JP6497742B2 - 石炭灰処理方法及び石炭灰処理装置 - Google Patents
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Description
請求項1の発明では、特に、圧入ステップにて、管状体の振動により地盤内の管状体の先端周辺を液状化させてその箇所の強度を下げた状態で、その液状化された箇所にスラリー状石炭灰を管状体の先端ないしその近傍に開孔する圧入用孔から圧入して、その後、打撃ステップにて、管状体の先端部分により圧入箇所を打撃するので、地盤内の石炭灰の密度を高くすることができ、ひいては石炭灰の処分量を増加させることができる。また、乾灰をスラリー状にして使用することで、石炭灰の石炭灰処分場への持ち込み時の、石炭灰の飛散対策として湿灰とする工程が必要なく、しかも、乾灰の処分量の増加に寄与する。
請求項2の発明では、挿入ステップの際、管状体が軸周りに回転するので、管状体をスムーズに地盤内に挿入することができる。また、圧入ステップの際、管状体を回転させながらその先端からスラリー状石炭灰を地盤内に圧入するので、スラリー状石炭灰の注入圧を高圧しなくても、スラリー状石炭灰を管状体の先端周辺において局所的に、且つ略均一に圧入することができる。さらに、打撃ステップの際には、管状体を回転させつつ先端によりその圧入箇所を打撃するので、地盤内の密度を各均一に高めることができる。
請求項3の発明では、スラリー状石炭灰を地盤内に挿入された管状体の軸方向に沿って積層するようにして圧入することができる。
請求項4の発明では、打撃部による地盤への打撃により管状体を地盤内に挿入した後、ハンマーによりその先端の打撃部を振動させることで地盤内の打撃部周辺の箇所を液状化させて、圧送ポンプにより、その箇所にスラリー状石炭灰を、管状体内を経由して圧入用孔から圧送する。その後、管状体の打撃部により、液状化された地盤内に圧入されたスラリー状石炭灰を打撃する。その結果、地盤内の石炭灰の密度を高くすることができ、ひいては石炭灰の処分量を増加させることができる。
請求項5の発明では、管状体を地盤内に挿入する際には、管状体の回転によりスムーズに挿入することができる。また、管状体を回転させながらその打撃部の圧入用孔からスラリー状石炭灰を地盤内に圧入するので、スラリー状石炭灰を地盤内に局所的に、且つ略均一に圧入することができる。さらに、管状体を回転させつつ打撃部により圧入箇所を打撃するので、地盤内の密度を略均一に高めることができる。
請求項6の発明では、打撃部の外径は管状体の外径よりも大径であるので、管状体を地盤内に挿入すると、管状体の外壁面と削孔の内壁面との間に環状空間が現出して、その環状空間に管状体の打撃部から圧入したスラリー状石炭灰が入り込み上方に向かって逆流する状態が想定されるが、逆流規制板によりそのスラリー状石炭灰の上方への逆流を抑制して、最終的には、流出規制板によりそのスラリー状石炭灰の地上への流出を抑制することができる。
請求項7の発明では、管状体の地盤内への挿入後、管状体の外壁面と削孔の内壁面との間の環状空間を上方に逆流するスラリー状石炭灰に対して、フィルタにより水分の上方への移動を許容しつつ、石炭灰の上方への移動を抑制することができる。
請求項8の発明では、打撃部周辺の液状化される範囲を可能な限り大きくすることができる。
本発明に実施の形態に係る石炭灰処理装置1は、図1に示すように、石炭処分場の地盤内に挿入される管状体2と、該管状体2の上端に連結されるバイブロハンマー3と、管状体2及びバイブロハンマー3を支持するバックホウ4と、管状体2の下端に一体的に設けられる打撃部5(図2参照)と、石炭灰をスラリー状に生成するミキサー6と、ミキサー6内のスラリー状石炭灰を管状体2に圧送する圧送ポンプ7と、スラリー状石炭灰の圧入箇所から管状体2を経由して吸水する吸水ポンプ(図示略)とを備えている。なお、ミキサー6は第1配管8により圧送ポンプ7と連通している。圧送ポンプ7は第2配管9により管状体2内と連通している。
まず、混合ステップでは、火力発電所から廃棄される石炭灰及び海水をそれぞれ所定の混合比でミキサー6に投入して、ミキサー6によりこれらを撹拌混合してスラリー状石炭灰を生成する。石炭灰と海水との混合比(含水比)は、流動性等、様々な条件に対応して適宜決定される。この混合ステップでは、供給される石炭灰が乾灰であっても、湿灰であっても、ミキサー6により含水比が調整されたスラリー状石炭灰を生成する。なお、埋立処分のために予め含水比が調整されたスラリー状石炭灰が供給される場合には、混合ステップを省略する場合もある。
次に、管状体2を所定距離引き揚げた後、圧入ステップ(図7(e)及び(f))及び打撃ステップ(図7(g))が繰り返される。なお、図7(e)及び(f)は、図6(b)及び(c)と同じ圧入ステップが実施され、図7(g)は、図6(d)と同じ打撃ステップが実施される。
管状体2の内側管状体10が外側管状体11の下端(先端)から突出するように下方に連続して延びている。内側管状体10の下端開口(先端開口)は円錐状のヘッド部17により閉塞される。外側管状体11の下端部から内側管状体10の下端開口を塞ぐヘッド部17に至る範囲で、その周りに打撃部5が一体的に接続される。打撃部5の径方向中心は管状体2の径方向中心に対して偏心している。該打撃部5はその大径部20の外径が管状体2の外径より大径に形成される。大径部20の内には、複数の吸水孔23が周方向に沿って区画されて設けられる。各吸水孔23は、管状体2の内側管状体10と外側管状体11との間の環状空間12に連通している。該各吸水孔23には吸水フィルタ24がそれぞれ配置されている。
Claims (8)
- 石炭灰を石炭灰処分場の地盤へ埋設する石炭灰処理方法であって、
管状体を地盤内に挿入する挿入ステップと、
次に、前記管状体を振動させ地盤内の前記管状体の先端周辺を液状化させながら、スラリー状石炭灰を該管状体の内部を通じて前記管状体の先端ないしその近傍に開孔する圧入用孔から地盤内に圧入する圧入ステップと、
次に、前記管状体の先端部分により圧入箇所を打撃する打撃ステップと、
を含むことを特徴とする石炭灰処理方法。 - 前記挿入ステップ、前記圧入ステップ及び前記打撃ステップでは、前記管状体を軸周りに回転させることを特徴とする請求項1に記載の石炭灰処理方法。
- 前記打撃ステップの後、前記管状体を所定距離引き揚げて、前記圧入ステップ及び前記打撃ステップを繰り返すことを特徴とする請求項1または2に記載の石炭灰処理方法。
- 石炭灰を石炭灰処分場の地盤へ埋設する石炭灰処理装置であって、
石炭灰をスラリー状に生成するミキサーと、
該ミキサーに連通して、前記地盤内に挿入される管状体と、
前記管状体の先端部分に設けられ、前記管状体よりも大径の打撃部と、
前記ミキサーにより生成されるスラリー状石炭灰を前記管状体内に圧送する圧送ポンプと、
前記管状体の内部と連通するように前記管状体の先端ないしその近傍に形成され、前記管状体内からのスラリー状石炭灰を地盤内に圧入するための圧入用孔と、
前記打撃部への振動及び前記打撃部による地盤への打撃を付与し、前記打撃部の振動により地盤内の該打撃部周辺を液状化させるハンマーと、
を備えることを特徴とする石炭灰処理装置。 - 前記管状体は、軸周りに回転可能であることを特徴とする請求項4に記載の石炭灰処理装置。
- 前記打撃部より上方で前記管状体の周りに設けられ、石炭灰の上方への逆流を規制する逆流規制板と、
前記管状体の周りで地盤上に配置され、石炭灰の地上への流出を規制する流出規制板と、
を備えることを特徴とする請求項4または5に記載の石炭灰処理装置。 - 前記管状体の周りで、前記逆流規制板と前記流出規制板との間に設けられ、石炭灰の流通を規制するフィルタを備えることを特徴とする請求項6に記載の石炭灰処理装置。
- 前記打撃部の径方向中心は、前記管状体の径方向中心に対して偏心していることを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の石炭灰処理装置。
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JP2015147786A JP6497742B2 (ja) | 2015-07-27 | 2015-07-27 | 石炭灰処理方法及び石炭灰処理装置 |
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JP2015147786A JP6497742B2 (ja) | 2015-07-27 | 2015-07-27 | 石炭灰処理方法及び石炭灰処理装置 |
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