JP2000278921A - コイル成形治具および平滑電機子コイルの自動巻線機 - Google Patents

コイル成形治具および平滑電機子コイルの自動巻線機

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JP2000278921A
JP2000278921A JP11080144A JP8014499A JP2000278921A JP 2000278921 A JP2000278921 A JP 2000278921A JP 11080144 A JP11080144 A JP 11080144A JP 8014499 A JP8014499 A JP 8014499A JP 2000278921 A JP2000278921 A JP 2000278921A
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winding
coil
forming jig
thin
coil forming
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Inventor
Keiji Yoshimura
計司 吉村
Takashi Aiiso
嵩 相磯
Junichi Sakai
純一 酒井
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Yaskawa Electric Corp
Original Assignee
Yaskawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚みのない、作業工数の少ないかつコイルく
せのない、したがって整列作業の要らない平滑電機子コ
イルの自動巻線機および巻線方法を提供する。 【解決手段】 平滑電機子コイルの自動巻線機は、互い
に幅方向にずらせて組み合わされた複数の薄板巻板2
3、24と、該薄板巻板の長手方向両端部を固定する基
部11、12とから成るコイル成形治具3と、該コイル
成形治具3を回転させる回転駆動装置2と、前記コイル
成形治具3の長手方向に張力を加える薄板巻板張りエア
ーシリンダ18と、前記電線8に張力を付加しながら前
記電線8を前記コイル成形治具3に案内するコイルガイ
ド装置4と、を備えたことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニアモータなど
の空隙の中に装着する平滑電機子コイルを形成するコイ
ル成形治具と、これを用いた自動巻線機およびその巻線
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近来、リニアモータなどの空隙の中に装
着するコイルとして、図10に示すような長細くて薄く
て平たい形状のコイル(以下、「平滑電機子コイル」と
言う。)が磁力線を有効に切ることができるというので
よく使われてきている。図10がその平滑電機子コイル
を説明する図で、図10(a)は平面図、図10(b)
は10(a)中の下方の矢視方向から見た正面図であ
る。図10において、U相、V相、W相の3相巻線が示
されている。各相とも細長い短冊状の薄い絶縁紙の上方
側縁から長手方向下方に表側から裏側へまた裏側から表
側へと順々に巻回されている。各相とも例えば20回の
巻線巻回で構成されている。その1相(W相)の巻回状
態が図10(a)中の矩形部分イを拡大した拡大図ロで
示されている。また、図10(b)から分かるように、
絶縁紙は薄くしかも1枚であるので、この周囲に巻回さ
れる巻線も平滑状となっており、図で幅方向に長く、厚
み方向に極めて薄く作られている。したがって、この上
に載置される磁石からの磁力線が横切るのは幅方向巻線
であり厚み方向ではないから、巻線のほとんどが起電力
の発生に貢献することとなり、ほとんど電磁エネルギの
ロスがなくなる。
【0003】次に、3相巻線の1相であるU相巻線につ
いて、その第1回巻回順序を説明する。図11はU相巻
線の巻回順序を説明する図で、図11(a)は第1回巻
回順序を説明する図であり、図11(b)は最終回巻回
順序を説明する図である。図11(a)において、コイ
ル成形治具3の長手方向辺の上部スタート地点Aから上
ターンガイド14の3辺に沿って電線を巻回し(図中、
→)、次に、コイル成形治具3の裏側をと進み、
で再び表側に出て、→→→と進み、下ターン
ガイド16で往路から復路で移り下ターンガイド16の
3辺を→(10)→(11)と折り返し、(12)→(13)→(14)→
(15)と進んで、(15)で先のスタート地点Aから電線の幅
1本分隣りの地点Bへ到着する。この後、第2回巻回が
第1回巻回の電線→→→・・・(15)に隣接して、
第1回巻回の順序と同じ順序で巻回される。また、第3
回巻回も第2回巻回の電線に隣接して第2回巻回の順序
と同じ順序で巻回されることができる。以下、同様の巻
回を20回まで繰り返すと、図1(b)のようなU相巻
線が完了する。図12(a)は、上記のように20回巻
回されたU相巻線に隣接して、U相巻線と同じように2
0回巻回されたV相巻線を示す図である。このようにU
相巻線に隣接してV相巻線を巻回する場合、上Vターン
ガイド14(図11(b))の3辺に沿ってすでに巻回
されたU相巻線の端部を上Vターンガイド14から取り
外した時にバラバラにならないように、巻線端部をテー
プ等で固定処理を施したあと、このU相巻線の端部の上
を覆うように上Vターンガイド14を1相幅分上へずら
して上Vターンガイド14をコイル形成治具3に固定す
る。この固定はVターンガイドに設けられているVター
ンガイド取り付け穴56(図2参照)を、コイル形成治
具側に設けられているVターンガイド取り付けピン26
(図1参照)に通すことによって行なわれるから、この
場合複数のVターンガイド取り付け穴56のうち、ある
穴から別の穴へ移すことにより行なわれる。まったく同
様に、下Vターンガイド16(図11(b))の3辺に
沿ってすでに巻回されたU相巻線の端部もテープ等で固
定処理を施したあと、下Vターンガイド16をピン26
から外して1相幅分上へずらしてその位置にあるVター
ンガイド取り付け穴56(図2参照)にピン26を通す
ことによって行なわれ。この後、図11(a)、(b)
のU相巻線と同じようにVターンガイド14の3辺に沿
って電線を這わせたあと、自動運転させればV相巻線が
できあがる。図12(b)は、上記のように20回巻回
されたV相巻線に隣接してさらにW相巻線が20回巻回
された状態を示す図である。この場合の手順はV相巻線
と同じように巻回すればよい。この後、各相の巻き始め
と巻き終わりの電線端部6本をコイルの中心に纏めて固
定すれば、図10のような3相の平滑電機子コイルが完
成する。
【0004】図8はこのような平滑電機子コイルを製造
する従来の自動巻線機を示している。同図において、コ
イル成形治具3は長手方向に結合面を有する3分割部材
から成る薄板巻板13で構成されており、3分割部材の
中央部材を引き抜くことにより、コイル成形治具3はバ
ラバラにできるものである。コイル成形治具3は全体が
円弧状の薄板で作られており、長手方向両端は小さい円
弧加工になっている。コイル形成治具3には、上Vター
ンガイド14が上端に、下Vターンガイド16が下端に
取り付けられている。また、このコイル成形治具3の上
端と下端をそれぞれ上側基部11と下側基部12に取り
付けられている。そして、上側基部11は駆動補助モー
タ9を取り付けているコイル成形治具固定装置50に、
また、下側基部12は駆動モータ10に取り付けられて
いる。電線8はコイルボビン51から電線送り装置53
より引き出され、コイルガイド装置4に取り付けたテン
ションモータ31のテンションプーリ32で張力を受け
ながら、コイルガイド52でガイドされつつノズル27
より引き出される。ノズル27は、ノズル上下駆動モー
タ34により上下方向に移動可能で、ノズル前後駆動モ
ータ35により前後方向に移動可能で、ノズル左右駆動
モータ36により左右方向に移動可能となっている。ノ
ズル27より引き出された電線8の先端部は、まず作業
員によって手作業でフック22に巻き付けられ、その
後、自動運転で上Vターンガイド14とカバー15の間
を通り(図11(a)の→参照)、コイル成形治具
3上で下方への巻装(図11(a)の→→・・・
)が行なわれる。そして、下方への巻回が終了して往
路から復路へ移るときは、自動運転で下Vターンガイド
16とカバー17の間を通り(図11(a)の→(10)
→(11))コイル成形治具3で上方への巻装(図11
(a)の(12)→(13)→・・・(15))が行われ、(15)で地
点Aから電線の幅1本分隣りの地点Bへ到着し、ここか
ら第2回巻回、さらに第3回巻回と同じように巻回さ
れ、最終的に巻回を20回まで繰り返すと、図1(b)
のようなU相巻線が完了し、同様にして、V相巻線、W
相巻線が巻回されて平滑電機子コイルの自動巻線が行な
われる。なお、70は平滑電機子コイルの相間に使用さ
れる絶縁テープである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように巻回する
際、従来装置ではコイルのくせが残ってコイル同士の乗
り上げが生じてしまった。すなわち、従来装置のコイル
成形治具3では、巻装終了後、コイル成形治具3を構成
する3分割巻板の中央部巻板を引き抜き、次いで両端巻
板を引き抜くことによりコイル組を得ていたが、この場
合、コイル成形治具3は巻線による縛りつける力が長手
方向端部から中央部に向けて巻回数分発生するので、こ
の力に逆らって3分割巻板の中央部巻板を引き抜くこと
は大きな引き抜き力を要し、このとき両端巻板も摩擦力
により引き抜き方向(長手方向)への力が伝達され、両
端巻板も引き抜き方向へ若干移動した。したがって、こ
の両端巻板の長手方向移動によって巻回コイルの端部の
整列が崩れてしまい、巻回コイルの端部が他の端部の向
こう側に乗り上げてしまう現象が生じた。また、図9は
従来装置による巻装が完了したコイルのくせを示す図で
ある。図9(a)は巻回後にコイル成形治具3を引き抜
いた状態のコイル組の横断面を示し、この状態で圧縮加
工を施したのが図9(b)である。それによると、ノズ
ル27から導出される電線が捩じれを受けるため各コイ
ルが少しずつスプリング状にひねられた状態になってい
る様子がみられる。また、コイル成形治具3自体に厚み
があるために、コイル組の厚み方向にA、B部の膨れが
発生し、したがってC点−D点の間が直線にならないの
でこの状態で圧縮加工を施すと、A、B部の膨れが延ば
されて図9(b)のような巻回コイルの端部が他の端部
に乗り上げる現象が生じた。このような巻回コイルの端
部が他の端部に乗り上げ現象が生じると、これらのコイ
ル組の不整列部分を整列させる作業は手作業で行なわれ
ることになり、熟練技術と時間を必要とするという問題
があった。そこで、本発明は、高精度整列巻線と成形を
同時に行い、厚みのない、作業工数の少ないかつコイル
くせのない、したがって整列作業の要らないコイル成形
治具と、これを用いた平滑電機子コイルの自動巻線機、
およびその巻線方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載のコイル成形治具の発明は、電線を平
滑状に巻き付けて平滑電機子コイルを成形するコイル成
形治具において、互いに幅方向にずらせて組み合わされ
た複数の薄板巻板と、該薄板巻板の長手方向両端部を固
定する基部とから成ることを特徴としている。また、請
求項2記載の発明は、前記薄板巻板の幅方向端部が円弧
加工されていることを特徴としている。さらに、請求項
3記載の発明は、前記薄板巻板を互いに該薄板巻板の長
手方向にもずらせて組み合わせたことを特徴としてい
る。また、請求項4記載の発明は、前記薄板巻板は同一
形状をしていることを特徴としている。そして、請求項
5記載の発明は、前記薄板巻板は薄板鋼板であることを
特徴としている。また、請求項6記載の発明は、前記薄
板巻板は該薄板巻板の長手方向端部付近に薄板巻板引き
抜き穴、薄板巻板合わせ穴、Vターンガイド取り付け穴
を有していることを特徴としている。さらに、請求項7
記載の発明は、コイル成形治具の長手方向に張力を加え
る薄板巻板張りエアーシリンダを備えたことを特徴とし
ている。そして、請求項8記載の平滑電機子コイルの自
動巻線機の発明は、請求項7記載のコイル成形治具と、
前記コイル成形治具を回転させる回転駆動装置と、前記
コイル成形治具の長手方向に張力を加える薄板巻板張り
エアーシリンダと、前記電線に張力を付加しながら前記
電線を前記コイル成形治具に案内するコイルガイド装置
と、を備えたことを特徴としている。また、請求項9記
載の発明は、前記コイルガイド装置が、テンションモー
タとノズル上下モータとノズル前後モータとノズル左右
モータの他に、ノズル旋回モータと、該ノズル旋回モー
タの出力軸に取り付けられたノズルとを有し、これらの
モータによって前記電線が前記コイル成形治具に向かう
方向と同一方向に該ノズルを向けるように制御すること
を特徴としている。さらに、請求項10記載の平滑電機
子コイルの巻線方法の発明は、請求項9記載の自動巻線
機による平滑電機子コイルの巻線方法において、前記テ
ンションモータ31が、 前記コイル成形治具3の幅
方向に電線8を巻装する時は、電線8の張力を強い状態
とし、 前記コイル成形治具3が前記の状態から9
0度回転するまでは、電線8の張力を徐々に弱くし、
前記コイル成形治具3が前記の状態から90度回転
するまでは、電線8の張力を徐々に強くするように制御
して、くせの無い平滑電機子コイルを得ることを特徴と
している。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施の形態を図
1〜図7を用いて説明する。図1は本発明による各実施
の形態を含んだ平滑電機子自動巻線機である。図2は本
発明の第1の実施の形態であるきわめて薄いコイル成形
治具3を示す図である。このきわめて薄いコイル成形治
具3は薄い鋼板SPCCを打ち抜き加工し、穴加工を施
された同一形状の薄板巻板23と24を備えている。穴
加工の内容は、薄板巻板引き抜き穴54と、薄板巻板合
わせ穴55と、Vターンガイド取り付け穴56である。
このように、薄板巻板23と24とは同一穴加工を施さ
れた同一形状のものであるために、同一の加工機だけで
製作ができるのでコストダウンとなる。図3は本発明に
よるコイル成形治具3を構成する薄板巻板23と24の
合わせ固定方法を示す図である。図3(a)は薄板巻板
23と24の平面図、図3(b)はその正面図であり、
図3(c)は、図3(a)のA−A部断面を示す図であ
り、図3(d)は、図3(c)の端部Eを拡大して示す
拡大図である。図3(a)および図3(b)において、
上側基部11と下側基部12の位置決めピン25にまず
薄板巻板24の薄板巻板合わせ穴55を入れ、次に、薄
板巻板23の薄板巻板合わせ穴55を入れ込み、両方を
固定ネジ21で止める。その後、前述の上Vターンガイ
ド14を薄板巻板23の上から上側基部11にネジでV
ターンガイド取り付け穴56の所定の1つに固定をす
る。同じく、前述の下Vターンガイド16を薄板巻板2
3の上から下側基部12にネジでVターンガイド取り付
け穴56の所定の1つに固定をする。図3(a)および
図3(b)からわかるように、薄板巻板23と24は幅
方向と長手方向に互いにずらして上側基部11と下側基
部12に固定されている。また、図3(c)からわかる
ように、薄板巻板23と24の側端は円弧加工がされ、
コイル成形治具3が薄板巻板23と24の2枚でできて
いるにもかかわらず、端部に段差がなく、あたかも薄い
1枚板のようになっている。したがって、本発明による
コイル成形治具3への電線巻装が終了すると、上側基部
11と下側基部12の位置決めピン25を薄板巻板23
と24から抜いて、薄板巻板23と24の互いの固定を
外し、その後、薄板巻板23と24を互いにコイル中央
部側に引き寄せればよい。この薄板巻板23と24を互
いにたんにコイル中央部側に引き寄せる作業は、巻回コ
イルの端部の整列を何ら崩すことにはならない。したが
って、薄板巻板23と24を互いにコイル中央部側に引
き寄せたあとは、もはや薄板巻板23も薄板巻板24も
共に巻回コイルの端部とは接触していないので、薄板巻
板23と24をコイルから引き抜くことはきわめて簡単
にできる。したがって、巻回コイルの端部の整列が崩れ
てしまうことも起きず、整列作業が不要となる。
【0008】図4は本発明の第2の実施の形態である。
以上のように本発明のコイル成形治具3はきわめて薄い
ので、電線8に加えられた張力で薄板巻板23と薄板巻
板24とがたわもうとする。そこで、これを防止するた
め、本発明の第2実施の形態により、薄板巻板張りエア
ーシリンダ18により薄板巻板を張る装置を備えるよう
にしている。すなわち、前記コイル成形治具3と前記薄
板巻板張りエアーシリンダ18により、薄い薄板巻板2
3と24に、張力を加えて剛性を持たせ、かつ、コイル
の配線方向と同一方向にノズルを合わせるノズル旋回モ
ータ28とノズル旋回プーリ29を備え、コイル成形治
具3の幅をノズル27が移動できるようにして、電線8
がノズル27から引き出される時のくせを作らないよう
にしている。図4に示すように、薄板巻板23と24は
それぞれ上側基部11と下側基部12の位置決めピン2
5が薄板巻板23と24の巻板合わせ穴55の中に挿入
されることにより薄板巻板23と上側基部11がそして
薄板巻板24と下側基部12とがそれぞれ固定される。
上側基部11は天板7に取り付けられたベアリング57
により天板7に回転可能に固定されている。そして上側
基部11はカップリング58を介して駆動モータ10と
つながれている。また、下側基部12は本発明の第2の
実施の形態である薄板巻板張りエアーシリンダ18内に
ベアリング59を介して配置される上下方向に移動可能
なシャフトとつながれている。また、ベアリング59内
部に駆動補助モータ9のシャフトが入り、回転方向をキ
ー60で止め、スラスト方向に動く。薄板巻板23と2
4はきわめて薄くできているが、薄板巻板張りエアーシ
リンダ18で薄板巻板23と24を常時強く下方に引っ
張っているので、駆動モータ10と駆動補助モータ9が
同期して回転して巻装する時に電線8の張力で薄板巻板
23と24がねじれようとしたりたわもうとするが、か
かるねじれやたわみが生じにくくなる。すなわち、薄板
巻板23のとくに長手方向の中心で、巻装時の電線8の
張力で薄板巻板がたわまないように薄板巻板張りエアー
シリンダ18で薄板巻板23を引っ張りながら巻装する
ので、薄板巻板がたわまなくなり、あたかも剛性のある
1枚板のように扱える。
【0009】図5は本発明の第3の実施の形態を示すも
ので、ノズル旋回部30(図1)を示している。図5に
おいて、ノズル旋回モータ28のシャフト61のセンタ
ーにノズル旋回用プーリ29の外輪が合うように、ノズ
ル・プーリ取り付けベース62の先端にノズル27が取
り付けられている。このノズル旋回モータ28の回転に
よりノズル27が水平の位置から上下に角度θが、他の
動作と同期を取り自在に動作できるようになっている。
図6はノズル旋回方式の巻装状態を表す。下方への巻装
では薄板巻板に電線8を配線する方向と同じ向きにノズ
ル27が上に向く。また、上方への巻装では薄板巻板に
電線8を配線する方向と同じ向きにノズル27が下向き
になる。このように常時電線8を配線する方向と同じ向
きにノズル27が向くので、従来装置のような図9の面
部の電線8のくせが、発生しなくなる。したがって、巻
回コイルの端部の整列が崩れてしまうことも起きず、整
列作業が不要となる。
【0010】図7は電線の巻装方法に関する本発明の第
4の実施の形態を説明する図であり、ノズルの張力と薄
板巻板との関係を示している。図7は図5のノズル旋回
部を上方向から見た図である。図7では、ノズル旋回モ
ータ28と電線8とシャフト61とノズル旋回用プーリ
29とノズルプーリ取り付けベース62とノズル27が
描かれている。図7において、薄板巻板の幅方向に電線
8を巻装する時は、ノズル27の位置は後退しており、
薄板巻板の厚みが大きいので、薄板巻板はたわまず、電
線8の張力は強い状態にできるので、直線に配線が出来
る。ノズル27は巻装された薄板巻板の端の移動と同期
を取りながら移動し、配線と同じ方向にノズル27の向
きを同期を取りながら移動する。薄板巻板面部が90度
回転した時の電線8の巻装は、ノズル27の位置は後退
して、薄板巻板幅端となり、薄板巻板の厚みが薄いため
薄板巻板がたわみやすくなるので、電線8の張力は徐々
に弱くする。その時、ノズル27は薄板巻板の電線8の
支点の近くに、配線の角度を保ちながら近づいているの
で、配線がずれない。ノズル27は巻装された薄板巻板
の端の移動と同期を取りながら移動し、配線と同じ方向
にノズル27の向きを同期を取りながら移動する。この
様にしてコイル成形治具が回転し巻装する。以上のこと
を纏めると、次のようになる。は、薄板巻板面部の電
線8巻装時で、電線8の張力は強い状態にある。は薄
板巻板の面部の電線8巻装終了時で、ノズル27の位置
は上に上がりながら前進する。電線8の張力は徐々に弱
い状態となっていく。は薄板巻板の端部の電線8巻装
時でノズル27の位置は上に上がりながら、前進する。
電線8の張力は弱い状態にある。は薄板巻板の端部の
電線8巻装終了時で、ノズル27の位置は下に下がり、
後退する。電線8の張力は徐々に強い状態となってい
く。このようにからの動作を繰り返すことにより、
薄いコイル成形治具3にもかかわらず確実な巻装がで
き、コイル成形治具3からコイル組を取り出した時にく
せが無く、しかもコイル組の加圧しろが少ないので整列
に配線された状態が保持された平滑電機子コイルを得る
ことができる。
【0011】以上の本発明の各実施の形態を含んだ図1
を用いて、電線の全体の巻回動作について説明する。図
1において、コイルボビン51から引き出された電線8
は電線送り装置53を通過し、ガイドプーリ33で電線
8の方向を変えられて、コイルガイド装置4に取り付け
られたテンションモータ31のテンションプーリ32に
1回転巻かれて、ノズル旋回部30のノズル旋回モータ
28に取り付けられたノズル旋回用プーリ29に1回転
巻かれた後、ノズル27に通される。ノズル27から出
た電線8は作業員により手作業で上部基部11のフック
22にからげられて、上Vターンガイド14とカバー1
5の間を上方より通される。この状態から自動運転をす
ると、テンションモータ31により電線8に張力が加え
られた状態で電線8が上Vターンガイド14とカバー1
5の間を巻装され、コイル成形治具3へと巻装される。
このとき、薄板巻板張りエアーシリンダ18によって下
側基部12が常時下方に引き下げられているので、コイ
ル成形治具3が薄板巻板23と24の非常に薄い板でで
きているにもかかわらず巻板張りエアーシリンダ18に
加えられるエアー圧でコイル成形治具3が強く張られた
状態になる。したがって、コイル成形治具3に電線が巻
装されても曲折することがない。回転駆動装置2の駆動
モータ10と駆動補助モータ9は、互いに同期を取りな
がら同一回転をする。ノズル27はノズル左右モータに
よってコイル成形治具の幅以上に移動をすることがで
き、ノズル前後モータ35で前進・後退をすることがで
き、そしてノズル上下駆動モータ34によって巻装の進
行方向に送られることができる。これらの装置は底板5
と側壁6と天板7により固定されている。また、ノズル
27は前述したように、配線方向と同一方向に向かうよ
うにノズルの向きをノズル旋回モータ28により変えら
れるので、巻回される時点での電線にくせがつかなくな
る。したがって、巻回コイルの端部の整列が崩れてしま
うことが起きず、整列作業が不要となる。
【0012】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のコイル成形
治具と、これを用いた自動巻線機およびその巻線方法に
よれば、コイル成形治具が2枚で構成されるため、その
互いにずらす間隔を変えるだけかつプログラム変更で、
電機子の長さや幅を用途に合わせて低コストで製造する
ことが可能となり、製造工数を大きく低減する事ができ
る。また、本発明のコイル成形治具は非常に薄くできる
ため、コイルを薄くかつ直線的に配線でき、コイル間の
隙間を少なく均一に出来るので、コンパクトで効率の良
い推力が得られ、制御のし易い、扱いやすいリニアモー
タを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動巻線機を表す概略図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態であるコイル成形治
具を表す図で、図2(a)は一方の薄板巻板、図2
(b)は他方の薄板巻板を示す平面図である。
【図3】図2のコイル成形治具を基部に取り付けた状態
を表す図で、図3(a)は薄板巻板23と24の平面
図、図3(b)はその正面図であり、図3(c)は、図
3(a)のA−A部断面を示す図であり、図3(d)
は、図3(c)の端部Eを拡大して示す拡大図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態である巻板張りエア
ーシリンダを表す図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態であるノズル旋回部
を表す図である。
【図6】図5のノズル旋回部の動きを表す図で、図5
(a)は下方への巻装、図5(b)は上方への巻装を表
す図である。
【図7】本発明の第4の実施の形態であるコイルの張力
と薄板巻板の関係を示す図である。
【図8】従来の平滑電機子コイルの自動捲線機を示す図
である。
【図9】従来の自動捲線機により巻装されたコイルのく
せを示す図で、図9(a)は巻回後のコイル組の横断面
を示し、図9(b)は巻線端部の整列の崩れを示す図で
ある。
【図10】平滑電機子コイルの形状を表す図で、図10
(a)は平面図、図10(b)は正面図を表す図であ
る。
【図11】1相の電線巻回の第1回巻回と最終巻回を表
す図で、図11(a)は第1回巻回状態、図11(b)
は最終巻回状態を表す図である。
【図12】2相以上の電線巻回を表す図で、図12
(a)はU相とV相の巻回状態、図12(b)はU相と
V相とW相の巻回状態を表す図である。
【符号の説明】
1:フレーム 2:回転駆動装置 3:コイル成形治具 4:コイルガイド装置 5:底板 6:側壁 7:天板 8:電線 9:駆動補助モータ 10:駆動モータ 11:上部基部 12:下側基部 13:Y軸駆動基部 14:上Vターンガイド 15、17:カバー 16:下Vターンガイド 18:薄板巻板張りエアーシリンダ 19:上コイル押さえ 20:下コイル押さえ 21:固定ネジ 22:フック 23:薄板巻板 24:薄板巻板B 25:位置決めピン 26:Vターン取り付けネジ 27:ノズル 28:ノズル旋回モータ 29:ノズル旋回用プーリ 31:テンションモータ 32:テンションプーリ 33:ガイドプーリ 34:ノズル上下駆動モータ 35:ノズル前後モータ 36:ノズル左右モータ 37:テープ上下駆動モータ 38:X移動基部 50:コイル成形治具固定装置 51:コイルボビン 52:コイルガイド 53:電線送り装置 54:薄板巻板引き抜き穴 55:薄板巻板合わせ穴 56:Vターンガイド取り付け穴 57:ベアリリング 58:カップリング 59:ベアリング 60:キー 61:シャフト 62:ノズルプーリ取り付けベース 70:絶縁テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 純一 福岡県北九州市八幡西区黒崎城石2番1号 株式会社安川電機内 Fターム(参考) 5H603 AA09 BB15 CB01 CC14 CC19 CD21 CD32 CD33 CE01 5H615 AA01 BB01 PP12 PP17 QQ02 QQ19 QQ26 QQ27 SS09 SS10 TT13 5H641 BB00 GG07 GG11 JB09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電線8を平滑状に巻き付けて平滑電機子
    コイルを成形するコイル成形治具において、互いに幅方
    向にずらせて組み合わされた複数の薄板巻板23、24
    と、該薄板巻板の長手方向両端部を固定する基部11、
    12とから成ることを特徴とするコイル成形治具3。
  2. 【請求項2】 前記薄板巻板23と24の幅方向端部が
    円弧加工されていることを特徴とする請求項1記載のコ
    イル成形治具3。
  3. 【請求項3】 前記薄板巻板23と24を互いに該薄板
    巻板の長手方向にもずらせて組み合わせたことを特徴と
    する請求項1又は2記載のコイル成形治具3。
  4. 【請求項4】 前記薄板巻板23と24は同一形状をし
    ていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記
    載のコイル成形治具3。
  5. 【請求項5】 前記薄板巻板23と24は薄板鋼板であ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の
    コイル成形治具3。
  6. 【請求項6】 前記薄板巻板23、24は該薄板巻板の
    長手方向端部付近に薄板巻板引き抜き穴54、薄板巻板
    合わせ穴55、Vターンガイド取り付け穴56を有して
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載
    のコイル成形治具3。
  7. 【請求項7】 コイル成形治具3の長手方向に張力を加
    える薄板巻板張りエアーシリンダ18を備えたことを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のコイル成形
    治具3。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のコイル成形治具3と、 前記コイル成形治具3を回転させる回転駆動装置2と、 前記コイル成形治具3の長手方向に張力を加える薄板巻
    板張りエアーシリンダ18と、 前記電線8に張力を付加しながら前記電線8を前記コイ
    ル成形治具3に案内するコイルガイド装置4と、 を備えたことを特徴とする平滑電機子コイルの自動巻線
    機。
  9. 【請求項9】 前記コイルガイド装置4が、テンション
    モータ31とノズル上下モータ34とノズル前後モータ
    35とノズル左右モータ36の他に、ノズル旋回モータ
    28と、該ノズル旋回モータ28の出力軸に取り付けら
    れたノズル27とを有し、これらのモータによって前記
    電線8が前記コイル成形治具3に向かう方向と同一方向
    に該ノズル27を向けるように制御することを特徴とす
    る請求項8記載の自動巻線機。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の自動巻線機による平滑
    電機子コイルの巻線方法において、前記テンションモー
    タ31は、 前記コイル成形治具3の幅方向に電線8を巻装する
    時は、電線8の張力を強い状態とし、 前記コイル成形治具3が前記の状態から90度回
    転するまでは、電線8の張力を徐々に弱くし、 前記コイル成形治具3が前記の状態から90度回
    転するまでは、電線8の張力を徐々に強くするように制
    御して、くせの無い平滑電機子コイルを得ることを特徴
    とする巻線方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105391255A (zh) * 2015-12-25 2016-03-09 江苏本格自动化科技有限公司 一种立式绕线机的进线涨紧组件
IT202200007304A1 (it) * 2022-04-13 2023-10-13 Atop Spa Gruppo di tensionamento di cavi per la formatura di componenti di avvolgimenti elettrici.

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