JPH11332185A - 巻線方法及び巻線機 - Google Patents

巻線方法及び巻線機

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JPH11332185A
JPH11332185A JP10142069A JP14206998A JPH11332185A JP H11332185 A JPH11332185 A JP H11332185A JP 10142069 A JP10142069 A JP 10142069A JP 14206998 A JP14206998 A JP 14206998A JP H11332185 A JPH11332185 A JP H11332185A
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wound
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conductor
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竜行 宮坂
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度で整列度が高く、占積率の高い高品質
の巻線が行えるようにした、巻線方法及び巻線機を提供
すること。 【解決手段】 バックテンションの掛けられている導線
4をノズル13から繰り出しつつ分割積層コア3に所定
の巻装予定線に沿って整列巻きする際に、ノズル13か
ら繰り出される導線4をサポート機構14によって分割
積層コア3側に向けて押圧することにより導線4に糸巻
き状の巻ぐせを付与しつつ分割積層コア3に巻き付け
る。分割積層コア3に向けて凸となる糸巻き状に成形さ
れた導線4は分割積層コア3に良好に密着し、導線4の
線径が太い場合であっても高精度で整列度が高く占積率
の高い高品質の巻線が行える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動機の固定子用
分割積層コア等の被巻装部材に導線を巻装するための巻
線方法、及び電動機の固定子用分割積層コア等の被巻装
部材に導線を自動巻装するのに好適な巻線機に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、電動機の固定子用分割積層コア等
の被巻装部材に導線を巻装する方法として、被巻装部材
である積層コアを回転させておきこの回転する積層コア
に導線を巻きつけて行う方法や、積層コアのまわりにノ
ズルを移動させて巻線を行う方法等が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、何れの
方法においても、導線の線径が太くなると導線の剛性が
増すことにより導線の変形の自由度が低下し、積層コア
等に導線を巻装する際、積層コア等の角部にあてられた
導線を積層コアに沿って略90°に曲げることができな
くなる。この結果、導線は積層コアの角部において円弧
を描くようにして曲がるようになり、結局導線の巻層が
積層コアの表面から浮いてしまい、導線を積層コアに整
列且つ密着して巻装することができず、占積率が低下し
てしまうという問題点を有していた。
【0004】本発明の目的は、したがって、従来技術に
おける上述の問題点を解決することができるようにし
た、高精度で整列度が高く、占積率の高い高品質の巻線
が行えるようにした、改善された巻線方法及び巻線機を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の特徴は、バックテンションの掛けられている
導線をノズルから繰り出しつつ分割積層コア等の被巻装
部材に所定の巻装予定線に沿って巻き付けて整列巻きす
るための方法であって、前記ノズルから繰り出される前
記導線を前記被巻装部材側に向けて押圧することにより
巻ぐせを付与しつつ前記被巻装部材に巻き付けるように
した点にある。
【0006】ノズルから繰り出される導線が被巻装部材
側に向けて押圧されると、導線が被巻装部材に向けて凸
となる糸巻き状に成形される。この結果、導線を被巻装
部材、或いは被巻装部材に既に巻かれている導線層に密
着させることができるので、導線の線径が太い場合であ
っても、高精度で整列度が高く、占積率の高い高品質の
巻線が行える。
【0007】本発明によれば、被巻装部材を回転可能な
テーブルにセットし、テーブルを回転させつつ巻ぐせの
つけられた導線を前記被巻装部材に巻き付けるようにす
ることもできる。さらに、ノズルとテーブルとの間に導
線押圧用のサポート機構を設け、ノズルから繰り出され
た導線をサポート機構を通過させることにより導線に所
要の巻ぐせを付与するようにすることもできる。
【0008】また、テーブルを回転面内で直交する2方
向に移動可能な構成とし、導線が被巻装部材の角部に当
接したときに、サポート機構と該角部との間の距離がノ
ズルとサポート機構との間の距離と実質的に等しくなる
ようテーブルを回転させつつテーブルの位置を上記2方
向に沿って制御するようにすることもできる。テーブル
にセットされた被巻装部材をこのように位置調節するこ
とにより、巻ぐせのつけられた導線をより一層高精度且
つ高整列度で被巻装部材に巻装することができる。
【0009】本発明の他の特徴は、バックテンションの
与えられている導線をノズルから繰り出しつつ分割積層
コア等の被巻装部材に整列巻きするための巻線機であっ
て、前記被巻装部材をセットするためのテーブルと、該
テーブルを回転させるためのテーブル駆動装置と、前記
ノズルと前記被巻装部材との相対位置を調節するため前
記ノズルを所定方向に沿って位置調節するためのノズル
位置調節手段と、前記被巻装部材に対する巻装予定線上
に前記ノズルから繰り出された前記導線が順次位置する
よう前記テーブル駆動装置と前記位置調節手段とを制御
するための制御ユニットと、前記ノズルと前記被巻装部
材との間を通過する前記導線の未巻装部を前記被巻装部
材側に向けて押圧して前記導線に巻ぐせを付与するため
のサポート機構とを備えて成る点にある。
【0010】テーブル駆動装置によって回転駆動されて
いるテーブルにセットされた被巻装部材にはその回転に
つれてノズルから繰り出された導線が巻装される。被巻
装部材に導線が1ターン巻かれる毎に、ノズル位置調節
手段によってノズルを所定方向に沿って導線の線径分だ
け移動させることにより、導線が整列巻きされる。ノズ
ルから繰り出された未巻装の導線は被巻装部材に巻き付
けられる前にサポート機構により巻ぐせが付与される。
この巻ぐせは被巻装部材に向けて凸となる糸巻き状の形
状となり、導線を被巻装部材に、又は被巻装部材に既に
巻かれている導線層に密着させることができる。この結
果、占積率の高い高品質の巻線が行える。
【0011】本発明によれば、サポート機構を、ノズル
と一体に移動するようノズルの導線出口側近くに設けら
れた滑車状の部材を備えて成る構成とすることもでき
る。
【0012】本発明によれば、バックテンションの与え
られている導線をノズルから繰り出しつつ分割積層コア
等の被巻装部材に整列巻きするための巻線機において、
前記被巻装部材をセットするためのテーブルと、該テー
ブルを回転及び回転面内で直交する2方向に移動させる
ためのテーブル駆動装置と、前記ノズルと前記被巻装部
材との相対位置を調節するため前記ノズルを所定方向に
沿って位置調節するためのノズル位置調節手段と、前記
被巻装部材に対する巻装予定線上に前記ノズルから繰り
出された前記導線が順次位置するよう前記テーブル駆動
装置と前記位置調節手段とを制御するための制御ユニッ
トと、前記ノズルと前記被巻装部材との間を通過する前
記導線の未巻装部を前記被巻装部材側に向けて押圧して
前記導線に巻ぐせを付与するためのサポート機構とを備
えて成る巻線機が提案される。
【0013】本発明によれば、前記制御ユニットがコン
ピュータ装置として構成され、該コンピュータ装置内の
メモリには制御プログラムと前記被巻装部材及び前記導
線に関するデータとが格納されており、前記制御プログ
ラムと前記データとに従って前記テーブル駆動装置と前
記位置調節手段とを制御するための制御データがソフト
ウェア処理によって得られるように構成することもでき
る。
【0014】本発明によれば、前記制御データがSER
COSインターフェースカードから光ケーブルを介して
前記テーブル駆動装置と前記位置調節手段との各データ
を駆動するためのアンプに供給される構成とすることも
できる。
【0015】本発明によれば、前記制御ユニットが、前
記被巻装部材の角部に前記導線が当接したときに、前記
サポート機構と該角部との間の距離が前記ノズルと前記
サポート機構との間の距離と実質的に等しくなるよう、
前記テーブルを回転させつつ前記テーブルの位置を前記
2方向に沿って制御する構成とすることもできる。
【0016】本発明によれば、前記制御プログラムがカ
ムプロファイル記述方式のカムプログラムを含んでお
り、前記テーブル駆動装置には前記テーブルを回転させ
るための回転モータと前記テーブルを前記2方向に移動
させるためのX軸モータとY軸モータとを設け、前記テ
ーブル駆動装置が機械的カムの使用なしに前記制御ユニ
ットによって三軸制御される構成とすることもできる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例につき詳細に説明する。
【0018】図1は、本発明による巻線方法によりAC
サーボモータの分割積層コアに巻線を施すための巻線機
の実施の形態の一例を示す構成図である。巻線機1は、
移動テーブル2にセットされている分割積層コア3に巻
装するための導線(マグネットワイヤー)4を供給する
ためのボビン5を備えている。ボビン5には、パウダク
ラッチ6を介してテンション付与のためのインダクショ
ンモータ7が連結されており、パウダクラッチ6とイン
ダクションモータ7とによりボビン5から繰り出される
導線4に所要のバックテンションを与えるためのテンシ
ョン装置8が構成されている。
【0019】移動テーブル2には、X軸モータ9、Y軸
モータ10及びθ軸モータ11を含んで成るテーブル駆
動装置12が取り付けられている。テーブル駆動装置1
2は、θ軸モータ11によって移動テーブル2をその上
面2Aに平行な水平面内で回転させることができるほ
か、X軸モータ9及びY軸モータ10によってこの水平
面において直交するX軸方向及びY軸方向に沿って移動
テーブル2を移動させることができる。
【0020】なお、移動テーブル2を上述の如く、X
軸、Y軸、θ軸の三軸を用いて上述の如く移動及び回転
させるためのテーブル駆動装置12の機械的構成それ自
体は公知であるから、ここでは、テーブル駆動装置12
についてのこれ以上詳しい説明は省略する。
【0021】符号13で示されるのは、ボビン5から供
給される導線4の分割積層コア3への繰り出し位置を定
めるためのノズルである。ノズル13は導線4の線径に
応じた貫通孔を有するスリーブ状の公知の部材であり、
ノズル13から繰り出された導線4が分割積層コア3に
後述の如くして巻回される。
【0022】ノズル13の導線出口側の近くには、ノズ
ル13から繰り出された導線4の未巻装部分に巻ぐせを
付与するためのサポート機構14が設けられている。本
実施の形態では、サポート機構14は滑車状のローラ部
材14Aを支持軸14Bに回動自在に支持した構成とな
っている。
【0023】ノズル13から繰り出された導線4に対し
サポート機構14によって常に所要の巻ぐせが付与され
るよう、ノズル13とサポート機構14とは図示しない
フレームに所定の位置関係となるように固定されて一体
化されている。
【0024】上述の如く一体化されたノズル13とサポ
ート機構14とを、移動テーブル2の回転面に対して垂
直の方向であるZ軸方向に沿って移動させるため、Z軸
モータ15を含んで成るノズル位置調節機構16が設け
られている。
【0025】ノズル位置調節機構16によってノズル1
3をZ軸方向に沿って移動させることにより、ノズル1
3から繰り出される導線4の分割積層コア3への巻付位
置を変更することができる。ここで、Z軸モータ15
は、導線4の分割積層コア3への巻付け位置の変更の
他、分割積層コア3の動きに合わせて導線4の供給位置
を微妙に調整し、これにより導線4を所定の巻装予定線
上に精度良く位置させることができる。
【0026】X軸モータ9、Y軸モータ10、θ軸モー
タ11及びZ軸モータ15を用いた4軸制御により、ノ
ズル13から繰り出される導線4を分割積層コア3に対
する巻装予定線上に順次位置させるため、制御装置17
が設けられている。
【0027】制御装置17は、コンピュータを用いて構
成され、所要の制御プログラムの実行により各軸毎の制
御信号、すなわち、X軸制御信号CX、Y軸制御信号C
Y、θ軸制御信号Cθ及びZ軸制御信号CZを出力し、
対応して設けられたアンプ18〜21を介してX軸駆動
信号SX、Y軸駆動信号SY、θ軸駆動信号Sθ及びZ
軸駆動信号SZが出力される。X軸駆動信号SX、Y軸
駆動信号SY、θ軸駆動信号Sθ及びZ軸駆動信号SZ
は、X軸モータ9、Y軸モータ10、θ軸モータ11及
びZ軸モータ15に夫々与えられ、移動テーブル2の回
転及びX、Y移動制御が実行されると共に、ノズル13
の位置制御が行われることにより、導線4が分割積層コ
ア3に整列巻きされる。このとき、導線4は、テンショ
ン装置8により張力を調整されながらノズル13から繰
り出される。
【0028】次に、図2を参照しながら、巻線機1によ
る巻線動作について説明する。図2の(A)に示される
巻線開始状態(0度位置)にあっては、分割積層コア3
の角部31である巻始め位置STが、ノズル13の軸線
a上であって、且つノズル13の出口端131とサポー
ト機構14のローラ部材14Aの中心との距離Lと同じ
距離だけローラ部材14Aの中心からノズル13と反対
側に離れた位置に位置するよう、移動テーブル2がテー
ブル駆動装置12のX軸モータ9及びY軸モータ10に
よって位置決めされている。
【0029】ここで、図2の(A)において分割積層コ
ア3の巻始め位置STがある位置、すなわち、軸線a上
であって、ノズル13の出口端131から分割積層コア
3方向に向かって距離2Lの位置、を以後、導線供給点
Qと称する。
【0030】図2の(A)から判るように、サポート機
構14のローラ部材14Aは軸線aにかかるように配置
されているので、ノズル13から繰り出された導線4は
ローラ部材14Aによって移動テーブル2側に押圧され
た状態となっている。
【0031】制御装置17においてθ軸モータ11を回
転させる制御が開始され、移動テーブル2が回転を開始
すると、移動テーブル2はX軸モータ9及びY軸モータ
10によって導線4が必ず導線供給点Qを通過するよう
に位置制御される。
【0032】この結果、分割積層コア3が45度回転し
た図2の(B)の状態では、導線4が導線供給点Qを通
って分割積層コア3に達しており、分割積層コア3が9
0度回転した図2の(C)の状態では、分割積層コア3
の角部32が導線供給点Qに丁度一致している。同様
に、分割積層コア3が135度回転した図2の(D)の
状態では、導線4が導線供給点Qを通って分割積層コア
3に達しており、分割積層コア3が180度回転した図
2の(E)の状態では、分割積層コア3の角部33が導
線供給点Qに丁度一致している。
【0033】このように、巻線機1によれば、ノズル1
3を通った導線4を、サポート機構14のローラ部材1
4Aにより分割積層コア3に向かって押し付けると、導
線4はローラ部材14Aの周面で円弧状にしごかれて成
形されてから分割積層コア3の角部31、32、33、
に順次あたるので、分割積層コア3のこれらの角部を支
点にして90度に曲げ成形されながら巻線されることに
なる。この時、テンション装置8により張力を強く調整
すると、なおいっそうきつく曲げ成形されながら巻線が
できるので、導線4の良好な密着巻きを実現できる。
【0034】なお、分割積層コア3がさらに半回転し
(180〜360度の回転)した場合の45度毎の様子
は図2の(A)〜(E)に示す状態と同様であるから、
対応する回転角度状態をカッコ内に記すに止める。
【0035】図3には、X軸モータ9及びY軸モータ1
0により移動テーブル2を上述の如く移動させるために
必要な、θ軸の各回転角度におけるX軸方向移動量とY
軸方向移動量との一例がそれぞれ符号(イ)、(ロ)で
示されている。
【0036】図4は図3に示したようにX軸方向及びY
軸方向の移動を同時に行った場合の、移動テーブル2の
X軸方向移動量とY軸方向移動量との間の関係を示すグ
ラフである。
【0037】このように、導線4が必ず導線供給点Qを
通過するようX軸モータ9及びY軸モータ10によって
移動テーブル2の位置制御を行いながら、導線4を分割
積層コア3に巻装するが、分割積層コア3に巻装される
導線4に与えられているバックテンションのため、導線
4がサポート機構14のローラ部材14Aを通過すると
き分割積層コア3に対して凸となるような巻ぐせが与え
られる。このため、サポート機構14を通過した導線4
は分割積層コア3の角部で90度に曲げ成形されること
となり、分割積層コア3に対する良好な密着性を有し、
特に分割積層コア3の角部において導線4が浮き上がる
という状態が解消される。この結果、巻線機1によって
分割積層コア3に導線4を巻装した場合、占積率が従来
に比べて高くなり、高品質の巻線状態を得ることができ
る。
【0038】なお、移動テーブル2が1回転して導線4
が分割積層コア3に1ターン巻かれたならば、制御装置
17からの指令によりZ軸モータ15が導線4の線径分
だけノズル13を上方に移動させ、次の巻線を同様にし
て実行することができる。
【0039】このようにして、1ターン巻く毎に、移動
テーブル2が180°〜270°の回転状態になってい
るときにZ軸モータ15によりノズル13を導線4の線
径分だけ移動させることにより、分割積層コア3上に導
線4を整列巻きさせることができる。
【0040】分割積層コア3に対する1段目の整列巻き
が上述の如くして行われたならば、1段目の巻線の上
に、2段目の整列巻きを同様にして行う。1段目から2
段目への移行時には、ノズル13は導線4の線径の1/
2だけ移動させることにより、1段目の巻線の各谷の部
分に2段目の巻線を行い、これにより、より一層占積率
を高めることができる。図5には、このようにして移動
テーブル2に積層巻きされた導線4の状態の一例が断面
して示されている。
【0041】巻線機1によれば、ノズル13と分割積層
コア3との位置関係をZ軸モータ15によって微妙に調
整することができ、且つ、導線4を、分割積層コア3に
押しつけながら巻線することができるので、導線4は分
割積層コア3にあわせて成形しながら巻線される。この
結果、今まで不可能であった導線4の線径が太い場合で
も、図5に示すように占積率の高い整列した、しかも高
精度で品質の良い巻線が自動で実施され、今後需要が予
想される大容量タイプの巻線方法としても有効である。
【0042】図6には、テーブル駆動装置12によって
移動テーブル2を図3及び図4に示されるように移動さ
せるために必要な制御信号を得るための、コンピュータ
を用いた制御システムのより具体的な構成例が示されて
いる。
【0043】図6に示した制御システム30において、
符号40で示される制御部が制御装置17に対応してい
る。制御部40は、CPU41、メモリ42及び通信制
御ユニットであるSERCOSインターフェースカード
(I/F)43がバスライン44に接続されて成るコン
ピュータ装置として構成されている。メモリ42には、
予め制御プログラムが格納されていると共に、分割積層
コア3の寸法データ及び導線4の線径等の必要なデータ
が格納されている。これらのデータは、図示しないテン
キー入力装置を用いることによりメモリ42に格納する
ことができる。また、制御プログラムは、カムプロファ
イル記述方式のカムプログラムを含んでおり、これによ
り移動テーブル2をテーブル駆動装置12によって図3
及び図4に示されるように移動させるために必要な各軸
のモータ駆動用の制御信号を得ることができるようにな
っている。この結果、制御部40からの信号によって各
軸のモータを駆動するだけで移動テーブル2を図3及び
図4に示されるように移動させることができる。このた
め、テーブル駆動装置12は機械的なカム装置を全く必
要としないので、テーブル駆動装置12の機械的構成が
著しく簡単となる。
【0044】CPU41において、データを用いて制御
プログラムに従って実行される演算処理の結果は、SE
RCOSインターフェースカード43を介してシリアル
通信ライン45に送り出される。このシリアル通信ライ
ン45は光ケーブルで、直接アンプ18〜21及び入出
力インターフェース46を駆動する構成となっている。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、上述の如く、ノズルか
ら繰り出される導線を被巻装部材側に向けて押圧するこ
とにより、導線を被巻装部材に向けて凸となる糸巻き状
に成形しつつ、被巻装部材に導線を巻装するようにした
ので、導線を被巻装部材、或いは被巻装部材に既に巻か
れている導線層に良好に密着させることができ、導線の
線径が太い場合であっても、高精度で整列度が高く、占
積率の高い高品質の巻線が行える。
【0046】また、テーブルを回転面内で直交する2方
向に移動可能な構成とし、導線が被巻装部材の角部に当
接したときに、サポート機構と該角部との間の距離がノ
ズルとサポート機構との間の距離と実質的に等しくなる
ようテーブルを回転させつつテーブルの位置を上記2方
向に沿って制御することにより、巻ぐせのつけられた導
線をより一層高精度且つ高整列度で被巻装部材に巻装す
ることができる。
【0047】また、テーブルの所要の移動を機械的なカ
ム装置を必要とすることなく実行できるので、テーブル
駆動装置の機械的構成を著しく簡単にすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による巻線方法によりACサーボモータ
の分割積層コアに巻線を施すための巻線機の実施の形態
の一例を示す構成図。
【図2】図1に示した巻線機による分割積層コアへの導
線の巻装動作を説明するための説明図。
【図3】図1に示した巻線機において分割積層コアに供
給される導線が導線供給点を通過するように移動テーブ
ルを移動させるために必要なX軸モータ及びY軸モータ
による移動テーブルの回転角度に対するX軸方向移動量
とY軸方向移動量との各変化状態の一例を示すグラフ。
【図4】図3に示したようにX軸方向及びY軸方向の移
動を同時に行った場合の、移動テーブルのX軸方向移動
量とY軸方向移動量との間の関係を示すグラフ。
【図5】図1に示した巻線機によって分割積層コアに積
層巻きされた導線の状態の一例を断面して示す断面図。
【図6】テーブル駆動装置の駆動に必要な制御信号を得
るための、コンピュータを用いて構成された制御システ
ムの具体的構成例を示すブロック図。
【符号の説明】
1 巻線機 2 移動テーブル 3 分割積層コア 4 導線 8 テンション装置 9 X軸モータ 10 Y軸モータ 11 θ軸モータ 12 テーブル駆動装置 13 ノズル 14 サポート機構 14A ローラ部材 15 Z軸モータ 16 ノズル位置調節機構 17 制御装置 30 制御システム 40 制御部 41 CPU 42 メモリ 43 SERCOSインターフェースカード 45 シリアル通信ライン ST 巻始め位置 Q 導線供給点 SX X軸駆動信号 SY Y軸駆動信号 SZ Z軸駆動信号 Sθ θ軸駆動信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 豊士 東京都豊島区北大塚1丁目15番1号 山洋 電気株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バックテンションの掛けられている導線
    をノズルから繰り出しつつ分割積層コア等の被巻装部材
    に所定の巻装予定線に沿って巻き付けて整列巻きするた
    めの方法であって、 前記ノズルから繰り出される前記導線を前記被巻装部材
    側に向けて押圧することにより巻ぐせを付与しつつ前記
    被巻装部材に巻き付けるようにしたことを特徴とする巻
    線方法。
  2. 【請求項2】 前記被巻装部材を回転可能なテーブルに
    セットし、該テーブルを回転させつつ巻ぐせのつけられ
    た前記導線を前記被巻装部材に巻き付けるようにした請
    求項1記載の巻線方法。
  3. 【請求項3】 前記ノズルと前記テーブルとの間に導線
    押圧用のサポート機構を設け、前記ノズルから繰り出さ
    れた前記導線を該サポート機構を通過させることにより
    前記導線に所要の巻ぐせを付与するようにした請求項2
    記載の巻線方法。
  4. 【請求項4】 前記テーブルを回転面内で直交する2方
    向に移動可能な構成とし、前記導線が前記被巻装部材の
    角部に当接したときに、前記サポート機構と該角部との
    間の距離が前記ノズルと前記サポート機構との間の距離
    と実質的に等しくなるよう前記テーブルを回転させつつ
    前記テーブルの位置を前記2方向に沿って制御するよう
    にした請求項3記載の巻線方法。
  5. 【請求項5】 バックテンションの与えられている導線
    をノズルから繰り出しつつ分割積層コア等の被巻装部材
    に整列巻きするための巻線機であって、 前記被巻装部材をセットするためのテーブルと、 該テーブルを回転させるためのテーブル駆動装置と、 前記ノズルと前記被巻装部材との相対位置を調節するた
    め前記ノズルを所定方向に沿って位置調節するためのノ
    ズル位置調節手段と、 前記被巻装部材に対する巻装予定線上に前記ノズルから
    繰り出された前記導線が順次位置するよう前記テーブル
    駆動装置と前記位置調節手段とを制御するための制御ユ
    ニットと、 前記ノズルと前記被巻装部材との間を通過する前記導線
    の未巻装部を前記被巻装部材側に向けて押圧して前記導
    線に巻ぐせを付与するためのサポート機構とを備えて成
    ることを特徴とする巻線機。
  6. 【請求項6】 前記サポート機構が、前記ノズルと一体
    に移動するように前記ノズルの導線出口側近くに設けら
    れた滑車状の部材を備えて成っている請求項5記載の巻
    線機。
  7. 【請求項7】 バックテンションの与えられている導線
    をノズルから繰り出しつつ分割積層コア等の被巻装部材
    に整列巻きするための巻線機であって、 前記被巻装部材をセットするためのテーブルと、 該テーブルを回転及び回転面内で直交する2方向に移動
    させるためのテーブル駆動装置と、 前記ノズルと前記被巻装部材との相対位置を調節するた
    め前記ノズルを所定方向に沿って位置調節するためのノ
    ズル位置調節手段と、 前記被巻装部材に対する巻装予定線上に前記ノズルから
    繰り出された前記導線が順次位置するよう前記テーブル
    駆動装置と前記位置調節手段とを制御するための制御ユ
    ニットと、 前記ノズルと前記被巻装部材との間を通過する前記導線
    の未巻装部を前記被巻装部材側に向けて押圧して前記導
    線に巻ぐせを付与するためのサポート機構とを備えて成
    ることを特徴とする巻線機。
  8. 【請求項8】 前記制御ユニットが、コンピュータ装置
    から成り、該コンピュータ装置内のメモリには制御プロ
    グラムと前記被巻装部材及び前記導線に関するデータと
    が格納されており、前記制御プログラムと前記データと
    に従って前記テーブル駆動装置と前記位置調節手段とを
    制御するための制御データがソフトウェア処理によって
    得られるように構成された請求項7記載の巻線機。
  9. 【請求項9】 前記制御データがSERCOSインター
    フェースカードから光ケーブルを介して前記テーブル駆
    動装置と前記位置調節手段との各データを駆動するため
    のアンプに供給される請求項8記載の巻線機。
  10. 【請求項10】 前記制御ユニットが、前記被巻装部材
    の角部に前記導線が当接したときに、前記サポート機構
    と該角部との間の距離が前記ノズルと前記サポート機構
    との間の距離と実質的に等しくなるよう、前記テーブル
    を回転させつつ前記テーブルの位置を前記2方向に沿っ
    て制御する請求項8記載の巻線機。
  11. 【請求項11】 前記制御プログラムがカムプロファイ
    ル記述方式のカムプログラムを含んでおり、前記テーブ
    ル駆動装置には前記テーブルを回転させるための回転モ
    ータと前記テーブルを前記2方向に移動させるためのX
    軸モータとY軸モータとを設け、前記テーブル駆動装置
    が機械的カムの使用なしに前記制御ユニットによって三
    軸制御される請求項10記載の巻線機。
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