JP3578629B2 - 巻線方法及び巻線機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機の固定子用分割積層コア等の被巻装部材に導線を巻装するための巻線方法、及び電動機の固定子用分割積層コア等の被巻装部材に導線を自動巻装するのに好適な巻線機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電動機の固定子用分割積層コア等の被巻装部材に導線を巻装する方法として、被巻装部材である積層コアを回転させておきこの回転する積層コアに導線を巻きつけて行う方法や、積層コアのまわりにノズルを移動させて巻線を行う方法等が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、何れの方法においても、導線の線径が太くなると導線の剛性が増すことにより導線の変形の自由度が低下し、積層コア等に導線を巻装する際、積層コア等の角部にあてられた導線を積層コアに沿って略90°に曲げることができなくなる。この結果、導線は積層コアの角部において円弧を描くようにして曲がるようになり、結局導線の巻層が積層コアの表面から浮いてしまい、導線を積層コアに整列且つ密着して巻装することができず、占積率が低下してしまうという問題点を有していた。
【0004】
本発明の目的は、したがって、従来技術における上述の問題点を解決することができるようにした、高精度で整列度が高く、占積率の高い高品質の巻線が行えるようにした、改善された巻線方法及び巻線機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の特徴は、バックテンションの掛けられている導線をノズルから繰り出しつつ分割積層コア等の被巻装部材に所定の巻装予定線に沿って巻き付けて整列巻きするための方法であって、前記ノズルから繰り出される前記導線を前記被巻装部材側に向けて押圧することにより巻ぐせを付与しつつ前記被巻装部材に巻き付けるようにした点にある。
【0006】
ノズルから繰り出される導線が被巻装部材側に向けて押圧されると、導線が被巻装部材に向けて凸となる糸巻き状に成形される。この結果、導線を被巻装部材、或いは被巻装部材に既に巻かれている導線層に密着させることができるので、導線の線径が太い場合であっても、高精度で整列度が高く、占積率の高い高品質の巻線が行える。
【0007】
本発明によれば、被巻装部材を回転可能なテーブルにセットし、テーブルを回転させつつ巻ぐせのつけられた導線を前記被巻装部材に巻き付けるようにすることもできる。
さらに、ノズルとテーブルとの間に導線押圧用のサポート機構を設け、ノズルから繰り出された導線をサポート機構を通過させることにより導線に所要の巻ぐせを付与するようにすることもできる。
【0008】
また、テーブルを回転面内で直交する2方向に移動可能な構成とし、導線が被巻装部材の角部に当接したときに、サポート機構と該角部との間の距離がノズルとサポート機構との間の距離と実質的に等しくなるようテーブルを回転させつつテーブルの位置を上記2方向に沿って制御するようにすることもできる。
テーブルにセットされた被巻装部材をこのように位置調節することにより、巻ぐせのつけられた導線をより一層高精度且つ高整列度で被巻装部材に巻装することができる。
【0009】
本発明の他の特徴は、バックテンションの与えられている導線をノズルから繰り出しつつ分割積層コア等の被巻装部材に整列巻きするための巻線機であって、前記被巻装部材をセットするためのテーブルと、該テーブルを回転させるためのテーブル駆動装置と、前記ノズルと前記被巻装部材との相対位置を調節するため前記ノズルを所定方向に沿って位置調節するためのノズル位置調節手段と、前記被巻装部材に対する巻装予定線上に前記ノズルから繰り出された前記導線が順次位置するよう前記テーブル駆動装置と前記位置調節手段とを制御するための制御ユニットと、前記ノズルと前記被巻装部材との間を通過する前記導線の未巻装部を前記被巻装部材側に向けて押圧して前記導線に巻ぐせを付与するためのサポート機構とを備えて成る点にある。
【0010】
テーブル駆動装置によって回転駆動されているテーブルにセットされた被巻装部材にはその回転につれてノズルから繰り出された導線が巻装される。被巻装部材に導線が1ターン巻かれる毎に、ノズル位置調節手段によってノズルを所定方向に沿って導線の線径分だけ移動させることにより、導線が整列巻きされる。ノズルから繰り出された未巻装の導線は被巻装部材に巻き付けられる前にサポート機構により巻ぐせが付与される。この巻ぐせは被巻装部材に向けて凸となる糸巻き状の形状となり、導線を被巻装部材に、又は被巻装部材に既に巻かれている導線層に密着させることができる。この結果、占積率の高い高品質の巻線が行える。
【0011】
本発明によれば、サポート機構を、ノズルと一体に移動するようノズルの導線出口側近くに設けられた滑車状の部材を備えて成る構成とすることもできる。
【0012】
本発明によれば、バックテンションの与えられている導線をノズルから繰り出しつつ分割積層コア等の被巻装部材に整列巻きするための巻線機において、前記被巻装部材をセットするためのテーブルと、該テーブルを回転及び回転面内で直交する2方向に移動させるためのテーブル駆動装置と、前記ノズルと前記被巻装部材との相対位置を調節するため前記ノズルを所定方向に沿って位置調節するためのノズル位置調節手段と、前記被巻装部材に対する巻装予定線上に前記ノズルから繰り出された前記導線が順次位置するよう前記テーブル駆動装置と前記位置調節手段とを制御するための制御ユニットと、前記ノズルと前記被巻装部材との間を通過する前記導線の未巻装部を前記被巻装部材側に向けて押圧して前記導線に巻ぐせを付与するためのサポート機構とを備えて成る巻線機が提案される。
【0013】
本発明によれば、前記制御ユニットがコンピュータ装置として構成され、該コンピュータ装置内のメモリには制御プログラムと前記被巻装部材及び前記導線に関するデータとが格納されており、前記制御プログラムと前記データとに従って前記テーブル駆動装置と前記位置調節手段とを制御するための制御データがソフトウェア処理によって得られるように構成することもできる。
【0014】
本発明によれば、前記制御データがSERCOSインターフェースカードから光ケーブルを介して前記テーブル駆動装置と前記位置調節手段との各データを駆動するためのアンプに供給される構成とすることもできる。
【0015】
本発明によれば、前記制御ユニットが、前記被巻装部材の角部に前記導線が当接したときに、前記サポート機構と該角部との間の距離が前記ノズルと前記サポート機構との間の距離と実質的に等しくなるよう、前記テーブルを回転させつつ前記テーブルの位置を前記2方向に沿って制御する構成とすることもできる。
【0016】
本発明によれば、前記制御プログラムがカムプロファイル記述方式のカムプログラムを含んでおり、前記テーブル駆動装置には前記テーブルを回転させるための回転モータと前記テーブルを前記2方向に移動させるためのX軸モータとY軸モータとを設け、前記テーブル駆動装置が機械的カムの使用なしに前記制御ユニットによって三軸制御される構成とすることもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例につき詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明による巻線方法によりACサーボモータの分割積層コアに巻線を施すための巻線機の実施の形態の一例を示す構成図である。巻線機1は、移動テーブル2にセットされている分割積層コア3に巻装するための導線(マグネットワイヤー)4を供給するためのボビン5を備えている。ボビン5には、パウダクラッチ6を介してテンション付与のためのインダクションモータ7が連結されており、パウダクラッチ6とインダクションモータ7とによりボビン5から繰り出される導線4に所要のバックテンションを与えるためのテンション装置8が構成されている。
【0019】
移動テーブル2には、X軸モータ9、Y軸モータ10及びθ軸モータ11を含んで成るテーブル駆動装置12が取り付けられている。テーブル駆動装置12は、θ軸モータ11によって移動テーブル2をその上面2Aに平行な水平面内で回転させることができるほか、X軸モータ9及びY軸モータ10によってこの水平面において直交するX軸方向及びY軸方向に沿って移動テーブル2を移動させることができる。
【0020】
なお、移動テーブル2を上述の如く、X軸、Y軸、θ軸の三軸を用いて上述の如く移動及び回転させるためのテーブル駆動装置12の機械的構成それ自体は公知であるから、ここでは、テーブル駆動装置12についてのこれ以上詳しい説明は省略する。
【0021】
符号13で示されるのは、ボビン5から供給される導線4の分割積層コア3への繰り出し位置を定めるためのノズルである。ノズル13は導線4の線径に応じた貫通孔を有するスリーブ状の公知の部材であり、ノズル13から繰り出された導線4が分割積層コア3に後述の如くして巻回される。
【0022】
ノズル13の導線出口側の近くには、ノズル13から繰り出された導線4の未巻装部分に巻ぐせを付与するためのサポート機構14が設けられている。本実施の形態では、サポート機構14は滑車状のローラ部材14Aを支持軸14Bに回動自在に支持した構成となっている。
【0023】
ノズル13から繰り出された導線4に対しサポート機構14によって常に所要の巻ぐせが付与されるよう、ノズル13とサポート機構14とは図示しないフレームに所定の位置関係となるように固定されて一体化されている。
【0024】
上述の如く一体化されたノズル13とサポート機構14とを、移動テーブル2の回転面に対して垂直の方向であるZ軸方向に沿って移動させるため、Z軸モータ15を含んで成るノズル位置調節機構16が設けられている。
【0025】
ノズル位置調節機構16によってノズル13をZ軸方向に沿って移動させることにより、ノズル13から繰り出される導線4の分割積層コア3への巻付位置を変更することができる。ここで、Z軸モータ15は、導線4の分割積層コア3への巻付け位置の変更の他、分割積層コア3の動きに合わせて導線4の供給位置を微妙に調整し、これにより導線4を所定の巻装予定線上に精度良く位置させることができる。
【0026】
X軸モータ9、Y軸モータ10、θ軸モータ11及びZ軸モータ15を用いた4軸制御により、ノズル13から繰り出される導線4を分割積層コア3に対する巻装予定線上に順次位置させるため、制御装置17が設けられている。
【0027】
制御装置17は、コンピュータを用いて構成され、所要の制御プログラムの実行により各軸毎の制御信号、すなわち、X軸制御信号CX、Y軸制御信号CY、θ軸制御信号Cθ及びZ軸制御信号CZを出力し、対応して設けられたアンプ18〜21を介してX軸駆動信号SX、Y軸駆動信号SY、θ軸駆動信号Sθ及びZ軸駆動信号SZが出力される。X軸駆動信号SX、Y軸駆動信号SY、θ軸駆動信号Sθ及びZ軸駆動信号SZは、X軸モータ9、Y軸モータ10、θ軸モータ11及びZ軸モータ15に夫々与えられ、移動テーブル2の回転及びX、Y移動制御が実行されると共に、ノズル13の位置制御が行われることにより、導線4が分割積層コア3に整列巻きされる。このとき、導線4は、テンション装置8により張力を調整されながらノズル13から繰り出される。
【0028】
次に、図2を参照しながら、巻線機1による巻線動作について説明する。図2の(A)に示される巻線開始状態(0度位置)にあっては、分割積層コア3の角部31である巻始め位置STが、ノズル13の軸線a上であって、且つノズル13の出口端131とサポート機構14のローラ部材14Aの中心との距離Lと同じ距離だけローラ部材14Aの中心からノズル13と反対側に離れた位置に位置するよう、移動テーブル2がテーブル駆動装置12のX軸モータ9及びY軸モータ10によって位置決めされている。
【0029】
ここで、図2の(A)において分割積層コア3の巻始め位置STがある位置、すなわち、軸線a上であって、ノズル13の出口端131から分割積層コア3方向に向かって距離2Lの位置、を以後、導線供給点Qと称する。
【0030】
図2の(A)から判るように、サポート機構14のローラ部材14Aは軸線aにかかるように配置されているので、ノズル13から繰り出された導線4はローラ部材14Aによって移動テーブル2側に押圧された状態となっている。
【0031】
制御装置17においてθ軸モータ11を回転させる制御が開始され、移動テーブル2が回転を開始すると、移動テーブル2はX軸モータ9及びY軸モータ10によって導線4が必ず導線供給点Qを通過するように位置制御される。
【0032】
この結果、分割積層コア3が45度回転した図2の(B)の状態では、導線4が導線供給点Qを通って分割積層コア3に達しており、分割積層コア3が90度回転した図2の(C)の状態では、分割積層コア3の角部32が導線供給点Qに丁度一致している。同様に、分割積層コア3が135度回転した図2の(D)の状態では、導線4が導線供給点Qを通って分割積層コア3に達しており、分割積層コア3が180度回転した図2の(E)の状態では、分割積層コア3の角部33が導線供給点Qに丁度一致している。
【0033】
このように、巻線機1によれば、ノズル13を通った導線4を、サポート機構14のローラ部材14Aにより分割積層コア3に向かって押し付けると、導線4はローラ部材14Aの周面で円弧状にしごかれて成形されてから分割積層コア3の角部31、32、33、に順次あたるので、分割積層コア3のこれらの角部を支点にして90度に曲げ成形されながら巻線されることになる。この時、テンション装置8により張力を強く調整すると、なおいっそうきつく曲げ成形されながら巻線ができるので、導線4の良好な密着巻きを実現できる。
【0034】
なお、分割積層コア3がさらに半回転し(180〜360度の回転)した場合の45度毎の様子は図2の(A)〜(E)に示す状態と同様であるから、対応する回転角度状態をカッコ内に記すに止める。
【0035】
図3には、X軸モータ9及びY軸モータ10により移動テーブル2を上述の如く移動させるために必要な、θ軸の各回転角度におけるX軸方向移動量とY軸方向移動量との一例がそれぞれ符号(イ)、(ロ)で示されている。
【0036】
図4は図3に示したようにX軸方向及びY軸方向の移動を同時に行った場合の、移動テーブル2のX軸方向移動量とY軸方向移動量との間の関係を示すグラフである。
【0037】
このように、導線4が必ず導線供給点Qを通過するようX軸モータ9及びY軸モータ10によって移動テーブル2の位置制御を行いながら、導線4を分割積層コア3に巻装するが、分割積層コア3に巻装される導線4に与えられているバックテンションのため、導線4がサポート機構14のローラ部材14Aを通過するとき分割積層コア3に対して凸となるような巻ぐせが与えられる。このため、サポート機構14を通過した導線4は分割積層コア3の角部で90度に曲げ成形されることとなり、分割積層コア3に対する良好な密着性を有し、特に分割積層コア3の角部において導線4が浮き上がるという状態が解消される。この結果、巻線機1によって分割積層コア3に導線4を巻装した場合、占積率が従来に比べて高くなり、高品質の巻線状態を得ることができる。
【0038】
なお、移動テーブル2が1回転して導線4が分割積層コア3に1ターン巻かれたならば、制御装置17からの指令によりZ軸モータ15が導線4の線径分だけノズル13を上方に移動させ、次の巻線を同様にして実行することができる。
【0039】
このようにして、1ターン巻く毎に、移動テーブル2が180°〜270°の回転状態になっているときにZ軸モータ15によりノズル13を導線4の線径分だけ移動させることにより、分割積層コア3上に導線4を整列巻きさせることができる。
【0040】
分割積層コア3に対する1段目の整列巻きが上述の如くして行われたならば、1段目の巻線の上に、2段目の整列巻きを同様にして行う。1段目から2段目への移行時には、ノズル13は導線4の線径の1/2だけ移動させることにより、1段目の巻線の各谷の部分に2段目の巻線を行い、これにより、より一層占積率を高めることができる。図5には、このようにして移動テーブル2に積層巻きされた導線4の状態の一例が断面して示されている。
【0041】
巻線機1によれば、ノズル13と分割積層コア3との位置関係をZ軸モータ15によって微妙に調整することができ、且つ、導線4を、分割積層コア3に押しつけながら巻線することができるので、導線4は分割積層コア3にあわせて成形しながら巻線される。この結果、今まで不可能であった導線4の線径が太い場合でも、図5に示すように占積率の高い整列した、しかも高精度で品質の良い巻線が自動で実施され、今後需要が予想される大容量タイプの巻線方法としても有効である。
【0042】
図6には、テーブル駆動装置12によって移動テーブル2を図3及び図4に示されるように移動させるために必要な制御信号を得るための、コンピュータを用いた制御システムのより具体的な構成例が示されている。
【0043】
図6に示した制御システム30において、符号40で示される制御部が制御装置17に対応している。制御部40は、CPU41、メモリ42及び通信制御ユニットであるSERCOSインターフェースカード(I/F)43がバスライン44に接続されて成るコンピュータ装置として構成されている。メモリ42には、予め制御プログラムが格納されていると共に、分割積層コア3の寸法データ及び導線4の線径等の必要なデータが格納されている。これらのデータは、図示しないテンキー入力装置を用いることによりメモリ42に格納することができる。また、制御プログラムは、カムプロファイル記述方式のカムプログラムを含んでおり、これにより移動テーブル2をテーブル駆動装置12によって図3及び図4に示されるように移動させるために必要な各軸のモータ駆動用の制御信号を得ることができるようになっている。この結果、制御部40からの信号によって各軸のモータを駆動するだけで移動テーブル2を図3及び図4に示されるように移動させることができる。このため、テーブル駆動装置12は機械的なカム装置を全く必要としないので、テーブル駆動装置12の機械的構成が著しく簡単となる。
【0044】
CPU41において、データを用いて制御プログラムに従って実行される演算処理の結果は、SERCOSインターフェースカード43を介してシリアル通信ライン45に送り出される。このシリアル通信ライン45は光ケーブルで、直接アンプ18〜21及び入出力インターフェース46を駆動する構成となっている。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、上述の如く、ノズルから繰り出される導線を被巻装部材側に向けて押圧することにより、導線を被巻装部材に向けて凸となる糸巻き状に成形しつつ、被巻装部材に導線を巻装するようにしたので、導線を被巻装部材、或いは被巻装部材に既に巻かれている導線層に良好に密着させることができ、導線の線径が太い場合であっても、高精度で整列度が高く、占積率の高い高品質の巻線が行える。
【0046】
また、テーブルを回転面内で直交する2方向に移動可能な構成とし、導線が被巻装部材の角部に当接したときに、サポート機構と該角部との間の距離がノズルとサポート機構との間の距離と実質的に等しくなるようテーブルを回転させつつテーブルの位置を上記2方向に沿って制御することにより、巻ぐせのつけられた導線をより一層高精度且つ高整列度で被巻装部材に巻装することができる。
【0047】
また、テーブルの所要の移動を機械的なカム装置を必要とすることなく実行できるので、テーブル駆動装置の機械的構成を著しく簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による巻線方法によりACサーボモータの分割積層コアに巻線を施すための巻線機の実施の形態の一例を示す構成図。
【図2】図1に示した巻線機による分割積層コアへの導線の巻装動作を説明するための説明図。
【図3】図1に示した巻線機において分割積層コアに供給される導線が導線供給点を通過するように移動テーブルを移動させるために必要なX軸モータ及びY軸モータによる移動テーブルの回転角度に対するX軸方向移動量とY軸方向移動量との各変化状態の一例を示すグラフ。
【図4】図3に示したようにX軸方向及びY軸方向の移動を同時に行った場合の、移動テーブルのX軸方向移動量とY軸方向移動量との間の関係を示すグラフ。
【図5】図1に示した巻線機によって分割積層コアに積層巻きされた導線の状態の一例を断面して示す断面図。
【図6】テーブル駆動装置の駆動に必要な制御信号を得るための、コンピュータを用いて構成された制御システムの具体的構成例を示すブロック図。
【符号の説明】
1 巻線機
2 移動テーブル
3 分割積層コア
4 導線
8 テンション装置
9 X軸モータ
10 Y軸モータ
11 θ軸モータ
12 テーブル駆動装置
13 ノズル
14 サポート機構
14A ローラ部材
15 Z軸モータ
16 ノズル位置調節機構
17 制御装置
30 制御システム
40 制御部
41 CPU
42 メモリ
43 SERCOSインターフェースカード
45 シリアル通信ライン
ST 巻始め位置
Q 導線供給点
SX X軸駆動信号
SY Y軸駆動信号
SZ Z軸駆動信号
Sθ θ軸駆動信号

Claims (11)

  1. バックテンションの掛けられている導線をノズルから繰り出しつつ分割積層コア等の被巻装部材に所定の巻装予定線に沿って巻き付けて整列巻きするための方法であって、
    前記ノズルから繰り出される前記導線に前記ノズルと前記被巻装部材との間において前記被巻装部材側に向けて凸となるような巻ぐせを付与しつつ前記導線を前記被巻装部材に巻き付けるようにしたことを特徴とする巻線方法。
  2. 前記被巻装部材を回転可能なテーブルにセットし、該テーブルを回転させつつ前記巻ぐせのつけられた前記導線を前記被巻装部材に巻き付けるようにした請求項1記載の巻線方法。
  3. 前記ノズルと前記テーブルとの間に導線押圧用のサポート機構を設け、前記ノズルから繰り出された前記導線を該サポート機構を通過させることにより前記導線に前記巻ぐせを付与するようにした請求項2記載の巻線方法。
  4. 前記テーブルを回転面内で直交する2方向に移動可能な構成とし、前記導線が前記被巻装部材の角部に当接したときに、前記サポート機構と該角部との間の距離が前記ノズルと前記サポート機構との間の距離と実質的に等しくなるよう前記テーブルを回転させつつ前記テーブルの位置を前記2方向に沿って制御するようにした請求項3記載の巻線方法。
  5. バックテンションの与えられている導線をノズルから繰り出しつつ分割積層コア等の被巻装部材に整列巻きするための巻線機であって、
    前記被巻装部材をセットするためのテーブルと、
    該テーブルを回転させるためのテーブル駆動装置と、
    前記ノズルと前記被巻装部材との相対位置を調節するため前記ノズルを所定方向に沿って位置調節するためのノズル位置調節手段と、
    前記被巻装部材に対する巻装予定線上に前記ノズルから繰り出された前記導線が順次位置するよう前記テーブル駆動装置と前記位置調節手段とを制御するための制御ユニットと、
    前記ノズルと前記被巻装部材との間を通過する前記導線の未巻装部を前記被巻装部材側に向けて押圧して前記導線に前記被巻装部材側に向けて凸となるような巻ぐせを付与するためのサポート機構と
    を備えて成ることを特徴とする巻線機。
  6. 前記サポート機構が、前記ノズルと一体に移動するように前記ノズルの導線出口側近くに設けられた滑車状の部材を備えて成っている請求項5記載の巻線機。
  7. バックテンションの与えられている導線をノズルから繰り出しつつ分割積層コア等の被巻装部材に整列巻きするための巻線機であって、
    前記被巻装部材をセットするためのテーブルと、
    該テーブルを回転及び回転面内で直交する2方向に移動させるためのテーブル駆動装置と、
    前記ノズルと前記被巻装部材との相対位置を調節するため前記ノズルを所定方向に沿って位置調節するためのノズル位置調節手段と、
    前記被巻装部材に対する巻装予定線上に前記ノズルから繰り出された前記導線が順次位置するよう前記テーブル駆動装置と前記位置調節手段とを制御するための制御ユニットと、
    前記ノズルと前記被巻装部材との間を通過する前記導線の未巻装部を前記被巻装部材側に向けて押圧して前記導線に前記被巻装部材側に向けて凸となるような巻ぐせを付与するためのサポート機構と
    を備えて成ることを特徴とする巻線機。
  8. 前記制御ユニットが、コンピュータ装置から成り、該コンピュータ装置内のメモリには制御プログラムと前記被巻装部材及び前記導線に関するデータとが格納されており、前記制御プログラムと前記データとに従って前記テーブル駆動装置と前記位置調節手段とを制御するための制御データがソフトウェア処理によって得られるように構成された請求項7記載の巻線機。
  9. 前記制御データがSERCOSインターフェースカードから光ケーブルを介して前記テーブル駆動装置と前記位置調節手段との各データを駆動するためのアンプに供給される請求項8記載の巻線機。
  10. 前記制御ユニットが、前記被巻装部材の角部に前記導線が当接したときに、前記サポート機構と該角部との間の距離が前記ノズルと前記サポート機構との間の距離と実質的に等しくなるよう、前記テーブルを回転させつつ前記テーブルの位置を前記2方向に沿って制御する請求項8記載の巻線機。
  11. 前記制御プログラムがカムプロファイル記述方式のカムプログラムを含んでおり、前記テーブル駆動装置には前記テーブルを回転させるための回転モータと前記テーブルを前記2方向に移動させるためのX軸モータとY軸モータとを設け、前記テーブル駆動装置が機械的カムの使用なしに前記制御ユニットによって三軸制御される請求項10記載の巻線機。
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