JP6510527B2 - 色素増感太陽電池のためのポルフィリンベースの増感剤 - Google Patents

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Description

本発明は、増感剤として用いるポルフィリンベースの化合物、又は電子アクセプターとして働く酸化物骨格の表面に色素を固定するアクセプター部分へのドナーからの効率的な電荷移動の流れを与える亜鉛ポルフィリンベースの光増感性化合物に関する。さらに、本発明は光電変換効率を増大させる高い吸収係数を有するUV‐可視全体から近赤外領域のスペクトルをカバーするポルフィリン光増感性色素、光電気化学、電気化学又は光電子デバイス、特に、係る亜鉛ポルフィリンベースの光増感剤化合物を含む色素増感太陽電池(DSC)におけるその使用に関する。
従来技術と本発明の基本的な課題
世界は、エネルギー及び世界的な温度上昇の我々への警鐘に関し、化石燃料の使用を低減し、代替の再生可能なエネルギー源を見つけることをますます必要としている。太陽エネルギーの電気への変換の分野において、色素増感太陽電池(DSC)は、その低コストと高効率のために、近年かなりの注目を集めている。例えば、ルテニウム増感剤をベースとするDSCは、標準エアマス1.5G照射の下で11%を超える全体の電力変換効率(PCE)に到達している。
近年、その高いモル吸収係数、合成の容易さ、及び構造の修正のために、また、制限された利用可能性を有するコストの高い金属の使用を回避するために、実用的な有機増感剤の開発に多くの努力が捧げられている。
したがって、ドナー‐π‐アクセプター(D‐π‐A)有機増感剤のPCEは、DSCに関する増感剤として用いられる魅力的な候補である。なぜなら、それは10%を超える電力変換に到達するからである(Ito et al.、Chem Commun、2008、5194)。
ポルフィリンは、可視領域において、そのソレー及びQバンドの大きな吸収係数を有する。また、それらは非常に魅力的な増感剤であると考えられている。さらに、これらのポルフィリン増感剤を発色団のメソ及びベータ位にて官能化して、ポルフィリンのスペクトル特性及びエネルギー論を調節してよい。
ポルフィリンのファミリーにおいて、ドナー及びアクセプター部分の導入と、πブリッジストラテジーとしての亜鉛ポルフィリン発色団の使用は、電子アクセプターとして働く酸化物骨格の表面に色素を固定するアクセプター部分へのドナーからの賢明な方向性のある電子の流れを作り出すことにより、効率的な増感剤の新たなファミリーを作り出してきた(US2010/0125136、US2013/0090469)。しかし、係る増感剤を含むDSCの電力変換効率は低く、10%未満のままである。
ポルフィリンの吸収スペクトルにおいて、ソレーバンドとQバンドとの間に約500nmのバレー又はギャップがある。このバレーは、Lu et al.(Phys.Chem.Chem.Phys.、2009、第10270‐10274頁)にも記載され、そこではポルフィリン色素はπ共役ブリッジ及びカルボキシアンカー基で構成されたアクセプターを含む。このバレーを乗り越え、広範なスペクトル応答の吸収を得るために、コバルトレドックス電解質を併用する、ドナーアクセプター亜鉛ポルフィリンと有機共増感剤色素とを組み合わせることによる共増感剤アプローチを用いてデバイス性能を向上させた(Yella et al.、Science、2011、334、629‐634)。
本発明は、有機増感剤の欠点、特にルテニウムベースの色素及びポルフィリンベースの色素のスペクトル応答に対処する。本発明は、相補的な吸収スペクトルを含む2種の色素による共増感剤アプローチを回避することにより、500nm周辺の光吸収の低下(「バレー」)の課題にも対処して前記ポルフィリン色素のスペクトル応答を広範化する。
本発明は、制限された利用可能性を有するコストの高い金属を使用せず、ポルフィリンベースの色素の光吸収スペクトルを補完する共増感剤色素をさらに必要としない新規のポルフィリン増感剤又はポルフィリン色素を提供することを目的とする。本発明の前記ポルフィリン色素は、広範な光吸収スペクトルを有し、ソレーバンドとQバンドとの間のバレーを埋める追加の電荷遷移バンドを有する。したがって、相補的な吸収スペクトルを有する色素を含む共増感剤は、高いPCEを得ること、及び係る色素を含む光電気化学デバイスを向上させるのに必要とされない。さらに、ポルフィリン色素は、高度に効率的で低コストであり、集光性の近赤外への拡張を示すことに加えて良好な安定性を示す。
本発明は、上記の課題に対処する。
発明の概要
驚くべきことに、本発明者らは、アンカー基及びポルフィリン発色団すなわちコア間のπ共役リンカーとしての電子アクセプターの導入が、ソレーバンドとQバンドとの間のバレーを埋める追加の電荷遷移バンドに寄与することを見出した。ポルフィリンコア及び安息香酸由来のアンカー基間のキノキサリンベースのスペーサー等の電子アクセプターの導入は、UV‐可視スペクトル全体から近赤外(IR)スペクトルをカバーする広範な吸収を有する新規のポルフィリン増感性化合物を提供する。
驚くべきことに、本発明の化合物はまた、キナキソリンベース(quinaxoline)の電子アクセプターなしの参照ポルフィリン増感剤と比較して、ソレーバンドとQバンドとの間の吸収ギャップを埋めることに加えてレッドシフトしたスペクトルを示し、係る色素を含むポルフィリン色素増感太陽電池のエネルギー変換効率を向上させることが観察されている。そのうちの1種が前のポルフィリン色素である2種の色素を含む共増感剤は、エネルギー変換効率を増大させるのに必要とされない。本発明の1種の色素を含む増感剤は、12%を超える電力変換効率を有するデバイスを得るのに十分である。
ある側面において、本発明は式Iの化合物を提供する。
Figure 0006510527
(式中、
‐MはCo、Cu、Fe、Mg、Mn、Ni、Si若しくはZnから選択され、又はMはポルフィリンコアを構成する2つのピロール部分を置換する2つのH(水素)であり、
‐Aは式(1)〜(36)及び(103)〜(107)
Figure 0006510527
Figure 0006510527
(式中、R1〜R68及びR137〜R141は、H、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C4〜C16アリール、C1〜C16アリールアルキル、又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から独立に選択される置換基である)のいずれか1つによる部分から選択されるアクセプター基であり、
‐Ancはさらに置換されたC4〜C16アリール又はC4〜C16ヘテロアリール(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から選択されるアンカー基であり、さらなる置換基はCOOH、=O(ケト)、C4〜C16シアノアルケニルカルボン酸から選択され、
‐L1及びL2は、さらに置換された又は置換されていないC4〜C16アリール又はC4〜C16ヘテロアリール(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から独立に選択される置換基であり、さらなる置換基はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C4〜C16アリール、C1〜C16アリールアルキル、又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から選択され、
‐Ar1及びAr2は、さらに置換された又は置換されていないC4〜C16アリール、C8〜C32ジアリール、C4〜C16ヘテロアリール(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から選択されるドナー置換基であり、さらなる置換基はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C4〜C16アリール、C1〜C16アリールアルキル、又はC4〜C16ヘテロアリール、C14〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から選択される。)
さらなる側面において、本発明は電気化学又は光電子デバイスにおける色素又は増感性化合物としての前記式(I)の化合物の使用を提供する。
別の側面において、本発明は前記式(I)の化合物である色素を含む電気化学、好ましくは光電気化学、又は光電子デバイスを提供する。
本発明のさらなる側面及び好ましい実施態様は、本開示の以下及び添付の特許請求の範囲において規定される。本発明のさらなる特徴及び利点は、以下に与えられる好ましい実施態様の記載から当業者に明らかとなるであろう。
図1は、式(89)すなわち色素Y789の本発明の化合物の合成のスキームを示す。 図2は、色素Y789‐OC6及びY789‐OC8を示す。 図3は、色素Y350を示す。 図4は、色素350(図4A)及び色素Y789(式(89)の化合物‐図4B)の波長の関数としての吸収スペクトルを示す。 図5は、シミュレーションされた1種の太陽照射(AM1.5G、100mW/cm2)下における色素Y350(図5A)及び色素Y789(式(89)の化合物‐図5B)のJ‐V(光電流密度‐電圧)曲線を示す。 図6は、色素Y350(暗い線)及び色素Y789(明るい線)増感DSCの波長の関数としてIPCE(入射フォトンから電流への変換)スペクトルを示す。 図7は、本発明による色素を含むDSCの概略図である。 図8は、半導体ナノ粒子層4及び色素層5を含む、図7に示された光吸着層3の概略図である。
好ましい実施態様の詳細な説明
本発明は、共増感剤の必要性なしにUV‐可視の全体のスペクトル及び近赤外光スペクトルを吸収するポルフィリンコアをベースとする化合物、電気化学又は光電子デバイスにおける増感性化合物又は色素としてのその使用、及び本発明の化合物を含む電気化学又は光電子デバイスに関する。
特に、本発明の化合物は、式(I)の化合物である。
Figure 0006510527
理論にとらわれることなく、ポルフィリンコアは、電気化学、光電気化学、又は光電子デバイスのため、特にDSCのための増感剤として、アンカー基(Anc)及びポルフィリン発色団間のπ共役リンカーとしての電子アクセプター(A)の導入により、予想を上回る電力変換効率(PCE)を提供するように調節される。前記ポルフィリン発色団は、C4〜C12アリール又はC4〜C12ヘテロアリール(ヘテロ原子はSである)であるL1及びL2により、前記ポルフィリンコアのメソ10、20位がさらに置換されており、前記アリール又はヘテロアリールは、凝集から色素を保護するために、アルコキシ鎖によりさらに置換されている。したがって、分子間の立体障害は増大し、ポルフィリン環自体のπ‐π相互作用は低減され、分子溶解度は向上し、分子の凝集は防止される。ポルフィリンコアは、ドナー基により置換され、式中、アミノ基は芳香族基、ドナー置換基Ar1及びAr2によりさらに置換される。
Mは二価金属であり、それは存在してもしなくてもよく、存在する場合は、MはCo、Cu、Fe、Mg、Mn、Ni、Si、又はZnから選択される。好ましくは、MはCo、Cu、又はZnから選択される。最も好ましくは、MはZnである。Mが存在しない場合は、Mはポルフィリンコアを構成する2つのピロール部分を置換する2つのH(水素)に置き換えられる。
Aは式(1)〜(36)及び(103)〜(107)のいずれか1つによる部分から選択されるアクセプター基である。
Figure 0006510527
Figure 0006510527
Figure 0006510527
(式中、R1〜R68及びR137〜R141はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C4〜C16アリール、C1〜C16アリールアルキル又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から独立に選択される置換基である。)アルキル、アルコキシ、チオアルキル、アルコキシアルキル、アリールアルキル及びヘテロアリール基が3又はそれより多くの炭素を含む場合、それは直鎖、分岐又は環状であってよい。好ましくは、アルキル、アルコキシ、チオアルキル、アルコキシアルキル、アリールアルキル及びヘテロアリールは、1〜16の炭素、1〜12の炭素又は1〜8の炭素を含む炭化水素から選択される。同じ式の同じ部分を置換するR1〜R68及びR137〜R141からの置換基は、同じ式の同じ部分を置換する他の置換基と同一又は異なってよい。例えば、式(2)の部分を置換するR1及びR2は、同一又は異なってよい。
さらなる実施態様において、Aは式(1)〜(36)及び(103)〜(105)のいずれか1つによる部分から選択されるアクセプター基である。
Figure 0006510527
Figure 0006510527
Figure 0006510527
(式中、R1〜R68及びR137〜R141はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C4〜C16アリール、C1〜C16アリールアルキル、又はC14〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から独立に選択される置換基である。)アルキル、アルコキシ、チオアルキル、アルコキシアルキル、アリールアルキル及びヘテロアリール基が3又はそれより多くの炭素を含む場合、それは直鎖、分岐又は環状であってよい。好ましくは、アルキル、アルコキシ、チオアルキル、アルコキシアルキル、アリールアルキル及びヘテロアリールは、1〜16の炭素、1〜12の炭素又は1〜8の炭素を含む炭化水素から選択される。同じ式の同じ部分を置換するR1〜R68及びR137〜R141からの置換基は、同じ式の同じ部分を置換する他の置換基と同一又は異なってよい。例えば、式(2)の部分を置換するR1及びR2は、同一又は異なってよい。
本発明の化合物のさらなる実施態様において、アクセプターAは式(1)〜(12)、(14)、(15)、(25)、(27)、(30)及び(31)のいずれか1つによる部分から選択される。さらに、Aは式(1)〜(11)、(16)、(17)及び(27)〜(29)のいずれか1つによる部分から選択される。好ましくは、Aは式(1)〜(11)のいずれか1つによる部分から選択され、最も好ましくは式(1)及び(2)のいずれか1つによる部分から選択される。
Ancは、さらに置換されたC4〜C16アリール又はC4〜C16ヘテロアリール(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から選択されるアンカー基であり、さらなる置換基はCOOH、=O(ケト)、C4〜C16シアノアルケニルカルボン酸から選択される。
式(I)の化合物中のアンカー基Ancのアンカー部分(好ましくは‐COOHである)は、‐COOH、PO32、‐PO42、‐P(R)O2H、‐SO32、‐SO42、‐CONHOH-、1,2‐ヒドロキシベンゼン、1‐ヒドロキシ‐2‐カルボキシベンゼン、アセチルアセトネート、上記の脱プロトン化形態、前記脱プロトン化形態の有機及び/又は無機塩、並びにπ共役特性を有するキレート基から独立に選択されるアンカー部分と置き換えられてよい。R8は1〜50の炭素及びO、N、又はSから選択される0〜25のヘテロ原子を含む炭化水素であってよく、前記炭化水素は前記ホスフィン酸基のP原子に炭素原子で共有結合している。R8は、置換された、又は置換されていない直鎖、分岐又は環状のC1〜C20アルキル、C2〜C20アルケニル、C2〜C20アルキニル、及びC4〜C20アリールであってよい。
本発明によれば、アリール又はヘテロアリール部分は、アリール又はヘテロアリールのメタ‐、オルト‐又はパラ‐位上で上記の置換基により置換されてよい。
実施態様において、Ancは式(37)〜(53)のいずれか1つによる部分から選択される。
Figure 0006510527
(式中、R69及びR70はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C4〜C16アリール、C1〜C16アリールアルキル又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から独立に選択される置換基である。)アルキル、アルコキシ、チオアルキル、アルコキシアルキル、アリールアルキル及びヘテロアリール基が3又はそれより多くの炭素を含む場合、それは直鎖、分岐又は環状であってよい。好ましくは、アルキル、アルコキシ、チオアルキル、アルコキシアルキル、アリールアルキル及びヘテロアリールは、1〜16の炭素、1〜12の炭素又は1〜8の炭素を含む炭化水素から選択される。
さらなる実施態様において、式(I)の化合物中のAncは、式(37)〜(47)のいずれか1つ、又は式(37)〜(40)のいずれか1つによる部分から選択される。
本発明の化合物の半導体表面上への結合は、本発明の化合物のアンカー基により影響される。前記結合は、静電相互作用、及び/又は共有結合、及び/又は配位結合によるものであることができ、それは少なくとも10時間、好ましくは少なくとも10週間、より好ましくは少なくとも10月、理想的には最大1〜3年を超える間安定である。アンカー基は、半導体の表面上への前記式(I)の化合物の固定に好適である。特に、コア構造を有する化合物は、前記半導体の表面に好ましくは何らかの形で、特に前記アンカー基により吸着し、又は付着する。
1及びL2は、さらに置換され、又は置換されていないC4〜C16アリール又はC4〜C16ヘテロアリール(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から独立に選択される置換基であり、さらなる置換基はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C4〜C16アリール、C1〜C16アリールアルキル、又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から選択される。
実施態様において、L1及びL2は、式(54)〜(65)のいずれか1つによる部分から独立に選択される。
Figure 0006510527
(式中、R71〜R100はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C4〜C16アリール、C1〜C16アリールアルキル又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から独立に選択される置換基である。)アルキル、アルコキシ、チオアルキル、アルコキシアルキル、アリールアルキル及びヘテロアリール基が3又はそれより多くの炭素を含む場合、それは直鎖、分岐又は環状であってよい。好ましくは、アルキル、アルコキシ、チオアルキル、アルコキシアルキル、アリールアルキル及びヘテロアリールは、1〜16の炭素、1〜12の炭素、1〜8の炭素、又は1〜6の炭素を含む炭化水素から選択される。同じ式の同じ部分を置換するR71〜R100からの置換基は、同じ式の同じ部分を置換する他の置換基と同一又は異なってよい。
さらなる実施態様において、L1及びL2は、式(55)〜(58)のいずれか1つによる部分から選択される。L1及びL2は、同一の部分又は異なる部分であってよい。好ましくは、L1及びL2は同一であり、部分(55)から選択され、式中R71及びR72は同一である。最も好ましくは、L1及びL2は、部分(55)から選択され、式中R71及びR72は同一であり、C1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシアルキル又はC1〜C12アルコキシから選択される。
Ar1及びAr2は、さらに置換された又は置換されていないC4〜C16アリール、C8〜C32ジアリール、C4〜C16ヘテロアリール(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から選択されるドナー置換基であり、さらなる置換基はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C4〜C16アリール、C1〜C16アリールアルキル、又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から選択される。
さらなる実施態様において、Ar1及びAr2は、式(66)〜(88)のいずれか1つによる部分から独立に選択される。
Figure 0006510527
(式中、R101〜R136及びR142はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C4〜C16アリール、C1〜C16アリールアルキル、又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から独立に選択される置換基である。アルキル、アルコキシ、チオアルキル、アルコキシアルキル、アリールアルキル及びヘテロアリール基が3又はそれより多くの炭素を含む場合、それは直鎖、分岐又は環状であってよい。好ましくは、アルキル、アルコキシ、チオアルキル、アルコキシアルキル、アリールアルキル及びヘテロアリールは、1〜16の炭素、1〜12の炭素、1〜8の炭素、又は1〜6の炭素を含む炭化水素から選択される。同じ式の同じ部分を置換するR101〜R136及びR142からの置換基は、同じ式の同じ部分を置換する他の置換基と同一又は異なってよい。
さらなる実施態様において、Ar1及びAr2は、式(67)、(75)〜(81)のいずれか1つによる部分から選択される。Ar及びArは、同一の部分又は異なる部分であってよい。好ましくは、Ar1及びAr1は同一であり、部分(77)から選択され、式中R121及びR122は同一である。最も好ましくは、Ar1及びAr2は部分(77)から選択され、式中R121及びR122は同一であり、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシアルキル又はC1〜C6アルコキシから選択される。
式(I)の化合物のさらなる実施態様において、L1及びL2は同一の部分であり、Ar1及びAr2は同一の部分である。したがって、ポルフィリンコアを含む対称な配置が形成される。
式(1)〜(88)の部分において、基本的な構造のポルフィリンコア又は上記の部分への任意の部分の結合は、ポルフィリンコアと以下の部分、又は上記の部分と以下の部分への部分の結合を示す結合を表す破線により示される。
実施態様によれば、式(I)の化合物は、式(89)〜(102)のいずれか1つによる1種の化合物から選択される。
Figure 0006510527
Figure 0006510527
Figure 0006510527
Figure 0006510527
Figure 0006510527
本発明は、電気化学又は光電子デバイスにおける色素又は増感性化合物として式(I)の化合物の使用も提供する。
「色素」、「増感剤」、「増感性色素又は化合物」、「光増感剤」、「色素増感材」の意味は、部分的に又は全体的に相互に重なり合ってよい。
本発明はさらに、1つの側面において、本発明の式(I)の化合物である色素を含む電気化学又は光電子デバイスを提供する。
説明の目的のために、本発明によるDSCの例示的な、非制限的な実施態様を図7及び8に示す。デバイスは、半導体材料4を含む光吸収層3、及びそこに併合された本発明による色素又は本発明の化合物を含む色素を含む層5を含む。
実施態様によれば、半導体材料4はポーラス構造を含む。ポーラス構造は、図8のジグザグ線により示される。
別の実施態様において、本発明のデバイスは半導体表面4を含み、その上で本発明の化合物が吸着される。
実施態様によれば、本発明のデバイスは、電気化学デバイス、光電気化学デバイス、光電子デバイス、光放出デバイス、エレクトロクロミック若しくはフォトエレクトロクロミックデバイス、電気化学センサー、電気化学ディスプレイ又は色素増感太陽電池から選択される。
好ましい実施態様によれば、電気化学デバイスは、太陽電池、色素増感太陽電池(DSC)、再生式色素増感太陽電池、光起電性デバイス又は光電池から選択される光電変換デバイスである。本発明のデバイスは、最も好ましくは色素増感太陽電池(DSC)である。前記デバイスにおいて、半導体は、アンカー基Ancにより半導体表面上に結合されてよい式(I)の本発明の化合物により増感される。
さらなる側面において、本発明は第一の電極がTiO2のメソポーラス酸化物膜により覆われたアノードである第一(電極2)及び第二の電極(電極7)、前記TiO2のメソポーラス酸化物膜に対する増感剤としての式(I)の化合物、及び固体状態デバイスのための電解質及びレドックス対又はホール輸送性材料を含む中間層(電荷輸送層6)を得る、電気化学又は光電子デバイス、好ましくはDSCを製造する方法を提供する。
さらなる実施態様によれば、半導体材料(層4)は、ポーラス構造を含む。本発明のデバイスは、少なくとも1つの基材1、電極2とカウンター電極7、及び電荷輸送層6をさらに含み、前記電荷輸送層は、前記カウンター電極及び前記色素層5の間に与えられる。
基材層1は、好ましくはガラス又はプラスチックから選択される輸送基材層である。図7に示されるように、2つの上部及び底部の基材層1があるが、上部又は底部の輸送基材層の1つだけを含むデバイスも包含される。概して、基材はしたがって前記カウンター電極7の側にある。例示的なプラスチック基材は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリイミド、3‐アセチルセルロール、及びポリエーテルスルホン(PES)である。
伝導層は、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)、スズ酸化フッ化物(FTO)、ZnO‐Ga、ZnO‐Al23、スズ‐酸化物、アンチモンスズ酸化物(ATO)及び亜鉛酸化物の1種により与えられてよい。
本発明のデバイスは、半導体層(4)を含む。この層は、単層又は幾つかの層により構成されてよく、概して最大100μmの全厚み、例えば最大60μmの全厚みを有する。しかし、本発明の実施態様によれば、半導体層4は半導体材料を含み、前記半導体層は、20μmより小さい厚みを有する。20ミクロンより小さい厚みを有する半導体層4は、単層からなってもよく、又は2つ若しくはそれより多くの別個の層、例えばサブ層を含んでもよい。例えば、サブ層は他の上に配された1つであり、各サブ層は、各々1つ又は2つの隣接するサブ層と連続的に接触している。例えば、半導体層は、比較的低い多孔性を有するベース半導体層、及びその上に比較的高い多孔性の半導体層含んでよく、増感剤は、好ましくは又は大体の場合、高い多孔性のサブ層中の半導体材料に吸収される。すなわち、異なる層は異なる多孔性を有してよく、例えばそれは異なるサイズのナノ粒子から製造されてよいが、好ましくはそのサイズはさらに以下に与えられる範囲にとどまる。全ての潜在的なサブ層を含む全体の半導体層の厚みは、好ましくは<20μm、より好ましくは≦17μm、一層好ましくは≦15、最も好ましくは≦13μmである。
半導体材料層4は、Si、TiO2、SnO2、ZnO、WO3、Nb25、及びTiSrO3から選択される半導体材料を含んでよく、それは全て本発明の目的に関する例示的な半導体材料である。好ましくは、半導体材料層4は、半導体ナノ粒子、例えば上記の半導体材料で作製されたナノ粒子から作製されたポーラス層を含む。好ましくは、半導体ナノ粒子の平均直径は、0.5nm〜2000nm、好ましくは1〜1000nm、より好ましくは2〜500nm、最も好ましくは5〜100nmの範囲である。
色素は、色素層5の形態で与えられ、それは本発明による色素分子、特に、式(I)により規定された化合物、及び/又は式(89)〜(102)により規定された色素を含む色素を含む。色素分子は、好ましくは半導体層(4)のポーラスナノ粒子層の表面にそのアンカー基により固定され、その上に単分子層を形成する。
電荷輸送層6は、好ましくは(a)電気伝導ホール及び/若しくは電子輸送材料又は(b)電解質を含む。前記電気伝導ホール及び/又は電子輸送材料により電荷が輸送される場合、電子及び/又はホールは、荷電分子の拡散の替わりに電子の動きにより移動する。係る電気伝導層は、好ましくはポリマーを含む有機化合物をベースとする。したがって、層6はアモルファス有機ホール輸送材料2,2’,7,7’‐テトラキス(N,N‐ジ‐p‐メトキシフェニル‐アミン)9,9’‐スピロフルオレン(OMeTAD)等の電子及び/又はホール伝導性材料であってよい。WO2007/107961において、室温にて液体である電荷輸送材料と、色素増感太陽電池におけるその適用が開示される。これらの材料を例えば本発明の目的のために用いてよい。
電荷輸送層が電解質である場合、好ましいことには、それはレドックス対を含む。色素増感太陽電池に好適なレドックス対の好ましい例は、I-/I3 -対又はCo2+/Co3+レドックス対(コバルトトリス‐ポリピリダイル(pyridayl)錯体)である。
さらなる実施態様において、電解質は、1つ又はそれより多くのイオン性液体、複合イオン性液体又は共晶融液を含む。イオン性液体は、それが100℃以下の融点を有するという事実により概して規定される。例えば、好適なイオン性液体のアニオンは、I-、Br-、Cl-、[N(CN)2-、[N(SO2CF32-、[PF6-、[BF4-、[NO3-、[C(CN)3-、[B(CN)4-、[CF3COO]-、[ClO4-、[BF3CF3-、[CF3SO3-、[CF32SO3-、[CH32SO3-、[(CF3SO22N]-、[(CSON]-、[(CF3SO23C]-、[(C25SO23C]-、[(FSO23C]-、[CH3CH2OSO3-、[CF3C(O)O]-、[CF3CF2C(O)O]-、[CH3CH2C(O)O]-、[CH3C(O)O]-、[P(C2533-、[P(CF333-、[P(C24H)(CF323]]-、[P(C23233-、[P(C25)(CF323-、[P(CF333-、[P(C6533-、[P(C3733-、[P(C4933-、[P(C2524-、[(C252P(O)O]-、[(C252P(O)O22-、[PC6524-、[(CF32P(O)O]-、[(CH32P(O)O]-、[(C492P(O)O]-、[CF3P(O)O22-、[CH3P(O)O22-、[(CH3O)2P(O)O]-、[BF2(C252-、[BF3(C25)]-、[BF2(CF32-、[B(C254-、[BF3(CN)]-、[BF2(CN)2-、[B(CF34-、[B(OCH34-、[B(OCH32(C25)]-、[B(O2242-、[B(O2222-、[B(O2CH42-、[N(CF32-、[AlCl4-、及び[SiF62-から選択されてよい。
本発明によるイオン性液体のカチオンは、例えば以下に示される構造を有する化合物から選択されてよい。
Figure 0006510527
(ヘテロ原子に結合した少なくとも1つのRがHとは異なるという条件で、H、
直鎖又は分岐のC1〜C20アルキル、
1つ又は幾つかの二重結合を含む直鎖又は分岐のC2〜C20アルケニル、
1つ又は幾つかの三重結合を含む直鎖又は分岐のC2〜C20アルキニル、
飽和、部分的に不飽和又は全体的に不飽和のC3〜C7シクロアルキル、
ハロゲン‐ヘテロ原子結合がないという条件で、ハロゲン、好ましくはフッ素又は塩素、
NO基と正に帯電したヘテロ原子の結合がなく、かつ、少なくとも1つのRがNO2とは異なるという条件で、NO2
CN基と正に帯電したヘテロ原子の結合がなく、かつ、少なくとも1つのRがCNとは異なるという条件で、CN、
式中、Rは同一又は異なってよく、
Rの対は単結合又は二重結合により結合されてよく、
1つ又は幾つかのRは、全てのRが全体的にハロゲン化されていないという条件で、ハロゲン、好ましくは‐F、及び/若しくは‐Clにより部分的に若しくは全体的に置換されてよく、又は‐CN若しくは‐NO2により部分的に置換されてよく、
任意のRの1つ又は2つの炭素原子は、任意のヘテロ原子及び/又は‐O‐、‐C(O)‐、‐C(O)O‐、‐S‐、‐S(O)‐、SO2‐、‐S(O)2O‐、‐N=、‐P=、‐NR’‐、‐PR’‐、‐P(O)(OR’)‐、‐P(O)(OR’)O‐、‐P(O)(NR’R’)‐、‐P(O)(NR’R’)O‐、P(O)(NR’R’)NR’‐、‐S(O)NR’‐、及び‐S(O)2NR’の基から選択される基により置き換えられ、又は置き換えられなくてよく、R’は、H、任意選択的に部分的に若しくは全体的にパーフルオロ化されたC1〜C6アルキル、及び/又は任意選択的に部分的に若しくは全体的にパーフルオロ化されたフェニルであり、
任意のRはH及びC1〜C15アルキルから独立に選択される。)
上記に示される有機カチオンの好ましい置換基は、WO2007/093961の第5〜7頁に開示されている。これらの頁で規定された好ましいカチオンは、参照により本開示に全体的に組み入れられる。最も好ましい置換基Rは、H及びC1〜C15アルキルから独立に選択される。置換基は、指示された正電荷が得られるように選択される。
好ましい複合イオン性液体又は共晶融液及び係る複合イオン性液体を含む電解質は、WO2009/083901の第7〜15頁に開示され、参照により本開示に全体的に組み入れられる。
本明細書中で言及される任意のアルキル、アルケニル又はアルキニルは、直鎖、分岐又は環状であってよい。直鎖アルキル、アルケニル及びアルキニルが好ましい。
本発明のデバイスの電解質は、2種又はそれより多くのイオン性液体を含んでよい。好ましくは、電解質は溶媒が実質的にない。実質的に溶媒がないとは、25体積%未満の追加の高沸点(200℃を超える)の溶媒があり、好ましくは追加の溶媒がないことを意味する。より好ましくは、溶媒が実質的にないとは、5体積%未満の追加の溶媒があることを意味する。
カウンター電極7は、Pt、Au、Ni、Cu、Ag、In、Ru、Pd、Rh、Ir、Os、C、CoS、伝導ポリマー又は上記の2種又はそれより多くを含む組み合わせを含んでよく、又はこれからなってよい。伝導ポリマー(これから好適なカウンター電極材料が選択されてよい)の例は、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリベンゼン及びアセチレンを含むポリマーである。
本発明は、これより例により説明される。これらの例は、添付の特許請求の範囲により規定される本発明の範囲を制限しない。

例1
式(89)すなわち色素Y789の化合物の合成
式(89)すなわち色素Y789の化合物の合成の基本的なスキームは、図1に示される。
[5‐ブロモ‐15‐ビス(2’,4’‐ジヘキソキシビフェニル‐4‐イル)アミノ‐10,20‐ビス(2,6‐ジドデコキシフェニル)‐ポルフィリナト]亜鉛(II)(図1のスキームにおける化合物2)の合成
不活性雰囲気において、140mg(0.1mM)の[5,15‐ジブロモ‐10,20‐ビス(2,6‐ジドデコキシフェニル)ポルフィリナト]亜鉛(II)を、5mLのトルエン中110℃にて12時間50mg(0.5mM)のt‐BuONaの存在下で5mg(0.01mM)のPd(Pt‐Bu32により触媒された110mg(0.15mM)のビス(2’,4’‐ジヘキソキシビフェニル‐4‐イル)アミンと反応させ、次いで混合物を室温に冷却し、50mLの水に注いだ。混合物を50mLのCH2Cl2により2回抽出した後、有機相を合わせて蒸発させた。残渣は、溶離剤として1:1のCH2Cl2及びヘキサンの混合物を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィーに供され、150mg(75%)の紫色のろう状の生成物が得られた。1H NMR(400MHz、クロロホルム‐d)δ9.68(d、J=4.6Hz、2H)、9.29(d、J=4.6Hz、2H)、8.88(d、J=4.6Hz、2H)、8.74(d、J=4.6Hz、2H)、7.66(t、J=8.4Hz、2H)、7.37(d、J=1.7Hz、8H)、7.16(d、J=8.5Hz、2H)、6.97(d、J=8.5Hz、4H)、6.54‐6.40(m、4H)、4.01‐3.75(m、16H)、1.84‐1.62(m、16H)、1.61‐0.37(m、120H)。
5‐エチニル‐15ビス(2’,4’‐ジヘキソキシビフェニル‐4‐イル)アミノ‐10,20‐ビス(2,6‐ジドデコキシフェニル)‐ポルフィリナト]亜鉛(II)(図1のスキームにおける化合物3)の合成
[5‐ブロモ‐15‐ビス(2’,4’‐ジヘキソキシビフェニル‐4‐イル)アミノ‐10,20‐ビス(2,6‐ジドデコキシフェニル)‐ポルフィリナト]亜鉛(II)200mg(0.1mM)及び50mg(0.5mM)のトリメチルシリルアセチレン、9mg(0.01mM)のPd(dba)及び5.2mg(0.02mM)のトリフェニルホスフィンの混合物を2mLのトリエチルアミン中で60℃に4時間加熱し、次いで混合物を室温に冷却し、溶媒を蒸発させた。残渣は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製され、1:1のCHCl及びヘキサンにより洗浄されて緑色のオイルが得られた。次いで、オイルを60mg(0.2mM)のBuNFとTHF中で室温にて1時間反応させてトリメチルシリル保護基を除いた。減圧により溶媒が除去され、残渣は溶離剤として1:1のCHCl及びヘキサンを用いてシリカゲルカラムにより精製され、120mg(60%)の生成物が得られた。H NMR(400MHz、クロロホルム‐d)δ9.65(d、J=4.6Hz、2H)、9.31(d、J=4.6Hz、2H)、8.91(d、J=4.6Hz、2H)、8.76(d、J=4.6Hz、2H)、7.69(t、J=8.4Hz、2H)、7.37(s、8H)、7.17(d、J=8.5Hz、2H)、6.99(d、J=8.5Hz、4H)、6.58‐6.40(m、4H)、4.10(s、1H)、4.01‐3.79(m、16H)、1.90‐1.64(m、16H)、1.57‐0.44(m、120H)。
図1のスキームにおける化合物4の合成
5mLのトリエチルアミン中の[5‐エチニル‐15‐ビス(2’,4’‐ジヘキソキシビフェニル‐4‐イル)アミノ‐10,20‐ビス(2,6‐ジドデコキシフェニル)‐ポルフィリナト]亜鉛(II)200mg(0.1mM)及びメチル4‐(8‐ブロモ‐2,3‐ジフェニルキノキサリン‐5‐イル)ベンゾエート50mg(0.1mM)の混合物にPd2(dba)3及び5.2mg(0.02mM)のトリフェニルホスフィンを加えた。N2ガスの保護下において、混合物を60℃にて24時間加熱した。溶媒を蒸発させた後、残渣をシリカゲルカラムにより精製し、2:1のCH2Cl2及びヘキサンの混合物により溶離させて110mg(50%)の暗緑色の固体生成物を得た。1H NMR(400MHz、クロロホルム‐d)δ10.16(d、J=4.6Hz、2H)、9.28(d、J=4.6Hz、2H)、8.82(d、J=4.6Hz、2H)、8.76(d、J=4.6Hz、2H)、8.51(d、J=7.6Hz、1H)、8.25(d、J=8.3Hz、2H)、8.09‐8.00(m、6H)、7.76‐7.65(m、5H)、7.49(dd、J=5.1、2.0Hz、2H)、7.44‐7.33(m、10H)、7.17(d、J=8.5Hz、2H)、7.02(d、J=8.5Hz、4H)、6.54‐6.41(m、4H)、4.00(s、3H)、3.98‐3.83(m、16H)、1.94‐1.55(m、24H)、1.50‐0.39(m、112H)。
色素Y789(式(89)の化合物)の合成
5mLのエタノール及び1mLの水を48mg(0.02mM)及びLiOH26mg(1mM)の混合物に加え、混合物を室温にて4時間撹拌した。混合物を50mLの水へ注ぎ、50mLのCH2Cl2により2回抽出し、有機相を合わせて蒸発させた。シリカゲルカラムにより精製した後、36mgの暗緑色固体が製造された。1H NMR(400MHz、クロロホルム‐d)δ10.12(d、J=4.5Hz、2H)、9.24(d、J=4.5Hz、2H)、8.78(d、J=4.5Hz、2H)、8.71(d、J=4.6Hz、2H)、8.49(d、J=7.6Hz、1H)、8.28(d、J=8.0Hz、2H)、8.12‐7.98(m、6H)、7.77‐7.63(m、5H)、7.47(dd、J=4.8、2.3Hz、2H)、7.43‐7.31(m、10H)、7.15(d、J=8.5Hz、2H)、7.01(d、J=8.4Hz、4H)、6.55‐6.41(m、4H)、4.11‐3.75(m、16H)、1.95‐1.55(m、24H)、1.55‐1.20(m、32H)、1.20‐0.39(m、80H)。APCI:m/zC159197710Znの計算値2405.4447、観測2405.4405。
例2
化合物Y789‐OC6及びY789‐OC8の合成(図2)
Y789‐OC6及びY789‐OC8をY789、すなわち式(89)の化合物の合成手順にしたがって合成した。両方の化合物は図2に示される。
Y789‐OC6のキャラクタリゼーションデータは以下のとおりである:1H NMR(400MHz、クロロホルム‐d)δ10.13(d、J=4.4Hz、2H)、9.26(d、J=4.5Hz、2H)、8.80(d、J=4.5Hz、2H)、8.73(d、J=4.5Hz、2H)、8.51(d、J=7.5Hz、1H)、8.30(d、J=8.2Hz、2H)、8.13‐8.07(m、2H)、8.07‐7.99(m、4H)、7.74‐7.65(m、5H)、7.47(dd、J=5.2、2.0Hz、2H)、7.39‐7.33(m、10H)、7.16(d、J=8.5Hz、2H)、7.05‐6.96(m、4H)、6.52‐6.41(m、4H)、3.97‐3.83(m、16H)、1.86‐1.62(m、12H)、1.59‐0.12(m、76H)。APCI: m/zC133149710Znの計算値2068.0657、観測2068.0651。
Y789‐OC8のキャラクタリゼーションデータは以下のとおりである:1H NMR(400MHz、クロロホルム‐d)δ10.12 (d、J=4.5Hz、2H)、9.18(d、J=4.5Hz、2H)、8.79(d、J=4.6Hz、2H)、8.70(d、J=4.6Hz、2H)、8.50(d、J=7.6Hz、1H)、8.28(d、J=8.1Hz、2H)、8.12‐7.99(m、5H)、7.75‐7.65(m、4H)、7.47(dd、J=5.1、2.0Hz、4H)、7.38(dd、J=5.6、3.7Hz、2H)、7.25‐7.20(m、4H)、7.01(d、J=8.4Hz、4H)、6.94(d、J=8.7Hz、4H)、3.86(t、J=6.6Hz、8H)、2.47(t、J=7.8Hz、4H)、1.62‐0.33(m、82H)。. APCI: m/zC11713376Znの計算値1795.9609、観測1795.9615。
例3
色素Y789及び色素Y350の光起電特性
色素Y789において、キナキソリン部分はポルフィリンコア及び安息香酸であるアンカー基の間のπ共役リンカーとして用いられる。前記π共役リンカー、キナキソリンベースのアクセプターには、構造が図3に示される色素Y350が存在しない。
両方のポルフィリンベースの色素は、400〜500nm及び600〜700nmに吸収極大を、色素Y789に関して300〜400nmにさらなる吸収極大を呈する(図4A及び4B参照)。色素Y789の600〜700nm中の吸収は、これらの波長におけるY350の吸収と比較して2倍程度である。この効果は、ポルフィリン及びアンカー基間のπ共役リンカーとしての電子吸引性キナキソリンベースのアクセプターの挿入の効果に起因する。
2種の色素Y789、Y350の光起電性性能は、アセトニトリル中のコバルトトリス‐ビピリジンベースのレドックスメディエーターによりDSCにおいてそれらを用いることにより評価した。コバルト電解質の組成は以下のとおりである:0.1Mのリチウムトリフルオロメタンスルホンイミド(LiTFSI)、0.055Mの[Co(bpy)3](TFSI)3、0.2M[Co(bpy)3](TFSI)2、0.8Mのtert‐ブチルピリジン(TBP)(アセトニトリル中)。シミュレーションされたある太陽照射(AM1.5G、100mW/cm2)下におけるこれらのデバイス電流‐電圧(J‐V)特性は、図5A及び5B並びに図6に示され、対応する光起電性データは表1にまとめられる。
Figure 0006510527
ポルフィリンコア及びアンカー安息香酸間の電子吸引性キノキサリンアクセプターの導入により、ポルフィリン色素Y789は可視全体から近赤外スペクトル範囲をカバーする広範な吸収を示す。キノキサリンアクセプターなしの参照ポルフィリン増感剤Y350と比較すると、新規のポルフィリン色素Y789は、ソレーバンドとQバンドとの間の吸収ギャップを埋め、レッドシフトしたスペクトルを示す(図4A及びB並びに図6参照)。
最先端のCo+2/+3(ビピリジン)3錯体ベースの電解質を用いたDSCの研究において、たかだか半分の太陽光に対応する電力にて高い開回路電圧及び13.5%の高いエネルギー変換効率が達成された。これは、単一色素増感DSCデバイスにより得られる最も高い電力変換効率である。
従来は、相補的な吸収スペクトルを示す有機色素を含む共増感剤が、ソレーバンドとQバンドとの間のギャップを埋めるのに用いられていた。Y789色素の場合において、ソレーバンドの広範化が、典型的に以前のDSCにおいて用いられた全てのポルフィリンの場合において観察されないソレーバンドとQバンドとの間のギャップを埋めることをもたらすことは、IPCEスペクトルから明らかである。
したがって、ポルフィリンコア及びアンカー基間の電子吸引性基の導入は、さらに吸収スペクトルをさらにレッドへシフトさせる新たな方法を開き、ポルフィリン色素増感太陽電池のエネルギー変換効率を向上させる。

Claims (15)

  1. 式(I)
    Figure 0006510527
    (式中、
    ‐MはCo、Cu、Fe、Mg、Mn、Ni、Si若しくはZnから選択され、又はMはポルフィリンコアを構成する2つのピロール部分を置換する2つのH(水素)であり、
    ‐Aは式(1)〜(36)及び(103)〜(107)
    Figure 0006510527
    Figure 0006510527
    Figure 0006510527
    (式中、R1〜R68及びR137〜R141はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C6〜C16アリール、C7〜C16アリールアルキル又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から独立に選択される置換基である)のいずれか1つによる部分から選択されるアクセプター基であり、
    ‐Ancはさらに置換されたC6〜C16アリール又はC4〜C16ヘテロアリール(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から選択されるアンカー基であり、さらなる置換基はCOOH、=O(ケト)、C4〜C16シアノアルケニルカルボン酸から選択され、
    ‐L1及びL2は、さらに置換された又は置換されていないC6〜C16アリール又はC4〜C16ヘテロアリール(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から独立に選択される置換基であり、さらなる置換基はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C6〜C16アリール、C7〜C16アリールアルキル、又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から選択され、
    ‐Ar1及びAr2は、さらに置換された又は置換されていないC6〜C16アリール、C12〜C32ジアリール、C4〜C16ヘテロアリール(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から選択されるドナー置換基であり、さらなる置換基はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C6〜C16アリール、C7〜C16アリールアルキル又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から選択される)の化合物。
  2. Ancが、式(37)〜(53)
    Figure 0006510527
    (式中、R69及びR70はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C6〜C16アリール、C7〜C16アリールアルキル、又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から独立に選択される置換基である)のいずれか1つによる1つの部分から選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物。
  3. 1及びL2が、式(54)〜(65)
    Figure 0006510527
    (式中、R71〜R100はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C6〜C16アリール、C7〜C16アリールアルキル、又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から独立に選択される置換基である)のいずれか1つによる部分から独立に選択される、請求項1又は2に記載の式(I)の化合物。
  4. Ar1及びAr2が、式(66)〜(88)
    Figure 0006510527
    (式中、R101〜R136及びR142はH、C1〜C16アルキル、C1〜C16アルコキシ、C1〜C16チオアルキル、C1〜C16アルコキシアルキル、C6〜C16アリール、C7〜C16アリールアルキル、又はC4〜C16ヘテロアリール、C4〜C16ヘテロアリールアルキル(ヘテロ原子はO、S、又はNから選択される)から独立に選択される置換基である)のいずれか1つによる部分から独立に選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
  5. Aが、式(1)〜(12)、(14)、(15)、(25)、(27)、(30)、及び(31)のいずれか1つによる部分から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
  6. Ancが、式(37)〜(47)のいずれか1つによる部分から選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
  7. Ar1及びAr2が、式(67)、(75)〜(81)のいずれか1つによる部分から選択される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
  8. 1及びL2が、式(55)〜(58)のいずれか1つによる部分から選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
  9. Ar1及びAr2が、同一の部分である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
  10. 1及びL2が、同一の部分である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
  11. Ar1及びAr2が、部分(77)である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
  12. 1及びL2が、部分(55)である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の式(I)の化合物。
  13. 電気化学又は光電子デバイスにおける色素又は増感性化合物としての請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物の使用。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物である色素を含む電気化学又は光電子デバイス。
  15. 前記デバイスが、電気化学デバイス、光電気化学デバイス、光電子デバイス、光放出デバイス、エレクトロクロミック若しくはフォトエレクトロクロミックデバイス、電気化学センサー、電気化学ディスプレイ又は色素増感太陽電池から選択される、請求項14に記載のデバイス。
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