JP2016210150A - 積層体およびその製造方法と、物品 - Google Patents

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祐介 中井
Yusuke Nakai
祐介 中井
哲哉 地紙
Tetsuya Chigami
哲哉 地紙
恒祐 藤山
Kosuke Fujiyama
恒祐 藤山
大谷 剛
Takeshi Otani
剛 大谷
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Abstract

【課題】微細凹凸構造を表面に有する物品の使用中に表面の性能が低下した場合であっても、容易に性能を回復でき、回復後も表面特性に優れ、しかも生産性にも優れる積層体およびその製造方法と、物品の提供。
【解決手段】表面に可視光の波長以下の周期の微細凹凸構造を有する複数の微細凹凸構造層14が、微細凹凸構造面を上にして積層した積層体10であって、前記複数の微細凹凸構造層14は、微細凹凸構造面に離型層が設けられることなく剥離可能に積層している、積層体10。
【選択図】図1

Description

本発明は、積層体およびその製造方法と、物品に関する。
表面に可視光の波長以下の周期の微細な凹凸構造が配置された構造は、連続的に屈折率を変化させることができるため、反射防止性能を発現することが知られている。また、微細凹凸構造は、微細な産毛を備えたハスの葉が示す超撥水性能(ロータス効果)と同様の効果を発現することも知られている。
微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法としては、例えば、下記方法が提案されている。
(i)微細凹凸構造の反転構造を表面に有するモールドを用い、熱可塑性樹脂を射出成形またはプレス成形する際に、熱可塑性樹脂に微細凹凸構造を転写する方法。
(ii)微細凹凸構造の反転構造を表面に有するモールドと基材との間に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を充填し、活性エネルギー線の照射によって硬化させた後、モールドを離型して硬化物に微細凹凸構造を転写する方法。
(iii)前記モールドと基材との間に、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を充填した後、モールドを剥離して活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に微細凹凸構造を転写し、その後、活性エネルギー線の照射によって活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させる方法。
これらのうち、微細凹凸構造の転写性がよく、物品の表面の組成の自由度が高く、また、モールドがベルトやロールの場合に連続生産が可能であり、生産性に優れる点から、(ii)、(iii)の方法が好適である。
(ii)、(iii)の方法に用いる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物としては、例えば、下記の組成物が提案されている。
(1)ウレタンアクリレート等のアクリレートオリゴマーと、ラジカル重合性の官能基を有するアクリル系樹脂と、離型剤と、光重合開始剤とを含む光硬化性樹脂組成物(特許文献1)。
(2)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレートと、光重合開始剤と、ポリエーテル変性シリコーンオイル等のレベリング剤とを含む紫外線硬化性樹脂組成物(特許文献2)。
しかし、微細凹凸構造を表面に有する物品は、長時間の使用により表面に傷が付いたり、微細凹凸構造に付着した指紋等の汚れが累積したりするなど、使用中の耐久性に問題があった。
これらの問題を解決する方法として、表面に微細凹凸構造が形成された凹凸構造層が離型層を介して2層以上積層された積層体からなり、上層の凹凸構造層を剥離することにより、その内側(下層)の凹凸構造層を露出可能に構成されている構造体が提案されている(特許文献3)。
特許第4156415号公報 特開2000−71290号公報 特開2012−45841号公報
しかしながら、特許文献3に記載の構造体では、凹凸構造層が2層以上積層された積層体の下層の凹凸構造層を露出可能とするために、凹凸構造層は離型層を介して積層する必要があり、離型層の材料コストや離型層の形成工程が増えるといった問題があった。また、上層の凹凸構造層の剥離によって露出した下層の凹凸構造層の凹凸構造が、それまで離型層に被覆されていたことにより汚染された状態となり、表面特性を十分に発揮できないという問題もあった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、微細凹凸構造を表面に有する物品の使用中に表面の性能が低下した場合であっても、容易に性能を回復でき、回復後も表面特性に優れ、しかも生産性にも優れる積層体およびその製造方法と、物品の提供を課題とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1] 表面に可視光の波長以下の周期の微細凹凸構造を有する複数の微細凹凸構造層が、微細凹凸構造面を上にして積層した積層体であって、前記複数の微細凹凸構造層は、微細凹凸構造面に離型層が設けられることなく剥離可能に積層している、積層体。
[2] 微細凹凸構造層と、その微細凹凸構造面に接する隣接層との剥離強度が0.01〜5N/25mmである、[1]に記載の積層体。
[3] 前記複数の微細凹凸構造層が活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化層からなる、[1]または[2]に記載の積層体。
[4] 前記複数の微細凹凸構造層の全てが、同じ種類の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化層からなる、[3]に記載の積層体。
[5] [1]〜[4]のいずれか1つに記載の積層体の製造方法であって、モールドを用いた転写法により前記微細凹凸構造層を形成する、積層体の製造方法。
[6] [1]〜[4]のいずれか1つに記載の積層体を備えた、物品。
本発明によれば、微細凹凸構造を表面に有する物品の使用中に表面の性能が低下した場合であっても、容易に性能を回復でき、回復後も表面特性に優れ、しかも生産性にも優れる積層体およびその製造方法と、物品を提供できる。
本発明の積層体の一例を示す断面図である。 本発明の積層体の他の例を示す断面図である。 本発明の積層体の他の例を示す断面図である。 積層体の製造装置の一例を示す構成図である。 微細凹凸構造体の一例を示す断面図である。 陽極酸化アルミナを表面に有するモールドの製造工程を示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本明細書において、積層体の最上層を「最表層」という。最表層の露出している側の表面が、積層体の表面に相当する。
また、本明細書における「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよびメタクリレートの総称であり、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸およびメタクリル酸の総称であり、「(メタ)アクリロニトリル」は、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルの総称であり、「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミドおよびメタクリルアミドの総称である。
また、本明細書における「活性エネルギー線」とは、可視光線、紫外線、電子線、プラズマ、熱線(赤外線等)等を意味する。
図1においては、各層を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層ごとに縮尺を異ならせてある。
また、図2〜5において、図1と同じ構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する場合がある。
「積層体」
本発明の積層体は、表面に可視光の波長以下の周期の微細凹凸構造を有する複数の微細凹凸構造層が、微細凹凸構造面を上にして積層したものである。
<第一の実施形態>
図1は、本発明の第一の実施形態の積層体の一例を示す断面図である。この例の積層体10は、基材12と、基材12上に積層された2層の微細凹凸構造層14とを備えている。2層の微細凹凸構造層14は、いずれも微細凹凸構造面を上にして積層されている。
ここで、「微細凹凸構造面を上にして」とは、積層体10の最表層側を上側、基材12側を下側としたときに、各微細凹凸構造層14の微細凹凸構造を有する側の面が、上側を向いていることを意味する。
以下、積層体10中の微細凹凸構造層14の上側の面を「微細凹凸構造層の表面または微細凹凸構造面」といい、下側の面を「微細凹凸構造層の裏面」ともいう。
(基材)
基材12としては特に制限されないが、光を透過しにくいモールドを用いて微細凹凸構造層を形成する場合、基材12側から活性エネルギー線を照射するため、光を透過する成形体が好ましい。
基材12の材料としては、例えば、アクリル系樹脂(ポリメチルメタクリレート等)、ポリカーボネート、スチレン(共)重合体、メチルメタクリレート−スチレン共重合体、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリウレタン、ガラス等が挙げられる。これらの材料は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
基材12は、射出成形体でもよく、押出成形体でもよく、キャスト成形体でもよい。
基材12の形状は、適宜選択でき、シート状でもよく、フィルム状でもよい。
基材12の表面(微細凹凸構造層14が積層される側の面)は、密着性、帯電防止性、耐擦傷性、耐候性等の改良のために、コーティング処理、コロナ処理等が施されていてもよい。
基材12の裏面(微細凹凸構造層14が積層されない側の面)には、剥離フィルム(図示略)を備えた粘着層(図示略)が設けられていてもよい。粘着層を設けることによって、他のフィルム状やシート状の物品(前面板、偏光素子等)に容易に貼り付けることができる。この粘着層は、後述する接着層を兼ねていてもよい。なお、基材12の裏面が、積層体10の裏面に相当する。
基材12の屈折率と微細凹凸構造層14の屈折率との差は、0.2以下が好ましく、0.1以下がより好ましく、0.05以下がさらに好ましい。屈折率差が0.2以下であれば、基材12と微細凹凸構造層14との界面における反射が抑えられる。
(微細凹凸構造層)
この例の微細凹凸構造層14は2層構造であり、1層は積層体の最表層に位置している。以下、最表層に位置する微細凹凸構造層14を「最表の微細凹凸構造層」といい、最表層よりも下側に位置する微細凹凸構造層14を「残りの微細凹凸構造層」ともいう。
各微細凹凸構造層14は、微細凹凸構造面に離型層が設けられることなく剥離可能に積層している。すなわち、図1に示す積層体10の場合、残りの微細凹凸構造層14bの微細凹凸構造面は、離型層を介さずに隣接層と剥離可能に接している。ここでいう「隣接層」とは、最表の微細凹凸構造層14aのことである。
最表の微細凹凸構造層14aの微細凹凸構造面は露出している。よって、積層体10の性能は、この最表の微細凹凸構造層14aに依存する。積層体10を長時間使用すると、最表の微細凹凸構造層14aの微細凹凸構造面に傷が付いたり、指紋等の汚れが累積したりするなどして微細凹凸構造が劣化して、積層体10の性能が低下することがある。
しかし、微細凹凸構造層14は剥離可能に積層しているので、積層体10の使用中に性能が低下したとしても最表の微細凹凸構造層14aを剥離することができる。その結果、最表の微細凹凸構造層14aの下側に位置していた残りの微細凹凸構造層14bが積層体10の最表層となり、新規な微細凹凸構造面を露出させることができる。よって、この新規な微細凹凸構造面を積層体10の表面として使用することが可能となり、積層体10の性能を回復できる。
加えて、残りの微細凹凸構造層14bの微細凹凸構造面は、離型層を介さずに最表の微細凹凸構造層14aと接しているので、離型層の材料コストや離型層の形成工程が増えるといった問題がない。また、残りの微細凹凸構造層14bの微細凹凸構造面が離型層によって汚染されることもないので、残りの微細凹凸構造層14bの微細凹凸構造面を露出しても、その表面特性を十分に発揮できる。さらに、残りの微細凹凸構造層14bの微細凹凸構造面が離型層を介して最表の微細凹凸構造層14aと接している場合に比べて、最表の微細凹凸構造層14aが不用意に剥離するのを防ぐことができる。
図1に示す積層体10の場合、最表の微細凹凸構造層14aが不用意に剥がれず、意図的に剥がそうとすれば容易に剥離できるように、最表の微細凹凸構造層14aと残りの微細凹凸構造層14bとが積層していることが好ましい。最表の微細凹凸構造層14aが不用意に剥がれず、意図的に剥がそうとすれば容易に剥離できるようにするためには、最表の微細凹凸構造層14aと残りの微細凹凸構造層14bとの剥離強度(密着力)が0.01〜5N/25mmであることが好ましく、より好ましくは0.03〜3N/25mmであり、特に好ましくは0.05〜1N/25mmである。
また、最表の微細凹凸構造層14aと残りの微細凹凸構造層14bとの剥離強度よりも、最表の微細凹凸構造層14aの凝集力(材料強度)が大きいことが好ましい。
なお、剥離強度は、90°剥離試験により測定される値である。
剥離強度は、様々な方法で制御することが可能である。例えば、微細凹凸構造の隣り合う凸部同士の平均間隔(微細凹凸構造の周期)、凸部の平均高さ、隣り合う凸部同士の平均間隔と凸部の平均高さとのバランスであるアスペクト比(凸部の平均高さ/隣り合う凸部同士の平均間隔)を調節することで剥離強度を制御することができる。具体的には、隣り合う凸部同士の間隔が広いほど、凸部の高さが低いほど、アスペクト比が小さいほど剥離強度が小さくなる傾向にある。
また、微細凹凸構造層の材料によっても剥離強度を制御することができる。
最表の微細凹凸構造層14aと残りの微細凹凸構造層14bは、微細凹凸構造の形状が同じであってもよいし、異なっていてもよく、微細凹凸構造に求める効果に応じて適宜選択することができる。
微細凹凸構造の形状は特に限定されるものではないが、略円錐形状、角錐形状等の突起(凸部)が複数並んだ、いわゆるモスアイ構造あるいはその反転構造が好ましい。突起間の間隔が可視光の波長(400nm)以下であるモスアイ構造は、空気の屈折率から材料の屈折率へと連続的に屈折率が増大していくため、反射防止の手段として有効であることが知られている。また、隣り合う層の屈折率が異なる場合であっても、界面の反射を抑えることができるため、反射率の低減や干渉縞の抑制に有効である。
微細凹凸構造は、例えば、隣り合う凸部同士の平均間隔、凸部の平均高さ、およびアスペクト比によって特徴付けられる。
隣り合う凸部同士の平均間隔は、可視光の波長以下、すなわち400nm以下であり、300nm以下が好ましく、250nm以下がより好ましい。平均間隔が400nm以下であれば、反射率が低く、かつ反射率の波長依存性が少ない。平均間隔は、凸部構造の形成のしやすさの点から、25nm以上が好ましく、80nm以上がより好ましい。
なお、隣り合う凸部同士の平均間隔は、電子顕微鏡によって隣り合う凸部同士の間隔(凸部の中心から隣接する凸部の中心までの距離)を50点測定し、これらの値を平均した値である。
凸部の平均高さは、100nm以上が好ましく、130nm以上がより好ましい。凸部の平均高さが100nm以上であれば、反射率が低く、かつ反射率の波長依存性が少ない。凸部の平均高さは、凸部構造の形成のしやすさの点から、400nm以下が好ましく、300nm以下がより好ましい。
なお、凸部の平均高さは、電子顕微鏡によって倍率30000倍で観察したときにおける、凸部の最頂部と、凸部間に存在する凹部の最底部との間の距離を50点測定し、これらの値を平均した値である。
アスペクト比(凸部の平均高さ/隣り合う凸部同士の平均間隔)は、0.3〜4が好ましく、0.8〜2.5がさらに好ましい。アスペクト比が4以下であれば、凸部構造を形成しやすい。
微細凹凸構造の形成方法は特に限定されないが、例えば、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、微細凹凸構造の反転構造を表面に有するモールドと接触、硬化させることによって形成することが好ましい。この方法により形成される微細凹凸構造層14は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化層からなる。また、例えば、後述する陽極酸化アルミナのモールドを用いて微細凹凸構造を形成する場合、この微細凹凸構造は、陽極酸化アルミナの表面の微細凹凸構造を転写して形成されたものである。
モールドを用いた方法によれば、微細凹凸構造の形状は自由に設計可能であり、各微細凹凸構造層14の凹凸の山や谷の位置は相互に相関を持たない。
なお、微細凹凸構造の形成方法については、詳しくは後述する。
最表の微細凹凸構造層14aと残りの微細凹凸構造層14bは、同じ種類の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化層からなるものであってもよいし(微細凹凸構造の組成が同一)、異なる種類の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化層からなるものであってもよい(微細凹凸構造の組成が異なる)。全ての微細凹凸構造層14の微細凹凸構造の組成が同じであれば、最表の微細凹凸構造層14aを剥離することで積層体10の表面が更新されても、更新前と同じ性能を発現できる。最表の微細凹凸構造層14aと残りの微細凹凸構造層14bの微細凹凸構造の組成が異なる場合は、複数の表面性能を発現可能な積層体10とすることができる。
最表の微細凹凸構造層14aと残りの微細凹凸構造層14bの微細凹凸構造の組成を同一とするか否かは、積層体10の用途に応じて適宜設計することができる。
なお、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物については、詳しくは後述する。
(作用効果)
以上説明した本発明の第一の実施形態の積層体は、微細凹凸構造層がその微細凹凸構造面に離型層が設けられることなく剥離可能に積層している。よって、最表の微細凹凸構造層を剥離して残りの微細凹凸構造層の微細凹凸構造面を露出させ、この露出した新規な微細凹凸構造面を積層体の表面として使用することが可能となる。従って、微細凹凸構造を表面に有する物品の使用中に表面の性能が低下した場合であっても、容易に性能を回復できる。また、最表の微細凹凸構造層と残りの微細凹凸構造層とは、離型層を介さずに積層しているので、性能の回復後も表面特性に優れ、しかも生産性にも優れる。
なお、意図的に最表の微細凹凸構造層を剥離して、残りの微細凹凸構造層を露出させた際に、残りの微細凹凸構造層の凹部や凸部に、それまで接触していた最表の微細凹凸構造層が残留(糊残り)することがある。その場合には、水や界面活性剤、有機溶剤などで洗浄、あるいはそれらを染み込ませた布等で拭取るなどして糊残りを除去することが好ましい。
<第二の実施形態>
図2は、本発明の第二の実施形態の積層体の一例を示す断面図である。
図1に示す積層体10では、残りの微細凹凸構造層14bの微細凹凸構造面が、最表の微細凹凸構造層14aに直接接しているのに対し、図2に示す積層体20では、最表の微細凹凸構造層14aと残りの微細凹凸構造層14bとの間に他の層(ただし、離型層を除く。)が積層されている。
以下、第二の実施形態の一例について、具体的に説明する。
図2に示す積層体20は、2つの微細凹凸構造体22が、接着層24を介して積層されて構成される。以下、2つの微細凹凸構造体22のうち、上側を「上側の微細凹凸構造体」といい、下側を「下側の微細凹凸構造体」ともいう。
各微細凹凸構造体22は、基材12と、基材12上に積層された微細凹凸構造層14とを備えている。上側の微細凹凸構造体22aの微細凹凸構造層14が、積層体20の最表層に位置する最表の微細凹凸構造層14aに相当し、下側の微細凹凸構造体22bの微細凹凸構造層14が、最表層よりも下側に位置する残りの微細凹凸構造層14bに相当する。
図2に示す積層体20の場合も、各微細凹凸構造層14は、微細凹凸構造面に離型層が設けられることなく剥離可能に積層している。すなわち、図2に示す積層体20の場合、残りの微細凹凸構造層14bの微細凹凸構造面は、離型層を介さずに隣接層と剥離可能に接している。ここでいう「隣接層」とは、接着層24のことである。
残りの微細凹凸構造層14bの微細凹凸構造面が、接着層24と剥離可能に接していることで、積層体20の使用中に表面の性能が低下したとしても上側の微細凹凸構造体22aを接着層24とともに剥離することができる。その結果、残りの微細凹凸構造層14bが積層体20の最表層となり、新規な微細凹凸構造面を露出させることができ、この新規な微細凹凸構造面を積層体20の表面として使用することが可能となり、積層体20の性能を回復できる。
図2に示す積層体20の場合、上側の微細凹凸構造体22aおよび接着層24が不用意に剥がれず、意図的に剥がそうとすれば容易に剥離できるように、接着層24と残りの微細凹凸構造層14bとが積層していることが好ましい。上側の微細凹凸構造体22aおよび接着層24が不用意に剥がれず、意図的に剥がそうとすれば容易に剥離できるようにするためには、接着層24と残りの微細凹凸構造層14bとの剥離強度(密着力)が0.01〜5N/25mmであることが好ましく、より好ましくは0.03〜3N/25mmであり、特に好ましくは0.05〜1N/25mmである。
また、接着層24と残りの微細凹凸構造層14bとの剥離強度よりも、接着層24の凝集力(材料強度)が大きいことが好ましい。
剥離強度は、上述したように、微細凹凸構造の隣り合う凸部同士の平均間隔(微細凹凸構造の周期)、凸部の平均高さ、アスペクト比(凸部の平均高さ/隣り合う凸部同士の平均間隔)や、微細凹凸構造層の材料によって制御することができる。
また、接着層24の材料によっても剥離強度を制御することができる。なお、接着層24の材料については、詳しくは後述する。
接着層24、微細凹凸構造層14の屈折率と、基材12の屈折率との差は、0.2以下が好ましく、0.1以下がより好ましく、0.05以下がさらに好ましい。屈折率差が0.2以下であれば、接着層24、微細凹凸構造層14と基材12との界面における反射が抑えられる。
(作用効果)
以上説明した本発明の第二の実施形態の積層体は、微細凹凸構造層がその微細凹凸構造面に離型層が設けられることなく剥離可能に積層している。よって、上側の微細凹凸構造体を接着層とともに剥離して残りの微細凹凸構造層の微細凹凸構造面を露出させ、この露出した新規な微細凹凸構造面を積層体の表面として使用することが可能となる。従って、微細凹凸構造を表面に有する物品の使用中に表面の性能が低下した場合であっても、容易に性能を回復できる。また、接着層と残りの微細凹凸構造層とは、離型層を介さずに積層しているので、性能の回復後も表面特性に優れ、しかも生産性にも優れる。
なお、意図的に、上側の微細凹凸構造体を接着層とともに剥離して、残りの微細凹凸構造層を露出させた際に、残りの微細凹凸構造層の凹部や凸部に、それまで接触していた接着層が残留(糊残り)することがある。その場合には、水や界面活性剤、有機溶剤などで洗浄、あるいはそれらを染み込ませた布等で拭取るなどして糊残りを除去することが好ましい。
<他の実施形態>
本発明の積層体は、上述したものに限定されない。
図1に示す積層体10および図2に示す積層体20の場合、残りの微細凹凸構造層14bは1層からなる単層構造であるが、例えば図3に示すように、残りの微細凹凸構造層14bは2層以上の多層構造であってもよい。積層体の表面の性能の回復回数が増える観点から、残りの微細凹凸構造層14bは2層以上の多層構造であることが好ましい。積層体中の微細凹凸構造層の合計数については特に制限されないが、2〜8程度が好ましい。
図3に示す積層体30は、基材12と、基材12上に積層された4層の微細凹凸構造層14とを備え、微細凹凸構造層14は、積層体30の最表層に位置する最表の微細凹凸構造層14aと、最表層よりも下側に位置する3層構造の残りの微細凹凸構造層14bとで構成されている。
ここで、3層構造の残りの微細凹凸構造層14bにおいて、最表層(最表の微細凹凸構造層14a)側から順に、上側の微細凹凸構造層141b、中間の微細凹凸構造層142b、下側の微細凹凸構造層143bという。
図3に示す積層体30の場合も、各微細凹凸構造層14は、微細凹凸構造面に離型層が設けられることなく剥離可能に積層している。すなわち、図3に示す積層体30の場合、残りの微細凹凸構造層14bの各微細凹凸構造面は、離型層を介さずに隣接層と剥離可能に接している。具体的には、上側の微細凹凸構造層141bの微細凹凸構造面は、離型層を介さずに最表の微細凹凸構造層14aと剥離可能に接している。中間の微細凹凸構造層142bは、離型層を介さずに上側の微細凹凸構造層141bと剥離可能に接している。下側の微細凹凸構造層143bは、離型層を介さずに中間の微細凹凸構造層142bと剥離可能に接している。
図3に示す積層体30の場合、表面に露出した微細凹凸構造が劣化する度に、下側の微細凹凸構造層143bの微細凹凸構造面が露出するまで、微細凹凸構造層14の剥離を繰り返すことができ、性能を維持した状態で積層体30をより長時間使用することができる。
図3に示す積層体30の場合、各微細凹凸構造層14が不用意に剥がれず、意図的に剥がそうとすれば容易に剥離できるように、残りの微細凹凸構造層14bと隣接層とが積層していることが好ましい。各微細凹凸構造層14が不用意に剥がれず、意図的に剥がそうとすれば容易に剥離できるようにするためには、残りの微細凹凸構造層14bと隣接層との各剥離強度(密着力)が、それぞれ0.01〜5N/25mmであることが好ましく、より好ましくは0.03〜3N/25mmであり、特に好ましくは0.05〜1N/25mmである。
上側の微細凹凸構造層141b、中間の微細凹凸構造層142b、下側の微細凹凸構造層143bは、それぞれ微細凹凸構造の形状が同じであってもよいし、異なっていてもよく、微細凹凸構造に求める効果に応じて適宜選択することができる。
また、上側の微細凹凸構造層141b、中間の微細凹凸構造層142b、下側の微細凹凸構造層143bが、それぞれ活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化層からなる場合、これらは同じ種類の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化層からなるものであってもよいし(微細凹凸構造の組成が同一)、異なる種類の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化層からなるものであってもよい。
なお、図3に示す積層体30は、各微細凹凸構造層14が直接接しているが、例えば図2に示す積層体20において、微細凹凸構造体の数を増やすことで、残りの微細凹凸構造層14bを2層以上の多層構造としてもよい。積層体中の微細凹凸構造体の合計数については特に制限されないが、2〜8層程度が好ましい。
また、図示例の積層体は、いずれも基材を備えているが、基材はなくてもよい。
また、積層体を使用する直前まで、最表の微細凹凸構造層の微細凹凸構造面を保護するための剥離可能な保護フィルムが、最表の微細凹凸構造層上に設けられていてもよい。ただし、この場合、最表の微細凹凸構造層の微細凹凸構造面は、離型層を介さずに保護フィルムと剥離可能に接しているものとする。
「製造方法」
<第三の実施形態>
図1に示す積層体10は、例えば、図4に示す製造装置を用いて、以下のようにして製造できる。
(積層体の製造)
表面に微細凹凸構造の反転構造(図示略)を有するロール状モールド40と、ロール状モールド40の表面に沿って移動する帯状フィルムである基材12との間に、タンク42から活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を供給する。
ロール状モールド40と、空気圧シリンダ44によってニップ圧が調整されたニップロール46との間で、基材12および活性エネルギー線硬化性樹脂組成物をニップする。これにより、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、基材12とロール状モールド40との間に均一に行き渡らせると同時に、ロール状モールド40の微細凹凸構造の凹部内に充填する。
ロール状モールド40の下方に設置された活性エネルギー線照射装置48から、基材12を介して活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させる。これにより、ロール状モールド40の表面の微細凹凸構造が転写された微細凹凸構造を表面に有する、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化層からなる微細凹凸構造層14を基材12上に形成する。
剥離ロール50により、表面に微細凹凸構造を有する1層目の微細凹凸構造層14が形成された基材12をロール状モールド40から剥離することによって、図5に示すようなフィルム状の微細凹凸構造体22を得る。
再び図4に示す製造装置を用い、基材12に代えて得られたフィルム状の微細凹凸構造体をロール状モールド40の表面に沿って移動させ、微細凹凸構造体の微細凹凸構造層とロール状モールド40との間に、タンク42から活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を供給し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、微細凹凸構造体の微細凹凸構造層とロール状モールド40との間に均一に行き渡らせると同時に、ロール状モールド40の微細凹凸構造の凹部内に充填する。活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に活性エネルギー線を照射し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を硬化させる。これにより、ロール状モールド40の表面の微細凹凸構造が転写された2層目の微細凹凸構造層を1層目の微細凹凸構造層上に形成する。剥離ロール50により、表面に2層目の微細凹凸構造層が形成された微細凹凸構造体をロール状モールド40から剥離することによって、図1に示す積層体10を得る。この場合、1層目の微細凹凸構造層が残りの微細凹凸構造層に相当し、2層目の微細凹凸構造層が最表の微細凹凸構造層に相当する。
活性エネルギー線照射装置48としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、LEDランプ等が好ましい。光照射エネルギー量は、100〜10000mJ/cmが好ましい。
なお、再び図4に示す製造装置を用いて上述した操作をさらに繰り返すことで、積層体の2層目の微細凹凸構造層上に、3層目以降の微細凹凸構造層をさらに積層させることができる。こうすることで、例えば図3に示すような残りの微細凹凸構造層14bが2層以上の多層構造の積層体30を製造することもできる。
また、1層目の微細凹凸構造層と2層目以降の微細凹凸構造層は同じ製造装置を用いて形成してもよいし、異なる製造装置を用いて形成してもよい。
同じ製造装置を用いる場合は、製造装置が大型化するのを防げる。異なる製造装置を用いる場合は、1層目の微細凹凸構造層と2層目以降の微細凹凸構造層とを連続して形成することができる。
(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物)
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、活性エネルギー線を照射することで重合反応が進行し、硬化する樹脂組成物であり、微細凹凸構造層や後述する接着層の材料として好適である。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、分子中にラジカル重合性結合およびまたはカチオン重合性結合を有するモノマー、オリゴマー、反応性ポリマー等の重合反応性化合物を含有するものである。また、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、非反応性のポリマーを含有していてもよい。
ラジカル重合性結合を有するモノマーとしては、(メタ)アクリレート類(メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、s−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、アルキル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等)、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル、スチレン類(スチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリルアミド類((メタ)アクリルアミド、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等)などの単官能モノマーおよびこれら単官能モノマーのエチレンオキシド付加物やプロピレンオキシド付加物等;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性ジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル)プロパン、1,2−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)エタン、1,4−ビス(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ブタン、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、メチレンビスアクリルアミド等の二官能モノマーおよびこれら二官能モノマーのエチレンオキシド付加物やプロピレンオキシド付加物等;ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンプロピレンオキシド変性トリアクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオキシド変性トリアクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキシド変性トリ(メタ)アクリレート等の三官能モノマーおよびこれら三官能モノマーのエチレンオキシド付加物やプロピレンオキシド付加物等;コハク酸/トリメチロールエタン/アクリル酸の縮合反応混合物、ジペンタエリストールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリストールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート等の多官能のモノマーおよびこれら多官能モノマーのエチレンオキシド付加物やプロピレンオキシド付加物等;上記二官能以上のモノマーと類似構造を有する二官能以上のウレタンアクリレート、二官能以上のポリエステルアクリレート等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
ラジカル重合性結合を有するオリゴマーおよび反応性ポリマーとしては、不飽和ポリエステル類(不飽和ジカルボン酸と多価アルコールとの縮合物等)、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、カチオン重合型エポキシ化合物、側鎖にラジカル重合性結合を有する上述のモノマーの単独重合体または共重合体等が挙げられる。
カチオン重合性結合を有するモノマー、オリゴマー、反応性ポリマーは、カチオン重合性の官能基を有する化合物(カチオン重合性化合物)であればよく、モノマー、オリゴマー、プレポリマーのいずれであってもよい。カチオン重合性の官能基としては、実用性の高い官能基として、環状エーテル基(エポキシ基、オキセタニル基等)、ビニルエーテル基、カーボネート基(O−CO−O基)等が挙げられる。カチオン重合性化合物としては、環状エーテル化合物(エポキシ化合物、オキセタン化合物等)、ビニルエーテル化合物、カーボネート系化合物(環状カーボネート化合物、ジチオカーボネート化合物等)などが挙げられる。
カチオン重合性結合を有するモノマーとしては、エポキシ基、オキセタニル基、オキサゾリル基、ビニルオキシ基等を有するモノマーが挙げられ、これらの中でもエポキシ基を有するモノマーが特に好ましい。カチオン重合性結合を有するオリゴマーおよび反応性ポリマーとしては、カチオン重合型エポキシ化合物等が挙げられる。
分子量の小さいモノマー等を含む活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、微細凹凸構造層への浸透性が向上するため、密着力が高くなる傾向がある。
非反応性のポリマーとしては、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
微細凹凸構造の表面(微細凹凸構造面)は微細凹凸構造を構成する材料によって、親水性または撥水性を発現する。
微細凹凸構造面が親水性であれば、水滴が表面に付着して光を乱反射することで視認性を妨げる現象を抑制できる(防曇効果)。また、微細凹凸構造面に汚れが付着した場合であっても、雨等の流水で汚れを除去しやすくなる。また、指紋が付着した場合にも、水を含ませた布などで指紋を拭き取ることが可能となる。
親水性を発現させるために有用な成分としては、一般に水酸基等の極性官能基やエチレングリコール構造を有する化合物が知られている。このような化合物を含む材料を用いて微細凹凸構造層を形成することで、微細凹凸構造面を親水性にできる。特に他の重合性成分と重合反応を起こす点から、親水性(メタ)アクリレートとしては、水酸基等の極性官能基を有する(メタ)アクリレート、上記のラジカル重合性結合を有するモノマーのエチレンオキシド付加物が好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
一方、微細凹凸構造面が撥水性であれば、水滴の付着を抑制でき、撥水フィルムとして利用可能である。また、付着した指紋を乾燥した布等でから拭きによって除去しやすくなる。
撥水性を発現させるために有用な成分としては、一般にフッ素系化合物、シリコーン系化合物、複素環構造を有する化合物、長鎖アルキル基を有する化合物などが知られている。従って、このような化合物を含む材料を用いて微細凹凸構造層を形成することで、微細凹凸構造面を撥水性にできる。
フッ素系化合物としては、ポリフルオロアルキル鎖を有する化合物、フッ素含有アルキル基を有する(メタ)アクリレート(2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート等)などが挙げられる。また、フッ素系化合物として、フッ素化アルコールにイソシアヌル基を有する化合物を反応させて得られるフッ素化ウレタン化合物を用いることもできる。
シリコーン系化合物としては、ポリジメチルシロキサン構造を有する重合性成分、例えば反応性シリコーン系界面活性剤などが挙げられる。具体的には、チッソ株式会社製のサイラプレーンシリーズ、信越化学工業株式会社製のシリコーンジアクリレート「X−22−164」、「X−22−1602」、ビックケミー・ジャパン株式会社製の「BYK−3500」、「BYK−3570」、エボニックデグサジャパン株式会社製TEGO Radシリーズが好適に挙げられる。
長鎖アルキル基を有する化合物としては、アルキル基を有する(メタ)アクリレート、例えばイソノニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。また、上述した以外にも、水添ポリブタジエン構造を有するアクリレート(例えば日本曹達株式会社製のポリブタジエンアクリレート「TEAI−1000」等)なども撥水性を発現させるために用いることができる。
撥水性を発現させるために有用な成分は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。また、これら化合物は分子内にエチレングリコール構造やプロピレングリコール構造など撥水性を有さない他の構造を有していてもよく、これらの構造は他の重合性化合物や添加剤等との相溶性の調整や撥水性の発現に有効である。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、通常、硬化のための重合開始剤を含む。重合開始剤としては、公知のものが挙げられる。
光反応を利用する場合、光重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤が挙げられる。
ラジカル重合開始剤としては、公知の活性エネルギー線を照射して酸を発生するものであればよく、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤等が挙げられる。
アセトフェノン系光重合開始剤としては、アセトフェノン、p−(tert−ブチル)−1’,1’,1’−トリクロロアセトフェノン、クロロアセトフェノン、2’,2’−ジエトキシアセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2’−フェニルアセトフェノン、2−アミノアセトフェノン、ジアルキルアミノアセトフェノン等が挙げられる。
ベンゾイン系光重合開始剤としては、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール等が挙げられる。
ベンゾフェノン系光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシプロピルベンゾフェノン、アクリルベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。
チオキサントン系光重合開始剤としては、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ジメチルチオキサントン等が挙げられる。
アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、ベンゾイルジエトキシフォスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド等が挙げられる。
他のラジカル重合開始剤としては、α−アシルオキシムエステル、ベンジル−(o−エトキシカルボニル)−α−モノオキシム、グリオキシエステル、3−ケトクマリン、2−エチルアンスラキノン、カンファーキノン、テトラメチルチウラムスルフィド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシピバレート等が挙げられる。ラジカル重合開始剤は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
カチオン重合開始剤としては、公知の活性エネルギー線を照射して酸を発生するものであればよく、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩等が挙げられる。
スルホニウム塩としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−(ジフェニルスルホニオ)−フェニル)スルフィド−ビス(ヘキサフルオロホスフェート)、ビス(4−(ジフェニルスルホニオ)−フェニル)スルフィド−ビス(ヘキサフルオロアンチモネート)、4−ジ(p−トルイル)スルホニオ−4’−tert−ブチルフェニルカルボニル−ジフェニルスルフィドヘキサフルオロアンチモネート、7−ジ(p−トルイル)スルホニオ−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロホスフェート、7−ジ(p−トルイル)スルホニオ−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
ヨードニウム塩としては、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
ホスホニウム塩としては、テトラフルオロホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、テトラフルオロホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
熱反応を利用する場合、熱重合開始剤としては、有機過酸化物(メチルエチルケトンペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、tert−ブチルハイドロペルオキシド、クメンハイドロペルオキシド、tert−ブチルペルオキシオクトエート、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、ラウロイルペルオキシド等)、アゾ系化合物(アゾビスイソブチロニトリル等)、前記有機過酸化物にアミン(N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン等)を組み合わせたレドックス重合開始剤等が挙げられる。
重合開始剤の添加量は、重合反応性化合物100質量部に対して、0.1〜10質量部である。重合開始剤の添加量が0.1質量部以上であれば、重合が進行しやすい。重合開始剤の添加量が10質量部以下であれば、得られる硬化物が着色したり、機械強度が低下したりすることを抑制できる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、必要に応じて、上述したもの以外に、界面活性剤、離型剤、滑剤、可塑剤、帯電防止剤、光安定剤、酸化防止剤、難燃剤、難燃助剤、重合禁止剤、充填剤、シランカップリング剤、着色剤、強化剤、無機フィラー、無機または有機系の微粒子、耐衝撃性改質剤、少量の溶剤等の公知の添加剤を含んでもよい。
離型剤としては、例えば(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸エステル化合物、(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸エステル化合物以外のリン酸エステル系化合物などが挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物のモールド表面の微細凹凸構造への流れ込みやすさの観点から、高すぎないことが好ましい。具体的には、25℃において、回転式B型粘度計で測定した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度は、10000mPa・s以下が好ましく、5000mPa・s以下がより好ましく、2000mPa・s以下がさらに好ましい。ただし、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度が10000mPa・sを超える場合であっても、モールドとの接触の際にあらかじめ加温して粘度を下げることが可能であるならば特に問題はない。この場合、70℃において、回転式B型粘度計で測定した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度は、5000mPa・s以下が好ましく、2000mPa・s以下がより好ましい。
一方、粘度が10mPa・s以上であれば、濡れ広がらずに、積層体を効率よく製造することができるため好ましい。
(モールド)
モールドは、微細凹凸構造の反転構造を表面に有する。モールドの材料としては、金属(表面に酸化皮膜が形成されたものを含む)、石英、ガラス、樹脂、セラミックス等が挙げられる。
モールドの形状としては、ロール状、円管状、平板状、シート状等が挙げられる。
モールドの作製方法としては、例えば、下記方法(I−1)、方法(I−2)などが挙げられる。これらの中でも、大面積化が可能であり、かつ作製が簡便である観点から、方法(I−1)が好ましい。
(I−1)アルミニウム基材の表面に、複数の細孔(凹部)を有する陽極酸化アルミナを形成する方法によって、微細凹凸構造の反転構造を形成する方法。
(I−2)モールド基材の表面に、電子ビームリソグラフィ法、レーザ光干渉法等によって微細凹凸構造の反転構造を形成する方法。
方法(I−1)としては、下記の工程(a)〜(f)を含む方法が好ましい。
(a)アルミニウム基材を電解液中、定電圧下で陽極酸化してアルミニウム基材の表面に酸化皮膜を形成する工程。
(b)酸化皮膜を除去し、アルミニウム基材の表面に陽極酸化の細孔発生点を形成する工程。
(c)工程(b)の後、アルミニウム基材を電解液中、再度陽極酸化し、細孔発生点に細孔を有する酸化皮膜を形成する工程。
(d)工程(c)の後、細孔の径を拡大させる工程。
(e)工程(d)の後、電解液中、再度陽極酸化する工程。
(f)工程(d)と工程(e)を繰り返し行い、複数の細孔を有する陽極酸化アルミナがアルミニウム基材の表面に形成されたモールドを得る工程。
工程(a):
図6に示すように、アルミニウム基材60を陽極酸化することにより、細孔62を有する酸化皮膜64が形成される。
アルミニウム基材60の形状としては、ロール状、円管状、平板状、シート状等が挙げられる。
アルミニウム基材60は、所定の形状に加工する際に用いた油が付着していることがあるため、あらかじめ脱脂処理されることが好ましい。また、アルミニウム基材60は、表面状態を平滑にするために、研磨処理されていることが好ましい。
アルミニウムの純度は、99%以上が好ましく、99.5%以上がより好ましく、99.8%以上がさらに好ましい。アルミニウムの純度が低いと、陽極酸化した時に、不純物の偏析により可視光を散乱する大きさの凹凸構造が形成されたり、陽極酸化で得られる細孔の規則性が低下したりする場合がある。
電解液としては、硫酸、シュウ酸、リン酸等が挙げられる。
<<シュウ酸を電解液として用いる場合>>
シュウ酸の濃度は、0.8M以下が好ましい。シュウ酸の濃度が0.8M以下であることにより、電流値の上昇を防ぎ、酸化皮膜の表面が粗くなるのを抑制することができる。化成電圧が30〜100Vの時、周期が100nm〜200nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化アルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲より高くても低くても規則性が低下する傾向がある。電解液の温度は、60℃以下が好ましく、45℃以下がより好ましい。電解液の温度が60℃以下であることにより、いわゆる「ヤケ」と呼ばれる現象の発生を防ぐことができ、細孔の破損や、表面が溶けて細孔の規則性が乱れることを抑制することができる。
<<硫酸を電解液として用いる場合>>
硫酸の濃度は0.7M以下が好ましい。硫酸の濃度が0.7M以下であることにより、電流値の上昇を防ぎ、定電圧を維持することができる。化成電圧が25〜30Vの時、周期が63nmの規則性の高い細孔を有する陽極酸化アルミナを得ることができる。化成電圧がこの範囲より高くても低くても規則性が低下する傾向がある。電解液の温度は、30℃以下が好ましく、20℃以下がよりに好ましい。電解液の温度が30℃以下であることにより、いわゆる「ヤケ」と呼ばれる現象の発生を防ぐことができ、細孔の破損や、表面が溶けて細孔の規則性が乱れることを抑制することができる。
工程(b):
図6に示すように、酸化皮膜64を一旦除去し、これを陽極酸化の細孔発生点66とすることにより、細孔の規則性を向上させることができる。酸化皮膜64を除去する方法としては、アルミニウムを溶解せず、酸化皮膜64を選択的に溶解できる溶液に酸化皮膜64を溶解させて除去する方法が挙げられる。このような溶液としては、例えば、クロム酸/リン酸混合液等が挙げられる。
工程(c):
図6に示すように、酸化皮膜64を除去したアルミニウム基材60を再度、陽極酸化することにより、円柱状の細孔62を有する酸化皮膜64が形成される。陽極酸化は、工程(a)と同様の条件で行うことができる。陽極酸化の時間を長くするほど深い細孔を得ることができる。
工程(d):
図6に示すように、細孔62の径を拡大させる処理(以下、細孔径拡大処理と記す)を行う。細孔径拡大処理は、酸化皮膜64を溶解できる溶液に浸漬して陽極酸化で得られた細孔の径を拡大させる処理である。このような溶液としては、例えば、5質量%程度のリン酸水溶液等が挙げられる。細孔径拡大処理の時間を長くするほど、細孔径は大きくなる。
工程(e):
図6に示すように、再度、陽極酸化を行うことにより、円柱状の細孔62の底部からさらに下に延びる、直径の小さい円柱状の細孔62がさらに形成される。陽極酸化は、工程(a)と同様の条件で行うことができる。陽極酸化の時間を長くするほど深い細孔を得ることができる。
工程(f):
図6に示すように、工程(d)の細孔径拡大処理と、工程(e)の陽極酸化を繰り返すことにより、直径が開口部から深さ方向に連続的に減少する形状の細孔62を有する酸化皮膜64が形成される。これにより、アルミニウム基材60の表面に陽極酸化アルミナ(アルミニウムの多孔質の酸化皮膜(アルマイト))を有するモールド68が得られる。最後は工程(d)で終わることが好ましい。繰り返し回数は、合計で3回以上が好ましく、5回以上がより好ましい。繰り返し回数が3回以上であることにより、連続的に細孔の直径が減少し、十分な反射率低減効果を有するモスアイ構造が得られる。
細孔62の形状としては、略円錐形状、角錐形状、円柱形状等が挙げられる。円錐形状、角錐形状等のように、深さ方向と直交する方向の細孔断面積が最表面から深さ方向に連続的に減少する形状が好ましい。
細孔62間の平均間隔は、可視光の波長以下、すなわち400nm以下である。細孔62間の平均間隔は、25〜300nmであることが好ましく、80nm〜250nmであることがより好ましい。
なお、細孔62間の平均間隔は、電子顕微鏡によって隣接する細孔62間の間隔(細孔62の中心から隣接する細孔62の中心までの距離)を50点測定し、これらの値を平均した値である。
細孔62の平均深さは、100〜400nmが好ましく、130〜300nmがより好ましい。
なお、細孔62の平均深さは、電子顕微鏡観察によって倍率30000倍で観察したときにおける、細孔62の最底部と、細孔62間に存在する凸部の最頂部との間の距離を50点測定、これらの値を平均した値である。
細孔62のアスペクト比(細孔62の平均深さ/細孔62間の平均間隔)は、0.3〜4が好ましく、0.8〜2.5がより好ましい。
モールドの微細凹凸構造が形成された側の表面は、離型剤で処理されていてもよい。離型剤としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、フッ素化合物、リン酸エステル等が挙げられ、フッ素化合物およびリン酸エステルが好ましい。フッ素化合物の市販品としては、ソルベイ・ソレクシス社製の「フルオロリンク」、信越化学工業株式会社製のフルオロアルキルシラン「KBM−7803」、旭硝子株式会社製の「MRAF」、株式会社ハーベス社製の「オプツールHD1100」、「オプツールHD2100シリーズ」、ダイキン工業株式会社製の「オプツールDSX」、住友スリーエム株式会社製の「ノベックEGC−1720」、株式会社フロロテクノロジー製の「FS−2050」シリーズ等が挙げられる。リン酸エステルとしては、(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸化合物が好ましい。市販品としては、JP−506H(商品名、城北化学工業株式会社製)、モールドウイズINT−1856(商品名、アクセル社製)、TDP−10、TDP−8、TDP−6、TDP−2、DDP−10、DDP−8、DDP−6、DDP−4、DDP−2、TLP−4、TCP−5、DLP−10(以上、商品名、日光ケミカルズ株式会社製)などが挙げられる。離型剤は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
<第四の実施形態>
図2に示す積層体20は、例えば以下のようにして製造できる。
(積層体の製造)
まず、上述した製造方法における第三の実施形態と同様にして、図5に示すような、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化層からなる微細凹凸構造層14が基材12上に形成されたフィルム状の微細凹凸構造体22を2枚製造する。2枚の微細凹凸構造体22のうち、一方を上側の微細凹凸構造体とし、他方を下側の微細凹凸構造体とする。
ついで、接着層を介して2枚の微細凹凸構造体を貼り合せる。具体的には、上側の微細凹凸構造体の基材と下側の微細凹凸構造体の微細凹凸構造層との間に、接着層の材料として硬化性樹脂を配置し、硬化性樹脂を介して両者を貼り合わせた後、活性エネルギー線照射によって硬化性樹脂を硬化させることで、図2に示す積層体20を得る。
硬化性樹脂を配置する方法としては特に限定されず、例えば流延法、塗工法等が挙げられる。
2枚の微細凹凸構造体の貼り合せ方法としては、上述した方法に限定されず、例えば、予め上側の微細凹凸構造体の裏面(基材側の面)に接着層を形成しておき、この接着層と下側の微細凹凸構造体の微細凹凸構造層とが接するように、上側の微細凹凸構造体と下側の微細凹凸構造体を貼り合せてもよい。
接着層を形成する方法としては、共押出成形法、ラミネート成形法、流延法、塗工法等の公知の方法が挙げられる。
共押出成形法としては、Tダイ成形法、インフレーション成形法等の公知の方法によって基材の材料、および接着層の材料として粘着材を溶融状態で押出し、積層した後、冷却ロール等の冷却手段によって冷却する方法などが挙げられる。
ラミネート成形法としては、基材を予め押出成形法等によって作製しておき、基材の表面に粘着材を溶融状態で押出し、積層した後、冷却ロール等の冷却手段によって冷却する方法などが挙げられる。
流延法や塗工法としては、粘着層の材料として硬化性樹脂または粘着材を、トルエン、酢酸エチル等の有機溶媒の単独物または混合物に溶解または分散させて固形分濃度が0〜40質量%程度の接着層液を調製し、これを流延方式、塗工方式等の適宜な展開方式によって基材の表面に直接付設する方法;剥離フィルムの表面に接着層液を塗布して接着層を形成し、これを基材の表面に移着した後、剥離フィルムを除去する方法などが挙げられる。
共押出成形法やラミネート成形法により接着層を形成する場合は、基材の一方の表面に接着層を形成し、その上に剥離フィルムを積層した後に、基材の他方の表面に微細凹凸構造層を形成するのが好ましい。
流延法や塗工法により接着層を形成する場合、接着層を形成するタイミングは微細凹凸構造を形成する前でもよいし、後でもよい。
また、下側の微細凹凸構造体の裏面(基材側の面)にも接着層を形成しておいてもよい。下側の微細凹凸構造体の裏面にも接着層が形成されていれば、得られる積層体を他のフィルム状やシート状の物品(前面板、偏光素子等)に容易に貼り付けることができる。下側の微細凹凸構造体の裏面に接着層を形成する場合、積層体を使用するまでの間、この接着層の表面に剥離フィルムを積層しておくことが好ましい。
(接着層)
接着層の材料としては特に限定されないが、硬化性樹脂、粘着材などが挙げられる。
硬化性樹脂としては、先に例示した活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が挙げられる。
粘着材としては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンランダム共重合体、水添スチレン−ブタジエンランダム共重合体、アクリル系ポリマー、シリコーン系エラストマー等を主ポリマーとしたものが挙げられる。
粘着材の主ポリマーとしては、粘着性と剥離性のバランスを得るという点から、アクリル系ポリマーが好ましい。アクリル系ポリマーとしては、炭素数が1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリレート等のモノマーの1種または2種以上と、必要に応じて共重合性改質モノマーの1種または2種以上とを、溶液重合法、乳化重合法等の公知の重合法によって単独重合または共重合したものが挙げられる。また、リビングラジカル重合法等によって主ポリマーの分子量分布を狭くすることは、接着層を剥離した際、この接着層と接していた微細凹凸構造層への糊残りを低減できる点で有効である。
炭素数が1〜18のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、ブチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、エチル基、メチル基等を有する(メタ)アクリル酸のエステルなどが挙げられる。
共重合性改質モノマーとしては、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、ビニルピロリドン、グリシジル基、ジメチルアミノエチル基またはヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルアミン、アリルアミン、エチレンイミン等が挙げられる。
アクリル系ポリマーは、そのまま粘着材の主ポリマーとして用いることもできるが、通常は粘着材の凝集力を向上させる目的で架橋剤を配合して用いる。
アクリル系ポリマーの架橋構造化は、アクリル系ポリマーを合成する際に内部架橋剤として多官能(メタ)アクリレート等を添加する、またはアクリル系ポリマーを合成した後に外部架橋剤として多官能性エポキシ化合物や多官能性イソシアネート化合物等を添加することにより実施できる。その他、放射線照射による架橋処理を施してもよい。これらの中でも、架橋構造を形成する好ましい方法は、外部架橋剤として多官能性エポキシ化合物や多官能性イソシアネート化合物を配合する方法である。ここで多官能性とは、2官能性以上を意味する。
多官能性エポキシ化合物としては、分子中に2個以上のエポキシ基を有する種々の化合物(ソルビトールテトラグリシジルエーテル、トリメチロールプロパングリシジルエーテル、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、トリグリシジル−p−アミノフェノール等)が挙げられる。
多官能イソシアネート化合物としては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する種々の化合物(ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等)が挙げられる。
架橋剤は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
架橋剤の使用量は、アクリル系ポリマーの組成、分子量等に応じて適宜選択できる。
粘着材には、架橋剤の反応を促進させるために、粘着材に通常用いられるジブチルスズラウレート等の架橋触媒を配合してもよい。
また、粘着材には、必要に応じて、粘着性付与剤、充填剤、顔料、着色剤、酸化防止剤等の慣用の添加剤を配合してもよい。なお、架橋剤等の添加剤に含まれる不純物を低減することは、接着層を剥離した際、この接着層と接していた微細凹凸構造層への糊残りを低減できる点で有効である。
接着層の厚さは、粘着性等を損なわない範囲で適宜選択することができ、通常は1〜100μmであり、3〜50μmが好ましく、5〜30μmがより好ましい。接着層の厚さが薄くなるほど、接着層を剥離した際、この接着層と接していた微細凹凸構造層への糊残りを低減できる。
また、接着層を剥離した際、この接着層と接していた微細凹凸構造層への糊残りを低減するために、接着層を構成するアクリル系ポリマーの組成として高ガラス転位点(Tg)のモノマーを共重合させたり、架橋密度を高くしたりすることも有効である。
<作用効果>
以上説明した本発明の積層体の製造方法によれば、モールドを用いた転写法により微細凹凸構造層を形成するので、各層の微細凹凸構造の形状を自由に設計することが可能である。
また、転写法であれば、均一な厚さの微細凹凸構造層を容易に形成できる。
「物品」
本発明の物品は、上述した本発明の積層体を備えたものであり、例えば、反射防止物品(反射防止フィルム、反射防止膜等)、光学物品(光導波路、レリーフホログラム、レンズ、偏光分離素子等)、建材、サニタリー用品、細胞培養シート、防汚シート、超撥水性物品、超親水性物品としての用途展開が期待できる。この中でも特に反射防止物品としての用途に適している。
反射防止物品としては、例えば、画像表示装置(液晶表示装置、プラズマディスプレイパネル、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、陰極管表示装置等)、レンズ、ショーウィンドウ、眼鏡等の表面に設けられる反射防止膜、反射防止フィルム、反射防止シート等が挙げられる。
反射防止物品を画像表示装置に用いる場合には、画像表示面に反射防止フィルムを直接貼り付けてもよく、画像表示面を構成する部材の表面に反射防止膜を直接形成してもよく、前面板に反射防止膜を形成してもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
各種測定および評価方法、モールドの製造方法、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の調製方法は以下の通りである。
「測定・評価」
<微細凹凸構造の凸部の測定>
測定サンプルの表面および縦断面に白金を10分間蒸着し、電子顕微鏡(日本電子株式会社製、「JSM7400F」)を用い、加速電圧3.00kVで20000倍に拡大して観察し、隣り合う凸部同士の間隔(凸部の中心から隣接する凸部の中心までの距離)を50点測定し、その平均値を隣り合う凸部の平均間隔(周期)とした。
また、測定サンプルの縦断面を30000倍に拡大して観察し、凸部の最頂部と、凸部間に存在する凹部の最底部との間の距離を50点測定し、その平均値を凸部の平均高さとした。
<耐擦傷性の評価>
耐擦傷性の評価には、磨耗試験機(新東科学株式会社製、「HEiDON TRIBOGEAR TYPE−30S」)を用いた。積層体の表面(微細凹凸構造面)に置かれた2cm四方のスチールウール(商品名:ボンスター#0000、日本スチールウール株式会社製)に400gの荷重をかけ、往復距離:30mm、ヘッドスピード:30mm/秒にて10回往復磨耗を行った。その後、積層体の表面の外観を評価した。外観評価に際しては、透明な2.0mm厚の黒色アクリル樹脂板(三菱レイヨン株式会社製、「アクリライトEX#502」、50mm×60mm)の片面に該光透過性物品を貼り付け、屋内で蛍光灯にかざして目視で評価した。評価は以下の基準で行った。
◎:傷が確認されない。
○:確認できる傷が5本未満であり、擦傷部位が白く曇らない。
△:確認できる傷が5本以上、20本未満であり、擦傷部位がやや白く曇る。
×:確認できる傷が20本以上であり、擦傷部位がはっきり白く曇って見える。
<透明性の評価>
積層体の裏面(微細凹凸構造が転写されていない基材の裏面)に光学粘着層を介して透明ガラス板(松浪硝子工業株式会社製、「大型スライドグラス、品番:S9112」、76mm×52mmサイズ)を貼り付けた。これをサンプルとして、積層体のヘイズを、ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製、「NDH2000」)を用いて測定した。
<反射防止性の評価>
積層体の裏面に光学粘着層を介して黒色アクリル樹脂板(三菱レイヨン株式会社製、「アクリライトEX#502」、50mm×60mm)を貼り付けた。これをサンプルとし、分光光度計(株式会社島津製作所製、「UV−2450」)を用いて、入射角:5°(5°正反射付属装置使用)、波長:380〜780nmの範囲で積層体の相対反射率を測定し、JIS R 3106に準拠して視感度反射率を算出し、反射防止性を評価した。
<密着性の評価>
(剥離強度の測定1)
積層体の表面の全体に粘着テープ(ニチバン株式会社製、「セロテープ(登録商標)」)を貼着した。粘着テープを貼りつけた積層体を25mm×150mmに裁断し、引き剥がし速度0.3m/分で粘着テープを積層体に対して90°に引き剥がし、その剥離に要する力(剥離強度)を測定した。
(剥離強度の測定2)
積層体を25mm×150mmに裁断し、引き剥がし速度0.3m/分で上側の微細凹凸構造体を積層体に対して90°に引き剥がし、その剥離に要する力(剥離強度)を測定した。
<接触角の測定>
自動接触角測定器(協和界面科学株式会社製、「DM−701」)を用いて、θ/2法にて接触角を算出した。具体的には、露出している微細凹凸構造面に2μLのイオン交換水を滴下し、滴下の10秒後の接触角を測定した。さらに、水を滴下する位置を変えて同様の操作を4回行い、計5回の平均値を求めた。
<指紋拭き取り性の評価>
(水拭き)
積層体の裏面に光学粘着層を介して黒色アクリル樹脂板(三菱レイヨン株式会社製、「アクリライトEX#502」、50mm×60mm)を貼り付け、微細凹凸構造面に人口指紋液(特許第3799025号に記載の評価用分散液)を付着させ、これを試験片とした。
指先で約1kgf/cmの力を加えながら、水道水を1.0mL染込ませたワイパー(日本製紙クレシア株式会社、「ケイドライワイパー132−S」)で微細凹凸構造面を10往復させた後、以下の評価基準にて試験片表面の外観を評価した。
○:指紋が完全に除去された。
△:指紋はほぼ目立たないが、蛍光灯を映り込ませたときの色味が僅かに異なる(指紋が完全には除去できていない)。
×:はっきりと指紋が残る。
(乾拭き)
積層体の裏面に光学粘着層を介して黒色アクリル樹脂板(三菱レイヨン株式会社製、「アクリライトEX#502、50mm×60mm」)を貼り付け、微細凹凸構造面に人口指紋液(特許第3799025号に記載の評価用分散液)を付着させ、これを試験片とした。
指先で約3kgf/cmの力を加えながら、乾燥したワイパー(日本製紙クレシア株式会社、「ケイドライワイパー132−S」)で微細凹凸構造面を40往復させた後、以下の評価基準にて試験片表面の外観を評価した。
○:指紋が完全に除去された。
△:ほぼ指紋は目立たないが、蛍光灯を映り込ませたときの色味が僅かに異なる(指紋が完全には除去できていない)。
×:はっきりと指紋が残る。
「モールドの製造」
純度99.99質量%、羽布研磨および電解研磨された厚さ2mm、直径65mmアルミニウム円盤をアルミニウム基材として用いた。
0.3Mシュウ酸水溶液を15℃に調整し、アルミニウム基材を浸漬した。直流安定化装置の電源のON/OFFを繰り返すことでアルミニウム基材に間欠的に電流を流して陽極酸化した。30秒おきに80Vの定電圧を5秒間印加する操作を60回繰り返した。これにより、該アルミニウム基材に細孔を有する酸化皮膜を形成した(工程(a))。
続いて、酸化皮膜の形成されたアルミニウム基材を、6質量%のリン酸と1.8質量%クロム酸とを混合した70℃の水溶液中に6時間浸漬した。これにより、酸化皮膜を溶解除去した(工程(b))。
酸化皮膜が溶解除去されたアルミニウム基材を、16℃に調整した0.05Mのシュウ酸水溶液に浸漬して80Vで7秒間陽極酸化を施した(工程(c))。
続いて、32℃に調整した5質量%リン酸水溶液中に20分間浸漬して酸化皮膜の細孔を拡大する細孔径拡大処理を施した(工程(d))。このように陽極酸化と細孔径拡大処理とを交互に繰り返し、合計5回ずつ施し(工程(e)、(f))、略円錐形状の細孔を有する陽極酸化アルミナが表面に形成されたモールドを得た。
得られたモールドを、離型剤(日光ケミカルズ株式会社製、「TDP−8」)の0.1質量%水溶液に10分間浸漬した。これを引き上げて一晩風乾することにより、表面を離型処理したモールドAを得た。
「活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の調製」
(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Aの調製)
重合性成分としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬株式会社製、「DPHA」)22質量部およびエトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業株式会社製、「ATM−35E」)78質量部と、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、「IRGACURE184」)1質量部およびビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(BASF社製、「IRGACURE819」)0.5質量部と、離型剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸化合物(日光ケミカルズ株式会社製、「TDP−2」)0.1質量部とを混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Aを調製した。
(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Bの調製)
重合性成分としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬株式会社製、「DPHA」)20質量部およびエトキシ化グリセリントリアクリレート(新中村化学工業株式会社製、「A−GLY−20E」)80質量部と、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、「IRGACURE184」)1質量部およびビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(BASF社製、「IRGACURE819」)0.5質量部と、離型剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸化合物(日光ケミカルズ株式会社製、「TDP−2」)0.1質量部とを混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Bを調製した。
(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Cの調製)
重合性成分としてペンタエリスリトールトリアクリレート(第一工業製薬株式会社製、「ニューフロンティアPET−3」)20質量部およびエトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学工業株式会社製、「ATM−35E」)80質量部と、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、「IRGACURE184」)1質量部およびビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(BASF社製、「IRGACURE819」)0.5質量部と、離型剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸化合物(日光ケミカルズ株式会社製、「TDP−2」)0.1質量部とを混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Cを調製した。
(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Dの調製)
重合性成分としてポリエチレングリコールジアクリレート(東亞合成株式会社製、「M−260」)32質量部、ポリプロピレングリコールジアクリレート(新中村化学工業株式会社製、「APG−700」)32質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのEO変性化合物(日本化薬株式会社製、「DPEA−12」)27質量部、および4官能シリコーンアクリレート/プロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジアクリレートの混合物(混合比7/3)(ビッグケミー・ジャパン株式会社製、「BYK−3570」)9質量部と、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、「IRGACURE184」)1質量部およびビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(BASF社製、「IRGACURE819」)0.5質量部と、離型剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸化合物(日光ケミカルズ株式会社製、「TDP−2」)0.1質量部とを混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Dを調製した。
(活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Eの調製)
重合性成分としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬株式会社製、「DPHA」)25質量部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(第一工業製薬株式会社製、「ニューフロンティアPET−3」)25質量部、ポリエチレングリコールジアクリレート(東亞合成株式会社製、「M−260」)25質量部、およびジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのEO変性化合物(日本化薬株式会社製、「DPEA−12」)25質量部と、重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(BASF社製、「IRGACURE184」)1質量部およびビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(BASF社製、「IRGACURE819」)0.5質量部と、離型剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸化合物(日光ケミカルズ株式会社製、「TDP−2」)0.1質量部とを混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物Eを調製した。
「実施例1」
<工程1:微細凹凸構造体の製造>
活性エネルギー線硬化性樹脂組成物A(硬化液A)をモールドAの表面に数滴垂らした。基材として、密着性向上のためのプライマー処理を施した厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム株式会社製、「TD80ULM」、以下「TACフィルム」とも示す)で硬化液Aを押し広げながら、硬化液AをTACフィルムで被覆した。その後、TACフィルム側から高圧水銀灯を用いて1000mJ/cmのエネルギーで紫外線を照射して、硬化液Aを硬化させた。硬化液Aの硬化物をTACフィルムごとモールドから離型して、隣り合う凸部同士の平均間隔が180nm、凸部の平均高さが180nm(アスペクト比:1.0)である1層目の微細凹凸構造層が基材上に積層したフィルム状の微細凹凸構造体を得た。
<工程2:積層体の製造>
硬化液AをモールドAの表面に数滴垂らした。先に得られた微細凹凸構造体の微細凹凸構造層側で硬化液Aを押し広げながら、硬化液Aを微細凹凸構造体で被覆した。その後、微細凹凸構造体側から高圧水銀灯を用いて1000mJ/cmのエネルギーで紫外線を照射して、硬化液Aを硬化させた。硬化液Aの硬化物を微細凹凸構造体ごとモールドから離型して、隣り合う凸部同士の間隔が180nm、凸部の高さが180nm(アスペクト比:1.0)である2層目の微細凹凸構造層が、微細凹凸構造体の1層目の微細凹凸構造層上に積層した、フィルム状の積層体A1を得た。
得られた積層体A1について、耐擦傷性、透明性、反射防止性、指紋拭き取り性を評価し、接触角を測定した。これらの結果を表1に示す。
<2層目の剥離・除去>
剥離強度の測定1に従い、得られた積層体A1の2層目の微細凹凸構造層の全面に粘着テープ(ニチバン株式会社製、「セロテープ(登録商標)」)を貼着した。その後、粘着テープを手で剥がすことで粘着テープごと2層目の微細凹凸構造層を剥がし、1層目の微細凹凸構造層が露出した、フィルム状の積層体A2を得た。このときの剥離強度を表1に示す。
また、得られた積層体A2について、耐擦傷性、透明性、反射防止性、指紋拭き取り性を評価し、接触角を測定した。これらの結果を表1に示す。
「実施例2」
<積層体の製造>
実施例1の工程1と同様にして、フィルム状の微細凹凸構造体を2枚製造した。2枚の微細凹凸構造体22のうち、一方を上側の微細凹凸構造体とし、他方を下側の微細凹凸構造体とする。
下側の微細凹凸構造体の微細凹凸構造層上に硬化液Aを数滴垂らした。上側の微細凹凸構造体の基材側で硬化液Aを押し広げながら、硬化液Aを上側の微細凹凸構造体で被覆した。その後、上側の微細凹凸構造体側から高圧水銀灯を用いて1000mJ/cmのエネルギーで紫外線を照射して、硬化液Aを硬化させ、硬化液Aからなる接着層を介して下側の微細凹凸構造体上に上側の微細凹凸構造体が積層した、フィルム状の積層体A3を得た。
得られた積層体A3について、耐擦傷性、透明性、反射防止性、指紋拭き取り性を評価し、接触角を測定した。これらの結果を表1に示す。
<2層目の剥離・除去>
剥離強度の測定2に従い、得られた積層体A3の上側の微細凹凸構造体を手で剥がすことで、上側の微細凹凸構造体を接着層とともに剥離し、下側の微細凹凸構造の微細凹凸構造層が露出した、フィルム状の積層体A4を得た。このときの剥離強度を表1に示す。
また、得られた積層体A4について、耐擦傷性、透明性、反射防止性、指紋拭き取り性を評価し、接触角を測定した。これらの結果を表1に示す。
「実施例3」
硬化液Aを活性エネルギー線硬化性樹脂組成物B(硬化液B)に変更した以外は、実施例1と同様にして工程1および工程2を行い、2層目の微細凹凸構造層が、微細凹凸構造体の1層目の微細凹凸構造層上に積層した、フィルム状の積層体B1を得た。
また、得られたフィルム状の積層体B1について、実施例1と同様にして2層目の剥離・除去を行い、1層目の微細凹凸構造層が露出した、フィルム状の積層体B2を得た。
得られた積層体B1、B2について、耐擦傷性、透明性、反射防止性、指紋拭き取り性を評価し、接触角を測定した。また、2層目の剥離・除去する際の剥離強度を測定した。これらの結果を表1に示す。
「実施例4」
硬化液Aを活性エネルギー線硬化性樹脂組成物C(硬化液C)に変更した以外は、実施例1と同様にして工程1および工程2を行い、2層目の微細凹凸構造層が、微細凹凸構造体の1層目の微細凹凸構造層上に積層した、フィルム状の積層体C1を得た。
また、得られたフィルム状の積層体C1について、実施例1と同様にして2層目の剥離・除去を行い、1層目の微細凹凸構造層が露出した、フィルム状の積層体C2を得た。
得られた積層体C1、C2について、耐擦傷性、透明性、反射防止性、指紋拭き取り性を評価し、接触角を測定した。また、2層目の剥離・除去する際の剥離強度を測定した。これらの結果を表1に示す。
「実施例5」
硬化液Aを活性エネルギー線硬化性樹脂組成物D(硬化液D)に変更した以外は、実施例1と同様にして工程1および工程2を行い、2層目の微細凹凸構造層が、微細凹凸構造体の1層目の微細凹凸構造層上に積層した、フィルム状の積層体D1を得た。
また、得られたフィルム状の積層体D1について、実施例1と同様にして2層目の剥離・除去を行い、1層目の微細凹凸構造層が露出した、フィルム状の積層体D2を得た。
得られた積層体D1、D2について、耐擦傷性、透明性、反射防止性、指紋拭き取り性を評価し、接触角を測定した。また、2層目の剥離・除去する際の剥離強度を測定した。これらの結果を表1に示す。
「比較例1」
硬化液Aを活性エネルギー線硬化性樹脂組成物E(硬化液E)に変更した以外は、実施例1と同様にして工程1を行い、1層目の微細凹凸構造層が基材上に積層したフィルム状の微細凹凸構造体を得た。
得られた微細凹凸構造体を、離型剤(ダイキン工業株式会社製、「オプツールDSX」)の0.1質量%水溶液に5分間浸漬した。これを引き上げて風乾することにより、1層目の微細凹凸構造層の微細凹凸構造面を離型処理した(離型層の形成)。
続いて、硬化液Aを硬化液Eに変更した以外は、実施例1と同様にして工程2を行い、2層目の微細凹凸構造層が、1層目の微細凹凸構造層の微細凹凸構造面に形成された離型層上に積層した、フィルム状の積層体E1を得た。
また、得られたフィルム状の積層体E1について、実施例1と同様にして2層目の剥離・除去を行い、1層目の微細凹凸構造層が露出した、フィルム状の積層体E2を得た。
得られた積層体E1、E2について、耐擦傷性、透明性、反射防止性、指紋拭き取り性を評価し、接触角を測定した。また、2層目の剥離・除去する際の剥離強度を測定した。これらの結果を表1に示す。
Figure 2016210150
表1の結果から明らかなように、各実施例で得られた積層体A1、A3、B1、C1、D1は、耐擦傷性、透明性、反射防止性、指紋拭き取り性に優れていた。また、2層目の微細凹凸構造層(最表の微細凹凸構造層)を容易に剥離することができた。
さらに、2層目の微細凹凸構造層を剥離することで1層目の微細凹凸構造層(残りの微細凹凸構造層)が露出した積層体A2、A4、B2、C2、D2も、剥離前の各積層体と同等の性能および接触角を有していた。これらの結果より、積層体の表面が傷ついたり汚れたりした場合には、下層の微細凹凸構造層を容易に露出させることで性能を回復することが可能であることが示された。
なお、実施例1〜4で用いた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の主成分は親水性のアクリレートであることから、微細凹凸構造面が親水性となり、指紋を水拭きで除去することが可能であった。
実施例5用いた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物はシリコーンアクリレートを含むことから、微細凹凸構造面が撥水性となり、指紋を乾拭きで除去することが可能であった。
一方、比較例1の場合、離型層を介して1層目の微細凹凸構造層上に2層目の微細凹凸構造層を積層したため、2層目の微細凹凸構造層の表面は親水性であったが、これを剥離して露出させた1層目の微細凹凸構造層の表面は撥水性であった。1層目の微細凹凸構造層と2層目の微細凹凸構造層は、同じ種類の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を用いたにもかかわらず、表面特性が異なっていたのは、離型層によって1層目の微細凹凸構造層が汚染されたことによるものと考えられる。また、1層目の微細凹凸構造層の剥離により積層体の表面が撥水性に変化したものの、比較例1で用いた活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は乾拭きに適した樹脂組成ではないため、指紋を水拭きでも乾拭きでも除去できなくなり、性能を回復できなかった。
本発明の積層体は、光学性能および表面性能に優れた光学物品、特に反射防止フィルム等の反射防止物品として有用である。また、本発明に用いる活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、容易に剥離可能なことから、微細凹凸構造を保護する保護フィルム用の接着層やナノインプリントにおけるフィルムモールド用の樹脂としても利用可能である。
10 積層体
12 基材
14 微細凹凸構造層
14a 最表の微細凹凸構造層
14b 残りの微細凹凸構造層
141b 上側の微細凹凸構造層
142b 中間の微細凹凸構造層
143b 下側の微細凹凸構造層
20 積層体
22 微細凹凸構造体
22a 上側の微細凹凸構造体
22b 下側の微細凹凸構造体
24 接着層
30 積層体
40 ロール状モールド
68 モールド

Claims (6)

  1. 表面に可視光の波長以下の周期の微細凹凸構造を有する複数の微細凹凸構造層が、微細凹凸構造面を上にして積層した積層体であって、
    前記複数の微細凹凸構造層は、微細凹凸構造面に離型層が設けられることなく剥離可能に積層している、積層体。
  2. 微細凹凸構造層と、その微細凹凸構造面に接する隣接層との剥離強度が0.01〜5N/25mmである、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記複数の微細凹凸構造層が活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化層からなる、請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記複数の微細凹凸構造層の全てが、同じ種類の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化層からなる、請求項3に記載の積層体。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体の製造方法であって、
    モールドを用いた転写法により前記微細凹凸構造層を形成する、積層体の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体を備えた、物品。
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