JP6568341B2 - 中栓を有する注出容器 - Google Patents
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Description
なお例えば、キャップを口部から離脱させる前に、容器本体内の温度が上昇することで、容器本体の内圧が上昇していた場合には、口部内に溜まった内容物が、キャップを口部から離脱させた後に注出筒部から溢れ出すおそれがある。また例えば、キャップを口部から離脱させた後に、胴部を意図せずスクイズ変形させてしまった場合には、口部内に溜まった内容物が、注出筒部から噴き出すおそれがある。
本発明に係る注出容器は、スクイズ変形可能な胴部、前記胴部に連設された肩部、および前記肩部に立設された小径の口部を有するとともに、内容物が収容される有底筒状の容器本体と、容器軸方向に延びる注出筒部を有するとともに、前記口部に装着された中栓と、を備え、前記注出筒部は、前記口部に着脱可能に装着されるキャップにより開閉可能に閉塞される注出容器であって、前記中栓には、前記口部内に装着され、前記注出筒部を径方向の外側から囲繞して前記注出筒部との間に径方向の隙間が設けられた装着筒部が備えられ、前記隙間における容器軸方向の両側の開口のうちの一方は、塞がれておらず、径方向に貫通する連通口を備えない前記注出筒部の内径は、容器軸方向の全長にわたって同径であり、前記注出筒部において、容器軸方向に沿った底部側である下側に位置する下端面は、前記肩部の内面において前記口部の内周面に接続される接続部分の上端縁と下端縁との間に配置されている。
また、注出筒部の下端部が、肩部の接続部分と容器軸方向に同等の位置に配置されていて、接続部分から大きく下側にも離間していない。したがって、口部内に溜まっていた内容物が口部から落下しようとしたときに、この内容物が、注出筒部の外周面を伝って下降することで注出筒部の下端部を包み込んだままに維持する雫とならないように、内容物を落下させ易くすることができる。
以上より、キャップを口部から離脱させた後、内容物が、注出筒部の下端部内から注出筒部の内部に意図せず進入するのを抑制することが可能になり、内容物の意図しない流出を抑えることができる。
以上より、キャップを口部から離脱させた後、内容物が、注出筒部の下端部内から注出筒部の内部に意図せず進入するのを抑制することが可能になり、内容物の意図しない流出を抑えることができる。
図1に示すように、注出容器10は、内容物(内容液)が収容される容器本体11と、容器本体11に取り付けられた中栓12と、を備えている。注出容器10は、内容物として、例えばリキッドファンデーションや日焼け止め、乳液のような、注出前に注出容器10内で撹拌する粘性液体などを収容することができる。注出容器10の内容量は、例えば20〜25ml程度となっている。
装着筒部17は、容器本体11の口部15内に装着され、口部15に径方向の内側から嵌合されている。装着筒部17の上部は、口部15内に液密に嵌合されている。装着筒部17における容器軸O方向の中間部の外径は、上側から下側に向かうに従い漸次縮径している。装着筒部17の下部は、口部15との間に径方向の隙間が設けられている。この隙間は、周方向の全周にわたって延びている。
なお、前記キャップによる注出筒部18の閉塞の気密度が低い場合、内容物が口部15内に進入し易いことから、口部15内に液溜まりが形成され易くなる。また、本実施形態のように口部15が小径、つまり口部15の内径が15mm以下とされていたり、あるいは、内容物の表面張力が小さく内容物と口部15の内周面との濡れ性が低かったり、内容物の粘度が高かったりした場合にも、液溜まりが形成され易い。すなわち、口部15の内径が15mm以下であったり、内容物と口部15の内周面との濡れ性が低かったり、内容物の粘度が高かったりした場合、口部15から内容物が落下し難くなり、口部15内に液溜まりが形成され易くなる。
その後、注出容器10を、注出を所望する場所に向けて傾けるとともに、容器本体11の胴部13をスクイズ変形させ、容器本体11内の内容物を、中栓12の注出筒部18を通して注出する。
また、注出筒部18の下端部が、肩部14のテーパー部16と容器軸O方向に同等の位置に配置されていて、テーパー部16から大きく下側にも離間していない。したがって、口部15内に留まっていた内容物が口部15から落下しようとしたときに、この内容物が、注出筒部18の外周面を伝って下降することで注出筒部18の下端部を包み込んだままに維持する雫とならないように、内容物を落下させ易くすることができる。
以上より、前記キャップを口部15から離脱させた後、内容物が、注出筒部18の下端部内から注出筒部18の内部に意図せず進入するのを抑制することが可能になり、内容物の意図しない流出を抑えることができる。
以上より、前記キャップを口部15から離脱させた後、内容物が、注出筒部18の下端部内から注出筒部18の内部に意図せず進入するのを抑制することが可能になり、内容物の意図しない流出を抑えることができる。
この注出容器30では、連結部20が、注出筒部18および装着筒部17それぞれの下端部同士を、互いの全周にわたって連結する環状に形成されている。したがって、前記キャップによって注出筒部18が閉塞された状態で、注出容器30を容器軸O方向に振ったり倒立させたりしたときに、装着筒部17の下端部内から装着筒部17の内部に内容物が進入するのを、連結部20によって規制することができる。これにより、装着筒部17内に内容物が溜まるのを抑えることができる。
さらに前記実施形態では、装着筒部17が、容器本体11の口部15内に装着されているが、本発明はこれに限られない。例えば装着筒部17が、口部15に径方向の外側から装着されていてもよい。
また、肩部14の内面において口部15の内周面に接続される接続部分に、例えば容器本体11の射出成型時などに、肩部14に形成される肉だまりが配置されていてもよい。この場合、前記肉だまりによって、テーパー部16や前記直角部を構成することが可能である。
さらに前記実施形態では、口部15にはキャップが直接装着されるが、本発明はこれに限られない。例えば、口部15に前記キャップが中栓12を介して固定されていてもよく、口部15に前記キャップが間接的に装着されていてもよい。
第1検証試験および第2検証試験は、注出筒部18の下端部の容器軸O方向の位置についての検証試験であり、第3検証試験は、注出筒部18の内径についての検証試験である。
第1検証試験では、注出容器として、比較例1の注出容器と、実施例1〜4の注出容器と、の5つの注出容器を準備した。これらの5つの注出容器では、注出筒部18の下端部の容器軸O方向の位置を互いに異ならせ、それ以外の構成については、図1に示す第1実施形態に係る注出容器10と同様の構成を採用した。
なお、5つの注出容器において、注出筒部18の内径は1.5mmとした。また、容器本体11の口部15の開口端面から肩部14のテーパー部16の上端縁16aまでの容器軸O方向の距離を15mmとし、口部15の開口端面からテーパー部16の下端縁16bまでの容器軸O方向の距離を17mmとした。
実施例1では、注出筒部18の下端面18aの容器軸O方向の位置を、テーパー部16の上端縁16aの容器軸O方向の位置と一致させ、実施例2〜4では、注出筒部18の下端面18aの容器軸O方向の位置を、この順に、下側に向けて1mmずつ下げていった。つまり実施例2では、注出筒部18の下端面18aの容器軸O方向の位置を、テーパー部16の上下方向の中央部と一致させ、実施例3では、注出筒部18の下端面18aの容器軸O方向の位置を、テーパー部16の下端縁16bの容器軸O方向の位置と一致させた。また実施例4では、注出筒部18の下端面18aの容器軸O方向の位置を、テーパー部16の下端縁16bから1mm下側に向けて突出させた。
加温試験では、内容物が収容された注出容器を倒立姿勢にして、容器軸O方向に10回振って内容物を撹拌させた後、注出容器を正立姿勢とするとともに、容器本体11を両手で30秒温め、その後、前記キャップを口部15から離脱させ、注出筒部18から溢れ出る内容物の有無と、溢れた場合には溢れの程度と、を確認した。
加圧試験では、内容物が収容された注出容器を倒立姿勢にして、容器軸O方向に10回振って内容物を撹拌させた後、注出容器を正立姿勢とするとともに、万力で容器本体11の胴部13を短径方向に4mm縮径させ、その後、前記キャップを口部15から離脱させ、注出筒部18から噴き出す内容物の有無と、噴き出した場合には噴き出し量と、を確認した。
スクイズ試験では、内容物が収容された注出容器を倒立姿勢にして、容器軸O方向に10回振って内容物を撹拌させた後、注出容器を正立姿勢にして前記キャップを口部15から離脱させ、その後、胴部13をスクイズ変形させ、注出筒部18から噴き出す内容物の有無と、噴き出した場合には噴き出し量と、を確認した。
第2検証試験では、注出容器として、第1検証試験で用いた5つの注出容器のうち、比較例1、実施例1〜3の4つの注出容器を準備した。またこの検証試験では、実施例5および比較例2の2つの注出容器を新たに準備した。実施例5では、注出筒部18の下端面18aの容器軸O方向の位置を、テーパー部16の下端縁16bから2mm下側に向けて突出させた。比較例2では、注出筒部18の下端面18aの容器軸O方向の位置を、テーパー部16の下端縁16bから14mm下側に向けて突出させた。
またこの検証試験では、内容物として、第1検証試験で用いた6種類の内容物A〜Fのうち、内容物Bを準備した。
第2検証試験の結果を以下の表2に示す。なお表2では、比較例1、2および実施例1〜3、5を、注出筒部18の下端面18aが上側に位置するものから下側に位置するものの順に、左側から右側に向けて並べている。また表2では、上記3種類の試験の評価のみを記載している。評価基準は、第1検証試験と同様である。
これにより、注出筒部18の下端面18aが、容器軸O方向に沿ってテーパー部16の上端縁16aと下端縁16bとの間に配置されていなくても、テーパー部16から容器軸O方向に沿って一定の範囲内に位置しており、例えば、注出筒部18の下端面18aが、容器軸O方向に沿ってテーパー部16の下端縁16bよりも2mm程度、下側に位置する等、注出筒部18の下端部が、肩部14のテーパー部16と容器軸O方向に同等の位置に配置されていれば、前記キャップを口部15から離脱させた後、内容物の意図しない流出を抑制可能であることが確認された。
第3検証試験では、注出容器として、実施例6〜8の注出容器と、比較例3の注出容器と、の4つの注出容器を準備した。これらの4つの注出容器では、注出筒部18の内径を互いに異ならせ、それ以外の構成については、図1に示す第1実施形態に係る注出容器10と同様の構成を採用した。
またこの検証試験では、内容物として、第1検証試験で用いた6種類の内容物A〜Fを準備した。
第3検証試験の結果を以下の表3に示す。なお評価基準は、第1、第2検証試験と同様である。
11 容器本体
12 中栓
13 胴部
14 肩部
15 口部
16 テーパー部(接続部分)
17 装着筒部
17a 下端面
18 注出筒部
18a 下端面
O 容器軸
Claims (5)
- スクイズ変形可能な胴部、前記胴部に連設された肩部、および前記肩部に立設された小径の口部を有するとともに、内容物が収容される有底筒状の容器本体と、
容器軸方向に延びる注出筒部を有するとともに、前記口部に装着された中栓と、を備え、
前記注出筒部は、前記口部に着脱可能に装着されるキャップにより開閉可能に閉塞される注出容器であって、
前記中栓には、前記口部内に装着され、前記注出筒部を径方向の外側から囲繞して前記注出筒部との間に径方向の隙間が設けられた装着筒部が備えられ、
前記隙間における容器軸方向の両側の開口のうちの一方は、塞がれておらず、
径方向に貫通する連通口を備えない前記注出筒部の内径は、容器軸方向の全長にわたって同径であり、
前記注出筒部において、容器軸方向に沿った底部側である下側に位置する下端面は、前記肩部の内面において前記口部の内周面に接続される接続部分の上端縁と下端縁との間に配置されていることを特徴とする注出容器。 - 前記接続部分は、容器軸方向に沿った口部側である上側から下側に向かうに従い漸次拡径するテーパー部とされていることを特徴とする請求項1記載の注出容器。
- 前記注出筒部の下端部の内径は3.0mm未満であることを特徴とする請求項1または2に記載の注出容器。
- 前記装着筒部の下端面は、前記注出筒部の下端面と容器軸方向に同等の位置に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の注出容器。
- 前記中栓には、前記注出筒部と前記装着筒部とを連結する連結部が備えられ、
前記連結部は、前記注出筒部および前記装着筒部それぞれの下端部同士を、互いの全周にわたって連結する環状に形成されていることを特徴とする請求項4記載の注出容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014155298A JP6568341B2 (ja) | 2014-07-30 | 2014-07-30 | 中栓を有する注出容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014155298A JP6568341B2 (ja) | 2014-07-30 | 2014-07-30 | 中栓を有する注出容器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2016030649A JP2016030649A (ja) | 2016-03-07 |
JP6568341B2 true JP6568341B2 (ja) | 2019-08-28 |
Family
ID=55441269
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2014155298A Active JP6568341B2 (ja) | 2014-07-30 | 2014-07-30 | 中栓を有する注出容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (1)
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JP6785155B2 (ja) * | 2016-12-28 | 2020-11-18 | 株式会社吉野工業所 | 中栓を有する注出容器 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5556110Y2 (ja) * | 1973-01-26 | 1980-12-26 | ||
JPH0650362Y2 (ja) * | 1988-10-26 | 1994-12-21 | 株式会社吉野工業所 | 注出ノズル |
JP2004256149A (ja) * | 2003-02-26 | 2004-09-16 | Kanebo Ltd | 包装用容器および中栓 |
-
2014
- 2014-07-30 JP JP2014155298A patent/JP6568341B2/ja active Active
Also Published As
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