JP3811320B2 - 耐力壁 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅等の中・低層建築の耐震性を向上させる耐力壁に関するものであり、特に建物の地震に対する応答を軽減すると共に、補修が軽微かつ容易な耐力壁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の高層建築では、柔構造によって大きな地震力の影響を免れる構造がとられているが、この柔構造においては、作用する地震力が小さい反面、変形が大きくなるという特徴を有する。従って、高層建築においては、地震による変形を各階に分散させ、一つの階における変形を小さくするようにしているが、中・低層建築においては、変形を分散できないため、大きな変形は躯体構造に多大な影響を与える。
例えば、強震によって約30cmの変形が生じる場合、30階建ての建物では1階に尽き1cmの変形で済み、建物は弾性範囲にとどまっているが、2階建ての建物では、30cm変形すれば、破壊される可能性がある。
そこで、住宅等の中・低層建築では、耐震性を向上させる方法として、このような柔構造ではなく、一般の住宅よりも柱や梁を強化した専用設計が行われており、柱や梁に特別に大径のものを使用したり、ブレースの配置数を増やすなどの方法がとられている。
【0003】
このうちブレースによる方法においては、軸組にブレースを組み込んで水平耐力を向上させた耐力壁とし、該耐力壁を壁面方向の要所要所に配置することによって、建物全体の水平耐力を増強するようにしている。
すなわち、図13、図14に示すように、耐力壁3bにおいては、左右一対の縦フレーム22a・22bと、該縦フレーム22a・22bの上端間若しくは下端間を連結する上下一対の横フレーム23a・23bとから枠体25が構成され、該枠体25で囲まれた空間内には、側面視X字状のブレース26・27や、側面視菱形状のブレース28乃至31を設け、これを現場の基礎上又は梁上に取り付けるようにしていた。
このような構成において、耐力壁3bに水平力Pが作用すると、ブレース26・28・30には張力が発生し、ブレース27・29・31には圧縮力が発生し、この張力と圧縮力とが抵抗力となって、枠体25が図中点線で示す如く変形するのが防止されるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
耐震設計においては、建物の高さにかかわらず、一般に震度階が4、5弱の地震(以下「中地震」とする)までは、建物全体の弾性変形が保証され、震度階が5強、6の地震(以下「大地震」とする)になると、塑性変形域に達し、該塑性変形に伴う履歴減衰によって地震エネルギーを吸収して建物全体の倒壊を防止するようにしている。
【0005】
そのため、前記耐力壁3bで水平耐力を増加させた中・低層建築の場合も、大地震時には建物全体の倒壊は免れるものの、大規模な修復を要する変形が残留し、前記耐力壁3bを全て取り替える必要があり、修復は可能であるものの莫大な費用を要する、という問題があった。
【0006】
また、前記耐力壁3bを配置した場合には、水平耐力の増大に伴い建物全体の剛性も大きくなるため、建物の地震力に対する応答性も顕著となり、耐震構造部以外の剛性の小さな建築要素が損傷しやすい、という問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
請求項1においては、基礎2および梁4にボルトなどにより軸組3を固設し、該ボルトを取り外すことにより、軸組3を容易に取り外し可能とし、該軸組3に替え、中・低層建物の耐震性を大きくすべく耐力壁3bを固設する構成において、該耐力壁3bは、左右一対の縦フレーム22a・22bと、該縦フレーム22a・22bの上端間若しくは下端間を連結する上下一対の横フレーム23a・23bとから枠体25が構成され、該枠体25で囲まれた空間内には、左側の縦フレーム22a上下端からは、ブレース32・35が枠体25中央に向かって延設され、該縦フレーム22a上下中央部からは、中間フレーム40が水平に枠体25中央に向かって延設され、該中間フレーム40と前記ブレース32・35の各延設端は、側面視台形状の連結部材47に連結・固定され、左側の支持部43を一体的に構成し、右側の縦フレーム22b上下端から枠体25中央に向かって延設されたブレース33・34と、縦フレーム22b上下中央部から水平に枠体25中央に向かって延設された中間フレーム41の各延設端は、側面視台形状の連結部材48に連結・固定され、右側の支持部44を一体的に構成し、該左右の支持部43・44は側面視で略三角状を示し、その内側の頂点間に低降伏点鋼11aがボルト等の固定具11bにより、取り外し可能に連結・固定され、該ブレース32・33間、及びブレース34・35間を低降伏点鋼11aを介して連結する構成に加え、枠体25の内側面に固設した剛性の高い前記支持部43・44によって、制振部11を左右から支持するように構成し、地震時に水平力Pが作用した場合には、低降伏点鋼11a内に、上下方向に限定されたせん断力42a・42bが発生すべく構成し、地震後に損傷した制振部11の交換を簡単かつ迅速に行えるように構成したものである。
【0009】
請求項2においては、基礎2および梁4にボルトなどにより軸組3を固設し、該ボルトを取り外すことにより、軸組3を容易に取り外し可能とし、該軸組3に替え、中・低層建物の耐震性を大きくすべく耐力壁3bを固設する構成において、該耐力壁3bは、左右一対の縦フレーム22a・22bと、該縦フレーム22a・22bの上端間若しくは下端間を連結する上下一対の横フレーム23a・23bとから枠体25が構成され、縦フレーム22a・22bの上端からは、ブレース32・34が枠体25中央に向かって垂設され、該ブレース32・34の下端部は、側面視台形状の連結部材38に固定され、上側の支持部49を一体的に構成し、縦フレーム22a・22b下端からは、ブレース33・35が枠体25中央に向かって立設され、該ブレース33・35の上端部は、側面視台形状の連結部材39に固定され、下側の支持部50を一体的に構成し、該上下の支持部49・50は側面視で三角状を呈し、その内側の頂点間に、低降伏点鋼12aがボルト等の固定具11bにより、取り外し可能に連結・固定し、該縦フレーム22a・22bの上下中間部の内側面間には、横フレーム23a・23bに平行に、中間フレーム24が、その端部において連結され、該中間フレーム24の中央部にはスリット24aが設けられ、該スリット24aに前記制振部12が挟入され、ブレース32・33間、及びブレース34・35間を低降伏点鋼12aを介して連結する構成に加え、枠体25の内側面に固設した剛性の高い支持部49・50によって、制振部12を上下から支持するように構成し、地震時に水平力Pが作用した場合には、低降伏点鋼12a内に、左右方向に限定されたせん断力45a・45bが発生すべく構成し、地震後に損傷した制振部12の交換を簡単かつ迅速に行えるように構成したものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。
図1は耐力壁を配設する住宅の俯瞰図、図2は基礎の斜視断面図、図3は地盤改良の構成を示す図、図4は軸組の取付け構成を示す図、図5はX字状ブレース使用の圧縮・引張り型耐力壁の側面図、図6は同じく応力状態を示す図、図7はX字状ブレース使用の鉛直せん断型耐力壁の側面図、図8は同じく応力状態を示す図、図9はX字状ブレース使用の水平せん断型耐力壁の側面図、図10は同じく応力状態を示す図、図11は菱形状ブレース使用の水平せん断型耐力壁の側面図、図12は同じく応力状態を示す図、図13は従来のX字状ブレースのみ使用の耐力壁の応力状態を示す図、図14は従来の菱形状ブレースのみ使用の耐力壁の応力状態を示す図である。
【0011】
まず、本発明に係わる耐力壁を配設する住宅の躯体構造について、図1により説明する。
住宅1の躯体は、主に、鋼製軸組3・9および梁4・5により構成されている。そして、該躯体が基礎2上に配設されるものである。軸組3は基礎2上に立設され、該軸組3の下部は基礎2の上面に固設されている。隣接する軸組3・3はつなぎ部材などにより接続される。基礎2上に配設されている軸組3・3・3・・・には耐力壁3bが含まれている。この耐力壁3bにはブレースが組み込まれており、この耐力壁3bが外周をはじめ建物全体にバランス良く配置されている。基礎2の上に立設された軸組3・3・・・の上には、梁4が配設される。軸組3の上面に梁4がボルトなどにより締結される。該梁4・4・・・には、水平ブレースが配設されており、躯体に急激な力がかかっても、躯体全体で、強くしなやかに受け止める構成になっている。
【0012】
さらに、梁4上に2階部分を構成する軸組9が配設される。梁4上に立設された軸組9も、下面を梁4に固設され、隣接する軸組9・9は互いに接続される構成となっている。そして、梁4の上に配設された軸組9・9・・・の上には小屋梁5が配設される構成になっている。小屋梁5は軸組9の上面にボルトなどを締結することにより、固設されている。小屋梁5・5・5・・・には水平ブレースが配設されており、小屋梁5・5間の剛性を高めるとともに、強度としなやかさを有する躯体を構成するものである。そして、小屋梁5の上に、束、斜材、あるいはトラスフレーム等を配設し、屋根を構成することができる。図1には、屋根付2階建て住宅を示したが、本発明の耐力壁を配設する躯体構造は上記のものに限定されるものではなく、耐力壁を基本部材とする軸組および梁より構成される住宅の躯体に使用できるものである。
【0013】
次に、基礎2の構成について、図2により説明する。
基礎2は、大型鉄筋コンクリート連続布基礎であり、躯体からの様々な荷重を受け止め分散させて地面に伝えるものである。コンクリート基礎2内にはメッシュバー6が通されており、基礎2の上面にはアンカーボルト7が突設されている。アンカーボルト7に前記軸組3を固設するため、軸組3を基礎2に強固に固設する。そして、軸組3を介して躯体の受ける様々な荷重を基礎に伝える構成になっている。
【0014】
基礎2を配設する地盤は、入念な調査が行われる。そして、その地盤において、上記の標準基礎での対応が不適合と判断された場合には、べた基礎やベース部分の幅を増した基礎等を用いたり、図3に示すごとく地盤の改良を行う。地盤の改良としては、図3(a)および図3(b)に示す方法などがとられる。図3(a)に示すように、基礎2の直下に当る個所に硬質で、均一な安定層B1を形成し、軟弱な層へ荷重を軽減させる方法がとられる。もしくは、図3(b)に示すごとく、建物下の土及びセメント、水、骨材等により柱状体B2を形成し、荷重を基礎直下の地盤だけで受けるのではなく、柱状体B2と周囲との摩擦力が、先端の支持力により構造物を支える方法がとられる。これにより、様々な地盤においても、住宅を建設することができるのである。
【0015】
基礎2上には、図4に示すように、一階部分を構成する軸組3が立設される。軸組3は、基礎2上面に突設されたアンカーボルト7を、該軸組3の下面に接続することにより、基礎2に固設される。軸組3・3は数箇所でボルトにより接続されるため、十分な接続の強度を得ることができる。基礎2上において、このように接続された軸組3の上には前記梁4が配設される。軸組3の上面には上面に梁4を接続するための孔が穿設されており、該孔を利用して、ボルトなどにより軸組3が梁4に固設されるものである。軸組3はボルトなどにより基礎2および梁4に固設されるため、該ボルトを取り外すことにより、軸組3を基礎2および梁4より容易に取り外すことができる。そして、このような通常の軸組3に替えて、本発明に係わる耐力壁3bを固設することにより、建物全体の耐震性を大きく向上することができるのである。
【0016】
以上のような全体構成において、本発明に係わる耐力壁3bの構造に関し、図5乃至図12により説明する。
まず、X字状ブレースを使用した圧縮・引張り型耐力壁について説明する。
図5に示すように、左右一対の縦フレーム22a・22bの上端部間及び下端部間には、上下一対の横フレーム23a・23bが、その端部において連結されて枠体25を形成し、さらに、縦フレーム22a・22bの上下中間部の内側面間には、前記横フレーム23a・23bに平行に、中間フレーム24が、その端部において連結されている。
【0017】
該中間フレーム24の中央部にはスリット24aが設けられ、該スリット24aには制振部10が挟入され、該制振部10は方形等の低降伏点鋼10aにより構成されている。該低降伏点鋼10aの四隅には、ブレース32乃至35の一端が、ボルト等の固定具10bで取り外し可能に連結・固定されている。そして、前記枠体25内の各コーナー部には前記ブレース32乃至35の他端が連結され、枠体25の空間内にX字状ブレースを形成している。
【0018】
前記枠体25、中間フレーム24、及びブレース32乃至35は、いずれも一般構造用鋼や溶接構造用鋼などの一般鋼、例えばSM490などが適用される一方、前記低降伏点鋼10aには、降伏点又は耐力が前記一般鋼の1/3〜2/3程度と小さく、小さい応力、すなわち小さい歪みで降伏する材料が適用され、他の部材に優先して塑性変形が起こるようにしている。
【0019】
このように、ブレース32・33間、及びブレース34・35間を低降伏点鋼10aを介して連結した構成にすると、図6に示すように、水平力Pが作用した場合は、ブレース34・35内に発生する張力36a・36bと、ブレース32・33内に発生する圧縮力37a・37bとは、いずれも制振部10に作用し、該制振部10を構成し降伏点又は耐力が部材のうちで最も低い低降伏点鋼10aが、最初に降伏して塑性変形を開始する。特に、本構成例のように、低降伏点鋼10aをブレースの部材中央位置に配設することにより、張力・圧縮力が低降伏点鋼10aに集中的に作用するため、制振部10以外での塑性変形を抑制することができるのである。
【0020】
さらに、実際の地震力は、耐力壁3bを左右に振動させるため、低降伏点鋼10aには対角方向に張力と圧縮力が交互に作用しながら塑性変形が進行し、履歴減衰が発生する。すなわち、地震力による建物への振動エネルギーは、低降伏点鋼10aに集中的に作用し、該低降伏点鋼10aの塑性変形に伴う履歴減衰の履歴エネルギーとして吸収されるため、耐力壁3b全体の損傷を最小限にとどめることができ、さらに、建物全体の振動も大きく抑制させることができるのである。また、耐力壁3bを配置したために水平耐力が増加し、建物全体の剛性が顕著に増大した場合であっても、地震力による振動エネルギーは前記低降伏点鋼10aにその大部分が吸収されるため、地震に対する建物全体の応答性を小さく抑えることができ、耐震構造部以外の部材の損傷も軽微にとどめることができるのである。
【0021】
また、低降伏点鋼10aは、前述の如く、ブレース32乃至35の内側端にボルト等の固定具10bで取り外し可能に連結・固定されているため、地震後に損傷した制振部10の交換を極めて簡単かつ迅速に行うことができる。加えて、本構成例においては、低降伏点鋼10aは、中間フレーム24のスリット24aに挟入されており、建物の内外方向への飛び出しが規制される構成となっているため、たとえ過大な圧縮力が作用して、低降伏点鋼10aに座屈が生じたとしても、安定した塑性変形が進行する。
【0022】
次に、X字状ブレースを使用した別形態の鉛直せん断型耐力壁について説明する。
図7に示すように、前記圧縮・引張り型耐力壁と同様に、枠体25が形成されており、左側の縦フレーム22a上下端からは、ブレース32・35が枠体25中央に向かって延設され、縦フレーム22a上下中央部からは、中間フレーム40が水平に枠体25中央に向かって延設され、該中間フレーム40と前記ブレース32・35の延設端は、例えば側面視台形状の連結部材47に連結・固定され、左側の支持部43を一体的に構成している。
【0023】
一方、同様にして、右側の縦フレーム22b上下端から枠体25中央に向かって延設されたブレース33・34と、縦フレーム22b上下中央部から水平に枠体25中央に向かって延設された中間フレーム41の各延設端は、例えば側面視台形状の連結部材48に連結・固定され、右側の支持部44を一体的に構成している。この左右の支持部43・44は側面視で略三角状を示し、その内側の頂点間に低降伏点鋼11aがボルト等の固定具11bにより、取り外し可能に連結・固定されている。
【0024】
このように、ブレース32・33間、及びブレース34・35間を低降伏点鋼11aを介して連結する構成に加え、枠体25の内側面に固設した剛性の高い前記支持部43・44によって、制振部11を左右から支持するように構成したため、地震時に水平力Pが作用した場合には、低降伏点鋼11a内に、図8に示すような上下方向のせん断力42a・42bが発生する。
【0025】
この場合、低降伏点鋼11a内に生じる応力は、せん断力として上下方向に限定されるため、前記圧縮・引張り型耐力壁のような、耐力壁の変形に伴って応力方向が大きく変化する場合に比べ、より均一な塑性変形が低降伏点鋼11a内では進行する。そのため、建物への振動エネルギーは、この鉛直せん断型耐力壁において、より効果的に吸収されることとなり、一層の制震性能の向上を図ることができるのである。さらに、低降伏点鋼11a内に生じる応力は上下方向に限定されていることから、耐力壁の制震性能は、低降伏点鋼11aのせん断特性やサイズ、特に上下方向の長さを変更することにより簡単に変化させることができるため、建物全体の耐震特性に一層適した制震性能を耐力壁3bに付与することができる。
【0026】
次に、前記せん断力が、前述のような鉛直方向ではなく水平方向に発生するように構成した水平せん断型耐力壁について説明する。
図9に示すように、縦フレーム22a・22bの上端からは、ブレース32・34が枠体25中央に向かって垂設され、該ブレース32・34の下端部は、例えば側面視台形状の連結部材38に固定され、上側の支持部49が一体的に構成されている。同様にして、縦フレーム22a・22b下端からは、ブレース33・35が枠体25中央に向かって立設され、該ブレース33・35の上端部は例えば側面視台形状の連結部材39に固定され、下側の支持部50を一体的に構成している。
【0027】
該上下の支持部49・50は側面視で三角状を呈し、その内側の頂点間に、低降伏点鋼12aがボルト等の固定具11bにより、取り外し可能に連結・固定されている。さらに、縦フレーム22a・22bの上下中間部の内側面間には、横フレーム23a・23bに平行に、中間フレーム24が、その端部において連結され、該中間フレーム24の中央部にはスリット24aが設けられ、該スリット24aに前記制振部12が挟入されている。
【0028】
このように、ブレース32・33間、及びブレース34・35間を低降伏点鋼12aを介して連結する構成に加え、枠体25の内側面に固設した剛性の高い支持部49・50によって、制振部12を上下から支持するように構成したため、地震時に水平力Pが作用した場合には、低降伏点鋼12a内に、図10に示すように、左右方向にせん断力45a・45bが発生する。
【0029】
すなわち、低降伏点鋼12a内に生じる応力は、せん断力として左右方向に限定されるため、前記鉛直せん断型耐力壁と同様に、均一な塑性変形が低降伏点鋼12aでは進行し、建物への振動エネルギーが効果的に吸収され、良好な制震性能を発揮することができるのである。さらに、低降伏点鋼12a内に生じる応力は、左右方向に限定されていることから、耐力壁の制震性能を、低降伏点鋼12aのサイズやせん断特性を変更することにより簡単に変化させることができ、建物全体の耐震特性に合った制震性能を、簡単に耐力壁3bに付与することができる構成となっている。また、低降伏点鋼12aは、中間フレーム24のスリット24aに挟入されており、建物の内外方向への飛び出しが規制される構成となっているため、たとえ過大なせん断力が作用しても、安定した塑性変形が進行するようになっている。
【0030】
次に、ブレースの配置構成を、側面視でX字状から菱形に変更した菱形状ブレース使用の耐力壁について説明する。
図11に示すように、X字状ブレースの耐力壁と同様に、枠体25が形成され、縦フレーム22a・22bの上下中間部の内側面間には、中間フレーム24が、その端部において連結されている。
【0031】
該中間フレーム24の左右両端にはブレース51乃至54の一端が連結され、そのうちのブレース51・52の他端は、上側の横フレーム23aの左右中央部直下に配設された制振部13の連結部材13b下部に固定されている。該連結部材13bの上部は、低降伏点鋼13aの下部に取り外し可能に嵌合・固定され、該低降伏点鋼13aの上部は、前記横フレーム23aの左右中央部下面に固設された連結部材13cに嵌合・固定されている。
【0032】
同様にして、ブレース53・54の他端は、下側の横フレーム23bの左右中央部直上に配設された制振部14の連結部材14b上部に連結・固定され、該連結部材14bの下部は、低降伏点鋼14aの上部に取り外し可能に嵌合・固定され、該低降伏点鋼14aの下部は、横フレーム23bの左右中央部上面に固設された連結部材14cに嵌合・固定されている。
【0033】
このように、上側の横フレーム23aとブレース51・52との間に制振部13を介設すると共に、下側の横フレーム23bとブレース53・54との間に制振部14を介設した構成にすると、図12に示すように、水平力Pが作用した場合には、上側の低降伏点鋼13a内に左右方向にせん断力55a・55bが発生し、下側の低降伏点鋼14a内にも左右方向にせん断力56a・56bが発生する。従って、低降伏点鋼13a、14a内に生じる応力は、前記X字状ブレースの場合と同様、せん断力として左右方向に限定されるため、均一な塑性変形が進行するのである。
【0034】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、次のような効果を奏するものである。
請求項1においては、基礎2および梁4にボルトなどにより軸組3を固設し、該ボルトを取り外すことにより、軸組3を容易に取り外し可能とし、該軸組3に替え、中・低層建物の耐震性を大きくすべく耐力壁3bを固設する構成において、該耐力壁3bは、左右一対の縦フレーム22a・22bと、該縦フレーム22a・22bの上端間若しくは下端間を連結する上下一対の横フレーム23a・23bとから枠体25が構成され、該枠体25で囲まれた空間内には、左側の縦フレーム22a上下端からは、ブレース32・35が枠体25中央に向かって延設され、該縦フレーム22a上下中央部からは、中間フレーム40が水平に枠体25中央に向かって延設され、該中間フレーム40と前記ブレース32・35の各延設端は、側面視台形状の連結部材47に連結・固定され、左側の支持部43を一体的に構成し、右側の縦フレーム22b上下端から枠体25中央に向かって延設されたブレース33・34と、縦フレーム22b上下中央部から水平に枠体25中央に向かって延設された中間フレーム41の各延設端は、側面視台形状の連結部材48に連結・固定され、右側の支持部44を一体的に構成し、該左右の支持部43・44は側面視で略三角状を示し、その内側の頂点間に低降伏点鋼11aがボルト等の固定具11bにより、取り外し可能に連結・固定され、該ブレース32・33間、及びブレース34・35間を低降伏点鋼11aを介して連結する構成に加え、枠体25の内側面に固設した剛性の高い前記支持部43・44によって、制振部11を左右から支持するように構成し、地震時に水平力Pが作用した場合には、低降伏点鋼11a内に、上下方向に限定されたせん断力42a・42bが発生すべく構成し、地震後に損傷した制振部11の交換を簡単かつ迅速に行えるように構成したので、次のような効果を奏するのである。
この場合、低降伏点鋼11a内に生じる応力は、せん断力として上下方向に限定されるため、前記圧縮・引張り型耐力壁のような、耐力壁の変形に伴って応力方向が大きく変化する場合に比べ、より均一な塑性変形が低降伏点鋼11a内では進行する。そのため、建物への振動エネルギーは、この鉛直せん断型耐力壁において、より効果的に吸収されることとなり、一層の制震性能の向上を図ることができるのである。
さらに、低降伏点鋼11a内に生じる応力は上下方向に限定されていることから、耐力壁の制震性能は、低降伏点鋼11aのせん断特性やサイズ、特に上下方向の長さを変更することにより簡単に変化させることができるため、建物全体の耐震特性に一層適した制震性能を耐力壁3bに付与することができる。
【0009】
請求項2においては、基礎2および梁4にボルトなどにより軸組3を固設し、該ボルトを取り外すことにより、軸組3を容易に取り外し可能とし、該軸組3に替え、中・低層建物の耐震性を大きくすべく耐力壁3bを固設する構成において、
該耐力壁3bは、左右一対の縦フレーム22a・22bと、該縦フレーム22a・22bの上端間若しくは下端間を連結する上下一対の横フレーム23a・23bとから枠体25が構成され、縦フレーム22a・22bの上端からは、ブレース32・34が枠体25中央に向かって垂設され、該ブレース32・34の下端部は、側面視台形状の連結部材38に固定され、上側の支持部49を一体的に構成し、縦フレーム22a・22b下端からは、ブレース33・35が枠体25中央に向かって立設され、該ブレース33・35の上端部は、側面視台形状の連結部材39に固定され、下側の支持部50を一体的に構成し、該上下の支持部49・50は側面視で三角状を呈し、その内側の頂点間に、低降伏点鋼12aがボルト等の固定具11bにより、取り外し可能に連結・固定し、該縦フレーム22a・22bの上下中間部の内側面間には、横フレーム23a・23bに平行に、中間フレーム24が、その端部において連結され、該中間フレーム24の中央部にはスリット24aが設けられ、該スリット24aに前記制振部12が挟入され、ブレース32・33間、及びブレース34・35間を低降伏点鋼12aを介して連結する構成に加え、枠体25の内側面に固設した剛性の高い支持部49・50によって、制振部12を上下から支持するように構成し、地震時に水平力Pが作用した場合には、低降伏点鋼12a内に、左右方向に限定されたせん断力45a・45bが発生すべく構成し、地震後に損傷した制振部12の交換を簡単かつ迅速に行えるように構成したので、次のような効果を奏するものである。
すなわち、低降伏点鋼12a内に生じる応力は、せん断力として左右方向に限定されるため、前記鉛直せん断型耐力壁と同様に、均一な塑性変形が低降伏点鋼12aでは進行し、建物への振動エネルギーが効果的に吸収され、良好な制震性能を発揮することができるのである。
さらに、低降伏点鋼12a内に生じる応力は、左右方向に限定されていることから、耐力壁の制震性能を、低降伏点鋼12aのサイズやせん断特性を変更することにより簡単に変化させることができ、建物全体の耐震特性に合った制震性能を、簡単に耐力壁3bに付与することができる構成となっている。
また、低降伏点鋼12aは、中間フレーム24のスリット24aに挟入されており、建物の内外方向への飛び出しが規制される構成となっているため、たとえ過大なせん断力が作用しても、安定した塑性変形が進行するようになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 耐力壁を配設する住宅の俯瞰図である。
【図2】 基礎の斜視断面図である。
【図3】 地盤改良の構成を示す図である。
【図4】 軸組の取付け構成を示す図である。
【図5】 X字状ブレース使用の圧縮・引張り型耐力壁の側面図である。
【図6】 同じく応力状態を示す図である。
【図7】 X字状ブレース使用の鉛直せん断型耐力壁の側面図である。
【図8】 同じく応力状態を示す図である。
【図9】 X字状ブレース使用の水平せん断型耐力壁の側面図である。
【図10】 同じく応力状態を示す図である。
【図11】 菱形状ブレース使用の水平せん断型耐力壁の側面図である。
【図12】 同じく応力状態を示す図である。
【図13】 従来のX字状ブレースのみ使用の耐力壁の応力状態を示す図である。
【図14】 従来の菱形状ブレースのみ使用の耐力壁の応力状態を示す図である。
【符号の説明】
10a・11a・12a・13a・14a 低降伏点鋼
22a・22b 縦フレーム
23a・23b 横フレーム
25 枠体
32・33・34・35・51・52・53・54 ブレース

Claims (2)

  1. 基礎2および梁4にボルトなどにより軸組3を固設し、該ボルトを取り外すことにより、軸組3を容易に取り外し可能とし、該軸組3に替え、中・低層建物の耐震性を大きくすべく耐力壁3bを固設する構成において、該耐力壁3bは、左右一対の縦フレーム22a・22bと、該縦フレーム22a・22bの上端間若しくは下端間を連結する上下一対の横フレーム23a・23bとから枠体25が構成され、該枠体25で囲まれた空間内には、左側の縦フレーム22a上下端からは、ブレース32・35が枠体25中央に向かって延設され、該縦フレーム22a上下中央部からは、中間フレーム40が水平に枠体25中央に向かって延設され、該中間フレーム40と前記ブレース32・35の各延設端は、側面視台形状の連結部材47に連結・固定され、左側の支持部43を一体的に構成し、右側の縦フレーム22b上下端から枠体25中央に向かって延設されたブレース33・34と、縦フレーム22b上下中央部から水平に枠体25中央に向かって延設された中間フレーム41の各延設端は、側面視台形状の連結部材48に連結・固定され、右側の支持部44を一体的に構成し、該左右の支持部43・44は側面視で略三角状を示し、その内側の頂点間に低降伏点鋼11aがボルト等の固定具11bにより、取り外し可能に連結・固定され、該ブレース32・33間、及びブレース34・35間を低降伏点鋼11aを介して連結する構成に加え、枠体25の内側面に固設した剛性の高い前記支持部43・44によって、制振部11を左右から支持するように構成し、地震時に水平力Pが作用した場合には、低降伏点鋼11a内に、上下方向に限定されたせん断力42a・42bが発生すべく構成し、地震後に損傷した制振部11の交換を簡単かつ迅速に行えるように構成したことを特徴とする耐力壁。
  2. 基礎2および梁4にボルトなどにより軸組3を固設し、該ボルトを取り外すことにより、軸組3を容易に取り外し可能とし、該軸組3に替え、中・低層建物の耐震性を大きくすべく耐力壁3bを固設する構成において、該耐力壁3bは、左右一対の縦フレーム22a・22bと、該縦フレーム22a・22bの上端間若しくは下端間を連結する上下一対の横フレーム23a・23bとから枠体25が構成され、縦フレーム22a・22bの上端からは、ブレース32・34が枠体25中央に向かって垂設され、該ブレース32・34の下端部は、側面視台形状の連結部材38に固定され、上側の支持部49を一体的に構成し、縦フレーム22a・22bの下端からは、ブレース33・35が枠体25中央に向かって立設され、該ブレース33・35の上端部は、側面視台形状の連結部材39に固定され、下側の支持部50を一体的に構成し、該上下の支持部49・50は側面視で三角状を呈し、その内側の頂点間に、低降伏点鋼12aがボルト等の固定具11bにより、取り外し可能に連結・固定し、該縦フレーム22a・22bの上下中間部の内側面間には、横フレーム23a・23bに平行に、中間フレーム24が、その端部において連結され、該中間フレーム24の中央部にはスリット24aが設けられ、該スリット24aに前記制振部12が挟入され、ブレース32・33間、及びブレース34・35間を低降伏点鋼12aを介して連結する構成に加え、枠体25の内側面に固設した剛性の高い支持部49・50によって、制振部12を上下から支持するように構成し、地震時に水平力Pが作用した場合には、低降伏点鋼12a内に、左右方向に限定されたせん断力45a・45bが発生すべく構成し、地震後に損傷した制振部12の交換を簡単かつ迅速に行えるように構成したことを特徴とする耐力壁。
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