JP4973544B2 - ステータ用波巻コイルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ステータコアの周方向を一巡して配置される波巻形状のステータ用波巻コイルの製造方法に関する。
自動車等に用いるモータ、ジェネレータ、モータジェネレータ等の回転電機のステータは、ステータコアにコイルを配置して製造している。このコイルは、ステータコアの軸方向に平行に設けた複数のスロット内において、直線状に配置するスロット導体部と、ステータコアの軸方向両端面の外方において、周方向に配置するコイルエンド導体部とを繋いで形成されている。そして、特に略四角断面形状を有する角線を用いてコイルを形成する場合には、複数のスロット導体部を、ステータコアの軸方向一端面の外方と軸方向他端面の外方に配置するコイルエンド導体部によって交互に繋いだ波巻形状を有するコイル(波巻コイル)を用いることが多い。
この波巻コイルは、多数本のマグネットワイヤを束ねてループ状に形成したコイルとは違い、ステータコアのスロット内に配置する前に、所定の波巻形状に形成しておく必要がある。この際、従来の波巻コイルの形成に当たっては、例えば、特許文献1に開示されるように、コイル素材をプレス型によって加圧して、所定の形状にプレス加工(据込み加工)することが行われている。また、これ以外にも、折曲用治具を用いて、コイル素材をスロット導体部とコイルエンド導体部との角部ごとに順次折曲加工することが行われている。
しかしながら、コイル素材にプレス加工を場合には、塑性変形量が少ない部分においては素材の断面積がほとんど変化しないのに対し、塑性変形量が多くなる部分においては素材の断面積が大きく変化することになる。そのため、コイル素材を安定した波巻形状に形成することが困難であり、コイル素材の表面に設けた絶縁被膜が損傷するおそれもある。
一方、角部ごとに順次折曲加工を行う場合には、絶縁被膜を損傷させるおそれは少ないが、生産性に優れない。
特開2007−215305号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、安定した波巻形状の波巻コイルを形成することができると共に、その生産性を向上させることができるステータ用波巻コイルの製造方法を提供しようとするものである。
本発明は、ステータコアのスロット内に配置する複数のスロット導体部同士を、上記ステータコアの軸方向一端側の外方と軸方向他端側の外方とにおいて周方向に配置するコイルエンド導体部によって交互に繋いだ波巻形状を有すると共に、上記ステータコアの周方向を一巡して配置されるステータ用波巻コイルを製造する方法において、
上記波巻コイルを形成するためのコイル素材において、上記軸方向一端側に位置させるコイルエンド導体部を形成するための部位である一端側形成部位を、当該コイル素材の一端側及び他端側から一端側用クランパーによって挟持すると共に、上記軸方向他端側に位置させるコイルエンド導体部を形成するための部位である他端側形成部位を、当該コイル素材の一端側及び他端側から他端側用クランパーによって挟持し、かつ、上記一端側形成部位と上記他端側形成部位との間の部位である中間形成部位が上記スロット導体部に対応する長さになるよう、上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとの間隔を設定し、
上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとの平行状態を維持して、当該一端側用クランパーと当該他端側用クランパーとを相対的に円弧状の軌跡に沿って接近させて互いに嵌合させることにより、上記中間形成部位に上記スロット導体部を形成することを特徴とするステータ用波巻コイルの製造方法にある(請求項1)。
本発明のステータ用波巻コイルの製造方法においては、上記一端側用クランパー及び他端側用クランパーを用い、これらの相対移動を利用して、安定した形状の波巻コイルを形成することができるものである。
具体的には、まず、コイル素材における一端側形成部位を一端側用クランパーによって挟持すると共に、コイル素材における他端側形成部位を他端側用クランパーによって挟持する。このとき、コイル素材に対して、一端側用クランパーの先端側における挟持面と、他端側用クランパーの先端側における挟持面とが平行に配置され、一端側用クランパー及び他端側用クランパーは、それらの先端側における挟持面が平行な状態で、それぞれコイル素材を挟持する。
そして、一端側用クランパーと他端側用クランパーとの平行状態を維持して(配置角度を変化させないで)、これらを相対的に円弧状の軌跡に沿って接近させて互いに嵌合させる。このとき、一端側形成部位と中間形成部位との間の部位は、一端側用メインクランパーの先端側の角部によって折り曲げられ、他端側形成部位と中間形成部位との間の部位は、他端側用メインクランパーの先端側の角部によって折り曲げられる。そして、一端側形成部位及び他端側形成部位によってコイルエンド導体部が形成されると共に、一端側形成部位と他端側形成部位との間に、これらに対して略垂直に位置するスロット導体部を形成することができる。
そして、形成するスロット導体部及びコイルエンド導体部の数に合わせて、コイル素材に対して上記一端側用クランパー及び他端側用クランパーの相対移動を行うことにより、波巻形状を有する波巻コイルを形成することができる。
そのため、本発明においては、一端側用クランパー及び他端側用クランパーによって、一端側形成部位及び他端側形成部位をそれぞれクランプしていることにより、長さ、形状等が安定したコイルエンド導体部を容易に形成することができる。そのため、安定した形状の波巻コイルを形成することができる。
また、一端側用クランパーと他端側用クランパーとを相対的に円弧状の軌跡に沿って接近させることにより、上記中間形成部位に生じる塑性変形を最小限にすることができる。そのため、コイル素材の表面に絶縁被膜が形成されている場合には、この絶縁被膜が損傷することを効果的に抑制することができる。
さらに、一端側用クランパーと他端側用クランパーとの相対移動を利用することにより、波巻コイルを短時間で成形することができ、その生産性を向上させることができる。
それ故、本発明のステータ用波巻コイルの製造方法によれば、安定した波巻形状の波巻コイルを形成することができると共に、その生産性を向上させることができる。
上述した本発明における好ましい実施の形態につき説明する。
本発明において、上記軸方向一端側と上記軸方向他端側とに形成する上記コイルエンド導体部の数に応じて、上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとを交互に隣接して配置すると共に、該一端側用クランパー及び該他端側用クランパーによって、上記コイル素材における上記中間形成部位が上記スロット導体部に対応する長さになる状態で、それぞれ上記コイル素材における上記一端側形成部位及び上記他端側形成部位を挟持し、すべての上記一端側用クランパーとすべての上記他端側用クランパーとの平行状態を維持して、互いに隣接する上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとを相対的に円弧状の軌跡に沿って接近させて、すべての上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとを同時に嵌合させることにより、上記波巻形状を有するステータ用波巻コイルを成形することが好ましい(請求項2)。
この場合には、交互に配置した複数の一端側用クランパーと他端側用クランパーとを、同時に嵌合させることにより、安定した波巻形状を有するステータ用波巻コイルを、極めて短時間で成形することができる。
また、上記軸方向一端側と上記軸方向他端側とに形成する上記コイルエンド導体部の数に応じて、交互に配置する上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとを用い、互いに隣接するいずれかの上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとによって、上記コイル素材における上記中間形成部位が上記スロット導体部に対応する長さになる状態で、上記コイル素材における上記一端側形成部位及び上記他端側形成部位をそれぞれ挟持し、上記いずれかの上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとにおける平行状態を維持して、当該いずれかの上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとを相対的に円弧状の軌跡に沿って接近させて互いに嵌合させ、かつ残りの上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとによっても、順次上記挟持及び上記嵌合を行うことにより、上記波巻形状を有するステータ用波巻コイルを成形することが好ましい(請求項3)。
この場合には、いずれかの一端側用クランパーと他端側用クランパーとから、順次スロット導体部を形成していくことができ、安定した波巻形状を有するステータ用波巻コイルを、短時間で成形することができる。
また、上記一端側用クランパーは、上記中間形成部位及び上記一端側形成部位に対面すると共に、上記スロット導体部と上記コイルエンド導体部との間の角部を成形するための一端側用メインクランパーと、上記一端側形成部位に対面して上記一端側用メインクランパーと共に上記一端側形成部位を挟持するための一端側用サブクランパーとからなり、上記他端側用クランパーは、上記中間形成部位及び上記他端側形成部位に対面すると共に、上記一端側用メインクランパーと共に上記スロット導体部と上記コイルエンド導体部との間の角部を成形するための他端側用メインクランパーと、上記他端側形成部位に対面して上記他端側用メインクランパーと共に上記他端側形成部位を挟持するための他端側用サブクランパーとからなることが好ましい(請求項4)。
この場合には、一端側用クランパーを構成する一端側用メインクランパー及び一端側用サブクランパーと、他端側用クランパーを構成する他端側用メインクランパー及び他端側用サブクランパーとを用いることによって、安定した波巻形状を有するステータ用波巻コイルを一層容易に成形することができる。
また、上記一端側用メインクランパーは、上記コイル素材の長尺方向の一方側に隣接する上記他端側用サブクランパーと直接又は間接的にリンク部材で連結してあり、該リンク部材によって、上記一端側形成部位を挟持する上記一端側用クランパーは、上記他端側形成部位を挟持する上記他端側用クランパーに対して相対的に円弧状の軌跡に沿って接近して互いに嵌合し、上記他端側用メインクランパーは、上記長尺方向の一方側に隣接する上記一端側用サブクランパーと直接又は間接的にリンク部材で連結してあり、該リンク部材によって、上記他端側形成部位を挟持する上記他端側用クランパーは、上記一端側形成部位を挟持する上記一端側用クランパーに対して相対的に円弧状の軌跡に沿って接近して互いに嵌合することが好ましい(請求項5)。
この場合には、上記各リンク部材を用いることによって、一端側用サブクランパーと他端側用メインクランパーとを直接又は間接的に連結することにより、一端側用クランパーと他端側用クランパーとの円弧状の軌跡に沿った相対移動を安定して行うことができる。
また、コイル素材を折り曲げる際に、コイル素材における中間形成部位を、長尺方向に平行な状態から略垂直な状態に変形させるときには、この変形による軌道と、リンク部材の回動によるクランパーの回動軌跡とが一致しないことがほとんどである。そのため、リンク部材による連結構造においては、一端側用メインクランパーと他端側用サブクランパーとの位置関係、及び他端側用メインクランパーと一端側用サブクランパーとの位置関係を、挟持方向へフローティング(揺動)させる構造を採用することができる。
また、上記コイル素材は、直線形状を有しており、仮想直線上に交互に繰り返し配列した上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとによって、上記コイル素材における上記中間形成部位が上記スロット導体部に対応する長さになる状態で、上記直線形状のコイル素材を一端側及び他端側から挟持し、すべての上記一端側用クランパーの上記一端側用メインクランパーと、すべての上記他端側用クランパーの上記他端側用メインクランパーとを同時に、上記一端側及び他端側の挟持方向へ互いに接近させると共に上記コイル素材の長尺方向へ互いに接近させて互いに嵌合させることによって、上記波巻形状を有するステータ用波巻コイルを成形することが好ましい(請求項6)。
この場合には、直線形状のコイル素材における各一端側形成部位及び各他端側形成部位を挟持した一端側用クランパー及び他端側用クランパーを、同時に相対移動させることにより、安定した波巻形状の波巻コイルを1回の動作で成形することができる。
また、上記コイル素材は、円形状を有しており、仮想円周上に交互に繰り返し配置した上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとによって、上記コイル素材における上記中間形成部位が上記スロット導体部に対応する長さになる状態で、上記円形状のコイル素材を一端側及び他端側から挟持し、すべての上記一端側用クランパーの上記一端側用メインクランパーと、すべての上記他端側用クランパーの上記他端側用メインクランパーとを同時に、上記一端側及び他端側の挟持方向へ互いに接近させると共に上記コイル素材の径方向へ互いに接近させて互いに嵌合させることによって、上記波巻形状を有すると共に上記コイルエンド導体部が周方向に並ぶステータ用波巻コイルを成形することが好ましい(請求項7)。
この場合には、円形状のコイル素材における各一端側形成部位及び各他端側形成部位を挟持した一端側用クランパー及び他端側用クランパーを、同時に相対移動させることにより、安定した波巻形状を有すると共にコイルエンド導体部が周方向に並ぶ波巻コイルを1回の動作で成形することができる。
なお、上記円形状のコイル素材は、完全なリング形状にする必要はなく、両端部に所定の隙間を形成した円弧形状(略円形状)とすることができる。
以下に、本発明のステータ用波巻コイルの製造方法にかかる実施例につき、図面を参照して説明する。
(実施例1)
本例のステータ用波巻コイル1の製造方法は、図5、図6に示すごとく、ステータコア2のスロット21内に配置する複数のスロット導体部11同士を、ステータコア2の軸方向一端側D1の外方と軸方向他端側D2の外方とにおいて周方向Cに配置するコイルエンド導体部12によって交互に繋いだ波巻形状を有すると共に、ステータコア2の周方向Cを一巡して配置されるステータ用波巻コイル1を製造するものである。
波巻コイル1を製造するに当たっては、まず、図1、図2に示すごとく、波巻コイル1を形成するためのコイル素材10において、軸方向一端側D1に位置させるコイルエンド導体部12を形成するための部位である一端側形成部位101Aを、当該コイル素材10の一端側及び他端側から一端側用クランパー4Aによって挟持すると共に、軸方向他端側D2に位置させるコイルエンド導体部12を形成するための部位である他端側形成部位101Bを、当該コイル素材10の一端側及び他端側から他端側用クランパー4Bによって挟持する。また、この挟持の際には、一端側形成部位101Aと他端側形成部位101Bとの間の部位である中間形成部位102がスロット導体部11に対応する長さになるよう、一端側用クランパー4Aと他端側用クランパー4Bとの間隔を設定する。
そして、図3、図4に示すごとく、一端側用クランパー4Aと他端側用クランパー4Bとの平行状態を維持して(配置角度を変化させないで)、当該一端側用クランパー4Aと当該他端側用クランパー4Bとを相対的に円弧状の軌跡に沿って接近させて互いに嵌合させることにより、一端側形成部位101A及び他端側形成部位101Bからそれぞれコイルエンド導体部12を形成すると共に、一端側形成部位101Aと他端側形成部位101Bとの間に、スロット導体部11を形成する。
以下に、本例のステータ用波巻コイル1の製造方法につき、図1〜図8を参照して詳説する。
本例のステータ用波巻コイル1は、図5、図6に示すごとく、ハイブリッドカー、電気自動車等に使用する三相交流のモータ、ジェネレータ、モータジェネレータ等のステータ3に用いるものである。また、本例の波巻コイル1は、内周側にロータを回転可能に配置してなるインナーロータタイプのステータ3に用いる。
また、本例の波巻コイル1は、図7に示すごとく、複数のスロット導体部11を、ステータコア2における複数のスロット21内に分散状態で配置するものである。同図においては、軸方向Dへの波巻形状を有すると共に、周方向Cに複数のコイルエンド導体部12を並べた波巻コイル1をステータコア2に配置して形成したステータ3を概略的に示す図である。
また、波巻コイル1は、ステータ3におけるU相、V相及びW相の3相のコイルを構成するものである。また、各相のコイルは、波巻コイル1を複数用いて、ステータコア2の周方向Cを一巡するターンを複数形成してなる。また、各スロット21には、複数の波巻コイル1のスロット導体部11が径方向Rに重なって配置される。
本例においては、図1〜図4に示すごとく、直線形状のコイル素材10から二次元平面において波巻形状を有する波巻コイル1を形成するためのコイル成形治具4を用いる。このコイル成形治具4は、軸方向一端側D1と軸方向他端側D2とに形成するコイルエンド導体部12の数に応じた一端側用クランパー4Aと他端側用クランパー4Bとを有している。
また、コイル成形治具4においては、一端側用クランパー4Aと他端側用クランパー4Bとを、コイル素材10を一端側と他端側との両側から挟持する方向(挟持方向V)へスライド可能な状態で仮想直線上に交互に隣接配置してなる。
本例の一端側用クランパー4Aは、コイル素材10における中間形成部位102及び一端側形成部位101Aに対面すると共に、スロット導体部11とコイルエンド導体部12との間の角部13を成形するための一端側用メインクランパー41Aと、一端側形成部位101Aに対面して一端側用メインクランパー41Aと共に一端側形成部位101Aを挟持するための一端側用サブクランパー42Aとからなる。
図1に示すごとく、一端側用メインクランパー41Aは、コイル素材10における中間形成部位102に対面する中間挟持面412と、コイル素材10における一端側形成部位101Aに対面する先端側挟持面411と、コイル素材10における中間形成部位102と一端側形成部位101Aとの間の部位に対面する先端側凸状角部413と、コイル素材10における中間形成部位102と他端側形成部位101Bとの間の部位に対面する後端側凹状角部414とを形成してなる。一端側用サブクランパー42Aは、コイル素材10における一端側形成部位101Aに対面する先端側挟持面421を形成してなる。そして、一端側用クランパー4Aは、一端側用メインクランパー41Aの先端側挟持面411と、一端側用サブクランパー42Aの先端側挟持面421とによって、コイル素材10における一端側形成部位101Aを挟持するよう構成してある。
他端側用メインクランパー41Bは、コイル素材10における中間形成部位102に対面する中間挟持面412と、コイル素材10における他端側形成部位101Bに対面する先端側挟持面411と、コイル素材10における中間形成部位102と他端側形成部位101Bとの間の部位に対面する先端側凸状角部413と、コイル素材10における中間形成部位102と一端側形成部位101Aとの間の部位に対面する後端側凹状角部414とを形成してなる。他端側用サブクランパー4Bは、コイル素材10における他端側形成部位101Bに対面する先端側挟持面411を形成してなる。そして、他端側用クランパー4Bは、他端側用メインクランパー41Bの先端側挟持面411と、他端側用サブクランパー4Bの先端側挟持面411とによって、コイル素材10における他端側形成部位101Bを挟持するよう構成してある。
また、図8に示すごとく、コイル成形治具4を用いた装置5は、すべての一端側用クランパー4A及び他端側用クランパー4Bを、コイル素材10の長尺方向Lへスライドさせるための長尺方向スライド機構51と、各他端側用クランパー4Bを各一端側用クランパー4Aに対して相対的に、コイル素材10の挟持方向Vへ同時にスライドさせるための挟持方向スライド機構52とを有している。同図において、上側には一端側用クランパー4Aの断面を概略的に示し、下側には他端側用クランパー4Bの断面を概略的に示す。
また、一端側用クランパー4Aは、図1、図2に示すごとく、コイル素材10の一端側形成部位101Aを挟持する原位置401と、図4に示すごとく、挟持方向Vの一端側へ移動した成形位置402とに移動可能である。また、他端側用クランパー4Bも同様に、コイル素材10の他端側形成部位101Bを挟持する原位置401と、挟持方向Vの他端側へ移動した成形位置402とに移動可能である。
なお、一端側用クランパー4A及び他端側用クランパー4Bを移動させるための駆動手段は、種々の構成とすることができる。この駆動手段は、例えば、一端側用メインクランパー41Aと一端側用サブクランパー42Aとにコイル素材10を挟持するためのアクチュエータと、他端側用メインクランパー41Bと他端側用サブクランパー42Bとにコイル素材10を挟持するためのアクチュエータと、一端側用クランパー4Aと他端側用クランパー4Bとを、長尺方向Lへスライドさせるアクチュエータと、一端側用メインクランパー4Aと他端側用クランパー4Bとを、挟持方向Vへ相対的にスライドさせるアクチュエータとを用いて構成することができる。
また、図1、図2に示すごとく、一端側用メインクランパー41Aは、長尺方向Lの一方側に隣接する他端側用サブクランパー42Bと直接又は他のリンク部材やスライド機構等を介して間接的にリンク部材43で連結してある。一端側形成部位101Aを挟持する一端側用クランパー4Aは、リンク部材43による回転半径に倣って、他端側形成部位101Bを挟持する他端側用クランパー4Bに対して相対的に円弧状の軌跡に沿って接近して互いに嵌合するよう構成してある。
また、他端側用メインクランパー41Bは、長尺方向Lの一方側に隣接する一端側用サブクランパー42Aと直接又は間接的にリンク部材43で連結してある。他端側形成部位101Bを挟持する他端側用クランパー4Bは、リンク部材43による回転半径に倣って、一端側形成部位101Aを挟持する一端側用クランパー4Aに対して相対的に円弧状の軌跡に沿って接近して互いに嵌合するよう構成してある。
ここで、コイル素材10を折り曲げる際に、コイル素材10における中間形成部位102を、長尺方向Lに平行な状態から垂直な状態に変形させるときには、この変形による軌道と、リンク部材43の回動による各クランパー4A、4Bの回動軌跡とが一致しないことがほとんどである。そのため、リンク部材43による連結構造においては、一端側用メインクランパー41Aと他端側用サブクランパー42Bとの位置関係、及び他端側用メインクランパー41Bと一端側用サブクランパー42Aとの位置関係を、挟持方向Vへフローティング(揺動)させる構造を採用することができる。
また、例えば、リンク部材43は、一端側用クランパー4Aと他端側用クランパー4Bとを相対的にスライドさせる挟持方向スライド機構52に対して回動可能に連結し、一端側用クランパー4Aと他端側用クランパー4Bとの位置関係を、挟持方向Vへフローティングさせることができる。
次に、上記コイル成形治具4を用いて波巻コイル1を製造する方法を詳説する。
まず、図1、図2に示すごとく、すべての一端側用メインクランパー41Aの先端側挟持面411と一端側用サブクランパー42Aの先端側挟持面421との隙間、及びすべての他端側用メインクランパー41Bの先端側挟持面411と他端側用サブクランパー42Bの先端側挟持面421との隙間に、絶縁被膜を有する直線形状のコイル素材10を配置する。このとき、各クランパーはコイル素材10を挟持するときの原位置401にあり、コイル素材10における各一端側形成部位101Aが各一端側用クランパー4Aによって挟持され、また、コイル素材10における各他端側形成部位101Bが各他端側用クランパー4Bによって挟持される。また、このとき、コイル素材10に対して、一端側用メインクランパー41A及び一端側用サブクランパー42Aにおける各先端側挟持面411、421と、他端側用メインクランパー41B及び他端側用サブクランパー42Bにおける各先端側挟持面411、421とは、いずれも平行に配置され、この状態で直線形状のコイル素材10が一端側及び他端側から挟持される。
次いで、図3、図4に示すごとく、各一端側用クランパー4Aと各他端側用クランパー4Bとの平行状態を維持して(配置角度を変化させないで)、上記駆動手段によって、すべての一端側用クランパー4Aの一端側用メインクランパー41Aと、すべての他端側用クランパー4Bの他端側用メインクランパー41Bとを同時に、上記一端側及び他端側の挟持方向Vへ互いに接近させると共に上記コイル素材10の長尺方向Lへ互いに接近させる。このとき、一端側用メインクランパー41Aが、長尺方向Lの一方側に隣接する他端側用サブクランパー42Bとリンク部材43で連結してあり、また、他端側用メインクランパー41Bが、長尺方向Lの一方側に隣接する一端側用サブクランパー42Aとリンク部材43で連結してあることにより、互いに隣接するクランパー4A、4B同士は、リンク部材43による回転半径に倣って相対的に円弧状の軌跡に沿って接近し、隣接するすべてのクランパー4A、4Bが同時に嵌合する。
このとき、一端側形成部位101Aと中間形成部位102との間の部位は、一端側用メインクランパー41Aの先端側凸状角部413によって折り曲げられ、他端側形成部位101Bと中間形成部位102との間の部位は、他端側用メインクランパー41Bの先端側凸状角部413によって折り曲げられる。
そして、一端側用メインクランパー41Aの先端側挟持面411と一端側用サブクランパー42Aの先端側挟持面421との間には、一端側形成部位101Aから軸方向一端側D1のコイルエンド導体部12が形成され、他端側用メインクランパー41Bの先端側挟持面411と他端側用サブクランパー42Bの先端側挟持面421との間には、他端側形成部位101Bから軸方向他端側D2のコイルエンド導体部12が形成される。また、一端側用メインクランパー41Aの中間挟持面412と、他端側用メインクランパー41Bの中間挟持面412との間に、中間形成部位102からスロット導体部11が形成される。
さらに、一端側用メインクランパー41Aの先端側凸状角部413と他端側用メインクランパー41Bの後端側凹状角部414との間に、スロット導体部11と軸方向一端側D1のコイルエンド導体部12との間の角部13が形成されると共に、一端側用メインクランパー41Aの後端側凹状角部414と他端側用メインクランパー41Bの先端側凸状角部413との間に、スロット導体部11と軸方向他端側D2のコイルエンド導体部12との間の角部13が形成される。
そして、各コイルエンド導体部12に対して各スロット導体部11が略垂直に形成されると共に、各クランパーの数に応じたコイルエンド導体部12が形成される。こうして、直線形状のコイル素材10における各一端側形成部位101A及び各他端側形成部位101Bを挟持した各一端側用クランパー4A及び各他端側用クランパー4Bを、円弧状の軌跡に沿って同時に相対移動させることにより、安定した波巻形状の波巻コイル1を1回の動作で成形することができる。
なお、本例において成形した波巻コイル1は、二次元平面内で波巻形状を有するものである。したがって、その後、別途成形を行い、円周状(周方向C)に各コイルエンド導体部12が並ぶ三次元形状の波巻コイルに成形することができる。また、図6に示すごとく、スロット導体部11がステータコア2の軸方向端面の外方へ突出し、コイルエンド導体部12と繋がる部分には、コイルエンド導体部12の配置を適切にするための立上り部111の成形を別途行うことができる。
このように、各一端側用クランパー4A及び各他端側用クランパー4Bによって、各一端側形成部位101A及び各他端側形成部位101Bをそれぞれクランプしていることにより、長さ、形状等が安定した複数のコイルエンド導体部12を容易に形成することができる。そのため、安定した形状の波巻コイル1を形成することができる。また、各一端側用クランパー4Aと各他端側用クランパー4Bとを相対的に円弧状の軌跡に沿って接近させることにより、上記中間形成部位102に生じる塑性変形を最小限にすることができる。そのため、コイル素材10の表面に形成した絶縁被膜が損傷することを効果的に抑制することができる。
さらに、各一端側用クランパー4Aと各他端側用クランパー4Bとの相対移動を利用して、すべてのスロット導体部11及びコイルエンド導体部12を同時に形成することができ、波巻コイル1の生産性を格段に向上させることができる。
それ故、本例のステータ用波巻コイル1の製造方法によれば、安定した波巻形状の波巻コイル1を形成することができると共に、その生産性を向上させることができる。
(実施例2)
本例は、図9〜図16に示すごとく、絶縁被膜を有する円形状のコイル素材10を用いて、軸方向Dにおける波巻形状を有すると共に周方向Cにコイルエンド導体部12が並ぶ波巻コイル1を製造する方法について示す例である。
図9、図10に示すごとく、本例のコイル成形治具4は、複数の一端側用クランパー4Aと他端側用クランパー4Bとを、仮想円周上に交互に繰り返し配置してなる。コイル成形治具4は、すべての一端側用クランパー4Aとすべての他端側用クランパー4Bとを互いに反対方向へ移動させる第1駆動手段601によって移動させることができる。
また、コイル成形治具4は、すべての一端側用クランパー4Aを軸方向D(挟持方向V)の一端側D1へ移動させるための一方の治具構成部6Aと、すべての他端側用クランパー4Bを軸方向D(挟持方向V)の他端側D2へ移動させるための他方の治具構成部6Bとから構成することができる。そして、第1駆動手段601によって、一方の治具構成部6Aと他方の治具構成部6Bとを互いに反対方向へ移動させることにより、図11〜図14に示すごとく、すべての一端側用メインクランパー41Aとすべての他端側用メインクランパー41Bとを同時に、軸方向D(挟持方向V)へ互いに接近させると共に径方向Rへ互いに接近させて互いに嵌合させるよう構成してある。
また、図9に示すごとく、すべての一端側用クランパー4A及びすべての他端側用クランパー4Bは、互いに隣接して円形状を形成するための円弧形状に形成してある。各一端側用メインクランパー41Aと各他端側用サブクランパー42Bとが交互に隣接して円形状を形成し、各他端側用メインクランパー41Bと各一端側用サブクランパー42Aとが交互に隣接して円形状を形成するよう構成されている。
また、軸方向Dにおける波巻形状を有すると共に周方向Cにコイルエンド導体部12が並ぶ波巻コイル1を成形したときには、各一端側用メインクランパー41Aと、各他端側用メインクランパー41Bとが互いに嵌合して、円形状を形成するよう構成してある。
本例の円形状のコイル素材10は、両端部にスリット105を形成した円形状としてある。
なお、各クランパー41A、42A、41B、42Bにおけるコイル素材10の挟持面には、コイル素材10を保持するための保持溝45を、成形前のコイル素材10の周方向と、成形後の波巻コイル1の周方向とに沿って形成することができる。この保持溝45は、成形前のコイル素材10の曲率半径と、成形後の波巻コイル1の曲率半径とのいずれにも適合する溝形状で形成することができる。
コイル成形治具4を用いた装置6の詳細な構造は種々の構造とすることができるが、例えば、図15、図16に示すような構造を採用することができる。各図は、コイル成形治具4を用いた装置6の一例の構成を概念的に説明するための図である。
具体的には、一方の治具構成部6Aは、ベース60に対して軸方向D(挟持方向V)へスライド可能なスライダー66と、スライダー66に配設したブラケット65Aと、ブラケット65Aに対してスライド可能であると共に一端側用クランパー4A及び他端側用クランパー4Bの全体の中心に設けた一方側スライド軸部61Aと、ブラケット65Aと一端側用メインクランパー41Aとの間に回転支点によって掛け渡した互いに平行な2つの平行リンク63Aと、平行リンク63Aの一方と一方側スライド軸部61Aとの間に回転支点によって掛け渡した操作リンク64Aとを用いて構成する。
また、他方の治具構成部6Bは、ベース60に移動不能に配設したブラケット65Bと、ブラケット65Bに対してスライド可能であると共に一端側用クランパー4A及び他端側用クランパー4Bの全体の中心に設けた他方側スライド軸部61Bと、ブラケット65Bと他端側用メインクランパー41Bとの間に回転支点によって掛け渡した互いに平行な2つの平行リンク63Bと、平行リンク63Bの一方と他方側スライド軸部61Bとの間に回転支点によって掛け渡した操作リンク64Bとを用いて構成する。
また、図15、図16に示すごとく、一端側用メインクランパー41Aは、コイル素材10における一端側形成部位101Aを挟持した状態で、一端側用サブクランパー42Aと一体的に軸方向Dの一端側D1へ移動するよう構成し、他端側用メインクランパー41Bは、コイル素材10における他端側形成部位101Bを挟持した状態で、他端側用サブクランパー42Bと一体的に軸方向Dの他端側D2へ移動するよう構成する。なお、図示は省略するが、一端側用メインクランパー41Aと一端側用サブクランパー42Aとによるコイル素材10の挟持、及び他端側用メインクランパー41Bと他端側用サブクランパー42Bとによるコイル素材10の挟持は、種々の挟持手段によって行うことができる。
また、一方側スライド軸部61Aと他方側スライド軸部61Bとは、同一軸線上をスライドするよう構成し、例えば、基準中心軸部62に対して、それぞれスライドするよう構成することができる。また、第1駆動手段601は、一方側スライド軸部61Aと他方側スライド軸部61Bとを、互いに接近させる又は互いに離隔させるようスライドさせることができる。
また、一方側スライド軸部61Aと他方側スライド軸部61Bとの相対的な位置関係は、第2駆動手段602によって、第1駆動手段601の駆動時、駆動後等の適宜タイミングにおいて、スライダー66を介してブラケット65Aを軸方向Dへスライドさせることによって調整することができる。なお、第1駆動手段601による一方側スライド軸部61A及び他方側スライド軸部61Bのスライド量、及び第2駆動手段602によるスライダー66のスライド量は、コンピュータによる位置制御を行って調整することができる。
本例の製造方法においては、図10に示すごとく、各メインクランパー41A、41Bと各サブクランパー42A、42Bとの隙間にコイル素材10を挟持し、図12に示すごとく、第1駆動手段601によって、一方側スライド軸部61Aをブラケット65Aに対して軸方向Dの一方側D1へスライドさせると共に、他方側スライド軸部61Bをブラケット65Bに対して軸方向Dの他方側D2へスライドさせる。
これにより、図11、図12に示すごとく、互いに隣接する一端側用メインクランパー41Aと他端側用メインクランパー41Bとが相対的に円弧状の軌跡に沿って接近すると共に、図13、図14に示すごとく、すべての一端側用メインクランパー41Aと、すべての他端側用メインクランパー41Bとが同時に、軸方向D(挟持方向V)へ互いに接近すると共に径方向Rへ互いに接近して互いに嵌合する。
また、図16に示すごとく、第1駆動手段601の駆動を行う際には、第2駆動手段602によって、すべての一端側用クランパー4Aとすべての他端側用クランパー4Bとの間の軸方向Dの距離を任意に調整することができる。
こうして、円形状のコイル素材10における各一端側形成部位101A及び各他端側形成部位101Bを挟持した各一端側用クランパー4A及び各他端側用クランパー4Bを、同時に相対移動させることにより、安定した軸方向Dへの波巻形状を有すると共にコイルエンド導体部12が周方向C(円周状)に並ぶ波巻コイル1を1回の動作で成形することができる。
本例においても、その他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
(実施例3)
本例は、図17に示すごとく、上記直線形状のコイル素材10から波巻形状を有する波巻コイル1を成形するに当たり、いずれかの一端側用クランパー4A及び他端側用クランパー4Bから、順次コイル素材10を挟持して成形を行う製造方法を示す例である。
本例の一端側用クランパー4A及び他端側用クランパー4Bの構造は、上記実施例1と同様である。ただし、本例においては、実施例1のリンク部材43を用いておらず、本例のコイル成形治具4は、互いに隣接する一端側用クランパー4Aと他端側用クランパー4Bとをセットにして、順次コイル素材10の挟持を行い、スロット導体部11の成形を行うよう構成してある。
本例のコイル成形治具4は、互いに隣接する一端側用クランパー4Aと他端側用クランパー4Bとをセットにし、これらを位置制御を行って送り出すことができる駆動手段603を用いる。
本例の製造方法においては、まず、図17に示すごとく、長尺方向Lの端部に配置した端部形成用クランパー4Cにおけるメインクランパー41Cとサブクランパー42Cとの間に、コイル素材10における一端側形成部位101Aを挟持する。また、端部形成用クランパー4Cの長尺方向Lの一方側において、互いに隣接する他端側用クランパー4Bと一端側用クランパー4Aとにおいても、他端側用メインクランパー41Bと他端側用サブクランパー42Bとの間に他端側形成部位101Bを挟持すると共に、一端側用メインクランパー41Aと一端側用サブクランパー42Aとの間に一端側形成部位101Aを挟持する。
なお、端部形成用クランパー4Cは、一端側用クランパー4Aと同様の向きにメインクランパー41Cとサブクランパー42Cとを配置して構成してある。
そして、駆動手段603によって、固定した端部形成用クランパー4Cに対して、他端側用クランパー4Bを円弧状の軌跡に沿って接近させて嵌合させると同時に、その他端側用クランパー4Bに対して、次の一端側用クランパー4Aを長尺方向Lに沿って接近させて嵌合させることができる。
次いで、上記端部形成用クランパー4C、他端側用クランパー4B及び一端側用クランパー4Aを固定し、駆動手段603によって、固定した一端側用クランパー4Aに対して、他端側用クランパー4Bを円弧状の軌跡に沿って接近させて嵌合させると同時に、その他端側用クランパー4Bに対して、次の一端側用クランパー4Aを長尺方向Lに沿って接近させて嵌合させることができる。
その後、残りの他端側用クランパー4Bと一端側用クランパー4Aとによっても、順次上記挟持及び上記嵌合を行うことにより、波巻形状を有するステータ用波巻コイル1を成形することができる。
本例においては、いずれかの一端側用クランパー4Aと他端側用クランパー4Bとから、順次スロット導体部11を形成していくことができ、安定した波巻形状を有するステータ用波巻コイル1を、短時間で成形することができる。
本例においても、その他の構成は上記実施例1と同様であり、上記実施例1と同様の作用効果を得ることができる。
実施例1における、一端側用クランパー及び他端側用クランパーを備えたコイル成形治具の一部を示す平面説明図。 実施例1における、一端側用クランパー及び他端側用クランパーによってコイル素材を挟持した状態のコイル成形治具を示す平面説明図。 実施例1における、一端側用クランパー及び他端側用クランパーによってコイル素材に成形を行う状態のコイル成形治具を示す平面説明図。 実施例1における、一端側用クランパー及び他端側用クランパーによって波巻コイルを成形した状態のコイル成形治具を示す平面説明図。 実施例1における、波巻コイルを用いたステータを示す斜視図。 実施例1における、平面的に複数のコイルエンド部が並ぶ状態から、周方向に複数のコイルエンド導体部が並ぶ状態に成形した波巻コイルを示す斜視図。 実施例1における、波巻コイルを用いたステータを概略的に示す平面説明図。 実施例1における、コイル成形治具を用いた装置における断面を概略的に示す図で、上側に図2におけるA−A線矢視断面を示し、下側に図2におけるB−B線矢視断面を示す説明図。 実施例2における、コイル成形治具を示す図で、一端側用クランパー及び他端側用クランパーによって円形状のコイル素材を挟持した状態を示す平面説明図。 実施例2における、コイル成形治具を示す図で、一端側用クランパー及び他端側用クランパーによって円形状のコイル素材を挟持した状態を示す側面説明図。 実施例2における、コイル成形治具を示す図で、一端側用クランパー及び他端側用クランパーによって波巻コイルの成形を行っている状態を示す平面説明図。 実施例2における、コイル成形治具を示す図で、一端側用クランパー及び他端側用クランパーによって波巻コイルの成形を行っている状態を示す側面説明図。 実施例2における、コイル成形治具を示す図で、一端側用クランパー及び他端側用クランパーによって波巻コイルの成形を行った状態を示す平面説明図。 実施例2における、コイル成形治具を示す図で、一端側用クランパー及び他端側用クランパーによって波巻コイルの成形を行った状態を示す側面説明図。 実施例2における、コイル成形治具を用いた装置の構成を概念的に示す図で、一端側用クランパー及び他端側用クランパーによってコイル素材を挟持した状態を示す説明図。 実施例2における、コイル成形治具を用いた装置の構成を概念的に示す図で、一端側用クランパー及び他端側用クランパーによって波巻コイルを成形した状態を示す説明図。 実施例3における、一端側用クランパー及び他端側用クランパーを備えたコイル成形治具を示す平面説明図。
符号の説明
1 ステータ用波巻コイル
10 コイル素材
101A 一端側形成部位
101B 他端側形成部位
102 中間形成部位
11 スロット導体部
12 コイルエンド導体部
13 角部
2 ステータコア
3 ステータ
4 コイル成形治具
4A 一端側用クランパー
41A 一端側用メインクランパー
42A 一端側用サブクランパー
4B 他端側用クランパー
41B 他端側用メインクランパー
42B 他端側用サブクランパー
43 リンク部材
D 軸方向
D1 軸方向一端側
D2 軸方向他端側
C 周方向
R 径方向
L 長尺方向
V 挟持方向

Claims (7)

  1. ステータコアのスロット内に配置する複数のスロット導体部同士を、上記ステータコアの軸方向一端側の外方と軸方向他端側の外方とにおいて周方向に配置するコイルエンド導体部によって交互に繋いだ波巻形状を有すると共に、上記ステータコアの周方向を一巡して配置されるステータ用波巻コイルを製造する方法において、
    上記波巻コイルを形成するためのコイル素材において、上記軸方向一端側に位置させるコイルエンド導体部を形成するための部位である一端側形成部位を、当該コイル素材の一端側及び他端側から一端側用クランパーによって挟持すると共に、上記軸方向他端側に位置させるコイルエンド導体部を形成するための部位である他端側形成部位を、当該コイル素材の一端側及び他端側から他端側用クランパーによって挟持し、かつ、上記一端側形成部位と上記他端側形成部位との間の部位である中間形成部位が上記スロット導体部に対応する長さになるよう、上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとの間隔を設定し、
    上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとの平行状態を維持して、当該一端側用クランパーと当該他端側用クランパーとを相対的に円弧状の軌跡に沿って接近させて互いに嵌合させることにより、上記中間形成部位に上記スロット導体部を形成することを特徴とするステータ用波巻コイルの製造方法。
  2. 請求項1において、上記軸方向一端側と上記軸方向他端側とに形成する上記コイルエンド導体部の数に応じて、上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとを交互に隣接して配置すると共に、該一端側用クランパー及び該他端側用クランパーによって、上記コイル素材における上記中間形成部位が上記スロット導体部に対応する長さになる状態で、それぞれ上記コイル素材における上記一端側形成部位及び上記他端側形成部位を挟持し、
    すべての上記一端側用クランパーとすべての上記他端側用クランパーとの平行状態を維持して、互いに隣接する上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとを相対的に円弧状の軌跡に沿って接近させて、すべての上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとを同時に嵌合させることにより、上記波巻形状を有するステータ用波巻コイルを成形することを特徴とするステータ用波巻コイルの製造方法。
  3. 請求項1において、上記軸方向一端側と上記軸方向他端側とに形成する上記コイルエンド導体部の数に応じて、交互に配置する上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとを用い、
    互いに隣接するいずれかの上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとによって、上記コイル素材における上記中間形成部位が上記スロット導体部に対応する長さになる状態で、上記コイル素材における上記一端側形成部位及び上記他端側形成部位をそれぞれ挟持し、
    上記いずれかの上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとにおける平行状態を維持して、当該いずれかの上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとを相対的に円弧状の軌跡に沿って接近させて互いに嵌合させ、
    かつ残りの上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとによっても、順次上記挟持及び上記嵌合を行うことにより、上記波巻形状を有するステータ用波巻コイルを成形することを特徴とするステータ用波巻コイルの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記一端側用クランパーは、上記中間形成部位及び上記一端側形成部位に対面すると共に、上記スロット導体部と上記コイルエンド導体部との間の角部を成形するための一端側用メインクランパーと、上記一端側形成部位に対面して上記一端側用メインクランパーと共に上記一端側形成部位を挟持するための一端側用サブクランパーとからなり、
    上記他端側用クランパーは、上記中間形成部位及び上記他端側形成部位に対面すると共に、上記一端側用メインクランパーと共に上記スロット導体部と上記コイルエンド導体部との間の角部を成形するための他端側用メインクランパーと、上記他端側形成部位に対面して上記他端側用メインクランパーと共に上記他端側形成部位を挟持するための他端側用サブクランパーとからなることを特徴とするステータ用波巻コイルの製造方法。
  5. 請求項4において、上記一端側用メインクランパーは、上記コイル素材の長尺方向の一方側に隣接する上記他端側用サブクランパーと直接又は間接的にリンク部材で連結してあり、該リンク部材によって、上記一端側形成部位を挟持する上記一端側用クランパーは、上記他端側形成部位を挟持する上記他端側用クランパーに対して相対的に円弧状の軌跡に沿って接近して互いに嵌合し、
    上記他端側用メインクランパーは、上記長尺方向の一方側に隣接する上記一端側用サブクランパーと直接又は間接的にリンク部材で連結してあり、該リンク部材によって、上記他端側形成部位を挟持する上記他端側用クランパーは、上記一端側形成部位を挟持する上記一端側用クランパーに対して相対的に円弧状の軌跡に沿って接近して互いに嵌合することを特徴とするステータ用波巻コイルの製造方法。
  6. 請求項4又は5において、上記コイル素材は、直線形状を有しており、
    仮想直線上に交互に繰り返し配列した上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとによって、上記コイル素材における上記中間形成部位が上記スロット導体部に対応する長さになる状態で、上記直線形状のコイル素材を一端側及び他端側から挟持し、
    すべての上記一端側用クランパーの上記一端側用メインクランパーと、すべての上記他端側用クランパーの上記他端側用メインクランパーとを同時に、上記一端側及び他端側の挟持方向へ互いに接近させると共に上記コイル素材の長尺方向へ互いに接近させて互いに嵌合させることによって、上記波巻形状を有するステータ用波巻コイルを成形することを特徴とするステータ用波巻コイルの製造方法。
  7. 請求項4又は5において、上記コイル素材は、円形状を有しており、
    仮想円周上に交互に繰り返し配置した上記一端側用クランパーと上記他端側用クランパーとによって、上記コイル素材における上記中間形成部位が上記スロット導体部に対応する長さになる状態で、上記円形状のコイル素材を一端側及び他端側から挟持し、
    すべての上記一端側用クランパーの上記一端側用メインクランパーと、すべての上記他端側用クランパーの上記他端側用メインクランパーとを同時に、上記一端側及び他端側の挟持方向へ互いに接近させると共に上記コイル素材の径方向へ互いに接近させて互いに嵌合させることによって、上記波巻形状を有すると共に上記コイルエンド導体部が周方向に並ぶステータ用波巻コイルを成形することを特徴とするステータ用波巻コイルの製造方法。
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