JP6505377B2 - 斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁 - Google Patents

斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁 Download PDF

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この発明は、建築物の外壁等として用いられる斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁に関する。
低層建築物の耐力壁では、耐力要素として引張り型耐力ブレースを用いることが多い。例えば、柱・梁接合部はピン接合とし、地震等による水平力に対しては、柱間に配置される外壁パネルにおいて、引張り力のみ負担するブレースで負担する構造形式(パネル併用軸組構造)である。
引張り型耐力ブレースは、比較的軽量な鋼材を用いて安価に生産できる特長を持つ一方、荷重・変形履歴(復元力特性)は、「スリップ型」の特性を示す。スリップ型の欠点としては、次の点が挙げられる。
・大地震の際、ブレースが塑性化して伸びた後、地震による揺れ戻しの力が作用したとき、伸びた分だけブレースが水平力に全く抵抗しない。
・そのため、揺れ戻し時には、建物が逆方向の水平力に対してブレースで抵抗するまで、何の抵抗力も持たないままで水平に動くことになり、ブレースが抵抗し出すときに衝撃を生じる。このことは、住人が建物に対する不安や不満を持つ一要因となり得る。
図26は、スリップ型の挙動履歴を示す代表的な例であり、ピン接合の縦フレーム材101、横フレーム材102の間に引張り力のみを示すブレース103を入れた耐力壁100である。前記縦フレーム材101および横フレーム材102は、例えば、それぞれ柱、梁である。水平荷重Pによる押しの時はブレース103が抵抗するが、引き戻し時にブレース103が何の抵抗もしない。図27に完全スリップ型履歴の耐力壁における、繰り返荷重作用時の変形−荷重グラフを示す。変形δを戻す向きに力を掛けたとき、ブレースが力を負担しないので、滑るように変形(スリップ)する。
これらの問題を解決する為には、「紡錘型」の履歴を持つラーメン架構が一般的には有効である。ただし、ラーメン架構は、柱・梁を剛接合とするために、厚肉の柱を用いる必要があるので、コストや鋼材量の面では不利となる。圧縮ブレースを用いた耐力壁も紡錘型となるが、圧縮ブレースは一般的に断面寸法が大きくなり、コスト面で不利となる。
図28は、紡錘型の挙動履歴を示す代表的な例を示す。同図は、圧縮ブレース103A入りの耐力壁100Aである。この例では、引き戻すときにもブレース103Aが水平力に抵抗する。図29は完全紡錘型履歴の耐力壁の繰り返荷重作用時の変形−荷重グラフである。スリップ型に比べ、引き戻すときにもブレース103Aが抵抗するので、より多くのエネルギーを吸収することができる(グラフで囲まれた面積がエネルギー吸収量を示し、この面積が大きい)。
このように、引張り型耐力ブレースは、スリップ型の挙動となってエネルギー吸収力が少なく、揺れ戻し時に衝撃が生じ、またラーメン架構や圧縮ブレース使用の架構は、鋼材使用量やコスト面で不利となる。そのため、鋼材量が少なくて済み、かつ紡錘型の履歴を示す架構の開発が必要となる。
紡錘型履歴を示し、軽量鉄骨等の安価な材料を用いた耐力壁としては、耐力要素に波形鋼板を用いたメンブレン型耐力壁がある(例えば、特許文献1)。
メンブレン型耐力壁は、一例を示すと、図30のように、壁面を複数(4分割または6分割)に区画し、各区画層に折板104を用いている。地震時に、水平力に対しては折板104がエネルギーを吸収する機構となっている。同耐力壁は、実験により適切な条件下では紡錘型に近い挙動を示すことが確認されている。
特開2010−090650号公報
耐力要素に折板を用いたメンブレン型耐力壁は、鋼材量が少なくて済み、紡錘型の履歴を示すという点で優れるが、次の課題がある。
・耐力壁の全面に折板104を張るため、設備開口用等の孔を得ることができない。孔を開けることで耐力性能低下が予測される。耐力壁に設備開口用の孔を設けないようにするには、建物のプランが制約される。建築物建築計画においては、やむなくその耐力壁位置に開口部(給・排気用貫通口、採光用開口等)を設けなくてはならないこともある。
・切り欠かれた設備開口部分を、施工現場において同様な折板を増し張りする補強方法が先行技術として提案されているが、その施工の手間、品質保持、施工管理上等の現場省略施工の観点から、採用するには難がある。
・仮に折板104に設備開口用の孔を開けて補強したとしても、その部分の剛性評価方法が確立されていない。
そこで、本出願人は、図31に示すように、メンブレン型耐力壁において、設備開口を設ける部分については、折板を用いるのではなく、ブレース105を耐力要素して組み込んだ構成を提案した(例えば、特願2013−038631号)。しかし、次の点で今一つ満足することができない。
すなわち、ブレース105で構成される区画層と折板104で構成される区画層の剛性が異なるため、縦フレーム材に曲げ応力が発生してしまう。具体的には、図32(A)のように地震が来て水平力Pがかかったときに、同図(B)のように耐力壁の各区画層の剛性が同じであると、各区画層の変形が同じとなり、縦フレーム材101に入力される曲げを極力抑えることができる。しかし、同図(C)のように、折板104を用いた区画層に対してブレース105を用いた区画層の剛性が高くて曲がり難いと、折板104を用いた区画層とブレース105を用いた区画層との間の部分106で縦フレーム材101に、層ごとの剛性の相違に応じた曲げ応力が発生してしまう。
この場合、縦フレーム材101に地震時の前述の負荷(曲げ)応力を考慮した構造計算が必要であり、構造計算が煩雑となる。このため、煩雑な構造計算を必要とせずに、鉛直方向の荷重(圧縮、引張り)のみを受けるようにしたい。この為には、折板104を用いた区画層とブレース105を用いた区画層の剛性(単位変形量当たりの力の大きさ)を合わせる必要がある。
この発明の目的は、エネルギー吸収性能に優れながら、鋼材使用量が少なくて済み、また性能低下や施工上の不利を生じることなく開口部分を設けることができ、かつ異なる種類の耐力要素を用いることにより生じる縦フレーム材の腰折れ状の性状を簡易に防止することができる斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁を提供することである。
この発明の斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁は、左右の縦フレーム材と、これら左右の縦フレーム材の上端間および下端間にそれぞれ接合された上下の横フレーム材と、前記左右の縦フレーム材間に接合された中桟となる横フレーム材とを備え、前記中桟となる横フレーム材を境界として上下に並ぶ複数の区画層に区画され、各区画層に耐力要素が設けられた耐力壁であって、
少なくとも一部の前記区画層に設けられた耐力要素が、互いに逆V字またはV字状に配置された一対の斜材からなり、これら一対の斜材の互いの近寄り側端と前記横フレーム材との間に、前記斜材が設けられた区画層の変形を吸収する変形吸収デバイスを備え
この変形吸収デバイスは、互いに壁幅方向に離れて平行に配置される一対の縦姿勢の平行板部と、これら一対の平行板部を連結したエネルギー吸収用の板状のウェブ部と、前記一対の平行板部の上端間および下端間にそれぞれ接続した一対の水平板部とでなり、前記変形吸収デバイスは、前記一対の平行板部と前記ウェブ部とでΣ字形を成し、かつ前記ウェブ部は前記一対の水平板部に溶接され、前記一対の水平板部のうち、片方の水平板部が前記横フレーム材に接合され、もう片方の水平板部が前記一対の斜材の端部に接合され、前記ウェブ部が、壁面および前記平行板部に対して傾斜を成して長手方向の一部と他部とで傾斜方向が異なる断面山形とされ、前記平行板部における前記ウェブ部の縁が連結される位置が、前記ウェブ部が成す前記山形の高さ方向に前記平行板部の縁から離れていることを特徴とする。
前記変形吸収デバイスは、地震により耐力壁が壁面に沿う水平方向の繰り返し荷重を受けたときに、せん断変形に曲げ変形成分が加わった変形を生じてエネルギー吸収を行う。
この構成の斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁によると、上下に並ぶ複数の区画層に分け、少なくとも一部の区画層に設けられた耐力要素を、互いにV字または逆V字状に配置された一対の斜材としたため、その区画層に、耐力の低下や施工上の不利を伴うことなく、設備用や採光用等の開口部を設けることができる。耐力要素が一対の斜材である区画層では、これら一対の斜材が引張力および圧縮力を負担可能である。また、これら一対の斜材の交点の互いの近寄り側端と横フレーム材との間に区画層の変形を吸収する変形吸収デバイスを設けたため、紡錘型の荷重変形履歴を示し、水平力エネルギー吸収が期待できる。このため、前記一対の斜材を耐力要素として設けた区画層と、面材等の斜材以外の耐力要素を設けた区画層とを併用しても、縦フレーム材の腰折れ状の性状を防止することができる。さらに、この斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁は、ラーメン架構や圧縮ブレース使用の架構からなる耐力壁と比較して鋼材使用量が少なくて済む。
前記変形吸収デバイスは、ウェブ部が壁面および前記平行板部に対して傾斜を成すため、地震などにより耐力壁が壁面に沿う水平方向の繰り返し荷重を受けたときに、せん断変形に、曲げ変形成分が加わり、安定したエネルギー吸収と、大きな変形能力とが得られる。具体的には、横フレーム材および一対の斜材にそれぞれ接合された水平板部から、溶接部分を介してウェブ部に力が伝わり、ウェブ部が変形して曲げおよびせん断変形して地震によるエネルギーを吸収する。
この大きな変形能力が、材料として低降伏点鋼を用いたり、ウェブ部にスリットなどの加工を施したりすることなく得られる。なお、低降伏点鋼を用い、あるいはウェブ部にスリットを設けた場合は、より大きな変形能力が得られる。
変形吸収デバイスのせん断耐力・剛性は、前記ウェブ部のせん断耐力・剛性は、ウェブ部の厚さ、長さ、奥行き、および平行板部に対する傾斜角度を変えることで容易に調整可能である。変形吸収デバイスのせん断耐力・剛性を調整することで、この変形吸収デバイスが設けられた区画層の荷重・変形履歴を制御することができる。
この斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁は、壁パネルとして構成されたものであっても、また現場組立されたものであっても良い。壁パネルとして構成されたものである場合、前記縦フレーム材および横フレーム材は、それぞれ建築物の柱,梁となるものであっても、柱,梁とは別に設けられる壁パネル内のフレーム材であっても良い。
記変形吸収デバイスの前記ウェブ部、長手方向の一部と他の部分とで傾斜方向が異なる。
この構成の場合、ウェブ部が折り返し部等を介して複数面の部分で構成されるので、その複数面の部分を合わせた1枚の平板状のウェブ部とする場合に比べて狭く構成できて、変形吸収デバイスが耐力壁の厚み範囲内に納まり易い。また座屈面の長さを短くできて、座屈耐力も向上する。
記変形吸収デバイスの前記一対の平行板部と前記ウェブ部とでΣ字形を成す。
Σ字形であると、壁幅方向のどちらから力を受けた場合でも、同等のせん断耐力・剛性性能が得られる。
この発明において、前記複数の区画層のうちのいずれかの区画層の前記耐力要素が、この耐力要素を設けた区画層を覆う面材であっても良い。例えば、前記複数の区画層のうちの最上層の区画層の耐力要素が逆V字状に配置された一対の斜材からなり、他の各区画層の耐力要素が前記面材である構成とする。
この場合、紡錘型の荷重・変形履歴としつつ、鋼材使用量が少なくすることができる。
この発明の斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁は、左右の縦フレーム材と、これら左右の縦フレーム材の上端間および下端間にそれぞれ接合された上下の横フレーム材と、前記左右の縦フレーム材間に接合された中桟となる横フレーム材とを備え、前記中桟となる横フレーム材を境界として上下に並ぶ複数の区画層に区画され、各区画層に耐力要素が設けられた耐力壁であって、少なくとも一部の前記区画層に設けられた耐力要素が、互いに逆V字またはV字状に配置された一対の斜材からなり、これら一対の斜材の互いの近寄り側端と前記横フレーム材との間に、前記斜材が設けられた区画層の変形を吸収する変形吸収デバイスを備え、この変形吸収デバイスは、互いに壁幅方向に離れて平行に配置される一対の縦姿勢の平行板部と、これら一対の平行板部を連結したエネルギー吸収用の板状のウェブ部と、前記一対の平行板部の上端間および下端間にそれぞれ接続した一対の水平板部とでなり、前記変形吸収デバイスは、前記一対の平行板部と前記ウェブ部とでΣ字形を成し、かつ前記ウェブ部は前記一対の水平板部に溶接され、前記一対の水平板部のうち、片方の水平板部が前記横フレーム材に接合され、もう片方の水平板部が前記一対の斜材の端部に接合され、前記ウェブ部が、壁面および前記平行板部に対して傾斜を成して長手方向の一部と他部とで傾斜方向が異なる断面山形とされ、前記平行板部における前記ウェブ部の縁が連結される位置が、前記ウェブ部が成す前記山形の高さ方向に前記平行板部の縁から離れているため、エネルギー吸収性能に優れながら、鋼材使用量が少なくて済み、また性能低下や施工上の不利を生じることなく開口部分を設けることができ、かつ異なる種類の耐力要素を用いることにより生じる縦フレーム材の腰折れ状の性状を簡易に防止することができる。
参考提案例に係る斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁の正面図、水平断面図、および平面図である。 同斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁における斜材を用いた区画層の一例を示す正面図とその作用を示す図とを組み合わせた説明図である。 図2のIII−III断面図とその作用を示す図とを組み合わせた説明図である。 同斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁の斜材・変形吸収デバイスの斜視図である。 同斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁の面材の拡大断面図である。 同斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁の面材と横フレーム材の関係を示す部分斜視図である。 斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁が2枚隣合う部分の拡大水平断面図である。 同斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁における面材の変形例の部分拡大断面図および部分拡大斜視図である。 同斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁における上端の角部付近を示す拡大正面図、同破断側面図、および平面図である。 同斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁における下端の角部付近を示す拡大正面図、および同破断側面図である。 同斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁における斜材および面材を使用した区画層および変形吸収デバイスの各種配置例を示す模式正面図である。 同変形吸収デバイスの耐力試験結果を示すグラフである。 他の変形吸収デバイスの側面図である。 同変形吸収デバイスの耐力試験結果を示すグラフである。 この発明の実施形態に係る斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁に用いられ る変形吸収デバイスの側面図である。 同変形吸収デバイスの耐力試験結果を示すグラフである。 さらに他の参考提案例となる変形吸収デバイスの側面図である。 同変形吸収デバイスの耐力試験結果を示すグラフである。 さらに他の参考提案例となる変形吸収デバイスの側面図である。 (A)はさらに他の参考提案例となる変形吸収デバイスの側面図、(B)は同変形吸収デバイスの変形例の側面図である。 さらに他の参考提案例となる変形吸収デバイスの側面図である。 さらに他の参考提案例となる変形吸収デバイスの側面図である。 (A)はさらに他の参考提案例となる変形吸収デバイスの側面図、(B)は従来例との違いの説明図である。 従来のデバイスの正面図および平面図である。 図24のデバイスを変形させたデバイスの正面図および平面図である。 従来のブレースを用いた耐力壁の水平力作用前後の説明図である。 同耐力壁の変形履歴の説明図である。 従来の圧縮ブレース構造の耐力壁の水平力作用前後の説明図である。 同耐力壁の変形履歴の説明図である。 従来の耐力要素に面材を用いた耐力壁の正面図である。 提案例に係る耐力壁の正面図である。 同提案例に係る耐力壁の作用説明図である。
参考提案例を図面と共に説明する。図1に示すように、この斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁1(以下、単に「耐力壁1」と略称する場合がある)は、矩形に組まれた枠体2を、中桟となる複数の横フレーム材6をそれぞれ境界として、上下に並ぶ複数の区画層a,bに区画し、一部の区画層aに耐力要素として面材7を設け、他の区画層bに耐力要素として斜材8を設けている。斜材8を設けた区画層bには、この区画層bの変形を吸収する変形吸収デバイス9を設けている。同図の例では、4つの区画層に等分割し、上下端の区画層bに斜材8が設けられ、中間の2つの区画層aに面材7が設けられている。
枠体2は、左右の縦フレーム材3,3と、これら左右の縦フレーム材3,3の上端間および下端間にそれぞれ接合された上下端の横フレーム材4,5と、前記左右の縦フレーム材3,3間に接合された中桟となる横フレーム材6とを備える。横フレーム材6は、3本が等間隔に設けられている。
なお、この斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁1は、外壁パネル等の壁パネルとして構成されているが、軸組み工法建物の一部となる壁として構成されたものであっても良い。また、縦フレーム材3は、建築物の柱となる部材であっても、またパネル併用軸組み工法建物等において、柱とは別に設けられて柱に沿って設けられる部材であっても良い。前記柱は、壁に内蔵される柱であっても良い。
左右の縦フレーム材3,3には形鋼が用いられ、図示の例では角パイプ(角形鋼管とも言う)が用いられている。上下端の横フレーム材4,5は、縦フレーム材3よりも断面が細い形鋼、例えば図9、図10に示すように角パイプが用いられ、縦フレーム材3の室内側面に揃うように接合される。図1において、中桟となる横フレーム材6は、上下端の横フレーム材4,5と同様な形鋼、例えば角パイプが用いられる。中桟となる横フレーム材6は、この他に、図6、図8(B)の例のように、2本の溝形鋼を背合わせに接合した形鋼を用いても良い。なお、この明細書の各参考提案例および実施形態で用いる形鋼は、いずれも軽量形鋼である。縦フレーム材3と各横フレーム材4,5,6との接合は、例えば横フレーム材4,5,6の端面を縦フレーム材3の端面に突き合わせて溶接する接合形式とされている。
区画層aの耐力要素となる面材7には、波形鋼板からなる波板を用いている。この波板からなる面材7は、一方向に延びる山部7aと谷部7b(図5、図6)とが交互に並ぶ断面波形の鋼板であり、ここでは波山稜線方向が上下方向に延びるように、すなわち波の山部7aおよび谷部7bの延びる方向が上下方向となるように前記区画層aに張られている。この波板からなる面材7は、この例ではデッキプレートが用いられており、波山となる山部7aの頂部および波谷となる谷部7bの底部が平坦部分となる断面矩形または台形である。前記波板からなる面材7の上下端は、図6に示すように、その谷部7bが、各横フレーム材4,5,6に、ビス等の固着具または溶接等で固定されている。なお、各区画層aの前記波板からなる面材7は、それぞれ個別に製造されたものであっても良いし、1枚の波板が切断されたものであっても良い。
前記耐力要素となる面材7が波板であると、面内せん断力が負荷された場合に、その波形の山部が稜線方向と交差する方向に歪むことにより、前記面内せん断力に対してスリップ性状のない安定したエネルギー吸収が行える。そのため、紡錘型により一層近い履歴を示す。
前記波板の他に、図8に示すように平坦な板材を用いても良い。この場合、例えば前記面材7として、スキンパネルや耐力合板を使用しても良い。
図1において、区画層bの耐力要素となる斜材8は、角パイプまたはその他の形鋼からなり、個々の区画層bに互いに逆方向に傾斜しかつ互いに一端が近づくように2本設けられている。図1の例では、上端の区画層bの2本の斜材8は、上端が互いの近づき側端とされて、上端の横フレーム材4に前記変形吸収デバイス9を介して接合されている。2本の斜材8の下端は互いの広がり側端とされ、中桟となる横フレーム材6に接合されている。下端の区画層bの2本の斜材8は、下端が互いの近づき側端とされて、下端の横フレーム材5に前記変形吸収デバイス9を介して接合されている。これら2本の斜材8の上端は互いの広がり側端とされ、中桟となる横フレーム材6に接合されている。なお、各区画層bにおいて、2本の斜材8の広がり側端は、縦フレーム材3に接合しても良い。
変形吸収デバイス9について具体的に説明する。上端の区画層bの変形吸収デバイス9も下端の区画層bの変形吸収デバイス9も、上下に反転させれば互いに同じ構成であるので、ここでは上端の区画層bの変形吸収デバイス9を例にとる。
変形吸収デバイス9は、図2、図3の拡大図、および図4の斜視図に示すように、互いに壁幅方向に離れて平行に配置される一対の縦姿勢の平行板部22,22と、これら平行板部22,22を連結するエネルギー吸収用の板状のウェブ部23と、前記一対の平行板部22,22の上端間および下端間にそれぞれ接続した上下一対の水平板部24,24とでなる。図の例では、水平板部24の壁幅方向の両端が平行板部22の外側面よりも突出しているが、突出していなくても良い。一対の平行板部22,22および水平板部24,24は帯鋼等の平板状の鋼板からなり、ウェブ部23は後述の鋼材からなる。平行板部22,22とウェブ部23とは、ウェブ部23の側縁の略全長に渡り、溶接により接合され、かつ平行板部22,22と水平板部24,24とは、平行板部22の奥行き方向の全長に渡り、溶接により接合されている。ウェブ部23と上下の水平板部24,24とは、ウェブ部23の上下端縁の全長に渡り溶接により接合されている。これらの各溶接は、例えば隅肉溶接とされる。
上下一対の水平板部24,24のうち、上側の水平板部24は横フレーム材4に接合され、下側の水平板部24は一対の斜材8の互いの近づき側端に接合される。このように変形吸収デバイス9を設置した状態において、ウェブ部23は、壁面および平行板部22に対して傾斜を成すように配置される。壁面は、図2では紙面と平行な面であり、図3では紙面と直交し左右方向に広がる面である。
この参考提案例のウェブ部23は、長手方向(壁幅方向)の一部が壁面に対して所定角度を成し、長手方向の他部が壁面に対して前記所定角度と異なる角度を成すように断面山形とされている。ウェブ部23を断面山形とするために、例えば、2枚の帯鋼等の平板状の鋼板23a,23bを互いに隅肉溶接等の溶接により接合して、ウェブ部23が構成される。鋼板23aと平行板部22の成す角度、および鋼板23bと平行板部22の成す角度は、いずれも同じ傾斜角度θである。これにより、図3に示すように、この変形吸収デバイス9の水平断面が、一対の平行板部22,22とウェブ部23とΣ字形を成している。
この変形吸収デバイス9の作用、効果を説明する。
例えば、図24に示すデバイスと図25に示すデバイスを比較してみる。図24のデバイス41は、左右一対の平行板部42を、これら平行板部42と直交させて配したパネル状のウェブ部43で連結したものである。図25のデバイス41は、図24のデバイス41のウェブ部43をせん断軸に対して回転させたもの、つまりウェブ部43を壁面に対して傾斜させたものである。これらのデバイス41にせん断力Fが作用した場合、せん断力Fに対する剛性は図24のデバイス41の方が図25のデバイス41よりも高いが、変形能力は図25のデバイス41の方が図24のデバイス41よりも高い。ウェブ部43の傾斜が大きくなるほど、剛性は低くなるが、変形能力は高くなると考えられる。
図2〜図4に示すこの参考提案例の変形吸収デバイス9は、横フレーム材4と斜材8にそれぞれ接合された上下の水平板部24,24から、ウェブ部23との溶接部分を介してウェブ部23の鋼板23a,23bに荷重を伝達し、ウェブ部23が変形して曲げおよびせん断変形することで地震によるエネルギーを吸収する。ウェブ部23が、耐力壁1の壁面に対して傾斜を成しているので、前段で説明した理由により高い変形能力が得られる。そのため、材料として低降伏点鋼を用いたり、ウェブ部23にスリットなどの加工を施したりすることなく、地震などにより耐力壁1の壁面に沿う水平方向の荷重を受けたとき、十分な変形能力を確保することができる。図12には、この変形吸収デバイス9の耐力試験結果をグラフで示している。
変形吸収デバイス9のせん断耐力・剛性は、ウェブ部23の厚さ、長さh(図2)、および奥行き、並びに鋼板23a,23bの平行板部22,22に対する傾斜角度θ(図3)を変えることで容易に調整可能である。変形吸収デバイス9のせん断耐力・剛性を調整することで、区画層bの荷重・変形履歴を制御することができる。また、この参考提案例では、ウェブ部23を山形断面形状としてその表面を複数面で構成しているので、ウェブ部23を、2枚の鋼板23a,23bが並ぶ広さの1枚の平板状とした場合に比べて耐力壁1の壁厚方向の厚さが薄くなり、変形吸収デバイス9が耐力壁1の厚み範囲内に納まり易い。また、座屈面の長さを短くできるので、座屈耐力も向上する。
なお、大きな変形性能が求められる場合には、ウェブ部23の前記傾斜角度θを例えば60°等に設定することで、より大きな変形性能を確保することができる。必要であれば、前記ウェブ部23に孔やスリットなどによる断面欠損分を設けて、せん断耐力・剛性を調整しても良く、ウェブ部23の材料として低降伏点鋼あるいは極低降伏点鋼を用いてさらに変形能力を大きくしても良い。
図7は、2枚の斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁1,1の隣接部付近の拡大水平断面を、外装材等を施した外壁パネルとして構成した状態で示す。枠体2の屋外側には合板からなる下地材41および空気層42を介して外装面材43が張られ、枠体2内の前記波板からなる面材7を張った箇所にはこの面材7の両面にグラスウール等の断熱材44,45が充填されている。枠体2の屋内側には内装面材46が張られる。2枚の斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁1,1の隣合う縦フレーム材3の屋外側および屋内側には、グラスウールボード等からなる柱部断熱面材47が張られている。
この構成の斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁1によると、上下に並ぶ複数の区画層a,bに分け、一部の区画層aの耐力要素を面材7とし、他の区画層bの耐力要素は斜材8としたため、耐力要素が斜材8である区画層bに、耐力の低下や施工上の不利を伴うことなく、設備用や採光用等の開口部(図示せず)を設けることができる。
耐力要素が面材7である区画層aは、紡錘型に近い履歴を示しエネルギー吸収性能に優れた構成となる。耐力要素が斜材8である区画層bは、そのままでは面材7を用いた区画層aに比べて剛性が高くなるが、この区画層bの変形を吸収する変形吸収デバイス9を設けたため、面材7を用いた区画層aと同様の剛性となるように容易に調整できる。そのため、耐力要素として面材7を用いる区画層aと斜材8を用いる区画層bを併用しながら、異なる種類の耐力要素を用いることにより生じる縦フレーム材3の腰折れ状の性状を防止することができる。変形を吸収する変形吸収デバイス9を用いるため、この変形吸収デバイス9によって区画層bの剛性調整ができ、各横フレーム材4〜6や斜材8の強度を変えて構造設計で区画層a,bの剛性の調整を行う場合と異なり、煩雑な構造計算を行うことなく、簡単に剛性が調整できる。
このように、紡錘型に近い履歴を示しエネルギー吸収性能に優れながら、鋼材使用量が少なくて済み、また性能低下や施工上の不利を生じることなく開口部分を設けることができ、かつ異なる種類の耐力要素を用いることにより生じる縦フレーム材3の腰折れ状の性状を簡易に防止することができる。
図11(A)〜(C)は、耐力要素として面材7を設けた区画層aと、斜材8を設けた区画層bとの配置、および変形吸収デバイス9の配置の各例を示している。いずれも、区画層a,bの数は合計で4つとし、面材7を設けた区画層aと斜材8を設けた区画層bが共に2箇所ずつとしている。図11(A)は、図1の参考提案例である。
図11(B)の例は、斜材8を設けた区画層bを中央側の2箇所とし、これらの区画層aでは、いずれも2本の斜材8は上端側が交点側となり、交点の付近にデバイス9を配置している。
図11(C)の例は、同図(B)の例と同じく、斜材8を設けた区画層bを中央側の2箇所としているが、中央側2箇所の区画層bにおいて、斜材8の傾斜方向が互いに逆であり、上側の区画層bの斜材8と下側の区画層の斜材8とが一直線上に位置してX形を成すように配置されている。デバイス9は、4本の斜材8の交点に配置している。この場合、デバイス9は、各区画層b毎に別々に設けるが、一つで2つの区画層bの変形を吸収する構成としても良い。
図11(A)〜(C)の例ではいずれも、区画層a,bの合計を4つとしたが、区画層a,bの合計は、例えば3つとしても、また5つとしても良い。また、耐力要素として面材7を設けた区画層aの個数と、斜材8を設けた区画層bの個数は互いに異なっていても良い。例えば、図11(D)のように、全ての区画層が、斜材8を設けた区画層bであっても良い。
以下、変形吸収デバイス9の他の例を示す。
図13に示す変形吸収デバイス9は、1枚の平板状の鋼板を断面Σ字形に曲げ加工して一対の平行板部22,22と断面山形のウェブ部23とを一体に形成している。一対の平行板部22,22とウェブ部23とが続く部分は、2段に折り曲げている。ウェブ部23の上下両端縁が略全長に渡って隅肉溶接により上下の水平板部24,24に溶接されていることは、図2〜図4の変形吸収デバイス9と同様であり、また以下に示す各例においても同様である。この例の場合、曲げ加工だけで済み、溶接が不要であるため、生産性に優れ、安価に製造できる。その他の構成および作用効果は図2〜図4の変形吸収デバイス9の場合と同様である。図14には、この変形吸収デバイス9の耐力試験結果をグラフで示している。
図15は、この発明の実施形態に係る斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁に用いられる変形吸収デバイス9を示す。この変形吸収デバイス9は、図2〜図4の変形吸収デバイス9において、ウェブ部23が1つの山形鋼23cからなり、これにより変形吸収デバイス9全体の断面をΣ字形としている。この例の場合、ウェブ部23に山形鋼23cを用いるため、2枚の鋼板を溶接する場合に比べて生産性に優れる。その他の構成および作用効果は図2〜図4の変形吸収デバイス9の場合と同様である。図16には、この変形吸収デバイス9の耐力試験結果をグラフで示している。
図17に示す変形吸収デバイス9は、図2〜図4の変形吸収デバイス9において、ウェブ部23が2つの山形鋼23d,23eを互いに溶接等で接合してなる断面波形のものとされている。このように波形とすると、ウェブ部23の傾斜板部の傾斜角度を大きくしながら、全体厚さをより薄くできる。図18には、この変形吸収デバイス9の耐力試験結果をグラフで示している。
図19に示す変形吸収デバイス9は、図2〜図4の変形吸収デバイス9において、ウェブ部23が1枚の平板状の鋼板からなる。その他の構成および作用効果は図2〜図4の変形吸収デバイス9と略同様である。
図20(A),(B)にそれぞれ示す各変形吸収デバイス9は、図2〜図4の変形吸収デバイス9において、ウェブ部23が、一対の平行板部22,22の間にこれら平行板部22,22と平行に配置された中間板部23fと、この中間板部23fと前記一対の平行板部22,22との間にこれら平行板部22,22に対して傾斜姿勢で配置されて前記中間板部23fと前記一対の平行板部22,22とを連結する2枚の傾斜板部23g,23hとでなる。この場合、各傾斜板部23g,23hが壁面に対して傾斜を成す。図20(A)の構成例では、両傾斜板部23g,23hが同じ方向で角度に傾斜しており、図20(B)の構成例では、両傾斜板部23g,23hが互いに逆向きで同じ傾斜角度(絶対角が同じ)で傾斜している。その他の構成および作用効果は図2〜図4の変形吸収デバイス9の場合と同様である。
図21に示す変形吸収デバイス9は、図2〜図4の変形吸収デバイス9において、ウェブ部23が1枚の波板鋼板からなる。この構成の場合、ウェブ部23が1枚でありながら、同じ鋼材量で全体厚さをより薄くできる。
図22に示す変形吸収デバイス9は、図2〜図4の変形吸収デバイス9において、ウェブ部23が、断面L形に曲げ加工した2枚の板材23i,23jを互いに溶接等で接合してなる断面山形のものである。その他の構成および作用効果は図2〜図4の変形吸収デバイス9の場合と同様である。
図23(A)に示す変形吸収デバイス9は、同図のようにH形鋼をそのウェブ部が壁面に対して傾斜を成すように配置したものであり、H形鋼の上下のフランジ部が変形吸収デバイス9の一対の平行板部22,22とされ、H形鋼のウェブ部が変形吸収デバイス9のウェブ部23とされる。この場合、上下一対の平行板部22,22は壁面に対して垂直とはならず、共に傾斜を成す。
同じH形鋼であっても、図23(B)のようにそのウェブ部が壁面と平行になるように配置した場合、図25を参照して説明したように変形能力は小さくなるが、この参考提案例のようにウェブ部を壁面に対して傾斜させることで変形性能を大きくすることができる。すなわち、この参考提案例の場合も、図2〜図4の変形吸収デバイス9の場合と略同様の作用効果を得ることができる。
1…斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁
2…枠体
3…縦フレーム材
4,5…横フレーム材
6…横フレーム材(中桟)
7…面材(耐力要素)
8…斜材(耐力要素)
9…変形吸収デバイス
22…平行板部
23…ウェブ部
24…水平板部
a,b…区画層

Claims (3)

  1. 左右の縦フレーム材と、これら左右の縦フレーム材の上端間および下端間にそれぞれ接合された上下の横フレーム材と、前記左右の縦フレーム材間に接合された中桟となる横フレーム材とを備え、前記中桟となる横フレーム材を境界として上下に並ぶ複数の区画層に区画され、各区画層に耐力要素が設けられた耐力壁であって、
    少なくとも一部の前記区画層に設けられた耐力要素が、互いに逆V字またはV字状に配置された一対の斜材からなり、これら一対の斜材の互いの近寄り側端と前記横フレーム材との間に、前記斜材が設けられた区画層の変形を吸収する変形吸収デバイスを備え、
    この変形吸収デバイスは、互いに壁幅方向に離れて平行に配置される一対の縦姿勢の平行板部と、これら一対の平行板部を連結したエネルギー吸収用の板状のウェブ部と、前記一対の平行板部の上端間および下端間にそれぞれ接続した一対の水平板部とでなり、前記変形吸収デバイスは、前記一対の平行板部と前記ウェブ部とでΣ字形を成し、かつ前記ウェブ部は前記一対の水平板部に溶接され、前記一対の水平板部のうち、片方の水平板部が前記横フレーム材に接合され、もう片方の水平板部が前記一対の斜材の端部に接合され、前記ウェブ部が、壁面および前記平行板部に対して傾斜を成して長手方向の一部と他部とで傾斜方向が異なる断面山形とされ、前記平行板部における前記ウェブ部の縁が連結される位置が、前記ウェブ部が成す前記山形の高さ方向に前記平行板部の縁から離れていることを特徴とする斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁。
  2. 請求項に記載の斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁において、前記複数の区画層のうちのいずれかの区画層の前記耐力要素が、この耐力要素を設けた区画層を覆う面材である斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁。
  3. 請求項に記載の斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁において、前記複数の区画層のうちの最上層の区画層の耐力要素が逆V字状に配置された一対の斜材からなり、他の各区画層の耐力要素が前記面材である斜材・変形吸収デバイス付き耐力壁。
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