JP6520383B2 - ガラス積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、支持板、硬化樹脂層、及びガラス基板をこの順に積層したガラス積層体、並びにガラス積層体から得られる電子デバイス用基板に関する。
近年、有機ELパネル、太陽電池、薄膜2次電池、液晶表示装置等の電子デバイスの薄型化、軽量化が進行しており、これらの電子デバイスに用いられるガラス基板の薄板化が進行している。しかしながら、薄板化によりガラス基板の強度が低下すると、ガラス基板のハンドリング性が悪化するという問題があった。また、ハンドリング性の観点から、ガラス基板の代わりに、樹脂基板を用いることも可能であるが、樹脂基板は、耐薬品性、耐透湿性、耐熱性等に問題があった。
そこで、最近では、薄板ガラスに透明樹脂を積層させて、ハンドリング性を向上させた積層体や、薄板ガラスを支持板で補強した積層体が提案されている。
ハンドリング性を向上させたガラス積層体としては、例えば以下の開示がある。
特許文献1には、100μm以下の厚みのガラスシート上に、紫外線硬化性組成物を直接塗布し、硬化させることで、該ガラスシートよりも薄い厚みを有する紫外線硬化樹脂を積層した基板が開示されている。
特許文献2には、500μm以下の厚みのガラスフィルムに、200μm以下の厚みのポリマー層を形成するための、コーティングモジュール、UV照射経路及び乾燥経路を有する製造ラインが開示されている。
特許文献3には、支持板と樹脂層とガラス基板とをこの順で有する積層体、ガラス基板上にデバイスを形成した後、ガラス基板と樹脂層との界面で剥離するプロセスが開示されている。
特許文献4には、剛直板とハードコート層と可撓性シートとをこの順で有する素子作製工程用基板、素子作製工程において素子工程用基板を搬送した後に剛直板を剥離するプロセス、及び剛直板を剥離して得られるハードコート層を有する可撓性シートが開示されている。
特表2002−521234号公報 特表2002−542971号公報 国際公開第2013/058217号パンフレット 特開2009−265215号公報
しかしながら、特許文献1及び2は、ガラス上に直接、紫外線硬化性組成物をコーティングするなどして積層体を作製するプロセスが開示されているに過ぎず、例えば、電子デバイス部材をガラス上に形成する工程では、積層体自体にたわみなどが生じる可能性があるため、実用上好ましくない。
特許文献3に記載の積層体は、ガラス基板と樹脂層とを剥離することが想定されており、剥離後のガラス基板はハンドリング性に劣るため、割れの発生やクラックの進展などの懸念が生じる。
特許文献4では、ハードコート層の機械的強度について言及されているものの、非常に
脆いハードコート層が積層されているため、可撓性シートとして薄板ガラスを用いた場合、剛直板から剥離する際に、変形による薄板ガラスの割れの発生を防止できないことが懸念され、さらには、薄板ガラスに一度クラックが入ると面方向に伝搬し、フィルム形状が保持できないことが懸念される。
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、硬化樹脂層が積層されたガラス基板を支持板と積層させたガラス積層体であって、ガラス基板にハンドリング性を付与し、且つ、硬化樹脂層と支持板の界面で容易に剥離することができ、支持板を剥離した後は、割れの発生やクラックの進展が著しく改善されたガラス基板と硬化樹脂層の積層体を提供することにある。
本発明者らは上記課題について鋭意検討した結果、特定の厚み比を満たすように支持板、硬化樹脂層、ガラス基板をこの順に積層し、硬化樹脂層が特定の機械強度を有し、且つ、支持板と硬化樹脂層の界面の剥離強度が硬化樹脂層とガラス基板の界面の剥離強度よりも低いことによって、ハンドリング性に優れたガラス積層体であって、剥離プロセスを容易に達成でき、割れの発生やクラックの進展が著しく改善されたガラス基板と硬化樹脂層の積層体が得られることを見出した。
すなわち本発明は以下の通りである。
[1] 厚み0.2mm以上、5mm以下の支持板、引張弾性率が50MPa以上、2500MPa以下、引張破断強度が10MPa以上、且つ、引張破断伸度が5%以上の硬化樹脂層、及び、厚み200μm以下のガラス基板をこの順に備え、ガラス基板の厚み(d1)と硬化樹脂層の厚み(d2)との比(d1/d2)が0.3〜3、且つ、ガラス基板と硬化樹脂層の総厚(d1+d2)と支持板の厚み(d3)との比(d3/(d1+d2))が1〜25であり、且つ、支持板と硬化樹脂層の界面の剥離強度が、硬化樹脂層とガラス基板の界面の剥離強度よりも低い、ガラス積層体。
[2] 前記支持板の硬化樹脂層側表面が、離型処理されていることを特徴とする[1]に記載のガラス積層体。
[3] 前記硬化樹脂層の引張破断伸度が10%以上であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のガラス積層体。
[4] 前記ガラス基板が、前記硬化樹脂層の外形の内側に設けられていることを特徴とする[1]〜[3]いずれかに記載のガラス積層体。
[5] 硬化性組成物、ガラス基板、及び支持板を一度に積層した後、硬化性組成物からなる層を硬化させて硬化樹脂層を形成する工程、を含む製造方法により作製された[1]〜[4]のいずれかに記載のガラス積層体。
[6] 前記硬化樹脂層が、紫外線硬化性組成物からなる層を硬化させて得られる層であることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載のガラス積層体。
[7] [1]〜[6]のいずれかに記載のガラス積層体から、支持板を硬化樹脂層と支持板との界面で剥離して得られる電子デバイス用基板。
[8] [7]に記載の電子デバイス用基板を用いてなる電子デバイス。
本発明により、200μm以下の厚みを有するガラス基板上に電子デバイス部材形成などの工程を経るのに十分なハンドリング性を有し、且つ、支持板が容易に剥離可能な構成にすることで、割れの発生やクラックの進展が著しく改善されたガラス基板と硬化樹脂層の積層体を得ることができるガラス積層体を提供できる。
得られたガラス基板と硬化樹脂層の積層体は、電子デバイス用基板、或いはフレキシブルデバイス用基板として好適に用いることができる。
本発明の1つの実施形態によるガラス積層体の概略断面図である。 本発明の1つの実施形態によるガラス積層体を積層方向から見た、ガラス基板の外形(13の実線範囲)、硬化樹脂層の外形(14の実線範囲)の関係を示した図である。
以下に本発明のガラス積層体の実施の形態を詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の実施形態の一例(代表例)を説明するものであり、本発明はこれらの内容に特定されるものではない。
なお、本明細書においては、簡便のために、「ガラス積層体」を「本積層体」、ガラス積層体から支持板を剥離することで得られるガラス基板と硬化樹脂層の積層体を「硬化樹脂層付きガラス基板」と称することがある。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるガラス積層体の概略断面図である。ガラス積層体100は、支持板12、硬化樹脂層11及びガラス基板10をこの順に備えている。
以下では、先ず、ガラス基板や硬化樹脂層、支持板をはじめ、本発明に係るガラス積層体に用いられる材料等について説明する。後述するガラス積層体の製造方法ではこれらの材料等が用いられる。
<1.ガラス基板>
本発明に用いられるガラス基板は、厚みが200μm以下の板状のものであれば、任意の適切なものが採用され得る。材質としては、例えば、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等、ほぼいかなるガラス組成のものも適用でき、強化、表面処理等の二次加工を施したものも使用可能であり、いずれも用途により使い分けられる。市販されている具体例としては、無アルカリガラスである日本電気硝子株式会社製の商品名「OA−10G」が挙げられる。
厚みが200μm以下のガラスは、原理的にはガラス溶融体の固化する温度より上の温度にてガラス溶融体を引き延ばして作ることが可能である。ガラス組成、ガラス溶融体の厚み、温度、引き取り速度によりガラス基板の厚みを制御することができる。
ガラス基板の厚みは、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは10μm以上、さらに好ましくは20μm以上である。一方で、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは80μm以下である。0.1μm以上とすることで、機械的強度の極度の低下を防ぎ、硬化樹脂層が形成された際などのストレスによる破損を防ぐことができる。一方で、200μm以下とすることで、ガラス単体での製造効率を悪化させず、ハンドリング性に優れ、二次加工性改良を一つの目的とした硬化樹脂層の積層を効率良く行うことができる。
本発明に用いられるガラス基板は、必要に応じて後述する硬化樹脂層側の表面に何らかの表面処理を施してもよい。表面処理を行うことによって、硬化樹脂層との密着性を向上させ、ハンドリング時の剥離を防止することができる。
表面処理剤は特に限定されず、メトキシシラン、エトキシシラン、クロロシラン、シラザンなどの誘導体が挙げられ、特にアミノ基、アクリル基、メタクリル基を末端に有するメトキシシラン誘導体が好適に用いられる。
<1−1.ガラス基板の全光線透過率>
ガラス基板の全光線透過率は、80%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上が特に好ましい。80%以上であれば、ガラス積層体のより高い光透過性を達成
できる。このようなガラス基板は、公知のものを適宜選択することや、公知の方法で作製することで得ることができる。
尚、全光線透過率は、例えば、JIS K 7361に準拠する方法で測定することができる。このとき、例えば、透過率計(村上色彩技術研究所製「HR−100」)を用いることができる。
<1−2.ガラス基板の平均面粗さ>
ガラス基板の片面に硬化樹脂層が形成される場合には、その他方の面、即ち、硬化樹脂層が形成されない面の平均面粗さは、好ましくは10nm以下、より好ましくは5nm以下、さらに好ましくは2nm以下である。10nm以下であれば、該面上に更に薄膜を積層させた場合に均一な膜となりやすく、例えば、本実施形態に係るガラス積層体を基板として用い、該ガラス基板表面に電子デバイス部材を形成する工程において、非常に薄く(数十nm厚)、且つ表面抵抗値の低い導電層を形成できるため、本実施形態に係るガラス積層体や硬化樹脂層付きガラス基板を電子デバイスの基板として好適に用いることができる。下限は、特には制限されないが、0.1nm以上であることが好ましい。このようなガラス基板としては、公知のものを適宜選択することや、公知の方法で作製することで得ることができる。
なお、平均面粗さ(算術平均粗さ(Sa))は、下記測定方法にて算出できる。
算術平均粗さ(Sa)の測定方法:
非接触表面・層断面計測システムVertScan2.0(株式会社菱化システム製)を用いガラス基板の表面観察(観察視野:93.97μm×71.30μm)を実施し、ガラス基板の表面について、平均面粗さ(算術平均粗さSa)を算出する。
<2.支持板>
本発明における支持板は、電子デバイス部材の形成工程におけるガラス基板のハンドリング性を向上させ、変形や破損を抑制する。
本発明における支持板としては、例えば、ガラス板、樹脂板、SUS板などの金属板などが用いられる。通常、電子デバイス部材の形成工程においては熱処理を伴うため、支持板は、主にガラス基板との線膨張係数の差の小さい材料で形成されることが好ましく、ガラス基板と同一材料で形成されることがより好ましく、支持板はガラス板であることが好ましい。特に、支持板は、ガラス基板と同じガラス材料からなるガラス板であることが好ましい。
支持板の厚みは、好ましくは0.2mm以上、より好ましくは0.3mm以上、更に好ましくは0.5mm以上である。一方で、好ましくは5mm以下、より好ましくは2mm以下である。0.2mm以上とすることで、形成されたガラス積層体を搬送する際などにたわみが生じることがなくなり、電子デバイス部材形成などの工程に容易に通すことができる。一方で、5mm以下とすることで、ガラス積層体の軽量化や、梱包の効率化がさらに可能となる。
本発明に用いられる支持板は、必要に応じて後述する硬化樹脂層側の表面に離型処理を施してもよい。離型処理を行うことによって、硬化樹脂層との剥離性を向上させ、硬化樹脂層を支持板から剥離する際の硬化樹脂層の破断などを防止しやすくなる。
離型処理としては、特に限定されないが、支持板の硬化樹脂層側の表面を離型剤で処理することが挙げられる。
離型剤は特に限定されず、シリコーン系化合物(例えば、シリコーンオイル、熱硬化シリコーン、紫外線硬化シリコーン、変性シリコーンなど)、フッ素系化合物(例えば、フッ素系樹脂など)、オレフィン樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられ、特にシリコーン系化合物が好適に用いられる。
<3.硬化樹脂層>
本発明に用いられる硬化樹脂層は、支持板とガラス基板との中間層に用いられ、ガラス積層体上に電子デバイス部材を形成した後は、硬化樹脂層と支持板との界面で支持板を剥離できる。支持板を剥離する際や剥離した後は、厚みが薄く耐衝撃性に乏しいガラス基板を硬化樹脂層で被覆することによって、ガラス基板の割れの発生やクラックの伝搬を防止することが可能になる。
硬化樹脂層は、硬化性組成物を硬化させてなる層である。
また、硬化樹脂層は、50MPa以上、2500MPa以下の引張弾性率を有し、10MPa以上の引張破断強度を有し、且つ、引張破断伸度が5%以上であることが必要である。かかる範囲の引張弾性率、引張破断強度、及び引張破断伸度を有することによって、硬化樹脂層と支持板との界面で支持板を剥離する際に、硬化樹脂層の過度な変形が抑えられ、硬化樹脂層が破断することなく剥離することが可能となる。またガラス基板への過度な曲げ応力が抑えられ、ガラス基板の破損を防止することが可能となる。
<3−1.硬化性組成物>
硬化性組成物は、硬化処理によって硬化する組成物であれば、該組成物に含まれる成分は特に限定されないが、例えば、加熱処理や、活性エネルギー線照射により硬化する硬化性組成物が挙げられる。中でも、硬化処理工程が簡便であることから、熱硬化性組成物又は紫外線硬化性組成物であることが好ましい。
硬化性組成物は、硬化性樹脂、必要に応じて重合開始剤を含む。尚、本発明の効果を阻害しない他の成分や、本発明の効果を向上する他の成分を含んでもよい。そのような成分については後述する。
<3−1−1.硬化性樹脂>
硬化性組成物に含まれる硬化性樹脂としては、硬化処理によって重合反応が誘発され、硬化する成分であれば特に限定されないが、短時間かつ容易に硬化達成可能であることから、紫外線硬化性モノマー及びオリゴマーを好ましい例として挙げることができる。
上記紫外線硬化性モノマー及びオリゴマーとしては、機械的物性、透明性及び加工性などの観点から、(メタ)アクリルモノマー、および(メタ)アクリルオリゴマーが好ましい。
例えば、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート等のモノマーやオリゴマーが挙げられる。
さらに、これらのいくつかを例示すると、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、イソアミルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレートなど、1個以上の炭素−炭素二重結合を有する単官能、若しくは多官能のアクリルモノマー又はメタクリルモノマー類が挙げられる。
なお、これらは1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。
市販品としては、例えば、ウレタンアクリレートである新中村化学工業株式会社製の商品名「NKオリゴUA−122P」などが挙げられる。
硬化性組成物における硬化性樹脂の総濃度は、加工時の粘度、および加工後の機械物性の観点から、好ましくは50質量%以上、より好ましくは65質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上である。
<3−1−2.光重合開始剤>
本発明で硬化性樹脂が紫外線硬化性モノマー及びオリゴマーである場合、硬化性組成物は光重合開始剤を含む。光重合開始剤は、活性エネルギー線を吸収して活性化(励起)し、開裂反応等を介して反応を開始するために用いられるものである。
上記光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン系、アセトフェノン系、チオキサントン系、フォスフィンオキシド系及びパーオキシド系等の光重合開始剤を挙げることができる。具体例としては、例えば、ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェン、メチルオルトベンゾイルベンゾエイト、4−フェニルベンゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、メチルベンゾイルホルメート等を例示することができる。これらは1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
市販品としては、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、商品名「IRGACURE184」)などが挙げられる。
硬化性組成物における重合開始剤の濃度は、硬化反応をより確実に実施させる観点から、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは1質量%以上である。一方で、重合開始剤の未反応物によるアウトガスの発生を抑制する観点から、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下である。
<3−1−3.その他の成分>
上記の他にも、例えば、硬化性樹脂の硬化性、吸水性、密着性、硬度、耐熱性、及び機械強度などの物性を調整するために、(メタ)アクリル酸エステル、リン酸(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、チオール化合物などのモノマー成分、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等のポリマー成分を任意で添加し、上記硬化性組成物とすることができる。これらの中でも特にチオール化合物を添加することが、耐熱性、および機械強度が向上するため好ましい。チオール化合物としては、例えばペンタエリスルトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスルトールテトラキスチオプロピオネートなどが挙げられる。なお、これらは1種又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
また、シランカップリング剤、増感剤、架橋剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、充填材、酸化防止剤、レベリング剤、スリップ剤、微粒子、分散剤、熱可塑性樹脂等を、硬化性や透明性、吸水性等の物性に支障とならない範囲で、任意で添加することができる。
なお、これらは1種又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。
<3−1−4.硬化樹脂層の厚み>
硬化樹脂層の厚みは、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは10μm以上である。一方で、好ましくは200μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは50μm以下である。
硬化樹脂層の厚みが1μm以上であることで、ガラス基板に加わる衝撃を緩和すること
ができ、硬化樹脂層付きガラス基板のより優れたハンドリング性を実現できるので好ましい。一方、硬化樹脂層の厚みを200μm以下とすることで、ガラス積層体を真空プロセスに適用した際にも、水分や低分子量成分からなるアウトガス量をプロセス上好ましい範囲内に収めることができる。
硬化樹脂層の厚みは、硬化性組成物の塗工厚みや、後述する種々のコーティング方式によって適宜調整することができる。
<3−1−5.硬化樹脂層の全光線透過率>
硬化樹脂層の全光線透過率は、80%以上が好ましく、85%以上がより好ましく、90%以上が特に好ましい。80%以上であれば、硬化樹脂層付きガラス基板のより高い光透過性を達成することができる。
尚、全光線透過率は、例えば、JIS K 7361に準拠する方法で測定することができる。このとき、例えば、透過率計(村上色彩技術研究所製「HR−100」)を用いることができる。
硬化樹脂層の全光線透過率を調整するには、共役系の短い分子骨格や、結晶性の低い分子骨格を有する硬化性樹脂を適宜選択することにより調整できる。
<3−1−6.硬化樹脂層の引張弾性率>
硬化樹脂層の引張弾性率は、50MPa以上であることが重要であり、好ましくは250MPa以上、より好ましくは500MPa以上、特に好ましくは、700MPa以上である。一方、2500MPa以下であることが重要であり、好ましくは、2300MPa以下、より好ましくは2100MPa以下、特に好ましくは2000MPa以下である。
50MPa以上の引張弾性率を有することにより、硬化樹脂層と支持板との界面で剥離する際に、硬化樹脂層の過度な変形が抑えられ、破断することなく剥離することが可能となる。
一方、引張弾性率を2500MPa以下とすることにより、硬化樹脂層と支持板との界面で剥離する際に、ガラス基板に過度な曲げ応力がかかることを抑制し、ガラス基板の破損を防止することが可能となる。
硬化樹脂層の引張弾性率は、以下の方法で測定することができる。
硬化性組成物を硬化させて、厚み200μm、幅2cm、長さ150mmの短冊状樹脂サンプルを作製し、引張試験機(株式会社島津製作所製、AGS−X)を用いて、短冊状樹脂サンプルの長手方向の伸びと応力を測定し、これらの値から引張弾性率を算出し、硬化樹脂層の引張弾性率とした。試験条件は、チャック間距離を10cm、引っ張り速度を10mm/minとし、25℃で測定した。
<3−1−7.硬化樹脂層の引張破断伸度>
硬化樹脂層の引張破断伸度は、5%以上であることが重要である。好ましくは10%以上、より好ましくは15%以上である。一方で、好ましくは500%以下、より好ましくは400%以下、さらに好ましくは300%以下である。
5%以上の引張破断伸度を有することにより、硬化樹脂層付きガラス基板をカットする際に切断箇所からのクラックの伝搬を抑制することができる。また、ガラス積層体や硬化樹脂層付きガラス基板内部で万が一ガラス基板が破損した際でも、硬化樹脂層は破断することなく、ガラス積層体や硬化樹脂層付きガラス基板としてはその形状を保持するため、ガラスの飛散を防止することが可能となる。さらには、硬化樹脂層と支持板の界面で剥離する際、硬化樹脂層が破断することなく剥離することが可能となる。
硬化樹脂層の引張破断伸度を調整する方法としては、含有する硬化樹脂の原料となるモノマーやオリゴマーの分子量、官能基数を適宜選択することにより適当な架橋密度に調整する方法、フィラーを適宜添加する方法、又は活性エネルギー線の照射量等を適宜調整す
る方法、などが挙げられる。
硬化樹脂層の引張破断伸度は、以下の方法で測定することができる。
硬化性組成物を硬化させて、厚み200μm、幅10mm、長さ100mmの短冊状樹脂サンプルを作製し、引張試験機(株式会社島津製作所製、AGS−X)を用いて、短冊状樹脂サンプルの引張破断伸度を測定し、硬化樹脂層の引張破断伸度とした。試験条件は、チャック間距離を40mm、引っ張り速度を50mm/minとし、25℃で測定した。
<3−1−8.硬化樹脂層の引張破断強度>
硬化樹脂層の引張破断強度は、10MPa以上であることが重要であり、好ましくは12MPa以上、より好ましくは15MPa以上、さらに好ましくは30MPa以上である。
引張破断強度が10MPa以上の値を有することにより、硬化樹脂層と支持板との界面で剥離する際に、硬化樹脂層の剥離途中での破断を抑制することが可能になる。
硬化樹脂層の引張破断強度は、以下の方法で測定することができる。
硬化性組成物を硬化させて、厚み200μm、幅10mm、長さ100mmの短冊状樹脂サンプルを作製し、引張試験機(株式会社島津製作所製、AGS−X)を用いて、短冊状樹脂サンプルの引張破断強度を測定し、硬化樹脂層の引張破断強度とした。試験条件は、チャック間距離を40mm、引っ張り速度を50mm/minとし、25℃で測定した。
<4.ガラス積層体>
本発明のガラス積層体は、ガラス基板を支持板に積層した構成を有するため、ガラス基板のハンドリング性を向上させることができ、ガラス基板上に電子デバイス部材を形成する工程に問題なく適用できる。
本積層体は、ガラス基板の厚み(d1)と硬化樹脂層の厚み(d2)との比(d1/d2)が0.3〜3、且つ、ガラス基板と硬化樹脂層の総厚(d1+d2)と支持板の厚み(d3)との比(d3/(d1+d2))が1〜25であることが重要である。
ガラス基板の厚み(d1)と硬化樹脂層の厚み(d2)との比が0.3〜3の範囲内であれば、ガラス基板の割れ、飛散を著しく改良しつつ、反りなどを防止することが可能となる。ガラス基板と硬化樹脂層の総厚(d1+d2)と支持板の厚み(d3)との比(d3/(d1+d2))が1〜25の範囲内であれば、ガラス積層体のハンドリング性を保った状態で、その厚みが過度に大きくならないため、梱包時の効率、および電子デバイス部材形成工程での操作性を損なうおそれが無い。
上記2つの厚み比を満たすガラス積層体は、電子デバイス部材形成工程でも撓むことなく、さらには、支持板を剥離することで、割れの発生やクラックの進展が著しく改善されたガラス基板と硬化樹脂層の積層体を得ることができる。
また、得られたガラス基板と硬化樹脂層の積層体は、電子デバイス用基板、或いはフレキシブルデバイス用基板として好適に用いることができる。
ガラス基板の厚み(d1)と硬化樹脂層の厚み(d2)との比(d1/d2)は、ガラス基板の割れ、飛散を著しく改良しつつ、反りなどを防止する観点から、0.4〜2.5が好ましく、0.5〜2.0がさらに好ましい。
ガラス基板と硬化樹脂層の総厚(d1+d2)と支持板の厚み(d3)との比(d3/(d1+d2))は、ガラス積層体のハンドリング性を保った状態で、ガラス積層体の厚みが過度に大きくしない観点から、3〜20が好ましく、5〜15がさらに好ましい。
ガラス基板の厚み(d1)と硬化樹脂層の厚み(d2)との比(d1/d2)、ガラス基板と硬化樹脂層の総厚(d1+d2)と支持板の厚み(d3)との比(d3/(d1+
d2))を調整するには、好ましい厚み範囲のガラス基板や支持板を適宜用いることで調整できる。
更に、本積層体において、支持板と硬化樹脂層の界面の剥離強度が、硬化樹脂層とガラス基板の界面の剥離強度よりも低いことが重要である。この剥離強度の大小関係を満たすことにより、硬化樹脂層と支持板との界面で剥離することが可能となり、支持板剥離後もハンドリング性に優れた硬化樹脂層付きガラス基板を提供することができる。
支持板と硬化樹脂層の界面、及び硬化樹脂層とガラス基板の界面の剥離強度を調整するには、支持板の硬化樹脂層側の表面に離型処理(前述した離型処理含む)をすることで調整できる。
図2は、ガラス基板の外形(13の実線範囲)及び硬化樹脂層の外形(14の実線範囲)の一例を示した図である。
本積層体を構成するガラス基板及び硬化樹脂層について、図2に示すようにガラス基板が硬化樹脂層の外形の内側に設けられていることが好ましい。
上記関係であれば、硬化樹脂層上にガラス基板が積層されていない部分が形成されるため、硬化樹脂層のみの部分を剥離の起点として用いることができ、支持板から剥離する際は、硬化樹脂層のみを把持し、ガラス基板に過度に荷重をかけることなく剥離することが可能となり、ガラス基板の破損を著しく防止することが可能となる。
<5.硬化樹脂層付きガラス基板>
本発明のガラス積層体から、支持板を剥離することにより、硬化性樹脂層付きガラス基板を得ることが出来る。硬化性樹脂層付きガラス基板は、ガラス基板に硬化樹脂層が積層されているため、支持板剥離後もハンドリング性に優れており、電子デバイス用基板、或いはフレキシブルデバイス用基板として好適に用いることができる。
電子デバイス用基板、或いはフレキシブルデバイス用基板として用いる場合には、硬化性樹脂層付きガラス基板の全光線透過率は80%以上であることが好ましく、85%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが特に好ましい。80%以上であれば、表示素子などの基板として好適に用いることができる。
電子デバイス用基板、或いはフレキシブルデバイス用基板として用いる場合には、硬化性樹脂層付きガラス基板の厚みは5μm以上、300μm以下であることが好ましく、10μm以上、200μm以下であることがさらに好ましく、30μm以上、100μm以下であることが特に好ましい。5μm以上、300μm以下であれば、ハンドリング性を損ねることなく、フレキシブル性に優れた、電子デバイス用、或いはフレキシブルデバイス用として好適な基板を提供することができる。
<6.ガラス積層体の製造方法>
本発明に係るガラス積層体の製造方法は、支持板、硬化性組成物からなる層、及び厚み200μm以下のガラス基板をこの順に積層した積層体を準備する工程、並びに該積層体に、例えば活性エネルギー線照射などを行うことによって硬化性組成物からなる層を硬化して、硬化樹脂層を形成する工程を含む。
<6−1.積層体準備工程>
本発明のガラス積層体の製造方法における積層体準備工程は、支持板、硬化性組成物からなる層、及び厚み200μm以下のガラス基板をこの順に積層した積層体を準備する工程である。
本工程では、例えば、ガラス基板上又は支持板上に、硬化性組成物からなる層を形成し
た後、他方のガラス基板又は支持板を積層する工程が挙げられる。
ガラス基板上又は支持板上に、硬化性組成物からなる層を形成する方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、スピンコータ塗工、ダイコータ塗工、バーコーター塗工、メイヤーバー塗工、エアナイフ塗工、グラビア塗工、リバースグラビア塗工、オフセット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、ディップコートなどを挙げることができる。
塗工における塗布速度、吐出量等は特に限定されず、硬化性組成物からなる層の組成や塗布スピード、硬化樹脂層の所望の厚みから適宜調整することができる。
また、硬化性組成物に溶剤を含む場合には、硬化性組成物からなる層を形成した後、溶剤を乾燥させ、除去する工程を含んでもよい。
硬化性組成物からなる層上に、ガラス基板又は支持板を積層する方法は特に限定されないが、プレスや、ハンドロール、ニップロールに通して積層する方法などが挙げられる。
ガラス基板上に硬化性組成物からなる層を形成した後に支持板を積層する方法、支持板上に硬化性組成物からなる層を形成した後にガラス基板を積層する方法のどちらも好ましいが、より厚い支持板上に硬化性組成物からなる層を形成する工程の方が簡便であることから、後者がより好ましい。
本工程では、硬化性組成物、ガラス基板、及び支持板を一度に積層させる方法も好ましい。このような積層方法を用いることによって、支持板上に硬化性組成物を塗布し、ガラス基板と貼合するような積層方法よりも、プロセスが簡易であり、硬化性組成物の塗布面が外気にさらされることがないため、異物混入や気泡の発生を抑制することができ、光学的欠陥の少ない良好なガラス積層体や硬化樹脂層付きガラス基板を作製することができる。
一度に積層させる方法としては、特に限定されないが、例えば、ガラス基板、硬化性組成物、支持板を同時にプレスやニップロールに通して硬化性組成物を圧延する方法などが挙げられる。
<6−2.硬化樹脂層形成工程>
本発明の製造方法における硬化樹脂層形成工程は、上記した「積層体準備工程」で準備した積層体に例えば活性エネルギー線照射を行い、硬化性組成物からなる層を硬化して硬化樹脂層を形成する工程である。
本工程では、硬化性組成物からなる層を硬化するための方法は特に限定されず、例えば、紫外線、可視光線などの活性エネルギー線照射、または加熱処理などによって硬化される。上記のうち、工程の簡便さから、硬化反応が短時間で行われる活性エネルギー線照射が好適に用いられる。
活性エネルギー線の光源、その配置、および光量等は、硬化性組成物を含む層を硬化できるのであれば特に限定されない。例として、紫外線により硬化させる場合には、光源としてキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプを有する紫外線照射装置等を用い、必要に応じて光量、光源の配置などが調整される。
また高圧水銀灯を使用する場合、80〜160W/cmの光量を有したランプ1灯に対して搬送速度5〜60m/分で硬化させるのが好ましい。
<7.硬化樹脂層付きガラス基板の製造方法>
硬化樹脂層付きガラス基板の製造方法は、本積層体において、支持板を硬化樹脂層の界
面で剥離できれば、特に限定されないが、例えば、支持板と硬化樹脂層との界面に鋭利な刃物状のものを差し込み、剥離のきっかけを与えた上で、水と圧縮空気との混合流体を吹き付けたりして剥離することができる。好ましくは、ガラス基板表面に電子デバイス部材を形成した積層体において、支持板が上側、電子デバイス部材が下側となるように定盤上に設置し、電子デバイス部材側を定盤上に真空吸着し、この状態でまず刃物を支持板と硬化樹脂層との界面に侵入させる。そして、その後に支持板側を複数の真空吸着パッドで吸着し、刃物を差し込んだ箇所付近から順に真空吸着パッドを上昇させる。そうすると支持板と硬化樹脂層との界面へ空気層が形成され、その空気層が界面の全面に広がり、電子デバイス部材を形成した硬化樹脂層付きガラス基板を容易に剥離することができる。
また、例えば、支持板を固定した状態で、ガラス基板側を複数のサクショングリップで吸着し、前述の剥離の起点箇所付近から順にサクショングリップを上昇させる。そうすると支持板と硬化樹脂層との界面へ空気層が形成され、その空気層が界面の全面に広がり、硬化樹脂層付きガラス基板を容易に剥離することができる。
更には、ガラス基板が硬化樹脂層の外形の内側に設けられている場合には、ガラス基板が積層されていない部分の、支持板と硬化樹脂層との界面に鋭利な刃物状のものを差し込み、剥離の起点を与えた上で、硬化樹脂層のみを手でつまんで引き上げることで硬化樹脂層をガラス基板ごと剥離することができる。
通常はガラス基板上に電子デバイス部材を形成した後、支持板を剥離する。
<8.ガラス積層体の用途>
本発明のガラス積層体は、例えば、有機EL素子などの電子デバイスの基板として好適に用いることができる。有機EL素子などの電子デバイスの基板として用いた場合、ガラス積層体のガラス基板上に電子デバイス部材を形成した後、樹脂層と支持板との界面で剥離することによって、フレキシブルな電子デバイスを得ることができるため、フレキシブルディスプレイやフレキシブル照明に用いることができる。
電子デバイスとしては、有機EL素子以外にも、太陽電池素子、薄膜二次電池素子、液晶表示素子、等が挙げられる。
なお、電子デバイス部材とは、ガラス基板上に形成され、電子デバイスの少なくとも一部を構成する部材であり、具体的には、有機EL素子、太陽電池素子、薄膜二次電池素子、液晶表示素子、または、各種電子部品などに用いられる部材が挙げられる。
有機EL素子に用いられる部材としては、透明電極や、金属電極、絶縁層、発光層、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層等が挙げられる。
また、太陽電池素子に用いられる部材としては、有機太陽電池素子の場合は、有機電子供与体及び有機電子受容体からなる有機半導体層、透明電極層、金属電極層等が挙げられ、その他に化合物型、色素増感型、量子ドット型太陽電池素子などに対応する各種部材等が挙げられる。
また、液晶表示素子に用いられる部材としては、透明電極層、液晶層等が挙げられる。
また、薄膜二次電池用部材としては、リチウムイオン型では、透明電極層、リチウム化合物を含む電解質層、金属を含む集電層が挙げられる。その他に、ニッケル水素型、ポリマー型、セラミックス電解質型などに対応する各種部材等が挙げられる。
また、電子部品用部材としては、CCDやCMOSでは、導電部や、絶縁部等が挙げられ、その他に、圧力センサ、加速度センサなどの各種センサに対応する各種部材等が挙げられる。
厚み200μm以下のガラス基板のみを用いて電子デバイスを形成しようとすると、ガラス基板が非常に割れやすいために、基板上に電子デバイス部材を形成する工程が困難になる。また、ガラス基板に予め樹脂層を積層した場合、割れなどは改善されるものの、基板自体が可撓性を有するため、電子デバイス部材の形成工程で基板を固定する際などに基
板がたわんでしまい、電子デバイスの厚みや位置精度の不良が発生しやすくなる。
そこで、ガラス基板を、樹脂層などを介して支持板に固定することで、電子デバイス部材を形成する工程中のハンドリング性が著しく向上し、良好な電子デバイスを形成することができる。
しかしながら、電子デバイス部材形成後にガラス基板と樹脂層との界面から支持板を剥離すると、ガラス基板自体は非常に割れやすいため、剥離後の割れの発生、さらにガラスの飛散などが懸念される。
本発明のガラス積層体は、硬化樹脂層で被覆されたガラス基板を支持板に固定することで電子デバイス部材の作成工程中のハンドリング性を向上させることができる。
また、電子デバイス部材形成工程後にガラス積層体から支持板を剥離する際は、特定の機械強度を有する硬化樹脂層がガラス基板を被覆しているため、ガラス基板を破損することなく、支持板を容易に剥離することができる。
ガラス積層体から支持板を硬化樹脂層との界面で剥離して得られる電子デバイス、或いはフレキシブルデバイスは、ガラス基板を硬化樹脂層で覆っていることから、ガラス基板の割れや飛散を防止することが可能となる。
<用語の説明>
本明細書において「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図を包含する。
本明細書において、外形と表現した場合、本積層体の積層方向から見た際の、各層の占有範囲を意図している。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明が以下の実施例の記載に限定されるものではない。
<評価>
実施例及び比較例で得られたガラス積層体を下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
実施例および比較例で得られたガラス積層体の硬化樹脂層の引張弾性率、引張破断伸度、及び引張破断強度を以下の方法で測定した。
(硬化樹脂層の引張弾性率)
硬化性組成物を硬化させて、厚み200μm、幅2cm、長さ150mmの短冊状樹脂サンプルを作製し、引張試験機(株式会社島津製作所製、AGS−X)を用いて、短冊状樹脂サンプルの長手方向の伸びと応力から引張弾性率を測定し、硬化樹脂層の引張弾性率とした。試験条件は、チャック間距離を10cm、引っ張り速度を10mm/minとし、また25℃で測定した。
(硬化樹脂層の引張破断伸度及び引張破断強度)
硬化性組成物を硬化させて、厚み200μm、幅10mm、長さ100mmの短冊状樹脂サンプルを作製し、引張試験機(株式会社島津製作所製、AGS−X)を用いて、短冊状樹脂サンプルの引張破断伸度及び引張破断強度を測定し、硬化樹脂層の引張破断伸度及び引張破断強度とした。試験条件は、チャック間距離を40mm、引っ張り速度を50mm/minとし、また25℃で測定した。
(硬化樹脂層と支持板との剥離性評価)
得られたガラス積層体の硬化樹脂層と支持板との間に剃刀で剥離のきっかけを与えた。その後、硬化樹脂層のみを手で把持しながら静かに90°剥離し、剥離の様子を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:硬化樹脂層およびガラス基板が破断することなく、硬化樹脂層と支持板との界面で剥離し、且つ剥離後の支持板の表面に硬化樹脂層が全く残っていない。
×:剥離中に硬化樹脂層が破断し、硬化樹脂層と支持板との界面で剥離できなかった。
(硬化樹脂層付きガラス基板のクラック伝搬性)
ガラス積層体から支持板を剥離して得られた、硬化樹脂層付きガラス基板を端面からはさみ(コクヨS&T製「ハサ151B」)で5cm裁断し、裁断方向から伝搬するクラックの状況を以下の基準で評価した。
○:裁断方向からのクラックの伝搬が5mm未満
△:裁断方向からのクラックの伝搬が5mm以上10mm未満
×:裁断方向からのクラックの伝搬が10mm以上
[実施例1]
紫外線硬化性ウレタンアクリレートモノマー(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKオリゴUA−122P」)97質量%、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、商品名「IRGACURE184」)3質量%を均一に混合し、紫外線硬化性組成物1(塗料A)を得た。
また支持板としてガラス板(日本電気硝子株式会社製、商品名「OA−10G」、厚み:0.5mm)を用い、支持板の片面に、シリコーンオイル(信越化学工業株式会社製、商品名「KF−96SP」)をスプレーコートして離型処理を施した。
その後、ガラス基板(日本電気硝子株式会社製、商品名「OA−10G」、厚み:50μm)と支持板の離型処理面との間に塗料Aを挟んだのち、ニップロールを通すことによって、ガラス基板、塗料A、及び支持板を一度に積層し、
さらにガラス基板面から高圧水銀ランプ(160W/cm)を照射することによって、塗料Aからなる層を硬化させ、支持板側から、支持板、厚み40μmの紫外線硬化樹脂層、ガラス基板の順に積層されたガラス積層体を得た。
得られたガラス積層体について、上記方法にて硬化樹脂層と支持板との界面で剥離した後、セロハン粘着テープ(ニチバン株式会社製 商品名「CT−12」)を、硬化樹脂層付きガラス基板の硬化樹脂層側に貼りつけ、180°剥離したところ、硬化樹脂層はガラス基板から剥離しなかった。
また、別途、前記片面に離型処理を施した支持板の離型処理面に、前記硬化樹脂層を成形した積層体を作製し、上記セロハン粘着テープを硬化樹脂層側に貼りつけ、上記と同様の速度でセロハン粘着テープを180°剥離したところ、硬化樹脂層は支持板から剥離した。
該結果から、支持板と硬化樹脂層の界面の剥離強度が、硬化樹脂層とガラス基板の界面の剥離強度よりも低いことが確認された。
[実施例2]
紫外線硬化性ウレタンアクリレートモノマー(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKオリゴUA−122P」)90質量%、チオールモノマー(SC有機化学株式会社製、商品名「PEMP」)9質量%、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、商品名「IRGACURE184」)1質量%を均一に混合し、紫外線硬化性組成物2(塗料B)を得た。
また支持板(クリーンテック社製フロートガラス、厚み:0.7mm)の片面に、熱硬化性シリコーン樹脂(信越化学工業株式会社製、商品名「KS−847」)97質量%と白金触媒3質量%とをMEKで希釈したシリコーン塗料をバーコーターでコートした後に
150℃で10分熱処理することによって、離型処理を施した。
その後、ガラス基板(日本電気硝子株式会社製、商品名「OA−10G」、厚み:50μm)と支持板の離型処理面との間に塗料Bを挟んだのち、ニップロールを通すことによって、ガラス基板、塗料B、及び支持板を一度に積層し、さらにガラス基板面から高圧水銀ランプ(160W/cm)を照射することによって、塗料Bからなる層を硬化させ、支持板側から、支持板、厚み50μmの紫外線硬化樹脂層、ガラス基板の順に積層されたガラス積層体を得た。
得られたガラス積層体について、実施例1と同様の方法でテープ剥離の試験を行った結果、支持板と硬化樹脂層の界面の剥離強度が、硬化樹脂層とガラス基板の界面の剥離強度よりも低いことが確認された。
[実施例3]
紫外線硬化性ウレタンアクリレートモノマー(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKオリゴUA−122P」)54質量%、紫外線硬化性ウレタンアクリレートモノマー(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKオリゴUA−160TM」)27質量%、紫外線硬化性アクリレートモノマー(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKエステルATM−4P」)9質量%、チオールモノマー(SC有機化学株式会社製、商品名「PEMP」)9質量%、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、商品名「IRGACURE184」)1質量%を均一に混合し、紫外線硬化性組成物3(塗料C)を得た。
実施例2で使用した塗料Bを、塗料Cに変更した以外は、実施例2と同様の工程を経て、ガラス積層体を得た。
得られたガラス積層体について、実施例1と同様の方法でテープ剥離の試験を行った結果、支持板と硬化樹脂層の界面の剥離強度が、硬化樹脂層とガラス基板の界面の剥離強度よりも低いことが確認された。
[実施例4]
紫外線硬化性ウレタンアクリレートモノマー(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKオリゴUA−122P」)54質量%、紫外線硬化性ウレタンアクリレートモノマー(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKオリゴUA−160TM」)27質量%、紫外線硬化性の2官能アクリレートモノマーであるトリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKエステルA−DCP」)9質量%、チオールモノマー(SC有機化学株式会社製、商品名「PEMP」)9質量%、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、商品名「IRGACURE184」)1質量%を均一に混合し、紫外線硬化性組成物4(塗料D)を得た。
実施例2で使用した塗料Bを、塗料Dに変更した以外は、実施例2と同様の工程を経て、ガラス積層体を得た。
得られたガラス積層体について、実施例1と同様の方法でテープ剥離の試験を行った結果、支持板と硬化樹脂層の界面の剥離強度が、硬化樹脂層とガラス基板の界面の剥離強度よりも低いことが確認された。
[比較例1]
熱硬化性シリコーンゴム (モメンティブパフォーマンスマテリアルズジャパン合同会
社製、商品名「LRS7090」)のA液とB液とを1:1の質量比で均一に混合し、熱硬化性組成物1(塗料E)を得た。
その後、ガラス基板(日本電気硝子株式会社製、商品名「OA−10G」、厚み:50μm)と、実施例1と同様に離型処理が施された支持板の離型面との間に塗料Eを挟んだのち、ニップロールを通すことによって、一度にガラス基板、塗料E、及び支持板を積層し、作製した積層体を150℃10分で熱処理することによって、塗料Eからなる層を硬
化させ、支持板側から、支持板、厚み40μmのシリコーンゴム層、ガラス基板の順に積層されたガラス積層体を得た。
得られたガラス積層体について、硬化樹脂層と支持板とを剥離する際、硬化樹脂層の変形が大きく、途中で硬化樹脂層が破断した。
[比較例2]
紫外線硬化性ウレタンアクリレートモノマー(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKオリゴUA−122P」)48.5質量%、紫外線硬化性の2官能アクリレートモノマーであるトリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKエステルA−DCP」)48.5質量%、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、商品名「IRGACURE184」)3質量%を均一に混合し、紫外線硬化性組成物5(塗料F)を得た。実施例1で使用した塗料Aを、塗料Fに変更した以外は実施例1と同様の工程を経て、ガラス積層体を得た。
得られたガラス積層体について、硬化樹脂層と支持板とを剥離する際、硬化樹脂層が脆く、途中で硬化樹脂層が破断した。
[比較例3]
紫外線硬化性ウレタンアクリレートモノマー(第一工業製薬株式会社製、商品名「ニューフロンティアR−1304」)97質量%、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、商品名「IRGACURE184」)3質量%を均一に混合し、紫外線硬化性組成物6(塗料G)を得た。実施例1で使用した塗料Aを、塗料Gに変更した以外は実施例1と同様の工程を経て、ガラス積層体を得た。
得られたガラス積層体について、硬化樹脂層と支持板とを剥離する際、硬化樹脂層が脆く、途中で硬化樹脂層が破断した。
[比較例4]
紫外線硬化樹脂層の硬化後の厚みが10μmになるように、塗料Aをシート状に形成した以外は実施例1と同様の工程を経て、ガラス積層体を得た。
得られたガラス積層体について、硬化樹脂層と支持板とを剥離する際、ガラス基板に対して硬化樹脂層の厚みが薄すぎて強度が不足しているため、途中で硬化樹脂層が破断した。
[比較例5]
紫外線硬化性ウレタンアクリレートモノマー(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKオリゴUA−122P」)63質量%、紫外線硬化性ウレタンアクリレートモノマー(新中村化学工業株式会社製、商品名「NKオリゴUA−160TM」)27質量%、チオールモノマー(SC有機化学株式会社製、商品名「PEMP」)9質量%、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、商品名「IRGACURE184」)1質量%を均一に混合し、紫外線硬化性組成物7(塗料H)を得た。
実施例2で使用した塗料Bを、塗料Hに変更した以外は、実施例2と同様の工程を経て、ガラス積層体を得た。
得られたガラス積層体について、硬化樹脂層と支持板とを剥離する際、硬化樹脂層の変形が大きく、途中で硬化樹脂層が破断した。
得られたガラス積層体の試験結果を表1に示す。
本発明に係るガラス積層体は、ガラス基板を支持板に固定することで、ガラス基板上に電子デバイス部材を形成する工程中のハンドリング性を向上させることができ、電子デバイス部材を形成した後は、ガラス基板を支持板から容易に剥離することができる。
また、支持板を剥離して得られる電子デバイス用基板、或いはフレキシブルデバイス用基板は、ガラス基板を硬化樹脂層で覆っていることから、ガラス基板の割れや飛散を防止することが可能となる。
10 ガラス基板
11 硬化樹脂層
12 支持板
13 ガラス基板の外形
14 硬化樹脂層の外形
100 ガラス積層体

Claims (8)

  1. 厚み0.2mm以上、5mm以下の支持板、(メタ)アクリルモノマーおよび/または(メタ)アクリルオリゴマーを含む硬化性組成物を硬化させて得られる層であり、引張弾性率が50MPa以上、2500MPa以下、引張破断強度が10MPa以上、且つ、引張破断伸度が5%以上の硬化樹脂層、及び厚み200μm以下のガラス基板をこの順に備え、
    ガラス基板の厚み(d1)と硬化樹脂層の厚み(d2)との比(d1/d2)が0.3〜3、且つ、ガラス基板と硬化樹脂層の総厚(d1+d2)と支持板の厚み(d3)との比(d3/(d1+d2))が1〜25であり、且つ、
    支持板と硬化樹脂層の界面の剥離強度が、硬化樹脂層とガラス基板の界面の剥離強度よりも低い、ガラス積層体。
  2. 前記支持板の硬化樹脂層側表面が、離型処理されていることを特徴とする請求項1に記載のガラス積層体。
  3. 前記硬化樹脂層の引張破断伸度が10%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラス積層体。
  4. 前記ガラス基板が、前記硬化樹脂層の外形の内側に設けられていることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のガラス積層体。
  5. 前記硬化樹脂層が、(メタ)アクリルモノマーを含む硬化性組成物を硬化させて得られる層であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガラス積層体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラス積層体から、支持板を硬化樹脂層と支持板との界面で剥離して得られる電子デバイス用基板。
  7. 請求項6に記載の電子デバイス用基板を用いてなる電子デバイス。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラス積層体を製造する方法であって、硬化性組
    成物、ガラス基板、及び支持板を積層した後、硬化性組成物からなる層を硬化させて硬化樹脂層を形成する工程、を含む製造方法。
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