JP3835869B2 - パイプおよび形材の曲げ加工方法 - Google Patents

パイプおよび形材の曲げ加工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パイプおよび形材の曲げ加工方法に係り、特に、パイプおよび形材の内部に中子を挿入して行うパイプおよび形材の曲げ加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パイプおよび形材に曲げ加工を施す際には、パイプおよび形材の内部に中子を挿入または配置して曲げ加工を行っていた。曲げ加工方法としては、引き曲げ加工、プレス曲げ加工、圧縮曲げ加工、CNC曲げ加工などが挙げられる。
【0003】
パイプおよび形材の引き曲げ加工方法の模式図を図1に示す。図1(a)は、引き曲げ加工前の状態を示しており、図1(b)は、引き曲げ加工終了後の状態を示している。
【0004】
図1(a)に示すように、引き曲げ加工装置10は、曲げ加工を行うべきパイプおよび形材(以下、パイプと呼ぶ)1の内部に、パイプ1の内部形状に略等しい断面を有し、かつ、中子支持パイプ2aによってパイプ1内部を移動自在に支持された中子2を挿入して設け、そのパイプ1の一方の側面にクランプダイレシーバー4と一体で、かつ、回転自在な曲げ型3を設け、パイプ1の他方の側面にクランプダイ5およびプレッシャーダイ6を設けたものである。
【0005】
ここで、クランプダイ5はパイプ1を曲げ型3、特にクランプダイレシーバー4に押し付けるための部材であり、プレッシャーダイ6はパイプ1を曲げ型3に押さえ付けるための部材である。
【0006】
先ず、パイプ1が曲げ型3と一体となったクランプダイレシーバー4に当接すべくクランプダイ5を所定の方向(図中では上方)に押し付けクランプし、プレッシャーダイ6がパイプ1に接触するように所定の方向(図中では上方)に移動させる。
【0007】
次に、図1(b)に示すように、曲げ型3の回転中心Oを固定したまま曲げ型3を回転(図中では、時計廻り)させて、クランプダイレシーバー4およびクランプダイ5で挾持されたパイプ1の引き曲げ加工を行う。
【0008】
引き曲げ加工終了後、中子2をB方向に移動させてパイプ1から抜き取ると共に、クランプダイ5およびプレッシャーダイ6を解放し、屈曲部を有したパイプ1を取り出す。
【0009】
この時、引き曲げ加工の途中(曲げ型が回転している途中)において、中子2の位置は曲げ型3の回転中心Oに対して相対的に変化させず常に一定である。
【0010】
従来の引き曲げ加工方法によって得られたパイプの屈曲部の模式図を図8に示す。図8(a)は、中子の先端の位置を曲げ開始点よりA方向側に位置させて引き曲げ加工を施した場合を示しており、図8(b)は、中子の先端の位置を曲げ開始点よりB方向側に位置させて引き曲げ加工を施した場合を示している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の引き曲げ加工方法において、中子2の先端の位置を曲げ開始点S1(引き曲げ開始時においては、曲げ開始点S1と、パイプ1と曲げ型3の接点Tは同じであり、引き曲げ加工中においては、曲げ開始点S 1 は常に変動する)よりA方向に位置させて引き曲げ加工を施すと、図8(a)に示すように、パイプ1の屈曲部の断面形状は良好であるが、パイプ1の曲げ開始点S1において、曲げ型3に対して追従しない非追従部41が見受けられたり、パイプ1の曲げ開始点S1の反対側面の部分および中子2の先端がパイプ1に当接する部分において、凸状変形部42,43が見受けられたりする。
【0012】
また、中子2の先端の位置を曲げ開始点S1 (接点T)よりB方向に位置させて引き曲げ加工を施すと、図8(b)に示すように、凸状変形部42,43の変形量は少なくなるが、パイプ1の屈曲部における断面形状の“つぶれ”44が見受けられたり、パイプ1の屈曲部内周側における“しわ”45が見受けられたりする場合がある。
【0013】
すなわち、従来の曲げ加工方法では、中子2の先端位置を曲げ加工中に任意に制御していないため、パイプ1の屈曲部に様々な外観不良が生ずる場合がある。また、単一の曲げ半径で曲げ加工を施した場合、人間の視覚では、パイプ1の屈曲部が凸状に見えて外観不良となる場合もある。
【0014】
そこで本発明は、上記課題を解決し、曲げ加工を施した後のパイプおよび形材の屈曲部の外観が良好なパイプおよび形材の曲げ加工方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1の発明は、パイプまたは形材を曲げ型を用いて所定の曲率に屈曲加工する曲げ加工方法において、屈曲すべき上記パイプまたは形材内に、そのパイプまたは形材の内部形状に略等しい断面を有する中子を挿入し、その中子の先端の位置を、引き曲げ開始時のパイプまたは形材と上記曲げ型の接点より引っ込んだ方向に位置させておいて引き曲げ加工を開始し、引き曲げ加工の途中で中子の先端の位置を上記接点より突き出た方向に移動させるようにしたものである。
【0016】
請求項2の発明は、パイプまたは形材を曲げ型を用いて所定の曲率に屈曲加工する曲げ加工方法において、屈曲すべき上記パイプまたは形材内に、そのパイプまたは形材の内部形状に略等しい断面を有する中子を挿入し、その中子の先端の位置を、引き曲げ開始時のパイプまたは形材と上記曲げ型の接点より突き出た方向に位置させておき、引き曲げ加工開始と同時に、中子の先端の位置を上記接点より引っ込んだ方向に移動させ、引き曲げ加工の中間時点位から、再度中子の先端の位置を上記接点より突き出た方向に移動させるようにしたものである。
【0017】
請求項3の発明は、曲げ型の接線方向に対して形材を供給し、その形材を順次、その曲げ型を通して所定の曲率に屈曲させる曲げ加工方法において、屈曲すべき上記形材内に、その形材の内部形状と略等しい断面を有する中子を設置し、その中子の先端の位置を、引き曲げ開始時の形材と上記曲げ型の接点より引っ込んだ方向に位置させておいて引き曲げ加工を開始し、引き曲げ加工の途中で中子の先端の位置を上記接点より突き出た方向に移動させるようにしたものである。
【0018】
請求項4の発明は、曲げ型の接線方向に対して形材を供給し、その形材を順次、その曲げ型を通して所定の曲率に屈曲させる曲げ加工方法において、屈曲すべき上記形材内に、その形材の内部形状と略等しい断面を有する中子を設置し、その中子の先端の位置を、引き曲げ開始時の形材と上記曲げ型の接点より突き出た方向に位置させておき、引き曲げ加工開始と同時に、中子の先端の位置を上記接点より引っ込んだ方向に移動させ、引き曲げ加工の中間時点位から、再度中子の先端の位置を上記接点より突き出た方向に移動させるようにしたものである。
【0019】
請求項5の発明は、引き曲げ加工の途中で中子の先端の位置を上記接点より突き出た方向に移動させた後、引き曲げ加工終了の直前に、中子の先端の位置を上記接点より引っ込んだ方向に移動させる請求項1又は3記載のパイプおよび形材の曲げ加工方法である。
【0020】
請求項6の発明は、上記中子は固定したまま、上記曲げ型を移動させてその中子の先端位置を変えるものである請求項1から5いずれかに記載のパイプおよび形材の曲げ加工方法である。
【0021】
以上の構成によれば、曲げ加工を施した後のパイプおよび形材の屈曲部の外観が良好なパイプおよび形材を得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0023】
本発明者らは鋭意研究した結果、曲げ加工の途中(曲げ型が回転している途中)において、中子の先端位置を曲げ型の回転中心に対して相対的に変えることによって、曲げ加工を施した後のパイプおよび形材の屈曲部の外観が良好なパイプおよび形材を得ることができるということを見出だした。
【0024】
本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法において用いるパイプおよび形材の横断面形状は特に限定するものではなく、パイプの横断面形状としては丸形、四角形などが挙げられ、形材の横断面形状としてはコ字型形状、I字型形状、H字型形状、L字型形状などが挙げられる。
【0025】
尚、本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法において用いられる曲げ加工装置自体は、従来のパイプおよび形材の曲げ加工方法において用いられる曲げ加工装置と基本的には同じである。
【0026】
本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法(引き曲げ加工方法)を、図1を用いて説明する。
【0027】
先ず、パイプ1曲げ型3と一体となったクランプダイレシーバー4に当接させるべくクランプダイ5を所定の方向(図中では上方)に押し付けクランプし、プレッシャーダイ6がパイプ1に接触するように所定の方向(図中では上方)に移動させる。パイプ1内には、中子支持パイプ2aによって中子支持パイプ2aの軸方向に移動自在に支持された中子2が挿入されている。
【0028】
次に、曲げ型3の中心Oを固定したまま曲げ型3を回転(図中では、時計廻り)させると共に、中子の先端位置を任意に変えて、クランプダイレシーバー4およびクランプダイ5で挾持されたパイプ1の曲げ加工を行う。
【0029】
中子2の先端位置を任意に変える方法として、曲げ型3は固定したままで中子2全体を動かすことによって中子2の先端位置を変える方法と曲げ型3は固定したままで中子2の先端部の一部を動かすことによって中子2の先端位置を変える方法の2通りが考えられる。
【0030】
曲げ型は固定したままで中子全体を動かすことによって中子の先端位置を変える方法を図2に示す。図2(a)は中子を中子支持パイプの軸方向に沿って動かす場合の側面図を示し、図2(b)、(c)は中子支持パイプを回転させて先端部の曲率が異なる中子全体を回転する場合の部分断面斜視図および側面図を示している。尚、図1と同様の部材には同じ符号を付している。
【0031】
曲げ型は固定したままで中子全体を動かすことによって中子の先端位置を変える方法としては、図2(a)に示すように、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された中子支持パイプ2aを軸方向に沿って動かしたり、図2(b)、(c)に示すように、同様の駆動装置(図示せず)などに接続された中子支持パイプ2aを回転させ、先端部の曲率が異なる中子全体を回転したりする方法が挙げられる。
【0032】
曲げ型は固定したままで中子の先端部の一部を動かすことによって中子の先端位置を変える方法を図3に示す。図3(a)、(b)は中子の先端部の一部を中子支持パイプの軸方向に沿って動かす場合の側面図を示し、図3(c)は中子の先端部の一部を中子支持パイプの軸方向と直角な方向に動かす場合の側面図を示し、図3(d)は中子の先端部の一部を傾けて動かす場合の側面図を示し、図3(e)は中子支持パイプ内部に挿入して設けた棒部材を回転させて曲率が異なる中子の先端部を回転する場合の側面図を示し、図3(f)は中子の先端部を傾けて動かす場合の側面図を示し、図3(g)、図3(h)は中子支持パイプ内部に挿入して設けた棒部材を回転させて中子の先端部のみを回転する場合の側面図および斜視図を示している。尚、図1と同様の部材には同じ符号を付している。
【0033】
曲げ型は固定したままで中子の先端部の一部を動かすことによって中子の先端位置を変える方法としては、
▲1▼ 図3(a)に示すように、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された中子支持パイプ2aの内部に、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された棒部材(図示せず)を挿入して設け、中子支持パイプ2aの軸方向に直角な方向に二分割された中子2の先端部の一部を、棒部材によって中子支持パイプの軸方向に沿って可動させる方法、
▲2▼ 図3(b)に示すように、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された中子支持パイプ2aの内部に、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された棒部材(図示せず)を挿入して設け、中子支持パイプ2aの軸方向に二分割された中子2の先端部の一部を、棒部材によって中子支持パイプの軸方向に沿って可動させる方法、
▲3▼ 図3(c)に示すように、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された中子支持パイプ2aの内部に、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された棒部材(図示せず)を挿入して設け、中子支持パイプ2aの軸方向に直角な方向に二分割された中子2の先端部の一部を、棒部材によって中子支持パイプの軸方向に直角な方向に可動させる方法、
▲4▼ 図3(d)に示すように、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された中子支持パイプ2aの内部に、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された棒部材(図示せず)を挿入して設け、中子支持パイプ2aの軸方向に直角な方向に二分割された中子2の先端部の一部を、棒部材によって傾動させる方法、
▲5▼ 図3(e)に示すように、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された中子支持パイプ2aの内部に、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された棒部材(図示せず)を挿入して設け、先端部の曲率が異なる中子2の先端部を中子支持パイプ2aの軸方向に二分割し、その中子2の先端部を棒部材によって回転させる方法、
▲6▼ 図3(f)に示すように、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された中子支持パイプ2aの内部に、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された棒部材(図示せず)を挿入して設け、中子支持パイプ2aの軸方向に二分割された中子2の先端部を、棒部材によって傾動させる方法、
▲7▼ 図3(g)、(h)に示すように、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された中子支持パイプ2aの内部に、油圧などで駆動する駆動装置(図示せず)などに接続された棒部材(図示せず)を挿入して設け、中子支持パイプ2aの軸方向に二分割された中子2の先端部を、棒部材によって回転させる方法などの7通りの方法が挙げられる。
【0034】
具体的には、中子2の先端の位置を曲げ開始点S1(接点T)よりB方向に位置させておいて引き曲げ加工を開始し、引き曲げ加工の途中で中子2の先端の位置を接点TよりA方向に移動させる。
【0035】
これによって、図8(a)、(b)に示したような引き曲げ加工終了後に、パイプ1の曲げ開始点S1 において、曲げ型3に対して追従しない非追従部41や、パイプ1の曲げ開始点S1 の反対側面の部分において、凸状変形部42が発生するのを防ぐと共に、パイプ1の屈曲部における断面形状の“つぶれ”44や、パイプ1の屈曲部内周側における“しわ”45の発生も防止することができる。
【0036】
これに付け加えて、曲げ型3およびクランプダイレシーバー4の位置を認識するための位置認識装置(図示せず)および駆動装置(図示せず)によって、引き曲げ加工終了(曲げ型の回転終了)の直前に中子2の先端位置をB方向に移動し始め、引き曲げ加工終了時点で、中子2の先端がパイプ1の外観上不具合とならない位置にくるように徐々に移動させることにより、パイプ1の屈曲部の断面形状が良好となり、かつ、中子2の先端がパイプ1に当接する部分において、凸状変形部43が発生するのを防ぐことができる。
【0037】
あるいは、引き曲げ加工開始前に中子2の先端の位置を曲げ開始点S1 (接点T)よりA方向に位置させておき、引き曲げ加工開始と同時に、中子2の先端の位置を接点TよりB方向に移動させ、位置認識装置(図示せず)および駆動装置(図示せず)によって引き曲げ加工の中間時点位から、再度、中子2の先端の位置を接点TよりA方向に移動させる。
【0038】
これによって、パイプ1の屈曲部における中間部付近を、パイプ1の屈曲部における両端部に対してやや潰れ気味に成形することが可能となり、視覚上、パイプ1の屈曲部が凸状に変形していないように見えるようになる。
【0039】
さらに、上記した中子2の先端位置の制御方法を組み合わせることにより、パイプ1の屈曲部の外観形状を更に良好にすることができると共に、パイプ1の屈曲部をわざと偏平に屈曲させてパイプ1の屈曲部における両端部のつなぎを滑らかにすることができ、また、パイプ1の“割れ”および“しわ”等の発生も防止することができる。
【0040】
最後に、引き曲げ加工が終了した後、中子2をB方向に移動させてパイプ1から抜き取ると共に、クランプダイ5およびプレッシャーダイ6を解放し、屈曲部を有したパイプ1を取り出す。
【0041】
本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法においては、引き曲げ加工の終了直前に、曲げ型3の回転途中に徐々に中子2の先端位置を移動させているが、特にこの方法に限定するものではなく、曲げ型3の回転途中における中子2の先端位置の移動を数回繰り返してもよい。また、曲げ型3の回転を一時停止させ、中子2の先端位置を移動させた後に、再度、曲げ型3の回転を始動させてもよい。
【0042】
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。
【0043】
本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法においては、曲げ型3は固定したままで中子2自体または中子2の一部を動かすことによって中子2の先端の相対位置を変えているが、中子2は固定したままで曲げ型3自体を動かすことによって中子2の先端の相対位置を変える方法もある。
【0044】
中子は固定したままで曲げ型自体を動かすことによって中子の先端位置を変える引き曲げ加工方法の模式図を図4に示す。尚、図1と同様の部材には同じ符号を付している。
【0045】
図4に示すように、先ず、パイプ(図示省略)が曲げ型3Aと一体となったクランプダイレシーバー4Aに当接すべくクランプダイ(図示せず)を所定の方向に押し付けクランプし、プレッシャーダイ(図示せず)がパイプに接触するように所定の方向に移動させる。パイプ内には、中子支持パイプ2aによって支持された中子2が挿入・固定されている。
【0046】
この時におけるパイプと曲げ型3Aの接点はT1 であり、中子2の先端と接点T1 の距離はL1 である。
【0047】
次に、曲げ型3Aを所定の方向(図中では反時計廻り方向)に所定の角度(図中では90°)回転させると共に、曲げ型3Aおよびクランプダイレシーバー4A全体を移動させて、クランプダイレシーバー4Aおよびクランプダイで挾持されたパイプの曲げ加工を行う。
【0048】
図中の実線で表される曲げ型3Aおよびクランプダイレシーバー4Aを移動させることによって、図中の点線で表される曲げ型3Bおよびクランプダイレシーバー4Bとなり、中心がO1 からO2 に移動する。また、パイプと曲げ型3Aの接点はT1 であったが、この移動によってパイプと曲げ型3Bの接点はT2 となり、中子2の先端と接点T2 の距離はL2 となる。
【0049】
すなわち、中子2は固定したままで曲げ型3A自体を動かすことによって、パイプと曲げ型の接点の位置が変わるため、結果的に中子2の先端位置を相対的に変えることができる。
【0050】
本実施の形態によるパイプおよび形材の曲げ加工方法においても、本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法と同様の作用効果が得られることは言うまでもない。
【0051】
本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法のプレス曲げ加工装置への適用例を示す模式図を図5に、本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法の圧縮曲げ加工装置への適用例を示す模式図を図6に、本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法のCNC曲げ加工装置への適用例を示す斜視図および模式図を図7に示す。図5(a)はプレス曲げ加工前の状態を示し、図5(b)はプレス曲げ加工途中の状態を示し、図7(a)はCNC曲げ加工装置の斜視図を示し、図7(b)は図7(a)の要部を拡大した縦断面図を示している。尚、図1と同様の部材には同じ符号を付している。
【0052】
また、本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法は、図1に示したように引き曲げ加工装置10のみに限らず、図5に示すプレス曲げ加工装置20、図6に示す圧縮曲げ加工装置30、および図7に示すCNC曲げ加工装置40においても適用することが可能であり、図5、図6、および図7に示すようにパイプ1内部に中子2を挿入し、中子2の先端位置を任意に変えて用いればよい。
【0053】
本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法は、塑性加工が可能な材料であればいかなる材料(例えば、鉄、アルミニウムなどの金属)にも適用することが可能である。
【0054】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0055】
(1) パイプおよび形材の内部に挿入して設けられた中子の先端位置を任意に変えることによって、パイプおよび形材の屈曲部において、曲げ型に対して追従しない非追従部や凸状変形部が発生するのを防ぐと共に、断面形状の“つぶれ”や屈曲部内周側における“しわ”の発生を防止することができる。
【0056】
(2) パイプおよび形材の内部に挿入して設けられた中子の先端位置を任意に変えることによって、パイプおよび形材の屈曲部の中間部付近を、屈曲部の両端部に対してやや潰れ気味に成形することができ、視覚上、パイプおよび形材の屈曲部が凸状に変形していないように見えるようになる。
【0057】
(3) (1)および(2)を組み合わせることにより、パイプおよび形材の屈曲部の外観形状を更に良好にすることができると共に、屈曲部をわざと偏平に屈曲させて屈曲部における両端部のつなぎを滑らかにすることができ、また、パイプおよび形材の“割れ”及び“しわ”等の発生も防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパイプおよび形材の引き曲げ加工方法の模式図である。
【図2】曲げ型は固定したままで中子全体を動かすことによって中子の先端位置を変える方法を示す図である。
【図3】曲げ型は固定したままで中子の先端部の一部を動かすことによって中子の先端位置を変える方法を示す図である。
【図4】中子は固定したままで曲げ型自体を動かすことによって中子の先端位置を変える引き曲げ加工方法の模式図である。
【図5】本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法のプレス曲げ加工装置への適用例を示す模式図である。
【図6】本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法の圧縮曲げ加工装置への適用例を示す模式図である。
【図7】本発明のパイプおよび形材の曲げ加工方法のCNC曲げ加工装置への適用例を示す斜視図および模式図である。
【図8】従来の引き曲げ加工方法によって得られたパイプの屈曲部の模式図である。
【符号の説明】
1 パイプ(パイプおよび形材)
2 中子
3 曲げ型

Claims (6)

  1. パイプまたは形材を曲げ型を用いて所定の曲率に屈曲加工する曲げ加工方法において、屈曲すべき上記パイプまたは形材内に、そのパイプまたは形材の内部形状に略等しい断面を有する中子を挿入し、その中子の先端の位置を、引き曲げ開始時のパイプまたは形材と上記曲げ型の接点より引っ込んだ方向に位置させておいて引き曲げ加工を開始し、引き曲げ加工の途中で中子の先端の位置を上記接点より突き出た方向に移動させるようにしたことを特徴とするパイプおよび形材の曲げ加工方法。
  2. パイプまたは形材を曲げ型を用いて所定の曲率に屈曲加工する曲げ加工方法において、屈曲すべき上記パイプまたは形材内に、そのパイプまたは形材の内部形状に略等しい断面を有する中子を挿入し、その中子の先端の位置を、引き曲げ開始時のパイプまたは形材と上記曲げ型の接点より突き出た方向に位置させておき、引き曲げ加工開始と同時に、中子の先端の位置を上記接点より引っ込んだ方向に移動させ、引き曲げ加工の中間時点位から、再度中子の先端の位置を上記接点より突き出た方向に移動させるようにしたことを特徴とするパイプおよび形材の曲げ加工方法。
  3. 曲げ型の接線方向に対して形材を供給し、その形材を順次、その曲げ型を通して所定の曲率に屈曲させる曲げ加工方法において、屈曲すべき上記形材内に、その形材の内部形状と略等しい断面を有する中子を設置し、その中子の先端の位置を、引き曲げ開始時の形材と上記曲げ型の接点より引っ込んだ方向に位置させておいて引き曲げ加工を開始し、引き曲げ加工の途中で中子の先端の位置を上記接点より突き出た方向に移動させるようにしたことを特徴とするパイプおよび形材の曲げ加工方法。
  4. 曲げ型の接線方向に対して形材を供給し、その形材を順次、その曲げ型を通して所定の曲率に屈曲させる曲げ加工方法において、屈曲すべき上記形材内に、その形材の内部形状と略等しい断面を有する中子を設置し、その中子の先端の位置を、引き曲げ開始時の形材と上記曲げ型の接点より突き出た方向に位置させておき、引き曲げ加工開始と同時に、中子の先端の位置を上記接点より引っ込んだ方向に移動させ、引き曲げ加工の中間時点位から、再度中子の先端の位置を上記接点より突き出た方向に移動させるようにしたことを特徴とするパイプおよび形材の曲げ加工方法。
  5. 引き曲げ加工の途中で中子の先端の位置を上記接点より突き出た方向に移動させた後、引き曲げ加工終了の直前に、中子の先端の位置を上記接点より引っ込んだ方向に移動させる請求項1又は3記載のパイプおよび形材の曲げ加工方法。
  6. 上記中子は固定したまま、上記曲げ型を移動させてその中子の先端位置を変えるものである請求項1から5いずれかに記載のパイプおよび形材の曲げ加工方法。
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