JP6645098B2 - 既設杭の撤去方法 - Google Patents

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Description

本発明は、既設の建築物を支持する基礎杭を引き抜き、引き抜いた跡の地盤を復元するための、既設杭の撤去方法に関する。
地中に埋設されている既設杭を引き抜き、引き抜いた跡の地盤を復元する方法としては、例えば、特許文献1の従来技術に開示されているように、まず、先端にビットを備えた削孔ケーシングにて、削孔水を使用しながら既設杭周囲の地盤を削孔する。次に、削孔ケーシングが孔底まで達したところで削孔ケーシングを引き抜き、既設杭にワイヤを巻き付ける。その後、既設杭と地盤との隙間から流動化処理土を流し入れて、地盤の崩落を抑止しつつワイヤを利用して既設杭を引き上げ、既設杭を引き抜いた跡の杭孔を流動化処理土にて埋め戻す方法が知られている。
上記の方法により、既設杭を引き抜いた跡の杭孔を流動化処理土にて埋め戻すことはできるものの、削孔ケーシングを貫入する際に削孔水を使用していることから、流動化処理土が削孔水にて希釈されてしまうため、杭孔内で固化した流動化処理土の強度が必要強度に達しない場合が生じる。そこで、特許文献1では、既設杭周囲の地盤を削孔する際に、削孔水を用いる代わりに発泡水を用いて削孔を行うことで削孔に使用する水の量を少量に抑え、流動化処理土が希釈化される度合いを小さくし、流動化処理土に含まれるセメント系固化材の固化を促進している。
特開2012−122197号公報
しかし、削孔ケーシングによる削孔時に発泡水を使用した場合であっても、杭孔内には流動化処理土と比重の似通った、発泡水に削孔残土が混じった泥水が残留することから、この泥水が杭孔に供給された流動化処理土と混ざり合い、固化後の流動化処理土に配合設計時の目的に合致した強度が得られない場合が生じる。
また、既設杭と孔壁との隙間を利用して杭孔に流動化処理土を充填する方法では、充填むらが生じやすく、流動化処理土が杭孔内に十分行きわたらない、もしくは均一に固化されない等の不具合が生じる。加えて、杭孔内における流動化処理土の出来形管理を行う方法も確立されていない。さらに、流動化処理土は、既設杭と孔壁との隙間を流下する際に、孔壁の付着物を巻き込みやすく、杭孔に投下されるまでの間に、流動化処理土の品質に変状が生じやすい。
このような、品質管理および出来形管理が十分でない流動化処理土にて復元された地盤は、空隙が生じていたり、また、新たに構築する建築物を支持するための新設杭を構築するべく削孔作業を行うと、孔壁の崩落が生じるなどして、新設杭の施工に多大な支障をきたすこととなる。
一方で、既設杭が大口径杭もしくは杭長の長い杭の場合には、既設杭と孔壁との隙間から流動化処理土を流し入れつつ、既設杭を引き抜く工程に多大な作業時間を要する。このため、既設杭の引き抜き作業中に既設杭と孔壁との隙間にて流動化処理土の硬化が始まりやすく、流動化処理土が既設杭の引抜き作業の障害となりかねない。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、大口径もしくは長大な既設杭であっても引き抜き作業を容易に行うことができ、かつ、既設杭の引き抜き跡の地盤を、所望の強度を有する一様な地盤に復元することの可能な、既設杭の撤去方法を提供する。
かかる目的を達成するため本発明の既設杭の撤去方法は、地中に埋設されている既設杭と地盤との縁切りを、ケーシングと前記既設杭との隙間に安定液を供給しつつ前記ケーシングを地盤に貫入して行った後、安定液を供給しつつ前記既設杭を引き抜き、該既設杭を撤去した跡に形成された杭孔を前記安定液にて充填する第1の工程と、前記安定液を原位置にて深度方向に撹拌し、該安定液の比重を深度方向で均質にした後、泥水固化材を供給する第2の工程と、該泥水固化材と前記安定液を原位置にて深度方向に撹拌混合し、得られた混合物の比重を深度方向で均質にした後、養生して硬化させる第3の工程と、を備えることを特徴とする。
上述した本発明の既設杭の撤去方法によれば、既設杭と地盤との隙間に安定液を供給しつつ既設杭を引き抜くから、従来のような流動化処理土を供給する場合と比較して、引き抜き作業時の抵抗が生じにくく、スムーズに既設杭を引く抜くことが可能となる。また、既設杭が大口径杭もしくは長大な杭であったり、作業領域が低頭空にあり、既設杭の引き抜き作業に多大な作業時間を要する場合であっても、作業中に既設杭の周面で安定液が固化する事態も生じないため、引き抜き作業の障害となることがない。
本発明の既設杭の撤去方法は、前記第2の工程では、前記安定液を原位置にて深度方向に撹拌する前に、前記安定液で満たされた前記杭孔の孔壁に目荒らし工を施し、該杭孔を底浚いすることを特徴とする。
上述した本発明の既設杭の撤去方法によれば、既設杭を引き抜いた跡に形成された杭孔の孔壁に、目荒らし工を施すことから、後に安定液を泥水固化材により原位置固化することで構築される地中構造物である泥水固化柱は、その外周面が孔壁と確実に付着するため、地盤との馴染みを向上することが可能となる。
本発明によれば、既設杭と地盤との隙間に安定液を供給しつつ既設杭を引き抜くから、大口径もしくは長大な既設杭であっても、引き抜き作業を容易に行うことができ、かつ、既設杭の引き抜き跡に形成された杭孔は、既設杭の引き抜き時に使用した安定液を泥水固化工法にて原位置固化した泥水固化柱にて置換されるため、既設杭の引き抜き跡の地盤を、所望の強度を有する一様な地盤に復元することが可能となる。
本発明における既設杭を引き抜くための手順を示す図である(その1)。 本発明における既設杭を引き抜くための手順を示す図である(その2)。 本発明における既設杭を引き抜くための手順を示す図である(その3)。 本発明における既設杭を引き抜くための手順を示す図である(その4)。 本発明における地盤を復元するための手順を示す図である(その1)。 本発明における地盤を復元するための手順を示す図である(その2)。 本発明における地盤を復元するための手順を示す図である(その3)。
本発明の既設杭の撤去方法は、既設杭と地盤との隙間から安定液を供給しつつ既設杭を引き抜き、既設杭の引き抜いた跡の杭孔を安定液にて充填する。その後、この安定液を回収することなく泥水固化材を供給して原位置固化し、杭孔内を泥水固化柱にて置換することで、地盤を復元する方法である。
以下に、本発明の既設杭の撤去方法を、図1〜図7を参照しつつ説明する。
なお、既設杭4は、場所打ちコンクリート杭や鋼管杭、プレキャストコンクリート杭等、いずれの材質によるものであってもよい。
また、安定液5としては、地中削孔時の孔壁保護に一般に用いられるベントナイト安定液を採用しているが、その材料は、孔壁の崩落を防止でき、かつ泥水固化壁となりうる材料であれば、いずれを採用してもよい。泥水固化材24としては、セメント系固化材を採用するが、その材料は、上記の安定液5を固化して泥水固化壁25を構築できるものであれば、いずれを採用してもよい。
さらに、既設杭の撤去方法により復元した地盤は、いずれの用途に利用されるものであってもよいが、特に、建築物を建て替え、新たに建築物を構築する場合に適しており、なかでも、新たな建築物の基礎に、場所打ちコンクリート杭を構築する場合に好適な方法である。
既設杭の撤去方法は、地中に埋設されている既設杭4を引き抜き、既設杭4の引き抜いた跡の杭孔7を安定液5にて充填するための、前処理工程および第1の工程と、杭孔7内の安定液5を泥水固化材24にて原位置固化し、地盤を復元するための、第2〜第3の工程からなる。
まず、地中に埋設されている既設杭4を引き抜くための、前処理工程および第1の工程について、図1〜図4を参照して説明する。
<既設杭を引き抜く工程:前処理工程>
まず、図1(a)で示すように、既設杭4の杭頭に鉛直状に配置されるPC鋼棒10の下端部を複数埋設し、PC鋼棒10の上端部を地表面より上方まで突出させておく。次に、既設杭4より断面径の大きい深礎ライナープレート1を、地表において既設杭4と同心となるようにして位置決めした後、下端部が少なくとも既設杭4の杭頭高さより下方に到達するまで地中に貫入する。そして、既設杭4と深礎ライナープレート1の間を排土して排土空間を形成した後、地表面近傍に達する高さまで流動化処理土2を充填し、養生固化させる。
<既設杭を引き抜く工程:第1の工程>
流動化処理土2の固化を確認した後、既設杭4の軸部41の外周面に内周面が沿う程度の断面径を有し、下端部にビットを備えたケーシング3を、地表において既設杭4と同心となるようにして位置決めする。そして、図1(b)で示すように、下端部が少なくとも既設杭4の底面に達する深さまで地中に貫入し、既設杭4の外周面と、流動化処理土2および地盤との縁切りを行う。このとき、ケーシング3の上端部に送水パイプを備えたキャップ11を取り付け、送水パイプを介してケーシング3と既設杭4との隙間から安定液5を供給しつつケーシング3を貫入するとよい。
こうすると、供給された安定液5は、ケーシング3の内周面を伝って下端部まで達した後、ケーシング3の下端部近傍にて発生した掘削土砂を伴ってケーシング3の外周面を伝って上昇移動する。これにより、安定液5によって、ケーシング3を冷却しつつ排土作業を行えるため、掘削効率を大幅に向上することができる。
なお、本実施の形態では、ケーシング3の地中貫入に一般に広く用いられている全周回転掘削機9を用いて、ケーシング3を地中に回転圧入しているが、ケーシング3の貫入方法はいずれの手段によるものでもよい。また、安定液5の供給手段は、上記のキャップ11に限定されるものではなく、安定液5がケーシング3の内周面を伝うように供給できるものであれば、いずれの手段を採用してもよい。
ケーシング3の下端部が既設杭4の底面に達したところで回転圧入を停止してケーシング3からキャップ11を取り外し、図1(c)で示すように、既設杭4に取り付けたPC鋼棒10の上端部を全周回転掘削機9より上方に臨ませ、PC受け部材12を介してPC鋼棒10を全周回転掘削機9の上面に固定する。そして、全周回転掘削機9によるジャッキアップ機能によりPC鋼棒10を介して既設杭4を揚重し、既設杭4の底部と地盤との縁切りを行う。その後、図2(a)で示すように、PC鋼棒10と全周回転掘削機9との固定を解除し、全周回転掘削機9にて引き抜いたケーシング3をクレーンにて撤去した後、全周回転掘削機9も撤去する。
上記の工程にて、既設杭4の外周面と流動化処理土2および地盤との縁切り、および既設杭4の底面と地盤との縁切りを行った後、既設杭4の引き抜き作業を、いわゆる多滑車引抜工法にて行う。
まず、図2(b)で示すように、全周回転掘削機9が据え付けられていた位置に、クレーンのブーム先端に取り付けられた多滑車引抜機6をセットする。そして、あらかじめ地表面の高さ位置まで切断したPC鋼棒10の上部と多滑車引抜機6に備えられた引抜ワイヤ15とを連結し、杭頭が地表近傍に位置するまで既設杭4を引き上げる。このとき、送水パイプを介して既設杭4と流動化処理土2および地盤との隙間から安定液5を供給しつつ、既設杭4を引き上げる。こうすると、既設杭4の引き上げ跡に形成される杭孔7に安定液5が流下し貯留され、安定液5にて孔壁の崩落が防止される。
この後、既設杭4の杭頭上部で硬化した流動化処理土2を、地表にて破砕撤去した後、図2(c)で示すように、地表面上の既設杭4の周囲に既設杭4の荷重を支持可能な荷重受け架台13を据え付ける。そして、PC鋼棒10における杭頭近傍の高さ位置に荷重受け金具14を取り付け、荷重受け金具14を介してPC鋼棒10と荷重受け架台13を連結する。こうして、既設杭4の荷重を引抜ワイヤ15から荷重受け架台13に受け替えた後、PC鋼棒10における荷重受け金具14から上方部分を切断し撤去する。
次に、杭頭面からの突出量が短小になったPC鋼棒10に引抜ワイヤ15を再度付け替えて荷重受け架台13を撤去し、既設杭4の荷重を荷重受け架台13から引抜ワイヤ15に受け替えた後、図3(a)で示すように、多滑車引抜機6にて既設杭4を一定量引き上げる。ここでも、送水パイプを介して既設杭4と流動化処理土2および地盤との間の隙間から安定液5を供給しつつ、既設杭4を引き上げる。
この作業と同時に、PC鋼棒用荷重受け架台13に代えて地表面上の杭周りに、胴巻きワイヤ17の締結が可能な形状を有する、胴巻き用荷重受け架台16を据え付ける。そして、所定量引き上げ後の既設杭4における、胴巻き用荷重受け架台16の下方位置に胴巻きワイヤ17を取り付け、この胴巻きワイヤ17を胴巻き用荷重受け架台16に締結する。この後、PC鋼棒10から引抜ワイヤ15を取り外し、既設杭4における胴巻き用荷重受け架台16の上方位置に、この引抜ワイヤ15を胴巻きに取り付ける。
こうして、既設杭4を胴巻きワイヤ17および引抜ワイヤ15の両者で吊持した状態で、図3(b)で示すように、引抜ワイヤ15による胴巻き位置より上方の高さ位置にて、既設杭4を切断する。既設杭4の切断部分42をクレーンにて撤去した後、胴巻きワイヤ17を既設杭4から一旦取り外し、既設杭4の荷重を引抜ワイヤ15のみで支持させる。
以降、多滑車引抜機6にて引抜ワイヤ15が胴巻きされた既設杭4を一定量引き上げた後、既設杭4における胴巻き用荷重受け架台16の下方位置に胴巻きワイヤ17を取り付けるとともに、引抜ワイヤ15を既設杭4における胴巻き用荷重受け架台16の上方位置に付け替え、図3(c)で示すように、引抜ワイヤ15の胴巻き位置より上方の高さ位置にて既設杭4を切断し、クレーンにて切断部42を撤去後、胴巻きワイヤ17を既設杭4から一旦取り外す、という一連の作業を繰り返し、地中から既設杭4をすべて引き抜く。
最後に、多滑車引抜機6、胴巻き用荷重受け架台16および深礎ライナープレート1が撤去され、図4(a)で示すように、地盤における既設杭4が引き抜かれた跡は、杭孔7に安定液5が満たされた状態となる。
なお、本実施の形態では、既設杭4の杭長が長い場合を想定し、既設杭4を切断しながら引き抜いたが、必ずしもこれに限定されるものではなく、既設杭4の杭長が短小な場合には、既設杭4を切断することなく一度に引き抜いてもよい。
このように、安定液5を供給しつつ既設杭4を引き抜くことにより、既設杭4と地盤との隙間を介して杭孔7へ流動化処理土を供給する従来の方法と比較して、引き抜き作業時の抵抗が生じにくく、スムーズに既設杭4を引く抜くことが可能となる。
また、既設杭4が、断面径3mを超えるような大口径杭、または長さ20mを超えるような長大な杭であったり、作業領域が低頭空である等の理由により、上記のとおり、既設杭4を切断しながら撤去しなければならず、引き抜き作業に多大な作業時間を要する場合であっても、作業中に既設杭4の周面で安定液5が流動化処理土のように固化することがないため、引き抜き作業の障害となることがない。
さらに、従来の方法のように、作業領域内に流動土化処理土を製造するためのプラントを設ける必要がないため、作業領域を有効に活用することが可能になるとともに、コストを大幅に削減でき、また作業工程を低減することも可能となる。
次に、杭孔7内の安定液5を泥水固化材24にて原位置固化し、地盤を復元するための第2〜第3の工程を、第4図〜第7図を参照して説明する。
<地盤の復元工程:第2の工程>
図4(b)で示すように、孔底にたまったスライムを底浚い装置18にて除去する一次底浚いを行った上で、図4(c)で示すように、孔壁の壁面清掃を行いつつ目荒らし工を行って孔壁に凹凸8に形成した後、図5(a)で示すように、二次底浚いを行う。一次底浚いおよび二次底浚いに用いる底浚い装置18は、底浚いバケットやスライム吸引装置等、杭孔7の底部に沈殿した掘削残土及びスライムを清掃する機能を有する装置であれば、いずれを用いてもよい。
また、本実施の形態では、図4(c)で示すように、底浚い装置18に水平方向に出没自在な目荒らしカッタ19を備えている。したがって、底浚い装置18にて一次底浚いを行った後、一旦底浚い装置18を引き上げて目荒らしカッタ19を突出させた上で、再度底浚い装置18を杭孔7内に挿入し、下降させながら底浚い装置18の目荒らしカッタ19にて孔壁の目荒らし工を行う。なお、底浚い装置18は、一次底浚いおよび二次底浚いで異なる装置を採用してもよく、また、目荒らし工も底浚い装置18とは独立したカッタを用いて行ってもよい。
このように、既設杭4の引き抜き工程においてケーシング3を用いることにより平滑面に形成された杭孔7の孔壁に、目荒らし工を施して凹凸8を形成しておくことにより、後に安定液5を泥水固化材24により原位置固化することで構築される地中構造物である泥水固化柱26は、その外周面が孔壁と確実に付着するため、地盤との馴染みを向上することが可能となる。
次に、杭孔7内の深度方向で安定液5の比重を均一にするべく、図5(b)で示すように、杭孔7にエアブロー管20を挿入し、エア噴出部21が杭孔7の孔底近傍に配置されるよう位置決めをした上で、エアの噴出を開始し、安定液5のエアブロー撹拌を行う。エアの噴出位置は、孔底であって孔壁に近接する位置とし、上昇するエアが拡散することなく孔壁に沿って深度方向上方へ移動するように、移動方向を規制する。
これにより、図5(c)で示すように、孔底近傍に滞留している安定液5がエアとともに孔壁に沿って上昇し、また、孔口近傍の安定液5が杭孔7の中心近傍に沿って下降するような、安定液5全体に深度方向の循環流が生じて、安定液5を効率よく撹拌することが可能となる。なお、本実施の形態では、エアの噴出位置を孔底の四方に設けているが、杭孔7内の安定液5が均質に撹拌できれば、その数量はいずれでもよい。
上記の方法により、安定液5のエアブロー撹拌を所定時間行った後、孔底近傍の安定液5および孔口近傍の安定液5各々の比重を測定し、両者の比重が目標とする共通の安定液5の規定範囲内に収まっているか否かの確認を行い、比重の均質度合いを把握する。安定液5の比重測定は、図6(a)で示すように、安定液採取器22にて杭孔7から安定液5を採取し、比重計にて比重を測定する。
本実施の形態では、従来より安定液5の比重計測に用いられている方法にて比重を測定するが、必ずしもこれに限定されるものではなく、比重測定が可能な方法であればいずれの手段を採用してもよい。また、比重の測定箇所についても、必ずしも2カ所に限定されるものではなく、杭孔7の深度方向に異なる位置であれば、複数箇所に設定してもよい。
測定した安定液5の比重が、目標とする規定範囲内に収まらず、杭孔7の深度方向で均質とならない場合には、例えば、再度エアブロー管20による安定液5のエアブロー撹拌を行う、もしくは、新たに作液した安定液5を追加する、安定液5に一般に用いられる補助剤等を添加した新たな安定液5を追加するなどを行いつつエアブロー撹拌を行い、安定液5の比重が均質となるよう調整する。
このように、泥水固化材24を供給する前に、安定液5について比重の均質度合いを把握し、深度方向で均質となるよう調整しておくことにより、後に安定液5と泥水固化材24とを撹拌混合する際に、混合むらが生じることを抑制することが可能となる。また、孔壁にてエアの水平方向の移動を規制し、安定液5に深度方向の循環流を発生させるため、効率よく短時間で安定液5が均質となるよう撹拌することが可能となる。
安定液5の比重が深度方向で均質となったことが確認されたところで、図6(b)で示すように、泥水固化材24を供給する。泥水固化材24は、安定液5中のベントナイトの種類や濃度等を勘案し、最終的に構築される泥水固化柱26が、所望の性能(例えば、強度や透水性等)を満足するよう配合設計をしておく。そして、杭孔7内への投下はトレミー管23を用いることとし、トレミー管23を孔底から上方に引き上げつつ、泥水固化材24を供給する。本実施の形態では、孔内の体積に対して約20%が泥水固化材24となる量を供給したが、その供給量は、安定液5や泥水固化材の性状等に応じて適宜決定すればよい。
<地盤の復元工程:第3の工程>
この後、杭孔7内にて安定液5と泥水固化材24から混合物25を作成するべく、図6(c)で示すように、杭孔7に残置させておいたエアブロー管20からエアの噴出を開始し、安定液5と泥水固化材24とをエアにて撹拌混合する。安定液5と泥水固化材24との混合撹拌を所定時間行った後、図7(a)で示すように、孔底近傍の泥水固化材24と安定液5の混合液25および孔口近傍の混合物25各々の比重を測定し、両者の比重が目標とする共通の混合物25の規定範囲内に収まっているか否かの確認を行い、混合物25の比重の均質度合いを把握する。
なお、エアによる撹拌の方法および比重測定の方法は、いずれの方法にて行ってもよいが、本実施の形態では前述した安定液5の撹拌時と同様の方法にて行う。また、泥水固化材24と安定液5の混合物25の比重各々の測定結果が、目標とする共通の規定範囲内に収まらず、深度方向で均質とならない場合には、再度エアブロー管20による混合撹拌を行う。
比重の均質度合いを把握し、泥水固化材24と安定液5の混合物25の比重が、孔底近傍と孔口近傍とで均質となったことが確認されたところで、図7(b)で示すように、杭孔7内からエアブロー管20を撤去し、泥水固化材24と安定液5の混合物25を養生固化させ、泥水固化柱26を構築する。その後、図7(c)で示すように、杭孔7内における泥水固化柱26の上端面から地表面高さまでを掘削土砂等の充填物27にて埋め戻す。こうして、既設杭4が引き抜かれた跡地に形成された杭孔7が泥水固化柱26と充填物27により置換され、地盤が復元される。
このように、安定液5を杭孔7から回収することなく、原位置固化方式の泥水固化工法を用いて原位置固化することから、作業領域内に安定液5の回収プラントを設ける必要がないため、作業領域を有効に活用することが可能となる。
また、泥水固化材24と安定液5の混合物25について、比重の均質度合いを把握し、深度方向で均質とするため、原位置固化後の泥水固化柱26は、深度方向の強度が一様な地中構造物となり、既設杭4の引き抜き跡の地盤を、所望の強度を有する一様な地盤に復元することが可能となる。
こうして復元された地盤上に新たな建築物を構築するべく、新設杭として場所打ちコンクリートを構築する場合には、復元した地盤に対して削孔作業を行った後、この削孔内に鉄筋籠を挿入し、場所打ちコンクリートを打設する。
この場合においても、杭孔7を置換した泥水固化柱26は所望の強度を有する一様な地中構造物となっているため、従来の流動化処理度のような埋め戻し材にて埋め戻す場合と異なり、削孔が、既設杭4の埋設されていた領域と一部が重複したり、この領域より小径である場合であっても、削孔作業中に孔壁の崩落が生じたり、地盤中に空洞部が存在している等の不具合が生じることはない。したがって、新設杭の施工を安全に実施することが可能となり、新たな建築物の計画時には、既設杭4が存在していた領域等を避けることなく、新設杭の配置計画を立てることが可能となる。
本発明の既設杭の撤去方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施の形態では、安定液5に対して、ケーシング3を冷却可能で、かつケーシング3の掘削により発生した掘削土砂を地上に排土する機能、既設杭4と流動化処理土2および地盤との隙間を流下することが可能で、かつ既設杭4の引き抜き跡に形成された杭孔7の孔壁を保護する機能、および泥水固化材25とむらなく混合が可能で、原位置にて固化する機能、の3つの機能を満たすべく、安定液5の材料を選定し密度や比重、濃度を調整している。しかし、安定液5は、必ずしもこれに限定されるものでなく、施工段階に応じて、安定液用混和剤やベントナイト等の配合量を変更し、安定液5の密度や比重、濃度を適宜調整してもよい。
1 深礎ライナープレート
2 流動化処理土
3 ケーシング
4 既設杭
41 軸部
42 切断部分
43 杭主筋
5 安定液
6 多滑車
7 杭孔
8 凹凸
9 全周回転掘削機
10 PC鋼棒
11 キャップ
12 PC鋼棒受け部材
13 荷重受け架台
14 荷重受け金具
15 引抜ワイヤ
16 胴巻き用荷重受け架台
17 胴巻きワイヤ
18 底浚い装置
19 目荒らしカッタ
20 エアブロー管
21 エア噴出部
22 安定液採取器
23 トレミー管
24 泥水固化材
25 混合物
26 泥水固化柱
27 充填物

Claims (2)

  1. 地中に埋設されている既設杭と地盤との縁切りを、ケーシングと前記既設杭との隙間に安定液を供給しつつ前記ケーシングを地盤に貫入して行った後、安定液を供給しつつ前記既設杭を引き抜き、該既設杭を撤去した跡に形成された杭孔を前記安定液にて充填する第1の工程と、
    前記安定液を原位置にて深度方向に撹拌し、該安定液の比重を深度方向で均質にした後、泥水固化材を供給する第2の工程と、
    該泥水固化材と前記安定液を原位置にて深度方向に撹拌混合し、得られた混合物の比重を深度方向で均質にした後、養生して硬化させる第3の工程と、
    を備えることを特徴とする既設杭の撤去方法。
  2. 請求項1に記載の既設杭の撤去方法において、
    前記第2の工程では、前記安定液を原位置にて深度方向に撹拌する前に、前記安定液で満たされた前記杭孔の孔壁に目荒らし工を施し、該杭孔を底浚いすることを特徴とする既設杭の撤去方法。
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