JP6513977B2 - 成形加工に用いる金属積層体 - Google Patents
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例えば、特許文献1では、(製缶の先行技術)ワックスを添加したフィルムを用いて金属缶の内容物の取出しを容易にする金属貼り合わせ成形加工缶が提案されている(特許文献1)。
1)結晶性熱可塑性樹脂Aと非晶性熱可塑性樹脂Bとを含有する熱可塑性樹脂層Cと金属層Dとを有する金属積層体であって、
前記結晶性熱可塑性樹脂Aはシンジオタクチックポリスチレンであり、
前記非晶性熱可塑性樹脂Bはそのガラス転移温度(TgB)が、前記結晶性熱可塑性樹脂Aのガラス転移温度(TgA)よりも10℃以上高く、かつ前記結晶性熱可塑性樹脂Aの融点(TmA)よりも10℃以上低く、結晶性熱可塑性樹脂Aと非晶性熱可塑性樹脂Bとの重量比が、50:50〜90:10の範囲であり、そして
成形加工に用いられることを特徴とする金属積層体。
2)周波数1Hzで測定した熱可塑性樹脂層Cの弾性率が、以下の式(1)と(2)の関係を満足する上記1)記載の金属積層体。
0.4 ≦ Y2/Y1 ≦ 1.0 (1)
0.001≦ Y3/Y2 ≦ 0.14 (2)
(上記式(1)および(2)中の、Y1は結晶性熱可塑性樹脂Aのガラス転移温度よりも10℃低い温度における弾性率、Y2は結晶性熱可塑性樹脂Aのガラス転移温度よりも10℃高い温度における弾性率、Y3は結晶性熱可塑性樹脂Aのガラス転移温度よりも10℃高い温度から結晶性熱可塑性樹脂Aの融点よりも110℃低い温度における最も低い弾性率の値である。)
3)結晶性熱可塑性樹脂Aと非晶性熱可塑性樹脂Bとの溶解性パラメーターの差の絶対値が、0〜7(MJ/m3)0.5の範囲である上記1)記載の金属積層体。
4)非晶性熱可塑性樹脂がポリフェニレンエーテル、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリカーボネートからなる群より選ばれる少なくとも一種である上記1)記載の金属積層体。
5)非晶性熱可塑性樹脂Bがポリフェニレンエーテルである上記1)記載の金属積層体。
6)金属層がブリキ、ティンフリースチール、ティンニッケルスチール、アルミニウムの板であり、成形加工が製缶加工である上記1)〜5)のいずれかに記載の金属積層体。
7)金属層がブリキ、ティンフリースチール、ティンニッケルスチール、アルミニウムの板であり、成形加工が成形体への成形貼り合せ加工である上記1)〜5)のいずれかに記載の金属積層体。
なお、説明の便宜上、結晶性熱可塑性樹脂Aのガラス転移温度をTgA、結晶性熱可塑性樹脂Aの融点をTmA、非晶性熱可塑性樹脂Bのガラス転移温度をTgBと称する。
本発明における結晶性熱可塑性樹脂Aは、シンジオタクチックポリスチレンであり、ホモポリマーに限られず、TmAが確認できる範囲であれば、共重合されたものであっても良い。
本発明における結晶性熱可塑性樹脂Aは、高温での加工性を確保するため、TmAが200℃以上、さらに230℃以上、特に250℃以上であることが好ましい。TmAの上限は特に制限されないが、製膜の容易さから、360℃以下、さらに310℃以下が好ましい。
本発明における結晶性熱可塑性樹脂Aとしては、シンジオタクチックポリスチレンであり、ホモポリマーに限られず、TmAが確認でき、TmAが前記下限以上となる範囲であれば、共重合されたものであっても良い。
また、内容物の取出し性の観点からも、シンジオタクチックポリスチレンは好ましい。
スチレン系重合体の重量平均分子量は、好ましくは1.0×104以上3.0×106以下であり、さらに好ましくは5.0×104以上1.5×106以下であり、特に好ましくは1.1×105以上8.0×105以下である。
本発明における非晶性熱可塑性樹脂Bは、高温での加工性を確保するため、そのTgBが結晶性熱可塑性樹脂AのTgAよりも10℃以上高い。好ましいTgBの下限は、TgAよりも50℃高い温度(TgA+50℃)、さらにTgAよりも100℃高い温度(TgA+100℃)である。また、本発明における非晶性熱可塑性樹脂Bは、対形追従性を確保するため、そのTgBがTmAよりも10℃以上低い。好ましいTgBの上限は、TmAよりも30℃低い温度(TmA−30℃)、さらにTmAよりも50℃低い温度(TmA−50℃)である。
本発明における熱可塑性樹脂層Cを形成する熱可塑性樹脂組成物は、前述の結晶性熱可塑性樹脂Aと非晶性熱可塑性樹脂Bとを含有する。この際、本発明の効果の点からは、結晶性熱可塑性樹脂Aと非晶性熱可塑性樹脂Bとは相溶性に優れることが好ましい。そのような観点から、結晶性熱可塑性樹脂Aと非晶性熱可塑性樹脂Bとの溶解性パラメーターの差の絶対値は、0〜7(MJ/m3)0.5の範囲、さらに0〜5(MJ/m3)0.5の範囲、特に0〜3(MJ/m3)0.5の範囲にあることが好ましい。本発明における溶解性パラメーター(以下、SP値と略記することがある)とは、Fedor法により算出されたSP値を意味し、一例を挙げると、共重合体を含まない場合、ポリスチレンは18.0(MJ/m3)0.5であり、ポリフェニレンエーテルは20.7(MJ/m3)0.5であり、ポリエーテルイミドの一例(商品名:Ultem)は29.0(MJ/m3)0.5である。
結晶性熱可塑性樹脂Aと非晶性熱可塑性樹脂Bとの割合は、金属積層体としての使用する状況や樹脂種によって変わるので、それらに応じて適宜変更すればよいが、製膜性と対形追従性の観点から、重量比で50:50〜97:3の範囲、さらに60:40〜95:5の範囲、特に65:35〜90:10の範囲にあることが好ましい。
本発明における熱可塑性樹脂層Cは、前述の熱可塑性樹脂組成物からなる。
本発明の熱可塑性樹脂層Cは、本発明の効果の点から、周波数1Hzで測定した熱可塑性樹脂層の弾性率が、以下の式(1)と(2)の関係を満足することが好ましい。
0.4≦Y2/Y1≦1.0 (1)
0.001≦Y3/Y2≦0.14 (2)
Y3/Y2が下限未満では、成形加工後の離型性が損なわれやすく、他方上限を超えると対形追随性が損なわれやすい。好ましいY3/Y2の下限は0.001、さらに0.01、特に0.03である。また、好ましいY3/Y2の上限は0.14、さらに0.11、特に0.09である。
本発明における熱可塑性樹脂層の厚みは、3μm以上100μm以下とすることが好ましく、更には5μm以上50μm以下とすることが好ましい。
本発明における熱可塑性樹脂フィルムは、前述の熱可塑性樹脂層を有するフィルムであり、熱可塑性樹脂層のみの単層フィルムであってもよいし、含有する粒子種や量などを異にする複数のフィルム層からなる積層フィルムであっても良いし、さらに別のフィルム層を熱可塑性樹脂層の片面に積層した積層フィルムであってもよい。
別のフィルム層としては、後述の金属層との接着性を高める樹脂が用いられていることが好ましく、フィルム全体としての接着性を改善する役割を果たす接着層が設けられることが好ましい。
本発明における熱可塑性樹脂フィルムの製造方法は、特に限定されるものではなく、前述の熱可塑性樹脂組成物を溶媒に溶かしてキャストし、乾燥する方法でも、溶融押出してダイから押出す方法でも製造することができる。また、前述の通り、未配向のフィルムであっても良いし、さらに延伸処理を施して、一軸配向フィルム、さらに二軸配向フィルムとしても良い。延伸処理はロールによる延伸でもテンターによる延伸でも構わないし、二軸配向フィルムの場合、一軸方向に延伸した後、さらに直交する方向に再度延伸処理する逐次二軸延伸でも、同時に直交する2方向に延伸処理する同時二軸延伸でも構わない。また、延伸温度も用いる結晶性熱可塑性樹脂に応じて適宜調整すればよいが、通常TgAよりも10℃高い温度でTmAよりも50℃低い温度で延伸処理するのが好ましい。各方向の延伸倍率も特に制限されないが、分子鎖の配向を高める観点と延伸時の破断を抑える観点から2〜5倍程度が好ましい。
また、前述の結晶融解エンタルピーを具備させる観点から、熱固定処理することも好ましい。熱固定処理温度はTgAよりも100℃以上高い温度からTmAよりも10℃低い温度の間が好ましい。
本発明の金属積層体を形成する金属層Dとしては、特に製缶用金属板としては、ブリキ、ティンフリースチール、ティンニッケルスチール、アルミニウムの板が適切である。
金属層Dへの熱可塑性樹脂フィルムの貼り合わせは、例えば下記(ア)、(イ)の方法で行うことができる。
(ア)金属層Dをフィルムの融点以上に加熱しておいてフィルムを貼り合わせた後冷却し、金属層Dに接するフィルムの表層部(薄層部)を非晶化して密着させる。
(イ)フィルムにあらかじめ接着剤をプライマーコートしておき、この面と金属層Dを貼り合わせる。接着剤としては公知の樹脂接着剤、例えばエポキシ系接着剤、エポキシ−エステル系接着剤、アルキッド系接着剤を用いることができる。
前述の接着層の厚みは、フィルム全総厚みの5〜50%とすることが好ましく、更には10〜40%とすることが好ましい。上記範囲とすることにより、接着性が好適なものとなる。
(1)弾性率
JISK7244に基づいて、動的粘弾性測定装置(セイコーインスツルメンツ社製、DMS6100)を用い、引張りモード、周波数1Hz、昇温速度5℃/min、最小張力/圧縮比49mN、張力/圧縮力ゲイン1.0、力振幅初期値49mNで、25℃からTmAよりも110℃低い温度まで測定することにより、前述のY1、Y2およびY3を評価した。なお、測定は、離形層の面内における分子鎖がもっとも配向した方向について行った。分子鎖がもっとも配向している方向は屈折率を測定することによって確認することができる。
フィルムの厚みは電子マイクロメーターを用いて任意の位置を10点測定し、それらの平均値とした。
水との接触角公知の方法により、測定液として水を使用し、接触角計(協和界面科学(株)製CA−D型)を用いて、水のフィルム表面に対する静的接触角を求めた。
サンプルフィルムを、230℃に加熱した板厚0.25mmのティンフリースチールの両面に貼り合せ、水冷した後、150mm径の円板状に切り取り、絞りダイスとポンチを用いて4段階で深絞り加工し、55mm径の側面無継目容器(以下、「缶」と略す)を作成する。これらの缶の加工状況について観察し、下記の基準で評価する。
○:フィルムに異状なく加工され、フィルムに白化や破断が認められない。
△:フィルムの缶上部に白化が認められる。
×:フィルムの一部にフィルム破断が認められる。
加工性フィルムの融点+30℃に加熱したTFS鋼板(厚さ0.2mm)に70m/分でラミネート後、50℃の水槽で急冷した。該ラミネート鋼板をリダクション率20%で成形し、得られた缶の様子により下記のように加工性を判定した。
○:フィルムに白化、亀裂、重なり皺がない。
△:フィルムに重なり皺や少しの白化が見られるが、亀裂はない。
×:フィルムに白化、亀裂、重なり皺が見られる。
5cm□のフィルムを、卵と肉と小麦粉を3:2:1に混合した内容物を詰めたビーカーに入れた後、125℃、30分レトルトし、取出して、フィルムの重量変化を下記に従い判定した。
(取出し後のフィルム重量−処理前のフィルム重量)/処理前のフィルム×100
○:0〜10%
△:10〜50%
×:50%を超える
サンプル約20mgを測定用のアルミニウム製パンに封入して示差走査熱量計(DSC)(TA Instruments社製:商品名DSCQ100に装着し、室温(25℃)から20℃/分の速度で結晶性熱可塑性樹脂A融点より30℃高い温度まで昇温させて融点を測定し、その後サンプルを急冷してから再度20℃/分の速度で昇温してガラス転移温度(単位:℃)を測定した。
フィルム1mgにHFIP(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール):クロロホルム(1:1)0.5mlを加えて溶解(一晩)させ、測定直前にクロロホルム9.5mlを加えて、メンブレンフィルター0.1μmでろ過しGPC分析を行った。測定機器、条件は以下の通りである。なお、上記溶媒で十分に溶解できない場合は、別途溶媒を選択して行う。
GPC:HLC−8020 東ソー製
検出器:UV−8010 東ソー製
カラム:TSK−gelGMHHR・M×2 東ソー製
移動相:HPLC用クロロホルム
流速:1.0ml/min
カラム温度:40℃
検出器:UV(254nm)
注入量:200μl
較正曲線用試料:ポリスチレン(Polymer Laboratories製EasiCal“PS−1”)
<熱可塑性樹脂層>
結晶性熱可塑性樹脂Aとして、重量平均分子量3.0×105であり、13C−NMR測定でほぼ完全なシンジオタクチック構造であることが観察されるポリスチレン75質量部(TgA:91℃、TmA270℃、SP値:18)と、非晶性熱可塑性樹脂Bとして、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル(クロロホルム中で測定された固有粘度が0.32dl/g、TgBが210℃)25質量部と、酸化防止剤(C1)として、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:商品名IRGANOX1010、融点120℃、熱分解温度335℃)2質量部と、不活性微粒子として、多孔質シリカ粒子(平均粒径=1.7μm、圧縮率=66%、細孔容積=1.5ml/g、細孔平均径=10nm)100質量部に対してシリコーンオイル(信越シリコーン製、線状ジメチルポリシロキサン、KF−96−100CS)1質量部をスプレーで吹き付けた後、ミキサーに入れて攪拌したものを0.1質量部(得られる二軸延伸フィルム100質量%中に0.1質量%となる)とを配合し、樹脂組成物を得た。
この未延伸シートを110℃で縦方向(機械軸方向)に3.0倍延伸し、続いてテンターに導いた後、120℃で横方向(機械軸方向と厚み方向とに垂直な方向)に2.9倍延伸した。その後220℃で60秒間熱固定をし、さらに180℃まで冷却する間に横方向に1.5%弛緩処理をして、厚み15μmとなる二軸延伸フィルムを得てロール状に巻き取った。
得られた二軸延伸フィルムを、230℃に加熱した板厚0.25mmのティンフリースチールの両面に貼り合せ、水冷し、金属積層体を得た。
得られた二軸延伸フィルムおよび金属積層体の特性を表1に示す。
結晶性熱可塑性樹脂Aと非晶性熱可塑性樹脂Bの割合を表1に示す通り変更したほかは、実施例1と同様な操作を繰り返した。
得られた二軸延伸フィルムおよび金属積層体の特性を表1に示す。
実施例1において、未延伸シートの厚みを10μmになるよう調整したこと、延伸処理を施さなかったこと、そして、熱固定を180℃で180秒に変更したほかは、実施例1と同様な操作を繰り返した。
得られた熱可塑性樹脂フィルムおよび金属積層体の特性を表1に示す。
非晶性熱可塑性樹脂Bを含有させなかった以外は実施例8と同様な操作を繰り返した。
得られた二軸延伸フィルムおよび金属積層体の特性を表1に示す。
結晶性熱可塑性樹脂Aとして、イソフタル酸を15モル%(全繰り返し単位を基準として)共重合した固有粘度0.65dl/g(オルソクロロフェノール、35℃)のポリエチレンテレフタレートを120℃により乾燥し、270℃で溶融した後、ダイから押出して急冷固化し、未延伸フィルムを作成した。次いで、この未延伸フィルムを75℃で3.4倍に縦延伸した後、120℃で3.7倍に横延伸し、185℃で7秒間熱固定して二軸配向フィルムを得た。得られたフィルムの厚みは15μmであった。
その他は、実施例1と同じ操作を繰り返して、熱可塑性樹脂フィルムおよび金属積層体を作成した。
得られた熱可塑性樹脂フィルムおよび金属積層体の特性を表1に示す。
結晶性熱可塑性樹脂Aとして、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(固有粘度:0.63、Tg:120℃、Tm:268℃)を用意し、それに不活性粒子として、平均粒径0.3μm、相対標準偏差0.16、粒径比1.09の球状シリカ粒子を0.4質量部(得られるフィルム100質量%中に0.4質量%となる)と、平均粒径1.2μm、相対標準偏差0.15、粒径比1.10の球状シリコーン樹脂粒子を0.1質量部(得られるフィルム100質量%中に0.1質量%となる)とを配合し、160℃で5時間乾燥した後、押出機により300℃で溶融押出し、70℃に保持したキャスティングドラム上へキャストして、未延伸フィルムを作成した。
つづいて、未延伸フィルムを125℃で縦方向(機械軸方向)に3.1倍延伸し、続いてテンターに導いた後、130℃で3.1倍横方向(機械軸方向および厚み方向に直交する方向)に延伸した。その後250℃で60秒間熱固定をし、さらに180℃まで冷却する間に横方向に3%弛緩処理をして、厚み15μmの二軸延伸フィルムを得てロール状に巻き取った。
その他は、実施例1と同じ操作を繰り返して、熱可塑性樹脂フィルムおよび金属積層体を作成した。
得られた熱可塑性樹脂フィルムおよび金属積層体の特性を表1に示す。
Claims (7)
- 結晶性熱可塑性樹脂Aと非晶性熱可塑性樹脂Bとを含有する熱可塑性樹脂層Cと金属層Dとを有する金属積層体であって、
前記結晶性熱可塑性樹脂Aはシンジオタクチックポリスチレンであり、
前記非晶性熱可塑性樹脂Bはそのガラス転移温度(TgB)が、前記結晶性熱可塑性樹脂Aのガラス転移温度(TgA)よりも10℃以上高く、かつ前記結晶性熱可塑性樹脂Aの融点(TmA)よりも10℃以上低く、結晶性熱可塑性樹脂Aと非晶性熱可塑性樹脂Bとの重量比が、50:50〜90:10の範囲であり、そして
成形加工に用いられることを特徴とする金属積層体。 - 周波数1Hzで測定した熱可塑性樹脂層Cの弾性率が、以下の式(1)と(2)の関係を満足する請求項1記載の金属積層体。
0.4 ≦ Y2/Y1 ≦ 1.0 (1)
0.001≦ Y3/Y2 ≦ 0.14 (2)
(上記式(1)および(2)中の、Y1は結晶性熱可塑性樹脂Aのガラス転移温度よりも10℃低い温度における弾性率、Y2は結晶性熱可塑性樹脂Aのガラス転移温度よりも10℃高い温度における弾性率、Y3は結晶性熱可塑性樹脂Aのガラス転移温度よりも10℃高い温度から結晶性熱可塑性樹脂Aの融点よりも110℃低い温度における最も低い弾性率の値である。) - 結晶性熱可塑性樹脂Aと非晶性熱可塑性樹脂Bとの溶解性パラメーターの差の絶対値が、0〜7(MJ/m3)0.5の範囲である請求項1記載の金属積層体。
- 非晶性熱可塑性樹脂がポリフェニレンエーテル、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリカーボネートからなる群より選ばれる少なくとも一種である請求項1記載の金属積層体。
- 非晶性熱可塑性樹脂Bがポリフェニレンエーテルである請求項1記載の金属積層体。
- 金属層がブリキ、ティンフリースチール、ティンニッケルスチール、アルミニウムの板であり、成形加工が製缶加工である請求項1〜5のいずれかに記載の金属積層体。
- 金属層がブリキ、ティンフリースチール、ティンニッケルスチール、アルミニウムの板であり、成形加工が成形体への成形貼り合せ加工である請求項1〜5のいずれかに記載の金属積層体。
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