JP4085698B2 - 巻線方法および巻線装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数に分割されたコアに線材を巻き付ける巻線方法および巻線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
モータなどに使用されるコイルは、線材が巻き付けられるコアが、複数に分割されたものがあり、この複数に分割された状態の分割コアに対して線材を巻き付けるものとして、例えば、特開平11−332185号公報に記載されたものがある。この公報記載のものは、一つの分割コアを互いに直交するX,Y方向に移動可能なX−Yテーブル上にセットした状態で、X,Y方向に位置調整しつつX−Yテーブル全体をコアとともに回転させて、ノズルから繰り出される線材をコアに順次巻き付けていく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した公報記載のものにおいて、例えば図14の平面図および図15の正面図に示すように、3相モータの場合に、3相分の分割コア1を一列に並べた状態で同時に線材3を巻き付ける場合を想定すると、分割コア1をセットしたX−Yテーブルの回転により、あるいは線材3を繰り出すノズル5の分割コア1に対する旋回移動により、ノズル5が、隣接する分割コア1相互間の隙間を相対的に周回する必要が生じ、このため、巻き付け速度が遅くなり生産性の低下を招いたり、高度な移動制御が必要となって設備費の増大を招く。
【0004】
そこで、この発明は、巻き付け速度の低下や設備費の増大を防止しつつ、複数の分割コアへ連続して線材を巻き付けられるようにすることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明は、複数に分割された分割コアを、治具の治具本体に対して移動可能となる分割コアセット部分にそれぞれセットし、前記治具を、該治具を載置してあるベース部から離反させるとともに、前記各分割コアセット部分を、分割コアとともに、前記治具本体から突出させるよう巻線作業位置まで個別に順次移動させた状態で前記治具全体を回転させることで、各分割コアに線材を個別に順次巻き付ける巻線方法としてある。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1の発明の巻線方法において、前記各分割コアに、複数の線材を同時に巻き付けるものとしてある。
【0007】
請求項3の発明は、請求項2の発明の巻線方法において、前記複数の線材を、前記各分割コアに巻き付ける前に線材相互の間隔を狭めるように絞り込むものとしてある。
【0008】
請求項4の発明は、複数に分割された分割コアがそれぞれセットされる分割コアセット部分を備え、この分割コアセット部分が治具本体に対し移動可能となる治具と、この治具をベース部に載置された状態から離反させるとともに、前記複数ある分割コアセット部分のうちの一つを、前記治具本体から突出させるよう移動させる第1の駆動手段と、この第1の駆動手段の駆動により、前記治具全体が前記ベース部から離反しかつ、一つの分割コアセット部分が治具本体から突出した状態で、この突出した一つの分割コアセット部分にセットされた分割コアに対し、線材供給部から繰り出される線材を巻き付けるように前記治具全体を回転させる第2の駆動手段とを有する構成としてある。
【0009】
請求項5の発明は、請求項4の発明の構成において、前記線材供給部は、複数の線材を同時に繰り出して前記分割コアに供給する構成としてある。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5の発明の構成において、前記各分割コアに巻き付ける前の線材相互の間隔を狭めるように絞り込む絞り機構を設けた構成としてある。
【0011】
請求項7の発明は、請求項4ないし6のいずれかの発明の構成において、前記分割コアセット部分は、前記治具本体に設けたガイド部に対して移動可能に収容されている構成としてある。
【0012】
請求項8の発明は、請求項4ないし7のいずれかの発明の構成において、前記第2の駆動手段は、前記第1の駆動手段によって移動可能に設けられるとともに、前記分割コアセット部分に着脱可能に嵌合する回転軸部を備えている構成としてある。
【0013】
請求項9の発明は、請求項8の発明の構成において、前記第1の駆動手段は、前記複数の分割コアセット部分の配列方向に沿って前記第2の駆動手段とともに移動可能に設けられている構成としてある。
【0014】
【発明の効果】
請求項1または4の発明によれば、治具本体に対して移動させた分割コアセット部分にセットされている分割コアに、治具全体を回転させることで線材を巻き付けるようにしたので、巻き付け速度の低下や、高度な移動制御による設備費の増大を招くことなく、複数の分割コアへ連続して線材を巻き付けることができる。
【0015】
請求項2または5の発明によれば、複数の線材を同時に巻き付けることで、コイル全体の断面積を同等とする場合に、1本あたりの線材の太さを細くすることができるので、線材を巻き付ける際の力が小さくて済み、巻線作業が容易となり、線材相互間または、線材と分割コアとの隙間が狭いものとなって高密度化したコイルが得られ、さらに巻き付けた後の線材のスプリングバックを抑制することができる。
【0016】
請求項3または6の発明によれば、複数の線材を、各分割コアに巻き付ける前に線材相互の間隔を狭めるように絞り込むことで、分割コアに巻き付けられる線材相互の隙間をより狭くすることができる。
【0017】
請求項7の発明によれば、分割コアセット部分を治具本体のガイド部に対して移動させることで、この移動した分割コアセット部分にセットされている分割コアを治具本体から突出させることができる。
【0018】
請求項8の発明によれば、第1の駆動手段の駆動によって、第2の駆動手段の回転軸部が分割コアセット部分に嵌合するとともに、分割コアセット部分が第2の駆動手段とともに移動して治具本体から突出し、さらに、この突出した状態から第2の駆動手段の駆動により、治具全体を、回転軸部に嵌合している分割コアセット部分を介して回転させることができる。
【0019】
請求項9の発明によれば、第1の駆動手段を、複数の分割コアセット部分の配列方向に沿って第2の駆動手段とともに順次移動させることで、各分割コアセット部分にセットされている分割コアに対して線材を順次巻き付けることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0021】
図1は、この発明の実施の一形態を示す巻線装置の断面図である。この巻線装置は、ベース7上に立設された一対のベース部としての脚部9の上端に位置決めピン11が設けられ、治具13は、その両端に設けてある位置決め孔15に位置決めピン11が挿入されて位置決めされた状態で、脚部9上に載置される。
【0022】
治具13は、上記した位置決め孔15を備えた治具本体17に、図1中で上下方向に貫通する貫通孔を備えたガイド部19を、長手方向(図1中で左右方向)に沿って等間隔に複数(ここでは4個)設けられている。このガイド部19内に、分割コア21がセットされる分割コアセット部分としてのコア支持ブロック23が、図1中で上下方向に移動可能に収容されている。ガイド部19の内周面とコア支持ブロック23の外周面との嵌合部は、図1の平面視で矩形状となっており、相互間の回転は不能となっている。
【0023】
ガイド部19の下端には、内方に突出する下部フランジ19aが形成され、この下部フランジ19aにコア支持ブロック23の下部側壁25の下端が支持される。コア支持ブロック23は、上記した下部側壁25の上端に平板部27が形成され、平板部27の周縁から上方に延びる上部側壁29を備えている。
【0024】
上部側壁29と下部側壁25との間には、上部側壁29が下部側壁25よりも内側となるような段部31が形成されている。一方、ガイド部19の上端には内方に突出する上部フランジ19bが形成され、コア支持ブロック23がガイド部19に対して上昇移動したときに、上部フランジ19bに前記した段部31が当接する。この当接状態で、分割コア21は、そのほぼ全体がガイド部19から上部に突出した状態となり、この状態で線材35が、分割コア21の巻胴部37に巻き付けられる。
【0025】
分割コア21は、図1中で下部側の鍔部39の左右両側部に、凸部39aと凹部39bとがそれぞれ形成され、複数の分割コア21を環状に組み付ける際に、互いに隣接する分割コア21の凸部39aと凹部39bとが嵌合するようになっている。
【0026】
コア支持ブロック23の上部側壁29の上端には、上記した分割コア21の凸部39aおよび凹部39bがそれぞれ嵌合する側壁凹部29aおよび側壁凸部29bがそれぞれ形成されている。
【0027】
分割コア21の凸部39aとコア支持ブロック23の側壁凹部29aとの間および、分割コア21の凹部39bとコア支持ブロック23の側壁凸部29bとの間には、ある程度の隙間が形成されており、分割コア21を図1中で上方からコア支持ブロック23にセットする際には、分割コア21を図1の直立状態から多少傾けた状態で、一方の嵌合側から上部側壁29の内側に入り込ませるか、あるいは、凸部39aおよび側壁凸部29bがそれほど大きく突出していないので、分割コア21を直立状態から押し込むことでもセット可能である。
【0028】
コア支持ブロック23の下部には、下部側壁25に囲まれた凹部23aが形成されている。この凹部23aには、第2の駆動手段としての回転用サーボモータ41の回転軸部43が着脱可能に嵌入される。凹部23aの内周面と回転軸部43の外周面との嵌合部は、図1の平面視で矩形状となっており、相互間の回転は不能となっている。
【0029】
上記した回転用サーボモータ41は、第1の駆動手段としての昇降用サーボモータ45により、上下動可能となっており、上昇によって図1に示すように、回転軸部43が凹部23aに嵌合した状態で、分割コア21がガイド部19から上部に突出する。
【0030】
昇降用サーボモータ45は、上部に向けて突出する駆動軸部47が、駆動によって図1中で上下方向に進退移動し、この駆動軸部47の上端に前記した回転用サーボモータ41が連結されている。
【0031】
また昇降用サーボモータ45は、ベース7上にて二つの脚部9相互間に施設されたガイドレール49に沿って移動可能となっている。すなわち、この昇降用サーボモータ45は、複数の分割コア21の配列方向に沿って回転用サーボモータ41とともに移動可能である。
【0032】
分割コア21に巻き付ける前記した線材35は、複数本を束ねたものとする。この複数本からなる線材35は、例えば図2に示すように、複数の巻線リール51にそれぞれ巻かれた1本の線材35aを、1箇所に収束させる収束部53を介して分割コア21に供給する。上記した巻線リール51および収束部53により、線材供給部を構成している。なお、図2では、巻線リール51が4つ設けられ、繰り出される線材35aが4本となっているが、この数は適宜変更可能である。
【0033】
また、収束部53から繰り出される複数の線材35a(線材35)は、分割コア21に巻き付けられる前に、絞り機構55により、線材35a相互の間隔を狭めるように絞り込む作業がなされる。
【0034】
絞り機構55は、図2のA−A断面図である図3(a)に示すように、線材受け具57と線材押圧板59とを備え、線材押圧板59に一端が固定されたガイドロッド61が、線材受け具57のガイド孔57aに移動可能に挿入されている。線材受け具57の一方の端部の線材押圧板59と反対側の面には、駆動シリンダ63が装着され、駆動シリンダ63の上方に延びるピストンロッド65は、線材受け具57の貫通孔57bを貫通して先端が線材押圧板59に連結固定されている。
【0035】
線材受け具57の他方の端部の線材押圧板59に対向する面には、線材受け用凹部57cが形成され、この凹部57cに前記図2に示してある収束部53から繰り出される線材35(複数の線材35a)が収容される。収容された複数の線材35aは、図3(b)に示すように、線材押圧板59が線材受け具57に接近して密着することで、線材35a相互の間隔が狭まるように絞り込まれる。
【0036】
次に、作用を説明する。図4に示すように、治具13における各ガイド部19内のコア支持ブロック23に、分割コア21をそれぞれセットする。ここでの4つの分割コア21は、3相モータにおける1(U)相分のコイルに対応するものとする。このとき、治具13は、位置決め孔15に位置決めピン11が挿入されて脚部9上に載置されるとともに、昇降用サーボモータ45は、図4中で最も左側の分割コア21の直下に位置し、かつ昇降用サーボモータ41は、回転軸部43がコア支持ブロック23から離れた状態となっている。
【0037】
この状態から、昇降用サーボモータ45を駆動し、回転用サーボモータ41を上昇させ、回転軸部43をコア支持ブロック23の凹部23aに挿入する。挿入後、さらに回転用サーボモータ41を上昇させることで、図5に示すように、コア支持ブロック23がガイド部19に対して上昇移動し、分割コア21がガイド部19から上部に突出した状態となる。このとき、コア支持ブロック23の段部31がガイド部19の上部フランジ19bに当接する。
【0038】
分割コア21がガイド部19から上部に突出した状態から、さらに昇降用サーボモータ45の駆動により回転用サーボモータ41を上昇させると、図5に示すように、治具13が脚部9に対して上昇し、位置決めピン11が位置決め孔15から引き抜かれた状態となる。このとき、図2に示してある収束部53と上昇した分割コア21との上下方向高さ位置はほぼ同位置となっているものとする。この状態で、分割コア21に対し、図2に示してある収束部53から繰り出される線材35の端末を接続固定する。
【0039】
上記した図5の巻線作業位置となる状態で、回転用サーボモータ41を駆動すると、治具13全体が回転し、この回転に伴い分割コア21も治具13と一体となって回転し、上部に突出した分割コア21には線材35が巻き付けられていく。
【0040】
このとき図2に示した絞り機構55は、図3(a)の状態から図3(b)の状態となるよう線材押圧板59が線材受け具57に接近して密着することで、分割コア21に供給される複数の線材35aは、線材受け用凹部57c内にて押圧され、線材35a相互の間隔が狭められる。
【0041】
これより、分割コア21に巻き付けられる線材35は、相互間の隙間が狭く高密度化された状態で巻き付けられることにとなる。
【0042】
このようにして、一つの分割コア21に対して線材35の巻き付け作業が終了したら、回転用サーボモータ41を、位置決めピン11と位置決め孔15とが互いに整合する図5に示す位置にて停止させ、この状態から昇降用サーボモータ45を駆動して回転用サーボモータ41を下降させる。
【0043】
回転用サーボモータ41の下降により、回転軸部43に支持されている治具13全体が下降し、位置決め孔15に位置決めピン11が挿入されて治具13が、図4の状態と同様に、脚部9上に載置された状態に戻るとともに、コア支持ブロック23がガイド部19に対して下降して下部フランジ19aに当接する。
【0044】
さらに回転用サーボモータ41が下降することで、回転軸部43が図4に示す初期の位置となる。
【0045】
次に、昇降用サーボモータ45を、図示しない駆動手段によりガイドレール49に沿って図4の位置から図中で右方向に移動させて、最初に巻線作業が終了した分割コア21に隣接する分割コア21の直下となる図1に示す位置まで移動させる。
【0046】
この位置で昇降用サーボモータ45を再度駆動して前記と同様の動作により、次に巻線作業を行う分割コア21に対して線材35を巻き付ける。このとき、最初に線材35を巻き付けた分割コア21と次に線材35を巻き付ける分割コア21とは、図1に示すように渡り線35bによってつながれた状態となる。
【0047】
上記した渡り線35bでつながれた互いに隣接する分割コア21相互の間隔は、3相モータにおける他の2相(V相とW相)の分割コア21が1個ずつ収容されるよう設定されている。
【0048】
2番目の分割コイル21への巻線作業が終了した後は、図6に示すように、3番目および4番目の分割コア21に対しても同様にして線材35を巻き付ける。
【0049】
治具13上のすべての(1相分4個の)分割コア21に線材35を巻き付けた後は、図6に示すように、治具13の上部から分割コア21に対しフォーク状ガイド67を被せる。フォーク状ガイド67は、各分割コア21の配列方向と同方向に延長される支持軸69を有し、この支持軸69に、一対のフォーク71,73が、各分割コア21にそれぞれ対応した位置にて固定されている。
【0050】
一対のフォーク71,73は、図6のB矢視図である図7に示すように、支持軸69が固定されるアーム部75の先端側(図7中で下部側)に、分割コア21の図6中で左右両側部を覆うようにして挟む平板状のカバー部77を備えている。このカバー部77の先端を治具13のガイド部19内に挿入し、分割コア21の両側面を覆うようにする。このとき、カバー部77の先端が渡り線35bに干渉しないように、渡り線35bを図6中で紙面に直交する方向に寄せておく必要がある。
【0051】
フォーク状ガイド67を治具13に被せた状態で、分割コア21を支持している治具13とフォーク状ガイド67とをセットで脚部9から取り外し、治具13がフォーク状ガイド67に対して上部となるよう上下を反転させて図示しない適宜の作業位置に配置し、その後治具13を、分割コア21から外しておく。
【0052】
続いて、3相モータにおける残りの2相(V相,W相)分についても、同様にしてそれぞれ4個の分割コア21に線材35を巻き付けた後、図6に示したようにフォーク状ガイド67を被せる。ただし、V相のフォーク状ガイド67は、図7(b)に示すように、アーム部75がカバー部77の中央部に位置し、W相のフォークガイド67は、図7(c)に示すように、アーム部75が図7(a)に示したU相のものと反対側の側部に位置している。
【0053】
次に、上記した各相の4個の分割コア21とフォーク状ガイド67とのセットを、図8に示すように、U相に対応するものの上に、V相に対応するものを、さらにその上にW相に対応するものを重ね合わせる。このとき、U,V,Wの各相におけるフォーク状ガイド67のフォーク71,73は、アーム部75が、図7に示したように、互いにずれた位置にあるので、支持軸69相互が干渉することはない。
【0054】
上記した図8は、U相が図8中で紙面裏側に、W相が同紙面表側にそれぞれ位置し、V相がその中間に位置する状態をわかりやすくするために、各相のものを図中で上下方向にずれた状態としてある。図9は、図8に対し、各相のものを、上下方向位置を合わせた状態として示している。すなわち、この状態で各分割コア21は、図9中で右側からU相,V相,W相の順に交互に配置されることになる。
【0055】
各相を重ね合わせた後は、図10に示すように、各相のフォーク状ガイド67を取り外す。続いて図11に示すように、分割コア21相互間に位置する渡り線35bを、ピン79で図11中で上方に押圧して変形させ、分割コア21相互間の隙間を縮めながら、分割コア21の図11中で下部側が内周側となるよう両端相互を矢印Cようように接近させ、図12に示すように、全体を丸めて全部で12個の分割コア21を環状のコアとし、モータのステータ81を形成する。
【0056】
ピン79で図11のように渡り線35bを押圧して変形させることで、複数の分割コア21を図12のように円形にしやすく、また円形とする際に、分割コア21の内周側部分に渡り線35bが挟まれるのを防止する。
【0057】
上記したように、治具13のコア保持ブロック23にセットした複数の分割コア21のうちの1つを、他の分割コア21に対して上部に突出した状態とし、この状態で治具13全体を回転させることで、高度な移動制御による設備費の高騰を招くことなく、突出した分割コア21に対して線材35を容易かつ素早く巻き付けることができ、さらに他の分割コア21に対しても、連続して素早く線材35の巻き付け作業を行うことができる。
【0058】
また、分割コア21に対し、複数の線材35aを同時に巻き付けることで、コイルの断面積を同等とする場合に、1本あたりの線材の太さを細くすることができ、このため、線材35を巻き付ける際の力が小さくて済むことから巻線作業が容易となり、線材35相互間または線材35の分割コア21との隙間が狭いものとなって高密度化されたコイルが得られ、さらに巻き付けた後の線材35のスプリングバックをも抑制することができる。
【0059】
さらに、複数の線材35aを、各分割コア21に巻き付ける前に、図2および図3に示してある絞り機構55により、線材35a相互の間隔を狭めるように絞り込むことで、分割コア21に巻き付けられる線材35相互の隙間をより狭くすることができ、図13にて中心線より右側に示すように、より高密度に線材35を巻き付けることができる。図13の左側のものは、絞り機構55を用いない場合であり、この場合には、線材35相互に隙間が目立っており、絞り機構55を用いたものに比べ、低密度なものとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態を示す巻線装置の断面図である。
【図2】図1の巻線装置に線材を供給する線材供給部の正面図である。
【図3】(a)は図2のA−A断面図、(b)はその動作説明図である。
【図4】図1の巻線装置の治具に分割コアをセットした状態を示す動作説明図である。
【図5】図4の状態から昇降用サーボモータを駆動して最初の分割コアを上昇させた状態を示す動作説明図である。
【図6】治具上のすべての分割コアに対して線材を巻き付けた後、フォーク状ガイドを被せた状態を示す動作説明図である。
【図7】図6のフォーク状ガイドを示すB矢視図で、(a)はU相に対応するもの、(b)はV相に対応するもの、(c)はW相に対応するものである。
【図8】各相の4個の分割コアとフォーク状ガイドとのセットを順次重ね合わせ、かつ上下がずれたた状態を示す動作説明図である。
【図9】図8に対し、各相のセットを、上下方向位置を合わせた状態を示す動作説明図である。
【図10】図9に対し、各相のフォーク状ガイドを取り外した状態を示す動作説明図である。
【図11】図10に対し、ピンで渡り線を適宜変形させる動作を示す動作説明図である。
【図12】図11に対し、複数の分割コアの全体を丸めて環状とした状態を示す動作説明図である。
【図13】分割コアに巻き付けられた線材の状態を、絞り機構を用いた場合と、用いない場合とを比較して示した説明図である。
【図14】従来例に係わる巻線方法の概略を示す平面図である。
【図15】従来例に係わる巻線方法の概略を示す断面図である。
【符号の説明】
9 脚部(ベース部)
13 治具
17 治具本体
19 ガイド部
21 分割コア
23 コア支持ブロック(分割コアセット部分)
35 線材
41 回転用サーボモータ(第2の駆動手段)
43 回転軸部
45 昇降用サーボモータ(第1の駆動手段)
51 巻線リール(線材供給部)
53 収束部(線材供給部)
55 絞り機構

Claims (9)

  1. 複数に分割された分割コアを、治具の治具本体に対して移動可能となる分割コアセット部分にそれぞれセットし、前記治具を、該治具を載置してあるベース部から離反させるとともに、前記各分割コアセット部分を、分割コアとともに、前記治具本体から突出させるよう巻線作業位置まで個別に順次移動させた状態で前記治具全体を回転させることで、各分割コアに線材を個別に順次巻き付けることを特徴とする巻線方法。
  2. 前記各分割コアに、複数の線材を同時に巻き付けることを特徴とする請求項1記載の巻線方法。
  3. 前記複数の線材を、前記各分割コアに巻き付ける前に線材相互の間隔を狭めるように絞り込むことを特徴とする請求項2記載の巻線方法。
  4. 複数に分割された分割コアがそれぞれセットされる分割コアセット部分を備え、この分割コアセット部分が治具本体に対し移動可能となる治具と、この治具をベース部に載置された状態から離反させるとともに、前記複数ある分割コアセット部分のうちの一つを、前記治具本体から突出させるよう移動させる第1の駆動手段と、この第1の駆動手段の駆動により、前記治具全体が前記ベース部から離反しかつ、一つの分割コアセット部分が治具本体から突出した状態で、この突出した一つの分割コアセット部分にセットされた分割コアに対し、線材供給部から繰り出される線材を巻き付けるように前記治具全体を回転させる第2の駆動手段とを有することを特徴とする巻線装置。
  5. 前記線材供給部は、複数の線材を同時に繰り出して前記分割コアに供給することを特徴とする請求項4記載の巻線装置。
  6. 前記各分割コアに巻き付ける前の線材相互の間隔を狭めるように絞り込む絞り機構を設けたことを特徴とする請求項5記載の巻線装置。
  7. 前記分割コアセット部分は、前記治具本体に設けたガイド部に対して移動可能に収容されていることを特徴とする請求項4ないし6のいずれかに記載の巻線装置。
  8. 前記第2の駆動手段は、前記第1の駆動手段によって移動可能に設けられるとともに、前記分割コアセット部分に着脱可能に嵌合する回転軸部を備えていることを特徴とする請求項4ないし7のいずれかに記載の巻線装置。
  9. 前記第1の駆動手段は、前記複数の分割コアセット部分の配列方向に沿って前記第2の駆動手段とともに移動可能に設けられていることを特徴とする請求項8記載の巻線装置。
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