JP6510212B2 - 工事用エレベータの解体方法、組立方法、及び解体組立装置 - Google Patents
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Description
しかし、タワークレーン撤去後、またはタワークレーン撤去前でもタワークレーンを用いずに工事用エレベータを先行して解体せざるを得ない場合、工事用エレベータにクレーンを設置する。
そして、解体したマスト部材をポストクレーンや門型クレーンにより搬器屋根部に積んだり、特殊クレーンに積んだりして降ろしていく。
例えば、クレーンの能力をアップし、壁つなぎ金物の解体に必要な足場を追加すれば解体は可能となるが、超高層建築物では次のような問題がある。
なお、一般のヘッドシーブ部を解体時までに自走式に入れ替えることも可能とであるが、その入れ替え期間のロス及び作業コストが増加する。
また、本発明は、同様の装置を用いて、工事用エレベータのマスト及び壁つなぎ部材も含めた組立方法を提供することも課題としている。
建物躯体に対し壁つなぎ部材を介して設置される昇降用マストと、このマストに昇降可能に組み付けられる搬器と、この搬器に搭載される昇降駆動装置とからなる工事用エレベータの解体方法であって、
前記マストに作業床ユニットを昇降及び固定可能に組み付けて、この作業床ユニットに起伏及び旋回可能なクレーンを設置し、
前記作業床ユニットを前記搬器の上昇動作に連動して上昇させて前記マストの頂部側に固定して、頂部側から前記マスト及び壁つなぎ部材を分解し、
その分解したマスト部材及び壁つなぎ部材を前記クレーンにより吊り上げて起伏及び旋回動作させて前記搬器に移載した後、
前記作業床ユニットを前記搬器の下降動作に連動して下降させて前記マストに固定して、前記マスト及び壁つなぎ部材の分解・前記搬器への移載を順次行って解体するものであり、
前記分解したマスト部材は、前記搬器の屋根に設けた開口部から当該搬器内部に移載し、 前記分解した壁つなぎ部材は、前記搬器の屋根上に移載することを特徴とする。
請求項1に記載の工事用エレベータの解体方法であって、
前記作業床ユニットの下降は、前記搬器上に載せられて当該搬器の下降と一体的に行われることを特徴とする。
建物躯体に対し壁つなぎ部材を介して設置される昇降用マストと、このマストに昇降可能に組み付けられる搬器と、この搬器に搭載される昇降駆動装置とからなる工事用エレベータの組立方法であって、
地上において、マスト部材を建てて、そのマスト部材と前記建物躯体との間に前記壁つなぎ部材を架設してから、前記地上に建てたマスト部材に前記搬器を昇降可能に組み付けた後、
前記地上に建てたマスト部材の前記搬器より上方に作業床ユニットを昇降及び固定可能に組み付けて、この作業床ユニットに起伏及び旋回可能なクレーンを設置する一方、
前記搬器に組み立てるマスト部材及び前記壁つなぎ部材を積載しておき、
前記作業床ユニットを前記搬器の上昇動作に連動して上昇させて前記地上に建てたマスト部材に固定して、前記搬器に積載された前記マスト部材及び壁つなぎ部材を前記クレーンにより吊り上げて起伏及び旋回動作させて、前記地上に建てたマスト部材上に前記マスト部材を組み立ててから、そのマスト部材と前記建物躯体との間に前記壁つなぎ部材を架設した後、
前記作業床ユニットを前記搬器の上昇動作に連動して上昇させて前記地上に建てたマスト部材に固定して、前記搬器に積載された前記マスト部材及び壁つなぎ部材を前記クレーンにより吊り上げて順次組み立てるものであり、
前記マスト部材を、前記搬器内部に積載された状態から前記搬器の屋根に設けた開口部より前記クレーンにより吊り上げ、 前記壁つなぎ部材を、前記搬器の屋根上に積載された状態から前記クレーンにより吊り上げることを特徴とする工事用エレベータの組立方法。
請求項3に記載の工事用エレベータの組立方法であって、
前記作業床ユニットの上昇は、前記搬器上に載せられて当該搬器の上昇と一体的に行われることを特徴とする。
建物躯体に対し壁つなぎ部材を介して設置される昇降用マストと、このマストに昇降可能に組み付けられる搬器と、この搬器に搭載される昇降駆動装置とからなる工事用エレベータの解体組立装置であって、
前記マストに昇降及び固定可能に組み付けられる作業床ユニットと、
前記作業床ユニットに設置される起伏及び旋回可能なクレーンと、
前記作業床ユニットに設けられ、昇降動作する前記搬器上に載る脚部と、を備え、
前記マスト部材及び前記壁つなぎ部材は、組み立て・分解が可能であり、
前記工事用エレベータを組み立てる際には、前記マスト部材を、前記搬器内部に積載された状態から前記搬器の屋根に設けた開口部より前記クレーンにより吊り上げ、
前記壁つなぎ部材を、前記搬器の屋根上に積載された状態から前記クレーンにより吊り上げて、前記クレーンにより吊り上げた状態で前記マスト部材及び壁つなぎ部材を順次組み立て、
前記工事用エレベータを分解する際には、前記マスト部材を分解して、前記搬器の屋根に設けた開口部から当該搬器内部に移載し、 前記壁つなぎ部材は、分解して前記搬器の屋根上に移載することを特徴とする。
請求項5に記載の工事用エレベータの解体組立装置であって、
前記作業床ユニットは、前記マストに対する昇降ガイド部材及び固定部材を備えることを特徴とする。
請求項5または6に記載の工事用エレベータの解体組立装置であって、
前記クレーンは、起伏及び旋回動作するブームの先端部にホイストを備えることを特徴とする。
また、同様の装置を用いて、工事用エレベータをマスト及び壁つなぎ部材も含めて組み立てることができる。
(実施形態1)
図1から図3は本発明を適用した工事用エレベータ解体装置の一実施形態の構成として工事用エレベータ解体中を示すもので、1は建物躯体、2は工事用エレベータ、3は昇降用マスト、4は壁つなぎ部材、5は搬器、6は作業床ユニット、7はクレーンである。
そして、搬器5の床下に複数(図示では3台)の減速機付きモータ52が搭載されていて、その減速機付きモータ52の出力時に備えるピニオンギヤ(図略)が、昇降用マスト3のラックギヤ36に噛み合わされている。従って、減速機付きモータ52の駆動でラックギヤ36に噛み合うピニオンギヤが回転して昇降用マスト3に沿って搬器5が昇降動作する。
なお、搬器5の屋根には、その周囲に安全柵55が設置されて、解体したマスト部材31を通すための搬入口56が設けられている。
さらに、フレーム61には、昇降用マスト3の前面左右の縦パイプ32に当接するガイドローラ65と、昇降用マスト3の前面の横パイプ32上に載せるアウトリガー66と、搬器5のフレーム51の上端面に載せる脚部67と、クレーン7を装着するクレーン受け座68が備えられている。
そして、フレーム61の下部中央に、昇降用マスト3の前面の横パイプ32上に載せるアウトリガー66が水平に設けられている。このアウトリガー66は、後方に押し出して横パイプ32上に載せ、その状態はロックピン66pを入れて保たれる。
また、フレーム61の上部中央に、クレーン7を装着するクレーン受け座68が設けられている。
なお、フレーム61には、上部側の過昇ストッパリミットスイッチ69aと、下方に垂下する搬器上昇制限接触板69bが設けられている。過昇ストッパリミットスイッチ69aは、搬器5の上昇時、作業床ユニット6が所定の位置を越えて上昇した場合、本リミットスイッチ69aが作動し、エレベータの動力を遮断して上昇を停止させる。搬器上昇制限接触板69bは、搬器5と作業床ユニット6の衝突を防止するため、搬器5に設けられたリミットスイッチ69aを作動させることにより、動力を遮断し、搬器5の上昇を停止させる。
そして、シーブ台73上のシーブ75・76と、ブーム72の上部側のシーブ77とにわたって起伏ワイヤ78aが掛け回されて、シーブ台73とブーム72上部側との間に制限ワイヤ78bが張り付けられている。
手動ウインチ74のハンドル74hを回すと、シーブ75・76・77に掛け回された起伏ワイヤ78aを介してブーム72が起伏動作する。
さらに、ブーム72の先端部に電動ホイスト79が備えられている。電動ホイスト79は、図略のリモコン操作で荷物の吊り上げ吊り下げが行える。
なお、例えば重量は、作業床ユニット6が180kg程度、クレーン7が150kg程度である。
そして、搬器5のフレーム51の上端面に脚部67を載せる。
そして、搬器5の屋根から作業員が、アウトリガー66を後方に押し出して横パイプ32上に載せ、ロックピン66pを入れる。
そして、頂部のマスト部材31を分解して、その分解したマスト部材31を、図2に示すように、電動ホイスト79で吊り上げてから、ブーム72を起伏操作及び旋回操作して搬器5屋根の搬入口56からマスト部材31を搬器5内部に搬入する。
そして、建物躯体1側から主鋼材41及び補助鋼材42の端部を作業員が外す一方、作業床62a・62bより作業員が、昇降用マスト3から主鋼材41及び補助鋼材42の端部を外す。
その後、分解した壁つなぎ金物4(主鋼材41及び補助鋼材42)を電動ホイスト79で吊り上げてから、ブーム72を起伏操作及び旋回操作して搬器5の屋根上に移載する。
そして、搬器5を下降させて、その上の解体装置(作業床ユニット6、クレーン7)を昇降用マスト3の次の分解位置まで下降させる。
その後、前述と同様のマスト部材31及び壁つなぎ金物4の分解と搬器5への移載を行う。
そして、タワークレーンを利用せずに工事用エレベータ2の解体が可能となることで、タワークレーン取合い部の工事が早期着手可能となり、かつタワークレーンの設置期間が短縮されて、コスト増を防止できる。
この実施形態2では、前述した実施形態1と同様の装置を用いて、工事用エレベータ2のマスト3及び壁つなぎ金物4も含めた解体とほぼ逆の手順で行う組立方法について説明する。
すなわち、搬器5の内部にマスト部材31を積載して、搬器5の屋根上に壁つなぎ金物4を積載しておく。
さらに、搬器5の屋根上に積載された壁つなぎ金物4をクレーン7により吊り上げて起伏及び旋回動作させて、その壁つなぎ金物4をマスト部材31と建物躯体1との間に架設する。
そして、タワークレーンを利用せずに工事用エレベータ2の組み立てが可能となることで、タワークレーン取合い部の工事が別途着手可能となり、かつタワークレーンの設置期間が短縮されて、コスト増を防止できる。
以上の実施形態では、1本の昇降用マストに搬器を組み付けた工事用エレベータとしたが、本発明はこれに限らず、両側2本で対をなす昇降用マストに搬器を組み付けた工事用エレベータであってもよい。
さらに、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
2 工事用エレベータ
3 昇降用マスト
31 マスト部材
32 縦パイプ
33 横パイプ
34 ブレース材
36 ラックギヤ
4 壁つなぎ部材
41 主鋼材
42 補助鋼材
5 搬器
51 フレーム
52 昇降駆動装置
55 安全柵
56 開口部
6 作業床ユニット
61 フレーム
62a・62b 作業床
63a・63b 安全柵
64a・64b 昇降タラップ
65 昇降ガイド部材
66 固定部材
67 脚部
68 クレーン受け座
69a 過昇ストッパリミットスイッチ
69b 搬器上昇制限接触板
7 クレーン
71 ポスト
72 ブーム
73 シーブ台
74 手動ウインチ
74h ハンドル
75・76・77 シーブ
78a 起伏ワイヤ
78b 制限ワイヤ
79 電動ホイスト
Claims (7)
- 建物躯体に対し壁つなぎ部材を介して設置される昇降用マストと、このマストに昇降可能に組み付けられる搬器と、この搬器に搭載される昇降駆動装置とからなる工事用エレベータの解体方法であって、
前記マストに作業床ユニットを昇降及び固定可能に組み付けて、この作業床ユニットに起伏及び旋回可能なクレーンを設置し、
前記作業床ユニットを前記搬器の上昇動作に連動して上昇させて前記マストの頂部側に固定して、頂部側から前記マスト及び壁つなぎ部材を分解し、
その分解したマスト部材及び壁つなぎ部材を前記クレーンにより吊り上げて起伏及び旋回動作させて前記搬器に移載した後、
前記作業床ユニットを前記搬器の下降動作に連動して下降させて前記マストに固定して、前記マスト及び壁つなぎ部材の分解・前記搬器への移載を順次行って解体するものであり、
前記分解したマスト部材は、前記搬器の屋根に設けた開口部から当該搬器内部に移載し、
前記分解した壁つなぎ部材は、前記搬器の屋根上に移載することを特徴とする工事用エレベータの解体方法。 - 前記作業床ユニットの下降は、前記搬器上に載せられて当該搬器の下降と一体的に行われることを特徴とする請求項1に記載の工事用エレベータの解体方法。
- 建物躯体に対し壁つなぎ部材を介して設置される昇降用マストと、このマストに昇降可能に組み付けられる搬器と、この搬器に搭載される昇降駆動装置とからなる工事用エレベータの組立方法であって、
地上において、マスト部材を建てて、そのマスト部材と前記建物躯体との間に前記壁つなぎ部材を架設してから、前記地上に建てたマスト部材に前記搬器を昇降可能に組み付けた後、
前記地上に建てたマスト部材の前記搬器より上方に作業床ユニットを昇降及び固定可能に組み付けて、この作業床ユニットに起伏及び旋回可能なクレーンを設置する一方、
前記搬器に組み立てるマスト部材及び前記壁つなぎ部材を積載しておき、
前記作業床ユニットを前記搬器の上昇動作に連動して上昇させて前記地上に建てたマスト部材に固定して、前記搬器に積載された前記マスト部材及び壁つなぎ部材を前記クレーンにより吊り上げて起伏及び旋回動作させて、前記地上に建てたマスト部材上に前記マスト部材を組み立ててから、そのマスト部材と前記建物躯体との間に前記壁つなぎ部材を架設した後、
前記作業床ユニットを前記搬器の上昇動作に連動して上昇させて前記地上に建てたマスト部材に固定して、前記搬器に積載された前記マスト部材及び壁つなぎ部材を前記クレーンにより吊り上げて順次組み立てるものであり、
前記マスト部材を、前記搬器内部に積載された状態から前記搬器の屋根に設けた開口部より前記クレーンにより吊り上げ、
前記壁つなぎ部材を、前記搬器の屋根上に積載された状態から前記クレーンにより吊り上げることを特徴とする工事用エレベータの組立方法。 - 前記作業床ユニットの上昇は、前記搬器上に載せられて当該搬器の上昇と一体的に行われることを特徴とする請求項3に記載の工事用エレベータの組立方法。
- 建物躯体に対し壁つなぎ部材を介して設置される昇降用マストと、このマストに昇降可能に組み付けられる搬器と、この搬器に搭載される昇降駆動装置とからなる工事用エレベータの解体組立装置であって、
前記マストに昇降及び固定可能に組み付けられる作業床ユニットと、
前記作業床ユニットに設置される起伏及び旋回可能なクレーンと、
前記作業床ユニットに設けられ、昇降動作する前記搬器上に載る脚部と、を備え、
前記マスト部材及び前記壁つなぎ部材は、組み立て・分解が可能であり、
前記工事用エレベータを組み立てる際には、前記マスト部材を、前記搬器内部に積載された状態から前記搬器の屋根に設けた開口部より前記クレーンにより吊り上げ、
前記壁つなぎ部材を、前記搬器の屋根上に積載された状態から前記クレーンにより吊り上げて、前記クレーンにより吊り上げた状態で前記マスト部材及び壁つなぎ部材を順次組み立て、
前記工事用エレベータを分解する際には、前記マスト部材を分解して、前記搬器の屋根に設けた開口部から当該搬器内部に移載し、
前記壁つなぎ部材は、分解して前記搬器の屋根上に移載することを特徴とする工事用エレベータの解体組立装置。 - 前記作業床ユニットは、前記マストに対する昇降ガイド部材及び固定部材を備えることを特徴とする請求項5に記載の工事用エレベータの解体組立装置。
- 前記クレーンは、起伏及び旋回動作するブームの先端部にホイストを備えることを特徴とする請求項5または6に記載の工事用エレベータの解体組立装置。
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