JP5162422B2 - 計量キャップ - Google Patents
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Description
例えば、内容物を計量カップに注ぎ入れる際、キャップ本体が装着された容器側と計量カップとの相対的な位置や姿勢が安定せず、計量カップに精度良く内容物を注ぎ入れることができなかったり、内容物が計量カップからこぼれ落ちたりすることがあった。特に、内容物が容器内に充填され比較的重量がある場合や、作業者の力が弱い場合には、計量カップに対する注出口の位置がふらついて操作を誤りやすかった。
また、計量カップを注出筒に当接させて、互いの位置を安定させることも考えられるが、この場合、計量カップに対する注出口の位置を精度良く決めることが難しかった。
本発明に係る計量キャップは、有底筒状をなし、内容物を収容する容器の口部に装着されると共に、底壁部に前記内容物を注出する注出筒が立設されたキャップ本体と、有頂筒状をなし、前記キャップ本体に着脱自在に装着された計量カップと、を備える計量キャップであって、前記キャップ本体の周壁部における開口端縁部及び前記計量カップの周壁部の外周面のうちの少なくとも一方には、その周壁部における中心軸線方向に沿った開口方向を向いて開口する凹部が形成され、前記凹部を画成する壁面は、前記キャップ本体から前記計量カップを取り外して前記注出筒の注出口から計量カップ内に内容物を注入するときに、前記キャップ本体の周壁部における開口端縁部及び前記計量カップの周壁部の外周面のうちの他方にその径方向の外側から当接させられるように形成されていることを特徴とするものである。
以上より、注出口から計量カップ内に内容物を注入するに際し、キャップ本体が装着された容器側と計量カップとの相対的な位置及び姿勢を安定させることが可能となり、計量カップに内容物を精度良く注ぎ入れることができる。
また、内容物を前記先鋭部に沿わせながら注出することで、内容物を計量カップ内に導きやすく、注出時に内容物が計量カップの径方向の外側に飛び出るのを抑えることができる。
以下、本発明に係る計量キャップの第1実施形態を、図1から図3を参照して説明する。図1は、本発明に係る第1実施形態における計量キャップの縦断面図である。図2は、図1に示すキャップ本体の斜視図である。
図1に示すように、計量キャップ1は、有底筒状をなし、内容物を収容する容器2の口部3に装着されると共に、底壁部4に内容物を注出する注出筒5が立設されたキャップ本体6と、有頂筒状をなし、キャップ本体6に着脱自在に装着された計量カップ7と、を備えている。
内筒部9の上端部は、容器2の口部3内に嵌合され、内筒部9において上端部より下側に位置する縮径部は、下方に向かうに連れて漸次縮径すると共に、その下端が底壁部4と全周に亘って連結されている。
また、ネジ筒部10の下端部の外周面には、内部に容器2の口部3が嵌合された外筒部15の上端が連結されており、これにより、キャップ本体6は容器2の口部3に装着される。
注出筒5の後側側面は、下側から上側に向かうに従い漸次前側に傾斜すると共に、注出筒5の前側側面5aは、キャップ軸Oと平行に延設されており、つまり注出筒5は、下側から上側に向かうに従い漸次縮径している。また、注出筒5の上端は、周壁部8の上端よりも上側に突出している。また、ネジ筒部10の開口端縁部11の前側部分の外周面と、注出筒5の前側側面5aとの径方向に沿った距離は、大きさL2となっている。
また、本実施形態では、図1及び図2に示すように、注出口12においてキャップ軸Oを径方向で挟んでスリット13の反対側である前側に位置する部分は、上側に向かうに従い前側に向けて張り出した先鋭部14となっている。先鋭部14の先端14aは、前側を向いている。
また、周壁部17には、図示しない目盛りが印されており、この目盛りによって、後述するように計量カップ7内に内容物が注入されたときに、その内容物を計量可能となっている。
装着筒20の内周面には、雌ネジ20aが形成され、この雌ネジ20aがネジ筒部10の雄ネジ10aに螺合している。また、装着筒20の下端は、計量カップ7の開口端縁部22よりも上側に位置し、図示の例では、外筒部15の上端よりも上側に位置している。
まず、キャップ本体6と計量カップ7との螺合を解除して、キャップ本体6から計量カップ7を取り外す。なお以下では、取り外した計量カップ7における中心軸線をキャップ軸Oと区別して表現する場合、この中心軸線を中心軸線Lと称し、また、計量カップ7において中心軸線Lと直交する方向を計量カップ7の径方向と称する。
この際、図3に示すように、計量カップ7の周壁部17の外周面23における開口側部分24に凹曲面26を計量カップ7の径方向の外側から当接させる。
またこの際、計量カップ7の周壁部17の開口端縁部22に注出筒5の前側側面5aを当接させることで、キャップ本体6が装着された容器2側を計量カップ7に対してその中心軸線L方向に相対的に位置決めすると共に、計量カップ7によってキャップ本体6を支持することができる。これにより、凹曲面26は、前記開口側部分24の被当接部分25に当接される。
また本実施形態では、前述のように計量カップ7の周壁部17の開口端縁部22に注出筒5の前側側面5aを当接させ、且つ、計量カップ7の周壁部17の外周面23にキャップ本体6の凹曲面26を当接させた状態で、計量カップ7の開口端縁部22の内周面から径方向内側に向けた注出筒5の突出量Aが、計量カップ7の開口端縁部22の内半径以下となっている。図示の例では、前記突出量Aは、計量カップ7の開口端縁部22の内半径と同等の大きさとなっている。
また、注出筒5にスリット13が形成されているので、内容物を注出する際、スリット13から容器2内に空気を進入させながら内容物を注出できる。従って、内容物を注出させやすく、計量カップ7に注ぐ内容物の計量の精度が確保される。
また、内容物を先鋭部14に沿わせながら注出することで、内容物を計量カップ7内に導きやすく、注出時に内容物が計量カップ7の径方向の外側に飛び出るのを抑えることができる。
また、本実施形態では、凹曲面26の曲率半径は、前記開口側部分24の被当接部分25の外半径と同等の大きさL3となっているが、大きさL3以上であれば良い。更に、凹部27を画成する壁面の形状は、凹曲面でなくても良く、例えば凹部の縦断面視形状が矩形状であっても良い。この場合であっても、キャップ本体6と計量カップ7とを互いに少なくとも複数点で接触させることができる。
次に、本発明に係るキャップの第2実施形態を、図4から図6を参照して説明する。
図4は、本発明に係る第2実施形態におけるキャップの縦断面図である。図5は、図4に示す計量カップの斜視図である。
なお、この第2実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一の部分については同一の符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
まず、キャップ本体36と計量カップ37との螺合を解除して、キャップ本体36から計量カップ37を取り外す。
次いで、周壁部17の開口が鉛直上方を向くように計量カップ37を保持しつつ、その開口の径方向内側に注出筒5の注出口12が位置するように容器2を傾け、注出筒5の注出口12から計量カップ37内に内容物を注入する。
ここで、凹部32は、計量カップ37の周壁部17におけるキャップ軸O方向に沿った開口方向を向いて開口し、且つ計量カップ37の開口側部分24に形成されているので、キャップ本体36のキャップ軸Oと計量カップ37の中心軸線Lとが交差するように両者を相対的に位置決めすることができる。
またこの際、キャップ本体36の周壁部8の開口端縁部11の端面を計量カップ37の周壁部17の下端部の外周面23に当接させることで、キャップ本体36が装着された容器2側を計量カップ37の径方向に対して相対的に位置決めすることもできる。
なお、本実施形態では、凹曲面31の曲率半径は、キャップ本体36の周壁部8における開口端縁部11の外半径と同等の大きさL1となっているが、大きさL1以上であれば良い。更に、凹部32を画成する壁面の形状は、凹曲面でなくても良く、例えば凹部の縦断面視形状が矩形状であっても良い。この場合であっても、キャップ本体36と計量カップ37とを互いに少なくとも複数点で接触させることができる。
例えば、前記各実施形態では、凹曲面26、31が、キャップ本体6、36の周壁部8における開口端縁部11及び計量カップ7、37の周壁部17の外周面23のうちのいずれか一方に形成されているものとしたが、これに限られず、両方に設けられていても良い。この場合、内容物の計量カップ内への注入に際し、キャップ本体の周壁部における開口端縁部に形成された一方の凹曲面を、その全面に亘って計量カップの周壁部の外周面に面接触させつつ、計量カップの周壁部の外周面に形成された他方の凹曲面を、その全面に亘ってキャップ本体の周壁部における開口端縁部の外周面に面接触させることが可能となり、キャップ本体が装着された容器側と計量カップとの相対的な位置及び姿勢をより一層安定させることができる。
また、前記各実施形態では、注出口12は先鋭部14を有しているが先鋭部14は無くても構わない。
また、前記各実施形態では、キャップ本体6、36の周壁部8における開口端縁部11及び計量カップ7、37の周壁部17の外周面23は、それぞれの横断面視形状が円状である場合を例としたが、横断面視形状が多角形状であっても良い。
2 容器
3 口部
4 キャップ本体の底壁部
5 キャップ本体の注出筒
6、36 キャップ本体
7、37 計量カップ
8 キャップ本体の周壁部
11 キャップ本体の周壁部における開口端縁部
12 注出筒の注出口
13 スリット
14 先鋭部
17 計量カップの周壁部
23 計量カップの周壁部の外周面
26、31 凹曲面
27、32 凹部
L 計量カップの中心軸線
O キャップ軸(キャップ本体の中心軸線)
Claims (4)
- 有底筒状をなし、内容物を収容する容器の口部に装着されると共に、底壁部に前記内容物を注出する注出筒が立設されたキャップ本体と、
有頂筒状をなし、前記キャップ本体に着脱自在に装着された計量カップと、
を備える計量キャップであって、
前記キャップ本体の周壁部における開口端縁部及び前記計量カップの周壁部の外周面のうちの少なくとも一方には、その周壁部における中心軸線方向に沿った開口方向を向いて開口する凹部が形成され、
前記凹部を画成する壁面は、前記キャップ本体から前記計量カップを取り外して前記注出筒の注出口から計量カップ内に内容物を注入するときに、前記キャップ本体の周壁部における開口端縁部及び前記計量カップの周壁部の外周面のうちの他方にその径方向の外側から当接させられるように形成されていることを特徴とする計量キャップ。 - 請求項1に記載の計量キャップであって、
前記凹部を画成する壁面は、前記他方の外半径以上の曲率半径を有する凹曲面であることを特徴とする計量キャップ。 - 請求項1又は2に記載の計量キャップであって、
前記注出筒には、前記キャップ本体の中心軸線方向に延びるスリットが形成され、
前記注出口において前記中心軸線を径方向で挟んで前記スリットの反対側に位置する部分は、前記中心軸線方向の外側に向かうに従い径方向の外側に向けて張り出した先鋭部となっていることを特徴とする計量キャップ。 - 請求項3に記載の計量キャップであって、
前記凹部は、前記キャップ本体の周壁部の開口端縁部において周方向に沿って前記先鋭部と対応する位置に形成されていることを特徴とする計量キャップ。
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