JP2006322190A - 場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理方法およびコンクリ−ト処理剤混入装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
例えば場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理に好適で、施工が容易で工費の低減と工期の短縮化を図れ、また余盛部の境界位置の管理を容易に行なえ、各種寸法の杭の杭頭処理に応じられるとともに、コンクリ−ト処理剤を精密に撹拌し、これを余盛コンクリ−トに一様に混入させて、良好な杭頭処理を行なえる、場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理方法およびコンクリ−ト処理剤混入装置を提供すること。
【解決手段】
場所打ちコンクリ−ト杭22のコンクリ−ト打設後、杭頭の余盛コンクリ−トの硬化前に、コンクリ−ト強度発現抑止剤13を混入させる場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理方法であること。
少なくとも杭頭と余盛部22との境界部に複数の噴射ノズル9aを配置する。
前記噴射ノズル9aから前記コンクリ−ト強度発現抑止剤13を噴出させる。
【選択図】図5
Description
本発明は、例えば場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理に好適で、施工が容易で工費の低減と工期の短縮化を図れ、また余盛部の境界位置の管理を容易に行なえ、各種寸法の杭の杭頭処理に応じられるとともに、コンクリ−ト処理剤を精密に撹拌し、これを余盛コンクリ−トに一様に混入させて、良好な杭頭処理を行なえるようにした、場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理方法およびコンクリ−ト処理剤混入装置に関する。
場所打ちコンクリ−ト杭は、現場に直接杭孔を掘削し、これに鉄筋かごを建て込み、通常は杭孔の泥水中にコンクリ−トを打設して施工される。前記施工による杭は、杭孔の掘削に機械を使用するが、振動や騒音が少ないため、市街地における中高層建築物の地業手段として、広く採用されている。
しかし、前記場所打ちコンクリ−ト杭は、杭頭部に土屑(スライム)を含む品質低下部を有するため、一般に50〜100cm余盛りし、この余盛部を杭の施工後に撤去する杭頭処理を要する。
前記杭頭処理は大別すると、余盛コンクリ−トが硬化した後に処理する方法と、余盛コンクリ−トが硬化する前に処理する方法とに分かれる。
このうち前者によるものとして、ブレ−カ等の重機を使用して杭頭部を破砕する方法や、静的膨張破砕剤を鉄筋かごにセットし、コンクリ−ト打設後、前記静的膨張破砕剤をコンクリ−ト中の水分と反応させて膨張圧を発現させ、この膨張圧によって硬化後の余盛コンクリ−トにクラックを発生させ、余盛部分の根切り時にクレ−ン等の重機を使用して吊り上げたり、小割りにして撤去する方法がある(例えば、特許文献1および2参照)。
前記杭頭処理は大別すると、余盛コンクリ−トが硬化した後に処理する方法と、余盛コンクリ−トが硬化する前に処理する方法とに分かれる。
このうち前者によるものとして、ブレ−カ等の重機を使用して杭頭部を破砕する方法や、静的膨張破砕剤を鉄筋かごにセットし、コンクリ−ト打設後、前記静的膨張破砕剤をコンクリ−ト中の水分と反応させて膨張圧を発現させ、この膨張圧によって硬化後の余盛コンクリ−トにクラックを発生させ、余盛部分の根切り時にクレ−ン等の重機を使用して吊り上げたり、小割りにして撤去する方法がある(例えば、特許文献1および2参照)。
しかし、ブレ−カ等の重機を使用して杭頭部を破砕する方法は、振動や騒音が大きく粉塵も発生して市街地での施工には採用し難く、また静的膨張破砕剤による方法は、静的膨張破砕剤の鉄筋かごへのセットや、クレ−ン等の重機による撤去作業を要して、工事が大掛かりになり、また工事中の振動や騒音が大きく市街地での施工には採用し得ない。
また、後者によるものとして、杭頭部のコンクリ−ト打設後、その硬化前に注入管を刺し込み、これにコンクリ−ト硬化遅延剤を注入して浸透させた後、杭頭部を殴打し振動させて撤去したり、杭頭部のコンクリ−ト打設後、その硬化前にバキュ−ム車によってコンクリ−トを吸引したり、前記コンクリ−ト打設後、直ちに圧縮空気を噴射し、余盛コンクリ−トを上部の泥水と混合撹拌して、コンクリ−ト中のセメント・ペ−ストを洗い流し、杭頭部のコンクリ−トのはつり作業を軽減し、振動や騒音を低減するようにしている(例えば、特許文献3参照)。
しかし、前記コンクリ−ト硬化遅延剤の注入法は、コンクリ−トの打設後、硬化遅延剤の供給ポンプの設置作業と、注入管の刺し込み作業を要して、作業が煩雑になるとともに、硬化遅延剤の浸透精度および注入効果に不安があった。
また、前記コンクリ−トの吸引法は、打設コンクリ−トの所定位置到達時と、その硬化前の二度に亘る吸引作業を要するため、それらの作業が煩雑で手間が掛かり、更に打設コンクリ−トの吹き飛ばし法は、硬化前のコンクリ−トが飛散し、それらの除去に手間が掛かり面倒である等の問題があった。
また、前記コンクリ−トの吸引法は、打設コンクリ−トの所定位置到達時と、その硬化前の二度に亘る吸引作業を要するため、それらの作業が煩雑で手間が掛かり、更に打設コンクリ−トの吹き飛ばし法は、硬化前のコンクリ−トが飛散し、それらの除去に手間が掛かり面倒である等の問題があった。
このような問題を解決するもの杭頭処理法として、杭の継手用スペ−スを形成する杭頭部にあふれ出た根固め液の除去を容易にするために、セメントの硬化強度を低下させる処理剤を注入し、これらを杭頭部に配置した攪拌機で攪拌し、杭頭部のコンクリ−トの強度発現を抑え、根固め液の固化後、これを容易に除去し得るようにしものがある(例えば、特許文献4参照)。
しかし、前記杭頭処理は、根固め液の撹拌に専用の攪拌機を要し、また攪拌機がコンクリ−ト杭の鉄筋と接触する惧れがあるため、頂部の鉄筋の内側に複数のガイドパイプの取り付けを要し、その分取り付けに手間が掛かり、工費が嵩むとともに、工期が長期化する等の問題があった。
本発明はこのような問題を解決し、例えば場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理に好適で、施工が容易で工費の低減と工期の短縮化を図れ、また余盛部の境界位置の管理を容易に行なえ、各種寸法の杭の杭頭処理に応じられるとともに、コンクリ−ト処理剤を精密に撹拌し、これを余盛コンクリ−トに一様に混入させて、良好な杭頭処理を行なえるようにした、場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理方法およびコンクリ−ト処理剤混入装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、場所打ちコンクリ−ト杭のコンクリ−ト打設後、杭頭の余盛コンクリ−トの硬化前に、コンクリ−ト強度発現抑止剤を混入させる場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理方法において、少なくとも杭頭と余盛部との境界部に複数の噴射ノズルを配置し、該噴射ノズルから前記コンクリ−ト強度発現抑止剤を噴出させ、従来のような撹拌機やその設置スペ−スの確保、および撹拌機と鉄筋かごとの接触防止手段の取り付けを要せず、施工が容易で工費の低減と工期の短縮化を図れ、また余盛部の境界位置の管理を容易に行なえ、各種寸法の杭の杭頭処理に応じられるとともに、コンクリ−ト処理剤の撹拌を促し、これを余盛コンクリ−トに一様に混入させて、良好な杭頭処理を行なえるようにしている。
請求項2の発明は、杭孔に建て込む鉄筋かごの杭頭と余盛部との境界位置に複数の噴射ノズルを配置し、従来の撹拌機による撹拌法を廃し、施工が容易で工費の低減と工期の短縮化を図るとともに、鉄筋かごの多様な配筋構造に応じられるようにしている。
請求項2の発明は、杭孔に建て込む鉄筋かごの杭頭と余盛部との境界位置に複数の噴射ノズルを配置し、従来の撹拌機による撹拌法を廃し、施工が容易で工費の低減と工期の短縮化を図るとともに、鉄筋かごの多様な配筋構造に応じられるようにしている。
請求項3の発明は、場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭の余盛コンクリ−トの硬化前に、コンクリ−ト強度発現抑止剤を混入させる場所打ちコンクリ−ト杭のコンクリ−ト処理剤混入装置において、少なくとも杭頭と余盛部との境界部に複数の噴射ノズルを配置し、該噴射ノズルから前記コンクリ−ト強度発現抑止剤を噴出可能にし、従来のような撹拌機やその設置スペ−スの確保、および撹拌機と鉄筋かごとの接触防止手段の取り付けを要せず、施工が容易で工費の低減と工期の短縮化を図れ、また余盛部の境界位置の管理を容易に行なえ、各種寸法の杭の杭頭処理に応じられるとともに、コンクリ−ト処理剤の撹拌を促し、これを余盛コンクリ−トに一様に混入させて、良好な杭頭処理を行なえるようにしている。
請求項4の発明は、杭孔に建て込む鉄筋かごの杭頭と余盛部との境界位置に複数の噴射ノズルを配置し、余盛部の境界位置の管理を容易に行なえ、各種寸法の杭の杭頭処理に応じられるようにしている。
請求項5の発明は、前記鉄筋かごの主筋の内側若しくは外側位置、または帯筋の内側若しくは外側位置に、複数の噴射ノズルを配置し、コンクリ−ト処理剤の一様な撹拌と、余盛コンクリ−トに対する一様な混入を実現し、良好な杭頭処理を行なえるようにしている
請求項5の発明は、前記鉄筋かごの主筋の内側若しくは外側位置、または帯筋の内側若しくは外側位置に、複数の噴射ノズルを配置し、コンクリ−ト処理剤の一様な撹拌と、余盛コンクリ−トに対する一様な混入を実現し、良好な杭頭処理を行なえるようにしている
請求項1の発明は、少なくとも杭頭と余盛部との境界部に複数の噴射ノズルを配置し、該噴射ノズルから前記コンクリ−ト強度発現抑止剤を噴出させるから、従来のような撹拌機やその設置スペ−スの確保、および撹拌機と鉄筋かごとの接触防止手段の取り付けを要せず、施工が容易で工費の低減と工期の短縮化を図れ、また余盛部の境界位置の管理を容易に行なえ、各種寸法の杭の杭頭処理に応じられるとともに、コンクリ−ト処理剤の撹拌を促し、これを余盛コンクリ−トに一様に混入させて、良好な杭頭処理を行なうことができる。
請求項2の発明は、杭孔に建て込む鉄筋かごの杭頭と余盛部との境界位置に複数の噴射ノズルを配置するから、従来の撹拌機による撹拌法を廃し、施工が容易で工費の低減と工期の短縮化を図れるとともに、鉄筋かごの多様な配筋構造に応じられる効果がある。
請求項2の発明は、杭孔に建て込む鉄筋かごの杭頭と余盛部との境界位置に複数の噴射ノズルを配置するから、従来の撹拌機による撹拌法を廃し、施工が容易で工費の低減と工期の短縮化を図れるとともに、鉄筋かごの多様な配筋構造に応じられる効果がある。
請求項3の発明は、少なくとも杭頭と余盛部との境界部に複数の噴射ノズルを配置し、該噴射ノズルから前記コンクリ−ト強度発現抑止剤を噴出可能にしたから、従来のような撹拌機やその設置スペ−スの確保、および撹拌機と鉄筋かごとの接触防止手段の取り付けを要せず、施工が容易で工費の低減と工期の短縮化を図れ、また余盛部の境界位置の管理を容易に行なえ、各種寸法の杭の杭頭処理に応じられるとともに、コンクリ−ト処理剤の撹拌を促し、これを余盛コンクリ−トに一様に混入させて、良好な杭頭処理を行なうことができる。
請求項4の発明は、杭孔に建て込む鉄筋かごの杭頭と余盛部との境界位置に複数の噴射ノズルを配置したから、余盛部の境界位置の管理を容易に行なえ、各種寸法の杭の杭頭処理に応じられる効果がある。
請求項5の発明は、前記鉄筋かごの主筋の内側若しくは外側位置、または帯筋の内側若しくは外側位置に、複数の噴射ノズルを配置したから、コンクリ−ト処理剤の一様な撹拌と、余盛コンクリ−トに対する一様な混入を実現し、良好な杭頭処理を行なうことができる。
請求項5の発明は、前記鉄筋かごの主筋の内側若しくは外側位置、または帯筋の内側若しくは外側位置に、複数の噴射ノズルを配置したから、コンクリ−ト処理剤の一様な撹拌と、余盛コンクリ−トに対する一様な混入を実現し、良好な杭頭処理を行なうことができる。
以下、本発明を市街地における場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理方法に適用した図示の実施形態について説明すると、図1乃至図6において1は地盤2を垂直に掘削した杭孔で、その所定深さまでケ−シングパイプ3が建て込まれ、該杭孔1に鉄筋かご4が建て込まれている。図中、5は杭孔1に収容されたベントナイト液で、杭孔掘進中の孔壁の崩落を防止するようにしている。
前記鉄筋かご4は図示のように、杭孔1内の円周方向に等角度位置に配置された複数の主筋6と、該主筋6を外周部を接続する環状の複数の帯筋7とで構成され、該帯筋7は杭孔1の内径よりも小径に形成されていて、前記鉄筋かご4の一端部に注入管8が環状に配置されている。
前記注入管8は金属管若しくは合成樹脂管で構成され、該管8が主筋6の内側に適宜手段で取り付けられていて、その高さ位置は少なくとも後述する余盛部の境界位置に配置されていて、その両側に噴射管9が接続されている。
前記注入管8は金属管若しくは合成樹脂管で構成され、該管8が主筋6の内側に適宜手段で取り付けられていて、その高さ位置は少なくとも後述する余盛部の境界位置に配置されていて、その両側に噴射管9が接続されている。
前記噴射管9は金属管若しくは合成樹脂管で略T字形状に形成され、その両端部に注入管8が接続され、その中央に噴射ノズル9aが内側に突設されていて、その噴口を放射方向若しくは放射斜め上向き方向に向けている。
したがって、注入管8の長さおよび個数を加減することによって、帯筋7の種々の形状寸法、換言すれば杭孔径に対応できる。
したがって、注入管8の長さおよび個数を加減することによって、帯筋7の種々の形状寸法、換言すれば杭孔径に対応できる。
この場合、注入管8と噴射管9とを一体成形することも可能で、そのようにすれば注入管8と噴射管9との面倒な接続作業から解消される。また、これらを余盛部の境界位置に単体で配置しているが、余盛部の上方に複数配置しても良く、そのようにすることで、コンクリ−ト強度発現抑止剤13とフレッシュコンクリ−ト17との一様な分布が促せる。
更に、注入管8および噴射管9を主筋6の所定位置の内側に配置しているが、外側に配置しても良く、また帯筋7の内側または外側に配置することも可能である。
更に、注入管8および噴射管9を主筋6の所定位置の内側に配置しているが、外側に配置しても良く、また帯筋7の内側または外側に配置することも可能である。
前記注入管8に導管10が接続され、該導管10は給液ポンプ11を介して処理剤収容タンク12に接続され、ていて、該タンク12にコンクリ−ト強度発現抑止剤13が収容されている。
実施形態ではコンクリ−ト強度発現抑止剤13として、糖類と発泡剤と増粘剤と水とを混合したもの、または高分子有機酸を使用し、その比重はコンクリ−トよりも軽いものを用いている。
実施形態ではコンクリ−ト強度発現抑止剤13として、糖類と発泡剤と増粘剤と水とを混合したもの、または高分子有機酸を使用し、その比重はコンクリ−トよりも軽いものを用いている。
前記糖類として、果糖、ブドウ糖、ショ糖、乳糖、グルコ−ゲン、デキストリン等を用い、発泡剤として、アルミニウム金属粉を用い、増粘剤としてセルロ−ス誘導体を用い、高分子有機酸として、リグニンスルホン酸、タンニン酸、フミン酸、グルコン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸等を用いている。
図中、14は鉄筋かご4の中央に設置されたコンクリ−ト打設用のトレミ−管で、その上部にプランジャ15が設けられ、ホッパ−16に送り込まれたフレッシュコンクリ−ト17を圧送可能にしている。
この他、図中18は杭頭部の余盛部、19は余盛部18上の養生用土砂、20は余盛部18周辺の開削部、21は余盛部18の撤去跡に構築した建築物基礎用のフ−チング、22はコンクリ−ト固化後の作製された場所打ちコンクリ−ト杭である。
この他、図中18は杭頭部の余盛部、19は余盛部18上の養生用土砂、20は余盛部18周辺の開削部、21は余盛部18の撤去跡に構築した建築物基礎用のフ−チング、22はコンクリ−ト固化後の作製された場所打ちコンクリ−ト杭である。
このように構成した場所打ちコンクリ−ト杭を作製する場合は、施工現場に例えばア−スドリル機を搬入し、該ア−スドリル機によって地盤2を垂直に掘削し、杭孔1を所定深さ掘削したところで、ケ−シングパイプ3を建て込む。
次に、杭孔1に孔壁崩壊防止用のベントナイト液5を入れ、ベントナイト液中で所定深さ掘削し、掘削作業を終了する。この状況は図6(a)のようである。
次に、杭孔1に孔壁崩壊防止用のベントナイト液5を入れ、ベントナイト液中で所定深さ掘削し、掘削作業を終了する。この状況は図6(a)のようである。
この後、前記ア−スドリル機を移動し、代わりに鉄筋かご4を杭孔1に吊り下げて建て込む。この状況は図6(b)のようで、鉄筋かご4の上端部に注入管8と噴射管9を配置すれば良く、従来のようにフレッシュコンクリ−トと低強度処理剤との専用の撹拌機や、該撹拌機と主筋との接触を防止するガイドパイプの設置を要しない。
前記鉄筋かご4は、複数の主筋6と帯筋7とを用いて、杭孔1の内径より小径で、かつ杭孔1の深さよりも若干短小に形成し、その上端部、すなわち余盛部18の基部位置に対応する主筋6の内側に注入管8を取り付け、該注入管8に噴射管9を接続し、その噴射ノズル9aを放射内方向に配置する。この状況は図2および図3、図6(a)のようである
そして、前記注入管8に導管10を接続し、該管10を地上に設置した給液ポンプ11と、処理剤収容タンク12とに接続する。
次に、鉄筋かご4の中央にトレミ−管14を建て込み、該管14にエア−ホ−ス(図示略)を挿入し、該エア−ホ−スに圧縮空気を送り込み、泥水中に気泡を発生させて、トレミ−管14内に泥水の上昇流を発生させ、これに杭底のスライムを巻き込ませてトレミ−管14内を上昇させ、該スライムを外部に排出する。
次に、鉄筋かご4の中央にトレミ−管14を建て込み、該管14にエア−ホ−ス(図示略)を挿入し、該エア−ホ−スに圧縮空気を送り込み、泥水中に気泡を発生させて、トレミ−管14内に泥水の上昇流を発生させ、これに杭底のスライムを巻き込ませてトレミ−管14内を上昇させ、該スライムを外部に排出する。
こうしてスライムを除去後、トレミ−管14の上部にプランジャ−15を取り付け、その上部にホッパ−16を設置する。この状況は図1のようである。
このような状況の下で、ホッパ−16にフレッシュコンクリ−ト17を流し込み、これをプランジャ−15で圧送し、トレミ−管14内の泥水と一緒に管端部から押し出す。
このようにすると、前記フレッシュコンクリ−ト17が泥水や残存スライムと入れ替わり、これらを押し上げてフレッシュコンクリ−ト17が上昇する。
この状況は図6(c)のようで、打設されたフレッシュコンクリ−ト17の水和反応が徐々に進行し、硬化が進行する。
このようにすると、前記フレッシュコンクリ−ト17が泥水や残存スライムと入れ替わり、これらを押し上げてフレッシュコンクリ−ト17が上昇する。
この状況は図6(c)のようで、打設されたフレッシュコンクリ−ト17の水和反応が徐々に進行し、硬化が進行する。
この後、フレッシュコンクリ−ト17の打設が続行され、コンクリ−トの天端部が所定位置上昇したところで、トレミ−管14を引き上げ、かつ取り外して、再度フレッシュコンクリ−ト17を打設する。
そして、コンクリ−トの天端部が注入管8の位置に到達したところで、給液ポンプ11を駆動し、処理剤収容タンク12内のコンクリ−ト強度発現抑止剤13を、導管10を介して注入管8および噴射管9へ導き、噴射ノズル9aから打設下のフレッシュコンクリ−ト17中へ噴出する。この状況は図5のようである。
そして、コンクリ−トの天端部が注入管8の位置に到達したところで、給液ポンプ11を駆動し、処理剤収容タンク12内のコンクリ−ト強度発現抑止剤13を、導管10を介して注入管8および噴射管9へ導き、噴射ノズル9aから打設下のフレッシュコンクリ−ト17中へ噴出する。この状況は図5のようである。
このようにすると、コンクリ−ト強度発現抑止剤13がフレッシュコンクリ−ト17中に勢い良く噴出して分散し、それらを撹拌して一様化する。
その際、前記抑止剤13の比重がコンクリ−トよりも小さいから、前記抑止剤13の分散と撹拌を増進し、一様な分布を促す。この場合、各噴射ノズル9aを斜め上向きに配置すれば、コンクリ−ト強度発現抑止剤13による渦流が形成され、前記分散と撹拌が一層増進する。
しかも、前記抑止剤13による撹拌は、噴射ノズル9aからの噴出で行なわれ、従来の撹拌機の回転スペ−スの確保を要しないから、例えば注入管8の内側に主筋6を配置する杭の施工にも応じられる。
その際、前記抑止剤13の比重がコンクリ−トよりも小さいから、前記抑止剤13の分散と撹拌を増進し、一様な分布を促す。この場合、各噴射ノズル9aを斜め上向きに配置すれば、コンクリ−ト強度発現抑止剤13による渦流が形成され、前記分散と撹拌が一層増進する。
しかも、前記抑止剤13による撹拌は、噴射ノズル9aからの噴出で行なわれ、従来の撹拌機の回転スペ−スの確保を要しないから、例えば注入管8の内側に主筋6を配置する杭の施工にも応じられる。
こうして、コンクリ−トの天端部が注入管8の位置より所定高さ位置に到達し、つまり余盛部18を所定高さ形成したところで、給液ポンプ11の駆動を停止し、コンクリ−ト強度発現抑止剤13の噴出を停止するとともに、フレッシュコンクリ−ト17の打ち込みを停止する。
この後、給液ポンプ11と処理剤収容タンク12を撤去し、余盛部18上の杭孔1内に養生用の土砂19を埋め戻し、所定期間、フレッシュコンクリ−ト17と余盛部18とを養生する。したがって、従来のようにガイドパイプや撹拌機を撤去する面倒がない。
前記余盛部18は、外部をフレッシュコンクリ−ト17で覆われ、その内部に注入管8と噴射管9とが埋め込まれている。この状況は図5(e)のようである。
前記余盛部18は、外部をフレッシュコンクリ−ト17で覆われ、その内部に注入管8と噴射管9とが埋め込まれている。この状況は図5(e)のようである。
前記養生期間、フレッシュコンクリ−ト17の硬化が進行して固化し、また余盛部18では強度発現抑止剤13が機能し、フレッシュコンクリ−ト17の硬化が抑制かつ遅延して、スコップで削れる程度の柔らかな硬化状態を維持する。
そこで、前記養生期間経過後、施工現場を開削し、その開削部20に余盛部18を表出させ、余盛部18をスコップ等の適宜手段で解体し撤去する。この状況は図5(f)のようである。
そこで、前記養生期間経過後、施工現場を開削し、その開削部20に余盛部18を表出させ、余盛部18をスコップ等の適宜手段で解体し撤去する。この状況は図5(f)のようである。
この場合、前記余盛部18は外部をフレッシュコンクリ−ト17で覆われているが、コンクリ−ト強度発現抑止剤13の撹拌による一様な分散効果によって、その全域が低強度ないし低硬度を維持し、スコップ等の適宜手段で容易に解体し撤去し得る。
したがって、ブレ−カ−等の重機による破砕やたがね等によるはつり作業を要することなく、また粉塵を発生することなく、容易かつ速やかに、しかも安全に行なえ、工期の短縮化と工費の低減を図れる。しかも、埋め込んだ注入管8と噴射管9とを回収できるから、それらの分別廃棄が可能になる。
したがって、ブレ−カ−等の重機による破砕やたがね等によるはつり作業を要することなく、また粉塵を発生することなく、容易かつ速やかに、しかも安全に行なえ、工期の短縮化と工費の低減を図れる。しかも、埋め込んだ注入管8と噴射管9とを回収できるから、それらの分別廃棄が可能になる。
前記余盛部18の撤去後の状況は図5(g)のようで、余盛部18の跡に主筋6が突出し、該主筋6を利用したフ−チング21の築造と、建築物の構築が可能になる。
このように本発明の場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理方法およびコンクリ−ト処理剤混入装置は、施工が容易で工費の低減と工期の短縮化を図れ、また余盛部の境界位置の管理を容易に行なえ、各種寸法の杭の杭頭処理に応じられるとともに、コンクリ−ト処理剤を精密に撹拌し、これを余盛コンクリ−トに一様に混入させて良好な杭頭処理を行なえ、例えば場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理に好適である。
1 杭孔
4 鉄筋かご
6 主筋
7 帯筋
9a 噴射ノズル
13 コンクリ−ト強度発現抑止剤
18 余盛部
22 場所打ちコンクリ−ト杭
4 鉄筋かご
6 主筋
7 帯筋
9a 噴射ノズル
13 コンクリ−ト強度発現抑止剤
18 余盛部
22 場所打ちコンクリ−ト杭
Claims (5)
- 場所打ちコンクリ−ト杭のコンクリ−ト打設後、杭頭の余盛コンクリ−トの硬化前に、コンクリ−ト強度発現抑止剤を混入させる場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理方法において、少なくとも杭頭と余盛部との境界部に複数の噴射ノズルを配置し、該噴射ノズルから前記コンクリ−ト強度発現抑止剤を噴出させることを特徴とする場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理方法。
- 杭孔に建て込む鉄筋かごの杭頭と余盛部との境界位置に複数の噴射ノズルを配置する請求項1記載の場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理方法。
- 場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭の余盛コンクリ−トの硬化前に、コンクリ−ト強度発現抑止剤を混入させる場所打ちコンクリ−ト杭のコンクリ−ト処理剤混入装置において、少なくとも杭頭と余盛部との境界部に複数の噴射ノズルを配置し、該噴射ノズルから前記コンクリ−ト強度発現抑止剤を噴出可能にしたことを特徴とする場所打ちコンクリ−ト杭のコンクリ−ト処理剤混入装置。
- 杭孔に建て込む鉄筋かごの杭頭と余盛部との境界位置に複数の噴射ノズルを配置した請求項3記載の場所打ちコンクリ−ト杭のコンクリ−ト処理剤混入装置。
- 前記鉄筋かごの主筋の内側若しくは外側位置、または帯筋の内側若しくは外側位置に、複数の噴射ノズルを配置した請求項3記載の場所打ちコンクリ−ト杭のコンクリ−ト処理剤混入装置。
Priority Applications (1)
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JP2005145414A JP2006322190A (ja) | 2005-05-18 | 2005-05-18 | 場所打ちコンクリ−ト杭の杭頭処理方法およびコンクリ−ト処理剤混入装置 |
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JP2018165431A (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-25 | 大成建設株式会社 | 場所打ち杭および基礎の構築方法 |
CN110565640A (zh) * | 2019-09-05 | 2019-12-13 | 中建八局第一建设有限公司 | 一种钻孔灌注桩桩头搅拌破碎装置 |
CN114875897A (zh) * | 2022-05-10 | 2022-08-09 | 中煤长江基础建设有限公司 | 一种带有护壁结构的反循环灌注桩施工装置 |
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2005
- 2005-05-18 JP JP2005145414A patent/JP2006322190A/ja not_active Withdrawn
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