JP5255827B2 - 分割コア式ワークの巻線方法、巻線機及び保持治具 - Google Patents

分割コア式ワークの巻線方法、巻線機及び保持治具 Download PDF

Info

Publication number
JP5255827B2
JP5255827B2 JP2007330762A JP2007330762A JP5255827B2 JP 5255827 B2 JP5255827 B2 JP 5255827B2 JP 2007330762 A JP2007330762 A JP 2007330762A JP 2007330762 A JP2007330762 A JP 2007330762A JP 5255827 B2 JP5255827 B2 JP 5255827B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
core type
spindle shaft
pole
split core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007330762A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009153334A (ja
Inventor
隆介 住友
渡 森川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bestec Corp
Original Assignee
Bestec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bestec Corp filed Critical Bestec Corp
Priority to JP2007330762A priority Critical patent/JP5255827B2/ja
Publication of JP2009153334A publication Critical patent/JP2009153334A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5255827B2 publication Critical patent/JP5255827B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Description

本発明は、分割コア式ワーク(すなわち多極電機子が所定角度範囲のヨーク部と1つの極部とを単位として有するように複数に分割されたワーク)の巻線方法に関する。また、その巻線方法の実施に直接使用する巻線機、及び保持治具に関する。
従来より、スピンドル(主軸)と同心的に接続されるワーク支え治具(ワーク受け具)をワーク保持状態にてワークとともに駆動回転させ、ワークの鍔部間に形成された筒状部(ボビン)の外周に沿って巻線するタイプの巻線機(スピンドル巻線機と通称されている)が知られており、上下方向のスピンドルを有する縦型スピンドル巻線機と、水平方向のスピンドルを有する横型スピンドル巻線機とに大別される。これらのスピンドル巻線機では、スピンドルの駆動回転を直接的にワークに伝達することにより高速回転でも芯ブレ等の少ない安定した巻線を可能としている。
ところで、レゾルバ等の回転角度検出機器や電動機、発電機等の回転式電気機械において、リング状の外周を形成するヨーク部から半径方向内側に突出する複数の極部を有するインナーコアタイプ(アウタステータタイプ)の多極電機子を含む場合がある。しかし、スピンドル巻線機は、上記した巻線方式のままでは、このようなインナーコアタイプの多極電機子の極部に巻線することはできない。
そこで近年、スピンドル巻線機の高速での巻線性能を活かして、いわゆる分割コア式ワークに巻線を行うことが知られている。分割コア式ワークは、多極電機子が所定角度範囲のヨーク部と1つの極部とを単位として有するように複数に分割されている。したがって、ヨーク部をスピンドルに取り付けて回転させ、ノズルに保持された線材を極部に巻線することによって、分割コア式ワークの極部1個を単位として多くの巻数を高速で巻線する(特許文献1〜3参照)。さらに、巻線を終えた複数の分割コア式ワークを環状に集合・配列することにより多極電機子を製造できる(特許文献4参照)。
特許第3432370号公報 特開2006−94593号公報 特開2006−230159号公報 特開2006−352966号公報
特許文献1〜3に開示されているように、スピンドル巻線機を用いて分割コア式ワークに巻線する場合、巻線は分割コア式ワークの極部1個単位で行われるので、多くの巻数を高速高精度で巻線(高能率で整列巻)することができる。ところが、特許文献4のように巻線後の分割コア式ワークを環状に集合配置して多極電機子を構成するためには、各分割コア式ワークの巻線部の端末線(始端部及び終端部)を位相毎に結線処理(渡り線の後処理)しなければならない。例えば、3相12極の多極電機子の場合には、分割コア式ワークの巻線部につき2本(合計24本)の端末線を位相毎に結線して、合計6本の端末線に集約する必要がある。したがって、例え個々の分割コア式ワークの巻線時に高精度・高能率を維持することができても、結線処理(渡り線の後処理)時に多くの工数を要するとともに、断線、結線ミス等のトラブルによって製品歩留りが著しく低下するおそれがある。
本発明の課題は、複数の分割コア式ワークを保持治具の凹部に収納して重ねて配置し、各極部に巻線することによって、重ねた段数分の巻線部については巻線部の端末線を渡り線として処理でき、端末線の処理を簡素化して結線処理の工数を軽減することのできる巻線方法と、その巻線方法の実施に直接使用する巻線機、及び保持治具を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記の課題を解決するために、本発明の分割コア式ワークの巻線方法は、
リング状の外周を形成するヨーク部から半径方向内側に突出する複数の極部のそれぞれに、ノズルに保持された線材を電気的絶縁状態で巻き付けることにより巻線部が形成された多極電機子を製造するために、その多極電機子が所定角度範囲のヨーク部と1つの極部とを単位として有するように複数に分割された分割コア式ワークの巻線方法であって、
一対の外表面を各々主表面として有する保持治具に対して、それら主表面に各々形成された凹部に前記分割コア式ワークのヨーク部又は極部を1個ずつ挿入保持するワークセット工程と、
スピンドル軸の軸端に前記保持治具を固定したとき、各凹部は前記スピンドル軸の回転方向に対して所定回転位相角度ずらした位置関係に配置されるとともに、各分割コア式ワークを、前記ヨーク部又は極部の法線方向が前記スピンドル軸の軸線方向と一致するように、かつ周方向に位相差を設けて、軸線方向から前記保持治具に押圧保持する治具セット工程と、
前記スピンドル軸を駆動することにより、前記保持治具に保持され前記スピンドル軸と一体回転する一対の分割コア式ワークのうち、一方の分割コア式ワークの極部に前記ノズルに保持された線材を巻き付けて第一巻線部を形成する第一巻線工程と、
前記スピンドル軸の駆動を停止して、一方の分割コア式ワークから他方の分割コア式ワークへ前記保持治具の主表面を跨ぐように前記ノズルを移動させて渡り線を形成する渡り線形成工程と、
前記スピンドル軸の駆動を再開して、他方の分割コア式ワークの極部に前記ノズルに保持された線材を巻き付けて第二巻線部を形成する第二巻線工程と、
を含むことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するために、一対の分割コア式ワークを上下方向に配置されたスピンドル軸によって回転駆動して巻線する場合には、本発明の分割コア式ワークの巻線方法は、
リング状の外周を形成するヨーク部から半径方向内側に突出する複数の極部のそれぞれに、ノズルに保持された線材を電気的絶縁状態で巻き付けることにより巻線部が形成された多極電機子を製造するために、その多極電機子が所定角度範囲のヨーク部と1つの極部とを単位として有するように複数に分割された分割コア式ワークの巻線方法であって、
一対の平行な外表面としての上面及び下面を各々主表面として有する板状又はブロック状の保持治具に対して、それら主表面に各々形成された凹部に前記分割コア式ワークのヨーク部又は極部を1個ずつ挿入保持するワークセット工程と、
上下方向に配置されたスピンドル軸の上端に固定されたワーク受け具に対して、各主表面の凹部に対応する分割コア式ワークを保持した保持治具を、いずれかの分割コア式ワークが前記ワーク受け具の載置面で受け止められる状態で載置したとき、各凹部は前記スピンドル軸の回転方向に対して所定回転位相角度ずらした位置関係に配置されるとともに、各分割コア式ワークを、前記ヨーク部又は極部の法線方向が前記スピンドル軸の軸線方向と一致するように、かつ周方向に位相差を設けて、軸線方向となる上下方向から前記保持治具に押圧保持する治具セット工程と、
前記スピンドル軸を駆動することにより、前記保持治具に保持され前記スピンドル軸と一体的に水平回転する一対の分割コア式ワークのうち、一方の分割コア式ワークの極部に前記ノズルに保持された線材を巻き付けて第一巻線部を形成する第一巻線工程と、
前記スピンドル軸の駆動を停止して、一方の分割コア式ワークから他方の分割コア式ワークへ前記保持治具の主表面を跨ぐように前記ノズルを上下移動させて渡り線を形成する渡り線形成工程と、
前記スピンドル軸の駆動を再開して、他方の分割コア式ワークの極部に前記ノズルに保持された線材を巻き付けて第二巻線部を形成する第二巻線工程と、
を含むことを特徴とする。
これらの巻線方法によりスピンドル巻線機を用いて分割コア式ワークに巻線する場合、一対の(例えば上下に平行状の)主表面に凹部を有する保持治具に収納保持(例えば嵌合保持)される一対の分割コア式ワークを単位として巻線が行われる。これによって、巻線工程では、保持治具の使用個数(1個又は複数個)すなわち分割コア式ワークの重ね段数(保持治具N個に対してN+1段で、2段以上)に応じて、さらに高能率で整列巻することができる。
しかも、分割コア式ワークを重ねた段数分の巻線部については、巻線工程間に設ける渡り線形成工程にて、巻線部の端末線(始端部及び終端部)を渡り線として処理でき、端末線の処理を簡素化して結線処理の工数を軽減することができる。また、断線、結線ミス等のトラブルの発生を抑制して、製品歩留りを向上させることもできる。例えば、3相6極の多極電機子において、1個の保持治具を使用して2個の分割コア式ワークに巻線と渡り線形成を行う場合には、1相分に相当する2極の巻線と1本の渡り線とを一挙に形成することができる。
なお、各主表面に形成された凹部に対するワークセットの形態として、次のいずれの方式でも実施できる。
(1)一方の分割コア式ワークのヨーク部と他方の分割コア式ワークの極部とを各凹部にセット(挿入保持)する順列並び方式;
(2)一方の分割コア式ワークのヨーク部と他方の分割コア式ワークのヨーク部とを各凹部にセット(挿入保持)する背中合わせ方式;
(3)一方の分割コア式ワークの極部と他方の分割コア式ワークの極部とを各凹部にセット(挿入保持)する向かい合わせ方式。
例えば、複数の保持治具を使用する場合には、
治具セット工程において、スピンドル軸の軸線方向に沿って保持治具を複数直列的に配置することにより、保持治具と分割コア式ワークとを交互に積層状に積み重ねて、保持治具N個にN+1個の分割コア式ワークを保持させ、
その後、N+1回の巻線工程とN回の渡り線形成工程とを交互に実行してN+1個の巻線部とN本の渡り線を形成することができる。
このように、複数の保持治具を使用すれば、巻線工程での巻線処理の高能率化と、渡り線形成工程での端末線(始端部及び終端部)の渡り線処理による工数軽減とが一層促進される。例えば、2個(N=2)の保持治具を使用して3個(N+1=3)の分割コア式ワークに巻線と渡り線形成を行う場合には、3相9極の多極電機子において、1相分に相当する3極(N+1=3)の巻線と2本(N=2)の渡り線とを一挙に形成することができる。
また、渡り線形成工程において、ノズルの移動距離を変更することにより渡り線の長さを調整可能とすることができ、種々の分割コア式ワークに対応することができる。
したがって、上記の課題を解決するために、本発明の分割コア式ワークの巻線方法に用いられる分割コア式ワークの保持治具は、
リング状の外周を形成するヨーク部から半径方向内側に突出する複数の極部のそれぞれに、ノズルに保持された線材を電気的絶縁状態で巻き付けることにより巻線部が形成された多極電機子を製造する際に、その多極電機子が所定角度範囲のヨーク部と1つの極部とを単位として有するように複数に分割された分割コア式ワークを保持するための保持治具であって、
一対の外表面を各々主表面として有し、それら主表面には、前記分割コア式ワークのヨーク部又は極部を1個ずつ挿入保持するための凹部が各々形成され、
スピンドル軸の軸端に固定されたとき、各凹部は前記スピンドル軸の回転方向に対して所定回転位相角度ずらした位置関係に配置されるとともに、各分割コア式ワークを、前記ヨーク部又は極部の法線方向が前記スピンドル軸の軸線方向と一致するように、かつ周方向に位相差を設けて、軸線方向から前記凹部に押圧保持することを特徴とする。
また、上記の課題を解決するために、一対の分割コア式ワークを上下方向に配置されたスピンドル軸によって回転駆動して巻線する場合には、本発明の分割コア式ワークの巻線方法に用いられる分割コア式ワークの保持治具は、
リング状の外周を形成するヨーク部から半径方向内側に突出する複数の極部のそれぞれに、ノズルに保持された線材を電気的絶縁状態で巻き付けることにより巻線部が形成された多極電機子を製造する際に、その多極電機子が所定角度範囲のヨーク部と1つの極部とを単位として有するように複数に分割された分割コア式ワークを保持するための保持治具であって、
一対の平行な外表面としての上面及び下面を各々主表面として有し、それら主表面には、前記分割コア式ワークのヨーク部又は極部を1個ずつ挿入保持するための凹部が各々形成され、
上下方向に配置されたスピンドル軸の上端に固定されたワーク受け具に対して、各主表面の凹部に対応して保持する分割コア式ワークのうち、いずれかの分割コア式ワークが前記ワーク受け具の載置面で受け止められる状態で載置されたとき、各凹部は前記スピンドル軸の回転方向に対して所定回転位相角度ずらした位置関係に配置されるとともに、各分割コア式ワークを、前記ヨーク部又は極部の法線方向が前記スピンドル軸の軸線方向と一致するように、かつ周方向に位相差を設けて、軸線方向となる上下方向から前記凹部に押圧保持することを特徴とする。
これらの保持治具とスピンドル巻線機を用いて分割コア式ワークに巻線する場合、一対の(例えば上下に平行状の)主表面に凹部を有する保持治具に収納保持(例えば嵌合保持)される一対の分割コア式ワークを単位として巻線が行える。これによって、保持治具の使用個数(1個又は複数個)すなわち分割コア式ワークの重ね段数(保持治具N個に対してN+1段で、2段以上)に応じて、さらに高能率で整列巻することができる。
しかも、分割コア式ワークを重ねた段数分の巻線部については、巻線部の端末線(始端部及び終端部)を渡り線として処理でき、端末線の処理を簡素化して結線処理の工数を軽減することができる。また、断線、結線ミス等のトラブルの発生を抑制して、製品歩留りを向上させることもできる。例えば、3相6極の多極電機子において、1個の保持治具を使用して2個の分割コア式ワークに巻線と渡り線形成を行う場合には、1相分に相当する2極の巻線と1本の渡り線とを一挙に形成することができる。
さらに、上記分割コア式ワークの保持治具には
前記渡り線形成工程における前記ノズルの移動距離を変更可能とすることにより前記渡り線の長さを調整するための渡り線調整手段が設けられることがある
このように、分割コア式ワークを収容する保持治具に渡り線調整手段を設けることによって、個々の分割コア式ワーク自体に渡り線の長さ調節機構を備えなくても、種々の分割コア式ワーク(ひいては多極電機子)に適用することができる。
なお、渡り線調整手段として、例えば次のように実施できる。
(1)一対の凹部に周方向の位相差(位相ずれ)を設けることができる。その際、スピンドル軸の回転方向に対して第一巻線部(第一ワーク用凹部)よりも第二巻線部(第二ワーク用凹部)が所定回転位相角度進行した位置関係に配置する(+の位相差を設ける)ことにより、同位相に比べて渡り線を長く形成できる。あるいは、所定回転位相角度後退した位置関係に配置する(−の位相差を設ける)ことにより、同位相に比べて渡り線を短く形成できる。
(2)渡り線を途中で係止するために外方へ突出形成された渡り線係止部(例えば巻付ピン)を設け、線材(渡り線)の係止長さ(例えば巻き付け回数)を調整することにより、渡り線の長さを調節することができる。
さらに、上記の課題を解決するために、本発明の分割コア式ワークの巻線機は、
上記した分割コア式ワークの保持治具において、前記一対の主表面に形成された凹部に前記分割コア式ワークが各々挿入保持され、
前記スピンドル軸を駆動して前記保持治具を一体回転しつつ前記ノズルに保持された線材を一方の分割コア式ワークに巻き付けて前記巻線部を形成し、前記スピンドル軸の駆動を停止し前記ノズルを移動して前記渡り線を形成し、前記スピンドル軸の駆動を再開して他方の分割コア式ワークに前記巻線部を形成することを特徴とする。
このようなスピンドル巻線機を用いて、複数の分割コア式ワークを保持治具の凹部に収納して重ねて配置し、各極部に巻線することによって、重ねた段数分の巻線部については巻線部の端末線を渡り線として処理でき、端末線の処理を簡素化して結線処理の工数を軽減することができる。
(実施例1)
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る縦型スピンドル巻線機の一例を示す側面図である。図1の縦型スピンドル巻線機(以下、単に巻線機ともいう)100は、巻線機構(巻線手段)の主体をなすノズル1に1対1で対応して設けられた巻線装置2等から構成される。
巻線装置2は、垂直方向(上下方向)のスピンドル3(スピンドル軸;主軸)を有し、これが下側ハウジング4に軸受9を介して回転可能に保持される。スピンドル3にはプーリ5が固定され、連続回転用の主軸駆動用モータ6のプーリ7との間にタイミングベルト8が巻掛けられ、スピンドル3が高速(例えば12000rpm)で回転するようになっている。なお、主軸駆動用モータ6は、所定の角度位置(周方向位置)で停止させることのできるサーボモータ等が採用される。
ノズル1は、ノズルフレーム91の先端部(前端部)に固定されている。このノズルフレーム91は、メインフレーム27に対して前後移動用モータ62により前後方向(ワークWに対して進退する方向)に移動可能な前後移動フレーム63と、前後移動フレーム63に対して左右移動用モータ64により直交する方向(左右方向;図1の紙面直交方向)に移動可能な左右移動フレーム65とを介して、左右移動フレーム65に対して上下移動用モータ92により直交する方向(上下方向;スピンドル軸線O1方向)に移動可能に取り付けられている。具体的には、上下移動用モータ92の出力軸に連結されたカップリング93から延出するボールねじ軸94と、ボールねじ軸94と平行なガイド軸95との間にスライダ96を介装し、このスライダ96の昇降に連動してガイド軸95に固定されたノズルフレーム91が昇降する。したがって、ノズル1は前後・左右・上下の各方向へ3次元的に移動可能とされている。なお、図1において、ノズル1から見て巻線装置2側を前方(巻線装置2から見てノズル1側を後方)とする。
図4に示すように、インナーコアタイプ(アウタステータタイプ)の電動モータ用多極電機子Aには、リング状の外周を形成するヨーク部Yから半径方向内側に向けて複数(例えば、u,v,wの3相で12極)の極部Pが突出形成されている。多極電機子Aは、所定角度範囲(例えば30°)のヨーク部yと1つの極部pとを単位として有するように複数(例えば12個)に分割されて、分割コア式ワーク(以下、単にワークともいう)W(具体的には、u相4極のワークu1〜u4,v相4極のワークv1〜v4,w相4極のワークw1〜w4)が形成されている。したがって、各分割コア式ワークu1〜u4,v1〜v4,w1〜w4の極部pにノズル1に保持された線材Lをインシュレータiを介して電気的絶縁状態で巻き付けることにより巻線部wが形成される(図8,図10参照)。
図1に示すように、巻線装置2のスピンドル3には、後述するワーク保持ユニット10のワーク受け具11が同心的に接続されている。そして、ワークWは、ワーク軸線O2方向(つまり、ヨーク部y又は極部pの法線方向)がスピンドル軸線O1方向と一致するように、ワーク受け具11に同心的に嵌合保持されている(図3参照)。主軸駆動用モータ6の作動によりスピンドル3が駆動回転し、ワークWはワーク受け具11とともにワーク軸線O2周りで回転させられる。このとき、上下移動用モータ92を駆動してノズル1を上下方向に往復動させると、ノズル1から繰り出された線材Lが未巻線の極部pに順次積層状に巻き付けられて巻線が行なわれる(図8,図10参照)。なお、符号20はワーク保持ユニット10を上方から押圧するワーク押え装置を表わす。
図2及び図3を参照してワーク保持ユニット10の具体的構造について説明する。一対のワークW(例えば、u相第一極のワークu1とu相第二極のワークu2)が保持治具13を挟んでワーク軸線O2方向両側(上下)に保持され、さらにその外側(上下)にワーク受け具11とワーク押え具12とが配置されて、ワーク保持ユニット10の主要部が構成されている。また、軸受19dを介してスピンドル3を支持する水平板状の下部フレーム14と、軸受19uを介してワーク押え具12と一体化されたスリーブ15を支持する水平板状の上部フレーム16とが、上下方向の連結フレーム17によって連結されている。さらに、スリーブ15はワーク押え具12からワーク軸線O2方向上方に向けて一体的に突出する連動軸18に挿入固定され、スリーブ15,ワーク押え具12及び連動軸18は一体回転する。
したがって、ワーク受け具11とワーク押え具12とは、上下方向のスピンドル3に同心的に接続され、一対のワークW(u1,u2)と保持治具13とを駆動側である下方側と押圧側である上方側とで保持しつつ駆動回転する。スピンドル3(ワーク受け具11)の駆動回転に伴い、両軸受19d,19u及びフレーム14,16,17を介して連動軸18(スリーブ15及びワーク押え具12)が同期回転し、両軸3,18間に周速差を生じることなく円滑に回転伝動が行われる。
図5に、本発明に係る保持治具の平面図、側面断面図及び底面図を示す。直方体状で板状に形成された金属(例えばステンレス)製の保持治具13は、一対の平行な外表面を有する。そのうち、下面131(第一主表面)には、一方のワークu1(W)の極部pを嵌合保持(挿入保持)するための下側凹部131a(第一凹部)が形成されている(図6参照)。また、上面132(第二主表面)には、他方のワークu2(W)のヨーク部yを嵌合保持(挿入保持)するための上側凹部132a(第二凹部)が形成されている(図6参照)。さらに、直方体状の保持治具13の一方の短辺を構成する端面には、一対のワークW(u1,u2)間に渡り線rを形成する際にノズル1を通過させるための渡り線用切欠133が形成されている(図9参照)。なお、ヨーク部yを収容する上側凹部132aの方が、極部pを収容する下側凹部131aよりも深く形成されている。
図2及び図3に示すように、ワーク受け具11の上面には、ワークu1(W)のヨーク部yを嵌合保持(挿入保持)するための受止用凹部11aが形成されている。また、ワーク押え具12の下面には、ワークu2(W)の極部pを嵌合保持(挿入保持)するための押圧用凹部12aが形成されている。したがって、ワークu1(W)は極部pが保持治具13の下側凹部131aに嵌合保持され、ワークu2(W)はヨーク部yが上側凹部132aに嵌合保持されて、両ワークは順列並び方式で保持治具13にセットされる。そして、さらにワーク受け具11とワーク押え具12を重ね合わせて、一対のワークW(u1,u2)をワーク保持ユニット10にセットすると、ワーク軸線O2がスピンドル軸線O1と一致した状態でスピンドル3を駆動回転できる。このように、1個(N=1)の保持治具を使用してワークW(u1,u2)を2段重ね(N+1=2)した場合、2極(N+1=2)の巻線部wと1本(N=1)の渡り線rとを一挙に形成することができる。
次に、このような巻線機100により一対のワークW(u1,u2)の極部pに巻線する方法について、図6〜図11の工程順に説明する。
(1)ワークセット工程[図6]
一対のワークWを順列並び方式で保持治具13にセットする。すなわち、u相の第一極に相当するワークu1の極部pを保持治具13の下側凹部131aに嵌合保持し、u相の第二極に相当するワークu2のヨーク部yを保持治具13の上側凹部132aに嵌合保持する。
(2)治具セット工程[図7]
u相第一極のワークu1のヨーク部yをワーク受け具11の受止用凹部11aに嵌合保持し、u相第二極のワークu2の極部pをワーク押え具12の押圧用凹部12aに嵌合保持する。これによって、一対のワークWがワーク保持ユニット10にセットされる。
(3)第一巻線工程[図8]
線材Lの始端部(スタート線)を絡げ処理した後、主軸駆動用モータ6を駆動してスピンドル3を所定方向(例えば時計回り)に回転させるとともに、上下移動用モータ92を駆動してノズル1を上下方向に往復動させる。これにより、スピンドル3と一体的に水平回転する一対のワークWのうち、下側のu相第一極のワークu1の極部pへノズル1に保持された線材Lを巻き付けて巻線部w(第一巻線部)を形成する。
(4)渡り線形成工程[図9]
主軸駆動用モータ6の駆動を停止してスピンドル3の回転を停止する。一方、上下移動用モータ92を駆動して、下側のu相第一極のワークu1から上側のu相第二極のワークu2へ、ノズル1を上方移動させて保持治具13の渡り線用切欠133を通過させ、渡り線rを形成する。
(5)第二巻線工程[図10]
再び主軸駆動用モータ6を駆動してスピンドル3を所定方向(例えば時計回り)に回転させるとともに、上下移動用モータ92を駆動してノズル1を上下方向に往復動させる。これにより、スピンドル3と一体的に水平回転する一対のワークWのうち、上側のu相第二極のワークu2の極部pへノズル1に保持された線材Lを巻き付けて巻線部w(第二巻線部)を形成する。線材Lの終端部(フィニッシュ線)を絡げ処理した後切断して、次のワークセット工程に戻る。
(6)多極電機子組立工程[図11]
すべてのワークWに対して極部pへの巻線が終了したら、ワークWを所定の順序で円環状に並べ、各相毎の端末線eの結線Cと隣接するヨーク部yの溶接Bを行って、多極電機子Aが完成する。3相12極の多極電機子Aの場合、12本の端末線e(u,v,wの各相毎に4本)が形成される(残り6本は渡り線rとして処理される)ので、3ヶ所(各相毎に1ヶ所)の結線C処理を行えばよい。
このように、保持治具13に一対のワークWを単位として巻線が行われるので、巻線工程では、保持治具13の使用個数(例えばN=1個)とワークWの重ね段数(例えばN+1=2段)に応じて、高能率で整列巻することができる。しかも、巻線工程間に設ける渡り線形成工程にて、巻線部wの端末線e(スタート線及びフィニッシュ線)を渡り線rとして処理でき、端末線eの処理を簡素化して結線C処理の工数を軽減することができる。また、断線、結線ミス等のトラブルの発生を抑制して、多極電機子Aの製品歩留りを向上させることもできる。なお、保持治具13の板厚を変更することにより、渡り線rの長さを調節することができる。
(変形例1)
図12に保持治具の他の使用例を示す。治具セット工程(図7参照)において、スピンドル軸線O1(ワーク軸線O2)方向に沿って保持治具13を複数(例えばN=2個)直列的に配置することによって、保持治具13とワークWとを交互に積層状に積み重ねて、保持治具N=2個にN+1=3個のワークWを保持させている。この場合には、その後、N+1=3回の巻線工程とN=2回の渡り線形成工程とを交互に実行してN+1=3個の巻線部wとN=2本の渡り線rを形成することとなる。
このように、2個(N=2)の保持治具13を使用して3個(N+1=3)のワークWに巻線と渡り線形成を行う場合には、3相9極の多極電機子Aであれば、1相分に相当する3極(N+1=3)の巻線部wと2本(N=2)の渡り線rとを一挙に形成することができる。したがって、複数の保持治具13を使用すれば、巻線工程での巻線処理の高能率化と、渡り線形成工程での端末線(始端部及び終端部)の渡り線処理による工数軽減とが一層促進される。
(変形例2)
図13に保持治具の他の構成例を示す。渡り線形成工程(図9参照)におけるノズル1の移動距離を変更可能とすることにより渡り線rの長さを調整するための渡り線調整手段を設けることができる。図13では、渡り線調整手段として、保持治具113の下側凹部131aと上側凹部132aとに周方向の位相差θ(位相ずれ)を設けてある。具体的には、スピンドル3の回転方向(例えば、平面視(図13(a))で時計回り)に対して下側凹部131aよりも上側凹部132aが所定回転角度(例えば70°)の位相差θ分だけ後退した位置関係に配置する(−の位相差を設ける)ことにより、同位相に比べて渡り線rを短く形成できる。なお、逆に位相差θを進行した位置関係に配置する(+の位相差を設ける)場合には、同位相に比べて渡り線を長く形成できる。
(変形例3)
図14に保持治具のさらに他の構成例を示す。図14では、渡り線調整手段として、渡り線rを途中で巻き付ける(係止する)ために、保持治具213の側面から後方側(外方)へ突出形成された巻付ピン134(渡り線係止部)を設けてある。巻付ピン134への線材L(渡り線r)の巻き付け回数(係止長さ)を調整することにより、渡り線rの長さを調節することができる。なお、変形例3(図14)において実施例1(図2,図3)と共通する機能を有する部分には同一符号を付して説明を省略する。
(実施例2)
図15は、一対の分割コア式ワーク(以下、単にワークともいう)Wを保持治具313に背中合わせ方式でセットする場合を示している。すなわち、u相の第一極に相当するワークu1のヨーク部yを保持治具313の下側凹部131a(第一凹部)に嵌合保持し、u相の第二極に相当するワークu2のヨーク部yを保持治具313の上側凹部132a(第二凹部)に嵌合保持する。
(実施例3)
図16は、一対の分割コア式ワーク(以下、単にワークともいう)Wを保持治具413に向かい合わせ方式でセットする場合を示している。すなわち、u相の第一極に相当するワークu1の極部pを保持治具413の下側凹部131a(第一凹部)に嵌合保持し、u相の第二極に相当するワークu2の極部pを保持治具413の上側凹部132a(第二凹部)に嵌合保持する。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、当業者が有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、実施例においては、保持治具13,113,213,313,413の下側凹部131aに嵌合保持されたワークu1の極部pに第一巻線工程にて巻線部wを形成した後、上側凹部132aに嵌合保持されたワークu2の極部pに第二巻線工程にて巻線部wを形成している。しかし、巻線開始位置や巻線終了位置の変更等により、上側凹部132aに嵌合保持されたワークu2の極部pに第一巻線工程にて巻線部wを形成し、下側凹部131aに嵌合保持されたワークu1の極部pに第二巻線工程にて巻線部wを形成してもよい。
本発明に係る縦型スピンドル巻線機の一例を示す側面図。 図1のワーク保持ユニットの要部破断側面図。 図1のワーク保持ユニットの要部破断背面図。 分割コア式ワークと多極電機子との関係を説明する斜視図。 本発明に係る保持治具の一例を示す平面図、側面断面図及び底面図。 ワークセット工程の説明図。 図6に続く治具セット工程の説明図。 図7に続く第一巻線工程の説明図。 図8に続く渡り線形成工程の説明図。 図9に続く第二巻線工程の説明図。 図10に続く多極電機子組立工程の説明図。 保持治具の他の使用例を示す説明図。 保持治具の他の構成例を示す平面図、側面断面図及び底面図。 保持治具のさらに他の構成例を示すワーク保持ユニットの要部破断側面図及び背面図。 分割コア式ワークを保持治具にセットするときの他の方式を示す説明図。 分割コア式ワークを保持治具にセットするときのさらに他の方式を示す説明図。
符号の説明
1 ノズル(巻線機構;巻線手段)
2 巻線装置
3 スピンドル(スピンドル軸)
10 ワーク保持ユニット
11 ワーク受け具
11a 受止用凹部
12 ワーク押え具
12a 押圧用凹部
13 保持治具
131 下面(第一主表面)
131a 下側凹部(第一凹部)
132 上面(第二主表面)
132a 上側凹部(第二凹部)
133 渡り線用切欠
20 ワーク押え装置
O1 スピンドル軸線
O2 ワーク軸線
W(u1〜u4,v1〜v4,w1〜w4) 分割コア式ワーク
y ヨーク部
p 極部
i インシュレータ
w 巻線部
r 渡り線
e 端末線

Claims (6)

  1. リング状の外周を形成するヨーク部から半径方向内側に突出する複数の極部のそれぞれに、ノズルに保持された線材を電気的絶縁状態で巻き付けることにより巻線部が形成された多極電機子を製造するために、その多極電機子が所定角度範囲のヨーク部と1つの極部とを単位として有するように複数に分割された分割コア式ワークの巻線方法であって、
    一対の外表面を各々主表面として有する保持治具に対して、それら主表面に各々形成された凹部に前記分割コア式ワークのヨーク部又は極部を1個ずつ挿入保持するワークセット工程と、
    スピンドル軸の軸端に前記保持治具を固定したとき、各凹部は前記スピンドル軸の回転方向に対して所定回転位相角度ずらした位置関係に配置されるとともに、各分割コア式ワークを、前記ヨーク部又は極部の法線方向が前記スピンドル軸の軸線方向と一致するように、かつ周方向に位相差を設けて、軸線方向から前記保持治具に押圧保持する治具セット工程と、
    前記スピンドル軸を駆動することにより、前記保持治具に保持され前記スピンドル軸と一体回転する一対の分割コア式ワークのうち、一方の分割コア式ワークの極部に前記ノズルに保持された線材を巻き付けて第一巻線部を形成する第一巻線工程と、
    前記スピンドル軸の駆動を停止して、一方の分割コア式ワークから他方の分割コア式ワークへ前記保持治具の主表面を跨ぐように前記ノズルを移動させて渡り線を形成する渡り線形成工程と、
    前記スピンドル軸の駆動を再開して、他方の分割コア式ワークの極部に前記ノズルに保持された線材を巻き付けて第二巻線部を形成する第二巻線工程と、
    を含むことを特徴とする分割コア式ワークの巻線方法。
  2. リング状の外周を形成するヨーク部から半径方向内側に突出する複数の極部のそれぞれに、ノズルに保持された線材を電気的絶縁状態で巻き付けることにより巻線部が形成された多極電機子を製造するために、その多極電機子が所定角度範囲のヨーク部と1つの極部とを単位として有するように複数に分割された分割コア式ワークの巻線方法であって、
    一対の平行な外表面としての上面及び下面を各々主表面として有する板状又はブロック状の保持治具に対して、それら主表面に各々形成された凹部に前記分割コア式ワークのヨーク部又は極部を1個ずつ挿入保持するワークセット工程と、
    上下方向に配置されたスピンドル軸の上端に固定されたワーク受け具に対して、各主表面の凹部に対応する分割コア式ワークを保持した保持治具を、いずれかの分割コア式ワークが前記ワーク受け具の載置面で受け止められる状態で載置したとき、各凹部は前記スピンドル軸の回転方向に対して所定回転位相角度ずらした位置関係に配置されるとともに、各分割コア式ワークを、前記ヨーク部又は極部の法線方向が前記スピンドル軸の軸線方向と一致するように、かつ周方向に位相差を設けて、軸線方向となる上下方向から前記保持治具に押圧保持する治具セット工程と、
    前記スピンドル軸を駆動することにより、前記保持治具に保持され前記スピンドル軸と一体的に水平回転する一対の分割コア式ワークのうち、一方の分割コア式ワークの極部に前記ノズルに保持された線材を巻き付けて第一巻線部を形成する第一巻線工程と、
    前記スピンドル軸の駆動を停止して、一方の分割コア式ワークから他方の分割コア式ワークへ前記保持治具の主表面を跨ぐように前記ノズルを上下移動させて渡り線を形成する渡り線形成工程と、
    前記スピンドル軸の駆動を再開して、他方の分割コア式ワークの極部に前記ノズルに保持された線材を巻き付けて第二巻線部を形成する第二巻線工程と、
    を含むことを特徴とする分割コア式ワークの巻線方法。
  3. 前記治具セット工程において、前記スピンドル軸の軸線方向に沿って前記保持治具を複数直列的に配置することにより、前記保持治具と分割コア式ワークとを交互に積層状に積み重ねて、保持治具N個にN+1個の分割コア式ワークを保持させ、
    その後、N+1回の巻線工程とN回の渡り線形成工程とを交互に実行してN+1個の巻線部とN本の渡り線を形成する請求項1又は2に記載の分割コア式ワークの巻線方法。
  4. リング状の外周を形成するヨーク部から半径方向内側に突出する複数の極部のそれぞれに、ノズルに保持された線材を電気的絶縁状態で巻き付けることにより巻線部が形成された多極電機子を製造する際に、その多極電機子が所定角度範囲のヨーク部と1つの極部とを単位として有するように複数に分割された分割コア式ワークを保持するための保持治具であって、
    一対の外表面を各々主表面として有し、それら主表面には、前記分割コア式ワークのヨーク部又は極部を1個ずつ挿入保持するための凹部が各々形成され、
    スピンドル軸の軸端に固定されたとき、各凹部は前記スピンドル軸の回転方向に対して所定回転位相角度ずらした位置関係に配置されるとともに、各分割コア式ワークを、前記ヨーク部又は極部の法線方向が前記スピンドル軸の軸線方向と一致するように、かつ周方向に位相差を設けて、軸線方向から前記凹部に押圧保持することを特徴とする分割コア式ワークの保持治具。
  5. リング状の外周を形成するヨーク部から半径方向内側に突出する複数の極部のそれぞれに、ノズルに保持された線材を電気的絶縁状態で巻き付けることにより巻線部が形成された多極電機子を製造する際に、その多極電機子が所定角度範囲のヨーク部と1つの極部とを単位として有するように複数に分割された分割コア式ワークを保持するための保持治具であって、
    一対の平行な外表面としての上面及び下面を各々主表面として有し、それら主表面には、前記分割コア式ワークのヨーク部又は極部を1個ずつ挿入保持するための凹部が各々形成され、
    上下方向に配置されたスピンドル軸の上端に固定されたワーク受け具に対して、各主表面の凹部に対応して保持する分割コア式ワークのうち、いずれかの分割コア式ワークが前記ワーク受け具の載置面で受け止められる状態で載置されたとき、各凹部は前記スピンドル軸の回転方向に対して所定回転位相角度ずらした位置関係に配置されるとともに、各分割コア式ワークを、前記ヨーク部又は極部の法線方向が前記スピンドル軸の軸線方向と一致するように、かつ周方向に位相差を設けて、軸線方向となる上下方向から前記凹部に押圧保持することを特徴とする分割コア式ワークの保持治具。
  6. 請求項4又は5に記載の分割コア式ワークの保持治具において、前記一対の主表面に形成された凹部に前記分割コア式ワークが各々挿入保持され、
    前記スピンドル軸を駆動して前記保持治具を一体回転しつつ前記ノズルに保持された線材を一方の分割コア式ワークに巻き付けて前記巻線部を形成し、前記スピンドル軸の駆動を停止し前記ノズルを移動して前記渡り線を形成し、前記スピンドル軸の駆動を再開して他方の分割コア式ワークに前記巻線部を形成することを特徴とする分割コア式ワークの巻線機。
JP2007330762A 2007-12-21 2007-12-21 分割コア式ワークの巻線方法、巻線機及び保持治具 Active JP5255827B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007330762A JP5255827B2 (ja) 2007-12-21 2007-12-21 分割コア式ワークの巻線方法、巻線機及び保持治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007330762A JP5255827B2 (ja) 2007-12-21 2007-12-21 分割コア式ワークの巻線方法、巻線機及び保持治具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009153334A JP2009153334A (ja) 2009-07-09
JP5255827B2 true JP5255827B2 (ja) 2013-08-07

Family

ID=40921771

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007330762A Active JP5255827B2 (ja) 2007-12-21 2007-12-21 分割コア式ワークの巻線方法、巻線機及び保持治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5255827B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2777775C1 (ru) * 2021-10-27 2022-08-09 Акционерное общество "Объединенная двигателестроительная корпорация" (АО "ОДК") ИНТЕРМЕТАЛЛИДНЫЙ СПЛАВ НА ОСНОВЕ γ-TiAl ФАЗЫ ДЛЯ ИЗГОТОВЛЕНИЯ ЛОПАТКИ ТУРБИНЫ НИЗКОГО ДАВЛЕНИЯ ГАЗОТУРБИННОГО ДВИГАТЕЛЯ И СПОСОБ ИЗГОТОВЛЕНИЯ ЗАГОТОВКИ ЛОПАТКИ ИЗ ИНТЕРМЕТАЛЛИДНОГО СПЛАВА НА ОСНОВЕ γ-TiAl ФАЗЫ

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5573040B2 (ja) * 2009-07-30 2014-08-20 日本電産株式会社 モータ、およびモータの製造方法
JP5602404B2 (ja) * 2009-09-24 2014-10-08 株式会社ミツバ 分割コアユニット及び分割コアの巻線方法
DE102014218602A1 (de) 2014-09-16 2016-03-17 Continental Automotive Gmbh Verfahren zum Bewickeln einer Vielzahl von Spulenkörpern und Segmentspindel

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4727789B2 (ja) * 2000-07-11 2011-07-20 株式会社日立製作所 回転機およびその製造方法
JP3376523B2 (ja) * 2000-08-14 2003-02-10 株式会社一宮電機 連続巻線装置
JP4085698B2 (ja) * 2002-05-30 2008-05-14 日産自動車株式会社 巻線方法および巻線装置
JP4916730B2 (ja) * 2006-02-07 2012-04-18 アスモ株式会社 ステータの製造方法及びステータ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2777775C1 (ru) * 2021-10-27 2022-08-09 Акционерное общество "Объединенная двигателестроительная корпорация" (АО "ОДК") ИНТЕРМЕТАЛЛИДНЫЙ СПЛАВ НА ОСНОВЕ γ-TiAl ФАЗЫ ДЛЯ ИЗГОТОВЛЕНИЯ ЛОПАТКИ ТУРБИНЫ НИЗКОГО ДАВЛЕНИЯ ГАЗОТУРБИННОГО ДВИГАТЕЛЯ И СПОСОБ ИЗГОТОВЛЕНИЯ ЗАГОТОВКИ ЛОПАТКИ ИЗ ИНТЕРМЕТАЛЛИДНОГО СПЛАВА НА ОСНОВЕ γ-TiAl ФАЗЫ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009153334A (ja) 2009-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5418484B2 (ja) 回転電機の固定子のコイルボビンおよびこのコイルボビンを使用した回転電機の固定子の巻線方法
JP5196895B2 (ja) 巻線方法及び巻線装置
JP5683008B2 (ja) モータコア、ステータ及びステータの製造方法
WO2014065026A1 (ja) 電気機械用電機子巻線に用いられる巻線体の製造方法
US11496028B2 (en) Hairpin type stator coil forming apparatus
WO2006120975A1 (ja) 電動機、回転電機及びそのステータ、並びにこのステータの製造方法
US10547219B2 (en) Rotating electric machine having air core coil with curved end surfaces
JP5390915B2 (ja) 回転電機用固定子の製造方法
JP5255827B2 (ja) 分割コア式ワークの巻線方法、巻線機及び保持治具
JP5312157B2 (ja) コイル巻線方法及びコイル巻線装置
KR20190032093A (ko) 모터 고정자용 다열정렬 권선장치 및 이를 이용한 권선방법
JP4509088B2 (ja) 回転電機の製造法
JP2011050161A (ja) 分割コア式ワークの巻線方法、巻線機及び保持治具
JP5645998B2 (ja) 回転電機用固定子の製造方法
KR102310393B1 (ko) 모터 고정자용 동시권선장치 및 이를 이용한 권선방법
JP5610887B2 (ja) 分割コア式ワークの巻線機及び巻線方法
JP2014045622A (ja) 回転電機の巻線装置
JP2009124906A (ja) 巻線機及び巻線方法
JP5695365B2 (ja) 分割コア式ワークの巻線方法、巻線機、保持治具、及び分割コア式ワーク
CN107078613B (zh) 卷绕多个线圈架的方法和节段心轴
JPWO2017141761A1 (ja) 回転電機のステータ、これを用いた回転電機、および回転電機のステータの製造方法
JP5705153B2 (ja) 回転電機の固定子と回転電機の固定子の製造方法
JP2011125143A (ja) 分割コアの巻線装置
KR101864075B1 (ko) Bldc 모터용 고정자에 코일을 권선하는 방법
JP6468124B2 (ja) 回転電機の製造方法とその回転電機に用いられるステータの製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101018

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120925

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20121017

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130410

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130422

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5255827

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160426

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250