JP2002180535A - 補強軸力負担材 - Google Patents

補強軸力負担材

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JP2002180535A JP2000380063A JP2000380063A JP2002180535A JP 2002180535 A JP2002180535 A JP 2002180535A JP 2000380063 A JP2000380063 A JP 2000380063A JP 2000380063 A JP2000380063 A JP 2000380063A JP 2002180535 A JP2002180535 A JP 2002180535A
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axial
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Naoki Tanaka
直樹 田中
Takashi Koyama
隆 小山
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Kajima Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼製の軸力負担材の座屈を防止する拘束部材
を軸力負担材に装着する上で、軸力負担材の曲げ変形に
伴う拘束部材の変形を防止し、既設の場合を含めて軸力
負担材への装着作業性を高める。 【解決手段】 軸力負担材2の回りに配置される拘束部
材である中空断面の外覆材3の内周面にその軸方向に間
隔を隔て、軸力負担材2の曲げ変形時に軸力負担材2の
外周面に接触し得る補剛材4を突設し、外覆材3と補剛
材4を共に断面上、複数個の外覆材構成材31と補剛材構
成材41に分割する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は土木・建築構造物
全般において構造物の架構内に組み込まれるブレース等
の軸力負担材に圧縮力による座屈防止機能を持たせ、圧
縮力に対する抵抗力を高めた補強軸力負担材に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】鋼材を
用いたブレース等の軸力負担材は単独では圧縮力により
早期に座屈することから、引張力のみを負担するように
設計されるが、圧縮力に対しても引張力と同等程度の荷
重まで抵抗できるようにするには実開昭56−8768号,実
公平4-19121号,実開平5-3402号等のように周囲から縁
が切られたコンクリートや鋼材等の拘束部材によって拘
束される必要がある。
【0003】上記のいずれの方法も軸力負担材の両端を
除く部分の全長に、全周に亘って拘束部材を配置するた
め、軸力負担材の拘束部材に対する伸縮を許容する必要
から、全長の全周に絶縁材を巻き付けるか充填する等し
なければならず、軸力負担材を拘束するための作業が複
雑化する。
【0004】また既存の軸力負担材を耐震補強する目的
で軸力負担材を座屈に対して補強する場合には絶縁材の
配置上、架設されている軸力負担材を一旦取り外して補
強する作業が必要になるため、軸力負担材を使用状態に
置いたまま補強作業を遂行することはできない。
【0005】これに対し、図7に示すように既存の軸力
負担材を包囲し得る大きさの角形鋼管等の外管を配置す
ると共に、外管の周方向に分散して配置され、外管を貫
通するボルトの先端に曲げ変形したときの軸力負担材を
接触させることにより絶縁材を使用することなく、軸力
負担材の伸縮を許容しながら軸力負担材の座屈を防止す
る方法が考えられている。
【0006】この方法では軸力負担材がH形鋼や山形鋼
等の開放断面形である場合には弱軸回りの曲げ変形を抑
制する上で、フランジの端部間等にプレートを溶接して
閉鎖形にすることが必要になる。
【0007】加えて既存の軸力負担材に装着するには外
管を分割しておく必要があることから、分割されている
外管を装着後に溶接することも必要になるため、溶接量
が多い上、外管の軸力負担材への装着時にはボルトの先
端を軸力負担材と非接触状態に保つ必要から全ボルトの
外管への螺合深さを調整しなければならないため、装着
作業が煩雑化する。
【0008】また外管はボルトの先端が曲げ変形した軸
力負担材に接触することで軸力負担材のそれ以上の曲げ
変形を拘束するため、外管の肉厚が十分な大きさでない
か、外管に十分な大きさのリブが付いていなければボル
トの貫通位置において鋼管自体が変形し、軸力負担材と
共に座屈する可能性がある。
【0009】軸力負担材が円形鋼管の場合には軸力負担
材自身に補剛のための板を溶接する必要はないが、外管
が角形鋼管であれば、変形した軸力負担材がボルトに接
触したときの圧力が必ずしもボルトの軸方向に作用しな
くなり、ボルトが変形する可能性がある。外管に円形鋼
管を使用すればボルトに軸方向力が作用するが、ボルト
を円形鋼管の半径方向に螺入させる上でボルト孔の孔明
けに高い精度が要求される等、いずれの場合もボルトの
適正な配置に苦慮することになる。
【0010】この発明は上記背景より、既設の軸力負担
材に対しても装着作業性がよく、軸力負担材の曲げ変形
に伴う変形を生じない補強部材を用いた補強軸力負担材
を提案するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では軸力負担材の
回りに配置される拘束部材である中空断面の外覆材の内
周面にその軸方向に間隔を隔てて補剛材を突設し、軸力
負担材の曲げ変形時に軸力負担材を補剛材に接触させな
がら、補剛材によって外覆材自身を補剛することにより
軸力負担材の曲げ変形に伴う外覆材の変形を防止し、外
覆材と補剛材をそれぞれ複数個の外覆材構成材と補剛材
構成材に分割することにより軸力負担材回りへの装着作
業性を高める。
【0012】外覆材は軸力負担材の外周との間に距離を
おいて軸力負担材を包囲し、補剛材は軸力負担材が圧縮
力を負担して曲げ変形したときに軸力負担材の外周面に
接触し得るように外覆材の内周面にその軸方向に間隔を
隔てて突設される。外覆材と補剛材はそれぞれ断面上、
複数個の外覆材構成材と補剛材構成材に分割され、補剛
材構成材は各外覆材構成材に突設される。軸力負担材は
対向する外覆材構成材が互いに連結されることにより拘
束される。
【0013】図2−(a) に示すように軸力負担材2が圧
縮力により曲げ変形したときには軸力負担材2の表面が
補剛材4に接触することで、それ以上の変形が拘束さ
れ、座屈が防止される。補剛材4には外覆材3の板部分
を面外変形させようとする軸力負担材2からの力が加わ
るが、補剛材4が外覆材3の面外変形を抑制するため、
外覆材3の変形も防止される。
【0014】軸力負担材2の曲げ変形時にも外覆材3が
変形しないことで、外覆材3は図2−(b) に示すように
軸力負担材2に対しては剛体として機能するため、補剛
材4付きの外覆材3が装着された軸力負担材2は座屈し
ない軸力負担材となる。
【0015】対向する外覆材構成材の連結手段は問われ
ず、外覆材構成材の材質に応じ、ボルトや溶接等によっ
て連結が行われるが、請求項2に記載のように外覆材構
成材が両者間に挿通されるボルトで連結される場合には
外覆材を軸力負担材に装着する上で、溶接作業が一切不
要になるため、現場での作業性が向上する。
【0016】連結手段を問わず、軸力負担材に対する補
剛が補剛材構成材付きの外覆材構成材の連結のみによっ
て行われることで、図7に示す場合の軸力負担材に対す
る補剛材の溶接作業が不要になり、補剛のための溶接作
業が省略される分、作業が省力化される。
【0017】また外覆材の軸力負担材への装着は軸力負
担材の回りに外覆材構成材を配置し、対向する外覆材構
成材を互いにボルトや溶接で連結するのみで行われ、軸
力負担材が既設の場合にも軸力負担材を架構から取り外
すことなく装着作業を遂行することができる。図7に示
す場合にボルトの先端と軸力負担材との間に確保される
クリアランスは本発明では外覆材に突設される補剛材の
高さで予め調整されるため、図7に示す場合のボルトの
螺合深さの調整作業も不要になり、全体的には図7の場
合より作業性が向上する。
【0018】請求項2の場合のボルトの挿通と締め付け
作業を含め、請求項3に記載のように外覆材が箱形断面
で、二本の溝形断面の外覆材構成材に分割されれば、外
覆材の軸力負担材への装着に要する組み立て作業数が最
も少なく、作業性が一層向上する。
【0019】外覆材構成材が溝形断面の場合、軸力負担
材が箱形断面でない場合には図6−(b) 〜(d) に示すよ
うに軸力負担材の外周面と外覆材の内周面との間に不整
形な空隙が生ずるが、補剛材の軸力負担材側の縁の形状
を軸力負担材の断面全体を包囲するように形成すること
で、不要な空隙を埋めながら、軸力負担材の外周面に全
周に亘って一定のクリアランスを確保することができ
る。
【0020】補剛材の高さ、すなわち外覆材構成材の内
周面から補剛材構成材の内周面までの距離は設定される
補剛材と軸力負担材との間のクリアランスによって決ま
り、クリアランスは軸力負担材に軸力が作用したときの
軸力負担材の伸縮と一定の曲げ変形を許容するために確
保されることから、外覆材を軸力負担材に装着し、軸力
負担材の補剛が完了した状態で実質的に軸力負担材が補
剛材に接触することがなく、また外覆材の軸方向に隣接
する補剛材間での軸力負担材の曲げ変形が座屈に発展し
ない程度の大きさに確保されればよい。
【0021】外覆材の軸方向に隣接する補剛材間の間隔
は軸力負担材が曲げ変形しながらも圧縮耐力の低下を生
じず、座屈に至らない範囲に納められ、軸力負担材の断
面積、断面二次モーメントや想定される圧縮荷重等によ
る他、実験や解析によって決められる。
【0022】
【発明の実施の形態】この発明の補強軸力負担材1は図
1に示すようにブレース等の軸力負担材2に、軸力負担
材2の外周との間に距離をおいて軸力負担材2を包囲す
る中空断面の外覆材3と、外覆材3の内周面に突設され
る補剛材4から構成される補強部材7が装着されたもの
である。
【0023】外覆材3はその軸に直交する断面上、複数
本の外覆材構成材31,31に分割されており、対向する外
覆材構成材31,31は互いに連結されることにより軸力負
担材2を拘束する。
【0024】図面では箱形断面の外覆材3を二本の溝形
断面形の外覆材構成材31,31に分割し、両外覆材構成材
31,31を対向する方向に挿通するボルト5により互いに
連結する場合を示しているが、外覆材3の分割数と外覆
材構成材31の断面形状、外覆材構成材31,31の連結方法
は問われない。外覆材3は分割された形の外覆材構成材
31として製作される。
【0025】外覆材3の分割に伴い、補剛材4も外覆材
3と同じく各外覆材構成材31,31毎に補剛材構成材41,
41に分割される。補剛材構成材41は各外覆材構成材31の
内周面に突設され、全外覆材構成材31が連結されたとき
に図5−(b) に示すように外覆材3の周方向に実質的に
連続して補剛材4を構成する。
【0026】全外覆材構成材31が連結されたとき、隣接
する外覆材構成材31,31の端面間は完全に密着するとは
限らず、図1に示すように隙間が残る場合もあり、補剛
材構成材41,41間にも隙間が残る場合がある。
【0027】補剛材構成材41,41が連続したときの補剛
材4の内周面の形状は軸力負担材2の断面形状に応じて
決められ、例えば軸力負担材2が図1に示すような角形
鋼管である場合は矩形状になる。
【0028】図面ではボルト5により外覆材構成材31,
31を連結する上で、ボルト孔3aの形成が容易で、連結作
業もし易く、連結時にボルト5の軸力が外覆材構成材3
1,31に無駄なく伝達される等の利点があることから、
外覆材3を箱形断面に形成しているが、外覆材構成材3
1,31をボルト5以外の溶接や接着等により連結する場
合や、外覆材構成材31,31の各突合せ面にフランジを形
成し、双方のフランジにおいてボルト接合する場合、ま
たは軸力負担材2の回りに十分な空間が確保されない場
合等には外覆材3は箱形断面以外の任意の断面形状に形
成される。
【0029】突合せ面にフランジを形成することなく、
外覆材構成材31,31をボルト5で連結する場合、外覆材
構成材31,31にボルト孔3aが明けられる。図示する場合
はフランジ部分に明けられる。
【0030】ボルト孔3aは図3−(b) に示すように補剛
材4の両側位置等、補剛材4の突設位置を外した、外覆
材3の軸方向の同一位置に複数箇所形成され、軸方向に
は軸力負担材2の拘束効果が発揮される程度に連結が行
われるよう、適当な間隔をおいて形成される。
【0031】ボルト5は対向する外覆材構成材31,31の
ボルト孔3a,3a間に跨る長さを持ち、両ボルト孔3a,3a
を貫通し、その先端、または両端にナット6が緊結され
る。ボルト5には主に高力ボルトが使用される。
【0032】ボルト5の連結による外覆材構成材31,31
の装着は図5−(a) に示すように軸力負担材2の回りに
外覆材構成材31,31を配置し、そのまま外覆材構成材3
1,31にボルト5を挿通し、ナット6を緊結するのみで
行われる。ボルト5に与えられる張力は軸力負担材2の
耐力、隣接する補剛材4,4間の間隔等によって決ま
る。
【0033】ボルト5とナット6を用いた外覆材構成材
31,31の連結による既存の軸力負担材2への外覆材3の
装着時には軸力負担材2の外周と補剛材4との間に周方
向に一定のクリアランスが確保されるように調整される
が、装着後には外覆材3の自重で軸力負担材2の上端
に、補剛材4の対向する部分が接触した状態で安定す
る。
【0034】軸力負担材2の上端に補剛材4が接触し、
軸力負担材2の下端と補剛材4との間のクリアランスが
大きくなった状態に置かれても、軸力負担材2は外覆材
3に対してその軸方向に自由に移動でき、軸方向に直交
する方向に変形できるため、軸力負担材2の外周と補剛
材4との間に周方向に一定のクリアランスが確保されて
いることと変わりはない。
【0035】外覆材3の装着後にも軸力負担材2の回り
に一定のクリアランスを確保した状態を維持する場合
は、軸力負担材2の上端と補剛材4の対向する部分との
間にスペーサ等が挟み込まれる。
【0036】補剛材4(補剛材構成材41)は図3−(a)
に示すように外覆材3の内周面から、軸力負担材2が圧
縮力を負担して曲げ変形したときに軸力負担材2の外周
面に接触し得る高さを持ち、(b) に示すように外覆材3
(外覆材構成材31)の内周面にその軸方向に間隔を隔て
て突設される。
【0037】補剛材4の外覆材3側の幅は曲げ変形した
軸力負担材2への接触により軸力負担材2の更なる変形
を拘束する効果を発揮できる程度の大きさがあればよ
い。また補剛材4には軸力負担材2が接触したときに補
剛材4の高さ方向の力が作用することから、変形したと
きの軸力負担材2は補剛材4には点接触できれば十分で
あるため、補剛材4の軸力負担材2側の先端の断面は角
形や曲面状の場合もある。
【0038】外覆材3の軸方向に隣接する補剛材4,4
間の間隔と、補剛材4の内周面と軸力負担材2との間の
クリアランスは前記の通り、圧縮力で軸力負担材2が曲
げ変形しながらも圧縮耐力の低下を生じない範囲で設定
される。
【0039】外覆材構成材31,31が溝形断面形になるよ
うに外覆材3を分割し、外覆材構成材31,31に溝形鋼を
使用する場合には図4に示すように溝形鋼のフランジの
対向する面が傾斜しているが、外覆材構成材31,31が互
いに連結されたときに双方の補剛材構成材41,41で形成
される補剛材4内周面の形状を矩形状にする上では各補
剛材構成材41の外周をフランジの傾斜に合わせて加工す
ることにより調整される。
【0040】図6−(a) 〜(e) は角形鋼管以外の軸力負
担材2とそれに対応する補剛材4の形成例を示す。(a)
は軸力負担材2が円形鋼管の場合を示す。この場合、各
補剛材構成材41は外覆材構成材31,31の連結により連続
したときに軸力負担材2の断面形状に対応した円形状に
なるように形成される。
【0041】(b) は軸力負担材2がH形鋼の場合、(c)
は溝形鋼の場合、(d) は山形鋼の場合、(e) は平鋼の場
合を示す。軸力負担材2が開放断面の場合にも周方向に
連続した補剛材4が軸力負担材2の回りを包囲すること
で、弱軸回りの変形を強軸回りの変形と同等に拘束する
ため、必ずしも補剛材4は軸力負担材2の外形線に沿っ
た形をしている必要はなく、単純な形に形成されれば足
りる。
【0042】外覆材3を構成する外覆材構成材31は鋼材
やプレキャストコンクリートの他、木材、難燃性プラス
チック、セラミック、アルミニウム等から成形される。
補剛材構成材41は外覆材構成材31の内周側となる面に予
め溶接や接着その他の手段で固定されるか、外覆材構成
材31の一部として一体に形成されることから、基本的に
外覆材構成材31と同一の材料で成形される。
【0043】補剛材構成材41を外覆材構成材31と一体に
形成しない場合でも、補剛材4には軸力負担材2が接触
したときに補剛材4の高さ方向の力が作用し、補剛材4
を転倒させようとする力は大きくないため、軸力負担材
2の接触によって補剛材4が移動しない程度に固定され
ていれば足りる。
【0044】外覆材構成材31と補剛材構成材41が鋼材の
場合、補剛材構成材41は断続隅肉溶接等の溶接や接着剤
による接着により、木材の場合は釘打ちやねじ止め、接
着等により外覆材構成材31に固定される。難燃性プラス
チックの場合は接着等により固定されるか、一体成形さ
れる。セラミックやアルミニウムの場合も接着等により
固定されるか、一体成形される。プレキャストコンクリ
ートの場合は一体成形される。
【0045】
【発明の効果】請求項1では軸力負担材の回りに配置さ
れる中空断面の外覆材の内周面にその軸方向に間隔を隔
てて補剛材を突設し、軸力負担材の曲げ変形時に軸力負
担材を補剛材に接触させることで、軸力負担材のそれ以
上の変形を拘束するため、軸力負担材の座屈を防止する
ことができ、併せて補剛材によって外覆材自身も補剛さ
れるため、外覆材の変形も防止することができる。
【0046】外覆材は断面上、複数本の外覆構成材に分
割され、対向する外覆構成材を互いに連結することによ
り軸力負担材回りへの装着が完了し、同時に軸力負担材
が補剛されるため、軸力負担材に対する補剛材の溶接作
業が不要になり、軸力負担材への装着作業性が向上す
る。
【0047】また外覆材の軸力負担材への装着は軸力負
担材の回りに外覆構成材を配置し、対向する外覆構成材
を互いに連結するのみで行えるため、軸力負担材が既設
の場合にも軸力負担材を架構から取り外すことなく装着
作業を遂行することができる。
【0048】軸力負担材の回りのクリアランスは外覆材
に突設される補剛材の高さの設定により予め調整できる
ため、図7に示す場合のボルトの螺合深さの調整作業が
なくなり、図7の場合より大幅に作業性が向上する。
【0049】請求項2では外覆構成材を両者間に挿通さ
れるボルトで連結するため、外覆材を軸力負担材に装着
する上で、溶接作業が一切不要になり、現場での作業性
が向上する。
【0050】請求項3では外覆材が箱形断面で、二本の
溝形断面の外覆構成材から構成されるため、外覆材の軸
力負担材への装着に要する組み立て作業数が少なく、作
業性が一層向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】軸力負担材と、補強部材を構成する外覆材及び
補剛材の関係を示した斜視図である。
【図2】(a) は軸力負担材が曲げ変形し、補剛材に接触
したときの様子を示した側面図、(b) は(a) を概念的に
示した側面図である。
【図3】(a) は軸力負担材と補剛材構成材との間に形成
されるクリアランスの様子を示した端面図、(b) は軸力
負担材が曲げ変形したときの(a) の側面図である。
【図4】外覆材構成材が溝形鋼である場合の補剛材構成
材の形状例を示した端面図である。
【図5】(a) は外覆材構成材の軸力負担材への配置状態
を示した端面図、(b) は外覆材構成材の連結状態を示し
た端面図である。
【図6】(a) 〜(e) は角形鋼管以外の軸力負担材と補剛
材構成材の関係を示した端面図である。
【図7】(a) は従来の軸力負担材の補剛例を示した側面
図、(b) は(a) のx−x線断面図である。
【符号の説明】
1……補強軸力負担材、2……軸力負担材、3……外覆
材、31……外覆材構成材、3a……ボルト孔、4……補剛
材、41……補剛材構成材、5……ボルト、6……ナッ
ト、7……補強部材。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸力負担材と、軸力負担材の外周との間
    に距離をおいて軸力負担材を包囲する中空断面の外覆材
    と、外覆材の内周面にその軸方向に間隔を隔てて突設さ
    れ、軸力負担材が圧縮力を負担して曲げ変形したときに
    軸力負担材の外周面に接触し得る補剛材から構成され、
    外覆材と補剛材はそれぞれ断面上、複数個の外覆材構成
    材と補剛材構成材に分割されており、軸力負担材は対向
    する外覆材構成材が互いに連結されて拘束されている補
    強軸力負担材。
  2. 【請求項2】 対向する外覆材構成材は両者間に挿通さ
    れるボルトで互いに連結されている請求項2記載の補強
    軸力負担材。
  3. 【請求項3】 外覆材は箱形断面で、二本の溝形断面の
    外覆材構成材に分割されている請求項1、もしくは請求
    項2記載の補強軸力負担材。
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