及聚醋酸乙烯乳液 |
TW202424125A (zh) * | 2022-10-11 | 2024-06-16 | 日商力森諾科股份有限公司 | 塗液、塗液的製造方法及複合材料的製造方法 |
JPWO2024080254A1 (ja) * | 2022-10-11 | 2024-04-18 | ||
KR20250081878A (ko) * | 2022-10-11 | 2025-06-05 | 가부시끼가이샤 레조낙 | 도액, 도액의 제조 방법 및 복합 재료의 제조 방법 |
Family Cites Families (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2583453B2 (ja) * | 1989-08-01 | 1997-02-19 | 信越化学工業株式会社 | 可塑剤吸収性の改良された塩化ビニル系重合体の製造方法 |
JPH0762006A (ja) * | 1993-08-20 | 1995-03-07 | Tosoh Corp | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
JP3529857B2 (ja) * | 1994-10-07 | 2004-05-24 | 株式会社クラレ | ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤 |
JP3441258B2 (ja) * | 1995-09-08 | 2003-08-25 | 株式会社クラレ | ビニル系化合物の懸濁重合用分散助剤及び分散安定剤 |
JP3587481B2 (ja) | 1995-11-09 | 2004-11-10 | 日本合成化学工業株式会社 | ビニル系化合物の懸濁重合用分散助剤 |
JPH10101737A (ja) | 1996-09-27 | 1998-04-21 | Chisso Corp | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
JPH10101715A (ja) | 1996-09-27 | 1998-04-21 | Chisso Corp | 塩化ビニル系重合体の製造法 |
JP4303872B2 (ja) * | 2000-07-19 | 2009-07-29 | 株式会社クラレ | ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤 |
JP4781622B2 (ja) * | 2003-09-08 | 2011-09-28 | 株式会社クラレ | 分散安定剤 |
PT103239A (pt) | 2004-03-02 | 2005-09-30 | Shinetsu Chemical Co | Processo para a producao de polimeros a base de cloreto de vinilo |
JP4163182B2 (ja) * | 2004-03-02 | 2008-10-08 | 信越化学工業株式会社 | 塩化ビニル系重合体の製造方法 |
DE102006030557A1 (de) * | 2006-07-03 | 2008-01-10 | Celanese Emulsions Gmbh | Verfahren zur Herstellung wässriger Vinylester-Dispersionen |
KR20090117872A (ko) * | 2006-11-30 | 2009-11-13 | 뉴빌 에스.알.엘. | 반응기 내에서 촉매의 직접생성을 이용한 폴리염화비닐의 현탁중합방법 및 이 반응을 위해 첨가되는 안정화-현탁화 제제 |
JP2008202034A (ja) * | 2007-01-23 | 2008-09-04 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 懸濁重合用分散安定剤およびそれを用いた塩化ビニル系重合体の製造方法 |
EP2154161B1 (en) * | 2007-04-16 | 2012-01-04 | Kuraray Co., Ltd. | Dispersion stabilizer for suspension polymerization |
ES2415406T3 (es) * | 2007-07-13 | 2013-07-25 | Kuraray Co., Ltd. | Proceso para producir resina vinílica |
KR101958630B1 (ko) * | 2012-07-19 | 2019-03-15 | 주식회사 쿠라레 | 현탁 중합용 분산 안정제 및 비닐계 수지의 제조 방법 |
KR101342073B1 (ko) * | 2012-09-21 | 2013-12-16 | 한화케미칼 주식회사 | 염화비닐계 공중합체 수지 및 그 제조 방법 |
US9505921B2 (en) * | 2012-12-28 | 2016-11-29 | Kuraray Co., Ltd. | Dispersion stabilizer for suspension polymerization and vinyl resin production method |
TWI616457B (zh) * | 2013-08-07 | 2018-03-01 | Kuraray Co., Ltd. | Dispersion stabilizer for suspension polymerization and method for producing vinyl resin |
ES2856052T3 (es) * | 2013-08-07 | 2021-09-27 | Kuraray Co | Estabilizador de dispersión para la polimerización en suspensión y método de fabricación de resina de vinilo |
ES2911374T3 (es) * | 2013-12-16 | 2022-05-19 | Ercros Sa | Procedimiento para la preparación de polímeros basados en haluros de vinilo |
CN106133009B (zh) * | 2014-03-28 | 2019-04-30 | 辛色姆(英国)有限公司 | 用于悬浮聚合反应的二级悬浮剂 |
-
2015
- 2015-04-08 TW TW104111233A patent/TWI647242B/zh active
- 2015-04-08 ES ES15776953T patent/ES2705624T3/es active Active
- 2015-04-08 EP EP15776953.0A patent/EP3130610B1/en active Active
- 2015-04-08 JP JP2016512752A patent/JP6525000B2/ja active Active
- 2015-04-08 WO PCT/JP2015/060958 patent/WO2015156311A1/ja active Application Filing
- 2015-04-08 CN CN201580030904.1A patent/CN106459231B/zh active Active
- 2015-04-08 US US15/302,281 patent/US9751963B2/en active Active
- 2015-04-08 KR KR1020167031266A patent/KR102220005B1/ko not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN106459231A (zh) | 2017-02-22 |
US9751963B2 (en) | 2017-09-05 |
KR102220005B1 (ko) | 2021-02-26 |
JPWO2015156311A1 (ja) | 2017-04-13 |
US20170029540A1 (en) | 2017-02-02 |
EP3130610A4 (en) | 2017-11-15 |
TW201542599A (zh) | 2015-11-16 |
TWI647242B (zh) | 2019-01-11 |
WO2015156311A1 (ja) | 2015-10-15 |
CN106459231B (zh) | 2018-07-03 |
KR20160147806A (ko) | 2016-12-23 |
ES2705624T3 (es) | 2019-03-26 |
EP3130610B1 (en) | 2018-12-05 |
EP3130610A1 (en) | 2017-02-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6525000B2 (ja) | ビニル樹脂の製造方法 | |
JP6257629B2 (ja) | 懸濁重合用分散安定剤およびビニル系樹脂の製造方法 | |
JP6704350B2 (ja) | 懸濁重合用分散安定剤及びビニル系樹脂の製造方法 | |
TW201429998A (zh) | 懸浮聚合用分散安定劑及乙烯系樹脂之製造方法 | |
JP6212782B2 (ja) | 懸濁重合用分散安定剤及びそれを用いたビニル樹脂の製造方法 | |
CN104066753A (zh) | 悬浮聚合用分散稳定剂 | |
WO2021006016A1 (ja) | 変性ビニルアルコール系重合体及び懸濁重合用分散安定剤 | |
JP6467741B2 (ja) | 懸濁重合用分散安定剤及びビニル樹脂の製造方法 | |
JP4615153B2 (ja) | ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤 | |
JP4754112B2 (ja) | ビニル系化合物の懸濁重合用分散安定剤 | |
JP3880558B2 (ja) | ビニル系化合物の懸濁重合用分散剤および懸濁重合方法 | |
JPWO2020050106A1 (ja) | 懸濁重合用分散助剤及びビニル系樹脂の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20171003 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20181218 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190409 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190422 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6525000 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |