JP3713655B2 - 耐震補強構造 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばビルやマンション等の構造物の耐震補強を図るために用いて好適な耐震補強構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、既存建物の耐震性を向上させるため、柱や梁、壁、床等の部材を補強することによって耐力を高める様々な構造や工法が開発・提供されている。
また、新築の建物においては、所要の耐震性が得られるよう設計施工を施しているのは言うまでもない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の技術には以下のような問題が存在する。
すなわち、既存の建物において部材を補強した場合においても、また新築の建物においても、例えば鉄筋コンクリート構造の場合には、使用する鉄筋の本数や径寸法が途中階で変わるのが通常である。このような部分は、他の層に比較すると剛性と耐力が弱い弱層となり、建物全体としての耐力と剛性のアンバランスが生じてしまうのは避けがたい。そのため、強大な地震が発生した場合には、弱層にエネルギーが集中し、被害が集中して層崩壊等が発生する。
【0004】
また、建物の上層階は耐力に余裕があるのが通常であり、その結果、下層階に比較して上層階の方が、耐震性能的にも余裕があると言える。
【0005】
さらに、近年では、各階の相対(層間)変位を利用し、ダンパー等の各種制震デバイスで相対変位エネルギーを消費する制震構造が、地震応答を低減する有効な構法として適用されるケースが増えているが、このような場合においても、建物の各階毎の剛性と耐力のアンバランスが原因となり、制震デバイスの効き具合が各階で均等ではない、という問題もある。
【0006】
この問題に対して、各階毎の剛性と耐力のアンバランスを克服するように、建物各階に制震デバイスを配置する必要があるが、構造上あるいはスペース上の問題等から、制震デバイスの配置ができない階も存在する場合があり、このような場合には、有効な制震効果を得ることができなくなってしまう。
【0007】
また、制震デバイスを既存建物の内部に設置できない場合には、建物外部に制震デバイスを設置することになるが、この場合、ダンパー等の制震デバイスが建物の外側面から外方に張り出して設置されると、制震デバイスと建物との接合部で大きな偏心応力が発生する。この偏心応力に耐えうる強度を確保しようとすると、制震デバイスと建物の接合部が大型化してしまうという問題も生じる。
【0008】
加えて、既存の建物の耐震性を向上させる場合には、建物を使用したまま工事を行うことが可能となる技術が常に要求されている。
【0009】
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、耐力・剛性の弱い層へのエネルギー集中を緩和し、効率の良い耐震性を得ることのできる耐震補強構造を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、補強フレームが構造物の外側面に沿って配設され、該補強フレームは、前記構造物と略同等以上の剛性を有するとともに、その基部と頂部とで前記構造物にピン接合されることによって前記外側面に沿った面内で変位可能とされ、かつ前記構造物に固定されたブラケットに一体に取り付けられた接合ピンが、該補強フレームから前記構造物側に延出するジョイントプレートに形成された長孔に挿入されることにより、その中間部が前記構造物に定められた間隔ごとに接合されて、前記構造物の中間弱層に発生する損傷集中に対してエネルギーバイパス機能を果たす構成とされ、前記補強フレームが配設された前記構造物の地震応答を減衰させるダンパーが、前記構造物の特定階部分に配設されていることを特徴としている。
【0011】
地震等によって構造物に変形が生じたときには、構造物自体においては、耐力と剛性の弱い層で、構造物の頂部と基部とを繋ぐ直線に対して大きくはずれる応答変形を受ける。このとき、補強フレームがその基部と頂部とを構造物にピン接合され、中間部が所定間隔毎に長孔と接合ピンを介して構造物に接合されているので、この補強フレームによって、耐力と剛性の弱い層における変形を抑制するとともに、変形の小さな他の層に変形を強制して、構造物の頂部と基部とを繋ぐ直線状の応答変形とすることができる。
なお、補強フレームの剛性は構造物の剛性のアンバランスの程度により決まるが、構造物の剛性の1〜30倍とするのが好ましい。
そして、ダンパーを構造物の特定階部分のみに配設する構成としたが、ダンパーによる減衰効果は、補強フレームを通して構造物の各階に及ぶこととなる。
【0012】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の耐震補強構造であって、前記ダンパーが、前記補強フレームの側方であって、かつ前記構造物の外側面に沿った位置に配設されていることを特徴としている。
【0013】
このように、ダンパーを構造物の外側面に沿って配設することによって、ダンパーと構造物側との接合部での偏心応力を小さくすることができる。
【0014】
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の耐震補強構造であって、前記ダンパーが、一端側が前記補強フレームに連結され、他端側が前記構造物の基礎に連結されて設置されていることを特徴としている。
【0015】
請求項4に係る発明は、請求項1から3のいずれかに記載の耐震補強構造であって、前記ダンパーが、一端側が前記補強フレームに連結され、他端側が前記構造物の外側面に連結されて設置されていることを特徴としている。
【0016】
請求項5に係る発明は、請求項1から4のいずれかに記載の耐震補強構造であって、前記構造物には複数の前記補強フレームが備えられ、かつ前記ダンパーが、互いに隣接する前記補強フレーム間に配置されて、その一端部を一方の前記補強フレームに連結し、他端部を他方の前記補強フレームに連結して設けられていることを特徴としている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る耐震補強構造の第一ないし第四の実施の形態について、図1ないし図12を参照して説明する。
【0018】
[第一の実施の形態]
まず、ここでは、ダンパーを建物の特定階、例えば地上一階部分に設置する場合の例を用いて説明する。
【0019】
図1において、符号1は耐震補強を図るべき建物(構造物)、2は補強フレームである。
この図に示すように、補強フレーム2は、例えば3階建ての建物1の外側面に沿って設置されており、建物1の基部1aと頂部1bとに、ピン3A,3Bを介してピン接合され、これら上下のピン3A,3Bを支点として建物1の外側面に沿った面内で変位可能とされている。
【0020】
この補強フレーム2は、一端がピン3Aあるいは3Bに接合されて斜めに延在する二本一対の斜め材4aと、上下の斜め材4a間で上下方向に延在する縦材4bと、建物1の各階の床レベルにおいて左右の縦材4b,4b間に架設された横材4cと、互いに上下に位置する横材4c,4c間に設けられたブレース材4d,4dとが、略梯子状に組まれたフレーム本体4を主体構成としている。
【0021】
このような構成の補強フレーム2は、その剛性が、建物1自体の剛性に対し、例えば1〜30倍に設定されている。
【0022】
また、図2に示すように、フレーム本体4は、その中間部が、建物1の各層の床やベランダの面内剛性を利用して固定されたブラケット7に、例えば以下のようにして接合されている。フレーム本体4の横材4cには、建物1側に延出するジョイントプレート8が設けられ、このジョイントプレート8には、複数の長孔9が形成されている。各長孔9は、建物1の外側面に沿った水平方向を長径としており、この長孔9には、ブラケット7に一体に取り付けられた接合ピン10が挿入されている。この接合ピン10は、長孔9の長径方向の範囲内で移動可能に係合している。
【0023】
そして、図1に示したように、補強フレーム2の最下部には、横材4cの下側に略V字状の支持部材11が設けられ、この支持部材11の下端部にはブラケット12が設けられている。また、この補強フレーム2の下部が連結されているピン3Aには、ブラケット13が一体に設けられており、このブラケット13の先端部は、ブラケット12の下端部と略同じ高さで水平方向に間隔を隔てて対向している。そして、補強フレーム2側のブラケット12と、ピン3A側のブラケット13との間には、水平方向に沿って作動する例えばオイルダンパー等のダンパー14が配置されている。このようにして、ダンパー14は、例えば建物1の地上1階部分に設置された構成となっている。
【0024】
このような構成の補強フレーム2を備えた建物1では、地震等によって建物1に変形が生じたときには、建物1自体においては、耐力と剛性の弱い層で、基部1aと頂部1bとを繋ぐ直線に対して大きくはずれる応答変形を受ける。このとき、補強フレーム2が建物1の基部1aから頂部1bにわたって設置されているので、補強フレーム2がピン3A,3Bを支点として変位し、この補強フレーム2の曲げ抵抗によって、耐力と剛性の弱い層の変形を抑制するとともに、変形の小さな他の層に変形を強制する。ところでこのような作用は、補強フレーム2の剛性が低いと建物1に追従して変形して発揮されないため、補強フレーム2の剛性は、前述の如く、建物1の剛性に対して1〜30倍に設定するのが好ましい。
【0025】
さらに、補強フレーム2がピン3A,3Bを支点として建物1の外側面に沿った面内で回動すると、これと一体に略水平方向に変位するブラケット12と、ピン3Aと一体に固定されているブラケット13との間では、略水平方向に沿った相対変位を生じるので、ダンパー14でこの相対変位エネルギーを熱エネルギーに変換して消費する。そして、このダンパー14による変位エネルギー消費効果は、補強フレーム2を介して建物1の全体に及ぶようになっている。
【0026】
また、補強フレーム2は、建物1の各層に、長孔9と接合ピン10とを介して接合されており、これによって、各層における建物1と補強フレーム2の相対変形量が長孔9の長径方向の範囲内であるときには、接合ピン10が長孔9の端部に到達しないため、建物1の変形が補強フレーム2には伝達されず、建物1の変形量が長孔9の長径方向の範囲以上となったときのみ、接合ピン10が長孔9の端部に当接し、建物1の変形が補強フレーム2に伝達される。
【0027】
上述した耐震補強構造では、建物1と略同等以上の剛性を有した補強フレーム2が、建物1の外側面に沿ってその基部1aから頂部1bにわたって設置され、その中間部が建物1の各階に接合された構成となっている。
これにより、地震等によって建物1に変形が生じたときには、補強フレーム2の曲げ抵抗によって、建物1の基部1aと頂部1bとを繋ぐ直線に対して大きくはずれる弱層の変形を抑制するとともに、変形の小さな他の層に変形を強制することができる。したがって、地震時における建物1の変形を頂部1aと基部1bとを繋ぐ直線状に均一化することができ、その結果、建物1の各層で均等に地震エネルギーを消費し、特定層へのエネルギー集中を防いで高い耐震性能を発揮することができる。
【0028】
さらに、ダンパー14が備えられており、各階から補強フレーム2により伝達された地震エネルギーをダンパー14によって消費して、地震応答をより効果的に低減することができる。
【0029】
そして、ダンパー14を建物1の地上1階部分に配置する構成としたが、このようにダンパー14が特定階部分に配置しても、ダンパー14による震動減衰効果は補強フレーム2を介して建物1の各階に及ぶ。この結果、弱層が存在する建物1に対して、補強フレーム2により各階の変形を均一化し、建物1全体の地震応答を低減することが可能となる。
【0030】
また、補強フレーム2は、建物1の基部1aと頂部1bにピン接合され、かつ建物1の各階に接合される部分で長孔9と接合ピン10を介して接合されることによって、補強フレーム2と建物1との間で水平方向に定められた相対変位を許容する構成となっている。これにより、補強フレーム2と建物1との間の水平方向の相対変位が定められた変位以上となったときのみ、建物1の変形が補強フレーム2に伝達され、他の層に変形が強制されるようになっている。
したがって、例えば、従来の構造であっても建物1の弱層に被害が及ばないような程度の地震時には、補強フレーム2による変形強制がなされず、弱層以外の層における変形が過度に大きくならないようにすることができる。
【0031】
また、上記補強フレーム2およびダンパー14の建物1への取付は、外部だけの工事で済むために、建物1が既存のものである場合にも、建物1を使用しながら工事を行うことが可能となる。また、建物1の基礎部分については荷重の増加等がほとんどないために、特に既存の建物1においては有利である。さらに、補強フレーム2自体も簡単な構造である。そして、土工事や仮設工事の費用が少なくなること、さらに建物1が既存のものである場合には、工事に関係して発生する各種設備の付け替え工事等が不要であるために、トータルでの所要コストを大幅に低減することができる。
【0032】
ここで、図3に示すものは、上記に説明したような構成を適用した建物モデルにおける地震応答を検討したものである。
以下の検討において、地震波は、ElCentro1940NS(最大速度を50kineに基準化)とする。また、図1に示した建物1は、ここでは鉄筋コンクリート構造の3階建てとし、桁行方向に7m×7スパン、梁間方向に10m×2スパンとし、建物1の地震時全重量は3860(t)とする。そして、このような建物1で、耐震壁が少なく地震被害が発生しやすい桁行方向について、復元力特性をTri−Linear武田モデルとして解析を行った。
【0033】
補強フレーム2(図1参照)は、建物1の桁行方向外壁面に2カ所設置し、7mの間隔で鉄骨(H−400×400×13×21)を建てて建物1の5倍の剛性を有したものとする。
そして、ダンパー14は建物1の1階部分のみに設け、その減衰係数Cは、90(ts/cm)とした。
【0034】
図3は、地震応答解析の結果であり、これによると、建物1の第1層が弱層となっている。図3中「建物原モデル」と示したものが補強フレーム2とダンパー14とが存在しない場合に相当し、第1層に大きな変形を受けている。
そして、図3中、「建物+ダンパー」と示したものが、比較のためにダンパー14のみを建物1の1階部分に設置した場合に相当し、この場合では、建物1の第1層の応答は低減するものの、第2〜3層へはダンパー14の効果がほとんど表れていない。
一方、図3中「剛棒体+ダンパー」と示したものが、補強フレーム2とダンパー14とを設置した場合(すなわち本実施の形態)に相当し、建物1の変形は直線状になり、ダンパー14の効果も各階に及んで応答低減が図られている。なお、応答低減の大きさは、ダンパー14の能力に応じて制御できるのは言うまでもないことである。
【0035】
以上により、補強フレーム2の特性と、その特性を利用して建物1の特定層のみにダンパー14を設置したときの地震応答低減の効果が明らかとなっている。
【0036】
[第二の実施の形態]
次に、ダンパーを建物の外壁面に沿って配置する場合の例を用いて説明する。以下に説明する第二の実施の形態において、前記第一の実施の形態と共通する構成については同符号を付し、その説明を省略する。なお、本実施の形態と、前記第一の実施の形態との相違点は、ダンパーの取付構造のみであり、補強フレーム自体については同様の構造である。
【0037】
図4に示すように、補強フレーム2は、建物1の基部1aと頂部1bとに、ピン3A,3Bを介してピン接合され、これら上下のピン3A,3Bを支点として建物1の外側面に沿った面内で変位可能とされている。
【0038】
そして、補強フレーム2の最下部に位置する横材4cの両端部と、それぞれその鉛直下方位置に設けられて下端部が基礎1cに固定されたブラケット20との間には、例えば粘性型ダンパー等のダンパー21が設けられている。これにより、ダンパー21は、例えば建物1の地上1階部分に設置され、かつ補強フレーム2の両側において、建物1の外側面に沿った補強フレーム2と略同一面内に位置するものとなっている。このダンパー21は、略鉛直方向に沿って作動するよう配置され、その上下端部は、横材4cの端部とブラケット20とに、それぞれピン接合されて前記面内でスイング可能に連結されている。
【0039】
このような構成の補強フレーム2を備えた建物1では、地震等によって生じる建物1の変形によって、補強フレーム2がピン3A,3Bを支点として回動する。このとき補強フレーム2は、ダンパー21の上端部が連結された横材4cの端部において、図5に示すような略鉛直方向(厳密には円弧状)の変位δを生じる。実際には、この変位は略円弧状を成すが、図4に示したダンパー21は、その上下端部がスイング可能となっているので、略円弧状の変位に追従できるようになっている。そして、この変位は、基礎1c側に固定されたブラケット20に対して略鉛直方向の相対変位となり、その変位エネルギーはダンパー21によって消費され、その結果、地震応答を低減することができるようになっている。
【0040】
上述した耐震補強構造では、前記第一の実施の形態と同様、補強フレーム2によって、建物1の各層で均等に地震エネルギーを消費し、特定層へのエネルギー集中を防いで高い耐震性能を発揮することができ、また補強フレーム2およびダンパー21の取付工事を建物1の外部のみで行うことができるので、その施工を容易に行うとともにコストを抑えることができる、といった各効果を奏することができる。
【0041】
さらに、補強フレーム2と建物1との間に備えられたダンパー21によって、補強フレーム2に伝達された変形エネルギーが消費され、制震効果をより効果的に発揮することができる。
【0042】
しかも、ダンパー21を、建物1の外側面に沿って配置する構成とした。これにより、建物1の外側面からの偏心寸法を最小限とすることができ、偏心応力を原因とするダンパー21の接合部ディテールの大型化を回避することができ、これによるコスト上昇等を抑えることができる。
また、このダンパー21は、建物1の基礎1cとの間に配置する構成となっているので、ダンパー21の反力を基礎部分で処理することができ、反力受け台等を特に設けたりする必要もなく、施工の煩雑化を回避できる。
【0043】
ここで、図6に示すものは、上記に説明したような構成を適用した建物モデルにおける地震応答を検討したものである。
以下の検討において、地震波は、ElCentro1940NS,Taft1952EW,Hachinohe1968NS(最大速度を50kineに基準化)とする。また、建物1(図4参照)は鉄筋コンクリート構造の3階建てとし、桁行方向に7m×7スパン、梁間方向に10m×2スパンとし、建物1の地震時全重量は3860(t)とする。そして、このような建物1で、耐震壁が少なく地震被害が発生しやすい桁行方向について、復元力特性をTri−Linear武田モデルとして解析を行った。
【0044】
補強フレーム2(図4参照)は、建物1の桁行方向外壁面に2カ所設置し、7mの間隔で鉄骨(H−498×432×45×70)を建てた構成のものとする。
そして、ダンパー21は建物1の1階部分に設け、その減衰係数Cは、200(ts/cm)とした。
【0045】
図6は、地震応答解析の結果を示す。図6中「OriginalModel」と示したものが補強フレーム2とダンパー21とが存在しない場合に相当し、第1層に大きな変形を受けている。
一方、図6中「剛棒体機構+ダンパー」と示したものが、補強フレーム2とダンパー21とを設置した場合(すなわち本実施の形態)に相当し、補強フレーム2による変形均一化効果と、ダンパー21によるエネルギー消費効果とが有効に発揮され、著しく応答低減が図られている。なお、応答低減の大きさは、ダンパー21の能力に応じて制御できるのは言うまでもないことである。
【0046】
以上により、補強フレーム2とダンパー21による制振構造は、水平方向の地震動を鉛直方向に作動するダンパー21により消費して、スカラー量である地震エネルギーをダンパー21により有効に消費できることが明らかとなっている。
【0047】
[第三の実施の形態]
次に、ダンパーを建物の外壁面に沿って配置する場合の他の例を用いて説明する。以下に説明する第三の実施の形態において、前記第一および第二の実施の形態と共通する構成については同符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態についても、前記第一および第二の実施の形態との相違点は、ダンパーの取付構造のみであり、補強フレーム自体については同様の構造である。
【0048】
図7に示すように、補強フレーム2は、建物1の基部1aと頂部1bとに、ピン3A,3Bを介してピン接合され、これら上下のピン3A,3Bを支点として建物1の外側面に沿った面内で変位可能とされている。
【0049】
そして、補強フレーム2の各横材4cの両端部に位置して建物1の外側面に固定された図示しないブラケットとの間には、鉛直方向に作動する例えば粘性型ダンパー等のダンパー25が設けられている。これにより、各ダンパー25は、補強フレーム2の両側において、建物1の外側面に沿った補強フレーム2と略同一面内に位置するものとなっている。このダンパー25は、略鉛直方向に沿って作動するよう配置され、その上下端部は、横材4cの端部とブラケット20とにそれぞれピン接合されて前記面内でスイング可能となっている。
【0050】
このような構成の補強フレーム2を備えた建物1では、地震等によって生じる建物1の変形によって、補強フレーム2がピン3A,3Bを支点として回動する。このとき補強フレーム2は、ダンパー25の上端部が連結された各横材4cの端部において、図5に示したのと同様の、略鉛直方向(厳密には円弧状)の変位を生じる。この変位は、建物1側に固定されたダンパー25の下端部に対して略鉛直方向の相対変位となり、その変位エネルギーはダンパー25によって消費され、その結果、地震応答を低減することができるようになっている。
【0051】
上述した耐震補強構造では、前記第二の実施の形態と同様の効果を奏することが可能である。
すなわち、補強フレーム2によって、建物1の各層で均等に地震エネルギーを消費し、特定層へのエネルギー集中を防いで高い耐震性能を発揮することができ、また補強フレーム2およびダンパー25の取付工事を建物1の外部のみで行うことができるので、その施工を容易に行うとともにコストを抑えることができる。そして、補強フレーム2と建物1との間に備えられたダンパー25によって、補強フレーム2に伝達された変形エネルギーが消費され、制震効果をより効果的に発揮することができる。
【0052】
しかも、ダンパー25を、建物1の外側面に沿って配置する構成としたので、偏心応力を原因とするダンパー25の接合部ディテールの大型化を回避することができ、これによるコスト上昇等を抑えることができる。
【0053】
ここで、図8に示すものは、上記に説明したような構成を適用した建物モデルにおける地震応答を検討したものである。
以下の検討において、地震波は、ElCentro1940NS,Taft1952EW,Hachinohe1968NS(最大速度を50kineに基準化)とする。また、建物1(図7参照)は鉄筋コンクリート構造の3階建てとし、桁行方向に7m×7スパン、梁間方向に10m×2スパンとし、建物1の地震時全重量は3860(t)とする。そして、このような建物1で、耐震壁が少なく地震被害が発生しやすい桁行方向について、復元力特性をTri−Linear武田モデルとして解析を行った。
【0054】
補強フレーム2(図7参照)は、建物1の桁行方向外壁面に2カ所(建物1の表側と裏側)設置し、7mの間隔で鉄骨(H−498×432×45×70)を建てた構成のものとする。
そして、ダンパー25は建物1の2階部分と3階部分とに設け、その減衰係数Cは、90(ts/cm)とした(建物1の表側と裏側の2カ所合計)。
【0055】
図8は、地震応答解析結果である。図8中「OriginalModel」と示したものが補強フレーム2とダンパー25とが存在しない場合に相当し、第1層に大きな変形を受けている。
一方、図8中「剛棒体機構+ダンパー」と示したものが、補強フレーム2とダンパー25とを設置した場合(すなわち本実施の形態)に相当し、補強フレーム2による変形均一化効果と、ダンパー25によるエネルギー消費効果とが有効に発揮され、著しく応答低減が図られている。なお、ダンパー25の減衰力(鉛直方向の力)は、建物1の柱を補強して基礎に伝達しても良いし、また建物1に簡易な補強柱を設けて基礎に伝達するようにしても良い。また、応答低減の大きさは、ダンパー25の能力に応じて適宜制御できるのは言うまでもないことである。
【0056】
以上により、補強フレーム2とダンパー25による制振構造は、水平方向の地震動を鉛直方向に作動するダンパー25により消費して、スカラー量である地震エネルギーをダンパー25により有効に消費できることが明らかとなっている。
【0057】
[第四の実施の形態]
次に、ダンパーを建物の外壁面に沿って配置する場合の他の例を用いて説明する。以下に説明する第四の実施の形態において、前記第一乃至第三の実施の形態と共通する構成については同符号を付し、その説明を省略する。
【0058】
図9に示すように、建物1の側面には、補強フレーム2が二つ並べて配設されている。各補強フレーム2は、建物1の基部1aと頂部1bとに、ピン3A,3Bを介してピン接合され、これら上下のピン3A,3Bを支点として建物1の外側面に沿った面内で変位可能とされている。
【0059】
そして、互いに隣接する二つの補強フレーム2A,2Bの間には、例えば粘性型ダンパー等のダンパー27が設けられている。各ダンパー27は、一方の補強フレーム2Aに固定されたブラケット28と、他方の補強フレーム2Bに固定されたブラケット29との間に設けられており、これらブラケット28,29は鉛直方向において互いに上下に位置するよう配置されている。これにより、各ダンパー27は、互いに隣接する補強フレーム2A,2B間において、建物1の外側面に沿った補強フレーム2と略同一面内に位置するものとなっている。このダンパー27は、略鉛直方向に沿って作動するよう配置され、その上下端部は、ブラケット28,29にそれぞれピン接合されて前記面内でスイング可能となっている。
【0060】
このような構成の補強フレーム2を備えた建物1では、地震等によって生じる建物1の変形によって、各補強フレーム2がピン3A,3Bを支点として回動する。補強フレーム2A,2B間においては、通常状態においては同レベルに位置する横材4c,4cの端部間で、図10に示すような略鉛直方向(厳密には円弧状)の相対変位δを生じる。この相対変位の変位エネルギーは、図9に示した各ダンパー27によって消費され、その結果、地震応答を低減することができるようになっている。
【0061】
上述した耐震補強構造では、前記第二の実施の形態と同様の効果を奏することが可能である。
すなわち、補強フレーム2によって、建物1の各層で均等に地震エネルギーを消費し、特定層へのエネルギー集中を防いで高い耐震性能を発揮することができ、また補強フレーム2およびダンパー27の取付工事を建物1の外部のみで行うことができるので、その施工を容易に行うとともにコストを抑えることができる。そして、互いに隣接する補強フレーム2A,2Bの間に備えられたダンパー27によって、補強フレーム2A,2Bの双方に伝達された変形エネルギーが消費され、制震効果をより効果的に発揮することができる。
【0062】
しかも、ダンパー27を、建物1の外側面に沿って配置する構成としたので、偏心応力を原因とするダンパー27の接合部ディテールの大型化を回避することができ、これによるコスト上昇等を抑えることができる。
【0063】
ここで、図11に示すものは、上記に説明したような構成を適用した建物モデルにおける地震応答を検討したものである。
以下の検討において、地震波は、ElCentro1940NS,Taft1952EW,Hachinohe1968NS(最大速度を50kineに基準化)とする。また、建物1(図9参照)は鉄筋コンクリート構造の3階建てとし、桁行方向に7m×7スパン、梁間方向に10m×2スパンとし、建物1の地震時全重量は3860(t)とする。そして、このような建物1で、耐震壁が少なく地震被害が発生しやすい桁行方向について、復元力特性をTri−Linear武田モデルとして解析を行った。
【0064】
二つの補強フレーム2A,2B(図9参照)は、建物1の桁行方向外壁面に並列に設置し、各々は7mの間隔で鉄骨(H−498×432×45×70)を建てた構成のものとする。
そして、ダンパー27は建物1の2階部分と3階部分とで、並列した補強フレーム2A,2B間に配置し、その減衰係数Cは、200(ts/cm)とした。
【0065】
図11は、地震応答解析結果である。図11中「OriginalModel」と示したものが補強フレーム2とダンパー27とが存在しない場合に相当し、第1層に大きな変形を受けている。
一方、図11中「剛棒体+ダンパー」と示したものが、補強フレーム2とダンパー27とを設置した場合(すなわち本実施の形態)に相当し、補強フレーム2による変形均一化効果と、ダンパー27によるエネルギー消費効果とが有効に発揮され、著しく応答低減が図られている。なお、ダンパー27の減衰力(鉛直方向の力)は、双方の補強フレーム2A,2Bを介して基礎に伝達することができる。また、応答低減の大きさは、ダンパー27の能力に応じて適宜制御できるのは言うまでもないことである。
【0066】
以上により、補強フレーム2とダンパー27による制振構造は、水平方向の地震動を鉛直方向に作動するダンパー27によって消費して、スカラー量である地震エネルギーをダンパー27により有効に消費できることが明らかとなっている。
【0067】
なお、上記第四の実施の形態において、ダンパー27を互いに隣接する補強フレーム2A,2B間に設ける構成としたが、これを前記第三の実施の形態で示した構成と組み合わせるような構成とすることも可能である。すなわち、図12に示すように、建物1の外側面に、補強フレーム2を二つ並べて配設し、これら互いに隣接する補強フレーム2A,2Bの間にはダンパー27を設け、また補強フレーム2A,2Bの側方には、前記第三の実施の形態で示したように、補強フレーム2A,2Bのそれぞれと、建物1の外側面との間に、ダンパー25を設けるような構成とするのである。このような構成によっても上記と同様の効果が得られる。
【0068】
なお、上記第一乃至第四の各実施の形態において、補強フレーム2に組み込むダンパーとしては、オイルダンパーや粘性型ダンパーに限らず、例えば履歴型ダンパー等、他の方式のダンパーを用いても何ら問題はなく、またダンパーで発生させる減衰力を自動的に制御する制御機構を備えるような構成とすることも可能である。
【0069】
また、ダンパー14,21,25,27の取付構造については何ら限定する意図はなく、所要の減衰機能を発揮できるのであれば、ダンパー14,21,25,27を取り付けるブラケットの構造や、補強フレーム2への取付位置等、上記にあげた以外のいかなる構成を採用しても良い。
【0070】
さらに、補強フレーム2を建物1の各階に接合する構成としたが、例えば2階毎、3階毎等、他の間隔で接合することも可能である。また補強フレーム2の各階に対する取付構造についても、前記長孔9と接合ピン10を介したルーズ接合に限らず、これ以外の接合構造としても良い。例えば、このルーズ接合を省略した構成とすることももちろん可能であり、このような場合には、補強フレーム2のピン3A,3Bを支点とした変位を許容し、水平方向の変位を規制するような接合構造を取ればよい。また、ルーズ接合を採用する場合にも、建物1に対する補強フレーム2の所定寸法以内の変位を許容できるのであれば、例えば長孔9に代えて円形の孔を採用する等、長孔9と接合ピン10以外のどのような取付構造を用いても良い。
【0071】
また、補強フレーム2を構成するフレーム本体4については、その形式を何ら問うものではなく、平面トラス状、立体トラス状等、所要の曲げ抵抗が得られる形式を適宜採用すればよい。もちろん、フレーム本体4を構成する部材の材質についても何ら問うものではない。
【0072】
加えて、上記のような耐震補強構造を適用する建物は、新築、既存を問うものではない。例えば新築の場合には、エレベータシャフト内や階段室の内部など、補強フレーム2およびダンパーを建物内部に予め取り付けておくことも可能である。
また、補強フレーム2を設置する場所や補強フレーム2の数についても、所要の耐震補強効果が得られるよう適宜設定すればよいのであって、上記実施の形態に何ら限定されるものではない。
【0073】
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない範囲内であれば、いかなる構成を採用しても良く、また上記したような構成を適宜選択的に組み合わせたものとしても良いのは言うまでもない。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る耐震補強構造によれば、構造物と略同等以上の剛性を有した補強フレームが、構造物の外側面に、その基部と頂部とでピン接合されることによって設けられ、かつ構造物に固定されたブラケットに一体に取り付けられた接合ピンが、補強フレームから構造物側に延出するジョイントプレートに形成された長孔に挿入されることにより、その中間部が構造物に定められた間隔ごとに接合された構成とされ、さらに補強フレームの構造物に対する相対変位を減衰させるダンパーが、構造物の特定階部分に配設された構成となっている。
これにより、地震等によって構造物に変形が生じたときには、補強フレームの曲げ抵抗によって、構造物の基部と頂部とを繋ぐ直線に対して大きくはずれる弱層の変形を抑制するとともに、変形の小さな他の層に変形を強制することができるので、地震時における構造物の変形を各層で均一化することができる。その結果、構造物の各層で均等に地震エネルギーを消費し、特定層へのエネルギー集中を防いで高い耐震性能を発揮することができる。
そして、ダンパーを構造物の特定階部分に配設したので、ダンパーによる減衰効果が、補強フレームを通して構造物の各部に及び、地震応答をより効果的に低減することができる。しかもこのダンパーは、構造物の特定階部分に配設する構成としたが、ダンパーによる震動減衰効果は補強フレームを介して構造物の各部に均一に及ぶので、構造物全体に対して地震応答低減効果を有効に発揮することができる。
【0075】
請求項2に係る耐震補強構造によれば、ダンパーを構造物の外側面に沿って配設することによって、ダンパーと構造物側との接合部で発生する偏心応力を最小限とすることができ、偏心応力を原因とするダンパーの接合部ディテールの大型化を回避することができ、これによるコスト上昇等を抑えることができる。
【0076】
そして、請求項3に係る耐震補強構造によれば、ダンパーを補強フレームと構造物の基礎との間に介装させる構成とした。また、請求項4に係る耐震補強構造によれば、ダンパーを補強フレームと構造物の外側面との間に介装させる構成とした。さらに、請求項5に係る耐震補強構造によれば、構造物に複数の補強フレームを備え、ダンパーが、互いに隣接する補強フレーム間に介装された構成となっている。
このように、各種形態で補強フレームと構造物との相対変位をダンパーで減衰することによって、ダンパによる地震応答低減効果を有効に発揮することができる。また、ダンパーを構造物の基礎との間に介装させれば、ダンパーの反力を基礎部分で処理することができ、反力受け台等を特に設けたりする必要もなく、施工の煩雑化を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る耐震補強構造の第一の実施の形態を示す図であって、前記耐震補強構造を適用した建物の一例を示す立面図である。
【図2】 (a)は図1のイーイ矢視図、(b)は(a)のローロ矢視図である。
【図3】 第一の実施の形態の建物モデルにおける地震応答解析結果を示す図である。
【図4】 本発明に係る耐震補強構造の第二の実施の形態を示す図であって、前記耐震補強構造を適用した建物の一例を示す立面図である。
【図5】 図4に示した耐震補強構造における補強フレームの変位を示す図である。
【図6】 第二の実施の形態の建物モデルにおける地震応答解析結果を示す図である。
【図7】 本発明に係る耐震補強構造の第三の実施の形態を示す図であって、前記耐震補強構造を適用した建物の一例を示す立面図である。
【図8】 第三の実施の形態の建物モデルにおける地震応答解析結果を示す図である。
【図9】 本発明に係る耐震補強構造の第四の実施の形態を示す図であって、前記耐震補強構造を適用した建物の一例を示す立面図である。
【図10】 図9に示した耐震補強構造における補強フレームの変位を示す図である。
【図11】 第四の実施の形態の建物モデルにおける地震応答解析結果を示す図である。
【図12】 本発明に係る耐震補強構造のさらに他の実施の形態を示す図であって、前記耐震補強構造を適用した建物の一例を示す立面図である。
【符号の説明】
1 建物(構造物)
1c 基礎
2 補強フレーム
3A,3B ピン
14,21,25,27 ダンパー

Claims (5)

  1. 補強フレームが構造物の外側面に沿って配設され、該補強フレームは、前記構造物と略同等以上の剛性を有するとともに、その基部と頂部とで前記構造物にピン接合されることによって前記外側面に沿った面内で変位可能とされ、かつ前記構造物に固定されたブラケットに一体に取り付けられた接合ピンが、該補強フレームから前記構造物側に延出するジョイントプレートに形成された長孔に挿入されることにより、その中間部が前記構造物に定められた間隔ごとに接合されて、前記構造物の中間弱層に発生する損傷集中に対してエネルギーバイパス機能を果たす構成とされ、
    前記補強フレームが配設された前記構造物の地震応答を減衰させるダンパーが、前記構造物の特定階部分に配設されていることを特徴とする耐震補強構造。
  2. 請求項1記載の耐震補強構造であって、前記ダンパーが、前記補強フレームの側方であって、かつ前記構造物の外側面に沿った位置に配設されていることを特徴とする耐震補強構造。
  3. 請求項1または2記載の耐震補強構造であって、前記ダンパーが、一端側が前記補強フレームに連結され、他端側が前記構造物の基礎に連結されて設置されていることを特徴とする耐震補強構造。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の耐震補強構造であって、前記ダンパーが、一端側が前記補強フレームに連結され、他端側が前記構造物の外側面に連結されて設置されていることを特徴とする耐震補強構造。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の耐震補強構造であって、前記構造物には複数の前記補強フレームが備えられ、かつ前記ダンパーが、互いに隣接する前記補強フレーム間に配置されて、その一端部を一方の前記補強フレームに連結し、他端部を他方の前記補強フレームに連結して設けられていることを特徴とする耐震補強構造。
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