JP6511819B2 - 給電制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電線の中途に設けられたスイッチをオン/オフすることによって、該電線を介した給電を制御する給電制御装置に関する。
現在、バッテリと、負荷、例えばモータとを接続する電線の中途に設けられたスイッチをオン/オフすることによって、電線を介したバッテリから負荷への給電を制御する給電制御装置(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
特許文献1に記載の給電制御装置には、負荷への給電の開始又は終了を指示する信号が入力される。特許文献1に記載の給電制御装置は、入力された信号が示す内容に従ってスイッチをオン/オフすると共に、電線を流れる電流の値に基づいて、電線の周囲温度及び電線温度の温度差を時系列的に算出する。
この温度差は、先行して算出した先行温度差と、電線を流れる電流の値とに基づいて算出される。算出した温度差に周囲温度を加算することによって算出された電線温度が所定の温度以上である場合、入力された信号の内容に無関係にスイッチがオフにされる。これにより、電線を介した給電が停止して電線温度が低下するので、電線の発煙又は発火が未然に防止される。
また、特許文献1に記載の給電制御装置は、給電の終了を指示する信号が入力されてスイッチをオフにしている状態で、算出した温度差が略ゼロとなった場合、時系列的な温度差の算出を休止し、消費電力を抑制する。
時系列的な温度差の算出が再開された後の初回の算出では、先行温度差として用いられる初回温度差はゼロに設定されている。
特開2010−239835号公報
しかしながら、特許文献1に記載の給電制御装置は、算出した温度差が略ゼロとなるまで、時系列的な温度差の算出を休止することはない。このため、特許文献1に記載の給電制御装置には、時系列的な温度差の算出を休止している期間が短く、消費電力が依然として大きいという問題がある。
この問題を解決する構成として、特許文献1に記載の給電制御装置において、算出した温度差と無関係に時系列的な温度差の算出を休止する構成が考えられる。
しかし、この構成では、電線温度及び周囲温度の実際の温度差が高い状態で、時系列的な温度差の算出が再開される可能性がある。この場合、初回温度差はゼロに設定されているため、実際の温度差よりも小さい不適切な温度差が算出される。従って、実際の電線温度が、電線温度の上昇を防ぐために電線を介した給電を停止すべき温度であるにも関わらず、算出した電線温度が実際の電線温度よりも低いため、給電が停止されない虞がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、消費電力が低くすることができ、かつ、電線の周囲温度及び電線温度の温度差を適切に算出することができる給電制御装置を提供することにある。
本発明に係る給電制御装置は、電線の中途に設けられたスイッチをオン/オフすることによって前記電線を介した給電を制御する給電制御部と、前記電線を流れる電流の値に基づいて、該電線の周囲温度及び電線温度の温度差を時系列的に算出する算出部とを備える給電制御装置において、前記算出部は、先行して算出した先行温度差と前記電流の値とに基づいて前記温度差を算出し、更に、前記給電制御部が前記スイッチをオフにしている状態で時系列的な前記温度差の算出を休止するように構成されており、前記算出部が前記算出を休止してから該算出を再開するまでの経過時間を計時する計時部と、前記算出部が前記算出を再開した場合に、再開後の初回の該算出で前記先行温度差として用いる初回温度差を、前記算出部が前記算出を休止する前に算出した温度差と、前記計時部が計時した経過時間に基づいて設定する設定部とを備えることを特徴とする。
本発明にあっては、例えば、バッテリ及び負荷間を接続する電線の中途に設けられたスイッチをオン/オフすることによって電線を介した給電を制御すると共に、電線の周囲温度及び電線温度の温度差を時系列的に算出する。温度差は、先行して算出した先行温度差と、電線を流れる電流の値とに基づいて算出される。そして、例えば、算出した温度差に周囲温度を加算することによって算出される電線温度に基づいてスイッチがオン/オフされる。
また、スイッチをオフにしている状態で時系列的な温度差の算出を休止する。時系列的な温度差の算出を休止した場合、算出を休止してから算出を再開するまでの経過時間を計時する。温度差の算出が再開された場合、再開後の初回の温度差の算出で先行温度差として用いる初回温度差を、算出を休止する前に算出した温度差と計時した経過時間に基づいて設定する。例えば、経過時間が短い場合、大きな初回温度差が設定され、経過時間が長い場合、小さい初回温度差が設定される。算出を再開した後における初回の温度差の算出では、初回温度差と、電線を流れる電流の値とに基づいて温度差を算出する。
計時した経過時間に基づいて、初回温度差を、時系列的な温度差の算出を再開した時点における実際の温度差に近い温度差に設定することが可能である。このため、算出した温度差が略ゼロよりも十分に大きい状態で時系列的な温度差の算出を休止し、更に、周囲温度及び電線温度の実際の温度差が高い状態で時系列的な温度差の算出を再開した場合であっても、実際の温度差に近い温度差を算出することができ、周囲温度及び電線温度の温度差を適切に算出することが可能である。また、算出した温度差が大きい場合であっても、時系列的な温度差の算出を休止することができるので、算出を休止している期間を長くすることができ、消費電力を低くすることが可能である。
本発明に係る給電制御装置は、前記設定部は、前記算出部が前記算出を休止する前に算出した温度差ΔTpと、前記計時部が計時した経過時間teとを下記の演算式に代入することによって、前記周囲温度及び電線温度の温度差ΔTcを算出し、算出した温度差ΔTcを、前記初回温度差として設定するように構成してあることを特徴とする。
ΔTc=ΔTp×exp(−te/τ)
但し、
τ:前記電線の電線放熱時定数
本発明にあっては、時系列的な温度差の算出を再開する場合、前述した演算式に、算出を休止する前に算出した温度差ΔTpと、計時した経過時間teとを代入することによって、電線の周囲温度及び電線温度の温度差ΔTcを算出する。そして、算出した温度差ΔTcを初回温度差として設定する
本発明に係る給電制御装置は、電線の中途に設けられたスイッチをオン/オフすることによって前記電線を介した給電を制御する給電制御部と、前記電線を流れる電流の値に基づいて、該電線の周囲温度及び電線温度の温度差を時系列的に算出する算出部とを備える給電制御装置において、前記算出部は、先行して算出した先行温度差と前記電流の値とに基づいて前記温度差を算出し、更に、前記給電制御部が前記スイッチをオフにしている状態で時系列的な前記温度差の算出を休止するように構成されており、前記算出部が前記算出を休止してから該算出を再開するまでの経過時間を計時する計時部と、前記算出部が前記算出を再開した場合に、再開後の初回の該算出で前記先行温度差として用いる初回温度差を、前記計時部が計時した経過時間に基づいて設定する設定部とを備え、前記算出部は、算出した前記温度差が所定温度差未満である場合に前記算出を休止するように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、例えば、バッテリ及び負荷間を接続する電線の中途に設けられたスイッチをオン/オフすることによって電線を介した給電を制御すると共に、電線の周囲温度及び電線温度の温度差を時系列的に算出する。温度差は、先行して算出した先行温度差と、電線を流れる電流の値とに基づいて算出される。そして、例えば、算出した温度差に周囲温度を加算することによって算出される電線温度に基づいてスイッチがオン/オフされる。
また、スイッチをオフにしている状態で時系列的な温度差の算出を休止する。時系列的な温度差の算出を休止した場合、算出を休止してから算出を再開するまでの経過時間を計時する。温度差の算出が再開された場合、再開後の初回の温度差の算出で先行温度差として用いる初回温度差を、計時した経過時間に基づいて設定する。例えば、経過時間が短い場合、大きな初回温度差が設定され、経過時間が長い場合、小さい初回温度差が設定される。算出を再開した後における初回の温度差の算出では、初回温度差と、電線を流れる電流の値とに基づいて温度差を算出する。
計時した経過時間に基づいて、初回温度差を、時系列的な温度差の算出を再開した時点における実際の温度差に近い温度差に設定することが可能である。このため、算出した温度差が略ゼロよりも十分に大きい状態で時系列的な温度差の算出を休止し、更に、周囲温度及び電線温度の実際の温度差が高い状態で時系列的な温度差の算出を再開した場合であっても、実際の温度差に近い温度差を算出することができ、周囲温度及び電線温度の温度差を適切に算出することが可能である。また、算出した温度差が大きい場合であっても、時系列的な温度差の算出を休止することができるので、算出を休止している期間を長くすることができ、消費電力を低くすることが可能である。
また、算出した温度差が所定温度差未満である場合、算出を休止する。
本発明に係る給電制御装置は、前記設定部は、前記計時部が計時した経過時間teと、前記所定温度差ΔTsとを下記の演算式に代入することによって、前記周囲温度及び電線温度の温度差ΔTcを算出し、算出した温度差ΔTcを、前記初回温度差として設定するように構成してあることを特徴とする。
ΔTc=−As×te+ΔTs
但し、
As:正の定数
本発明にあっては、計時した計時時間teと、所定温度差ΔTsとを前述した式に代入することによって、周囲温度及び電線温度の温度差ΔTcを算出する。算出した温度差ΔTcを初回温度差として設定する。
本発明に係る給電制御装置は、時間に対応付けて温度差が記憶されている記憶部を備え、前記設定部は、前記計時部が計時した経過時間に対応する温度差を記憶部から読み出し、読み出された温度差を、前記初回温度差として設定するように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、時間に対応付けて温度差が記憶部に記憶されている。時系列的な温度差の算出を再開した場合、経過時間に対応する温度差を記憶部から読み出し、読み出された温度差を初回温度差として設定する。このため、より低い消費電力で、初回温度差を設定することが可能である。
本発明に係る給電制御装置は、前記計時部は、前記算出部が前記算出を休止してから、所定時間が経過した回数を計数することによって前記経過時間を計時し、前記設定部は、前記計時部が計数した回数に基づいて、前記初回温度差を設定するように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、経過時間の計時を、時系列的な温度差の算出を休止してから、所定時間が経過した回数を計数することによって行う。当然のことながら、所定時間が経過した回数が多い程、経過時間は長く、所定時間が経過した回数が少ない程、経過時間は短い。そして、計数した回数に基づいて、初回温度差が設定される。
本発明に係る給電制御装置は、前記給電制御部は、前記算出部が算出した温度差に前記周囲温度を加算することによって算出された前記電線温度が所定温度以上である場合に前記スイッチをオフにするように構成してあることを特徴とする。
本発明にあっては、時系列的に算出された温度差に電線の周囲温度を加算することによって算出された電線温度が所定温度以上である場合にスイッチをオフにする。これにより、電線を介した給電が停止されて電線温度が低下するので、電線の発煙又は発火が未然に防止される。
本発明によれば、消費電力が低くすることができ、電線の周囲温度及び電線温度の温度差を適切に算出することができる。
実施の形態1における電源システムの要部構成を示すブロック図である。 制御部が実行する動作制御処理の手順を示すフローチャートである。 制御部が実行する確認処理の手順を示すフローチャートである。 制御部が実行する初回温度差の設定処理の手順を示すフローチャートである。 給電制御装置の効果の説明図である。 実施の形態2における制御部が実行する初回温度差の設定処理の手順を示すフローチャートである。 給電制御装置の効果の説明図である。 実施の形態3におけるカウンタ値及び設定温度差の対応関係を示す図表である。 制御部が実行する初回温度差の設定処理の手順を示すフローチャートである。 給電制御装置の効果の説明図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1における電源システム1の要部構成を示すブロック図である。電源システム1は、好適に車両に搭載されており、給電制御装置2、バッテリ3、負荷4及び電線5を備える。給電制御装置2は、電線5の中途に設けられており、電線5の一端はバッテリ3の正極に接続され、電線5の他端は負荷4の一端に接続されている。バッテリ3の負極と負荷4の他端は接地されている。
バッテリ3は電線5を介して負荷4に給電する。負荷4は、ヘッドライト又はワイパーモータ等の電気機器である。負荷4は、バッテリ3によって給電された場合に作動し、バッテリ3からの給電が停止した場合に停止する。
給電制御装置2には、負荷4の作動を指示する作動信号、及び、負荷4の作動の停止を指示する停止信号のいずれか一方が入力される。給電制御装置2は、作動信号が入力されている場合、バッテリ3に負荷4への給電を行わせ、負荷4を作動させる。また、給電制御装置2は、停止信号が入力されている場合、バッテリ3から負荷4への給電を停止し、負荷4の作動を停止させる。
また、給電制御装置2は電線5の電線温度を算出する。給電制御装置2は、算出した電線温度が温度閾値以上である場合、作動信号及び停止信号のいずれが入力されているかに無関係に、バッテリ3から負荷4への給電を停止し、電線5の発煙又は発火を未然に防止する。
更に、給電制御装置2は、電線5に電流閾値以上の電流が流れた場合においても、作動信号及び停止信号のいずれが入力されているかに無関係に、バッテリ3から負荷4への給電を停止し、電線5に過電流が流れることを未然に防止する。
給電制御装置2は、IPD(Intelligent Power Device)6、マイクロコンピュータ(以下では、マイコンと記載)7、抵抗回路8及び温度検出部9を有する。IPD6は、電線5の中途に設けられていると共に、マイコン7及び抵抗回路8に各別に接続されている。マイコン7は、更に、抵抗回路8及び温度検出部9に各別に接続されている。抵抗回路8は接地されている。
IPD6は、Nチャネル型のFET(Field Effect Transistor)60、制御回路61及び電流検出回路62を有する。FET60は電線5の中途に設けられており、FET60のドレインは電線5を介してバッテリ3の正極に接続され、FET60のソースは電線5を介して負荷4の一端に接続されている。FET60のゲートは制御回路61に接続されている。制御回路61は、FET60のゲートの他に、マイコン7及び電流検出回路62に各別に接続されている。電流検出回路62は、更に抵抗回路8に接続されている。
FET60はスイッチとして機能する。FET60のゲートに印加されている電圧が一定電圧以上である場合、FET60のドレイン及びソース間に電流が流れることが可能であり、FET60はオンである。FET60のゲートに印加されている電圧が一定電圧未満である場合、FET60のドレイン及びソース間に電流が流れず、FET60はオフである。FET60のゲートには制御回路61によって電圧が印加される。制御回路61は、FET60のゲートに印加している電圧を調整することによってFET60をオン/オフする。
制御回路61には、バッテリ3から負荷4への給電を指示する給電指示と、バッテリ3から負荷4への給電の遮断を指示する遮断指示とがマイコン7から入力される。制御回路61は、給電指示が入力された場合、FET60をオンにする。これにより、バッテリ3は負荷4に給電し、負荷4は作動する。制御回路61は、遮断指示が入力された場合、FET60をオフにする。これにより、バッテリ3から負荷4への給電が遮断され、負荷4は停止する。
以上のように、制御回路61は、FET60をオン/オフすることによって電線5を介した給電を制御し、給電制御部として機能する。
電流検出回路62は、電線5に流れる電流の所定数分の1、例えば4000分の1の電流を抵抗回路8に向けて出力する。電流検出回路62から出力された電流は抵抗回路8を介して接地電位に流れる。
制御回路61は、電流検出回路62が抵抗回路8に向けて出力した電流が閾値電流以上である場合、即ち、電線5に許容範囲を超える電流が流れている場合、マイコン7から給電指示及び遮断指示のいずれが入力されているかに無関係にFET60をオフにする。これにより、電線5に過電流が流れることを未然に防止する。
抵抗回路8は、一又は複数の抵抗を有する。抵抗回路8を介して流れる電流に比例した電圧がマイコン7に入力される。抵抗回路8では、例えば、図示しない抵抗の一端が電流検出回路62及びマイコン7に接続され、該抵抗の他端が接地されており、電流検出回路62によって出力された電流がこの抵抗を介して接地電位に流れる。この場合において、マイコン7に入力される電圧のアナログ値は、抵抗回路8が有する抵抗を流れる電流の値と該抵抗の抵抗値との積で表される。ここで、抵抗値は定数であるため、抵抗回路8からマイコン7に入力される電圧の値は、抵抗回路8を介して流れる電流の値に比例する。また、電線5を流れる電流の値は、電流検出回路62が出力する電流の値を所定数倍した電流値であるので、マイコン7に入力される電圧の値を前述した抵抗値で除算して更に所定数倍した値が電線5を流れる電流の値である。
温度検出部9は、例えばサーミスタを有し、電線5の周囲温度Taを検出する。温度検出部9は、検出した周囲温度Taを示す温度情報をマイコン7に出力する。
マイコン7は、制御部70、入力部71,72,73、出力部74、記憶部75、タイマ76、A/D(Analog/Digital)変換部77及び電源回路78を有する。制御部70、入力部71,72、出力部74、記憶部75、タイマ76、A/D変換部77及び電源回路78夫々はバス79に接続されている。入力部72、出力部74及びA/D変換部77夫々は、バス79の他に、温度検出部9、IPD6の制御回路61及び入力部73に接続されている。入力部73は更に抵抗回路8に接続されている。また、タイマ76は、バス79を介してだけではなく、直接に電源回路78に接続されている。
電源回路78は、例えばバッテリ3の出力電圧を所定の電圧に変圧する。電源回路78は、変圧した電圧を、図示しない電力線を介して、制御部70、入力部71,72,73、出力部74、記憶部75、タイマ76及びA/D変換部77に印加することによって、これらに給電する。
入力部71には作動信号及び停止信号が入力されている。入力部71は、作動信号が入力されている場合、負荷4の作動が指示されている旨を制御部70に通知し、停止信号が入力されている場合、負荷4の作動の停止が指示されている旨を制御部70に通知する。
入力部72には温度検出部9から温度情報が入力される。入力部72に入力された温度情報は、制御部70によって入力部72から取得される。
入力部73には、前述したように、電流検出回路62から抵抗回路8を介して流れる電流に比例した電圧が入力される。入力部73は、抵抗回路8に入力された電圧のアナログ値をA/D変換部77に出力する。
A/D変換部77は、入力部73から入力されたアナログの電圧値をデジタルの電圧値に変換する。A/D変換部77が変換したデジタルの電圧値を示す電圧情報は、制御部70によってA/D変換部77から取得される。
出力部74は、制御部70の指示に従って、給電指示又は遮断指示をIPD6の制御回路61に出力する。
制御部70は、CPU(Central Processing Unit)を有し、図示しないROM(Read Only Memory)に記憶されている制御プログラムを実行することによって種々の処理を実行する。具体的に、制御部70は、負荷4の動作を制御する動作制御処理を実行する。制御部70は、入力部71から通知される内容、入力部72から取得した温度情報が示す周囲温度Ta、及び、A/D変換部77から取得した電圧情報が示す電圧値に基づいて、出力部74に給電指示又は遮断指示を出力させることによって動作制御処理を実行する。
また、制御部70は、動作制御処理において、入力部71に所定期間、作動信号が入力されなかった場合に、マイコン7を、消費電力が抑制されたスリープ状態に遷移させることが可能に構成されている。具体的には、制御部70は、スリープ状態への遷移を指示するスリープ信号を、バス79を介して電源回路78に出力する。電源回路78は、スリープ信号が入力された場合、制御部70、入力部71,72,73、出力部74及びA/D変換部77への給電を停止し、これらの動作を停止させる。ただし、電源回路78は、記憶部75及びタイマ76への給電を停止することなく、記憶部75及びタイマ76への給電を継続する。
電源回路78が、制御部70、入力部71,72,73、出力部74及びA/D変換部77への給電を再開した場合、これらは作動し、マイコン7はウェイクアップする。
制御部70は、動作制御処理に加えて、マイコン7がスリープ状態からウェイクアップした場合に、入力部71に作動信号が入力されているか否かを確認する確認処理も実行する。
記憶部75は、例えばRAM(Random Access Memory)であり、制御部70が動作制御処理、及び、確認処理を実行するために必要なデータ及び演算式等を記憶している。記憶部75に記憶されている内容の読み出し及び書き込みは、制御部70によって行われる。
タイマ76は計時する。タイマ76は、計時時間が所定の第1時間t1以上となった場合、第1時間t1が経過したことを制御部70に通知する。その後、タイマ76は、計時時間をゼロにし、再び計時を開始する。タイマ76は、計時時間が第1時間t1以上となる都度、制御部70にその旨を通知する。
制御部70は、電源回路78と共に、バス79を介して、タイマ76にもスリープ信号を出力する。タイマ76は、スリープ信号が入力された場合、計時時間をゼロにし、計時を開始する。そして、タイマ76は、計時時間が所定の第2時間t2以上となった場合に、電源回路78に、ウェイクアップ状態への遷移を指示するウェイクアップ信号を、バス79を介さず、直接に出力する。電源回路78は、ウェイクアップ信号が入力された場合、制御部70、入力部71,72,73、出力部74及びA/D変換部77への給電を再開し、マイコン7はウェイクアップする。その後、タイマ76は、制御部70から再びスリープ信号が入力されるまで、前述したように、計時時間が第1時間t1以上となる都度、制御部70にその旨を通知する。第2時間t2は第1時間t1以上である。
図2は制御部70が実行する動作制御処理の手順を示すフローチャートである。制御部70は、マイコン7がスリープ状態に遷移した後に入力部71に作動信号が入力した場合に動作制御処理を実行する。前述したように、制御部70は、タイマ76から第1時間t1が経過した旨を繰り返し通知される。動作制御処理では、制御部70は、第1時間t1が経過する都度、後述するように、電線5の周囲温度Ta及び電線温度の温度差ΔTwを算出する。先行して算出された温度差ΔTw、具体的には、前回算出された温度差ΔTwは、先行温度差ΔTpとして記憶部75に記憶されている。
制御部70は、動作制御処理において、まず、初回の電線温度の算出で用いる初回温度差ΔTiの設定処理を行う(ステップS1)。この設定処理を行うことによって、記憶部75に記憶されている初回温度差ΔTiが設定される。初回温度差ΔTiは、動作制御処理が開始された時点における電線5の周囲温度Ta及び電線温度の温度差として用いられる。このため、制御部70は、ステップS1を実行してから、第1時間t1が経過した後に、処理を温度差ΔTwの演算に必要なステップS2に移す。
制御部70は、ステップS1を実行した後、A/D変換部77から電圧情報を取得し(ステップS2)、先行温度差ΔTpを記憶部75から読み出す(ステップS3)。制御部70は、動作制御処理において最初にステップS3を実行する場合、先行温度差ΔTpとして、ステップS1で設定した初回温度差ΔTiを記憶部75から読み出す。制御部70は、ステップS3を実行した後、温度検出部9が検出した周囲温度Taを示す温度情報を入力部72から取得する(ステップS4)。
なお、A/D変換部77で取得される電圧情報と、入力部72から取得される温度情報とは、第1時間t1以下の間隔で更新されている。
次に、制御部70は、ステップS2で取得した電圧情報が示す電圧値、と、ステップS3で読み出した先行温度差ΔTpと、ステップS4で取得した温度情報が示す周囲温度Taとに基づいて、電線5の周囲温度Ta及び電線温度の温度差ΔTwを算出する(ステップS5)。前述したように、電圧情報が示す電圧値は電線5に流れる電流の値に比例するため、電圧情報が示す電圧値に基づくことは電線5に流れる電流の値に基づくことに相当する。制御部70は算出部として機能する。
ステップS5では、以下に示す演算式(1),(2)を用いて温度差ΔTwが算出される。
ΔTw=ΔTp×exp(−t1/τ)+Rth×Rw
×Iw2 ×(1−exp(−t1/τ))・・・(1)
Rw=Ro×(1+κ×(Ta+ΔTp−To))・・・(2)
演算式(1),(2)で用いられている変数及び定数を説明する。変数及び定数の説明では、変数又は定数の単位も併せて示している。ΔTw、ΔTp、t1及びTa夫々は、前述したように、算出した温度差(℃)、先行温度差(℃)、温度差ΔTwを算出する時間間隔(s)、及び、電線5の周囲温度(℃)である。τは電線5の電線放熱時定数(s)である。
Rthは電線5の電線熱抵抗(℃/W)であり、Rwは電線5の電線抵抗(Ω)である。Toは所定の温度(℃)であり、Roは温度Toにおける電線抵抗(Ω)である。κは電線5の電線抵抗温度係数(/℃)である。Iwは、電線5に流れる電流の値(A)であり、A/D変換部77から取得した電圧情報が示す電圧値から算出される。ΔTw、ΔTp、Iw及びTaは変数であり、t1、τ、Rth、Ro、κ及びToは、予め設定されている定数である。
演算式(1)の第1項の値は、第1時間t1が長い程、低下するので、演算式(1)の第1項は電線5の放熱を表す。また、演算式(1)の第2項の値は、第1時間t1が長い程、上昇するので、演算式(1)の第2項は電線5の発熱を表す。
ステップS5では、制御部70は、ステップS2で取得した電圧情報が示す電圧値から算出された電流値Iwと、ステップS3で読み出した先行温度差ΔTpと、ステップS4で取得した温度情報が示す周囲温度Taを演算式(1),(2)に代入することによって、温度差ΔTwを算出する。
次に、制御部70は、ステップS5で算出した温度差ΔTwを、先行温度差ΔTpとして記憶部75に記憶する(ステップS6)。その後、制御部70は、ステップS4で取得した温度情報が示す周囲温度Taに、ステップS5で算出した温度差ΔTwを加算することによって、電線5の電線温度を算出する(ステップS7)。
次に、制御部70は、ステップS7で算出した電線温度が、記憶部75に予め記憶されている所定の温度閾値以上であるか否かを判定する(ステップS8)。制御部70は、電線温度が温度閾値以上であると判定した場合(S8:YES)、入力部71に作動信号及び停止信号のいずれが入力されているかに無関係に、出力部74に指示して、遮断指示をIPD6の制御回路61に出力させる(ステップS9)。これにより、制御回路61は、FET60をオフにして、バッテリ3から負荷4への給電を停止する。制御部70は、ステップS9を実行した後、動作制御処理を終了する。
以上のように動作制御処理では、ステップS5で算出した温度差ΔTwに、温度検出部9が検出した周囲温度Taを加算することによって、制御部70が算出した電線温度が温度閾値以上である場合、制御回路61はFET60をオフにする。これにより、電線5を介したバッテリ3から負荷4への給電が停止されて電線5の電線温度は低下するので、電線5の発煙又は発火が未然に防止される。
制御部70は、電線温度が温度閾値未満であると判定した場合(S8:NO)、入力部71に作動信号が入力されているか否かを判定する(ステップS10)。制御部70は、入力部71に作動信号が入力されていると判定した場合(S10:YES)、出力部74に指示して、給電指示をIPD6の制御回路61に出力させる(ステップS11)。これにより、制御回路61はFET60をオンにする。FET60がオンになった場合、バッテリ3は負荷4に給電し、負荷4は作動する。
制御部70は、入力部71に作動信号が入力されていない、即ち、停止信号が入力されていると判定した場合(S10:NO)、出力部74に指示して、遮断指示をIPD6の制御回路61に出力させる(ステップS12)。これにより、制御回路61はFET60をオフにする。FET60がオフになった場合、バッテリ3から負荷4への給電が遮断され、負荷4は停止する。
制御部70は、ステップS12を実行した後、マイコン7がスリープ状態に遷移すべきか否かを判定する(ステップS13)。ステップS13において、制御部70は、入力部71に停止信号が入力されている期間が所定期間以上である場合に、マイコン7がスリープ状態に遷移すべきであると判定する。また、制御部70は、入力部71に停止信号が入力されている期間が所定期間未満である場合に、マイコン7がスリープ状態に遷移すべきではないと判定する。
制御部70は、ステップS11を実行した後、又は、マイコン7がスリープ状態に遷移すべきではないと判定した場合(S13:NO)、処理をステップS2に戻し、再び、温度差ΔTwを算出する。制御部70は、入力部71に作動信号が入力されているか、又は、マイコン7がスリープ状態に遷移すべきではないと判定している間、温度差ΔTwを時系列的に、具体的には第1時間t1が経過する都度、算出し、電線温度が温度閾値以上であるか否かを繰り返し判定する。
制御部70は、マイコン7がスリープ状態に遷移すべきであると判定した場合(S13:YES)、タイマ76及び電源回路78夫々にスリープ信号を出力することによってマイコン7をスリープ状態に遷移させる(ステップS14)。これにより、制御部70への給電が停止するので、制御部70は温度差ΔTwの算出を休止する。このように、制御部70は、IPD6の制御回路61がFET60をオフにしている状態で時系列的な温度差ΔTwの算出を休止する。
制御部70は、ステップS14を実行した後、動作制御処理を終了する。
制御部70がステップS14を実行した場合、タイマ76は計時を開始する。前述したように、タイマ76は、計時時間が第2時間t2以上となった場合、ウェイクアップ信号を電源回路78に出力してマイコン7をウェイクアップさせる。
図3は制御部70が実行する確認処理の手順を示すフローチャートである。制御部70は、マイコン7がウェイクアップした場合に、確認処理を実行する。制御部70は、まず、記憶部75に記憶されているカウンタ値Ncを1だけインクリメントする(ステップS21)。カウンタ値Ncは、動作制御処理で制御部70が実行する初回温度差ΔTiの設定処理において、ゼロに設定される。このため、マイコン7がウェイクアップ状態からスリープ状態に遷移した時点においてカウンタ値Ncはゼロである。
制御部70は、入力部71に作動信号が入力しているか否かを判定する(ステップS22)。制御部70は、入力部71に作動信号が入力されていないと判定した場合(S22:NO)、スリープ信号をタイマ76及び電源回路78に出力することによって、マイコン7を再びスリープ状態に遷移させ(ステップS23)、確認処理を終了する。制御部70がステップS23を実行した場合、タイマ76は、前述したように、計時時間をゼロにし、計時を開始する。タイマ76は、計時時間が第2時間t2以上となった場合にウェイクアップ信号を電源回路78に出力する。これにより、マイコン7がウェイクアップした後、制御部70は再び確認処理を実行する。
前述したように、カウンタ値Ncは、確認処理が実行される都度、1だけインクリメントされる。従って、カウンタ値Ncは、確認処理が連続して実行された回数、即ち、制御部70が温度差ΔTwの算出を停止している状態で第2時間t2が経過した回数を示す。カウンタ値Ncと第2時間t2との積は、制御部70が温度差ΔTwの算出を休止してから該算出を再開するまでの経過時間に相当する。従って、制御部70は、確認処理を連続して実行することによって、温度差ΔTwの算出を休止してから、第2時間t2が経過した回数を計数し、この計数によって、前述した経過時間を計時する。制御部70は、計時部としても機能する。
制御部70は、入力部71に作動信号が入力されていると判定した場合(S22:YES)、処理を動作制御処理に移し(ステップS24)、確認処理を終了する。
処理が動作制御処理に移された後、制御部70が最初に実行する初回温度差ΔTiの設定処理では、記憶部75に記憶されているカウンタ値Ncが用いられる。
図4は、制御部70が実行する初回温度差ΔTiの設定処理の手順を示すフローチャートである。初回温度差ΔTiの設定処理は、確認処理のステップS24において、制御部70が処理を動作制御処理に移して、時系列的な温度差ΔTwの算出を再開した場合に実行される。
まず、制御部70は、記憶部75からカウンタ値Ncを読み出し(ステップS31)、更に、記憶部75から先行温度差ΔTpを読み出す(ステップS32)。ここで読み出される先行温度差ΔTpは、マイコン7がスリープ状態に遷移する以前において、最後に算出された温度差ΔTwである。
次に、制御部70は、ステップS31,S32夫々で読み出したカウンタ値Nc及び先行温度差ΔTpを、記憶部75に記憶されている以下の演算式(3)に代入することによって、電線5の周囲温度Ta及び電線温度の温度差ΔTcを算出する(ステップS33)。
ΔTc=ΔTp×exp(−(Nc×t2)/τ)・・・(3)
ここで、第2時間t2の単位は秒である。
カウンタ値Ncと第2時間t2との積は、前述したように、制御部70が温度差ΔTwの算出を休止してから該算出を再開するまでの経過時間である。従って、演算式(3)は、カウンタ値Ncに基づいていると共に、前述した経過時間(=Nc×t2)にも基づいている。
温度差ΔTcは、動作制御処理が再開された時点における電線5の周囲温度Ta及び電線温度の温度差である。演算式(3)は演算式(1)から導出される。先行温度差ΔTpは、前述したように、マイコン7がスリープ状態に遷移する以前において最後に算出された温度差ΔTwである。従って、演算式(1)において、第1時間t1が前述した経過時間(=Nc×t2)である場合における温度差ΔTwは温度差ΔTcに相当する。これにより、温度差ΔTcは以下の演算式(4)で表される。
ΔTc=ΔTp×exp(−(Nc×t2)/τ)+Rth×Rw
×Iw2 ×(1−exp(−(Nc×t2)/τ))・・・(4)
また、制御部70は、動作制御処理において、出力部74に遮断指示をIPD6の制御回路61に出力している状態でマイコン7をスリープ状態に遷移させる。従って、マイコン7がスリープ状態である間、制御回路61はFET60をオフにしており、電線5に流れる電流の値Iwはゼロである。演算式(4)の電流値Iwにゼロを代入することによって、演算式(3)が導出される。
制御部70は、記憶部75に記憶されている初回温度差ΔTiを、ステップS33で算出した温度差ΔTcに設定する(ステップS34)。言い換えると、ステップS34では、ステップS33で算出した温度差ΔTcを初回温度差ΔTiとして設定する。その後、制御部70は、カウンタ値Ncをゼロに設定し(ステップS35)、処理を動作制御処理に戻す。
以上のように、記憶部75には、前述した経過時間(=Nc×t2)を変数とする演算式(3)が記憶されている。そして、初回温度差ΔTiの設定では、制御部70は、記憶部75に記憶されている演算式(3)を用いて、電線5の周囲温度Ta及び電線温度の温度差ΔTcを算出し、算出した温度差ΔTcに初回温度差ΔTiを設定する。制御部70は設定部としても機能する。
また、演算式(3)は演算式(1)から導出されるので、初回温度差ΔTiの設定処理で設定される初回温度差ΔTiは、動作制御処理が再開された時点における実際の温度差に一致又は略一致する。
図5は給電制御装置2の効果の説明図である。図5では、実際の電線温度の推移が細い実線で示され、制御部70によって算出された電線温度が黒丸で示されている。更に、図5では、初回温度差ΔTiの設定処理で設定される初回温度差ΔTiに周囲温度Taを加算した電線温度の推移が太い実線で示されている。実際の電線温度の推移と、初回温度差ΔTiに周囲温度Taを加算した電線温度の推移とが重なる部分は太い実線で示されている。
図5に示すように、制御部70は、動作制御処理において、第1時間t1が経過する都度、電線5の電線温度を算出する。演算式(1),(2)を用いて電線温度が算出されるため、算出された電線温度は実際の電線温度と同様に推移する。マイコン7はスリープ状態に遷移し、制御部70は温度差ΔTwの算出を休止する。そして、入力部71に作動信号が入力されて制御部70が動作制御処理を再開した後、再び、電線温度が時系列的に算出される。
図5に示すように、初回温度差ΔTiの設定処理で設定される初回温度差ΔTiは実際の温度差と一致又は略一致する。このため、制御部70が動作制御処理を再開した後において算出された電線温度も実際の電線温度と略一致する。従って、図5において、例えば、実際の電線温度が周囲温度Taを超えている状態で動作制御処理が再開された場合であっても、算出された電線温度と実際の電線温度は略一致する。
以上のように構成された給電制御装置においては、制御部70は、カウンタ値Nc、即ち、時系列的な温度差ΔTwの算出を停止してから該算出を再開するまでの経過時間(=Nc×t2)に基づいて、初回温度差ΔTiを、動作制御処理、即ち、温度差ΔTwの算出を再開した時点における実際の温度差に近い温度差に設定することができる。
このため、動作制御処理において算出した温度差ΔTwが略ゼロよりも十分に大きい状態で時系列的な温度差ΔTwの算出を休止し、更に、実際の温度差が高い状態で時系列的な温度差ΔTwの算出を再開した場合であっても、実際の温度差に近い温度差ΔTwを算出することができ、温度差ΔTwを適切に算出することができる。
また、動作制御処理において算出した温度差ΔTwが大きい場合であっても、時系列的な温度差ΔTwの算出を休止することができるので、マイコン7がスリープ状態である期間を長くすることができ、給電制御装置2での消費電力を低くすることができる。
更に、第2時間t2が第1時間t1よりも長い場合、制御部70が確認処理を実行する回数が少ないため、給電制御装置2での消費電力を更に低くすることができる。
(実施の形態2)
初回温度差ΔTiの設定処理において用いられる演算式は、演算式(3)に限定されず、カウンタ値Nc、即ち、時系列的な温度差ΔTwの算出を停止してから該算出を再開するまでの経過時間に関する一次式であってもよい。
以下では、実施の形態2について、実施の形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の実施の形態2の構成については、実施の形態1と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
実施の形態2における電源システム1は、実施の形態1における電源システム1と比較して、主に、制御部70が動作制御処理のステップS13でマイコン7をスリープ状態に遷移させるか否かの判定基準と、給電制御装置2の制御部70が実行する初回温度差ΔTiの設定処理とが異なる。
実施の形態2における動作制御処理のステップS13では、制御部70は、入力部71に停止信号が入力されている期間が所定期間以上であり、かつ、ステップS5で算出した温度差ΔTwが予め設定されている基準温度差ΔTs以下である場合に、マイコン7をスリープ状態に遷移すべきと判定する。また、制御部70は、入力部71に停止信号が入力されている期間が所定期間未満であるか、又は、ステップS5で算出した温度差ΔTwが基準温度差ΔTsを超える場合、マイコン7をスリープ状態に遷移すべきではないと判定する。
図6は、実施の形態2における制御部70が実行する初回温度差ΔTiの設定処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態2における初回温度差ΔTiの設定処理も、確認処理において、制御部70が処理を動作制御処理に移して、温度差ΔTwの算出を再開した場合に実行される。
まず、制御部70は、記憶部75からカウンタ値Ncを読み出す(ステップS41)。次に、制御部70は、ステップS41で読み出したカウンタ値Ncを、記憶部75に記憶されている以下の演算式(5)に代入することによって、電線5の周囲温度Ta及び電線温度の温度差ΔTcを算出する(ステップS42)。
ΔTc=−As×(Nc×t2)+ΔTs・・・(5)
ここで、Asは、単位時間当たりに低下する温度の大きさ(絶対値)、即ち、傾き(℃/s)である。傾きAsは予め設定されている定数である。
カウンタ値Ncと第2時間t2との積は、実施の形態1と同様に、制御部70が温度差ΔTwの算出を休止してから該算出を再開するまでの経過時間である。従って、演算式(5)も、演算式(3)と同様に、カウンタ値Ncに基づいていると共に、前述した経過時間(=Nc×t2)にも基づいている。
次に、制御部70は、記憶部75に記憶されている初回温度差ΔTiを、ステップS42で算出した温度差ΔTcに設定する(ステップS43)。言い換えると、ステップS43では、制御部70は、ステップS42で算出した温度差ΔTcを初回温度差ΔTiとして設定する。
ただし、ステップS45において、ステップS42で算出した温度差ΔTcが負である場合、制御部70は、ステップS43において、初回温度差ΔTiをゼロに設定する。
制御部70は、ステップS43を実行した後、カウンタ値Ncをゼロに設定し(ステップS44)、処理を動作制御処理に戻す。
以上のように、記憶部75には、前述した経過時間、即ち、カウンタ値Ncと第2時間t2との積を変数とし、該経過時間に関する一次式である演算式(5)が記憶されている。そして、初回温度差ΔTiの設定では、制御部70は、記憶部75に記憶されている演算式(5)を用いて、電線5の周囲温度Ta及び電線温度の温度差ΔTcを算出し、算出した温度差ΔTcに初回温度差ΔTiを設定する。
演算式(5)は前述した経過時間に関する一次式であるため、制御部70は、より低い消費電力で、初回温度差ΔTiを設定することができる。
図7は給電制御装置2の効果の説明図である。図7では、図5と同様に、実際の電線温度の推移(細い実線)と、制御部70によって算出された電線温度(黒丸)と、初回温度差ΔTiの設定処理で設定される初回温度差ΔTiに周囲温度Taを加算した電線温度の推移(太い実線)とが示されている。実際の電線温度の推移と、初回温度差ΔTiに周囲温度Taを加算した電線温度の推移とが重なる部分は太い実線で示されている。
実施の形態1と同様に、マイコン7がスリープ状態に遷移する前と、制御部70が動作制御処理を再開した後とについては、制御部70は、演算式(1),(2)を用いて電線温度が算出されるため、算出された電線温度は実際の電線温度と同様に推移する。
演算式(5)においては、初回温度差ΔTiの設定処理で設定される初回温度差ΔTiが実際の温度差と略一致するように、傾きAsが設定されている。このため、制御部70が動作制御処理を再開した後において算出された電線温度も実際の電線温度と略一致する。従って、図7において、例えば、実際の電線温度が周囲温度Taを超えている状態で動作制御処理が再開された場合であっても、算出された電線温度と実際の電線温度は略一致する。
実施の形態2について、上述した構成以外の他の構成は、実施の形態1と同様である。このため、実施の形態2における給電制御装置2は、実施の形態1における給電制御装置2が奏する効果の中で、初回温度差ΔTiの設定処理で演算式(3)を用いることによって得られる効果を除く他の効果を同様に奏する。
なお、実施の形態2における動作制御処理のステップS13において、制御部70は、ステップS5で算出した温度差ΔTwに無関係に、入力部71に停止信号が入力されている期間が所定期間以上である場合にマイコン7をスリープ状態に遷移すべきと判定してもよい。この場合、初回温度差ΔTiの設定処理において、制御部70は、傾きAsを、例えば過去に算出した複数の温度差ΔTwから動的に算出し、算出した傾きAsが代入された演算式(5)を用いて、温度差ΔTcが算出される。この場合であっても、初回温度差ΔTiの設定処理で設定される初回温度差ΔTiを実際の温度差に略一致させることができる。
(実施の形態3)
初回温度差ΔTiを設定する構成は、演算式を用いる構成に限定されず、カウンタ値Nc、即ち、時系列的な温度差ΔTwの算出を停止してから該算出を再開するまでの経過時間に、予め設定されている設定温度差が対応付けられている対応表を用いる構成であってもよい。
以下では、実施の形態3について、実施の形態1と異なる点を説明する。後述する構成を除く他の実施の形態3の構成については、実施の形態1と同様であるため、その詳細な説明を省略する。
実施の形態3における電源システム1は、実施の形態1における電源システム1と比較して、主に、制御部70が動作制御処理のステップS13でマイコン7をスリープ状態に遷移させるか否かの判定基準と、給電制御装置2の制御部70が実行する初回温度差ΔTiの設定処理とが異なる。
実施の形態3における動作制御処理のステップS13では、制御部70は、入力部71に停止信号が入力されている期間が所定期間以上であり、かつ、ステップS5で算出した温度差ΔTwが予め設定されている基準温度差ΔT1以下である場合に、マイコン7をスリープ状態に遷移すべきと判定する。また、制御部70は、入力部71に停止信号が入力されている期間が所定期間未満であるか、又は、ステップS5で算出した温度差ΔTwが基準温度差ΔT1を超える場合、マイコン7をスリープ状態に遷移すべきではないと判定する。
図8は、実施の形態3におけるカウンタ値Nc及び設定温度差の対応関係を示す図表である。記憶部75には、図8に示す対応関係が記憶されている。カウンタ値Ncが1である場合、設定温度差は基準温度差ΔT1である。カウンタ値Ncが2以上4以下である場合、設定温度差は基準温度差ΔT1よりも小さいΔT2である。カウンタ値Ncが5以上8以下である場合、設定温度差はΔT2よりも小さいΔT3である。カウンタ値Ncが9以上13以下である場合、設定温度差はΔT3よりも小さいΔT4である。カウンタ値Ncが14以上である場合、設定温度差はΔT4よりも小さいΔT5である。以上のように、大きいカウンタ値Ncには小さな設定温度差が対応付けられており、小さいカウンタ値Ncには大きな設定温度差が対応付けられている。ΔT2、ΔT3、ΔT4及びΔT5夫々は、基準温度差ΔT1と同様に予め設定されている値である。
カウンタ値Ncと第2時間t2との積は、制御部70が温度差ΔTwの算出を休止してから該算出を再開するまでの経過時間に相当し、第2時間t2は一定である。このため、カウンタ値Ncに対応付けて設定温度差を記憶していることは、前述した経過時間(=Nc×t2)に対応付けて設定温度差を記憶していることに相当する。
図9は制御部70が実行する初回温度差ΔTiの設定処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態3における初回温度差ΔTiの設定処理も、確認処理において、制御部70が処理を動作制御処理に移して、温度差ΔTwの算出を再開した場合に実行される。
まず、制御部70は、記憶部75からカウンタ値Ncを読み出す(ステップS51)。次に、制御部70は、ステップS51で読み出したカウンタ値Ncに対応する設定温度差を記憶部75から読み出す(ステップS52)。実施の形態1で述べたように、第2時間t2が経過した回数を計数することは、温度差ΔTwの算出を休止してから該算出を再開するまでの経過時間を計時することに相当する。従って、カウンタ値Ncに対応する設定温度差を読み出すことは、計時した経過時間に対応する設定温度差を読み出すことに相当する。
次に、制御部70は、記憶部75に記憶されている初回温度差ΔTiを、ステップS52で読み出した設定温度差に設定する(ステップS53)。言い換えると、ステップS53では、制御部70は、ステップS52で読み出した設定温度差を初回温度差ΔTiとして設定する。
以上のように、制御部70は、演算式を用いることなく、より低い消費電力で、初回温度差ΔTiを設定することができる。
制御部70は、ステップS53を実行した後、カウンタ値Ncをゼロに設定し(ステップS54)、処理を動作制御処理に戻す。
図10は給電制御装置2の効果の説明図である。図10では、図5と同様に、実際に電線温度の推移(細い実線)と、制御部70によって算出された電線温度(黒丸)と、初回温度差ΔTiの設定処理で設定される初回温度差ΔTiに周囲温度Taを加算した電線温度の推移(太い実線)とが示されている。実際の電線温度の推移と、初回温度差ΔTiに周囲温度Taを加算した電線温度の推移とが重なる部分は太い実線で示されている。
実施の形態1と同様に、マイコン7がスリープ状態に遷移する前と、制御部70が動作制御処理を再開した後とについては、制御部70は、演算式(1),(2)を用いて電線温度が算出されるため、算出された電線温度は実際の電線温度と同様に推移する。
記憶部75に記憶されている図8の対応表では、初回温度差ΔTiの設定処理で設定される初回温度差ΔTiが実際の温度差と略一致するように、カウンタ値Ncに設定温度差が対応付けられている。カウンタ値Ncが1以下である場合、即ち、経過時間がゼロを超えてt2以下である場合、初回温度差ΔTiは基準温度差ΔT1である。
同様に、カウンタ値Ncが2以上4以下である場合、即ち、経過時間がt2を超えて4×t2以下である場合、初回温度差ΔTiはΔT2である。カウンタ値Ncが5以上8以下である場合、即ち、経過時間が4×t2を超えて8×t2以下である場合、初回温度差ΔTiはΔT3である。カウンタ値Ncが9以上13以下である場合、即ち、経過時間が8×t2を超えて13×t2以下である場合、初回温度差ΔTiはΔT4である。カウンタ値Ncが14以上である場合、即ち、経過時間が13×t2を超えている場合、初回温度差ΔTiはΔT5である。
このため、制御部70が動作制御処理を再開した後において算出された電線温度も実際の電線温度と略一致する。従って、図10において、例えば、実際の電線温度が周囲温度Taを超えている状態で動作制御処理が再開された場合であっても、算出された電線温度と実際の電線温度は略一致する。
実施の形態3について、上述した構成以外の他の構成は、実施の形態1と同様である。このため、実施の形態3における給電制御装置2は、実施の形態1における給電制御装置2が奏する効果の中で、初回温度差ΔTiの設定処理で演算式(3)を用いることによって得られる効果を除く他の効果を同様に奏する。
なお、実施の形態1,2,3において、マイコン7をスリープ状態に遷移させる構成は、電源回路78から入力部71,72,73、出力部74及びA/D変換部77への給電を停止する構成に限定されない。例えば、給電制御装置2は、タイマ76及び電源回路78の代わりに、クロック信号、具体的にはパルスの立ち上がり又は立ち下がりが周期的に繰り返されるパルス信号を制御部70に出力する出力回路を有してもよい。この場合、制御部70は出力回路が出力するクロック信号のパルスの立ち上がり又は立ち下がりに処理を行う。
このような構成では、制御部70は、動作制御処理のステップS13において、バス79を介して信号を出力回路に出力することによって、出力回路に、クロック信号の周期、即ち、パルスの立ち上がり又は立ち下がりの間隔を長くさせ、マイコン7をスリープ状態に遷移させる。また、確認処理のステップS24では、制御部70は、バス79を介して信号を出力回路に出力することによって、出力回路に、クロック信号の周期を短くさせ、マイコン7をウェイクアップさせる。制御部70は、出力回路が出力するクロック信号の周期が短い場合に動作制御処理を行い、出力回路が出力するクロック信号の周期が長い場合に確認処理を行う。
また、実施の形態1,2,3において、記憶部75は不揮発性メモリであってもよい。この場合、電源回路78は記憶部75に、常時、給電しなくてもよい。従って、記憶部75が不揮発性メモリである場合において、電源回路78は、スリープ信号が入力されたとき、制御部70、入力部71,72,73、出力部74及びA/D変換部77への給電に加えて、記憶部75への給電を停止し、記憶部75の動作も停止させる。そして、電源回路78が、制御部70、入力部71,72,73、出力部74、記憶部75及びA/D変換部77への給電を再開した場合、これらは作動し、マイコン7はウェイクアップする。
更に、実施の形態1,2,3における動作制御処理において、先行温度差ΔTpは、前回算出した温度差ΔTwに限定されず、先行して算出した温度差ΔTwであればよい。例えば、制御部70は、先行温度差ΔTpとして、前回及び前々回に算出した2つの温度差ΔTwを記憶し、これらを用いて現在の温度差ΔTwを算出してもよい。
制御部70が温度差ΔTwの算出を休止してから該算出を再開するまでの経過時間を計時する構成は、第2時間t2が経過した回数を計数する構成に限定されない。例えば、タイマによって前述した経過時間を計時し、制御部70は、計時した経過時間に応じて初回温度差ΔTiを設定してもよい。この場合、実施の形態1,2夫々においては、演算式(3),(5)のNc×t2に、タイマが計時した経過時間を代入することによって温度差ΔTcを算出する。実施の形態3においては、カウンタ値Ncではなく、時間に対応付けて設定温度差が記憶されており、タイマが計時した設定温度差を読み出すことによって、制御部70は温度差ΔTcを算出する。
FET60はスイッチとして機能すればよい。このため、FET60はPチャネル型のFETであってもよく、更には、FET60の代わりに例えばバイポーラトランジスタを用いてもよい。
更に、制御部70は、動作制御処理のステップS13において、マイコン7をスリープ状態に遷移させるべきか否かの判定を、入力部71に停止信号が入力されている期間が所定期間以上であるか否かに基づいていなくてもよい。制御部70は、例えば、マイコン7のスリープ状態への遷移を要求する要求信号が入力部71に入力されたか否かに基づいて、マイコン7をスリープ状態に遷移させるべきか否かを判定してもよい。
開示された実施の形態1,2,3は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
2 給電制御装置
5 電線
60 FET(スイッチ)
61 制御回路(給電制御部)
70 制御部(算出部、計時部、設定部)
75 記憶部

Claims (7)

  1. 電線の中途に設けられたスイッチをオン/オフすることによって前記電線を介した給電を制御する給電制御部と、前記電線を流れる電流の値に基づいて、該電線の周囲温度及び電線温度の温度差を時系列的に算出する算出部とを備える給電制御装置において、
    前記算出部は、先行して算出した先行温度差と前記電流の値とに基づいて前記温度差を算出し、更に、前記給電制御部が前記スイッチをオフにしている状態で時系列的な前記温度差の算出を休止するように構成されており、
    前記算出部が前記算出を休止してから該算出を再開するまでの経過時間を計時する計時部と、
    前記算出部が前記算出を再開した場合に、再開後の初回の該算出で前記先行温度差として用いる初回温度差を、前記算出部が前記算出を休止する前に算出した温度差と、前記計時部が計時した経過時間に基づいて設定する設定部と
    を備えることを特徴とする給電制御装置。
  2. 記設定部は、前記算出部が前記算出を休止する前に算出した温度差ΔTpと、前記計時部が計時した経過時間teとを下記の演算式に代入することによって、前記周囲温度及び電線温度の温度差ΔTcを算出し、算出した温度差ΔTcを、前記初回温度差として設定するように構成してあること
    を特徴とする請求項1に記載の給電制御装置。
    ΔTc=ΔTp×exp(−te/τ)
    但し、
    τ:前記電線の電線放熱時定数
  3. 電線の中途に設けられたスイッチをオン/オフすることによって前記電線を介した給電を制御する給電制御部と、前記電線を流れる電流の値に基づいて、該電線の周囲温度及び電線温度の温度差を時系列的に算出する算出部とを備える給電制御装置において、
    前記算出部は、先行して算出した先行温度差と前記電流の値とに基づいて前記温度差を算出し、更に、前記給電制御部が前記スイッチをオフにしている状態で時系列的な前記温度差の算出を休止するように構成されており、
    前記算出部が前記算出を休止してから該算出を再開するまでの経過時間を計時する計時部と、
    前記算出部が前記算出を再開した場合に、再開後の初回の該算出で前記先行温度差として用いる初回温度差を、前記計時部が計時した経過時間に基づいて設定する設定部と
    を備え、
    前記算出部は、算出した前記温度差が所定温度差未満である場合に前記算出を休止するように構成してあること
    を特徴とする給電制御装置。
  4. 前記設定部は、前記計時部が計時した経過時間teと、前記所定温度差ΔTsとを下記の演算式に代入することによって、前記周囲温度及び電線温度の温度差ΔTcを算出し、算出した温度差ΔTcを、前記初回温度差として設定するように構成してあること
    を特徴とする請求項3に記載の給電制御装置。
    ΔTc=−As×te+ΔTs
    但し、
    As:正の定数
  5. 時間に対応付けて温度差が記憶されている記憶部を備え、
    前記設定部は、前記計時部が計時した経過時間に対応する温度差を記憶部から読み出し、読み出された温度差を、前記初回温度差として設定するように構成してあること
    を特徴とする請求項3に記載の給電制御装置。
  6. 前記計時部は、前記算出部が前記算出を休止してから、所定時間が経過した回数を計数することによって前記経過時間を計時し、
    前記設定部は、前記計時部が計数した回数に基づいて、前記初回温度差を設定するように構成してあること
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の給電制御装置。
  7. 前記給電制御部は、前記算出部が算出した温度差に前記周囲温度を加算することによって算出された前記電線温度が所定温度以上である場合に前記スイッチをオフにするように構成してあること
    を特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の給電制御装置。
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