JP6509966B2 - X線検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線検査装置に関する。
X線検査装置では、被検査物に対し照射したX線の漏洩を低減するよう構成された遮蔽空間に対して被検査物を搬入及び搬出する搬送部を備えるが、この遮蔽空間から被検査物の出入りする部分、すなわち搬送部からX線が漏洩することを抑制しなければならない。このため、従来の図16に示すX線検査装置100は、例えば搬送部101にトンネル状の延長カバー部102を設けることにより遮蔽空間103から漏洩するX線を減衰させている。さらに効果をあげるために、延長カバー部102の出入口104に鉛入カーテン(図示略)を設けることがある。鉛入カーテンは、樹脂に鉛を練り込んだ可撓性のある素材で、縦に細長い複数の短冊状に形成されて、搬送される被検査物105がカーテンを押し退けるなどし、通過が可能となる。
ところが、鉛入カーテンは、被検査物105が縦長で重心位置の高いボトルなどである場合、カーテンの接触抵抗で倒れてしまうことがある。
このような不具合に対して、カーテン構造を観音開き扉にした特許文献1のX線検査装置が提案されている。
このX線検査装置は、縦長な被検査物、例えばボトルなどの直立搬送に好適に対応できる。しかし、被検査物に対して、観音開き扉が当たることから、扉の重みや扉の閉鎖復帰力で被検査物を搬送路上で位置ズレさせたり、回転させたりする場合が考えられる。
上記した各不具合は、被検査物に対してカーテンや扉などの漏洩防止部材が接触することから起こるものである。このことから、接触を回避するために、被検査物の出入口に、被検査物の形状に合わせてくり抜いた形状の通過穴を形成したX線検査装置(図示略)が提案された。このX線検査装置によれば、被検査物と漏洩防止部材との接触が起こらないので、被検査物が搬送路上でズレたり、回転したりして倒れる不具合が起きず、検査精度を向上させることができる。
特開2008−281482号公報
しかしながら、トンネル状の延長カバー部102を備えた従来のX線検査装置100は、検査装置の全長である搬送方向の長さLが長くなる不利がある。また、出入口に被検査物の形状に合わせた通過穴を形成した従来のX線検査装置は、出入口が装置自体の側壁部分の一部であり固定構造であるため、被検査物の形状が限定されたものとなる。すなわち、特定の被検査物専用のX線検査装置になってしまい汎用性がない。例えば被検査物の仕様、すなわち形状が変更されると、専門作業者が新たに通過穴形状を製作した出入口部材を用意し、現場に出向き、ボルト締結作業等をやり直して出入口部材を交換、もしくは調整する必要があった。そのため、形状の異なる多品種を被検査物として扱う検査は煩雑なものがあった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、検査装置の搬送方向長さを短くすることができるとともに、形状の異なる複数種の被検査物を検査対象とする場合に容易に仕様変更を行うことを可能とするX線検査装置を提供することにある。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載のX線検査装置1は、X線の遮蔽空間6内に搬送手段10で搬入される被検査物7にX線を照射して検査を行うX線検査装置であって、
前記搬送手段10にて通過する複数種の形状の前記被検査物7のそれぞれに合わせた異なる形状の通過部33(48)を有する複数の遮蔽ゲート32(47)を備え、該遮蔽ゲート32(47)は前記被検査物7の外形に合わせた形状の前記通過部33(48)により前記遮蔽空間6の外部へのX線の漏洩を抑制し、
複数の遮蔽ゲート32(47)は、前記遮蔽空間6外となる収納位置37(57)に収納されており、検査対象となる前記被検査物7の形状に応じて選択されて前記収納位置37(57)から前記遮蔽空間6内となる遮蔽位置38(58)に対して移動自在となるとともに、前記被検査物7の形状に合わせて入れ換え自在に設けられることを特徴とする。
このX線検査装置1では、検査対象である被検査物7の複数種の外形に合わせた形状の通過部33(48)が形成された複数種類の遮蔽ゲート32(47)が収納位置37(57)に予め収納される。その中から選択して検査対象となる被検査物7の形状に合わせた通過部33(48)を有する遮蔽ゲート32(47)を、収納位置37(57)から遮蔽位置38(58)に配置する。遮蔽ゲート32(47)は、検査対象となる被検査物7の形状に合うものを選択することで、それを遮蔽空間6に設けて、X線の漏洩を防ぐことができる。検査対象である被検査物7の形状が変更となる場合、すぐにその形状に対応させた遮蔽ゲート32(47)を配置でき、他の場所から遮蔽ゲートを持参して用意するなどの煩雑な動作が不要となる。また、異なる形状に形成された通過部を有する複数種類の遮蔽ゲートを1枚ごとばらばらに保管するのに比べて、必要な種類の複数枚の遮蔽ゲート32(47)を装置に付属させて一括管理できるので、遮蔽ゲート32(47)の収納や取り出しなどが容易になる。このX線検査装置1では、被検査物7の通過部33(48)を有する遮蔽ゲート32(47)を、遮蔽空間6内となる遮蔽位置に入れ換えてX線の漏洩を低減するので、トンネル状の延長カバー部が必要であった従来装置に比べ、検査装置の全長である搬送方向の長さを短く構成することができる。被検査物の出入口部分が固定構造であった従来装置のように、専門作業者が現場に出向き、ボルト締結作業をやり直して出入口部材を交換するなどの煩雑な作業が発生しない。このため、複数品種の被検査物7が1つの生産ラインで生産される場合であっても、その被検査物7の形状に対応した通過部33(48)を備える遮蔽ゲート32(47)を選択して遮蔽空間6に設ければ、X線漏洩の抑制に迅速に対応することができる。
本発明の請求項2記載のX線検査装置1(31,46)は、X線の遮蔽空間6内に搬送手段10で搬入される被検査物7にX線を照射して検査を行うX線検査装置であって、
前記搬送手段10にて前記被検査物7が通過する遮蔽ゲート19(32,47)を備え、該遮蔽ゲート19(32,47)には前記被検査物7の外形に合わせた形状の通過部20(33,48)が形成され前記遮蔽空間6の外部へのX線の漏洩を抑制し、該遮蔽ゲート19(32,47)を前記遮蔽空間6内となる遮蔽位置に配置させる上下方向のスライドを案内するガイド21(40,60)が設けられていることを特徴とする
このX線検査装置1(31,46)では、検査対象である被検査物7の外形に合わせた形状の通過部20(33,48)が形成された遮蔽ゲート19(32,47)が予め備えられる。この遮蔽ゲート19(32,47)を、遮蔽空間6内に配置して搬送手段10にて搬送される被検査物7の通過出入口を形成する。遮蔽ゲート19(32,47)は、検査対象となる被検査物7の形状に合うものを選択することで、それを遮蔽空間6に設けて、X線の漏洩を防ぐことができる。このX線検査装置1では、被検査物7の通過部20(33,48)を有する遮蔽ゲート19(32,47)を、遮蔽空間6内となる遮蔽位置にガイド21(40,60)によるスライド操作にて配置してX線の漏洩を低減するので、トンネル状の延長カバー部が必要であった従来装置に比べ、検査装置の全長である搬送方向の長さを短く構成することができる。被検査物の出入口部分が固定構造であった従来装置のように、専門作業者が現場に出向き、ボルト締結作業をやり直して出入口部材を交換するなどの煩雑な作業が発生しない。このため、複数品種の被検査物7が1つの生産ラインで生産される場合であっても、その被検査物7の形状に対応した通過部20(33,48)を備える遮蔽ゲート19(32,47)を選択して遮蔽空間6に設ければ、X線漏洩の抑制に迅速に対応することができる。
本発明の請求項3記載のX線検査装置は、請求項1または2記載のX線検査装置において、
前記遮蔽ゲート71は、前記通過部73の形状に対応する識別情報が付された識別部72を有しており、
前記遮蔽位置にある前記遮蔽ゲート71の前記識別部72から前記識別情報を取得する識別情報取得部70を備えたことを特徴とする。
このX線検査装置では、遮蔽位置に配置される遮蔽ゲート71に対して、識別情報取得部70が識別部72の識別情報を取得する。取得された識別情報が、設定された品種の被検査物7の形状と一致するか、すなわち検査対象である被検査物7の形状と遮蔽ゲート71に形成されている通過部73の形状とが一致するか否かを識別情報にて判別し、一致する場合にはX線照射を可能な状態とし、異なる場合にはX線照射を不可状態とする。これにより、検査対象となる被検査物7の形状に合う遮蔽ゲート71が誤って選択された場合には、X線照射が行われずX線漏洩に対する安全が確保される。
本発明に係る請求項1記載のX線検査装置によれば、検査対象である被検査物の形状に形成された通過部を有する遮蔽ゲートを遮蔽空間に配置させることができ、しかも、複数種類の被検査物の形状にそれぞれ合わせて形成された通過部を有する複数の遮蔽ゲートを予め収納位置に収納して、その複数の遮蔽ゲートから選択して検査対象となる被検査物の形状に合う通過部を有する遮蔽ゲートを遮蔽位置に配置させることができるので、X線が漏洩してしまう間隙などを小さく構成することができ、異なる形状の被検査物に迅速に対応できるとともに、遮蔽ゲートの管理を容易にすることができるので、従来のようなX線を減衰させるためのトンネル状の延長カバー等を設けなくても、遮蔽空間の外部へのX線の漏洩を抑制することが可能となり、このことから検査装置の搬送方向長さを短くすることができる。そして、遮蔽ゲートは、遮蔽空間内となる遮蔽位置に対して収納位置から移動自在な構成としたことで、すなわち装置に対して配置が容易なものとなり、被検査物の形状が変更となった場合に、その形状に合わせた通過部を有する遮蔽ゲートへ入れ換えることが可能となり、その被検査物を検査対象とすることを容易に行うことが可能となる。
本発明に係る請求項2記載のX線検査装置によれば、検査対象である被検査物の形状に形成された通過部を有する遮蔽ゲートを遮蔽空間に配置させることができ、X線が漏洩してしまう間隙などを小さく構成することができるので、従来のようなX線を減衰させるためのトンネル状の延長カバー等を設けなくても、遮蔽空間の外部へのX線の漏洩を抑制することが可能となり、このことから検査装置の搬送方向長さを短くすることができる。そして、遮蔽ゲートは、遮蔽空間内となる遮蔽位置に対してガイドにてスライド案内して配置させる構成としたことで、すなわち装置に対しての配置が容易なものとなり、被検査物の形状が変更となった場合に、その形状に合わせた通過部を有する遮蔽ゲートへ上下方向のスライド案内で入れ換えることが可能となり、その被検査物を検査対象とすることを容易に行うことが可能となる。
本発明に係る請求項3記載のX線検査装置によれば、遮蔽位置に配置される遮蔽ゲートに対して、識別情報取得部が識別部の識別情報を取得することが可能となる。この取得された識別情報が、設定された品種の被検査物の形状と一致するか、すなわち検査対象である被検査物の外形と遮蔽ゲートの通過部の形状とが一致するか否かを識別情報にて判別することができる。そして、これらが一致する場合にはX線照射を可能な状態とし、異なる場合にはX線照射を不可状態とする。これにより、検査対象となる被検査物の形状に合う遮蔽ゲートが誤って選択された場合には、X線照射が行われずX線漏洩に対する安全が確保される。
本発明に係る第1実施形態のX線検査装置の斜視図である。 図1に示したX線検査装置の筐体内部を透視した斜視図である。 図1に示した遮蔽ゲート近傍の分解斜視図である。 遮蔽ゲートの使用説明図を(a)に複数種の遮蔽ゲートを選択する際の概要図を(b)に示した図である。 第2実施形態のX線検査装置の斜視図である。 図5に示した遮蔽ゲート近傍の要部拡大図である。 遮蔽ゲートの収納位置及び遮蔽位置を表す説明図である。 遮蔽位置の下降途中を表す動作説明図である。 インターロックを備える第2実施形態の変形例に係るX線検査装置の要部分解斜視図である。 第3実施形態のX線検査装置の斜視図である。 図10に示したX線検査装置の要部分解斜視図である。 第3実施形態のX線検査装置における動作説明図である。 インターロックを備える第3実施形態の変形例に係るX線検査装置の要部正面図である。 第4実施形態のX線検査装置の要部を拡大した斜視図である。 遮蔽ゲートの識別機能の構成を示すブロック図である。 トンネル状の延長カバー部を備えた従来のX線検査装置の斜視図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
本発明によるX線検査装置は、例えば、瓶やペットボトルに入った飲料品などのように、直立搬送される縦長な所謂背が高い被検査物にX線を照射し、異物検出など種々の検査を行う場合に用いて好適なものである。
なお、本X線検査装置の被検査物はこれに限定されるものではない。すなわち、被検査物は、例えば1リットル紙パック、500ml紙パックなどの縦長な包装容器、ペットボトル、瓶、ボトルなど容量の違いで大きさが異なる縦型の検査対象物の他、縦型でない平型であってもよい。
[第1実施形態]
図1は本発明に係る第1実施形態のX線検査装置の斜視図、図2は図1に示したX線検査装置の筐体内部を透視した斜視図である。
第1実施形態に係るX線検査装置1は、箱型の筐体2を有する。筐体2は、例えば四本の脚部3で設置面上に支持される。この筐体2は、内部から有害な量のX線が外部に漏洩しないように放射線防護材料を用いて形成されている。具体的には、鉛等の遮蔽材が内貼りされてなる。
筐体2は、両側面に、被検査物7を通過させる入口4及び出口5を有している。なお、本実施形態においては、図示の筐体2の右側を入口4とし、左側を出口5として説明する。そして、入口4から出口5の間の内方が遮蔽空間6となっている。また、筐体2には、正面に検査結果の確認や各種情報の表示、入力操作等が可能なタッチパネル形式の表示画面であるタッチパネル式表示部8を有する。
筐体2の内部には、X線発生装置(図示略)が配設される。X線発生装置は、遮蔽空間6内に搬送されてくる被検査物7に向けてX線を照射させる。X線は、X線管から出射方向に広がる略三角形の面状検査領域9を形成して被検査物7を照射する。照射されたX線は、センサ(図示略)により受けられる。センサは、このX線を光電変換し、装置本体の検査処理部(図示略)に出力する。なお、図2に示したX線検査装置1では、被検査物7に対して上方からX線を照射する例として図示したが、被検査物7の検査に応じて、この被検査物7に対して斜め方向や横方向などからX線を照射するように構成されていてもよい。
筐体2には、搬送手段10が貫通して配置される。本実施形態ではこの搬送手段10を、入口4側に入口搬送部11、出口5側に出口搬送部12、これら入口搬送部11と出口搬送部12との間となり筐体2内に配置される筐体内搬送部15で構成される。入口搬送部11、出口搬送部12及び筐体内搬送部15は、複数のローラ13a,13bと、これらのローラ13a,13b間に掛け回された無端状の搬送ベルト14を有している。これら各搬送部11,12,15は、装置本体に取り付けられたモータ等の駆動手段によりいずれかのローラ13a(13b)が駆動され、これにより搬送ベルト14が周回移動し、上側の搬送ベルト14に載った被検査物7を移送する。入口搬送部11により入口4に搬送された被検査物7は、筐体2の内部に配置される筐体内搬送部15に移載される。筐体2内において、X線の照射された被検査物7は、筐体内搬送部15から出口搬送部12に移載されてX線検査を終了する。なお、入口搬送部11、出口搬送部12及び筐体内搬送部15には、被検査物7の倒れを防止するとともに、被検査物7を一列に案内する一対のガイドバー16が備えられている。また、上記搬送部11,12,15は1つであっても良く、外部の駆動手段により駆動されるものであっても良い。
X線検査装置1の後段には、例えば被検査物7の良否を仕分ける選別装置が配置される。
筐体2の入口4と出口5とには、四角枠状の枠体17,18が筐体2外に突出して設けられ、それぞれの枠体17,18は、入口4と出口5とを包囲するように形成される。なお、この枠体17,18の筐体2外面に対する突出長さは、後述する遮蔽ゲート19を取り付けるためのガイドレール21やインターロック機構22を組み付けるための若干量であって、従来のトンネル状の延長カバーのような長大なものではなく、筐体2の入口4及び出口5に対して額縁状の厚みを有するようなものに設定される。入口搬送部11、出口搬送部12及び筐体内搬送部15は、枠体17,18の内側における下縁17aに沿って配置される。それぞれの枠体17,18は、入口4及び出口5を介して筐体2の内方に通じる。従って、枠体17,18は、内方が遮蔽空間6となり、筐体2内と連続して入口4と出口5との間でトンネル状の遮蔽空間6を形成している。ここで遮蔽空間6は、X線発生装置によるX線の照射が行われ被検査物7が検査される位置を含み、このX線照射位置への被検査物7の搬入搬出が行われる空間である。また、枠体17,18は、筐体2と同様に内部から有害な量のX線が外部に漏洩しないように放射線防護材料を用いて形成されている。
図3は図1に示した遮蔽ゲート近傍の分解斜視図である。
枠体17,18は、筐体2とは反対側となる外側の枠体開口部17bに、遮蔽ゲート19が設けられる。これら枠体17,18及び遮蔽ゲート19は、入口4及び出口5の少なくとも一方に設けられ、X線の漏洩を低減するように配置される。本実施形態では、枠体17,18及び遮蔽ゲート19は、入口4及び出口5の双方に設けられる。そして、本実施形態では、遮蔽ゲート19は、筐体2の外側面に付設された枠体17,18の遮蔽空間6に出し入れされる。
この他、遮蔽ゲート19は、枠体開口部17bよりもやや内側となる枠体17,18の内方、すなわち枠体開口部17bよりもやや奥方の位置や、筐体2内部での遮蔽空間6内におけるいずれかの位置に出し入れされる構成としてもよい。
なお、以下の説明においては、入口4側に配設される各構成について各図を用いて説明する。
遮蔽ゲート19は、例えばSUS等のステンレス鋼板や、X線を遮蔽する素材、或いはX線を遮蔽する素材を含んだ材質部材よりなる板状部材で形成される。遮蔽ゲート19は、被検査物7が通過する通過部20を有する。通過部20は、被検査物7の外形に合わせて形成される。具体的には、四角形の遮蔽ゲート19に、被検査物7の輪郭に合わせた通過部20を、下縁部19cの一部を開放して、略コ字状に形成する。下縁部19cを開放形状とするのは、搬送手段10の搬送ベルト14に載置されて移送される被検査物7を干渉させないためである。通過部20は、被検査物7の輪郭にほぼ沿っていればよい。例えば牛乳パックの形状において上端部の起立紙片の輪郭まで厳密に形成されていなくてもよい。これは、引っ掛かりによる搬送の妨害を回避するためである。
枠体17には、枠体開口部17bを挟んで左右一対のガイドレール21,21が垂直に互いに平行となって取り付けられる。ガイドレール21,21は、略Z字形状に形成され、一側縁の固定縁部21aを枠体開口部17bに沿って固定することで、枠体17との間に、遮蔽ゲート19の左右側縁19aを差し入れする挿入スリット21bが互いに向き合うように形成される。ガイドレール21,21は、遮蔽ゲート19の左右側縁19aをガイドすることにより、遮蔽ゲート19を枠体開口部17bに対して下降を案内して搬送ベルト14直上に配置可能とする。これにより、遮蔽ゲート19は、遮蔽空間6の外部にX線が漏洩するのを抑制する。この場合、遮蔽ゲート19は、ガイドレール21,21に上方より差し込むことで自重によりセットできる。遮蔽ゲート19は、作業者が上縁部19bを把持してガイドレール21,21へ差し込み、また、引き上げることで抜き去る。従って、遮蔽ゲート19は、遮蔽空間6に出し入れ自在に設けられる。本実施形態では、遮蔽ゲート19は、上下方向で差し替え可能となっている。この他、遮蔽ゲート19は、筐体2に対して正背面方向、すなわち枠体開口部17bに向かって左右方向の横スライド可能に設けることも可能である。
それぞれのガイドレール21,21の下方には、インターロック機構22が設けられる。また、遮蔽ゲート19の下縁部19cの左右端となる隅部分には、インターロック機構22の穴部22aに挿入される突片23が垂設される。インターロック機構22は、突片23が穴部22aに進入すると、遮蔽ゲート19が遮蔽空間6に挿入され、正しく配置されたこと、すなわちX線の漏洩が防げる状態であることを検出する。これにより、装置本体の制御部が、X線発生装置の制限を解除してX線照射を可能な状態とする。本実施形態では、インターロック機構22は、ガイドレール21,21の下端に位置しており、遮蔽ゲート19の下縁を支えることで、遮蔽ゲート19の挿入検知と同時に、遮蔽ゲート19を遮蔽位置で支持する支持部ともなる。遮蔽位置に支持された遮蔽ゲート19は、下縁部19cが搬送手段10の上側の搬送ベルト14に近接した非接触位置に配置される。
図4は遮蔽ゲートの使用説明図を(a)に複数種の遮蔽ゲートを選択する際の概要図を(b)に示した図である。
X線検査装置1は、複数種の被検査物7のそれぞれに合わせた異なる形状の通過部20を有する複数の遮蔽ゲート19を揃えておくことができる。例えば図4(b)に示すように、形状の異なる4種類の被検査物7の形状に合わせて、4種類の通過部20A,20B,20C、20Dが形成された4種類の遮蔽ゲート19を予め用意することができる。X線検査時には、検査対象となる被検査物7の外形に応じた遮蔽ゲート19を選んで、枠体17のガイドレール21,21に差し入れる。図4(b)においては図1,2に示す被検査物7の形状に対応した形状の通過部20Cが形成された遮蔽ゲート19を選択し、図4(a)に示すように差し入れる。
次に、上記した構成の作用を説明する。
本実施形態に係るX線検査装置1では、検査対象である被検査物7の形状に形成された通過部20を有する遮蔽ゲート19が、入口4や出口5の遮蔽空間6に出し入れ自在に設けられる。遮蔽ゲート19は、通過部20の形状が被検査物7の外形状に合わせて形成されていることで、遮蔽ゲート19の開口部分である通過部20と、この通過部20を通過する被検査物7の外形状との間隙が小さくなり、X線の漏洩が抑制される。
この遮蔽ゲート19を、遮蔽空間6に出し入れして被検査物7の通過出入口となる通過部20を配置しX線の漏洩を低減させるので、トンネル状の延長カバー部102が必要であった従来装置100に比べ、検査装置の搬送方向の長さである全長、所謂機長を短く構成することができる。このことからX線検査装置1は、省スペース化を図ることができる。また、機長が短くなることで、このX線検査装置1を含む検査ラインの全体を短縮可能、すなわちX線検査装置の前段や後段に配置されるその他の機器との距離を短くすることができ、省スペース化を図ることができる。
遮蔽ゲート19は、被検査物7に対応する通過部20を備えるものが予め用意される。遮蔽ゲート19は、検査対象となる被検査物7の形状に合うものを選択し、それを遮蔽空間6に設けて、X線の漏洩を低減させることができる。出入口が固定構造であった従来装置のように、専門作業者が現場に出向き、ボルト締結作業をやり直して出入口部材を交換するなどの煩雑な作業が発生しない。このため、被検査物7の品種が多種である場合や、外形状の仕様変更、デザイン変更などの変更サイクルが早い場合であっても、その被検査物7の外形に合わせた形状の通過部20を備える遮蔽ゲート19を用意することで、X線漏洩を抑制する通過出入口を構成でき、被検査物7の変更の際に迅速に対応することができるようになる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係るX線検査装置31を説明する。
図5は第2実施形態のX線検査装置の斜視図、図6は図5に示した遮蔽ゲート近傍の要部拡大図である。なお、第2実施形態において第1実施形態で説明した部材と同一または同等の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
本実施形態に係るX線検査装置31は、筐体2が、複数種の被検査物7の外形状に合わせた複数種の遮蔽ゲート32を収納する略方形箱状のケース34を、入口4及び出口5の少なくとも一方の外側に備える。図6に示すように、本実施形態においても上記第1実施形態と同様に4種類の通過部33A,33B,33C,33Dが形成された4種類の遮蔽ゲート32を備え、これら4種類4枚の遮蔽ゲート32がケース34に収納される。なお、遮蔽ゲート32の種類枚数はこれに限定されない。
ケース34は、複数の遮蔽ゲート32を厚み方向、すなわち被検査物7の搬送方向に重ねて収納する四角形の収納部35を上半部に有する。ケース34は、この収納部35と略同じ容積の四角形のゲート移動部36を下半部に一体に接続して矩形状に形成される。
図7は遮蔽ゲートの収納位置及び遮蔽位置を表す説明図、図8は遮蔽位置の下降途中を表す動作説明図である。
本実施形態において、ケース34は、遮蔽ゲート32を上部の収納部35から、下部のゲート移動部36へスライド移動自在に収容する。なお、遮蔽ゲート32の移動方向は、この他、筐体2の正背面方向であってもよい。遮蔽ゲート32は、収納部35に収納された位置が収納位置37となり、ゲート移動部36に移動された位置が遮蔽位置38となる。つまり、ケース34は、被検査物7に応じた遮蔽ゲート32を、収納位置37から遮蔽位置38に移動させて入れ換え自在に収容している。遮蔽位置38は、入口4または出口5となる枠状に形成されるゲート移動部36の内方であって、搬送手段10の搬送ベルト14上の遮蔽空間6となる。
ケース34に収納されるそれぞれの遮蔽ゲート32には、図6に示すように、一方の側縁32aの上端に、操作つまみ39が突設される。ケース34の収納部35には、それぞれの遮蔽ゲート32の操作つまみ39を上下方向に移動させるガイドスリット40がケース34の厚み方向に複数貫通形成される。
なお、それぞれの遮蔽ゲート32は、例えばバネにより吊下されて収納位置37に保持され、収納部35内に収納される構成としてもよい。このような構成とすれば、遮蔽ゲート32は、選択された任意のものがバネの復元力に抗して下方に移動することとなる。下方に移動された遮蔽ゲート32は、例えば鉤爪やピンなどのロック機構により遮蔽位置38に保持される。これにより、選択された遮蔽ゲート32は遮蔽位置38でX線漏洩の抑制を維持し、その他の遮蔽ゲート32が遮蔽位置に落下しないようになる。
なお、遮蔽ゲート32のスライド機構としては、図示はしないが、ケース34内にて第1実施形態と同様なガイドスリットのような構造を内蔵し、各遮蔽ゲート32の昇降をそれぞれに案内する構成としてもよく、また、このように遮蔽ゲート32を真っ直ぐ下にスライド、すなわち落下方向に移動する構造ではなく、例えば一度手前に引いて、下に落とす逆L字状のガイド構造などを用いてもよい。さらに、スライド機構は、上述した遮蔽ゲート32を手動でスライドするものの他、アクチュエータを備えることにより遮蔽ゲート32を自動で昇降させるものとしてもよい。
このように、X線検査装置31では、いずれか1枚の遮蔽ゲート32、図例では被検査物7の形状に形成された通過部33Aを有する遮蔽ゲート32を下げて、搬送路上に配置し、被検査物7の形状に合わせた通過部33を遮蔽空間6に形成させることができる。
図9はインターロックを備える第2実施形態の変形例に係るX線検査装置の要部分解斜視図である。
X線検査装置31は、第1実施形態のX線検査装置1と同様のインターロック機構41を備えてもよい。この場合、インターロック機構41の穴部41aは、遮蔽ゲート32の厚み方向に長い略矩形状に形成され、選択される任意の遮蔽ゲート32の突片42が進入可能となるように形成される。インターロック機構41の動作は、上記第1実施形態のX線検査装置1の場合と同様であるのでその説明は省略する。
このようなX線検査装置31によれば、収納位置37に予め複数種類の遮蔽ゲート32が収納される。その中から選択して検査対象となる被検査物7の形状に合わせた遮蔽ゲート32を、収納位置37から遮蔽位置38に配置できる。被検査物7の形状が変更となる場合、すぐにその形状に対応させた遮蔽ゲート32を配置でき、すなわち、既に配置されている遮蔽ゲート32を遮蔽位置38から収納位置37へ移動させ、変更後の形状の通過部33を有する遮蔽ゲート32を収納位置37から遮蔽位置38へ移動し配置させることができ、必要な形状の通過部33が形成される遮蔽ゲート32を他の場所から持参して用意するなどの煩雑な動作が不要となる。
また、このX線検査装置31は、各遮蔽ゲート32の装置本体と別体の管理が不要となる。異なる種類の通過部33を有する複数の遮蔽ゲート32を1枚ごとに保管するのに比べて、必要種類の複数枚の遮蔽ゲート32を装置に付属させて一括管理できるので、遮蔽ゲート32の管理、すなわち収納や取り出しを楽にできる。その結果、異なる種類の被検査物7に対するX線漏洩の抑制に迅速に対応することができるようになる。
さらに、ケース34への遮蔽ゲート32の収納状態のまま交換可能とすれば、すなわち収納部35に4枚の遮蔽ゲート32が収納された状態で、その収納部35ごと交換可能な構造とすれば、さらに他の4種類の遮蔽ゲート32を対応可能となり、多種類の遮蔽ゲート32を組み合わせて収納部35に収め、多くの種類の被検査物7に対応可能なものとすることが可能となる。
なお、上述した第2実施形態のケース34は、上記したように筐体2の外側に沿って設けられる他に、筐体2の内側で、入口4,出口5に近接して配置構成されることとしてもよく、また、筐体2の内側に構成の場合、箱状のケースは必須ではなく、筐体2自体の表面にガイドスリット40を形成して、各遮蔽ゲート32の操作つまみ39が突出するように構成することとしてもよい。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係るX線検査装置46を説明する。
図10は第3実施形態のX線検査装置の斜視図、図11は図10に示したX線検査装置の要部分解斜視図である。なお、第3実施形態において第1実施形態で説明した部材と同一または同等の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
本実施形態に係るX線検査装置46は、それぞれ形状の異なる複数種の被検査物7の外形状に合わせた通過部48を有する複数種の遮蔽ゲート47を収納するケース49を、入口4及び出口5の少なくとも一方の外側に備える。
ケース49は、複数の遮蔽ゲート47を厚み方向に重ねて収納する四角形の収納部50を有する。ケース49は、この収納部50と略同じ容積の四角形のゲート移動部51を有して矩形状に形成される。ゲート移動部51は、入口4または出口5となる枠状に形成され、筐体2の遮蔽空間6と接続される。なお、ケース49には、収納部50とゲート移動部51を覆うとともに、ゲート移動部51の一部分を開口形成するゲート表出開口52を有した門形のケースカバー53が取り付けられる。
本実施形態において、ケース49は、収納部50とゲート移動部51との間に位置して支軸54を有している。支軸54は、複数の遮蔽ゲート47を貫通する長さを有し、ケース49内において一対の側壁の一方の側壁49aに近接して水平に配置される。
遮蔽ゲート47には、上部47bの側縁47a側となる隅部に、支軸54が貫通する支持穴55が穿設される。それぞれの遮蔽ゲート47は、支持穴55に支軸54が貫通して収納部50に配置される。
本実施形態において、ケース49は、遮蔽ゲート47を上部の収納部50から、下部のゲート移動部51へ支軸54を回転中心として回転移動自在に収容する。遮蔽ゲート47は、収納部50に収納された位置が収納位置57となり、ゲート移動部51に移動された位置が遮蔽位置58となる。つまり、ケース49は、被検査物7の形状に応じた通過部48を有する遮蔽ゲート47を、収納位置57から遮蔽位置58に90°回転させて入れ換え自在に収容している。
ケース49に収納されるそれぞれの遮蔽ゲート47には、第2実施形態と同様の操作つまみ56が突設される。
ケース49の収納部50には、それぞれの遮蔽ゲート47の操作つまみ56を移動自在に案内するガイドスリット59がケース49の上面49bにおいて厚み方向に複数形成される。また、ケース49のゲート移動部51には、それぞれの遮蔽ゲート47の下縁部47cとの干渉を回避するとともに、ゲート移動部51に配置される遮蔽ゲート47の操作つまみ56を突出させるためのガイドスリット60が、ケース49の他方の側壁である正面49bにおいて厚み方向に複数形成される。
図12は第3実施形態のX線検査装置における動作説明図である。
X線検査装置46では、ケース49の上面49bでガイドスリット59から突出する所望の遮蔽ゲート47の操作つまみ56を持って、遮蔽ゲート47を回転させる。収納位置57から回転した遮蔽ゲート47は、支持穴55側の側縁47aがケース49の内壁49aに当接して90°以上の回転が規制され、遮蔽位置58に配置される。このとき、操作つまみ56は、ケース49の正面49cに形成されたガイドスリット60から突出して配置される。また、この遮蔽ゲート49の回転過程において、遮蔽ゲート47の下縁部47cは、ガイドスリット60から突出することによりケース49との干渉が回避される(図12中二点鎖線)。遮蔽ゲート49の入れ換えは、正面49c側のガイドスリット60に配置された操作つまみ56を持ちながら遮蔽ゲート47を上方向に持ち上げるように回転させ、収納位置57へ戻す。なお、この収納位置57へ戻す際には、遮蔽ゲート47の操作つまみ56が正面側ガイドスリット60の奥に入った後に、このガイドスリット60から突出する下縁部47c、上部ガイドスリット59から突出する操作つまみ56を順次に持ち変えていくことで収納位置57まで回転させることができる。
なお、図示しないが、ケース49内に、遮蔽ゲート47を収納部50に保持するバネなどの付勢部材と、この付勢部材の復元力に抗して下方に回転された遮蔽ゲート47を遮蔽位置58に保持するロック機構とを備える構成とすることで、収納部50に収納状態の遮蔽ゲート47が遮蔽位置58へ不意に進入することを抑制し、また遮蔽位置58にある遮蔽ゲート47を確実にその位置で保持させることが可能となる。
このように、X線検査装置46では、いずれか1枚の遮蔽ゲート47を回転して下げて、図例では被検査物7の形状に形成された通過部48Aを有する遮蔽ゲート47を回転して下げて、被検査物7の搬送路上に配置し、被検査物7の形状に合わせた通過部48Aを遮蔽空間6に配置させることができる。
なお、上記実施形態では、ケース49が4種類4枚の遮蔽ゲート47を収納するが、遮蔽ゲート47の種類枚数はこれに限定されない。また、ケース49または収納部50とゲート移動部51の構成は、筐体2の内側で、入口4,出口5に近接して設けられていてもよい。
図13はインターロックを備える第3実施形態の変形例に係るX線検査装置の要部正面図である。
X線検査装置46は、第1実施形態または第2実施形態のX線検査装置1と同様のインターロック機構61を備えてもよい。それぞれの遮蔽ゲート47には、支持穴55の穿設される側縁47aの下端隅部に、回転方向に向かって突出する突片62が設けられる。インターロック機構61は、遮蔽ゲート47の突片62が挿入されるように、ケース49内における支軸54の下方となるケース49の奥方部分に配置される。この場合、インターロック機構61の穴部61aは、第2実施形態における図9に示すような穴部41aと同様に遮蔽ゲート47の厚み方向に長い矩形状に形成され、任意の遮蔽ゲート47の突片62が進入可能となるように形成される。インターロック機構61の動作は、第1実施形態のX線検査装置1の場合と同様であるのでその説明は省略する。
このX線検査装置46によれば、収納位置57に予め複数種類の遮蔽ゲート47が収納される。その中から選択して検査対象となる被検査物7の形状に合わせた通過部48を備えた遮蔽ゲート47を、収納位置57から遮蔽位置58に配置できる。被検査物7の形状が変更となる場合、すぐにその形状に対応させた通過部48を備えた遮蔽ゲート47を配置でき、すなわち、既に遮蔽位置58に配置されている遮蔽ゲート47を収納位置57へ回転移動させ、変更後の形状の通過部48を有する遮蔽ゲート47を収納位置57から遮蔽位置58に移動し配置させることができ、遮蔽ゲート47を装置と別体で管理することが不要となり、遮蔽ゲート47を他の場所から持参して用意するなどの煩雑な動作が不要となる。
また、X線検査装置46は、複数種類で構成される遮蔽ゲート47と装置との別体の管理が不要となり、異なる形状の通過部48を備えた複数種類の遮蔽ゲート47を1枚ごとばらばらに保管するのに比べて、必要種類の複数枚の遮蔽ゲート47を装置に予め付属させて一括管理できるので、遮蔽ゲート47の収納や取り出しなどの管理を楽にできる。その結果、異なる種類の被検査物7におけるX線漏洩の抑制に迅速に対応できる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係るX線検査装置66を説明する。
図14は第4実施形態のX線検査装置の要部を拡大した斜視図、図15は遮蔽ゲートの識別機能の構成を示すブロック図である。なお、第4実施形態において第1実施形態で説明した部材と同一または同等の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
本実施形態に係るX線検査装置66は、筐体67側に識別情報取得部70を備え、遮蔽ゲート71に識別部72が設けられる。
遮蔽ゲート71は、上記第1実施形態と同様に被検査物7の外形に合わせた形状の通過部73を有しているとともに、下縁部の隅部分に突片74を備える。この遮蔽ゲート71に設けられる識別部72は、一次元バーコードやQRコード(登録商標)などのコード情報、記号などのマーク、文字、色の組合せなど、遮蔽ゲート71を特定する識別子であり、印刷や貼付加工などの手段で、遮蔽ゲート71の筐体67側に向く面である一方の面の隅部分近傍に設けられる。この識別部72は、前述したように複数種の被検査物7のそれぞれに合わせた異なる形状の通過部73を有する複数種の遮蔽ゲート71をそれぞれ区別する固有の識別情報であり、上記コード情報やマークなどのいずれか1つの種類が選択されて設けられる。
識別情報取得部70は、筐体67側である枠体68の表面68aに表出するように設けられる。本実施形態では、図14に示すように、一方のガイドレール69に覆われる位置とされ、このガイドレール69にて差し込まれる遮蔽ゲート71の識別部72に対向する。識別情報取得部70は、識別部72の識別情報を読み取る読取装置であり、例えば識別情報が上記の一次元バーコードであればコードリーダーよりなり、その他、マークや文字や色彩などの識別情報であれば、これらを読み取ることのできる光学センサやカメラで構成しても良い。
識別情報取得部70は、X線検査装置66本体に組み込まれる制御部75に接続される。識別部72から読み取り取得した識別情報は、制御部75に送信される。この制御部75は、インターロック機構22の状態などを監視し、X線発生装置からのX線の照射や搬送手段10の駆動などを制御するものであるとともに、筐体67の正面に設けられるタッチパネル式表示部8(図1参照)等に接続され、このタッチパネル式表示部8にて入力される被検査物7の品種情報と、検査対象となる被検査物7の形状に合った通過部73を備えた遮蔽ゲート71が取り付けられているか否かの判別を行う。
このX線検査装置66によれば、検査対象である被検査物7の形状に形成された通過部73を有する遮蔽ゲート71が、入口4や出口5の遮蔽空間6内となる遮蔽位置である左右ガイドレール69,69間部分に出し入れ自在に設けられる。複数種の被検査物7のそれぞれに合わせた異なる形状の通過部73を有する複数の遮蔽ゲート71から選択され、ガイドレール69,69に差し入れられることで、入口4及び出口5は、開口面積が被検査物7の外形に包囲される面積まで縮小されることになる。遮蔽ゲート71をガイドレール69に沿って差し込むと、突片74はインターロック機構22に挿入され、これによって遮蔽ゲート71が遮蔽位置に正しく配置されることを検出し、同時に遮蔽ゲート71の識別部72が識別情報取得部70と対向する。識別情報取得部70は、識別部72の記載情報を読み取り、その情報が制御部75へ送信される。制御部75には、検査対象である被検査物7の形状が予め入力されており、取り付けられた遮蔽ゲート71の通過部73の形状の情報である識別部72の識別情報とが一致しているかを比較し判断する。正しければ、X線の照射が可能と判断し、装置の運転が開始されることとなる。
ここで、取り付けられた遮蔽ゲート71が、タッチパネル式表示部8にて入力設定された被検査物7に合わない場合、すなわち検査対象である被検査物7の外形と遮蔽位置に取り付けられた遮蔽ゲート71の通過部73の形状とが異なる場合、制御部75が、その状況を外部に報知、例えば画面に異なっている旨の情報の警告を表示したり、警報音を鳴らして作業者へ知らせる。検査対象である被検査物7の形状と通過部73の形状が異なることで、X線が漏洩する危険性があり、それぞれの形状が異なっていた場合には、インターロック機構22が正しく働いた場合であっても、そのインターロック解除は無効となりX線の照射を行わず、安全性が確保されるまで装置の運転が開始されない制御となる。
このように、本実施形態のX線検査装置66によれば、検査対象である被検査物7の外形に合わせた通過部73を備えた遮蔽ゲート71を、正しく選択して遮蔽位置に取り付けなければ、検査装置として作動しないようになっており、すなわち、検査対象である被検査物7の外形に合わせた形状の通過部73を有する遮蔽ゲート71を選択して遮蔽位置に配置させることができ、X線漏洩を抑制する通過出入口を迅速に構成させることができるとともに、配置した通過部73の形状が被検査物7の外形と異なっているか否かが、遮蔽ゲート71に設けられる識別部72の情報によって、取り付け時に判別可能であり、装置に予め設定する情報と異なる間違えた遮蔽ゲート71を選択した場合には、X線の照射などが行われずに装置が運転開始せず、作業者に対して遮蔽ゲート71の誤った選択を報知し気付かせることが可能となる。つまり、作業者の選択ミスを気付かせ、間違った遮蔽ゲートを取り付けた状態で装置の運用を行うことを防ぎ、すなわちX線を漏洩させてしまうような危険性を回避し、安全性の確保を行うことが可能となる。
なお、この第4実施形態を構成する識別情報取得部70と識別部72は、上述した第2,第3実施形態の構成であっても採用可能であり、各遮蔽ゲートに識別部72を設け、それぞれに識別情報を具備するよう構成し、遮蔽位置に配置した際において、遮蔽ゲートの識別部を取得可能となるように識別情報取得部を配設して構成することとすればよい。このような構成としても、上記同様に、設定した検査対象である被検査物の外形に合った通過部の形状を備えているか否かを判別することができ、間違っている場合にはX線の照射を行わず、装置の運転を開始しない制御を行うことができ、安全性の向上を図ることが可能となる。
なお、本発明は上記の各実施形態に限定されるものではなく、例えば、上記の構成例では、遮蔽ゲート19,32,47を入口4及び出口5に設けたが、遮蔽ゲート19,32,47は、従来のトンネル状の延長カバー部との併用や、筐体2の外側面と筐体内部との併用等、複数箇所に組合せて設けてもよい。また、遮蔽ゲート19,32,47は、遮蔽空間6に対していずれの位置に配置させても良く、また配置数も複数としても良く、例えば、入口4側に通過部が同形状に形成される遮蔽ゲートを2つ配置し、同時に遮蔽空間6内に出し入れする構成としても良い。また、遮蔽ゲート19,32,47は、通過部20,33,48の形状が同じ遮蔽ゲート19,32,47を遮蔽空間6に複数箇所に設ける構成とした場合、それらが同時に移動される構造、例えば入口4側と出口5側の両遮蔽ゲート19,32,47が同時に遮蔽空間6に対して出し入れできる機構を備えるものとしてもよい。
また、遮蔽ゲートは、上記したSUS製の板ではなく、柔軟な素材により形成してもよく、さらに遮蔽ゲートが巻き取り自在な収納構造としてもよい。この場合、簾状或いはロールスクリーン状に巻回した遮蔽ゲートは、上下方向に段違いに複数を配置したり、被検査物の搬送方向に並べて配置したりしてもよい。
1,31,46,66…X線検査装置
6…遮蔽空間
7…被検査物
10…搬送手段
19,32,47,71…遮蔽ゲート
20,33,48,73…通過部
37,57…収納位置
38,58…遮蔽位置
70…識別情報取得部
72…識別部

Claims (3)

  1. X線の遮蔽空間(6)内に搬送手段(10)で搬入される被検査物(7)にX線を照射して検査を行うX線検査装置であって、
    前記搬送手段にて通過する複数種の形状の前記被検査物のそれぞれに合わせた異なる形状の通過部(33(48))を有する複数の遮蔽ゲート(32(47))を備え、該遮蔽ゲートは前記被検査物の外形に合わせた形状の前記通過部により前記遮蔽空間の外部へのX線の漏洩を抑制し、
    複数の遮蔽ゲートは、前記遮蔽空間外となる収納位置(37(57))に収納されており、検査対象となる前記被検査物の形状に応じて選択されて前記収納位置から前記遮蔽空間内となる遮蔽位置(38(58))に対して移動自在となるとともに、前記被検査物の形状に合わせて入れ換え自在に設けられることを特徴とするX線検査装置。
  2. X線の遮蔽空間(6)内に搬送手段(10)で搬入される被検査物(7)にX線を照射して検査を行うX線検査装置であって、
    前記搬送手段にて前記被検査物が通過する遮蔽ゲート(19(32,47))を備え、該遮蔽ゲートには前記被検査物の外形に合わせた形状の通過部(20(33,48))が形成され前記遮蔽空間の外部へのX線の漏洩を抑制し、該遮蔽ゲートを前記遮蔽空間内となる遮蔽位置に配置させる上下方向のスライドを案内するガイド(21(40,60))が設けられていることを特徴とするX線検査装置。
  3. 前記遮蔽ゲート(71)は、前記通過部(73)の形状に対応する識別情報が付された識別部(72)を有しており、
    前記遮蔽位置にある前記遮蔽ゲートの前記識別部から前記識別情報を取得する識別情報取得部(70)を備えたことを特徴とする請求項1または2記載のX線検査装置。
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