JP6515642B2 - コイル部品の製造方法およびコイル部品の製造に用いられる治具 - Google Patents

コイル部品の製造方法およびコイル部品の製造に用いられる治具 Download PDF

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Description

本発明は、コイル部品の製造方法およびコイル部品の製造に用いられる治具に関する。
コイルを用いたコイル部品としては、たとえば、自動車のキーレスエントリーシステム、イモビライザー、各種製品にICタグを取り付けたものとの間で送受信を行う装置等がある。そのようなコイル部品としては、たとえば、特許文献1に開示された技術内容がある。特許文献1には、ICパッケージで、半導体基板(ICチップ)とリード端子とをワイヤで接続した後、周囲を樹脂材で封止したICパッケージに関して開示されている。
また、上述した特許文献1と同様に、半導体チップを樹脂で封止したものとしては、特許文献2に開示された技術内容がある。特許文献2には、複数の半導体チップをリードフレームや配線基板上に搭載し、その状態でトランスファ成型により複数の半導体チップを同時に樹脂封止する技術内容について開示されている。
特再公表WO2011/024559号公報 特開平11−163009号公報
ところで、特許文献1に示すような、樹脂封止された部分を有するコイル部品を製造する場合、現状では、特許文献2に開示のようなトランスファ成型によって、多数の電子部品を樹脂封止することで製造されることが多い。かかる製造方法では、金属の板状部材であるフープに多数の電子部品を搭載し、その電子部品に対して溶接等の各種の工程を経て、最終的にフープをカットする手法を取ることが多い。その場合、無駄に捨てられる部分が多くなっている。
最終的にフープをカットする手法を取る場合、そのカット前に棒状コアに巻線を行ってコイルを形成する場合、隣接する半製品が巻線の支障になり、コイルの形成が行い難い、という問題がある。巻線を行う場合、巻線を行う部位が回転する等の特殊な巻線機を用いると共に、隣接する棒状コア同士の間隔を広げる必要があるが、その場合には、フープのうち無駄に捨てられる部分が多くなる。また、特殊な巻線機を用いる分だけ、コストも高くなってしまう。
一方、最初の段階で、フープから多数の半製品を切り出す、という手法を取ることもある。この場合には、棒状コアへの巻線を行い易くなるものの、その他の各工程も半製品ごとに行う必要があるので、それら各工程における半製品の移動や設置などのハンドリングに手間がかかるものとなっている。たとえば金型を用いてトランスファ成型を行う際には、多数の半製品を金型の所望の位置にセットし、また金型での成型後に成型体を取り出す必要がある。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、各工程間での半製品の取り扱いを容易にすることが可能なコイル巻線の製造方法、およびコイル巻線の製造に用いられる治具を提供しよう、とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によると、ベースとコイルとを備えるコイル部品を製造するためのコイル部品の製造方法であって、コイル部品を形成する前のベースとコイルとを備える半製品を、保持部を有する治具に対して複数保持させる保持工程と、金型における治具のセット部位に対して、複数の半製品を治具に保持させた状態でセットするセット工程と、金型のキャビティに樹脂を充填して、ベースとコイルのうち少なくとも一部を樹脂で封止する封止工程と、を備えることを特徴とするコイル部品の製造方法が提供される。
また、本発明の他の側面は、上述の発明に加えて更に、封止工程では、半製品に設けられる、金属製のリードフレームの一部を挟持すると共に、治具に保持されている半製品のベースとコイルとを金型のキャビティに置きながら、リードフレームの挟持している部分よりも外側の部位および治具をキャビティの外部に配置している、ことが好ましい。
さらに、本発明の他の側面は、上述の発明に加えて更に、封止工程では、トランスファ成型用の金型を用いて行われる、ことが好ましい。
さらに、本発明の他の側面は、上述の発明に加えて更に、セット工程に先立って、ベースが備える樹脂フレームに半導体基板を搭載する搭載工程と、搭載工程の後に、セット工程に先立って、コイルの端末と、半導体基板とを電気的に接続する接続工程と、をさらに有し、これらの工程は、複数の半製品を治具に保持させる保持工程の後に行う、ことが好ましい。
また、本発明の他の側面は、上述の発明に加えて更に、搭載工程と接続工程の間の搬送、接続工程とセット工程の間の搬送は、治具を用いて行う、ことが好ましい。
さらに、本発明の他の側面は、上述の発明に加えて更に、導線を巻回することにより、コイルを形成する巻線工程と、ベースとコイルとを組み立てて、半製品を形成する組立工程と、封止工程の後に、その封止工程で形成された成型品に生じている樹脂製のバリを除去する除去工程と、除去工程の後に、リードフレームを切断する切断工程と、のうちの少なくとも1つの工程を行う、ことが好ましい。
また、本発明の他の側面は、上述の発明に加えて更に、治具は、下治具と上治具とを備えると共に、保持工程では、下治具と上治具との間に半製品を挟持させる、ことが好ましい。
さらに、本発明の他の側面は、上述の発明に加えて更に、少なくとも封止工程が終了した後に、治具から半製品を形成した残存物を取り外す、ことが好ましい。
また、本発明の第2の観点によると、ベースとコイルとを備えるコイル部品の製造に用いられる治具であって、治具は、コイル部品を形成する前のベースとコイルとを備える複数の半製品を保持させることが可能な保持部を備えていて、保持部は、複数の半製品の間隔を所定ピッチに配置すると共に、保持部は、半製品に設けられる金属製のリードフレームの一部を保持し、その保持部位からは、ベースおよびコイル側が治具から突出する状態で保持する、ことを特徴とするコイル部品の製造に用いられる治具が提供される。
本発明によると、各工程間での半製品の取り扱いを容易にすることが可能なコイル巻線の製造方法、およびコイル巻線の製造に用いられる治具を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係るコイル部品の全体構成を示す斜視図である。 オーバーモールド部を形成する前の半製品の状態を示す斜視図である。 オーバーモールド部を形成する前の半製品の状態を示す平面図である。 オーバーモールド部を形成する前の半製品において、樹脂フレームの内部構成を示す側断面図である。 オーバーモールド部を形成する前の半製品において、樹脂フレームの中空部と、その中空部に収容される半導体基板を示す分解斜視図である。 支持部と半田層45のリフロー前後の様子を示す図であり、(a)はリフロー前の状態を示し、(b)はリフロー後の状態を示している。 本発明の変形例に係り、(a)は樹脂フレーム側の構成を示す図であり、(b)は半導体基板側の構成を示す図である。 本発明の別の変形例に係り、(a)は樹脂フレーム側の構成を示す図であり、(b)は半導体基板側の構成を示す図である。 本発明のさらに別の変形例に係り、(a)は樹脂フレーム側の構成を示す図であり、(b)は半導体基板側の構成を示す図である。 本発明において、接続端子に設けられる支持部の変形例を示すものであり、(a)は支持部の頂点部分が平面状に設けられている場合を示し、(b)は(a)の頂点部分にさらに貫通孔を設けた構成を示し、(c)は(a)の頂点部分にさらに切欠孔を設けた構成を示し、(d)は支持部を弓状の曲面に形成した状態を示している。 本実施の形態におけるコイル部品の製造方法の流れを示す図である。 本実施の形態のコイル部品の製造方法に係り、治具の一部である下治具に、コイル部品の半製品をセットした状態を示す斜視図である。 本実施の形態のコイル部品の製造方法に係り、治具を構成する下治具と上冶具によって、半製品のリードフレームを保持している状態を示す側断面図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る、コイル部品10の製造方法について、図面に基づいて説明する。なお、コイル部品10の製造方法を説明するに当たっては、先ず最初に、どのような構成のコイル部品10であるのかについて説明し、その後、当該コイル部品10の製造方法について説明する。
なお、以下の説明においては、XYZ直交座標を用いて説明することがあるものとし、後述するアンテナコイル30の延伸方向(軸線方向)をY方向とし、図2において手前側をY1側、それとは逆の奥側をY2側とする。また、図2におけるベース40の長手方向をX方向とし、図2において右側かつ手前側をX1側、それとは逆の左側かつ奥側をX2側とする。また、ベース40の厚み方向をZ方向(上下方向)とし、図2において奥側(上側)をZ1側とし、それとは逆の手前側(下側)をZ2側とする。
<コイル部品10の構成について>
図1は、コイル部品10の全体構成を示す斜視図である。図2は、コイル部品10に関して、オーバーモールド部20を形成する前の半製品11の状態を示す斜視図である。図3は、オーバーモールド部20を形成する前の半製品11の状態を示す平面図である。図4は、オーバーモールド部20を形成する前の半製品11において、樹脂フレーム41の内部構成を示す側断面図である。図5は、オーバーモールド部20を形成する前の半製品11において、樹脂フレーム41の中空部411と、その中空部411に収容される半導体基板43を示す分解斜視図である。
コイル部品10は、たとえば自動車のイモビライザーやキーレスエントリーシステム等に用いられるものであるが、上述の用途には限られず、たとえば携帯端末装置における通信機能等、アンテナコイル30を用いた種々の装置に適用することができる。
なお、実際の製品は、図1のコイル部品10に対して、リードフレーム50をオーバーモールド部20側の根元から折る等で、リードフレーム50が除去されたものが該当する。いわば、本実施の形態のコイル部品10は、製造途中の段階のものであり、半製品11に該当する。以下の説明においては、リードフレーム50が取り付けられた状態のものを、コイル部品10と称呼し、そのリードフレーム50が除去されたものを、必要に応じてコイル製品と称呼する。また、以下の説明においては、コイル部品10の製造途中の半製品については、いずれの工程の段階であっても、半製品11と称呼する。ただし、この半製品11についても、コイル部品10と称呼する場合もある。
なお、コイル製品の取付箇所の中には、リードフレーム50を除去しない状態の方が好適な場合もある。その場合には、図1に示すようなコイル部品10がコイル製品に該当する。
コイル部品10は、図1および図2に示すように、オーバーモールド部20と、アンテナコイル30と、そのアンテナコイル30が取り付けられているベース40と、リードフレーム50とを主要な構成要素としている。
図1および図2の比較から明らかなように、オーバーモールド部20は、アンテナコイル30とベース40を覆う部分であり、金型を用いた樹脂の成形により形成される。そのため、外観上は、オーバーモールド部20からは、リードフレーム50以外は突出していない状態となっている。
図2および図3に示すように、アンテナコイル30は、磁性材料から形成される棒状コア31と、その棒状コア31の周囲に配置されるコイル32を有している。磁性材料としては、ニッケル系のフェライトまたはマンガン系のフェライト等の種々のフェライト、パーマロイ、センダスト、パーメンジュール、アモルファス磁性合金、名のクリスタル磁性合金等、各種の磁性材料および各種の磁性材料の混合物を用いることが可能である。また、これらの磁性材料に、樹脂を混合したものを用いて棒状コア31を形成しても良い。
また、コイル32は、棒状コア31の外周面にエナメル線等のような導線32aを所定回数だけ巻回することによって形成されている。このとき、棒状コア31の外周面には、図示を省略する絶縁シート材を配置し、その絶縁シート材を介して導線32aを巻回しても良い。このコイル32を形成する導線32aの端末32bは、後述する接続端子に絡げられる。
このようなアンテナコイル30が、たとえば粘着剤を介して、次に説明するベース40に取り付けられている。
図2および図3に示すように、ベース40には、樹脂フレーム41と、接続端子42と、半導体基板43とが設けられている。樹脂フレーム41は、金型の内部空間に樹脂材料を流し込むインサート成型を行うことで、リードフレーム50および接続端子42に対して一体的な状態で形成される。
図2および図3に示すように、樹脂フレーム41には、裏面側(下面41a側)から窪んだ中空部411が設けられている。そのため、樹脂フレーム41の裏面側(下面41a側)には、中空部411に連通する開口412が設けられている。図3〜図5に示すように、中空部411は、半導体基板43を収納する部分であり、XY平面に対して平行となる状態で半導体基板43を収納可能となっている。したがって、中空部411は、半導体基板43がなす平面よりも大きな面積を有していて、またその深さは、半導体基板43を十分に収納可能な程度に設けられている。なお、中空部411は、必ずしも底面411aを有する有底の形状に形成されていなくてもよく、上下に貫通した孔形状であっても良い。
また、接続端子42は、金属製の導体であり、たとえば銅合金またはステンレス鋼等のような、ある程度強度および硬度を持つ弾性を有した金属製の板材を材質としている。そして、その材質をプレス加工することで接続端子42が形成されている。しかしながら、接続端子42は、その他の金属を材質としても良く、またプレス加工以外の製法によって形成されても良い。この接続端子42は、その一部が樹脂フレーム41に埋め込まれている。それにより、接続端子42は、樹脂フレーム41によって支持されている。この接続端子42の一端側は、オーバーモールド部20から突出している。そのため、接続端子42の一端側は、導線32aの端末32bを絡げるための絡げ部421となっている。
なお、接続端子42の材質は、製造の便利さ及びコスト削減の観点から、リードフレーム50と同じ材質から形成されることが好ましい。特に、後述するように、接続端子42の一部に、半導体基板43を支持するための支持部422を設ける場合には、所定の硬度を有する金属材料が望ましく、そのような硬度としては、ビッカース硬さ50Hv以上300Hv以下が好適である。しかしながら、かかる硬度は、接続端子42の厚みや長さ等の寸法等の兼ね合いで変化するため、接続端子42の硬度は、上述の範囲以外の数値であっても良い。
上述した樹脂フレーム41の説明に戻る。図3から図5に示すように、樹脂フレーム41の中空部411には、台座413が設けられている。台座413は、中空部411の底面411aから上方に向かうように突出している部分である。なお、図4および図5では、上下が逆に図示されているので、底面411aは、上方側(Z1側)に位置する構成となっている。
台座413は、矩形状の中空部411のうち、X1側に位置する2つの角部に設けられている。また、台座413の突出端面(下面413a)からは、さらに突起部414が下方側(Z2側)に向かって突出している。そして、この突起部414には、半導体基板43のX1側の部位が載置される。このとき、突起部414の下面414aと、下面41aとの間の寸法S1(図4参照)は、半導体基板43の厚みt0(この厚みt0には、後述するパッド27及び半田層28の厚みは加わっていない)と同等の厚みとなっている。したがって、半導体基板43が下面41aから突出しない構成に設けられている。
また、ベース40の樹脂フレーム41には、棒状コア31を取り付けるための取付用凹部415が設けられている。取付用凹部415は、樹脂フレーム41の上面41bを所定だけ窪ませることで形成されている。図2に示す構成では、取付用凹部415は、絡げ部421に近接する側に設けられていて、それによって端末32bの長さを短くしている。この取付用凹部415の手前側(Y1側)の部位は開口していて、棒状コア31を樹脂フレーム41の外部に延出させることが可能となっている。
また、リードフレーム50は、その一端側(Y1側)が、上述した樹脂フレーム41に埋め込まれている。このリードフレーム50は、たとえば銅合金またはステンレス鋼等のような、金属製の板材を、プレス加工等で打ち抜くことで形成されている。しかしながら、リードフレーム50は、その他の金属を材質としても良く、またプレス加工以外の製法によって形成されても良い。
リードフレーム50には、複数の孔部51が設けられている。それらの複数の孔部51のうち、最も奥側(Y2側)には、取付孔511が設けられている。取付孔511は、後述するような治具ユニット100を構成する下治具110の突起部111が差し込まれる部分である。なお、複数の孔部51の全てが、突起部111が差し込まれる取付孔511に対応するものとしても良い。また、突起部111と後述する挿通孔121は、保持部に対応する。
半導体基板43は、本例では単結晶または多結晶Si基板やSiC基板やGaN基板等の半導体材料から形成されていて、その内部には多層の集積回路が形成されている。また、中空部411の底面411aに向けて取り付けられる面(上面43a)側には、図2〜図5に示すように、電気接続領域部としての1対のパッド44が配置される。このパッド44は、接続端子42の支持部422に対向する位置に設けられている。パッド44は、一般的に、半導体及び金属の両方と相性の良い合金または化合物により形成されており、導電性を有する材料により形成されている。パッド44の表面上には、錫を主成分とするクリーム状の半田層45が形成されている。なお、接続端子42によって、半導体基板43への擦り傷等を生じさせないためには、半田層45の高さh1は、パッド44の高さの5倍以上20倍以下であることが好ましい。寸法の一例としては、パッド44の高さは約0.008mm、パッド44に半田層45を加えた高さは0.06mm以上0.10mm以下とするものがある。しかしながら、その寸法は、他の数値であっても良い。
以下では、オーバーモールド部20を形成する前の半製品11を、上下逆にしたものとして説明すると、半導体基板43は、その上面43aが下向きになる状態で、中空部411に収容される。すると、半田層45およびパッド44が、接続端子42の支持部422と対向する位置に配置される。また、半田層45が溶融する前の段階では、半田層45が支持部422に接触している。また、半導体基板43の上面43aは、上述した突起部414の下面414aと接触する。すなわち、半導体基板43は、突起部414の下面414aと、支持部422とで、4点支持された状態となっている。
この状態で、コイル部品10をリフロー炉に入れて、半田層45が溶融するような所定の温度の熱風を加えると、半田層45が溶け、その後の冷却により、半田層45が固まると、図5において一点鎖線の円で拡大して示すような状態となる。すなわち、半田層45の内部に支持部422が入り込む状態となる。それにより、支持部422(接続端子42)に対して、半導体基板43が一体的に取り付けられる。
なお、半田リフロー前の段階においても、半導体基板43の自重によって、支持部422が半田層45に入り込んでも良い。しかしながら、この場合でも、半導体基板43の重量が軽いので、図6の(b)に示すように、支持部422の下端部がパッド44と接するまで深くは入り込まない。
また、パッド44と支持部422との間は図6の(b)に示すように、半田リフロー処理後も、直接は接してはいない。すなわち、半田リフロー時も、半田層45の半田は溶けるが、半導体基板43の重量は軽いので、接続端子42の支持部422が半田層45の厚みの全体に亘って入り込んでパッド44とは接触しないことが多い。ただし、接続端子42の支持部422がパッド44と直接接触する構成であっても良い。
なお、中空部411の内部構成は、図7に示すように変形することも可能である。図7に示す変形例では、同図(a)に示すように接続端子42を中空部411の左右の内側面411b,411bより各々2つずつ、片持ち状に延出させて、4つの接続端子42が設けられる構成としている。また、4つの接続端子42の、中空部411内にそれぞれ延出されている自由端側には、支持部422が設けられている。また、支持部422の頂点から開口412までの距離S2は、半導体基板43の厚みt1よりも若干大きく形成されている。
一方、中空部411内に収容される半導体基板43は、図7(b)に示すように、4つの支持部422にそれぞれ対応する位置に、半田層45を有するパッド44が設けられている。そのため、半導体基板43においては、上面43aを下向き(Z1側の向き)となるようにして、中空部411に半導体基板43を配置して、半田層45が支持部422に支持される状態とする。この状態で、半製品11をリフロー炉(図示せず)に入れ、熱風を加えると、半田層45が溶かされる。その後、溶けた半田層45が冷やされることにより半田層45が固まり、半導体基板43と接続端子42とが電気的、機械的に固定される。
かかる図7に示す構成では、上述したような台座413および突起部414を省略して、4つの接続端子42にそれぞれ支持部422を設けることで、半導体基板43を支持可能としている。それにより、リフロー後に半導体基板43が半田層45と一体的に固定することができる。また、2つの接続端子42は、コイル32の端末32bに接続させ、残りの2つの接続端子42を別の電気回路と接続させて使用することもできる。
また、中空部411の内部構成は、図8に示すように変形することも可能である。図8に示す変形例では、同図(a)に示すように中空部411の対角線で結ばれる2つの角部に、上述した台座413と突起部414とが設けられている。この場合も、突起部414の下面414aと開口412までの距離S2は、半導体基板43の厚みt0と略同じに形成されている。また、接続端子42には、X方向において既述の図5と同様の位置に、支持部422が設けられている。
一方、半導体基板43には、図5と同様の位置に、パッド44および半田層45が設けられている。そのため、リフロー処理の後には、半導体基板43と接続端子42とが上述したのと同様に、電気的、機械的に固定される。
また、上述した中空部411は、4つの内側面が連続している切れ目のない凹形状となっている。しかしながら、中空部411の形状を、図9に示すように変形することも可能である。図9に示す中空部411では、一つの内側面に、外側面まで繋がる切欠部416を設けている。このような切欠部416を設ける場合、中空部411の開口412の大きさが半導体基板43の面積よりも小さいような場合でも、その切欠部416で開口412が拡がり、半導体基板43との誤差等を吸収することができる。また、半導体基板43と樹脂フレーム41の熱膨張も吸収することができる。
また、接続端子42の支持部422は、図10に示すように変形することもできる。図10は、接続端子42に設けられる支持部422の変形例を示すものである。図10の(a)は支持部422のV字形状の頂点部分422aを平面状に形成し、その頂点部分422aが半田層45と面状に当接するようにしたものである。この形状では、支持部422が半田層45内に浸入して行く時間を遅らせるように調整することができる。
図10の(b)は、(a)を変形したもので、頂点部分422aに貫通孔422bを設けたものである。この形状では、溶けた半田層45が貫通孔422b内に入り込み、支持部422との一体化を図ることができる。図10の(c)は、同じく(a)を変形したもので、頂点部分422aの側方から切り欠かれた切欠孔422cを設けたものである。この形状においても、溶けた半田層45が支持部422内に入り込み、支持部422との一体化を図ることができる。図10の(d)は支持部422を弓状をした曲面に形成し、半田層45と曲面で当接するようにしたものである。この形状でも、その支持部422が半田層45内に浸入して行く時間を遅らせるように調整することができる。
また、上述の説明では、半田リフローの際に、溶けた半田層45内に半導体基板43がその自重によって降下し、支持部422が半田層45の内部に入り込む構成を開示している。しかしながら、それとは逆に、樹脂フレーム41の自重を利用して接続することも可能である。
<コイル部品10の製造方法について>
続いて、上述したようなコイル部品10の製造方法について説明する。図11は、コイル部品10の製造方法の流れを示す図である。以下、この図11に沿って説明する。
(1)第1工程:多連のフープの形成
最初に、銅板を準備し、その銅板から、多連用のフープを形成する。多連用のフープとは、上述したようなリードフレーム50が多数連なっていて、そのリードフレーム50となる境界を切断することで、多数のリードフレーム50が形成されるものを指す。
(2)第2工程:ベース40の形成およびフープの切断
続いて、上述した多連のフープを用いて、インサート成型を行って、ベース40を形成する。このとき、インサート成型を行う金型のキャビティの所定位置に、上述したフープと、接続端子42とをセットする。その後、溶融した樹脂を射出する。そして、冷却後に、ベース40が形成される。次に、上述したような、リードフレーム50となる境界を切断する。それにより、ベース40と接続端子42とリードフレーム50とが一体化された中間生成物が、多数形成される。
(3)第3工程:棒状コア31の取り付け
次に、棒状コア31をベース40に取り付ける。この取り付けを行う場合、棒状コア31を取付用凹部415に配置するが、このとき、粘着剤を介して、取付用凹部415に棒状コア31を取り付けるが、他の手法(たとえば押さえ具を用いる手法)によって、棒状コア31を取付用凹部415に固定しても良い。なお、この第3工程は、組立工程に対応する。
(4)第4工程:コイル32の形成
次に、棒状コア31に対して、導線32aを巻回することで、コイル32を形成する(巻線工程に対応)。このとき、巻線機が用いられるが、上述したようなフープからベース40が切り離されていない状態に比較して、導線32aの巻回が格段に容易となる。すなわち、フープに多数のベース40が取り付けられ、その多数のベース40に棒状コア31が取り付けられた状態で、導線32aを棒状コア31に巻回する場合には、隣り合う棒状コア31同士の間隔を広げる必要があり、また、巻線機で棒状コア31の周囲に巻線を行う部位が回転等する特殊なものを用いる必要がある。しかしながら、フープからベース40が切り離されることで、棒状コア31同士の間隔を広げる等の必要がなく、また特殊な巻線機を用いる必要もなくなる。
また、棒状コア31への巻線の終了後、導線32aの端末32bを、絡げ部421に絡げる。
(5)第5工程:治具100への半製品11の保持
次に、コイル32が形成された複数の半製品11を、治具100に保持させる(保持工程に対応)。このとき、図12および図13に示すような治具100が用いられる。図12は、治具100の一部である下治具110に、コイル部品10の半製品11をセットした状態を示す斜視図である。図13は、治具100を構成する下治具110と上冶具120によって、半製品11のリードフレーム50を保持している状態を示す側断面図である。
図12および図13に示すように、治具100は、下治具110と、上冶具120とが設けられている。板状の下治具110には、突起部111が設けられている。同じく板状の上冶具120には、上述した突起部111を挿通させるための挿通孔121が設けられている。そして、リードフレーム50の取付孔511に突起部111を挿通させ、その突起部111を挿通孔121に挿通させることにより、下治具110と上冶具120にリードフレーム50が挟まれた状態となる。そのため、複数のコイル部品10の半製品11を、治具100によって保持することができる。
下治具110と上冶具120の間の取り付けは、種々の手法を用いることができる。たとえば、両者の間をマグネットで取り付けるようにしても良く、下治具110と上冶具120のうちのいずれかに孔とその孔に挿入される鉤状部を設け、それらの間で係止固定される構成としても良い。また、別部材として、たとえばU字状の挟み込み可能な挟持部材を用いて、下治具110と上冶具120とを挟持部材で挟み込むようにしても良い。
(6)第6工程:絡げ部421と端末32bの接合
次に、絡げ部421と端末32bを、たとえばレーザや半田付け等の手法によって、電気的な導電性を有するように接合する(接続工程に対応)。それにより、アンテナコイル30で受信した電磁波に基づく信号電流が、接続端子42に流れ、半導体基板43に供給することができる。この接合を行う場合、治具100には複数の半製品11が保持されているので、たとえばレーザ溶接や半田付け等の接合を効率的に行うことが可能となり、接合の効率を向上させることが可能となっている。
(7)第7工程:フラックスの塗布
次に、半導体基板43に半田クリームを塗布して半田層45を形成し、また接続端子42の支持部422にフラックスを塗布する。なお、これとは逆に、支持部422に半田クリームを塗布し、半導体基板43にフラックスを塗布するようにしても良い。なお、治具100に保持された複数の半製品11に対して、フラックスや半田クリームの塗布を支持部422に行えるので、その塗布作業を効率的に行える。
(8)第8工程:半導体基板43の搭載
次に、半導体基板43を、それぞれの半製品11の支持部422に搭載する(搭載工程に対応)。このとき、半導体基板43は、突起部414にも載置され、半導体基板43が4点で支持された状態となる。
(9)第9工程:半田付け
続いて、半導体基板43が支持部422に載置された状態で、治具100ごとリフロー炉に入れる。そして、半田層45を熱風で溶かして、半導体基板43と接続端子42とを一体化させる。
(10)第10工程:コイル32のコーティング
次に、コイル32のコーティングを行う。その場合、樹脂槽に充填されている、コーティングのための樹脂液に対して、治具100に複数の半製品11が保持されたまま、それらの半製品11のコイル32を浸す。それにより、コイル32が、樹脂でコーティングされた状態となり、コイル32がコーティング層で保護される。
(11)第11工程:オーバーモールド部20の形成
続いて、オーバーモールド部20を形成する。このオーバーモールド部20の形成においては、トランスファ成型用の金型のキャビティに、治具100に保持された複数の半製品11をセットする(セット工程に対応)。このセットの際に、リードフレーム50の治具100側の部位は、金型のキャビティから突出する状態とする。そして、原料となる樹脂のペレットを供給して、そのペレットが溶融した状態でキャビティに供給される。それにより、複数の半製品11に対して、同時にオーバーモールド部20が形成され、アンテナコイル30とベース40とが、オーバーモールド部20で封止された状態の半製品11が形成される(封止工程に対応)。
(12)第12工程:ゲートブレークおよびバリ除去
次に、トランスファ成型後の半製品11に対して、金型のゲートに対応する樹脂部分と、成型後のオーバーモールド部20のバリ部分とを除去する(除去工程に対応)。ゲートに対応する樹脂部分を除去するゲートブレークでは、作業台等の設置部位に載置された治具100を把持しつつ、ゲートに対応する樹脂部分を設置部位に押し付けて、そのゲートに対応する樹脂部分を切断する(ゲートブレーク)。また、バリについては、たとえば、樹脂ビーズを用いたブラスト処理にて、除去する。それにより、図1に示すようなコイル部品10が、複数同時に形成される。
(13)第13工程:リードフレーム50の切断
次に、リードフレーム50を切断する(切断工程に対応)。それにより、リードフレーム50の切断した痕跡が残る状態で、全体的にオーバーモールド部20で覆われたコイル製品が形成される。そして、このコイル製品を包装する。なお、切断が行われた後には、下治具110と上冶具120とを開放して、リードフレーム50の残存物(コイル製品とならなかった部分)を取り除く。そして、下治具110と上冶具120とから構成される治具100は、次のコイル部品10の製造のために再利用される。
以上のような各工程を経ることにより、コイル部品10からコイル製品が形成される。
<コイル部品10の製造方法について>
以上のように、本実施の形態によると、コイル部品10を形成する前のベース40とアンテナコイル30とを備える半製品11を、保持部(突起部111と挿通孔121)を有する治具100に対して複数保持させる(保持工程)。その後に、金型における治具100のセット部位に対して、複数の半製品11を治具100に保持させた状態でセットする(セット工程)。その後に、金型のキャビティに樹脂を充填して、ベース40とアンテナコイル30のうち少なくとも一部を樹脂で封止する(封止工程)。
そのため、複数の半製品11が、それぞれ独立した状態で治具100に保持されるので、無駄に捨てられるフープの量を低減することができる。すなわち、現状のトランスファ成型のような樹脂成型では、複数の半製品11が、フープから切り離されずに、そのままの状態で樹脂成型されることが多いが、そのような製造方法では、フープから半製品を切断する前の段階で、棒状コアに巻線を行ってコイルを形成している。その場合、巻線を行う部位が回転する等の特殊な巻線機を用いると共に、隣接する棒状コア同士の間隔を広げる必要があるが、その場合には、フープのうち無駄に捨てられる部分が多くなる。また、特殊な巻線機を用いる分だけ、コストも高くなってしまう。
しかしながら、本実施の形態では、治具100に半製品11をセットする前の段階で、棒状コア31に巻線を行ってコイル32を形成することができる。そのため、コイル32の形成に際して、特殊な巻線機を用いる必要がなくなるので、コストを低減することができる。また、隣接する棒状コア31の間隔を広げる必要もなくなるので、フープの寸法を無駄に大きくする必要がなくなり、フープのうち無駄に捨てられる量を低減することができる。
また、個別に半製品11を移動させたり設置する場合と比較して、治具100に半製品11をセットしたい状態で一括して移動させたり、金型の所望の位置にセットすることができる。そのため、半製品11のハンドリングを容易とすることが可能となる。それにより、半製品11の取り扱いを容易にすることができる。
また、本実施の形態では、金型にてアンテナコイル30およびベース40を封止する封止工程では、半製品11に設けられるリードフレーム50の一部を挟持する。これと共に、治具100に保持されている半製品11のベース40とアンテナコイル30とを金型のキャビティに置きながら、リードフレーム50のY2側の部位を金型のキャビティの外部に配置している。このため、治具100は、金型のキャビティの外部に位置することになり、治具100に対して溶融した樹脂は、基本的には治具100に付着しない構成とすることができる。それにより、治具100を繰り返して何度でも使用することが可能となる。
さらに、本実施の形態では、半導体基板43を搭載する封止工程では、トランスファ成型用の金型を用いて行われることが好ましい。トランスファ成型の金型を用いる場合、一度に多数のオーバーモールド部20を形成することが可能となり、量産性を向上させることが可能となる。
さらに、本実施の形態では、トランスファ成型用の金型のキャビティに、治具100に保持された複数の半製品11をセットするセット工程に先立って、ベース40が備える樹脂フレーム41に半導体基板43を搭載する搭載工程を行う。また、セット工程に先立って、コイル32の端末32bと、半導体基板43とを電気的に接続する接続工程を行い、これらの工程は、複数の半製品11を治具100に保持させる保持工程の後に行っている。
このため、たとえば搭載工程では、ロボットのロボットアームの移動距離が少ない状態で、複数の半導体基板43を樹脂フレーム41に搭載することができる。また、接続工程では、端末32bと半導体基板43とを、たとえばレーザ溶接や半田付け等によって接合する際には、多数の接合部位が短距離に配置されているので、接合の工程を短い距離間の移動と共に、効率的に順次行うことが可能となる。そのため、これらの搭載工程および接続工程では、生産時間を短縮することが可能となり、生産効率を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、上述した搭載工程と、絡げ部421と端末32bを、たとえばレーザや半田付け等の手法によって電気的な導電性を有するように接合する接続工程の間の搬送、および接続工程とセット工程の間の搬送は、治具100を用いて行う。そのため、生産時間を一層短縮することが可能となり、生産効率を一層向上させることが可能となる。
さらに、本実施の形態では、導線32aを巻回することにより、コイル32を形成する巻線工程と、ベース40とアンテナコイル30とを組み立てて、半製品11を形成する組立工程と、封止工程の後に、その封止工程で形成された成型品に生じている樹脂製のバリを除去する除去工程と、除去工程の後に、リードフレームを切断する切断工程と、のうちの少なくとも1つの工程を行うようにしている。そのため、これらの巻線工程、組立工程、除去工程および切断工程も、治具100を用いて一括して行うことが可能となり、コイル部品10の生産効率を向上させることが可能となる。
また、本実施の形態では、治具100は、下治具110と上冶具120とを備えると共に、半製品11を保持させる保持工程では、下治具110と上冶具120との間に半製品11を挟持させている。このため、半製品11を容易に保持させることができると共に、下治具110のみ、または上冶具120のみによって半製品11を保持させる場合と比較して、半製品11を安定的に保持させることが可能となる。
さらに、本実施の形態では、少なくとも封止工程が終了した後に、治具100からコイル製品の形成後の半製品11を形成した残存物を取り外している。このため、治具100を次のコイル部品10の製造のために再利用することが可能となる。そのため、少ない個数の治具100を用いて、コイル部品10を大量に生産することが可能となる。
また、本実施の形態では、治具は、コイル部品を形成する前のベースとコイルとを備える複数の半製品11を保持させることが可能な保持部(突起部111、挿通孔121)を備えていて、その保持部は、複数の半製品11の間隔を所定ピッチに配置している。また、保持部は、半製品11に設けられる金属製のリードフレーム50の一部を保持し、その保持部位からは、ベース40およびアンテナコイル30側が治具100から突出する状態で保持している。
このため、保持部の一部である突起部111をリードフレーム50の取付孔511に差し込んで、その突起部111を、保持部の一部である挿通孔121に挿入することで、半製品11が治具100から脱落するのを防止することができ、半製品11の確実な保持が可能となる。
<変形例>
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態では、治具100として、突起部111を備える下治具110と、挿通孔121を備える上冶具120を用いたものについて説明している。しかしながら、治具は、このような下治具110と上冶具120とを用いるものには限られない。たとえば、上冶具120側に保持部の一部である挿通孔121が存在せずに、下治具110側に、保持部として短めの突起部111が存在するようなものを用いても良い。その場合、突起部111の端面は、上冶具120の表面に突き当たるが、突起部111が取付孔511に挿入されることにより、半製品11が治具100から外れるのを良好に防止可能となる。
また、上述の実施の形態では、下治具110と上冶具120とが別個独立している。しかしながら、下治具と上冶具とが一体的に設けられていても良い。そのようなものとしては、たとえば、一枚板状の火バサミの形状(トングの形状)のような形態が挙げられる。なお、火バサミ形状の場合、下治具側と上治具側との境界部位には、常に閉じる向きの付勢力が与えられることが好ましい。そのため、上述の境界部位は、たとえばある程度、直径の大きな円弧状またはリング状に設けられることが好ましい。
また、治具として、たとえば磁石により、下治具と上冶具とを強固に固定する構成を用いても良い。また、治具として、下治具と上冶具のいずれか一方のみを用いる構成を採用しても良い。この場合、半製品11は、治具に対して、締まりばめ等で固定される構成を採用しても良く、吸盤式のような吸着方式としても良く、その他、粘着や接着により半製品11を保持する構成としても良い。
また、上述の実施の形態では、保持部として、突起部111と挿通孔121を用いる場合について説明している。しかしながら、保持部としては、その他の構成を種々利用することが可能である。たとえば、保持部としては、テーパを備えることで差込は容易であるが脱落はし難い、鉤状(フック状)の部位を設ける構成としても良い。また、下治具または上治具に対して支点を中心として回動する押さえ手段を設け、その押さえ手段を保持部として用いても良い。
また、上述の実施の形態においては、コイル部品10の製造に支障が生じない限り、第1工程から第13工程の少なくとも1つの工程を省略しても良く、それらの工程の順序を入れ替えても良い。また、第11工程の封止工程よりも前の、いずれかの工程において、治具100に半製品11を保持させるのであれば、その治具100への半製品11の保持は、いずれの工程にて行っても良い。
10…コイル部品、11…半製品、20…オーバーモールド部、30…アンテナコイル、31…棒状コア、32…コイル、32a…導線、32b…端末、40…ベース、41…樹脂フレーム、41a…下面、41b…上面、42…接続端子、43…半導体基板、43a…上面、44…パッド、45…半田層、50…リードフレーム、51…孔部、100…治具、110…下治具、111…突起部、120…上冶具、121…挿通孔、411…中空部、411a…底面、411b…内側面、412…開口、413…台座、414…突起部、414a…下面、415…取付用凹部、421…絡げ部、422…支持部、511…取付孔


Claims (9)

  1. ベースとコイルとを備えるコイル部品を製造するためのコイル部品の製造方法であって、
    前記コイル部品を形成する前の前記ベースと前記コイルとを備える半製品を、保持部を有する治具に対して複数保持させる保持工程と、
    金型における前記治具のセット部位に対して、複数の前記半製品を前記治具に保持させた状態でセットするセット工程と、
    前記金型のキャビティに樹脂を充填して、前記ベースと前記コイルのうち少なくとも一部を樹脂で封止する封止工程と、
    を備えることを特徴とするコイル部品の製造方法。
  2. 請求項1記載のコイル部品の製造方法であって、
    前記封止工程では、前記半製品に設けられる、金属製のリードフレームの一部を挟持すると共に、
    前記治具に保持されている前記半製品の前記ベースと前記コイルとを前記金型の前記キャビティに置きながら、前記リードフレームの挟持している部分よりも外側の部位および前記治具を前記キャビティの外部に配置している、
    ことを特徴とするコイル部品の製造方法。
  3. 請求項1または2記載のコイル部品の製造方法であって、
    前記封止工程では、トランスファ成型用の金型を用いて行われる、
    ことを特徴とするコイル部品の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のコイル部品の製造方法であって、
    前記セット工程に先立って、前記ベースが備える樹脂フレームに半導体基板を搭載する搭載工程と、
    前記搭載工程の後に、前記セット工程に先立って、前記コイルの端末と、前記半導体基板とを電気的に接続する接続工程と、
    をさらに有し、これらの工程は、複数の前記半製品を前記治具に保持させる前記保持工程の後に行う、
    ことを特徴とするコイル部品の製造方法。
  5. 請求項4記載のコイル部品の製造方法であって、
    前記搭載工程と前記接続工程の間の搬送、前記接続工程と前記セット工程の間の搬送は、前記治具を用いて行う、
    ことを特徴とするコイル部品の製造方法。
  6. 請求項2記載のコイル部品の製造方法であって、
    導線を巻回することにより、前記コイルを形成する巻線工程と、
    前記ベースと前記コイルとを組み立てて、前記半製品を形成する組立工程と、
    前記封止工程の後に、その封止工程で形成された成型品に生じている樹脂製のバリを除去する除去工程と、
    前記除去工程の後に、前記リードフレームを切断する切断工程と、
    のうちの少なくとも1つの工程を行う、
    ことを特徴とするコイル部品の製造方法。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のコイル部品の製造方法であって、
    前記治具は、下治具と上治具とを備えると共に、前記保持工程では、前記下治具と前記上治具との間に前記半製品を挟持させる、
    ことを特徴とするコイル部品の製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載のコイル部品の製造方法であって、
    少なくとも前記封止工程が終了した後に、前記治具から前記半製品を形成した残存物を取り外す、
    ことを特徴とするコイル部品の製造方法。
  9. ベースとコイルとを備えるコイル部品の製造に用いられる治具であって、
    前記治具は、前記コイル部品を形成する前の前記ベースと前記コイルとを備える複数の半製品を保持させることが可能な保持部を備えていて、
    前記保持部は、複数の前記半製品の間隔を所定ピッチに配置すると共に、
    前記保持部は、前記半製品に設けられる金属製のリードフレームの一部を保持し、その保持部位からは、前記ベースおよび前記コイル側が前記治具から突出する状態で保持する、
    ことを特徴とするコイル部品の製造に用いられる治具。
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