JP3376523B2 - 連続巻線装置 - Google Patents

連続巻線装置

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JP3376523B2
JP3376523B2 JP2000245866A JP2000245866A JP3376523B2 JP 3376523 B2 JP3376523 B2 JP 3376523B2 JP 2000245866 A JP2000245866 A JP 2000245866A JP 2000245866 A JP2000245866 A JP 2000245866A JP 3376523 B2 JP3376523 B2 JP 3376523B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分割コアの歯極に
巻線を巻回する装置、特に、複数の分割コアの歯極に対
して、1本の巻線を連続的に巻回する装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】インナーロータ型のブラシレスモータ等
に用いられるステータには、巻線作業の容易化、コイル
状に巻回された巻線の占積率の向上を図るものとして、
分割コア型のステータがある。該分割コア型のステータ
によれば、歯極毎に分割された分割コアに対して巻線作
業を行うため、巻線作業の自動化を図ることができる
が、分割コアを組み立ててステータとする際には、分割
コアに巻回された巻線同士を結線する必要がある。
【0003】図18は、前記分割コア型のステータの構
成を説明するための平面図であって、該ステータ800
はインナーロータ型のブラシレスモータに用いられるも
のである。図に示すように、ステータ800は、各歯極
毎に巻線が巻回された12個の分割コア801a、80
1b、801c、801d、801e、801f、80
1g、801h、801i、801j、801k、80
1lが、各歯極を内側にして環状に連結されてなるもの
である。
【0004】各分割コアの歯極に巻回された巻線802
a、802b、802c、802d、802e、802
f、802g、802h、802i、802j、802
k、802lは、図に示すように、9ヶ所において結線
されている。これにより、分割コア801a、分割コア
801d、分割コア801g、及び分割コア801jが
U極の電流により磁極を構成し、分割コア801b、分
割コア801e、分割コア801h、及び分割コア80
1kがV極の電流により磁極を構成し、分割コア801
c、分割コア801f、分割コア801i、及び分割コ
ア801lがW極の電流により磁極を構成する。このよ
うに構成されたステータ800に、U極、V極、W極の
三極の電流が通電されることにより回転磁界が形成され
る。
【0005】巻線を結線する方法は、結線すべき個所を
パターンにしたプリント基板を用いる方法や、巻線同士
をはんだ付けする方法等があるが、巻線の径が太いもの
であったり、高出力のモータとする必要がある場合に
は、はんだ付けにより巻線が結線される。しかし、巻線
の結線は主に手作業で行われるため、前記ステータ80
0の工数(人×時間)が多くなり、その結果、製造コス
トも高くなってしまうという問題があった。
【0006】かかる問題を解決すべく、複数の分割コア
の歯極に、1本の巻線を、所要長さの巻回されない長さ
部分をおいて連続的に巻回した分割コアユニットが考案
されている。該分割コアユニットによれば、例えば三極
のブラシレスモータに用いるステータにおいて、同極の
電流が通電される複数の分割コアの歯極を1本の巻線で
巻回するので、ステータを組み立てる際に巻線同士を結
線する作業が不要となる。
【0007】図19は、分割コアユニット901の構成
を示す概略斜視図であり、該分割コアユニット901
は、ステータを歯極単位に分割してなる分割コア901
a、901b、901c、901dと、各分割コア90
1a、901b、901c、901dの歯極に、各分割
コア間に所要長さの巻回されない長さ部分をおいて、連
続的に巻回される巻線904とを具備してなる。なお、
各分割コア901a、901b、901c、901dの
歯極は、巻線904が巻回される前に、予めボビン等に
より絶縁被覆されている。
【0008】図20は、3組の分割コアユニット90
1、902、903を組み合わせてなる12スロットの
ステータ900の構成を説明するための平面図である。
分割コアユニット902、903も分割コアユニット9
01と同様に、4個の分割コアに1本の巻線が巻回され
てなり、これら3組の分割コアユニット901、90
2、903の各分割コアが、図に示すように、順次連結
されてステータ900を構成する。各分割コアユニット
901、902、903の各分割コアは、時計方向に向
かって、分割コア901a、分割コア902a、分割コ
ア903a、分割コア901b、分割コア902b、分
割コア903b、分割コア901c、分割コア902
c、分割コア903c、分割コア901d、分割コア9
02d、分割コア903dの順番で環状に連結されてい
る。
【0009】前記ステータ900によれば、分割コア間
において巻線の結線を行うことなく、U極、V極、W極
の三極の電流が、各巻線904、905、906により
4個の分割コアに通電されて回転磁界を形成する。
【0010】また、同様に前記問題を解決するものとし
て、ステータコアの歯極を絶縁被覆するための複数のボ
ビンに、1本の巻線を前記分割コアユニット901と同
様に巻回してなるボビンユニットがあり、例えば、該ボ
ビンユニットを3組用いて、円環状のステータコアの各
歯極に、図20に示す場合と同様に、U極、V極、W極
の三極の電流が通電される各ボビンユニットのボビンを
一定の順序でステータコアの歯極に嵌め込むことによ
り、巻線作業を省くことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記ステータ800を
構成する分割コアのように、各々の分割コアの歯極に対
して巻線を巻回する場合には、巻線装置が用いられる。
しかし、従来の巻線装置では、1個の分割コアの歯極に
対して巻線を巻回することはできるが、複数の分割コア
の歯極に対して1本の巻線を、所要長さをおいて連続的
に巻回することはできない。一方、巻線作業を手作業で
行うこととすれば、工数が増えて製造コストが高くな
る。この問題は、前記ボビンユニットにおいても同様で
ある。本発明は、このような問題に鑑みてなされたもの
であり、複数の分割コア又はボビンに対して、1本の巻
線を、複数の分割コアの歯極又はボビンの巻回部に連続
的に巻回する装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
になされた本発明の請求項1に係る連続巻線装置は、ス
テータコアを歯極単位で分割してなる少なくとも2以上
の分割コアに対して、1本の巻線を、各分割コアの歯極
に連続的に巻回する連続巻線装置であって、表面に凹設
されて、一の分割コアの外周面側と係合し、該分割コア
の歯極が該表面から突出するように支持する支持部と、
裏面に凹設されて、他の分割コアの内周面側と係合する
係合部と、表面及び裏面を貫通する軸穴と、周縁に設け
られて、前記巻線を係止する巻線係止部とを有する巻線
冶具と、所要の位置に間隙を有し、複数の巻線冶具の軸
穴に回転自在に挿通されて、複数の巻線冶具を列設し、
かつ、円周状に回動して、該巻線冶具の支持部に支持さ
れた分割コアを中心として該巻線冶具を回転させるロッ
ドと、該ロッドが回動するための駆動力を与える駆動源
とを具備する回転機構と、前記回転機構のロッドに列設
された各巻線冶具を、各巻線冶具の支持部により支持さ
れた分割コアが隣合う巻線冶具の係合部と係合する状態
に保持したまま、前記ロッドに沿って摺動させる移動機
構と、前記ロッドの間隙に対応する位置に設けられて、
分割コアの歯極に巻回される巻線を供給する巻線供給ノ
ズルとを備えたものである。
【0013】また、本発明(請求項2)は、ステータコ
アの歯極を絶縁被覆する少なくとも2以上のボビンに対
して、1本の巻線を、各ボビンの巻回部に連続的に巻回
する連続巻線装置であって、表面に凸設されて、一のボ
ビンが外嵌される支持部と、裏面に凹設されて、他のボ
ビンが外嵌された巻線冶具の支持部の先端と係合する係
合部と、表面及び裏面を貫通する軸穴と、周縁に設けら
れて、前記巻線を係止する巻線係止部とを有する巻線冶
具と、所要の位置に間隙を有し、複数の巻線冶具の軸穴
に回転自在に挿通されて、複数の巻線冶具を列設し、か
つ、円周状に回動して、該巻線冶具の支持部に支持され
たボビンを中心として該巻線冶具を回転させるロッド
と、該ロッドが回動するための駆動力を与える駆動源と
を具備する回転機構と、前記回転機構のロッドに列設さ
れた各巻線冶具を、各巻線冶具の支持部の先端が隣合う
巻線冶具の係合部と係合する状態に保持したまま、前記
ロッドに沿って摺動させる移動機構と、前記ロッドの間
隙に対応する位置に設けられて、ボビンの巻回部に巻回
される巻線を供給する巻線供給ノズルとを備えたもので
ある。
【0014】また、本発明(請求項3)は、請求項1又
は請求項2記載の連続巻線装置において、前記巻線冶具
の軸穴は、前記支持部を中心とした同一円周上に、少な
くとも2以上形成されたものである。
【0015】また、本発明(請求項4)は、請求項1記
載の連続巻線装置において、前記巻線冶具の支持部は、
磁性を有するものである。
【0016】また、本発明(請求項5)は、請求項1又
は請求項2記載の連続巻線装置において、前記回転機構
は、駆動源と、前記駆動源により回転する回転軸と、前
記ロッドの両端に各々固定されて、該ロッドを回動させ
る回転板と、該回転軸の回転力を前記各回転板に伝動す
る伝動手段とを具備してなる。
【0017】また、本発明(請求項6)は、請求項1又
は請求項2記載の連続巻線装置において、前記移動機構
は、前記ロッドに列設された複数の巻線冶具のうち、一
端側にある巻線冶具の外側の面と接触して、該巻線冶具
を前記ロッドに沿って摺動させる摺動部材と、前記摺動
部材をスライド移動させるスライド移動手段と、前記複
数の巻線冶具のうち、他端側にある巻線冶具の外側の面
と接触して、該巻線冶具を前記一端側の巻線冶具の方向
へ押圧する押圧部材と、前記スライド移動手段により、
前記摺動部材とともにスライド移動し、かつ、前記押圧
部材に押圧力を付勢する押圧力付勢手段とを具備するも
のである。
【0018】また、本発明の請求項7に係る分割コアユ
ニットの製造方法は、ステータコアを歯極単位で分割し
てなる少なくとも2以上の分割コアに対して、1本の巻
線が各分割コアの歯極に連続的に巻回された分割コアユ
ニットの製造方法であって、一の巻線治具の表面に凹設
された支持部に、分割コアの歯極が該表面から突出する
ように一の分割コアの外周面側を係合させ、他の巻線治
具の裏面に凹設された係合部に、該分割コアの内周面側
を係合させることにより、各分割コアを巻線治具で挟持
し、各巻線冶具の軸穴にロッドを挿通して複数の巻線冶
具を列設し、巻線冶具の支持部に支持された分割コアを
中心として巻線冶具を回転させるとともに、該ロッドに
形成された間隙から巻線を供給して、一の分割コアの歯
極に巻線を巻回し、該分割コアの歯極に所要量の巻線が
巻回された後、前記複数の巻線治具を、各巻線冶具の支
持部により支持された分割コアが隣合う巻線冶具の係合
部と係合する状態に保持したまま、前記ロッドに沿って
摺動させることにより、巻線が巻回された前記分割コア
を挟持する巻線治具の係止部に巻線を係止させるととも
に、巻線が巻回されていない他の分割コアがロッドの間
隙と合致する位置に位置せしめ、再び、巻線冶具の支持
部に支持された分割コアを中心として巻線冶具を回転さ
せることにより、他の分割コアの歯極に巻線を巻回し、
この巻線治具の回転と摺動とを繰り返すことにより、2
以上の分割コアに対して、1本の巻線を各分割コアの歯
極に連続的に巻回するものである。
【0019】また、本発明(請求項8)は、請求項7記
載の分割コアユニットの製造方法に おいて、各分割コア
を前記巻線冶具の支持部に磁着させるものである。
【0020】また、本発明の請求項9に係るボビンユニ
ットの製造方法は、ステータコアの歯極を絶縁被覆する
少なくとも2以上のボビンに対して、1本の巻線が各ボ
ビンの巻回部に連続的に巻回されたボビンユニットの製
造方法であって、一の巻線治具の表面に凸設された支持
部にボビンを外嵌させ、他の巻線治具の裏面に凹設され
た係合部に、該支持部の先端を係合させることにより、
各ボビンを各巻線治具の支持部で支持し、各巻線冶具の
軸穴にロッドを挿通して複数の巻線冶具を列設し、巻線
冶具の支持部に支持されたボビンを中心として巻線冶具
を回転させるとともに、該ロッドに形成された間隙から
巻線を供給して、一のボビンの巻回部に巻線を巻回し、
該ボビンの巻回部に所要量の巻線が巻回された後、前記
複数の巻線治具を、各巻線冶具の支持部の先端が隣合う
巻線冶具の係合部と係合する状態に保持したまま、前記
ロッドに沿って摺動させることにより、巻線治具の係止
部に巻線を係止させるとともに、巻線が巻回されていな
い他のボビンがロッドの間隙と合致する位置に位置せし
め、再び、巻線冶具の支持部に支持されたボビンを中心
として巻線冶具を回転させることにより、他のボビンの
巻回部に巻線を巻回し、この巻線治具の回転と摺動とを
繰り返すことにより、2以上のボビンに対して、1本の
巻線を各ボビンの巻回部に連続的に巻回するものであ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき具体的に説明する。図1及び図2は、本発明の
実施の形態に係る連続巻線装置の概略構成を説明するた
めの正面図及び平面図であり、本連続巻線装置100
は、分割コアを所定位置に支持する巻線冶具101a、
101b、101c、101d、101eと、該巻線冶
具101a、101b、101c、101d、101e
を回転させる回転機構102と、前記巻線冶具101
a、101b、101c、101d、101eを一定の
状態に保持して摺動させる移動機構103と、所要の位
置に設けられた巻線供給ノズル104とを備えたもので
ある。なお、図2においては、巻線供給ノズル104を
省略している。
【0022】以下、分割コア901bを例として、本連
続巻線装置100により巻線108が巻回される分割コ
ア901a、901b、901c、901dの構成を説
明する。図3は、分割コア901bの構成を示す概略斜
視図であり、図4は該分割コアの横断面を示す断面図で
ある。図に示すように、分割コア901bは、巻線10
8が巻回されて磁極となる歯極90bと、複数の分割コ
アと環状に連結される連結部91bとを有するもので、
図4に示すような形状からなる金属薄板が所要の枚数だ
け積層され、接着剤又は溶接等により固着されてなるも
のである。また、前記連結部91bの側縁には凸部及び
凹部が形成されており、該凸部及び凹部は、複数の分割
コアを環状に連結する際に、隣接する分割コアの凸部又
は凹部と嵌合するものである。また、分割コア901b
の歯極90bの周側面は、巻線108が巻回される前
に、絶縁紙や絶縁性合成樹脂からなるボビン等により絶
縁被覆される。なお、連結部91bの中央には丸穴が形
成されており、該丸穴は、複数の分割コアを環状に連結
してステータとした場合に、該ステータの位置決め等に
用いられるものであるが、必ずしも形成する必要はな
い。本実施の形態に係る連続巻線装置100において
は、前記分割コア901bの他に、該分割コア901b
と同じ構成の分割コア901a、901c、901dを
用いる。
【0023】図5ないし図8は、各々巻線冶具101b
の表面、裏面、A−A断面、側面を示すものであるが、
巻線冶具101bのA−A断面を示した図7において
は、説明の便宜上、巻線冶具101bに係合された状態
の分割コア901a、901bをも示している。なお、
本実施の形態に係る連続巻線装置100においては、前
記4個の分割コア901a、901b、901c、90
1dに対して、5個の巻線冶具を用いるが、これら各巻
線冶具を101a、101b、101c、101d、1
01eとする。以下、巻線冶具101bを例に、各巻線
冶具101a、101b、101c、101d、101
eの構成について説明する。
【0024】図5ないし図8に示すように、巻線冶具1
01bは、表面に凹設され、分割コア901bの外周面
側(連結部91b側)と係合して、該分割コア901b
を表面から突出するように支持する支持部10bと、裏
面に凹設され、分割コア901aの内周面側(歯極90
b側)と係合する係合部11bと、巻線冶具101bの
表面及び裏面を貫通する2つの軸穴12bと、周縁の所
定部分を切り欠いてなる巻線係止部13bとを有するも
のである。
【0025】図5及び図7に示すように、前記支持部1
0bは、巻線冶具101bの表面の中央に、分割コア9
01bの外周面側と係合する形状の凹欠が形成されてな
るものであり、該支持部10bは磁性を有するものであ
る。該凹欠の深さ、すなわち支持部10bの深さ寸法
は、分割コア901bの連結部91bの厚み寸法と同程
度以下とすることが望ましい。支持部10bの深さ寸法
を分割コア901bの連結部91bの厚み寸法より大き
なものとしても、分割コア901bの歯極90bに巻線
108を巻回することはできるが、巻線冶具101bの
表面より内部側に埋もれた歯極90b部分には巻線10
8を巻回することが困難となり、その結果、コイルの占
積率が低下する。
【0026】このように形成された支持部10bによ
り、図7に示すように、分割コア901bの外周面側が
係合されて、分割コア901bが巻線冶具101bの表
面の所定位置に位置せしめられ、磁力により、巻線冶具
101bの表面から分割コア901bの歯極90bが突
出するように吸着固定される。なお、支持部10bの深
さ寸法を、巻線冶具101bの表面から分割コア901
bの歯極90bが突出した状態に分割コア901bを支
持できる程度に大きくできる場合には、前記支持部10
bを磁性を有しないものとしてもよい。
【0027】一方、図6及び図7に示すように、前記係
合部11bは、巻線冶具101bの裏面の中央に、分割
コア901aの内周面側の幅寸法と略同寸法の溝が形成
されてなるものであり、該溝の方向は、巻線冶具101
bの表面に形成された支持部10bに支持された分割コ
ア901bの縦方向(積層方向)と一致している。ま
た、該溝の深さ、すなわち係合部11bの深さ寸法は、
分割コア901aの歯極90aの先端部の厚み寸法と同
程度以下とすることが望ましい。係合部11bの深さ寸
法を分割コア901aの歯極90aの先端部の厚み寸法
より大きなものとしても、分割コア901aの歯極90
aに巻線108を巻回することはできるが、巻線冶具1
01bの裏面より内部側に埋もれた部分の歯極90aに
は巻線108を巻回することが困難となり、その結果、
コイルの占積率が低下する。このように形成された係合
部11bにより、図7に示すように、分割コア901a
の内周面側が係合される。
【0028】また、図5に示すように、前記軸穴12b
は、支持部10b中央の軸Xを中心とした同一円周上に
位置するように形成されており、軸穴12bは軸Xに対
して対称となっている。該軸穴12bの内径は、回転支
持台102のロッド20の外径と略同寸法のものであ
る。軸穴12bに前記ロッド20が回動自在に挿通さ
れ、2本のロッド20が回動することにより、巻線冶具
101bが軸Xを中心として回転されることとなる。
【0029】また、図5、図6、図8に示すように、前
記巻線係止部13bは、巻線冶具101bの周縁の一部
に楕円状の切欠きが形成されてなるものであり、周縁の
開口部の幅寸法より、楕円状の切欠きの径寸法が大きく
なるように形成されている。また、前記周縁の開口部の
幅寸法は、図8に示すように、表面側から裏面側に向か
って縮小されたものとなっている。
【0030】このように形成された前記巻線係止部13
bには、各分割コア901a、901b、901c、9
01dの歯極90a、90b、90c、90dに巻回さ
れる巻線108のうち、分割コア901aと分割コア9
01bとの間における所要長さの巻回されない長さ部分
が位置する。詳細には、分割コア901aの歯極90a
に巻回された巻線108は、分割コア支持部材101b
の巻線係止部13bを通過して分割コア901bの歯極
90bに巻回される。したがって、巻線係止部13bの
切欠の大きさにより、巻線108の分割コア間における
巻回されない長さ部分の長さが決定する。また、前記巻
線係止部13bにより、巻線108の分割コア間におけ
る巻回されない長さ部分が係止されて、本連続巻線装置
100のその他の部材等と干渉することなく、巻線冶具
101bとともに回転する。
【0031】なお、巻線108の分割コア間における巻
回されない長さ部分の長さは、各分割コア901a、9
01b、901c、901dを環状に連結してステータ
とする場合の各分割コアの配置を考慮して設定する。ま
た、本実施の形態においては、巻線係止部を、巻線冶具
の周縁の一部を切欠することにより形成したが、巻線冶
具の周縁に、例えば鉤状の部材を突出させることにより
巻線係止部を形成するものとしてもよい。
【0032】その他の巻線冶具101a、101c、1
01d、101eの構成も前記巻線冶具101bと同様
であるが、本実施の形態では、回転機構102のロッド
20が挿通されて列設された場合に両端に位置する巻線
冶具101a及び巻線冶具101eにおいて、巻線冶具
101aの裏面側には分割コアが係合されることがない
ので係合部及び係止部を設けず、巻線冶具101eの表
面側にも分割コアが係合されることがないので支持部及
び係止部を設けていない。また、各分割コア901a、
901b、901c、901d、901eに各々設けら
れた支持部10a、10b、10c、10dの厚さ寸法
や、係合部11b、11c、11d、11eの厚さ寸
法、係止部13b、13c、13dの形状は同一の構成
のものである。
【0033】なお、巻線冶具101a及び巻線冶具10
1eに係合部、支持部、又は係止部を各々設けて、各巻
線冶具101a、101b、101c、101d、10
1eをすべて同一の構成のものとしても設けることとし
てもよい。また、形状や大きさが異なる分割コアにも対
応すべく、前記支持部10b及び係合部11bを最も大
きな分割コアに合致するような寸法のものとして、より
小さな分割コアに巻線を巻回する場合には、その分割コ
アに合致するようなアジャスタを前記支持部10b及び
係合部11bに設けるような構成とすれば、一つの巻線
冶具を複数種類の分割コアに用いることができる。
【0034】回転機構102は、図1及び図2に示すよ
うに、前記巻線冶具101a、101b、101c、1
01d、101eの各軸穴に挿通される2本のロッド2
0と、該ロッド20の両端に各々固定され、該ロッド2
0を回動させる回転板21と、モータ(駆動源)22
と、該モータ22により回転する回転軸23と、該回転
軸23の回転力を回転板21に伝動するための伝動手段
24とを具備してなる。ロッド20は、その外径寸法が
前記巻線冶具101a、101b、101c、101
d、101eの各軸穴の内径寸法と略同一の円柱状のも
のであり、図2の一部を拡大した断面図である図9に示
すように、その中央付近に間隙25が形成されている。
該間隙25の幅寸法は、各巻線冶具101a、101
b、101c、101d、101eの厚さ寸法より小さ
いものであって、各分割コア901a、901b、90
1c、901dの歯極90a、90b、90c、90d
に巻回する巻線108の太さ寸法より大きいものであ
る。これにより、巻線108は該間隙25を通過するこ
とはできるが、ロッド20に列設された巻線冶具101
a、101b、101c、101d、101eは該間隙
25を通過してロッド20から外れることはない。
【0035】2本のロッド20の両端は、各々回転板2
1に固定されている。図2に示すように、回転板21の
回転中心と、各巻線冶具101a、101b、101
c、101d、101eの回転中心は一致しており、回
転板21が回転してロッド20が回動をすることによ
り、巻線冶具101a、101b、101c、101
d、101eは、図5で示した軸Xを中心として回転す
ることとなる。なお、図1及び図2に示すように、各回
転板21には、該回転板21と同軸となるように回転軸
が各々固着されており、該回転軸はベース105に立設
された支柱106により所定の位置に支持されている。
【0036】また、図1に示すように、ベース105上
に固定されたモータ22には、回転軸23が連結されて
おり、該回転軸23は、支柱106により、ロッド20
等の下方に回転自在に支持されている。前記回転軸23
の両端、及び前記各回転板21の回転軸の端部には、各
々プーリが設けられており、回転軸23の両端に固定さ
れた各プーリと回転板21の回転軸の端部に固定された
各プーリとが、各々ベルト(図示せず)で連動するもの
となって、前記伝動手段24が構成されている。これに
より、回転軸12がモータ22の駆動力で回転され、そ
の回転力が前記伝動手段24により前記各回転板25に
同一のトルク及び回転数で伝動されることとなる。
【0037】なお、回転軸23の回転力を回転板25に
伝動する手段はプーリ、ベルトに限定されるものではな
く、回転軸23の回転力を2枚の回転板25に対して同
一の回転数及びトルクで伝動するものであればよい。
【0038】移動機構103は、前記ロッド20に列設
された巻線冶具101eをロッド20に沿って摺動させ
るとともに、巻線冶具101aを巻線冶具101eの方
向へ押圧するものである。詳細には、図2に示すよう
に、支柱106に回転自在に設けられたボールネジ30
と、該ボールネジ30により、巻線冶具101eの外側
の面(表面)と接触して、巻線冶具101eをロッド2
0に沿って摺動させる摺動部材31と、前記ボールネジ
30により摺動部材31と連動して移動するエアシリン
ダ32(押圧力付勢手段)と、該エアシリンダ32によ
り巻線冶具101aの外側の面(裏面)と接触して、巻
線冶具101aを巻線冶具101eの方向へ押圧する押
圧部材33とを具備してなる。
【0039】ボールネジ30は、図2に示すように、支
柱106に回動自在に支持され、かつ、モータ34によ
り回転される雄ネジ60と、該雄ネジ60の回転によ
り、雄ネジ60上をスライド移動する雌ネジ61とを備
えてなる。該ボールネジ30と、モータ34とにより、
摺動部材31をスライド移動させるスライド移動手段が
構成されている。
【0040】また、摺動部材31は、図9及び図9のB
−B断面図である図10に示すように、前記雌ネジ61
に固定された固定部62と、ロッド20の回動により回
転する回転部63と、該回転部63を回転自在に支持す
る円環状のベアリング64とを具備してなる。
【0041】前記固定部62は、前記雌ネジ61に固定
され、ロッド20が位置する端部に、2本のロッド20
が挿通されて回動できるに十分な中空部が形成され、か
つ、その内周縁に係合溝が切欠された平板状部材62a
と、該中空部と同一形状の中空部を有し、その内周縁に
係合溝が切欠された環状部材62bとが、前記ベアリン
グ64の外周縁を前記各係合溝で回転自在に挟持するよ
うにして、ボルト等により固着されてなるものである。
一方、前記回転部63は、ロッド20が挿通される軸穴
を有し、その外周縁に係合溝が切欠された2枚の環状板
63a、63bが、ベアリング64の内周縁を前記各係
合溝で回転自在に挟持するようにして、固着されてなる
ものである。これにより、前記固定部62をフレームと
して、前記回転部63が回転自在に収容されることとな
る。
【0042】このように構成されたボールネジ30、摺
動部材31、及びモータ34により、モータ34の回転
に応じてボールネジ30がスライド移動し、これと連動
して摺動部材31が巻線冶具101eをロッド20に沿
って摺動させることとなる。
【0043】なお、本実施の形態では、前記回転部63
と巻線冶具101eとは固着されていないので、摺動部
材31は、巻線冶具101eを巻線冶具101aの方向
にのみ摺動させるものであるが、前記回転部63と巻線
冶具101eとを固着することにより、巻線冶具101
eを、摺動部材31の動きと連動して、いずれの方向に
も摺動されるものとしてもよい。
【0044】エアシリンダ32は、前記雌ネジ61に固
定された摺動部材31の固定部62の他端側、すなわ
ち、ロッド20が挿通される側と反対側に固定されてお
り、該エアシリンダ32のロッド65の先端には、押圧
部材33が固定されている。
【0045】押圧部材33は、前記摺動部材31と同様
の構成のものであり、図9に示すように、エアシリンダ
32のロッド65に固定された固定部66と、ロッド2
0の回動により回転する回転部67と、該回転部67を
回転自在に支持する円環状のベアリング68とを具備し
てなり、前記固定部66をフレームとして、前記回転部
66が回転自在に収容されている。
【0046】このように構成されたエアシリンダ32及
び押圧部材33により、エアシリンダ32のロッド65
が縮退されて押圧部材33に押圧力を付勢し、押圧部材
33が巻線冶具101aを巻線冶具101eの方向へ押
圧することとなる。これにより、巻線冶具101a、1
01b、101c、101dの支持部10a、10b、
10c、10dに磁気吸着された各分割コア901a、
901b、901c、901dの内周面が、各々巻線冶
具101b、101c、101d、101eの係合部1
1b、11c、11d、11eに係合された状態とな
る。
【0047】なお、図示していないが、摺動部材31及
び押圧部材33には、支柱106に、ロッド20と並行
して架設されたガイドシャフトが各々挿通され、該各ガ
イドシャフトに沿ってスライド移動するものとなってい
る。また、本実施の形態では、スライド移動手段として
ボールネジ30及びモータ34を用いたが、その他のス
ライド移動手段、例えば、歯車とラックを組み合わせた
ものを用いることとしてもよい。また、押圧部材33に
はエアシリンダ32が押圧力を付勢するものとしたが、
エアシリンダ32の代わりに、油圧シリンダ、その他の
アクチュエータ、バネ等の弾性体等を押圧力付勢手段と
して用いることとしてもよい。
【0048】巻線供給ノズル104は、図1に示すよう
に、支柱106に架設された天板107において、ロッ
ド20の間隙25と対応する位置に設けられており、巻
線108を連続的に供給するものである。なお、図2に
おいては、巻線供給ノズル104及び天板107を省略
している。
【0049】以下、本実施の形態に係る連続巻線装置1
00の動作について図11を用いて説明する。まず最初
に、エアシリンダ32のロッド65を伸長した状態で、
巻線冶具101a、101b、101c、101dの支
持部10a、10b、10c、10d各々に、巻線10
8を巻回すべき分割コア901a、901b、901
c、901dの外周面側を係合させて磁力により吸着固
定させる。その後、エアシリンダ32のロッド65を縮
退させて、押圧部材33が巻線冶具101eを巻線冶具
101aの方向へ押圧することにより、巻線冶具101
a、101b、101c、101d、101eが摺動部
材31と押圧部材33とに挟持されて、前記各分割コア
901a、901b、901c、901dの内周面側
が、巻線冶具101b、101c、101d、101e
の係合部11b、11c、11d、11eと係合され
る。これにより、巻線108を巻回すべき各分割コア9
01a、901b、901c、901dは、巻線冶具1
01a、101b、101c、101d、101e間に
各々挟まれて、回転機構102のロッド20の軸X上に
一定の姿勢で整列される(図11(a))。
【0050】図11(a)に示すように、初期状態では、
各巻線冶具101a、101b、101c、101d、
101eは、摺動部材31と押圧部材33とに挟持され
て、ロッド20の間隙25と、巻線冶具101aと巻線
冶具101bとの間とが合致するように位置せしめられ
ている。この状態において、巻線供給ノズル104から
巻線108を引き出して、前記ロッド20の間隙25を
通過させて分割コア901aの歯極90aに接触するよ
うに位置せしめ、該巻線108の端部を適当な個所に固
定した後、回転機構102のモータ22を駆動してロッ
ド20を回転させる。これにより、分割コア901aが
回転して巻線108が該分割コア901aの歯極90a
に巻回される。分割コア901aの歯極90aに所要量
の巻線108が巻回された後、前記ロッド20の回転が
停止される。このとき、巻線冶具101b、101c、
101dの係止部13b、13c、13dが巻線供給ノ
ズル104が位置する方向、すなわち上方を向くよう
に、前記ロッド20が停止する。
【0051】つぎに、図11(b)に示すように、移動機
構103のボールネジ30により、前記摺動部材31が
スライド移動されて、各巻線冶具101a、101b、
101c、101d、101eが、ロッド20の間隙2
5と、巻線冶具101bと巻線冶具101cとの間とが
合致するように位置せしめられる。これにより、分割コ
ア901aの歯極90aに巻回された後の巻線108
は、巻線冶具101bの係止部13bに挿通された状態
となる。その後、再び前記ロッド20が回転して、該巻
線108は、前記係止部10bの開口の形状に沿って楕
円状の切欠きの内側に巻き込まれて該係止部13bに係
止され、これにより、該巻線108は、分割コア901
bの歯極90b側に案内されて、該歯極90bに巻回さ
れる。分割コア901bの歯極90bに所要量の巻線1
08が巻回された後、再び、巻線冶具101b、101
c、101dの係止部13b、13c、13dが巻線供
給ノズル104が位置する方向を向くように、前記ロッ
ド20が停止する。
【0052】さらに、図11(c)に示すように、移動機
構103のボールネジ30により、前記摺動部材31が
スライド移動されて、各巻線冶具101a、101b、
101c、101d、101eが、ロッド20の間隙2
5と、巻線冶具101cと巻線冶具101dとの間とが
合致するように位置せしめられる。これにより、分割コ
ア901bの歯極90bに巻回された後の巻線108
は、巻線冶具101cの係止部13cに挿通された状態
となる。その後、再び前記ロッド20が回転することに
より、該巻線108は、前記係止部13cに係止される
とともに分割コア901cの歯極90cに巻回される。
分割コア901cの歯極90cに所要量の巻線108が
巻回された後、再び、巻線冶具101b、101c、1
01dの係止部13b、13c、13dが巻線供給ノズ
ル104が位置する方向を向くように、前記ロッド20
が停止する。
【0053】さらに、図11(d)に示すように、移動機
構103のボールネジ30により、前記摺動部材31が
スライド移動されて、各巻線冶具101a、101b、
101c、101d、101eが、ロッド20の間隙2
5と、巻線冶具101dと巻線冶具101eとの間とが
合致するように位置せしめられる。これにより、分割コ
ア901dの歯極90dに巻回された後の巻線108
は、巻線冶具101dの係止部13dに挿通された状態
となる。その後、再び前記ロッド20が回転されること
により、該巻線108は、前記係止部13dに係止され
るとともに分割コア901dの歯極90dに巻回され
る。分割コア901dの歯極90dに所要量の巻線10
8が巻回されれば、前記ロッド20が停止する。
【0054】その後、エアシリンダ32のロッド65を
伸長して、押圧部材33により各巻線冶具101a、1
01b、101c、101d、101eに付勢されてい
た押圧力を解除し、分割コア901a、901b、90
1c、901dを各巻線冶具101a、101b、10
1c、101dから取り外して、分割コア901dの歯
極90dに巻回された後の巻線108を適当な位置で切
断する。
【0055】このように、本実施の形態に係る連続巻線
装置によれば、分割コアを所定位置に支持する巻線冶具
101a、101b、101c、101d、101e
と、ロッド20が挿通された前記巻線冶具101a、1
01b、101c、101d、101eを回転させる回
転機構102と、前記巻線冶具101a、101b、1
01c、101d、101eを前記ロッド20に沿って
摺動させる移動機構103と、前記ロッド20の間隙2
5に対応する位置に設けられた巻線供給ノズル104と
を備えたものとしたので、4個の分割コア901a、9
01b、901c、901dの各歯極90a、90b、
90c、90dに、1本の巻線108を、各分割コア間
に所要長さの巻回されない長さ部分をおいて連続的に巻
回して、分割コアユニット901を作製することができ
る。
【0056】なお、本実施の形態に係る連続巻線装置1
00は、12スロットのステータを用いたブラシレスモ
ータの分割コアユニット用の設定であるが、巻線冶具の
個数を変えれば、12スロット以外のものにも使用でき
ることは当然である。例えば、9スロットのステータの
分割コアユニット用とするには、分割コアが3個となる
から、巻線冶具を1個減らしたものとし、15スロット
のステータの分割コアユニット用とするには、巻線冶具
を1個増やせばよい。
【0057】また、各分割コアごとに1本の巻線108
を巻回する場合にも、本発明に係る連続巻線装置が利用
できる。その場合には、巻線108を巻回すべき分割コ
アの個数に対応した個数の巻線冶具を用いて、前記と同
様に各分割コアに連続的に巻線108を巻回した後、各
分割コアごとに該巻線108の巻回されていない長さ部
分を切断すればよい。
【0058】つぎに、本発明の実施の形態の変形例につ
いて説明する。本変形例に係る連続巻線装置100a
は、巻線冶具が異なるほかは、前記連続巻線装置100
と同じ構成であり、分割コアに代えて、ボビンに巻線を
連続的に巻回するものである。詳細には、本連続巻線装
置100aは、ボビンを所定位置に支持する巻線冶具1
11a、111b、111c、111d、111eと、
該巻線冶具111a、111b、111c、111d、
111eを回転させる回転機構102と、前記巻線冶具
111a、111b、111c、111d、111eを
一定の状態に保持して摺動させる移動機構103と、所
要の位置に設けられた巻線供給ノズル104とを備えた
ものである。
【0059】以下、ボビン911bを例として、本連続
巻線装置100aにより巻線108が巻回されるボビン
911a、911b、911c、911dの構成を説明
する。図12は、ボビン911bの構成を示す概略斜視
図であり、図13は該ボビン911bのC−C断面を示
す断面図である。なお、図13においては、説明の便宜
上、ボビン11bに巻回された巻線をも示している。ボ
ビン911bは、図14に示すステータコア910の各
歯極92を絶縁被覆し、かつ、その周側面に巻線が巻回
されるものであり、図に示すように、矩形の平板状の後
背部93b、先端部94bと、該後背部93bと先端部
94bとの間に介在する角型管状の巻回部95bとから
なる。なお、ボビン911bは、絶縁性の合成樹脂から
なるものであるが、その他の絶縁性の素材、例えば、絶
縁紙やガラス等を用いることとしてもよい。
【0060】前記後背部93bは、ボビン911bがス
テータコア910の歯極92に外嵌された場合に、ステ
ータコア910の環状部93の内周面と密接するもので
あり、その中央に前記歯極92が挿通されるための開口
が形成されている。一方、前記先端部94bの中央にも
同様の開口が設けられており、これら開口の形状及び大
きさは、前記歯極92の縦断面の形状及び大きさと略同
一のものである。
【0061】前記巻回部95bは、ボビン911bがス
テータコア910の歯極92に外嵌された場合に、該歯
極92の周側面と密接するものであり、前記後背部93
bの開口と先端部94bの開口とを連通して、挿通孔9
5bを形成している。図13に示すように、巻線108
が該巻回部95bの外周面に沿って巻回された場合に、
前記後背部93bと前記先端部94bとは巻線108を
挟持して、整列かつ重層して巻回された巻線108の巻
崩れを防止する。なお、本変形例に係る連続巻線装置1
00aにおいては、前記ボビン911bの他に、該ボビ
ン911bと同じ構成のボビン911a、911c、9
11dを用いる。
【0062】図15ないし図17は、各々巻線冶具11
1bの表面、裏面、D−D断面を示すものであるが、巻
線冶具111bのD−D断面を示す図17においては、
説明の便宜上、巻線冶具111bに外嵌されるボビン9
11b、巻線冶具111a、及び巻線冶具111aに外
嵌されるボビン911aをも示している。なお、本変形
例に係る連続巻線装置100aにおいては、前記4個の
ボビン911a、911b、911c、911dに対し
て、5個の巻線冶具を用いる。なお、各巻線冶具を11
1a、111b、111c、111d、111eとす
る。以下、巻線冶具111bを例に、各巻線冶具111
a、111b、111c、111d、111eの構成に
ついて説明する。
【0063】図15ないし図17に示すように、巻線冶
具111bは、表面に凸設されて、ボビン911bが外
嵌される支持部14bと、裏面に凹設されて、巻線冶具
111aの支持部14aの先端と係合する係合部15b
と、巻線冶具101bの表面及び裏面を貫通する2つの
軸穴12bと、周縁の所定部分を切り欠いてなる巻線係
止部13bとを有するものである。
【0064】図15及び図17に示すように、前記支持
部14bは、巻線冶具111bの表面の中央に、ボビン
911bの挿通孔95bと略同形状の凸部が形成されて
なるものである。該凸部の突出寸法は、ボビン911b
の挿通孔95bの軸線方向の寸法より若干大きいものと
する。したがって、図17に示すように、該支持部14
bにボビン911bが挿通された場合には、支持部10
bの先端が、該ボビン911bの先端部93bの面から
若干突出した状態となる。
【0065】一方、図16及び図17に示すように、前
記係合部15bは、巻線冶具111bの裏面の中央に、
巻線冶具111aの支持部14aの幅寸法と略同寸法の
溝が形成されてなるものであり、該溝の方向は、前記支
持部14bの方向と一致している。また、該溝の深さ、
すなわち係合部15bの深さ寸法は、巻線冶具111a
の支持部14aにボビン911aが外嵌された場合に、
該支持部14aの先端が、該ボビン911aから突出す
る寸法と略同一である。
【0066】なお、前記軸穴12b及び巻線係止部13
bは、前記巻線冶具101bで示したものと同一の構成
のものである。したがって、軸穴12bに前記ロッド2
0が回動自在に挿通され、2本のロッド20が回動する
ことにより、巻線冶具111bが軸Xを中心として回転
され、また、巻線係止部13bには、各ボビン911
a、911b、911c、911dに巻回される巻線1
08のうち、ボビン911aとボビン911bとの間に
おける所要長さの巻回されない長さ部分が位置する。
【0067】その他の巻線冶具111a、111c、1
11d、111eの構成も前記巻線冶具111bと同様
であり、本変形例においても、前記と同様に、回転機構
102のロッド20が挿通されて列設された場合に両端
に位置する巻線冶具111a及び巻線冶具111eにお
いて、巻線冶具111aの裏面側には係合部及び係止部
を設けず、巻線冶具101eの表面側には支持部及び係
止部を設けていないが、これらを設けることとしてもよ
い。なお、回転機構102、移動機構103、及び巻線
供給ノズル104は、前記巻線装置100で示したもの
と同一の構成のものである。
【0068】本連続巻線装置100aの動作も前記巻線
装置100の動作と同様である。詳細には、最初に、エ
アシリンダ32のロッド65を伸長した状態で、巻線冶
具111a、111b、111c、111dの支持部1
4a、14b、14c、14d各々に、巻線108を巻
回すべきボビン911a、911b、911c、911
dを外嵌し、その後、エアシリンダ32のロッド65を
縮退させて、前記支持部14a、14b、14c、14
dの先端を、巻線冶具111b、111c、111d、
111eの係合部15b、15c、15d、15eと係
合させる。これにより、巻線108を巻回すべきボビン
コア911a、911b、911c、911dは、回転
機構102のロッド20の軸X上に一定の姿勢で整列さ
れる。
【0069】その後、図11に示す場合と同様に、巻線
108を、巻線供給ノズル104から前記ロッド20の
間隙25を通過させてボビン911aの巻回部94aに
接触させ、その後、ロッド20を回転させることによ
り、巻線10がを前記巻回部94aに巻回される。前記
ロッド20の回転を停止した後、移動機構103のボー
ルネジ30により、前記摺動部材31がスライド移動さ
れて、各巻線冶具111a、111b、111c、11
1d、111eが、ロッド20の間隙25と、巻線冶具
101bと巻線冶具101cとの間とが合致するように
位置せしめられる。その後、再び前記ロッド20が回転
されて、ボビン911bの巻回部94bに巻線108が
巻回される。これが、ボビン911c、911dについ
ても同様に行われることにより、各ボビン911a、9
11b、911c、911dに巻線108が連続的に巻
回される。
【0070】このように、本変形例に係る連続巻線装置
100aによれば、分割コアを所定位置に支持する巻線
冶具101a、101b、101c、101d、101
eと、ロッド20が挿通された前記巻線冶具101a、
101b、101c、101d、101eを回転させる
回転機構102と、前記巻線冶具101a、101b、
101c、101d、101eを前記ロッド20に沿っ
て摺動させる移動機構103と、前記ロッド20の間隙
25に対応する位置に設けられた巻線供給ノズル104
とを備えたものとしたので、4個の分割コア901a、
901b、901c、901dの各歯極90a、90
b、90c、90dに、1本の巻線108を、各分割コ
ア間に所要長さの巻回されない長さ部分をおいて連続的
に巻回して、分割コアユニット901を作製することが
できる。
【0071】なお、本変形例に係る連続巻線装置100
aは、各ボビン毎に1本の巻線を巻回する場合にも利用
できる。その場合には、巻線を複数のボビンに連続的に
巻回した後、各ボビン毎に巻線の巻回されていない長さ
部分を切断すればよい。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る連続
巻線装置によれば、ステータコアを歯極単位で分割して
なる少なくとも2以上の分割コアに対して、1本の巻線
を、各分割コアの歯極に連続的に巻回する連続巻線装置
であって、表面に凹設されて、一の分割コアの外周面側
と係合し、該分割コアの歯極が該表面から突出するよう
に支持する支持部と、裏面に凹設されて、他の分割コア
の内周面側と係合する係合部と、表面及び裏面を貫通す
る軸穴と、周縁に設けられて、前記巻線を係止する巻線
係止部とを有する巻線冶具と、所要の位置に間隙を有
し、複数の巻線冶具の軸穴に回転自在に挿通されて、複
数の巻線冶具を列設し、かつ、円周状に回動して、該巻
線冶具の支持部に支持された分割コアを中心として該巻
線冶具を回転させるロッドと、該ロッドが回動するため
の駆動力を与える駆動源とを具備する回転機構と、前記
回転機構のロッドに列設された各巻線冶具を、各巻線冶
具の支持部により支持された分割コアが隣合う巻線冶具
の係合部と係合する状態に保持したまま、前記ロッドに
沿って摺動させる移動機構と、前記ロッドの間隙に対応
する位置に設けられて、分割コアの歯極に巻回される巻
線を供給する巻線供給ノズルとを備えたものとしたの
で、複数の分割コアの各歯極に、1本の巻線を連続的に
巻回することができる。これにより、複数の分割コアの
歯極に、1本の巻線を巻回してなる分割コアユニットの
巻線工程を自動化することができ、該分割コアユニット
の製造コストを低減することができる。また、分割コア
ごとに1本の巻線を巻回する作業においても、本連続巻
線装置によれば、複数の分割コアに対して連続して巻線
を巻回することができるため、作業効率を高めることが
できる。
【0073】また、本発明によれば、ステータコアの歯
極を絶縁被覆する少なくとも2以上のボビンに対して、
1本の巻線を、各ボビンの巻回部に連続的に巻回する連
続巻線装置であって、表面に凸設されて、一のボビンが
外嵌される支持部と、裏面に凹設されて、他のボビンが
外嵌された巻線冶具の支持部の先端と係合する係合部
と、表面及び裏面を貫通する軸穴と、周縁に設けられ
て、前記巻線を係止する巻線係止部とを有する巻線冶具
と、所要の位置に間隙を有し、複数の巻線冶具の軸穴に
回転自在に挿通されて、複数の巻線冶具を列設し、か
つ、円周状に回動して、該巻線冶具の支持部に支持され
たボビンを中心として該巻線冶具を回転させるロッド
と、該ロッドが回動するための駆動力を与える駆動源と
を具備する回転機構と、前記回転機構のロッドに列設さ
れた各巻線冶具を、各巻線冶具の支持部の先端が隣合う
巻線冶具の係合部と係合する状態に保持したまま、前記
ロッドに沿って摺動させる移動機構と、前記ロッドの間
隙に対応する位置に設けられて、ボビンの巻回部に巻回
される巻線を供給する巻線供給ノズルとを備えたものと
したので、複数のボビンに、1本の巻線を連続的に巻回
することができる。これにより、複数のボビンに、1本
の巻線を巻回してなるボビンユニットの巻線工程を自動
化することができ、該ボビンユニットの製造コストを低
減することができる。また、ボビンごとに1本の巻線を
巻回する作業においても、本連続巻線装置によれば、複
数のボビンに対して連続して巻線を巻回することができ
るため、作業効率を高めることができる。
【0074】また、本発明によれば、前記巻線冶具の軸
穴は、前記支持部を中心とした同一円周上に、少なくと
も2以上形成されたものとしたので、前記巻線冶具を、
支持部を中心として、軸ぶれ等を起こすことなく安定し
て回転させることができる。これにより、分割コアの歯
極又はボビンの巻回部に、巻線を整列して重層すること
が容易となる。
【0075】また、本発明によれば、前記巻線冶具の支
持部は、磁性を有するものとしたので、巻線を巻回すべ
き分割コアを該支持部に容易に固定することができ、本
連続巻線装置の操作性を向上させることができる。
【0076】また、本発明によれば、前記回転機構は、
駆動源と、前記駆動源により回転する回転軸と、前記ロ
ッドの両端に各々固定されて、該ロッドを回動させる回
転板と、該回転軸の回転力を前記各回転板に伝動する伝
動手段とを具備してなるものとしたので、駆動源により
生ずる回転力を、同一の回転数及びトルクで前記ロッド
の両端に伝動することができる。
【0077】また、本発明によれば、前記移動機構は、
前記ロッドに列設された複数の巻線冶具のうち、一端側
にある巻線冶具の外側の面と接触して、該巻線冶具を前
記ロッドに沿って摺動させる摺動部材と、前記摺動部材
をスライド移動させるスライド移動手段と、前記複数の
巻線冶具のうち、他端側にある巻線冶具の外側の面と接
触して、該巻線冶具を前記一端側の巻線冶具の方向へ押
圧する押圧部材と、前記スライド移動手段により、前記
摺動部材とともにスライド移動し、かつ、前記押圧部材
に押圧力を付勢する押圧力付勢手段とを具備するものと
したので、巻線冶具の個数の変動に柔軟に対応して、摺
動部材及び押圧部材により複数の巻線冶具を挟持すると
ともに前記ロッドに沿って摺動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る連続巻線装置100
の構成を示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る連続巻線装置100
の構成を示す平面図である。
【図3】分割コア901bの構成を示す概略斜視図であ
る。
【図4】分割コア901bの横断面を示す断面図であ
る。
【図5】巻線冶具101bの表面の構成を示す平面図で
ある。
【図6】巻線冶具101bの裏面の構成を示す平面図で
ある。
【図7】巻線冶具101bのA−A断面の構成を示す断
面図である。
【図8】巻線冶具101bの側面の構成を示す側面図で
ある。
【図9】図2の一部を拡大した断面図である。
【図10】図9に示すB−B断面を示す断面図である。
【図11】本実施の形態に係る連続巻線装置100の動
さを説明するための模式図である。
【図12】ボビン911bの構成を示す概略斜視図であ
る。
【図13】ボビン911bのC−C断面を示す断面図で
ある。
【図14】ステータコア910の構成を示す概略斜視図
である。
【図15】巻線冶具111bの表面の構成を示す平面図
である。
【図16】巻線冶具111bの裏面の構成を示す平面図
である。
【図17】巻線冶具111bのD−D断面を示す断面図
である。
【図18】従来の分割コア型のステータの構成を示す概
略平面図である。
【図19】分割コアユニット901の構成を示す概略斜
視図である。
【図20】ステータ900の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
100 連続巻線装置 101a、101b、101c、101d、101e、
111a、111b、111c、111d、111e
巻線冶具 102 回転機構 103 移動機構 104 巻線供給ノズル 108 巻線 10b、14b 支持部 11b、15b 係合部 12b 軸穴 13b 係止部 20 ロッド 21 回転板 22 モータ 23 回転軸 24 プーリ 30 ボールネジ 31 摺動部材 32 エアシリンダ 33 押圧部材 901a、901b、901c、901d 分割コア 90b 歯極 911a、911b、911c、911d ボビン 94b 巻回部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 1/18 H02K 3/18 H02K 3/52 H02K 15/095

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータコアを歯極単位で分割してなる
    少なくとも2以上の分割コアに対して、1本の巻線を、
    各分割コアの歯極に連続的に巻回する連続巻線装置であ
    って、 表面に凹設されて、一の分割コアの外周面側と係合し、
    該分割コアの歯極が該表面から突出するように支持する
    支持部と、裏面に凹設されて、他の分割コアの内周面側
    と係合する係合部と、表面及び裏面を貫通する軸穴と、
    周縁に設けられて、前記巻線を係止する巻線係止部とを
    有する巻線冶具と、 所要の位置に間隙を有し、複数の巻線冶具の軸穴に回転
    自在に挿通されて、複数の巻線冶具を列設し、かつ、円
    周状に回動して、該巻線冶具の支持部に支持された分割
    コアを中心として該巻線冶具を回転させるロッドと、該
    ロッドが回動するための駆動力を与える駆動源とを具備
    する回転機構と、 前記回転機構のロッドに列設された各巻線冶具を、各巻
    線冶具の支持部により支持された分割コアが隣合う巻線
    冶具の係合部と係合する状態に保持したまま、前記ロッ
    ドに沿って摺動させる移動機構と、 前記ロッドの間隙に対応する位置に設けられて、分割コ
    アの歯極に巻回される巻線を供給する巻線供給ノズルと
    を備えたものであることを特徴とする連続巻線装置。
  2. 【請求項2】 ステータコアの歯極を絶縁被覆する少な
    くとも2以上のボビンに対して、1本の巻線を、各ボビ
    ンの巻回部に連続的に巻回する連続巻線装置であって、 表面に凸設されて、一のボビンが外嵌される支持部と、
    裏面に凹設されて、他のボビンが外嵌された巻線冶具の
    支持部の先端と係合する係合部と、表面及び裏面を貫通
    する軸穴と、周縁に設けられて、前記巻線を係止する巻
    線係止部とを有する巻線冶具と、 所要の位置に間隙を有し、複数の巻線冶具の軸穴に回転
    自在に挿通されて、複数の巻線冶具を列設し、かつ、円
    周状に回動して、該巻線冶具の支持部に支持されたボビ
    ンを中心として該巻線冶具を回転させるロッドと、該ロ
    ッドが回動するための駆動力を与える駆動源とを具備す
    る回転機構と、 前記回転機構のロッドに列設された各巻線冶具を、各巻
    線冶具の支持部の先端が隣合う巻線冶具の係合部と係合
    する状態に保持したまま、前記ロッドに沿って摺動させ
    る移動機構と、 前記ロッドの間隙に対応する位置に設けられて、ボビン
    の巻回部に巻回される巻線を供給する巻線供給ノズルと
    を備えたものであることを特徴とする連続巻線装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の連続巻線装
    置において、 前記巻線冶具の軸穴は、前記支持部を中心とした同一円
    周上に、少なくとも2以上形成されたものであることを
    特徴とする連続巻線装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の連続巻線装置において、 前記巻線冶具の支持部は、磁性を有するものであること
    を特徴とする連続巻線装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2記載の連続巻線装
    置において、 前記回転機構は、 駆動源と、 前記駆動源により回転する回転軸と、 前記ロッドの両端に各々固定されて、該ロッドを回動さ
    せる回転板と、 該回転軸の回転力を前記各回転板に伝動する伝動手段と
    を具備してなることを特徴とする連続巻線装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2記載の連続巻線装
    置において、 前記移動機構は、 前記ロッドに列設された複数の巻線冶具のうち、一端側
    にある巻線冶具の外側の面と接触して、該巻線冶具を前
    記ロッドに沿って摺動させる摺動部材と、 前記摺動部材をスライド移動させるスライド移動手段
    と、 前記複数の巻線冶具のうち、他端側にある巻線冶具の外
    側の面と接触して、該巻線冶具を前記一端側の巻線冶具
    の方向へ押圧する押圧部材と、 前記スライド移動手段により、前記摺動部材とともにス
    ライド移動し、かつ、前記押圧部材に押圧力を付勢する
    押圧力付勢手段とを具備するものであることを特徴とす
    る連続巻線装置。
  7. 【請求項7】 ステータコアを歯極単位で分割してなる
    少なくとも2以上の分割コアに対して、1本の巻線が各
    分割コアの歯極に連続的に巻回された分割コアユニット
    の製造方法であって、 一の巻線治具の表面に凹設された支持部に、分割コアの
    歯極が該表面から突出するように一の分割コアの外周面
    側を係合させ、他の巻線治具の裏面に凹設された係合部
    に、該分割コアの内周面側を係合させることにより、各
    分割コアを巻線治具で挟持し、 各巻線冶具の軸穴にロッドを挿通して複数の巻線冶具を
    列設し、巻線冶具の支持部に支持された分割コアを中心
    として巻線冶具を回転させるとともに、該ロッドに形成
    された間隙から巻線を供給して、一の分割コアの歯極に
    巻線を巻回し、 該分割コアの歯極に所要量の巻線が巻回された後、前記
    複数の巻線治具を、各巻線冶具の支持部により支持され
    た分割コアが隣合う巻線冶具の係合部と係合する状態に
    保持したまま、前記ロッドに沿って摺動させることによ
    り、巻線が巻回された前記分割コアを挟持する巻線治具
    の係止部に巻線を係止させるとともに、巻線が巻回され
    ていない他の分割コアがロッドの間隙と合致する位置に
    位置せしめ、 再び、巻線冶具の支持部に支持された分割コアを中心と
    して巻線冶具を回転させることにより、他の分割コアの
    歯極に巻線を巻回し、 この巻線治具の回転と摺動とを繰り返すことにより、2
    以上の分割コアに対して、1本の巻線を各分割コアの歯
    極に連続的に巻回することを特徴とする分割コアユニッ
    トの製造方法。
  8. 【請求項8】 各分割コアを前記巻線冶具の支持部に磁
    着させることを特徴とする請求項7記載の分割コアユニ
    ットの製造方法。
  9. 【請求項9】 ステータコアの歯極を絶縁被覆する少な
    くとも2以上のボビンに対して、1本の巻線が各ボビン
    の巻回部に連続的に巻回されたボビンユニットの製造方
    法であって、 一の巻線治具の表面に凸設された支持部にボビンを外嵌
    させ、他の巻線治具の 裏面に凹設された係合部に、該支
    持部の先端を係合させることにより、各ボビンを各巻線
    治具の支持部で支持し、 各巻線冶具の軸穴にロッドを挿通して複数の巻線冶具を
    列設し、巻線冶具の支持部に支持されたボビンを中心と
    して巻線冶具を回転させるとともに、該ロッドに形成さ
    れた間隙から巻線を供給して、一のボビンの巻回部に巻
    線を巻回し、 該ボビンの巻回部に所要量の巻線が巻回された後、前記
    複数の巻線治具を、各巻線冶具の支持部の先端が隣合う
    巻線冶具の係合部と係合する状態に保持したまま、前記
    ロッドに沿って摺動させることにより、巻線治具の係止
    部に巻線を係止させるとともに、巻線が巻回されていな
    い他のボビンがロッドの間隙と合致する位置に位置せし
    め、 再び、巻線冶具の支持部に支持されたボビンを中心とし
    て巻線冶具を回転させることにより、他のボビンの巻回
    部に巻線を巻回し、 この巻線治具の回転と摺動とを繰り返すことにより、2
    以上のボビンに対して、1本の巻線を各ボビンの巻回部
    に連続的に巻回することを特徴とするボビンユニットの
    製造方法。
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