JP2003128367A - 揚降装置のクライミング時におけるロープ延長方法とその補助装置 - Google Patents

揚降装置のクライミング時におけるロープ延長方法とその補助装置

Info

Publication number
JP2003128367A
JP2003128367A JP2001325808A JP2001325808A JP2003128367A JP 2003128367 A JP2003128367 A JP 2003128367A JP 2001325808 A JP2001325808 A JP 2001325808A JP 2001325808 A JP2001325808 A JP 2001325808A JP 2003128367 A JP2003128367 A JP 2003128367A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rope
counterweight
hanging
extension
steel tower
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001325808A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003128367A5 (ja
Inventor
Hisashi Sanhongi
寿志 三本木
Tomoki Kobayashi
智樹 小林
Yasuo Nakadai
康夫 中台
Nobuyuki Sekine
信之 関根
Mitsunori Kawano
充徳 川野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOSHIHARA KK
Takenaka Komuten Co Ltd
Koshihara Co Ltd
Original Assignee
KOSHIHARA KK
Takenaka Komuten Co Ltd
Koshihara Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KOSHIHARA KK, Takenaka Komuten Co Ltd, Koshihara Co Ltd filed Critical KOSHIHARA KK
Priority to JP2001325808A priority Critical patent/JP2003128367A/ja
Publication of JP2003128367A publication Critical patent/JP2003128367A/ja
Publication of JP2003128367A5 publication Critical patent/JP2003128367A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Types And Forms Of Lifts (AREA)
  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 揚程の延長作業に際して、カウンタウエイト
吊下げロープの繰出し作業を能率良く、かつ容易に実施
できるようにする。 【解決手段】 揚降装置のクライミング作業に際し、搬
器5を延長前の鉄塔2上部まで上昇停止させ、カウンタ
ウエイト10を下部位置に安置させ、鉄塔の側部にカウ
ンタウエイトの吊下げロープ9を仮支持させるロープ延
長補助装置20を取付けて、前記吊下げロープ9を保持
させ、搬器搭載の余巻ドラム11から前記吊下げロープ
余巻き分を繰出させ、既設鉄塔上に鉄塔を継足し、延長
鉄塔上頂部に頂部連台7を盛替えた後、その直下位置ま
で搬器5を上昇させて、繰出された前記吊下げロープ9
の緩みを取って余巻きドラム11に巻取らせ、延長分の
緩み除去操作とともに、前記ロープ延長補助装置20に
て仮支持部の吊下げロープ9を緊張させ、カウンタウエ
イトの吊下げロープ9が運転可能な状態に緊張させた
後、前記ロープ延長補助装置20を撤去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設工事用のエレ
ベータあるいはリフトにおける揚程の延長に際して、支
持鉄塔のクライミング時におけるカウンタウエイト吊下
げロープの延長を能率良く行えるようにする、揚降装置
のクライミング時におけるロープ延長方法とその補助装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建設工事用エレベータなどの揚降
装置にあっては、その搬器の揚程を工事の進捗状況に応
じて延長する必要がある。また、高揚程で使用される工
事用エレベータは、作業能率の向上などから高速運転が
要求され、しかも安全性を高めるために、ラック・ピニ
オン駆動方式が多く採用されている。このようなことか
ら、この種の揚降装置にあっては、搬器の自重を低減さ
せる必要上、カウンタウエイトを設けて、搬器とのバラ
ンスを図る構成とされている。
【0003】前記カウンタウエイトは、ワイヤロープに
よって支持鉄塔頂部に配設される頂部連台上のトップシ
ーブを巡らせて搬器と接続され、バランスを取るように
されている。ところが、このカウンタウエイトを吊下げ
るワイヤロープは、揚程が変更されて高くなると、当然
それに見合った長さを必要とするので、揚程を長くして
最高揚程となるときの所要長さ寸法のものを作業当初の
時点で組込んでおかねばならない(途中でワイヤロープ
を継足すことは実質上できないから)。
【0004】そこで、前記理由からカウンタウエイトの
吊下げワイヤロープは、作業初期から最終揚程になるま
での間、余剰分を余巻きして装置の適所に保管する必要
がある。このようなワイヤロープの余剰分を保管する手
段としては、例えば、実公平8−1264号公報あるい
は特開平11−189381号公報によって知られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記実公平8−126
4号公報に開示されているのは、カウンタウエイト部分
に余巻きドラムを付設することによって解決することが
記載されている。しかし、この方式では、搬器の揚程を
高める(一般にクライミング作業といわれている)の
に、カウンタウエイトを安全な位置に降ろしてから余巻
きドラムよりロープを繰出す作業を行わねばならない。
【0006】また、その余巻きドラムからロープを繰出
す操作は、搬器を昇降させる鉄塔の側面に沿って付設さ
れたガイドレールに案内されるカウンタウエイトの上側
で行なわれるので、作業時における足場が悪く、かつ高
所作業となるので、作業の安全性が損なわれるという問
題点がある。
【0007】前記特開平11−189381号公報で開
示されているものでは、搬器の屋根上にカウンタウエイ
ト吊下げ用ワイヤロープの余巻ドラムを搭載して、揚程
を延長するときには、余巻きドラムからロープを繰出す
作業が安全に行えるようにしたものであることが記載さ
れている。
【0008】しかしながら、従来のカウンタウエイト吊
下げ用ワイヤロープを揚程延長する作業時に、余巻きド
ラムから繰出されて使用状態にする作業については、い
ずれも繰出されたロープの途中をクレーン等で上方に吊
上げて、あるいは搬器上の余巻ドラム位置でロープを繰
出し、延長後に繰出したロープを緊張させるときには、
そのロープを人手によって張力を加減しながら余剰分を
余巻きドラムに巻き取って固定するという作業を必要と
している。この際、繰出されたロープにはカウンタウエ
イトまでのその自重が大きく作用し、足場の悪い鉄塔側
面部で弛んだロープを取扱うことになり、そのためにこ
の吊下げ用ワイヤロープの繰出し作業には多くの作業者
を必要とし、高所作業であるから、非常に危険性が高く
作業能率も悪いという問題点がある。
【0009】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであって、工事用エレベータ等におけ
る揚程の延長作業に際して、カウンタウエイト吊下げ用
ワイヤロープの繰出し作業を能率良く、かつ容易に実施
できる揚降装置のクライミング時におけるロープ延長方
法とその補助装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用・効果】このよ
うな目的を達成するために、第1発明による揚降装置の
クライミング時におけるロープ延長方法は、揚降装置の
クライミング作業に際し、 1)搬器を延長前の鉄塔上部まで上昇させて停止させ、 2)カウンタウエイトを下部位置に安置させ、 3)鉄塔の側部にカウンタウエイトの吊下げロープを仮
支持させる補助支持手段を取付けて、前記吊下げロープ
を保持させ、 4)搬器に搭載の余巻ドラムからカウンタウエイトの吊
下げロープ余巻き分を繰り出させ、 5)既設鉄塔上に延長分の鉄塔を継足し、 6)延長された鉄塔の上頂部に頂部連台を盛替えた後、
その直下位置まで搬器を上昇させて、繰出された前記吊
下げロープの緩みを取って余巻きドラムに巻き取らせ、 7)この吊下げロープの延長分での緩みを除去する操作
とともに、前記補助支持手段によって仮支持部の吊下げ
ロープを緊張させ、 8)カウンタウエイトの吊下げロープが運転可能な状態
に緊張させた後、前記補助支持手段を撤去することを特
徴とする。
【0011】本発明によれば、揚降装置のクライミング
作業に際し、カウンタウエイトの吊下げロープを延長操
作するについて、その鉄塔の延長相当の前記吊下げロー
プを繰出すのに、カウンタウエイトを地上部もしくは鉄
塔設置下部の適所に安置して、既存の吊下げロープを仮
支持させる補助支持手段によってほぼ緊張状態に維持さ
せて、延長相当の前記吊下げロープを余巻きドラムから
繰出すことにより延長するようにしたことで、長くなる
吊下げロープの取扱いが容易になり、作業能率を向上さ
せ、作業工数を削減して合理化を図ることができるとい
う効果を奏するのである。
【0012】前記発明において、カウンタウエイトの吊
下げロープを仮支持させるのに用いる補助支持手段は、
鉄塔の側面部に付設されるカウンタウエイトのガイドレ
ールを利用してその支持体を着脱可能に装着し、前記吊
下げロープを前記支持体に保持させるようにするのがよ
い。こうすると、搬器を既設鉄塔の上部に移動させた後
に、その搬器上から鉄塔側部のカウンタウエイトのガイ
ドレールに支持体を取付けるようにして、当該個所で既
存の前記吊下げロープを補助支持手段で保持させて、次
に延長する吊下げロープに既存分の負荷を掛けないで延
長することができ、余分な労力を要しないので作業性を
向上させることができる。また、吊下げロープは、仮設
される補助支持手段によって、その張架されている位置
でそのまま仮保持できるので、バランスを崩すことなく
処置でき、合わせて緊張状態の補正を行えるという利点
がある。
【0013】次に、前記第1発明によるクライミング時
のロープ延長方法を実施するに適した第3発明にかかる
ロープ延長補助装置は、揚降装置のクライミング時に際
して、継足しが行なわれる鉄塔の側面付設のガイドレー
ルに対し脱着可能に固定されて吊下げ用ワイヤロープ垂
下側に突出す腕部を備えた支持ブラケットと、この支持
ブラケットの腕部に吊り掛けてロープの弛みを除去する
ための扛重器具と、垂下する吊下げ用ワイヤロープに装
着してそのロープに引上げ力を付加するための支持ロー
プとを有し、その支持ロープは端部に吊環部を形成して
前記吊下げ用ワイヤロープに沿わせて固定するためのク
リップを備えていることを特徴とするものである。
【0014】本発明においては、揚程延長作業にともな
いカウンタウエイトの吊下げロープを繰出して延長する
のに、延長前の鉄塔上部まで搬器を上昇させて、カウン
タウエイトを地上部もしくは安全な位置に安置し、この
搬器の屋根および上部を足場にして鉄塔側面付設のカウ
ンタウエイトのガイドレールに支持ブラケットを取付け
て、この支持ブラケットの腕部に扛重器具を各吊下げ用
ワイヤロープごとに垂設し、次いで支持ロープを前記各
吊下げ用ワイヤロープにクリップで固定して、吊環部を
前記扛重器具に繋いで準備をする。その後において、搬
器屋根上に搭載の余巻ドラムからワイヤロープを繰出す
とともに継足された鉄塔の上部に搬器を上昇させ、緩ん
だ既設側のロープをロープ延長補助装置の扛重器具によ
って支持ロープを介して緊張させ、延長分繰出して余っ
たロープを引き戻して余巻きドラムに巻取るとともに、
繰出し分における緩みを緊張状態にして巻取り尻手金具
によって固定する。
【0015】本発明によれば、揚程を延長するに際し
て、搬器の屋根部および上部を作業の足場にして鉄塔両
側部のカウンタウエイトのガイドレールを利用して取付
ける支持ブラケットに扛重器具を仮設して、この扛重器
具により既設側の吊下げ用ワイヤロープを緊張状態に保
持させて、延長のために繰延ばした吊下げ用ワイヤロー
プを緊張状態にするときには、延長分の吊下げ用ワイヤ
ロープのみを処理すればよいので繰出されて弛むワイヤ
ロープの自重量が小さくなり、そのために弛みを除去す
る労力も少なくてすむ。そして、余剰となったロープは
その緩みが解消するまで引上げて余巻きドラムに巻き込
めばよいので、従来のようにウエイトまでのロープを人
手によって緊張させることなく処理できる。しかもこれ
ら作業は、搬器の屋根上部を足場としてロープの繰出し
・巻き戻しや鉄塔側に仮設するロープの緊張補助装置の
取付・操作が行えるので安全に作業ができることにな
り、高所での作業に関わらず能率よく行えるという効果
を奏するのである。なお、延長操作が終れば、支持ブラ
ケットや扛重器具、支持ロープを撤去すれば運転可能と
なる。なお、このロープ延長補助装置は、第1発明によ
るロープ延長方法における吊下げロープを仮支持させる
補助支持手段に対応する。
【0016】前記支持ブラケットの腕部に吊り掛ける扛
重器具は、牽引力を制限したレバー操作式の牽引具を用
い、この牽引具により操作される支持ロープは装着する
吊下げ用ワイヤロープに対し過剰張力が作用するとクリ
ップによる装着部でスリップするように取付けられるの
がよい。こうすると、扛重器具(牽引具)によって吊下
げ用ワイヤロープを緊張させるとき、支持ブラケットの
ガイドレールに対する取付部を傷めるのを防止でき、ま
た、ワイヤロープに過剰な張力を与えないという効果を
奏する。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、第1発明による揚降装置の
クライミング時におけるロープ延長方法について、それ
を実施するのに用いられるロープ延長補助装置の具体的
な実施の形態とともに、図面を参照しつつ説明する。
【0018】図1には、本実施形態のロープ延長補助装
置が採用される工事用エレベータの一具体例を表わす正
面図(a)および側面図(b)が示されている。また、
図2に本実施形態のロープ延長補助装置が取付けられた
態様を表わす図が、図3に要部の拡大正面図が、図4に
図3のA−A視図が、図5にカウンタウエイト吊下げ用
ワイヤロープの余巻ドラムとロープ尻手固定金具を示す
図が、図6に図5のB−B視図が、それぞれ示されてい
る。
【0019】本実施形態の工事用エレベータ1は、構築
物などに支持されて直立する鉄塔2の前面に、その鉄塔
2に設けられるガイドレール3,3に案内されて、かつ
ラック・ピニオン駆動によって昇降自在な搬器5が装架
され、前記鉄塔2の頂部には頂部連台7が移設可能に付
設されている。その頂部連台7上には、左右にターンシ
ーブ8,8がそれぞれ設けられ、これら両ターンシーブ
8,8にそれぞれ巻掛けられるワイヤロープ9の一端に
カウンタウエイト10,10が吊下げられ、そのワイヤ
ロープ9の他端を前記搬器5に繋いで昇降時の平衡をと
るようにされている。
【0020】前記カウンタウエイト10の吊下げ用ワイ
ヤロープ9は、この工事用エレベータ1における最終揚
程に対応する長さのものを、当初作業時における揚程で
の長さに設定して余長分を搬器5の屋根部に搭載した余
巻ドラム11,11に巻付けて保管されるようにしてあ
る。この余巻きドラム11は、ワイヤロープ9の巻付け
部とワイヤロープ巻付け後の固定手段とを備えている。
また、搬器5のケージを支持する昇降フレーム6の上頂
部にはロープ尻手固定金具15,15が付設されてい
る。
【0021】前記ロープ尻手固定金具15は、前記余巻
きドラム11に巻き取られる手前位置で平行して巻掛け
られている2本のワイヤロープ9,9を等しく巻き付け
られる所要直径のロープ固定ドラム15aと、このロー
プ固定ドラム15aを搬器5の昇降フレーム6に連結支
持させるドラム支持部材15bおよびワイヤロープ9,
9の余巻側を固定する固定手段16とで構成されてい
る。
【0022】前記ロープ固定ドラム15aは、2本のワ
イヤロープ9,9を別個に等しく複数回巻付けられるよ
うに仕切板を備えて区分される所要直径の胴部を、その
軸線方向に前後両端でドラム支持部材15bによって一
体にされている。そして、それらドラム支持部材15b
の上部には区分された胴部に巻き込まれるワイヤロープ
9,9をガイドするシーブ17,17が相反する位置に
それぞれ一個ずつ設けられ、下部側方には区分された胴
部からそれぞれ余巻ドラム側に送り出す位置でロープの
余剰分を固定するワイヤロープ固定手段16が設けられ
ている。なお、このワイヤロープ固定手段16は、前記
仕切板の一部を半径方向に突出させてなる突出し部16
a,16aの側面に、胴部から引出されるロープを押え
付けて固定する固定板16bとで構成されている(図
5,図6参照)。
【0023】このように構成されるロープ固定ドラム1
5aは、そのドラム軸心を通る支持軸18を両端部で受
支するU字形にされたブラケット19の下部で、搬器5
の昇降フレーム6の頂部にピン19aで連結して取付け
られるようになっている。
【0024】このような構成の工事用エレベータ1は、
作業の進捗により揚程を延長する作業を行うに際し、本
実施の形態のロープ延長用補助装置20が使用されるこ
とになる。したがって、通常運転時にはこのロープ延長
用補助装置20は、適宜場所に保管される。
【0025】前記ロープ延長用補助装置20は、カウン
タウエイト用ガイドレール4を利用して取付ける支持ブ
ラケット21と、この支持ブラケット21の腕部22に
吊り掛けてロープの緩みを除去するためのレバー式牽引
具23(本発明の扛重器具に対応)と、各吊下げ用ワイ
ヤロープ9に沿わせて取付ける支持ロープ25とを備え
ている。
【0026】前記支持ブラケット21は、鉄塔2の側部
に沿設されたカウンタウエイト用ガイドレール4を利用
して取付けられるように、縦部片21aの背面に固定金
具21c(具体例としてクランプ金具)が複数設けら
れ、その縦部片21aの下部で直交して前向きに前記吊
下げ用ワイヤロープ9,9の垂下位置を交わして所要長
さの腕部22が突設されている。その腕部22には前記
吊下げ用ワイヤロープ9,9の垂下する位置に対応させ
てレバー式牽引具23が吊下げられるように、吊り掛け
片22bが設けてある。なお、この支持ブラケット21
の上端には吊下げ用の突片21bが付され、取付時にク
レーンなどで吊下げることができるようにされている。
【0027】前記支持ブラケット21の腕部22に吊下
げるレバー式牽引具23(レバーブロック)は、吊下げ
用ワイヤロープ9に緊張力が付加できる程度の吊上げ能
力を有しているものであればよい。また、支持ロープ2
5は、適宜長さで両端部に吊環25aが形成されたもの
であり、吊下げ用ワイヤロープ9に添わせて取付けるた
めのクリップ26を少なくとも2個備えている。
【0028】次に、本実施形態のロープ延長用補助装置
20を使用して、揚程の延長に伴うカウンタウエイト吊
下げ用ワイヤロープ9の延長操作(延長方法)につい
て、図2および図5乃至図9を参照しつつ説明する。
【0029】まず、図7に示されるように、既設の鉄塔
2に沿って搬器5を上昇させ、頂部連台7上の両側のタ
ーンシーブ8(説明上、図では片側のものを示してい
る。したがって、同様の操作が両側で行われる。以下同
様)を巡って垂下する吊下げ用ワイヤロープ9下端のカ
ウンタウエイト10を、地上部に近い位置で鉄塔側面部
に準備して配置した仮受け台40にて受け止めさせる。
その後において、搬器5を頂部連台7の直下まで上昇さ
せる。こうすることによって吊下げ用ワイヤロープ9に
緩みを与える。
【0030】次に、搬器5の屋根部付近の鉄塔2両側
で、カウンタウエイトガイドレール4に支持ブラケット
21をそれぞれ固定金具21cによって取付ける(図
2,図8参照)。また、この支持ブラケット21の腕部
22にはレバー式牽引具23を2台ずつ吊り掛ける。そ
して、各レバー式牽引具23の牽引フック23aに支持
ロープ25の一方の吊環25aを引き掛けて、その支持
ロープ25をクリップ26により吊下げ用ワイヤロープ
9に添わせて固定する。なお、上記取付作業は、作業者
50が搬器5の昇降フレーム6上頂部乃至搬器ケージ5
aの屋根部を足場として作業することができる。
【0031】このような準備作業に平行して、鉄塔2を
所要高さに順次継足す作業を行い、所要高さまで鉄塔2
を継足して昇降可能な状態にする。
【0032】一方、搬器5上では、余巻きドラム11の
固定を解き、また、ロープ尻手固定金具15における固
定手段16によるロープの固定をも解除する(図5,図
6参照)。余巻きドラム11から吊下げ用ワイヤロープ
9を繰出しておき、頂部連台7の固定を外して継足され
た鉄塔2の最上部に搬器5を上昇させて固定する(図示
省略)。この際、余巻きドラム11から繰出されたロー
プは、前記頂部連台7上のターンシーブ8によって巻き
掛けた状態で延長された鉄塔高さ寸法のほぼ二倍分の長
さ持上げられることになる。なお、頂部連台7の固定に
ついては周知の手段で行なわれる。
【0033】先に鉄塔側部に取付けた支持ブラケット2
1の腕部22から吊下げられているレバー式牽引具23
を操作して、添着した支持ロープ25を介して吊下げ用
ワイヤロープ9を引上げて、カウンタウエイト10まで
のワイヤロープに緊張力を付加する(図9参照)。この
際、レバー式牽引具23は、その牽引能力がカウンタウ
エイト10を引上げるような作用力を有しておらず、ま
たその吊下げ用ワイヤロープ9に添着する支持ロープ2
5の固定用クリップ26による固定力を弱いものにされ
ているので、前記レバー式牽引具23による緊張操作の
際に、過剰な引上げ力が作用しても、クリップ26によ
る固定部分でスリップして過剰な緊張力が吊下げ用ワイ
ヤロープ9に働かない。したがって、支持ブラケット2
1やガイドレール4が傷められることなく、この補助装
置の取付部以下での吊下げ用ワイヤロープ9(既設分)
を緊張状態に保持させる。
【0034】このようにしてから、搬器5を運転して継
足された鉄塔2上部に位置する頂部連台7の下側位置に
近づくまで上昇させる。この状態で先に繰出した吊下げ
用ワイヤロープ9の余剰分を作業者がケージ5aの屋根
上で手繰り寄せて余巻きドラム11に巻き取り、緊張状
態にしてロープ尻手金具15に固定手段16でその吊下
げ用ワイヤロープ9を固定するとともに、余巻きドラム
11を固定することにより、吊下げ用ワイヤロープ9の
延長操作が終了する。そこで、先に鉄塔2側部に取付け
たロープ延長補助装置20を、作業者がそのロープ延長
補助装置20の取付位置に移動して、その支持ロープ2
5と吊下げ用ワイヤロープ9との固定用クリップ26を
取外し、支持ブラケット21とカウンタウエイトガイド
レール4との固定を解いて、これらを撤去する。なお、
この撤去に際しては、クレーン等の扛重機を用いて系外
に搬出することで運転に支障を来さない。
【0035】その後に、カウンタウエイト10の仮受け
台40(図7参照)を取外して、そのカウンタウエイト
10を吊下げ状態に戻すことにより、エレベータ1は通
常運転可能になる。
【0036】このように、本実施の形態によれば、エレ
ベータの揚程を延長するに際して、それに伴うカウンタ
ウエイト吊下げ用のワイヤロープの延長作業を、前述の
ようなロープ延長補助装置を使用することにより、揚程
延長前の吊下げ用ワイヤロープを緊張状態に保たせてお
いて、延長に伴うワイヤロープの繰出し分を作業者の手
で調整を行うようにすればよいので、ロープの取扱に際
しての負担が著しく低減し、ワイヤロープの延長作業が
容易になる。その結果、作業時間を短縮でき、かつ安全
性の確保が容易になる。
【0037】上記の説明において、ロープ延長補助装置
における支持ブラケットは、前記説明のものに限定され
ることはなく、必要に応じて分割形にして解体時の取外
しが容易な構造とすることもできる。また、支持ブラケ
ットについては他の形状であってもよい。
【0038】また、上記説明においては、ラック式の工
事用エレベータについて記載されているが、ワイヤロー
プ駆動式の工事用エレベータ、工事用リフトであっても
同様の趣旨で採用することができる。したがって、これ
ら揚降装置に採用するものも本発明の範疇に属するもの
であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施形態のロープ延長補助装置が採
用される工事用エレベータの一具体例を表わす正面図
(a)および側面図(b)である。
【図2】図2は、本実施形態のロープ延長補助装置が取
付けられた態様を表わす図である。
【図3】図3は、要部の拡大正面図である。
【図4】図4は図3のA−A視図である。
【図5】図5は、カウンタウエイト吊下げ用ワイヤロー
プの余巻ドラムとロープ尻手固定金具を示す図である。
【図6】図6は、図5のB−B視図である。
【図7】図7は、カウンタウエイトの吊下げ用ワイヤロ
ープ延長作業の説明図である。
【図8】図8は、ロープ延長補助装置を取付ける態様を
示す図である。
【図9】図9は、ロープ延長補助装置によって既設吊下
げ用ワイヤロープを緊張させる態様を表わす図である。
【符号の説明】
1 エレベータ 2 鉄塔 3 ガイドレール 4 カウンタウエイト用ガイドレー
ル 5 搬器 7 頂部連台 9 ワイヤロープ 10 カウンタウエイト 11 余巻ドラム 15 ロープ尻手固定金具 16 固定手段 20 ロープ延長用補助装置 21 支持ブラケット 22 支持ブラケットの腕部 23 レバー式牽引具 25 支持ロープ 26 クリップ 40 仮受け台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 智樹 東京都中央区銀座八丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 中台 康夫 東京都中央区銀座八丁目21番1号 株式会 社竹中工務店東京本店内 (72)発明者 関根 信之 東京都港区赤坂五丁目4番14号 株式会社 コシハラ東京支店内 (72)発明者 川野 充徳 大阪市西成区花園南一丁目7番20号 株式 会社コシハラ内 Fターム(参考) 3F301 AA13 BA08 BB19 DD02 3F305 AA11 AA17 BB02 BC11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揚降装置のクライミング作業に際し、 1)搬器を延長前の鉄塔上部まで上昇させて停止させ、 2)カウンタウエイトを下部位置に安置させ、 3)鉄塔の側部にカウンタウエイトの吊下げロープを仮
    支持させる補助支持手段を取付けて、前記吊下げロープ
    を保持させ、 4)搬器に搭載の余巻ドラムからカウンタウエイトの吊
    下げロープ余巻き分を繰り出させ、 5)既設鉄塔上に延長分の鉄塔を継足し、 6)延長された鉄塔の上頂部に頂部連台を盛替えた後、
    その直下位置まで搬器を上昇させて、繰出された前記吊
    下げロープの緩みを取って余巻きドラムに巻き取らせ、 7)この吊下げロープの延長分での緩みを除去する操作
    とともに、前記補助支持手段によって仮支持部の吊下げ
    ロープを緊張させ、 8)カウンタウエイトの吊下げロープが運転可能な状態
    に緊張させた後、前記補助支持手段を撤去することを特
    徴とする揚降装置のクライミング時におけるロープ延長
    方法。
  2. 【請求項2】 カウンタウエイトの吊下げロープを仮支
    持させるのに用いる補助支持手段は、鉄塔の側面部に付
    設されるカウンタウエイトのガイドレールを利用してそ
    の支持体を着脱可能に装着し、前記吊下げロープを前記
    支持体に保持させるようにする請求項1に記載の揚降装
    置のクライミング時におけるロープ延長方法。
  3. 【請求項3】 揚降装置のクライミング時に際して、継
    足しが行なわれた鉄塔の側面付設のガイドレールに対し
    脱着可能に固定されて吊下げ用ワイヤロープ垂下側に突
    出す腕部を備えた支持ブラケットと、この支持ブラケッ
    トの腕部に吊り掛けてロープの弛みを除去するための扛
    重器具と、垂下する吊下げ用ワイヤロープに装着してそ
    のロープに引上げ力を付加するための支持ロープとを有
    し、その支持ロープは端部に吊環部を形成して前記吊下
    げ用ワイヤロープに沿わせて固定するためのクリップを
    備えていることを特徴とする揚降装置のクライミング時
    におけるロープ延長補助装置。
  4. 【請求項4】 前記支持ブラケットの腕部に吊り掛ける
    扛重器具は、牽引力を制限したレバー操作式の牽引具を
    用い、この牽引具により操作される支持ロープは装着す
    る吊下げ用ワイヤロープに対し過剰張力が作用するとク
    リップによる装着部でスリップするように取付けられる
    請求項3に記載の揚降装置のクライミング時におけるロ
    ープ延長補助装置。
JP2001325808A 2001-10-24 2001-10-24 揚降装置のクライミング時におけるロープ延長方法とその補助装置 Pending JP2003128367A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001325808A JP2003128367A (ja) 2001-10-24 2001-10-24 揚降装置のクライミング時におけるロープ延長方法とその補助装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001325808A JP2003128367A (ja) 2001-10-24 2001-10-24 揚降装置のクライミング時におけるロープ延長方法とその補助装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003128367A true JP2003128367A (ja) 2003-05-08
JP2003128367A5 JP2003128367A5 (ja) 2004-12-02

Family

ID=19142300

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001325808A Pending JP2003128367A (ja) 2001-10-24 2001-10-24 揚降装置のクライミング時におけるロープ延長方法とその補助装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003128367A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009179956A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Nippon Cable Co Ltd エレベータ式駐車装置のワイヤロープ連結構造
JP2016079022A (ja) * 2014-10-22 2016-05-16 前田建設工業株式会社 工事用エレベータの解体方法、組立方法、及び解体組立装置
CN106115417A (zh) * 2014-08-14 2016-11-16 中国建筑第八工程局有限公司 升降装置中升降机与附着基础的连接结构
KR102591974B1 (ko) * 2023-08-04 2023-10-23 주식회사 가교 건설용 리프트

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009179956A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Nippon Cable Co Ltd エレベータ式駐車装置のワイヤロープ連結構造
CN106115417A (zh) * 2014-08-14 2016-11-16 中国建筑第八工程局有限公司 升降装置中升降机与附着基础的连接结构
CN106185543A (zh) * 2014-08-14 2016-12-07 中国建筑第八工程局有限公司 升降装置中附着基础与异形断面支撑连接的施工方法
CN106115417B (zh) * 2014-08-14 2018-07-27 中国建筑第八工程局有限公司 升降装置中升降机与附着基础的连接结构
CN106185543B (zh) * 2014-08-14 2018-07-31 中国建筑第八工程局有限公司 升降装置中附着基础与异形断面支撑连接的施工方法
JP2016079022A (ja) * 2014-10-22 2016-05-16 前田建設工業株式会社 工事用エレベータの解体方法、組立方法、及び解体組立装置
KR102591974B1 (ko) * 2023-08-04 2023-10-23 주식회사 가교 건설용 리프트

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3519101A (en) Construction elevator system
CN1955102B (zh) 动臂变幅式起重机的架设方法和系统
US20100252522A1 (en) Auxiliary Device For Installing The Lower And Upper Jib Support Of An Adjustable Auxiliary Boom On A Mobile Crane
US20080308362A1 (en) Cable management assembly and method for construction elevator systems
JPH0710471A (ja) 塔式クレーンのブームの組立て方法及び装置
CN115285821A (zh) 多绳摩擦式提升机新旧钢丝绳快速分离换绳系统及方法
CN108149928A (zh) 斜拉索的塔端安装方法
JPWO2020035930A1 (ja) 工事用エレベーターの揚程延長方法およびエレベーター用のロープおろし治具
JP2003128367A (ja) 揚降装置のクライミング時におけるロープ延長方法とその補助装置
JP2000247578A (ja) 簡易型ワイヤ緊張機
CN206278860U (zh) 钢丝绳卷扬式升船机安全卷筒钢丝绳缠绕装置
JP5296614B2 (ja) リービング装置、クレーンおよびロープワイヤリング方法
JP2865540B2 (ja) エレベーターの乗りかご吊上げ装置
JP2001302139A (ja) エレベータのロープ掛け工法
CN112320650B (zh) 一种斜拉式绝缘子串超长型管型母线吊装方法
JP2003128359A (ja) エレベータのロープ掛け方法
JP2003238047A (ja) エレベータの主ロープ交換方法および装置
CN210065000U (zh) 楼顶吊装用具
JP6969281B2 (ja) クレーン及びクレーン分解方法
JP2021130562A (ja) クレーンの上部スプレッダ格納方法、および、クレーンの上部スプレッダ格納装置
CN206278856U (zh) 升船机大型卷筒钢丝绳缠绕工装
JP3423206B2 (ja) 建設工事用エレベータ
JPH08133634A (ja) ジャンプアップエレベーターのジャンプ方法
JP7171864B1 (ja) エレベータのかご枠輸送モジュールおよびエレベータ据付方法
WO2024069711A1 (ja) エレベーターの主ロープの交換方法および交換補助具

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20031217

A977 Report on retrieval

Effective date: 20040209

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040302

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040803