JPH06261505A - 亀甲形コイルの成形方法及びその装置 - Google Patents

亀甲形コイルの成形方法及びその装置

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Publication number
JPH06261505A
JPH06261505A JP4638493A JP4638493A JPH06261505A JP H06261505 A JPH06261505 A JP H06261505A JP 4638493 A JP4638493 A JP 4638493A JP 4638493 A JP4638493 A JP 4638493A JP H06261505 A JPH06261505 A JP H06261505A
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JP
Japan
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coil
forming
coil end
jig
original
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JP4638493A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Sano
博之 佐野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 原形コイルから亀甲形コイルを成形するにあ
たり、湾曲状のコイルエンド部の成形精度及び成形作業
の能率を向上させる。 【構成】 旋回ブロック43は、θ軸シリンダによりZ
軸方向に延びる回動軸Kを中心に自在に回動され、ま
た、Z軸シリンダ,X軸シリンダ,Y軸シリンダの駆動
により、X軸,Y軸,Z軸方向に自在に移動される。旋
回ブロック43に、出没シリンダ50により出没移動さ
れる成形治具45を突出量Mを調整可能に設ける。コイ
ルエンド部成形工程は、中間形状とされた原形コイル5
のループ部2の上下両側部分に、その複数箇所に対し
て、成形治具45を湾曲半径方向から順次押付けること
により行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湾曲状のコイルエンド
部の成形を精度良く行うことができる亀甲形コイルの成
形方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、亀甲形コイル1は、図14に示
すように、両端のループ部2と、コイル辺となる一対の
直線部3と、前記各ループ部2の両側に位置する湾曲状
のコイルエンド部4とを有した形状を備えており、素線
5a(図17参照)を例えばなまこ形(丸みを帯びた等
脚台形状)に巻回した原形コイル5(図16参照)を成
形して得られる。
【0003】また、成形された亀甲形コイル1には、図
15に示すようにマイカテープ等の絶縁テープ6が螺旋
状に巻回され(以下、この絶縁テープ6が巻回された亀
甲形コイル1を「白コイル7」という)、この後、この
白コイル7が、図18及び図19に示すように固定子鉄
心8のスロット9に挿入される。この際、亀甲形コイル
1(白コイル7)の形状、特にコイルエンド部4の形状
が不揃いであると、隣接するコイルエンド部4同士が相
互に干渉して挿入不能になる虞れがあり、コイルエンド
部4の成形を精度良く行う必要がある。
【0004】而して、特開平2−219441号公報に
示された従来のコイル成形装置による成形方法では、ま
ず、図20(a)に示すように、原形コイル5のループ
部2及び直線部3に相当する部位をクランプし、両直線
部3を図で上下両側方向に引き広げることが行われる。
そして、図20(b)に示すように、コイルエンド成形
治具10を、図示しないZ軸シリンダによってコイルエ
ンド部4に相当する部位に対向させた後、図示しないX
軸シリンダによって矢印A方向に移動させ、2個の突部
10a,10bをそのコイルエンド部4相当部位に押付
け、以て、湾曲状に成形するようにしている。
【0005】この後、図20(c)に示すように、上下
の直線部3を回転方向(矢印B,C方向)に変形させる
と共に、ループ部2を矢印D方向に移動させ、最後に、
図20(d)に示すように、作業者がコイルエンド部4
に木片、プラスチック片等の治具11を宛がい、その上
から木ハンマ12等で叩いて、コイルエンド部4を局部
的に修正する作業を行うことにより、亀甲形コイル1の
成形が完了するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の亀甲形コイ
ル1の成形方法では、図20(b)に示すようなコイル
エンド部4部分を湾曲状に成形する際に、成形治具10
をコイルエンド部4部分の一部に対して一方向(矢印A
方向)にしか押付けていないため、この工程だけではな
めらかな湾曲状とはならなかった。そのため、最終的に
は、作業者による形状の修正作業が必要となっていた。
【0007】ところが、図20(d)に示したような、
コイルエンド部4部分に治具11を宛がいその上から木
ハンマ12で叩く手作業は、非常に手間がかかって成形
作業の能率が悪く、しかも、熟練した作業者による修正
作業であっても、コイルエンド部4の湾曲形状に多少の
ばらつきが生ずることは避けられない。
【0008】このように、コイルエンド部4の湾曲形状
にばらつきが生ずると、亀甲形コイル1(白コイル7)
を固定子鉄心8に組込む際に、コイルエンド部4同士間
の隙間(通風路)に大小のばらつきが生じ、回転電機と
しての運転時に、通風が阻害されて冷却効果が悪化した
り、コイルエンド部4の湾曲形状のばらつきが極端な場
合には、隣接するコイルエンド部4が相互に干渉して固
定子鉄心8への挿入作業ができなくなるといった事態を
招いてしまう。特に、このコイルエンド部4の湾曲形状
のばらつきは、例えば二極回転電機用の亀甲形コイルの
ようにコイル開き角度が例えば60度と大きくなるに従
って大きくなり、上記不具合を一層助長させることにな
る。
【0009】尚、固定子鉄心8への挿入時に、コイルエ
ンド部4が相互に干渉するような場合には、やはり木ハ
ンマ12でコイルエンド部4を叩いて形状を修正しなが
ら挿入するといった面倒な手作業を行わなければなら
ず、また、この際、絶縁テープ6を損傷させてしまい、
絶縁性を低下させる虞もある。
【0010】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、原形コイルから亀甲形コイルを成形す
るにあたり、湾曲状のコイルエンド部の成形精度を向上
させると共に、成形作業の能率を向上させることができ
る亀甲形コイルの成形方法及びその装置を提供するにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の亀甲形コイルの
成形方法は、原形コイルをループ部及び直線部を成形し
てなる中間形状に成形する直線部成形工程と、この中間
形状とされた原形コイルのループ部の両側部分に、その
複数箇所に対して、成形治具を湾曲半径方向から順次押
付けることにより、湾曲状のコイルエンド部を成形する
コイルエンド部成形工程とを実行するところに特徴を有
する。
【0012】この場合、コイルエンド部成形工程を、中
間形状とされた原形コイルのループ部の両側部分に対し
て、夫々別個の成形治具によって同時に実行するように
すれば効果的である。また、コイルエンド部成形工程
を、中間形状とされた原形コイルのループ部の両側部分
に対して、1個の成形治具によって順次実行するように
することもできる。
【0013】そして、本発明の亀甲形コイルの成形装置
は、原形コイルの両端及び直線部に相当する部位を夫々
クランプするクランプ機構を有し、そのクランプ機構を
駆動させて前記原形コイルにループ部及び直線部を成形
する直線部成形機構と、回動手段により自在に指向方向
が変更される基体から成形治具を出没させるように構成
され、前記基体の指向方向を順次変更しながら前記成形
治具を突出させることにより、前記原形コイルのループ
部の両側部分の複数箇所に対して、前記成形治具の先端
部を湾曲半径方向から順次押付けて湾曲状のコイルエン
ド部を成形するコイルエンド部成形機構とを具備すると
ころに特徴を有する。
【0014】この場合、コイルエンド部成形機構を、基
体からの成形治具の突出量を調整可能に構成すると共
に、基体の回動軸をコイルエンド部の湾曲中心に一致さ
せた状態で、原形コイルのループ部の両側部分の複数箇
所に対する成形治具の押付けを実行するよう構成すれば
効果的である。また、コイルエンド部成形機構を、基体
からの成形治具の突出量を一定とすると共に、移動手段
により基体の位置を変化させながら、原形コイルのルー
プ部の両側部分の複数箇所に対する成形治具の押付けを
実行するように構成することもできる。
【0015】
【作用】本発明の亀甲形コイルの成形方法によれば、直
線部成形工程において、原形コイルに対してループ部及
び直線部が成形されて中間形状とされる。そして、コイ
ルエンド部成形工程において、その中間形状の原形コイ
ルに湾曲状のコイルエンド部が成形され、もって、亀甲
形コイルが成形される。このとき、コイルエンド部の成
形は、原形コイルのループ部の両側部分の複数箇所に対
して、成形治具を湾曲半径方向から順次押付けることに
より行われるので、成形治具をコイルエンド部の一箇所
に対して一方向に押付ける場合と比べ、正確な湾曲形状
を得ることができる。
【0016】この場合、コイルエンド部成形工程を、中
間形状とされた原形コイルのループ部の両側部分に対し
て、夫々別個の成形治具によって同時に実行するように
すれば、成形作業を短時間で済ませることができる。ま
た、コイルエンド部成形工程を、中間形状とされた原形
コイルのループ部の両側部分に対して、1個の成形治具
によって順次実行するようにすれば、成形治具の個数が
少なくなって装置の構成が簡単となる。
【0017】そして、本発明の亀甲形コイルの成形装置
によれば、直線部成形機構により、原形コイルにループ
部及び直線部が成形される。そして、コイルエンド部成
形機構により、その原形コイルに湾曲状のコイルエンド
部が成形され、もって、亀甲形コイルが成形される。こ
のとき、コイルエンド部成形機構は、基体の指向方向を
順次変更しながら成形治具を突出させることにより、原
形コイルのループ部の両側部分の複数箇所に対してその
成形治具の先端部を湾曲半径方向から順次押付けるもの
であるから、作業者による修正作業なしに、コイルエン
ド部の正確な湾曲形状を自動で成形することができる。
【0018】この場合、コイルエンド部成形機構を、基
体からの成形治具の突出量を調整可能に構成すると共
に、基体の回動軸をコイルエンド部の湾曲中心に一致さ
せた状態で、原形コイルのループ部の両側部分の複数箇
所に対する成形治具の押付けを実行するように構成すれ
ば、回動手段により基体の指向方向を変更するだけで、
複数箇所に対して成形治具を湾曲半径方向から押付ける
ことができる。
【0019】また、コイルエンド部成形機構を、基体か
らの成形治具の突出量を一定とすると共に、移動手段に
より基体の位置を変化させながら、原形コイルのループ
部の両側部分の複数箇所に対する成形治具の押付けを実
行するように構成すれば、基体からの成形治具の突出量
を一定とした簡単な構成であっても、様々な湾曲半径の
コイルエンド部に対して、その複数箇所に成形治具を湾
曲半径方向から押付けることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明のいくつかの実施例について、
図1乃至図19を参照して説明する。尚、図14乃至図
19に示した、亀甲形コイル1や原形コイル5の形状な
どは、従来のものと共通するので、新たな図示を省略
し、符号も共通させることとする。
【0021】従って、亀甲形コイル1は、図14に示す
ように、両端のループ部2と、コイル辺となる一対の直
線部3と、前記各ループ部2の両側に位置する湾曲状の
コイルエンド部4とを有した形状を備えており、素線5
a(図17参照)を例えばなまこ形(丸みを帯びた等脚
台形状)に巻回した原形コイル5(図16参照)を成形
して得られるようになっている。また、成形された亀甲
形コイル1には、図15に示すように、マイカテープ等
の絶縁テープ6が螺旋状に巻回されて白コイル7とさ
れ、この後、この白コイル7が、図18及び図19に示
すように固定子鉄心8のスロット9に挿入されるように
なっている。
【0022】(1)第1の実施例 初めに、本発明の第1の実施例について、図1乃至図8
を参照して述べる。尚、この第1の実施例は、請求項2
及び請求項5に対応するものである。
【0023】まず、本実施例に係る亀甲形コイルの成形
装置21の構成について、図2乃至図4を参照して述べ
る。尚、図2は成形装置21の下半部(図3のa−a断
面)を示し、図3は前面側左半部(図2のb−b断面)
を示している。また、図4は成形装置21の左下部分を
正面から示している。この成形装置21は、基台22上
に、大きく分けて、原形コイル5にループ部2及び直線
部3を成形するための直線部成形機構23と、コイルエ
ンド部4を成形するためのコイルエンド部成形機構24
とを備えて構成されている。
【0024】そのうち直線部成形機構23は、図2に示
すように、基台22の左右部位に夫々設けられたループ
クランプ機構25,25と、基台22の中央部に上下に
位置して(下側のみ図示)設けられた直線部クランプ機
構26,26とから成る。前記ループクランプ機構2
5,25は、図6にも示すように、夫々内側に位置して
前記原形コイル5の左右の端部を把持するためのループ
クランプ27を有し、そのループクランプ27を左右方
向(Z軸方向)に自在に移動させ得るように構成されて
いる。
【0025】そして、上下の直線部クランプ機構26及
び26は、図6に示すように、夫々前記原形コイル5の
上下の直線部に相当する部位の左右両端部分をクランプ
するための直線部クランプ28,28及び直線部クラン
プ29,29を有し、それら直線部クランプ28及び2
9を上下方向(Y軸方向)及び前後方向(X軸方向)に
自在に移動させ得るように構成されている。
【0026】一方、前記コイルエンド部成形機構24
は、基台22上の前記ループクランプ27,27の上下
に位置して設けられた本体フレーム30に、左右に位置
して夫々組付けられている。尚、図3に示すように、上
下の本体フレーム30,30は2本の連結棒31によっ
て連結されている。左右のコイルエンド部成形機構24
は対称的に設けられており、さらに、本実施例では、各
本体フレーム30,30に、上下一対のコイルエンド部
成形機構24が、上下に対称的に設けられている。以
下、左側の下部のコイルエンド部成形機構24を代表さ
せて詳述する。
【0027】即ち、前記本体フレーム30の前面部に
は、図4にも示すように、左右方向(Z軸方向)に延び
るガイドレール32を介して、左右スライドフレーム3
3が左右方向に移動自在に設けられている。そして、本
体フレーム30には、この左右スライドフレーム33を
左右方向(Z1,Z2方向)に自在に移動させるための
Z軸シリンダ34が設けられている。このZ軸シリンダ
34は、位置検出装置付きであり、図示しない制御装置
により、設定した停止位置に左右スライドフレーム33
を自在に停止させるようになっている。
【0028】前記左右スライドフレーム33の上面部に
は、前後方向(X軸方向)に延びるガイドレール35を
介して、前後スライドフレーム36が前後方向に移動自
在に設けられている。そして、左右スライドフレーム3
3には、その前後スライドフレーム36を前後方向(X
1,X2方向)に自在に移動させるためのX軸シリンダ
37が設けられている。このX軸シリンダ37も、位置
検出装置付きであり、やはり前記制御装置により、設定
した停止位置に前後スライドフレーム36を自在に停止
させるようになっている。
【0029】前記前後スライドフレーム36の右側面部
には、上下方向(Y軸方向)に延びるガイドレール38
を介して、上下スライドフレーム39が上下方向に移動
自在に設けられている。そして、前後スライドフレーム
36には、その上下スライドフレーム39を上下方向
(Y1,Y2方向)に自在に移動させるためのY軸シリ
ンダ40が設けられている。このY軸シリンダ40も、
位置検出装置付きであり、やはり前記制御装置により、
設定した停止位置に上下スライドフレーム39を自在に
停止させるようになっている。
【0030】さて、前記上下スライドフレーム39の右
側面部には、旋回軸ホルダ41を介して旋回軸42が回
動自在に取付けられ、その旋回軸42に基体たる旋回ブ
ロック43が取付けられている。これにて、旋回ブロッ
ク43は、上下スライドフレーム39に、Z軸方向に延
びる回動軸K(図1,図5参照)を中心に回動自在に取
付けられている。そして、上下スライドフレーム39に
は、前記旋回ブロック43の一端部に連結されその旋回
ブロック43をθ1,θ2方向(図3参照)に回動させ
るための回動手段としてのθ軸シリンダ44が設けられ
ている。このθ軸シリンダ44も、位置検出装置付きで
あり、やはり前記制御装置により、旋回ブロック43を
設定した停止角度(指向方向)に自在に回動させるよう
になっている。
【0031】そして、前記旋回ブロック43には、図5
に示すように、コイルエンド部4を成形するための成形
治具45が出没方向に移動自在に設けられている。この
場合、前記旋回ブロック43には、矢印E方向に延びて
両端が開口するスライド孔部43aが設けられ、このス
ライド孔部43a内にスライドシャフト46が矢印E方
向に移動自在に設けられている。スライド孔部43aと
スライドシャフト46との間は、回り止め用溝46aと
回り止め用ねじ47とにより、回り止めがなされてい
る。また、スライドシャフト46の先端部(図5で右端
部)には、長尺なねじ穴46bが形成されている。
【0032】一方、前記成形治具45は、ボルト状の軸
部材48の先端に取付けられている。この軸部材48が
前記ねじ穴46bに螺合され、さらにクランプねじ49
が締付けられることにより、成形治具45は前記スライ
ドシャフト46に連結されている。そして、前記旋回ブ
ロック43の基端部には、前記スライドシャフト46を
矢印E方向に移動させて成形治具45を出没させるため
の出没シリンダ50が設けられている。この場合、前記
軸部材48とねじ穴46bとの螺合長さを変更すること
により、成形治具45の突出量Mを調整することが可能
とされているのである。
【0033】以上のように構成されたコイルエンド部成
形機構24により、旋回ブロック43は3次元方向
(X,Y,Z軸方向)に自在に移動され、また、Z軸方
向に延びる回動軸Kを中心とした旋回ブロック43の指
向方向言換えれば成形治具45の指向方向も自在に変更
することができるようになっているのである。
【0034】また、後の作用説明にて明らかとなるよう
に、上記直線部成形機構23及びコイルエンド部成形機
構24は、マイコン等からなる制御装置により、予め入
力される亀甲形コイル1の形状データや制御プログラム
等に基づいて制御されるようになっている。このとき、
直線部成形機構23により直線部成形工程が行われ、そ
の後、コイルエンド部成形機構24によりコイルエンド
部成形工程が行われることにより、原形コイル5を亀甲
形コイル1に成形する作業が自動的に実行されるのであ
る。
【0035】そして、前記コイルエンド部成形工程は、
図6及び図7に示すように、中間形状とされた原形コイ
ル5のループ部2の両側部分(上下両側部分)に、その
複数箇所(点P1〜P4並びに点P5〜P8)に対し
て、成形治具45を湾曲半径方向から順次押付けること
により行われる。本実施例では、この工程は、原形コイ
ル5のループ部2の上下両側部分に対して、夫々別個の
成形治具45,45によって同時に実行されるようにな
っている。
【0036】次に、上記構成の作用について、図1,図
6乃至図8も参照して述べる。原形コイル5を亀甲形コ
イル1に成形する作業の実行に先立ち、まず、亀甲形コ
イル1の形状のデータ等が制御装置に入力される。ここ
で、制御装置は、形状データに示された亀甲形コイル1
のコイルエンド部4の開き角度,コイル幅W,コイル厚
V等(図1参照)から、図7に示すような、湾曲中心O
1,O2のX,Y座標、湾曲半径L1,L2の長さ、一
回当りの回動角度α(α1〜α6)、成形治具45の押
当て回数等を予め演算するようになっている。
【0037】尚、前記コイルエンド部4は、図1及び図
7に示すように、Z軸方向に見て円弧状に湾曲している
と共に、図6に示すように、X,Y平面に対して傾斜し
ており、ループ部2から上下両側に向けて湾曲しながら
Z軸方向に変位している。また、図1及び図7に示すよ
うに、ループ部2の上下両側において、コイルエンド部
4の湾曲半径L1,L2は異なっている。
【0038】成形作業が開始されると、まず、原形コイ
ル5をループ部2及び直線部3を有してなる中間形状に
成形する直線部成形工程が実行される。この工程では、
原形コイル5の両端部分をループクランプ27,27に
より夫々クランプし、これと共に、原形コイル5の上下
の直線部3に相当する部分の両端部分を、夫々直線部ク
ランプ28,28及び直線部クランプ29,29でクラ
ンプする。
【0039】そして、図6及び図7に示すように、ルー
プクランプ機構25,25により、原形コイル5の両端
部分を左右方向(Z軸方向)に引張り、さらに後方(X
2方向)へ変移させ、これと共に、直線部クランプ機構
26,26により、原形コイル5の直線部3に相当する
部位を、上下(Y1,Y2方向)に引き広げ、さらに端
部を回転方向(図7で矢印B,C方向)に変移させる。
これにて、原形コイル5は、直線部3及びループ部2が
成形された亀甲形コイル1に近い中間形状まで成形され
るのである。
【0040】さて、この直線部成形工程が終了すると、
中間形状の原形コイル5をループクランプ27及び直線
部クランプ28,29によりクランプしたままの状態
で、コイルエンド部成形工程が実行される。ここで、制
御装置は、図8のフローチャートに示す手順でコイルエ
ンド部成形工程を実行するようになっている。
【0041】即ち、ステップS1及びステップS2で
は、上述のように亀甲形コイル1(コイルエンド部4)
の形状データが制御装置に入力され、湾曲中心O1,O
2のX,Y座標、湾曲半径L1,L2の長さ、一回当り
の回動角度α(α1〜α6)、成形治具45の押当て回
数等の各設定値が演算により求められる。ここで、図1
に示すように、作業者は、各旋回ブロック43における
成形治具45の突出量M(成形治具45を突出させたと
きの回動軸Kから先端までの長さ)を、湾曲半径L1,
L2に等しくなるように予め調整しておく。また、通常
時には、成形治具45は旋回ブロック43に対して没し
た位置にある。
【0042】ステップS3では、X軸シリンダ37及び
Y軸シリンダ40に動作指令を与え、旋回ブロック43
(成形治具45)を各旋回ブロック43の回動軸Kが湾
曲中心O1,O2に一致するように、X軸及びY軸方向
に移動させる。この移動により、旋回ブロック43が原
形コイル5のループ部2の上下両側の内側部分に配置さ
れるのである。また、このときには、例えば各旋回ブロ
ック43の成形治具45は、X軸方向(図1及び図7で
横方向)外方を指向している。
【0043】続いて、ステップS4では、Z軸シリンダ
34に動作指令が与えられ、各旋回ブロック43(成形
治具45)がZ軸方向に移動される。これにて、図7に
示すように、上側の旋回ブロック43においては、成形
治具45が点P1方向を指向し、下側の旋回ブロック4
3においては、成形治具45が点P5方向を指向する位
置まで移動されるのである。
【0044】そして、ステップS5では、出没シリンダ
50に動作指令が与えられ、各成形治具45が、旋回ブ
ロック43から突出方向に移動する。これにて、上側の
旋回ブロック43においては、成形治具45が原形コイ
ル5の点P1に湾曲半径方向から押当てられ、下側の旋
回ブロック43においては、成形治具45が原形コイル
5の点P5に湾曲半径方向から押当てられるのである。
【0045】この後、ステップS6からステップS11
においては、原形コイル5の複数箇所(残りの点P2〜
P4及び点P6〜P8)に対する成形治具45の押当て
動作が、成形治具45の向き及びZ軸方向の位置を変化
させながら繰返される。ここでは、上述のように各点P
1〜P8のZ座標が相違するため、まず、ステップS7
にて、次の点に進む際のZ軸シリンダ34によるZ軸方
向移動量(図6のz1〜z6)が求められる。また、旋
回ブロック43の回動軸Kが湾曲中心O1,O2に一致
しているため、θ軸シリンダ44により、旋回ブロック
43を所定角度(α1〜α6)ずつ回動させることによ
り、成形治具45の指向方向を湾曲半径方向に一致させ
ることができる。
【0046】ステップS8では、このθ軸シリンダ44
に動作指令が与えられ、旋回ブロック43は、所定角度
だけ回動され、ステップS9にて、Z軸シリンダ34に
動作指令が与えられ、旋回ブロック43(成形治具4
5)が前記ステップS7にて求められた移動量だけZ軸
方向に移動する。これにて、2回目の押当て作業におい
ては、図7に示すように、上側の旋回ブロック43が角
度α1だけ回動されると共に距離z1だけZ軸方向に移
動され、下側の旋回ブロック43は、角度α4だけ回動
されると共に距離z4だけZ軸方向に移動される。
【0047】これにて、上側の旋回ブロック43におい
ては、成形治具45が点P2方向を指向し、下側の旋回
ブロック43においては、成形治具45が点P6方向を
指向する位置まで移動されるのである。ステップS10
にて、出没シリンダ50に動作指令が与えられ、各成形
治具45が、旋回ブロック43から湾曲半径方向に突出
する。これにて、上側の旋回ブロック43においては、
成形治具45が原形コイル5の点P2に湾曲半径方向か
ら押当てられ、下側の旋回ブロック43においては、成
形治具45が原形コイル5の点P6に湾曲半径方向から
押当てられるのである。
【0048】このような動作が繰返されて全ての点に対
する成形治具45の押当て作業が終了すると、ステップ
S12にて原点復帰が実行され、コイルエンド部4の成
形作業が完了し亀甲形コイル1が成形される。成形され
た亀甲形コイル1には、マイカテープ等の絶縁テープ6
が螺旋状に巻回された後、複数個が固定子鉄心8のスロ
ット9に挿入されて固定子を構成するようになってい
る。尚、ステップS7の演算を、ステップS2にて併せ
て行うように構成しても良い。
【0049】このような本実施例によれば、コイルエン
ド部成形機構24によって、原形コイル5のループ部2
の両側部分の複数箇所(点P1〜P8)に対して、成形
治具45を湾曲半径方向から順次押付けることによりコ
イルエンド部成形工程が行われるので、成形治具10を
コイルエンド部4部分の一部に対して一方向にしか押付
けていなかった従来と異なり、コイルエンド部4の正確
な湾曲形状を自動で成形することができる。
【0050】従って、作業者によりコイルエンド部4の
修正作業を行う必要がなくなり、成形作業の能率を大幅
に向上させることができるのである。ひいては、湾曲状
のコイルエンド部4の成形精度の向上に伴い、固定子鉄
心8に組込む挿入作業を容易に行うことができ、手作業
による修正作業を不要として絶縁性が低下することもな
くなると共に、コイルエンド部4同士間の隙間における
通風を確保することができるのである。
【0051】そして、特に本実施例では、コイルエンド
部成形工程を、中間形状とされた原形コイル5のループ
部2の上下両側部分に対して、夫々別個の成形治具45
によって同時に実行するようにしたので、成形作業を短
時間で済ませることができる。さらに、本実施例では、
旋回ブロック43からの成形治具45の突出量を調整可
能に構成すると共に、旋回ブロック43の回動軸Kをコ
イルエンド部4の湾曲中心O1,O2に一致させた状態
で、複数箇所に対する成形治具45の押付け作業を実行
するようにしたので、成形治具45の押付け位置を変化
させるにあたって、旋回ブロック43を回動及びZ軸方
向移動させるだけで済ませることができ、制御が簡単に
なるといった利点も得ることができるのである。
【0052】(2)第2の実施例 次に、本発明の第2の実施例(請求項6に対応)につい
て、図9乃至図12を参照して説明する。尚、上記第1
の実施例と同一部分については、新たな図示及び詳しい
説明を省略して符号も共通させることとし、以下、異な
る点についてのみ説明する。
【0053】本実施例が上記第1の実施例と異なる点
は、基体としての旋回ブロック51(成形治具52)の
構成にある。また、後述のように、この旋回ブロック5
1の構成の相違に伴い、制御装置の制御方式(ソフトウ
エア構成)も相違してくる。本実施例の旋回ブロック5
1においては、図11に示すように、コイルエンド部4
を成形するための成形治具52が出没方向に移動自在に
設けられているのであるが、成形治具52は、スライド
孔部51a内に移動自在に設けられたスライドシャフト
53の先端に固定的に取付けられている。
【0054】従って、旋回ブロック51の基端部に設け
られた出没シリンダ54による成形治具52の突出量M
(回動軸Kから先端までの長さ)が一定とされているの
である。尚、旋回ブロック51は、上記実施例と同様
に、θ軸シリンダ44によりZ軸方向に延びる回動軸K
を中心に自在に回動され、また、Z軸シリンダ34,X
軸シリンダ37,Y軸シリンダ40の駆動により、X
軸,Y軸,Z軸方向に自在に移動されるようになってい
る。
【0055】かかる構成によれば、コイルエンド部4の
湾曲半径Lと成形治具52の突出量Mとがほとんどの場
合同等とならないので、上記第1の実施例のように、旋
回ブロック51の回動軸Kを湾曲中心Oに一致させた状
態では、成形治具52の押付け作業を行うことができな
い。そこで、本実施例では、原形コイル5の複数箇所に
対する成形治具52の押付け作業時に、成形治具52の
押付け位置を変化させるにあたって、旋回ブロック51
を回動及びZ軸方向に移動させることに加え、X軸及び
Y軸方向にも移動させるようにしているのである。
【0056】即ち、図9に示すように、成形治具52の
突出量Mがコイルエンド部4の湾曲半径Lよりも小さい
場合に、点P11及び点P12に成形治具52を押当て
る際には、まず、回動軸Kを、湾曲中心Oと点P11と
を結ぶ線上で且つ点P11までの距離がMとなる点Q1
に一致するように旋回ブロック51を移動させると共
に、成形治具52を点P11方向に指向させる。この状
態で、出没シリンダ54を動作させれば、点P11に対
し、湾曲半径方向から成形治具52を押当てることがで
きる。
【0057】次に、成形治具52を点P12に押当てる
には、旋回ブロック51を、角度α11だけ回動させる
と共にZ軸方向に所定量移動させることに加え、回動軸
Kが湾曲中心Oと点P12とを結ぶ線上で且つ点P12
までの距離がMの点Q2に一致するように、ΔX11及
びΔY11だけX軸及びY軸方向に移動させるようにす
る。これにて、出没シリンダ54を動作させれば、点P
12に対して湾曲半径方向から成形治具52を押当てる
ことができるのである。
【0058】一方、成形治具52の突出量Mがコイルエ
ンド部4の湾曲半径Lよりも大きい場合には、図10に
示すように、回動軸Kを、湾曲中心Oと点P11,点P
12とを結ぶ線を反対側まで延長した線上で且つ点P1
1,点P12までの距離がMとなる点Q1,Q2に一致
するように旋回ブロック51を移動させるようにすると
共に、成形治具52を各点P11,点P12方向に指向
させるようにする。
【0059】さて、図12のフローチャートは、本実施
例におけるコイルエンド部成形工程の手順を示してい
る。ここでは、ステップS26からステップS33の原
形コイル5の複数箇所に対して成形治具52の押当て動
作を行うループ部分が、上記第1の実施例(図8)と相
違する。即ち、上記実施例と同様に、ステップS22で
は、湾曲中心OのX,Y座標、湾曲半径Lの長さ、一回
毎の回動角度α、成形治具52の押当て回数等の各設定
値が演算により求められ、ステップS27では、次の点
に進む際のZ軸シリンダ34によるZ軸方向移動量が求
められる。
【0060】そして、ステップS28では、上述のよう
な、回動軸Kを湾曲中心Oと次の点とを結ぶ線上で且つ
距離がMの点Qに一致させるための旋回ブロック51の
X軸及びY軸方向の移動量(ΔX11及びΔY11)が
演算により求められる。以下、ステップS29にて、前
記X軸シリンダ37及びY軸シリンダ40に動作指令が
与えられ、旋回ブロック51が、回動軸Kが点QのX,
Y座標に一致するようにX軸,Y軸方向に移動されるの
である。
【0061】さらに、ステップS30では、θ軸シリン
ダ44に動作指令が与えられ、旋回ブロック51は、所
定角度αだけ回動され、ステップS31にて、Z軸シリ
ンダ34に動作指令が与えられ、旋回ブロック51(成
形治具52)が前記ステップS27にて求められた移動
量だけZ軸方向に移動する。
【0062】これにて、成形治具52が原形コイル5の
所定点方向を湾曲半径方向から指向するようになり、ス
テップS32にて、出没シリンダ54に動作指令が与え
られることにより、成形治具52が、旋回ブロック51
から突出方向に移動し、もって、成形治具51が原形コ
イル5の所定箇所に湾曲半径方向から押当てられ、成形
が行われるのである。尚、ステップS27及びS28の
演算部分は、ステップS22の時点でまとめて行うよう
にしても良いことは勿論である。また、ステップS29
〜31の動作の順序は任意に設定できる。
【0063】このような本実施例によれば、上記第1の
実施例と同様に、原形コイル5のループ部2の両側部分
の複数箇所に対して、成形治具52を湾曲半径方向から
順次押付けることによりコイルエンド部成形工程が行わ
れるので、コイルエンド部4の正確な湾曲形状を自動で
成形することができ、成形作業の能率を大幅に向上させ
ることができる等の効果を得ることができる。
【0064】そして、特に本実施例によれば、旋回ブロ
ック51からの成形治具52の突出量Mを一定とすると
共に、旋回ブロック51のX軸,Y軸方向に位置を変化
させながら、原形コイル5の複数箇所に対する成形治具
52の押付けを実行するようにしたので、制御装置のソ
フトウエア構成が上記第1の実施例に比べて若干複雑と
なるものの、旋回ブロック51及び成形治具52の構成
が簡単となると共に、作業者による成形治具52の突出
量Mの調整作業が不要となるものである。
【0065】(3)第3の実施例 最後に、図13は、本発明の第3の実施例(請求項3に
対応)を示すものである。本実施例が、上記第1及び第
2の実施例と異なる点は、コイルエンド部成形工程を、
中間形状とされた原形コイル5のループ部2の両側部分
の複数箇所に対して、1個の成形治具61によって順次
実行するようにしたところにある。
【0066】即ち、上記第1及び第2の実施例では、コ
イルエンド部成形機構24を上下対に設け、原形コイル
5のループ部2の上下両側部分に対して夫々別個の成形
治具45あるいは52により成形するように構成した
が、本実施例では、コイルエンド部成形機構は、θ軸シ
リンダ44によりZ軸方向に延びる回動軸Kを中心に自
在に回動され、また、Z軸シリンダ34,X軸シリンダ
37,Y軸シリンダ40の駆動により、X軸,Y軸,Z
軸方向に自在に移動される旋回ブロック62を上下両側
部分に対して1個備え、出没シリンダ63により成形治
具61を突出量Mだけ突出させるように構成されてい
る。
【0067】かかる構成によれば、コイルエンド部成形
工程においては、中間形状とされた原形コイル5のルー
プ部2の両側部分に対して、例えば上側部分の複数箇所
に対して、順に成形治具61を湾曲半径方向から押付け
てコイルエンド部4の成形を実行し、この後、下側部分
の複数箇所に対して、順に成形治具61を押付けてコイ
ルエンド部4の成形を実行する。この場合にも、図13
に示すように、点P21に対する成形治具61の押付け
を行った後、点P22に対する成形治具61の押付けを
行うには、旋回ブロック62(回動軸K)をΔX21,
ΔY21だけ移動させると共に、旋回ブロック62を角
度α21だけ回動させて成形治具61の指向方向を湾曲
半径方向に合わせつつコイルエンド部4の成形が行われ
る。上下両側部分の成形順序は逆でも良い。
【0068】このような本実施例によれば、やはり、原
形コイル5のループ部2の両側部分の複数箇所に対し
て、成形治具61を湾曲半径方向から順次押付けること
によりコイルエンド部成形工程が行われるので、コイル
エンド部4の正確な湾曲形状を自動で成形することがで
き、成形作業の能率を大幅に向上させることができる等
の効果を得ることができる。
【0069】そして、本実施例によれば、原形コイル5
のループ部2の上下両側部分の複数箇所に対して順に1
個の成形治具61による押付けを実行するようにしたの
で、コイルエンド部成形機構の構成が大幅に簡単化され
るという利点を得ることができるものである。
【0070】尚、上記各実施例では、旋回ブロックをX
軸,Y軸,Z軸及びθ(回転)方向に移動させるため
に、夫々位置検出器付きのシリンダを用いるようにした
が、サーボモータ及びボールねじ機構等の他の機構を用
いるようにしても良い。また、コイルエンド部4の成形
の際のスプリングバックを考慮して、成形治具を、その
先端がコイルエンド部の押付け点(点P1〜P8等)よ
りもやや突出前方側に至る位置まで突出させるように構
成しても良い。
【0071】その他、本発明は、上記した各実施例に限
定されるものではなく、成形治具のコイルエンド部に対
する押付け力を各種条件に応じて可変とするように構成
しても良いなど、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更し
て実施し得るものである。
【0072】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
によれば、次のような優れた効果を得ることができる。
【0073】即ち、請求項1の亀甲形コイルの成形方法
によれば、コイルエンド部成形工程におけるコイルエン
ド部の成形は、原形コイルのループ部の両側部分の複数
箇所に対して、成形治具を湾曲半径方向から順次押付け
ることにより行われるので、成形治具をコイルエンド部
の一箇所に対して一方向に押付ける場合と比べ、正確な
湾曲形状を得ることができる。従って、原形コイルから
亀甲形コイルを成形するにあたり、湾曲状のコイルエン
ド部の成形精度が向上すると共に、修正作業などが不要
となって、成形作業の能率を向上させることができるも
のである。
【0074】また、請求項2の亀甲形コイルの成形方法
によれば、上記コイルエンド部成形工程を、中間形状と
された原形コイルのループ部の両側部分に対して、夫々
別個の成形治具によって同時に実行するようにしたの
で、上記効果に加えて、成形作業を短時間で済ませるこ
とができる。
【0075】さらに、請求項3の亀甲形コイルの成形方
法によれば、コイルエンド部成形工程を、中間形状とさ
れた原形コイルのループ部の両側部分に対して、1個の
成形治具によって順次実行するようにしたので、コイル
エンド部の成形精度が向上すると共に、コイルエンド部
の成形精度が向上するといった効果に加えて、成形治具
の個数が少なくなって装置の構成が簡単となるものであ
る。
【0076】そして、請求項4の亀甲形コイルの成形装
置によれば、コイルエンド部成形機構は、基体の指向方
向を順次変更しながら成形治具を突出させることによ
り、原形コイルのループ部の両側部分の複数箇所に対し
てその成形治具の先端部を湾曲半径方向から順次押付け
るものであるから、作業者による修正作業なしに、コイ
ルエンド部の正確な湾曲形状を自動で成形することがで
き、コイルエンド部の成形精度の向上及び作業能率の向
上を図ることができるものである。
【0077】また、請求項5の亀甲形コイルの成形装置
によれば、コイルエンド部成形機構を、基体からの成形
治具の突出量を調整可能に構成すると共に、基体の回動
軸をコイルエンド部の湾曲中心に一致させた状態で、原
形コイルのループ部の両側部分の複数箇所に対する成形
治具の押付けを実行するように構成したので、上記効果
に加え、回動手段により基体の指向方向を変更するとい
う簡単な動作だけで、複数箇所に対して成形治具を湾曲
半径方向から押付けることができ、制御が容易となるも
のである。
【0078】さらに、請求項6の亀甲形コイルの成形装
置によれば、コイルエンド部成形機構を、基体からの成
形治具の突出量を一定とすると共に、移動手段により基
体の位置を変化させながら、原形コイルのループ部の両
側部分の複数箇所に対する成形治具の押付けを実行する
ように構成したので、コイルエンド部の成形精度の向上
及び作業能率の向上を図ることができるという効果に加
え、基体からの成形治具の突出量を一定とした簡単な構
成であっても、様々な湾曲半径のコイルエンド部に対し
て、その複数箇所に成形治具を湾曲半径方向から押付け
ることができ、構成の簡単化を図ることができるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、コイルエ
ンド部の成形時の様子を示す要部の拡大縦断側面図
【図2】成形装置の下半部を示す横断平面図
【図3】成形装置の左半部を示す縦断側面図
【図4】コイルエンド部成形機構の要部の正面図
【図5】旋回ブロック及び成形治具部分を示す縦断側面
【図6】直線部成形工程の様子を概略的に示す正面図
【図7】要部の縦断側面図
【図8】コイルエンド部成形工程の処理手順を示すフロ
ーチャート
【図9】本発明の第2の実施例を示すもので、成形治具
の突出量が湾曲半径よりも小さい場合の旋回ブロックの
回動軸の移動の様子を示す図
【図10】成形治具の突出量が湾曲半径よりも大きい場
合の図9相当図
【図11】図5相当図
【図12】図8相当図
【図13】本発明の第3の実施例を示す図1相当図
【図14】亀甲形コイルの斜視図
【図15】亀甲形コイルに絶縁テープを巻回した状態の
斜視図
【図16】原形コイルの正面図
【図17】原形コイルの部分的拡大断面図
【図18】固定子鉄心に白コイルを挿入した様子を示す
平面図
【図19】固定子鉄心に白コイルを挿入した様子を示す
展開図
【図20】従来例を示すもので、成形手順を説明するた
めの概略的縦断側面図
【符号の説明】
図面中、1は亀甲形コイル、2はループ部、3は直線
部、4はコイルエンド部、5は原形コイル、21は成形
装置、22は基台、23は直線部成形機構、24はコイ
ルエンド部成形機構、25はループクランプ機構、26
は直線部クランプ機構、27はループクランプ、28,
29は直線部クランプ、30は本体フレーム、32はガ
イドレール、33は左右スライドフレーム、34はZ軸
シリンダ、35はガイドレール、36は前後スライドフ
レーム、37はX軸シリンダ、38はガイドレール、3
9は上下スライドフレーム、40はY軸シリンダ、42
は旋回軸、43,51,62は旋回ブロック(基体)、
44はθ軸シリンダ、45,52,61は成形治具、4
6,53はスライドシャフト、50,54,62は出没
シリンダを示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部に位置するループ部と、コイル辺
    となる一対の直線部と、前記各ループ部の両側に位置す
    る湾曲状のコイルエンド部とを有する亀甲形コイルを、
    原形コイルから成形する方法であって、 前記原形コイルを前記ループ部及び直線部を成形してな
    る中間形状に成形する直線部成形工程と、 この中間形状とされた原形コイルのループ部の両側部分
    に、その複数箇所に対して、成形治具を湾曲半径方向か
    ら順次押付けることにより、湾曲状のコイルエンド部を
    成形するコイルエンド部成形工程とを実行することを特
    徴とする亀甲形コイルの成形方法。
  2. 【請求項2】 コイルエンド部成形工程は、中間形状と
    された原形コイルのループ部の両側部分に対して、夫々
    別個の成形治具によって同時に実行されることを特徴と
    する請求項1記載の亀甲形コイルの成形方法。
  3. 【請求項3】 コイルエンド部成形工程は、中間形状と
    された原形コイルのループ部の両側部分に対して、1個
    の成形治具によって順次実行されることを特徴とする請
    求項1記載の亀甲形コイルの成形方法。
  4. 【請求項4】 両端部に位置するループ部と、コイル辺
    となる一対の直線部と、前記各ループ部の両側に位置す
    る湾曲状のコイルエンド部とを有する亀甲形コイルを、
    原形コイルから成形するための装置であって、 前記原形コイルの両端及び前記直線部に相当する部位を
    夫々クランプするクランプ機構を有し、そのクランプ機
    構を駆動させて前記原形コイルに前記ループ部及び直線
    部を成形する直線部成形機構と、 回動手段により自在に指向方向が変更される基体から成
    形治具を出没させるように構成され、前記基体の指向方
    向を順次変更しながら前記成形治具を突出させることに
    より、前記原形コイルのループ部の両側部分の複数箇所
    に対して、前記成形治具の先端部を湾曲半径方向から順
    次押付けて湾曲状のコイルエンド部を成形するコイルエ
    ンド部成形機構とを具備することを特徴とする亀甲形コ
    イルの成形装置。
  5. 【請求項5】 コイルエンド部成形機構は、基体からの
    成形治具の突出量が調整可能とされると共に、基体の回
    動軸をコイルエンド部の湾曲中心に一致させた状態で、
    原形コイルのループ部の両側部分の複数箇所に対する成
    形治具の押付けを実行するようになっていることを特徴
    とする請求項4記載の亀甲形コイルの成形装置。
  6. 【請求項6】 コイルエンド部成形機構は、基体からの
    成形治具の突出量が一定とされると共に、移動手段によ
    り基体の位置を変化させながら、原形コイルのループ部
    の両側部分の複数箇所に対する成形治具の押付けを実行
    するようになっていることを特徴とする請求項4記載の
    亀甲形コイルの成形装置。
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