JP6483208B2 - X線検査装置 - Google Patents
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Description
このような不具合に対して、カーテン構造を観音開き扉にした特許文献1のX線検査装置が提案されている。
本発明の請求項1記載のX線検査装置1は、X線の遮蔽空間6内に搬送手段9で搬入される被検査物50にX線を照射して検査を行うX線検査装置であって、
前記搬送手段9にて通過する複数種の外形状の前記被検査物50のそれぞれに合わせた異なる形状とされる通過部19を有する複数種で構成されており、検査対象となる特定種類の前記被検査物50に対応するように選択されて、前記遮蔽空間6の外部へのX線の漏洩を抑制するように前記遮蔽空間6内となる遮蔽位置に着脱自在に取り付けられる遮蔽ゲート18と、
複数種の前記遮蔽ゲート18のそれぞれに設けられ、複数種の前記被検査物50と対応関係となり、前記被検査物50の形状と前記通過部19の形状とを一致させる前記各遮蔽ゲート18に固有のゲート係合部22と、
前記遮蔽位置の近傍に設けられ、複数種の前記被検査物50の中から検査対象として選択される特定種類の前記被検査物50に対応した状態に設定されて、該被検査物50に対応する通過部19を備えた前記遮蔽ゲート18に対してのみ前記ゲート係合部22と係合可能となる本体係合部21と、
前記遮蔽ゲート18が前記遮蔽位置に取り付けられたことを検知し、前記ゲート係合部22と前記本体係合部21とが係合することによって前記遮蔽位置に前記遮蔽ゲート18が取り付けられる場合以外には前記X線の照射を禁止するインターロック手段20と、
を具備することを特徴とする。
そして、このX線検査装置1では、各遮蔽ゲート18に、固有のゲート係合部22が設けられる。遮蔽位置の近傍には、特定種類の被検査物50に対応する遮蔽ゲート18のゲート係合部22と係合可能な状態に設定される本体係合部21が設けられる。また、このX線検査装置1には、インターロック手段20が設けられる。インターロック手段20は、ゲート係合部22と本体係合部21とが係合する遮蔽ゲート18の正規の取付状態以外ではX線の照射を禁止する。すなわち、検査対象となる被検査物50の形状に合わせて選択した遮蔽ゲート18の設定と、取り付けようとする遮蔽ゲート18との整合性を容易に確認できる。間違った遮蔽ゲート18は、ゲート係合部22と本体係合部21とが係合せず取り付け不可となる。遮蔽ゲート18が取り付けられなければ、X線照射が行われず、装置の運転も不可能にできる。その結果、X線漏洩を確実に減らすことができ、安全性を担保できる。
前記ゲート係合部が孔22であり、前記本体係合部が前記孔22に係合する突起21であることを特徴とする。
また、このX線検査装置1では、遮蔽ゲート18のゲート係合部が孔22で形成されることにより、例えば板状に形成される複数枚の遮蔽ゲート18の取り扱いや収納時に、遮蔽ゲート18同士の引っ掛かり等の干渉が回避可能となる。また、遮蔽ゲート18に形成されるゲート係合部を孔22とすることにより、遮蔽ゲート18をプレス加工等により容易に製作することができる。
前記突起が特定種類の前記被検査物50を選択するために操作される操作つまみ21であることを特徴とする。
前記突起21が複数設けられ、該突起21に対応して前記孔22が前記遮蔽ゲート18に複数設けられることを特徴とする。
複数の前記突起21が近接して並んでいることを特徴とする。
複数種類の前記被検査物50の中から特定種類の前記被検査物50を選択するための操作を行うことにより作動する駆動部を備え、
前記駆動部の作動により、特定種類の前記被検査物50に対応する前記遮蔽ゲート18の前記ゲート係合部22と係合可能な状態に前記本体係合部21が設定されることを特徴とする。
本発明によるX線検査装置は、例えば、瓶やペットボトルに入った飲料品などのように、直立搬送される縦長な所謂背が高い被検査物にX線を照射し、異物検出など種々の検査を行う場合に用いて好適なものである。
図1は本発明に係る第1実施形態のX線検査装置の斜視図、図2は図1に示したX線検査装置の筐体内部を透視した斜視図である。
第1実施形態に係るX線検査装置1は、箱型の筐体2を有する。筐体2は、例えば四本の脚部3で設置面上に支持される。この筐体2は、内部から有害な量のX線が外部に漏洩しないように放射線防護材料を用いて形成されている。具体的には、鉛等の遮蔽材が内貼りされてなる。
この他、遮蔽ゲート18は、枠体開口部17よりもやや内側となる枠体15,16の内方、すなわち枠体開口部17よりもやや奥方の位置や、筐体2の内部での遮蔽空間6におけるいずれかの位置を遮蔽位置として出し入れされる構成としてもよい。
なお、以下の説明においては、入口4に、遮蔽ゲート18が配設される各構成について各図を用いて説明する。
X線検査装置1は、筐体2に設けられた上記の表示操作部7に、被検査物50の識別番号の入力が可能に構成される。識別番号は、被検査物50の種類ごと、すなわち被検査物の外形状ごとに設定される。表示操作部7から入力された識別番号は、装置制御部(図示略)へ送られる。
本体係合部は、突起とすることができる。本実施形態において、この突起は、操作つまみ21である。操作つまみ21は、特定種類の被検査物50を選択するために、回転操作が行えるように構成される。この操作つまみ21としては、例えばロータリースイッチを用いることができる。操作つまみ21は、回転型設定突起部材であり、回転軸CLに対して片側に翼状となって延出する摘み部分が形成されている。すなわち、回転することにより、つまみ部分の向きが回転中心に対して変わる。操作つまみ21は、クリック操作感・停止位置付きのものとして構成される。本実施形態において、操作つまみ21は、45°毎にクリック感を生じさせて、回転停止する。つまり、回転軸CLに対して8方向で停止が可能となる。操作つまみ21は、この方向ごとに、0〜7の合計8つの識別番号を付与することが可能となる。この8つの識別番号は、識別信号として装置制御部へ送出が可能となっている。
複数種類の遮蔽ゲート18のそれぞれには、ゲート係合部が設けられる。ゲート係合部は、被検査物50の形状と通過部19の形状とを一致させた組合せとされて各遮蔽ゲート18に固有のものとなる。本実施形態において、ゲート係合部は、孔22である。この孔22には、特定の回転向きに回転された操作つまみ21のみが係合するように、垂直向きや水平向き、斜め向きに形成される。遮蔽ゲート18は、この操作つまみ21が、孔22に係合したときに正規の遮蔽位置で枠体15に取り付けが可能となる。
突起は、複数設けることができる。本実施形態では突起である2つの操作つまみ21が設けられる。なお、突起や操作つまみ21の数はこれに限定されない。
遮蔽ゲート18は、操作つまみ21が縦であり、孔22が縦であれば、操作つまみ21に孔22が挿通状態となるので枠体15へ取り付けでき、すなわち遮蔽位置に装着される。一方、操作つまみ21が縦であり、孔22が横の遮蔽ゲート18は、操作つまみ21に孔22が挿通状態とならないので枠体15へ取り付けできず、すなわち遮蔽位置に装着することができない。なお、本実施形態では、同じ縦方向であっても、図4に示した「0」と「4」の回転向きで識別が可能となっている。すなわち、操作つまみ21は、回転中心CLから半径方向につまみ部分が偏芯して設けられている。
2つの操作つまみ21が共に斜めに設定された枠体15では、一方の孔22が斜め、他方の孔22が縦の遮蔽ゲート18は、取り付けることができない。X線検査装置1は、遮蔽ゲート18が取り付けられなければ、インターロック手段20にインターロック作動片23が挿入できず、これを解除することができない。
X線検査装置1は、複数種の被検査物50のそれぞれに合わせた異なる形状の通過部19を有する複数の遮蔽ゲート18を揃えておくことができる。例えば図9に示すように、形状の異なる4種類の被検査物50の形状に合わせて、4種類の通過部19A,19B,19C,19Dが形成された4種類の遮蔽ゲート18を予め用意することができる。
X線検査装置1では、先ず、X線検査時に検査対象とする被検査物50を決定する。これにより、被検査物50の外形、通過部19の形状が決定される。
次いで、装置制御部に対して、被検査物50の形状を、表示操作部7からの入力、例えば識別番号の入力や、表示される複数種の被検査物50の形状から対象となる形状を選択する操作によって識別番号を決定することにより設定する。
次いで、被検査物50の形状に該当する向きに、操作つまみ21を設定する。操作つまみ21の向き、すなわち、つまみ角度は、図4に示した識別番号により設定する。
次いで、被検査物50の形状に合った通過部19A、通過部19B、通過部19C、通過部19Dのいずれかを有する遮蔽ゲート18(該当識別番号のもの)を用意する。
次いで、用意した遮蔽ゲート18を枠体15に取り付ける。
ここで、遮蔽ゲート18が取り付けられない場合、その遮蔽ゲート18は設定した形状、識別番号とは異なるので、交換する。つまり、嵌まらないことを作業者に気づかせることができる。
交換した遮蔽ゲート18が取り付けられれば、すなわち、操作つまみ21と孔22とが係合することとなり、遮蔽ゲート18は該当識別番号のものであるので、インターロック作動片23がインターロック手段22に挿入され、すなわち遮蔽ゲート18が正しく装着されたことを検知して、インターロック手段20が解除となる。
次いで、装置が始動可能となり、検査が始まる。
本実施形態に係るX線検査装置1では、検査対象である被検査物50の外形に合わせた形状の通過部19の形成された遮蔽ゲート18が予め用意される。この遮蔽ゲート18を、遮蔽空間6内に配置して搬送手段9にて搬送される被検査物50の通過出入口を形成する。遮蔽ゲート18は、被検査物50の形状に合わせて選択し、簡単に取り付けることができる。遮蔽ゲート18を設けたことで、通過部19の形状が被検査物50の外形状に一致し、間隙が小さくなり、X線の漏洩を減らすことができる。このことから、従来のようなトンネル状の長いカバーを不要とし、検査装置の搬送方向の長さを短くすることが可能となる。その結果、省スペース化を図ることができる。
このように構成したX線検査装置1では、被検査物50を選択するための操作を行うと、駆動部が作動する。この駆動部の作動は、選択した遮蔽ゲート18の孔22と係合可能な状態に操作つまみ21を自動で設定する。なお、この場合、突起は、この駆動部の作動により回転されて姿勢が設定されても、スライドにより位置が設定されてもよい。その結果、突起(操作つまみ21)の設定作業を自動化できるとともに、手動による突起(操作つまみ21)の誤設定を防止することができる。
次に、第2実施形態に係るX線検査装置を説明する。
図11は孔と突起が一組で構成される第2実施形態に係るX線検査装置の要部斜視図である。なお、第2実施形態においては第1実施形態で示した部材と同一の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
第2実施形態に係るX線検査装置200は、枠体15、枠体16のそれぞれに、1つの操作つまみ21が設けられる。遮蔽ゲート27には、1つの孔22が設けられる。他の構成はX線検査装置1と同じである。
このX線検査装置200によれば、装置構造を簡素化することができる。このX線検査装置200は、比較的少ない種類の被検査物50を検査する装置に好適となる。
次に、第3実施形態に係るX線検査装置を説明する。
図12は孔と突起の係合方向が縦方向となる第3実施形態に係るX線検査装置の要部斜視図、図13は第3実施形態に係るX線検査装置の動作説明図である。なお、第3実施形態においては第1実施形態で示した部材と同一の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
第3実施形態に係るX線検査装置300は、遮蔽ゲート28がX線検査装置1と異なる。遮蔽ゲート28は、通過部19の形成された正面板部29の上縁に、枠体15,16に向かって折曲された上面板部30が形成された逆L字形状となる。
次に、第4実施形態に係るX線検査装置を説明する。
図14は突起がスライド構造である第4実施形態に係るX線検査装置の要部斜視図、図15は第4実施形態に係るX線検査装置の動作説明図、図16は第4実施形態に係るX線検査装置における異なる遮蔽ゲートの例と本体係合部の設定を表す動作説明図である。なお、第4実施形態においては第1実施形態で示した部材と同一の部材には同一の符号を付し重複する説明は省略する。
第4実施形態に係るX線検査装置400は、本体係合部としての突起が、スライド型設定突起部材であるスライドスイッチ25により構成される。本実施形態においてスライドスイッチ25は、2つ設けられる。遮蔽ゲート33に形成される孔35は、このスライドスイッチ25のスライドつまみ32が嵌合する形状及び位置に穿設される。他の構成は、X線検査装置1と同じである。
なお、このスライドスイッチ25の構成を、上述した第3実施形態のように枠体15(16)の上面に配設する構成としても良い。
また、遮蔽ゲート18,27,28,33は、遮蔽空間6に対していずれの位置に配置させても良く、また配置数も複数としても良く、例えば、図17に示すように、入口4側に通過部19が同形状に形成される遮蔽ゲート36,37を2つ配置し、同時に遮蔽空間6内に出し入れ可能とする構成としても良い。この場合、上記第3実施形態のような上方から遮蔽ゲート36,37を取り付けるような構成とし、すなわち、各遮蔽ゲート36,37には上面板部38,39を有して逆L字形状に形成させる。そして、上面板部38,39の先端縁を対向させて、これら先端縁に跨がるようにゲート係合部40,41を設け、つまり、それぞれが切欠状に形成されるゲート係合部40,41として、先端縁同士を合わせることで孔となるように構成させる。枠体15には、上面に2つの突起となるつまみ42が設けられ、これらつまみ42は上記第4実施形態のスライドスイッチ25と同等の構成とさせる。また、各遮蔽ゲート36,37には、インターロック作動片43,44が設けられる。枠体15には、一方の遮蔽ゲート37が挿入可能なスリット45が設けられており、このスリット45を通じて遮蔽ゲート37が遮蔽空間6内に配置される。このような構成としたX線検査装置500では、遮蔽ゲート36,37を入口側4に二重に配置でき、X線漏洩をさらに防げることとなるとともに、これら遮蔽ゲート36,37の装着を正しく行うことを可能とし、安全性を担保できる。
また、遮蔽ゲートは、上記したSUS製の板ではなく、柔軟な素材により形成してもよい。
6…遮蔽空間
9…搬送手段
18,27,28,33,36,37…遮蔽ゲート
19,34…通過部
20…インターロック手段
21,31,32,42…本体係合部(操作つまみ,突起)
22,26,35,40,41…ゲート係合部(孔)
50…被検査物
Claims (6)
- X線の遮蔽空間(6)内に搬送手段(9)で搬入される被検査物(50)にX線を照射して検査を行うX線検査装置であって、
前記搬送手段にて通過する複数種の外形状の前記被検査物のそれぞれに合わせた異なる形状とされる通過部(19)を有する複数種で構成されており、検査対象となる特定種類の前記被検査物に対応するように選択されて、前記遮蔽空間の外部へのX線の漏洩を抑制するように前記遮蔽空間内となる遮蔽位置に着脱自在に取り付けられる遮蔽ゲート(18)と、
複数種の前記遮蔽ゲートのそれぞれに設けられ、複数種の前記被検査物と対応関係となり、前記被検査物の形状と前記通過部の形状とを一致させる前記各遮蔽ゲートに固有のゲート係合部(22)と、
前記遮蔽位置の近傍に設けられ、複数種の前記被検査物の中から検査対象として選択される特定種類の前記被検査物に対応した状態に設定されて、該被検査物に対応する通過部を備えた前記遮蔽ゲートに対してのみ前記ゲート係合部と係合可能となる本体係合部(21)と、
前記遮蔽ゲートが前記遮蔽位置に取り付けられたことを検知し、前記ゲート係合部と前記本体係合部とが係合することによって前記遮蔽位置に前記遮蔽ゲートが取り付けられる場合以外には前記X線の照射を禁止するインターロック手段(20)と、
を具備することを特徴とするX線検査装置。 - 請求項1に記載のX線検査装置であって、
前記ゲート係合部が孔であり、前記本体係合部が前記孔に係合する突起であることを特徴とするX線検査装置。 - 請求項2に記載のX線検査装置であって、
前記突起が特定種類の前記被検査物を選択するために操作される操作つまみであることを特徴とするX線検査装置。 - 請求項2または3に記載のX線検査装置であって、
前記突起が複数設けられ、該突起に対応して前記孔が前記遮蔽ゲートに複数設けられることを特徴とするX線検査装置。 - 請求項4記載のX線検査装置であって、
複数の前記突起が近接して並んでいることを特徴とするX線検査装置。 - 請求項1〜5のいずれか1つに記載のX線検査装置であって、
複数種類の前記被検査物の中から特定種類の前記被検査物を選択するための操作を行うことにより作動する駆動部を備え、
前記駆動部の作動により、特定種類の前記被検査物に対応する前記遮蔽ゲートの前記ゲート係合部と係合可能な状態に前記本体係合部が設定されることを特徴とするX線検査装置。
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