JP7233153B2 - 耐力壁 - Google Patents
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Description
前記補剛材は、繊維方向が斜材と平行な木材とし、前記斜材を挟持する状態で固定すればよい。
また、前記補剛材は、斜めに並設された複数の前記開口部に対して一つ置きに前記斜材と面接触するように配設するとともに、前記枠材の全周にわたって前記枠材に面接触するように配設してもよい。
さらに、前記補剛材は、複数のひし形の前記開口部の下半分を遮蔽するとともに前記斜材と面接触するように配設された三角形状の部材であってもよい。
かかる耐力壁によれば、補剛材として木製部材を使用しているため、ビスやボルトなどの簡易な固定具で斜材に補剛材を固定できる。また、木製部材を補剛材とすれば、サッシ等を省略できるため、部材点数が少なくて済む。そのため、施工時の手間や材料費の低減化を図ることができる。また、構成部材として木材を使用すれば、二酸化炭素(CO2)排出量の削減効果を期待することもできる。また、座屈補剛材が斜材と面接触し、斜材を面で支持しているため、斜材の荷重増加が安定している。さらに、木材はガラスの1/3程度の比重でありながら、圧縮応力や曲げ応力に対して延性がある材料であるため、脆性的に破壊することがなく、耐力壁に靭性をもたらすことができる。
また、前記補剛材は直交集成材により構成してもよい。直交集成材は、ひき板(ラミナ)を繊維方向が直交するように重ねて接着されているので、交差する2方向の剛性や強度の差異が小さく、補剛効果に方向性が出にくい。また、繊維と直交する方向に打ち込まれる固定具(例えば、ビスやボルト等)により前記斜材に固定されていれば、接合部分の強度や一体性(ビスやボルトの定着力による分離抵抗)が高まるとともに、固定具による補剛材の破損が生じ難い。
また、前記補剛材が、繊維方向が斜材と平行な木材により構成されているとともに、前記斜材の両面に沿うように配されて、前記斜材の弱軸方向から挟持する状態で固定されていれば、斜材の座屈を効果的に抑制することができる。
さらに、前記補剛材が複数の木材を組み合わせることにより枠状を呈している場合には、前記木材の木口同士が互いに対面するように所定の角度で斜めに加工されているのが望ましい。このようにすれば、木口面での繊維方向の違いによる剛性や強度の差がなくなり、力の伝達性に優れた枠状の補剛材を形成することができる。
第一実施形態では、図1に示すように、左右に立設された柱21,21と、これらの柱21,21の上下に横架された梁22,22とにより構成された梁柱架構2の内側空間に配設された耐力壁1について説明する。耐力壁1は、交差する第一斜材31および第二斜材32(以下、「第一斜材31」と「第二斜材32」を区別しない場合には、単に「斜材31,32」という)によって複数の開口部33が形成された格子3と、格子3の周囲を囲う枠材4と、格子3の開口部33に配設された補剛材5とを備えている。
また、補剛材5として延性のある木製部材を使用しているため、耐力壁1の層間変形が進行し、補剛材5に過度な応力が作用した場合であっても、脆性的に破壊することがなく、耐力壁1に靭性をもたらすことができる。木材は、比較的小さい比重(例えば、ガラスの1/3程度)でありながら、圧縮応力や曲げ応力に対して延性があり、脆性的に破壊し難い。また、補剛材5として木材を使用することで、二酸化炭素(CO2)排出量の低減化を期待することができる。補剛材5が木材により構成されているため、格子3や補剛材5の部材制作時に寸法誤差が生じた場合であっても、比較的容易に修正できる。また、補剛材として直交集成材を使用しているため、交差する2方向の剛性や強度に差異が小さく、補剛効果に方向性が生じ難い。
また、補剛材5は、固定具7により格子3に締着しているため、引張力に対しても抵抗することができる。したがって、斜材31,32の一面側のみに補剛材5が固定されている場合において、斜材31,32に対して補剛材5が固定されている面と反対側に座屈する力が作用した場合であっても、固定具7を介した補剛材5の引張抵抗力によって座屈を抑制することができる。固定具は、繊維と直交するように固定されているため、接合部分の強度や一体性(ビスやボルトの締着力による分離抵抗)が高まるとともに、固定具による補剛材の破損が生じ難い。
第二実施形態では、図4に示すように、左右に立設された柱21,21と、これらの柱21,21の上下に横架された梁22,22とにより構成された梁柱架構2の内側空間に配設された耐力壁1について説明する。耐力壁1は、交差する斜材31、32によって複数の開口部33が形成された格子3と、格子3の周囲を囲う枠材4と、格子3の開口部33に配設された補剛材5とを備えている。なお、枠材4の詳細は、第一実施形態の枠材4と同様なため、詳細な説明は省略する。
また、補剛材5として延性のある木製部材を使用しているため、耐力壁1の層間変形が進行し、補剛材5に過度な応力が作用した場合であっても、脆性的に破壊することがなく、耐力壁1に靭性をもたらすことができる。また、補剛材5が木材により構成されているため、格子3や補剛材5の部材制作時に寸法誤差が生じた場合であっても、比較的容易に修正できる。また、補剛材5を木材により構成することで、二酸化炭素(CO2)排出量の低減化を図ることができる。
また、補剛材5は、繊維方向が斜材31,32と平行な木材であり、斜材31,32を挟持した状態で固定されているため、斜材の弱軸方向から挟持することで斜材31,32の座屈を効果的に抑制できる。
枠構成板材51同士は、木口面での繊維方向の違いによる合成や強度の差がなくなり、力の伝達性に優れた枠状の補剛材5を形成することができる。そのため、格子3(斜材31,32)の座屈を効果的に抑制できるとともに、枠構成板材51同士の接合部が弱部になることが抑制されている。
耐力壁1は、既設の梁柱架構2にあと施工により取り付けてもよいし、新設の建物に設置してもよい。
また、耐力壁1は、梁柱架構2に対して、枠材4を直接固定してもよい。
格子3を構成する斜材31,32の角度および間隔は限定されるものではなく、適宜決定すればよい。
また、補剛材5の板厚を調整することや、補剛材5を構成する材料(木の種類)を選択することにより、耐力壁1に対して要求される耐力・剛性を設定してもよい。
補剛材5を構成する材料は、直交集成材に限定されるものではなく、例えば、無垢材、集成材、単板積層材を使用してもよい。また、補剛材5は、必ずしも繊維と直交する固定具により斜材に固定する必要はなく、例えば、繊維に対して傾斜した固定具7や繊維と平行な固定具7により斜材に固定してもよい。
また、補剛材5の形状は、前記各実施形態で示したものに限定されるものではなく、例えば、図7に示すように、格子3の開口33の下半分を遮蔽するように三角形状であってもよい。なお、三角形状の補剛材5は、開口33の上半分や、横半分を遮蔽するように設けてもよい。
2 梁柱架構
21 柱
22 梁
23 アンカー
3 格子
31 第一斜材
32 第二斜材
33 開口部
4 枠材
41 縦材
42 横材
43 アンカー
5 補剛材
6 充填材
7 固定具
Claims (4)
- 交差する斜材によって複数の開口部が形成された格子と、
前記格子の周囲を囲う枠材と、を備える耐力壁であって、
前記斜材は、板状の鋼材からなり、
複数の前記開口部の少なくとも一部には、前記斜材と面接触する木製の補剛材が配設されていて、
前記補剛材は、繊維方向が斜材と平行な木材であり、前記斜材を挟持する状態で固定されていることを特徴とする、耐力壁。 - 交差する斜材によって複数の開口部が形成された格子と、
前記格子の周囲を囲う枠材と、を備える耐力壁であって、
前記斜材は、板状の鋼材からなり、
斜めに並設された複数の前記開口部に対して、前記斜材と面接触する木製の補剛材が一つ置きに配設されているとともに、
前記枠材の全周にわたって、前記枠材に面接触する木製の補剛材が配設されていることを特徴とする、耐力壁。 - 交差する斜材によって複数の開口部が形成された格子と、
前記格子の周囲を囲う枠材と、を備える耐力壁であって、
前記斜材は、板状の鋼材からなり、
複数のひし形の前記開口部には、前記開口部の下半分を遮蔽する三角形状の木製の補剛材が、前記斜材と面接触するように配設されていることを特徴とする、耐力壁。 - 前記補剛材は、直交集成材からなることを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の耐力壁。
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