JP6501656B2 - 計量キャップ - Google Patents

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本発明は、内容物を収容する容器に装着され、取外した際には計量カップとして使用することができる計量キャップに関する。
従来、液体や粉体の洗剤等を収容する容器の口部に着脱自在に装着されるとともに、取外して反転させることにより計量カップとして使用することが可能な計量キャップが広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
この種の計量キャップは、計量カップとして機能する有底筒状の計量部を備え、その計量部の側壁の内周面または外周面に印刷、刻印、凹凸形状等により設けた目盛表示を目安に内容物を注入することで、所定量の内容物を計量して取出すことができる。
実開平2−8745号公報
しかしながら、例えば側壁を透明材料で形成し、その外周面に目盛表示を施した計量キャップの場合、計量キャップを真横から視認して目盛表示と内容物の上面の位置を確認する必要があるため、内容物を注入しながら同時に目盛表示を確認することは困難である。すなわち、内容物を注入する際には、計量キャップと容器の相対的な位置や姿勢を安定させるために計量部の上方から視認する必要があるが、上方からでは目盛表示を確認することができず、一方で、真横から目盛表示を確認しながら内容物を注入しようとすると、容器と計量キャップとの相対的な位置や姿勢が安定せず、精度よく内容物を注入することができないという問題がある。
また、計量部の側壁の内周面に目盛表示を設けた場合には、上方から目盛表示を確認することが可能であるものの、側壁内周面が側壁の影によって暗くなってしまうため、内容物の上面と目盛表示とが視認し難く、精度よく内容物を計量できないという問題があった。
それゆえ、本発明は、内容物を計量部に注入する際に視認し易い目盛を有し、安定した状態で精度よく内容物を計量することができる計量キャップを提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するためになされものであり、本発明の計量キャップは、内容物を収容する容器に着脱自在に装着され、取外すことで計量カップとして使用可能な有底筒状の計量部を備えた計量キャップであって、
前記計量部の底壁の内面から立設して該計量部の中心軸線に沿って延びる芯棒部を備え、前記芯棒部の側面に少なくとも1つの計量用の段差部を設けたことを特徴とするものである。
なお、本発明の計量キャップにあっては、前記段差部が、前記芯棒部の周りで環状に設けられてなることが好ましい。
また、本発明の計量キャップにあっては、前記芯棒部が、軸部と、該軸部の側面から突出して該軸部の延在方向に沿って延びる縦リブとを有し、該縦リブに前記段差部を設けてなることが好ましい。
また、本発明の計量キャップにあっては、前記計量部の側壁の内周面に、前記段差部と同一の高さの側壁段差部を設けてなることが好ましい。
また、本発明の計量キャップにあっては、前記容器内の内容物を注出する注出筒を有し、前記容器の口部に固定保持される本体部を備え、前記計量部は前記本体部に対して着脱自在に装着され、
前記芯棒部に、前記注出筒の先端部に設けた被係合部に係合する係合部を設けてなることが好ましい。
また、本発明の計量キャップにあっては、前記係合部が、前記底壁の内面からの前記中心軸線に沿った高さが前記側壁よりも高い位置に設けられていることが好ましい。
本発明によれば、内容物を計量部に注入する際に視認し易い目盛を有し、安定した状態で精度よく内容物を計量することができる計量キャップを提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る計量キャップを容器に取付けた状態を示す、側面側から見た断面図である。 図1の計量キャップにおいて、容器本体から取外したキャップ部の計量部に内容物を注入する様子を示す断面図である。 本発明の他の実施形態に係る計量キャップを容器に取付けた状態を示す、側面側から見た断面図である。 図3の計量キャップにおいて、容器本体から取外したキャップ部の芯棒部に注出筒を係合させる様子を示す断面図である。 図3の計量キャップにおいて、容器本体から取外したキャップ部の計量部に内容物を注入する様子を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1に示すように、本発明の一実施形態である計量キャップ1は、容器2の口部3に装着され、注出筒4を有する本体部5と、本体部5に対して着脱自在に装着される計量部6を有するキャップ部7とを備えている。なお、図1において計量部6の中心軸線Cが、容器2の口部3及び本体部5のそれぞれの中心軸線と同軸上に配置されており、中心軸線Cに平行な方向を軸線方向として説明する。
容器2は、例えば樹脂材料により形成され、その内部に液体または粉体等の内容物を収容する有底筒状の収容部(図示省略)と、収容部の先端に設けた円筒状の口部3とを備えたものである。容器2の形状や材料、また、収容する内容物については特に限定されるものではない。
本体部5は、口部3に固定保持されており、口部3の外周面側に配置される外筒10と、
口部3の内周面側に配置される内筒11と、外筒10と内筒11を連結する環状の連結壁12と、連結壁12から立設する筒状壁13とを有する。内筒11の下端部には、中心軸線Cに垂直な面に対して傾斜する隔壁14が設けられ、隔壁14の中央部付近に、内容物を注出するための注出筒4が設けられている。注出筒4は、先端に向けて先細り形状とされ、先端開口が注出口4aとなっている。
外筒10の内周面には、周方向に間隔をあけて複数配置された軸線方向に延びる縦リブ状の回転停止突条10aが設けられており、この回転停止突条10aが口部3の外周面に設けられた回転停止突条3aに係合することにより、口部3に対する本体部5の回転を抑制している。回転停止突条10aの下方には、口部3の外周面から突出する係合凸部3bに対してアンダーカット係合する係合凸部10bが設けられており、これらが相互に係合することにより、口部3に対して本体部5が抜け止め保持されている。
キャップ部7は、計量カップとして使用可能な有底筒状の計量部6を備える。計量部6は、円筒状の側壁15と、側壁15の中心軸線Cに沿う軸線方向の一端を閉塞する底壁16とを有する。側壁15の軸線方向の他端は開口端15aであり、内容物を計量部6に注入する際の注入口となる。
底壁16には、当該底壁16の内面16aの中央部から立設して、軸線方向に延びる芯棒部17が設けられている。本実施形態において、芯棒部17は略円柱状であり、その側面に、計量用の目盛としての機能を有する環状の段差部18が形成されている。芯棒部17は、底壁16の内面16aから立設する大径部17aと、段差部18を介して連なる小径部17bとで構成されている。また、本実施形態において芯棒部17は、底壁16の内面16aからの高さが側壁15よりも低くなるよう設定されており、芯棒部17の先端面17cも、計量用の目盛として機能する構成とされている。図1に示すように、芯棒部17はキャップ部7の装着状態では、注出筒4の内側に配置される構成としている。
なお、芯棒部17の形状は特に限定されるものではなく、例えば多角形や楕円形等の任意の断面形状を有する柱形状とすることができる。また、芯棒部17は、底壁16の内面16aの中央部から外側にずれた位置に設けてもよいし、複数の芯棒部17を設け、それぞれを異なる高さとしてもよい。
また、段差部18は芯棒部17の周りで環状とした形状に限定されず、周方向の一部のみに段差を設けた形状としてもよい。また、本実施形態では1つの段差部18を設けているが、複数の段差部18を異なる高さに設けることも可能である。
本実施形態では、側壁15の内周面に、環状の第1の側壁段差部19及び第2の側壁段差部20を設けている。第1の側壁段差部19は、底壁16の内面16aからの高さが芯棒部17の段差部18と同一であり、第2の側壁段差部20は、芯棒部17の先端面17cと同一の高さに形成されている。
キャップ部7は、計量部6の側壁15の外周面から径方向(中心軸線Cに垂直な方向)外側に向けて突出する環状の環状壁21と、環状壁21の外縁部から、軸線方向に延びる円筒状の係合筒22とを備える。係合筒22の内周面には、本体部5の筒状壁13の外周面に設けた雄ねじ13aに係合する雌ねじ22aが設けられている。また、環状壁21には、筒状壁13の内周面に当接するシール筒23が設けられている。
本実施形態の計量キャップ1を用いて、容器2内の内容物を計量する際には、図1に示すように本体部5に装着された装着状態のキャップ部7を螺脱方向に回転させて取外す。そして、図2に示すように上下反転させて底壁16が下方となるようにキャップ部7を配置し、注出口4aを介して注出される容器2内の内容物を、計量部6内に注入していく。
内容物を注入する際には、図2に示すように、上方(斜め上方)から視認しつつ、芯棒部17の段差部18と内容物の上面Sの高さが一致するまで注入する。これにより、所定量の内容物を計量することができる。
このように、本実施形態の計量キャップ1にあっては、計量部6の底壁16の内面16aから立設する芯棒部17の側面に、目盛となる段差部18を設けたことにより、上方から目盛が視認し易くなり、所定量の内容物を容易に計量することが可能となる。また、上方から目盛と内容液の上面Sとを視認できるので、横から視認しながら内容物を注入する場合に比べて安定した状態での注入作業が可能となり、計量の精度を高めることができる。
なお、本実施形態の計量キャップ1にあっては、段差部18を芯棒部17の周りで環状に形成したことにより、周方向の何れの方向からでも視認し易くなり、目盛の視認性向上の効果を高めることができる。
また、本実施形態では、芯棒部17の段差部18に加え、先端面17cが目盛として機能するので、必要な内容物の量に応じて2段階の計量が可能となる。
さらに、本実施形態では、芯棒部17の段差部18と同一の高さに設けた側壁15内周面の第1の側壁段差部19、及び先端面17cと同一の高さに設けた第2の側壁段差部20を有することにより、さらに計量部6の目盛を確認し易くなり、内容物の計量を容易に行うことが可能となる。
以下に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、先の実施形態と同一又は対応する構成については同一の符号で表し、再度の説明は省略する。
図3に示すように、本実施形態の計量キャップ30においては、芯棒部17が、底壁16の内面16aから立設して軸線方向に延びる円柱状の軸部31と、軸部31の側面から径方向外側に突出して軸部31の延在方向(軸線方向)に沿って延びる複数の縦リブ32とで構成されている。それぞれの縦リブ32の側面には、第1の段差部32a及び第2の段差部32bが異なる高さで設けられている。計量部6の側壁15の内周面には、第1の段差部32a及び第2の段差部32bとそれぞれ同一の高さで、第1の側壁段差部19及び第2の側壁段差部20が設けられている。また、軸部31の先端部には、縦リブ32の先端面32cと同一高さの軸部31の先端面31aから軸線方向に突出する小径円柱状の凸部31b(係合部)が設けられている。
また、図3に部分側面図としても示すように、本体部5の注出筒4の先端部には、切欠き状の凹部4b(被係合部)が形成されている。容器2の内容物を計量部6に注入する際、図4に示すように、凹部4bの内側に凸部31bが入り込むようにして注出筒4の先端部を凸部31bに当接させることで、同時に、注出筒4の下面を縦リブ32の先端面32cおよび軸部31の先端面31aによって下方から支持することができる。これにより、計量部6と注出筒4との相対的な位置及び姿勢がさらに安定し易くなる。したがって、図4に示すように、凸部31bに凹部4bを係合させてから、図5に示すように容器2を倒立姿勢に傾けて内容物の注入を開始することで、より安定した状態で計量部6への内容物の注入作業を行うことができ、計量の精度を高めることができる。
また、注出筒4の凹部4bを軸部31の凸部31bに係合させた状態で内容物の注入を行うことで、注出口4aから注出された内容物が、芯棒部17の側面を伝って計量部6内に流入するため、内容物が計量部6の外側に飛び散り難くなる。
なお、本実施形態では、芯棒部17の底壁16の内面16aからの高さを側壁15よりも高く設定し、計量部6の外方に突出している芯棒部17の先端部に上記の凸部31bを設けたことにより、注出筒4の凹部4bを凸部31bに係合させる際に、側壁15によって妨げられ難い構成としている。すなわち、係合部としての凸部31bを、底壁16の内面16aからの高さが側壁15よりも高い位置に設けたことにより、容易に、注出筒4の凹部4bを凸部31bに係合させることができる。
なお、本実施形態では、複数の縦リブ32を同一の高さに設定しているが、これに限定されず、異なる高さの縦リブ32を複数設けることも可能である。また、縦リブ32を側壁15よりも低く設定して、縦リブ32の先端面32cを、目盛の機能を有する段差部として用いることも可能である。また、軸部31に段差部を設けることも可能である。
なお、本実施形態においても、芯棒部17に第1の段差部32a及び第2の段差部32bを設けたことによって、先の実施形態と同様に、上方から目盛を視認し易くして、所定量の内容物の計量を容易にするとともに、計量時の安定性を高めることで計量の精度を向上させるという効果を得ることができる。
以上、図示例に基づき説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更することができるものであり、例えば、先の実施形態では、容器2の口部3に固定される本体部5に注出筒4を設けた構成としたが、これに限定されず、容器2に注出筒4を一体に設け、本体部5を介さずに、キャップ部7を直接、容器2に対して着脱自在に装着する構成としても良い。また、芯棒部17の側面、及び側壁15の内周面に、例えば「50ml」等の内容物の注入量を示す表示を印刷や刻印等により設けてもよい。
1 計量キャップ
2 容器
3 口部
3a 回転停止突条
3b 係合凸部
4 注出筒
4a 注出口
5 本体部
6 計量部
7 キャップ部
10 外筒
10a 回転停止突条
10b 係合凸部
11 内筒
12 連結壁
13 筒状壁
13a 雄ねじ
14 隔壁
15 側壁
15a 開口端
16 底壁
16a 内面
17 芯棒部
17a 大径部
17b 小径部
17c 先端面
18 段差部
19 第1の側壁段差部
20 第2の側壁段差部
21 環状壁
22 係合筒
22a 雌ねじ
23 シール筒
30 計量キャップ
31 軸部
31a 先端面
31b 凸部
32 縦リブ
32a 第1の段差部
32b 第2の段差部
32c 先端面
C 中心軸線

Claims (5)

  1. 内容物を収容する容器に着脱自在に装着され、取外すことで計量カップとして使用可能な有底筒状の計量部を備えた計量キャップであって、
    前記計量部の底壁の内面から立設して該計量部の中心軸線に沿って延びる芯棒部を備え、前記芯棒部の側面に少なくとも1つの計量用の段差部設けられ、
    前記容器内の内容物を注出する注出筒を有し、前記容器の口部に固定保持される本体部を備え、前記計量部は前記本体部に対して着脱自在に装着され、
    前記芯棒部に、前記注出筒の先端部に設けた被係合部に係合する係合部を設けてなることを特徴とする、計量キャップ。
  2. 前記段差部が、前記芯棒部の周りで環状に設けられてなる、請求項1に記載の計量キャップ。
  3. 前記芯棒部が、軸部と、該軸部の側面から突出して該軸部の延在方向に沿って延びる縦リブとを有し、該縦リブに前記段差部を設けてなる、請求項1に記載の計量キャップ。
  4. 前記計量部の側壁の内周面に、前記段差部と同一の高さの側壁段差部を設けてなる、請求項1〜3の何れか一項に記載の計量キャップ。
  5. 前記係合部が、前記底壁の内面からの前記中心軸線に沿った高さが前記側壁よりも高い位置に設けられている、請求項1〜4の何れか一項に記載の計量キャップ。
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