JP6496513B2 - 容積型圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、チャンバ軸を垂直方向とする円筒缶状チャンバを有し、圧縮部で昇圧した作動流体を一旦チャンバ内空間へ機内吐出させて作動流体中の油を分離した後、作動流体を円筒缶状チャンバの上フタ側から圧縮機外部へ機外吐出するとともに、分離した油をチャンバ内空間の貯油部へ返油する容積型圧縮機に関し、特に、機外吐出する作動流体中の油含有率(以後、オイルレートと称する)を低減する容積型圧縮機に関する。
通常の容積型圧縮機は、圧縮部で形成される圧縮室のシール性向上のため、圧縮室へ油を供給する。この油は、作動流体とともに圧縮部から機内吐出される。この機内吐出した作動流体をそのまま機外吐出させると、圧縮機内の油が減少して圧縮室への油供給不足の危険性が高まる。また、多くの場合、圧縮機内の油は軸受に代表される摺動部の潤滑剤の役割も担うため、潤滑不良の危険性も高まる。さらに、機外吐出させた作動流体を使用する機器(例えば、熱交換器など)にとって、多くの場合、作動流体に含有する油は性能低下を起こす。このため、オイルレートを低減すること自体が必要となる。以上より、機内吐出から機外吐出へ至る作動流体の経路(以後、機内吐出経路と称する)に作動流体内の油ミストを分離して作動流体の油含有率を下げる油分離手段を設ける必要がある。
従来の容積型圧縮機では、特許文献1で開示されたスクロール圧縮機のように、圧縮部(圧縮機構部)で軸方向に仕切られた円筒缶状チャンバ(密閉容器)の内部空間のうちで円筒缶状チャンバ(密閉容器)のチャンバ上フタ部の中央(軸心)に機外吐出部(吐出経路)を設けた圧縮部上部空間(第1室)に、作動流体が吹き出る方向を調整した機内吐出部(放出流路)を設けている。この機内吐出部(放出流路)の吹き出し方向は、円筒缶状チャンバ(密閉容器)の軸心に対して円周方向の回転力を作動流体へ付与するように調整されている。これにより、機内吐出部(放出流路)から吹き出た作動流体は、チャンバ円筒部の内周面(今後、円筒内周面と称する)に沿って旋回流を起こす。油ミストは、作動流体よりも密度が桁違いに大きいため、同一質量の作動流体と比較すれば、表面積は桁違いに小さくなる。よって、両者に働く遠心力は同一であっても、表面に働く運動を妨げる向きの粘性力等の大きさが、作動流体よりも極めて小さくなる。これより、油ミストの大部分は、遠心力によって円筒内周面に接近後付着して油滴を形成し、さらに油滴が結合して油膜が形成される。この結果、作動流体内の油含有率が低減する。このように、機内吐出経路上の作動流体に対し、内周面に沿わせて旋回流を起こす方法によって内周面へ作動流体内の油を付着分離させる油遠心分離作用を施し、機内吐出経路の最後である機外吐出部(吐出経路)での作動流体中の油含有率であるオイルレートを低減していた。
特開平7−189940号公報
特許文献1で開示される従来の容積型圧縮機(スクロール圧縮機)には、オイルレート低減策として、油遠心分離作用を用いた前記手段が明示されている。ところが、特許文献1のスクロール圧縮機には、他に2つのオイルレート低減策が暗黙のうちに実施されている。
その一つが、機外吐出部をチャンバ内空間の最上部となるチャンバ上フタ部に設置したことである。油ミストを含む作動流体に強い流れが無い場合、油ミストの密度が作動流体よりも桁違いに大きいため、油に作用する重力に比べて作動流体から受ける浮力は小さくなり、油ミストは沈降する。このような油沈降分離作用によって、油ミストを含む作動流体は上部へいくほど油含有率が低下するため、機外吐出部をチャンバ内空間の最上部となるチャンバ上フタ部に設置することは、オイルレート低減策の一つとみなすことができる。
さらにもう一つのオイルレート暗黙低減策が、前記した旋回流を起こす内周面を外側を外気にさらされた円筒内周面としたことである。外側を外気にさらされたチャンバ円筒部は、遠心分離作用で円筒内周面に付着した油滴を冷却する。冷却された油滴は油粘度が増大する(但し、作動流体を溶解しやすい油種である場合、油温が低下すると作動流体の溶解量は通常増加する。作動流体の溶解量が増加すると通常油の粘度は低下するから、この点からみれば、油温低下で油の粘度は低下する。しかし、油温が低下しても作動流体が油に溶解するには時間がかかるため、作動流体が油に溶解することで粘度低下が生じ始めた時は、既に円筒内周面から滴下した後となる。よって、作動流体の溶解による粘度低下は無視できる。)。一方、円筒内周面に付着した油滴や油膜付近には、油ミストを含む作動流体の旋回流がある。つまり、油ミストは円筒内周面に付着した油滴をかすめるように流れ、徐々に遠心力によって油滴に接近後接触し、最終的に一体化する。このとき、運動量保存則に則って、一体化前の油ミストが有する周方向の速度成分に応じて、一体化した油滴内に周方向の速度勾配が生じる。速度勾配が生じると、それに比例して、速度勾配を減少させて一体化を促進させ再ミスト化を抑制する向きの剪断応力である粘性応力が発生する。その速度勾配と剪断応力の比例係数が粘度である。よって、油の粘度増大によって油ミストの油滴への吸着が促進される。このような油吸着分離作用によって、油遠心分離作用で円筒内周面に付着した油滴が冷却されて粘度増大が生じるため、円筒内周面で旋回流を起こすことは、もう一つのオイルレート暗黙低減策とみなすことができる。
以上より、特許文献1は、明示されている油遠心分離作用とともに、油沈降分離作用と油吸着分離作用も用いてオイルレートの低減を図っているが、これら3つの作用を起こす具体的手段の組み合わせ方に配慮が不足し、次に示すような各々の作用が打ち消し合ってしまう問題については考慮されていなかった。
油遠心分離作用と油吸着分離作用を起こす円筒内周面を機外吐出部を設置するチャンバ上フタ部まで延長したため、作動流体は円筒内周面に沿って螺旋状に上昇する上昇螺旋流となる。よって、油遠心分離作用による円筒内周面への油付着が広範囲に生じ、付着した油滴は油膜形成まで至らずに油膜切れ部が分散した穴開き状油膜か、薄い油膜しか形成できなくなる。本来、油膜は断熱性を有するが、前記した通り、その油膜が穴開き化または薄膜化するため、油吸着作用を起こすチャンバ円筒部の冷却は油ではなく作動流体に対して行われてしまう。この結果、作動流体の密度が増大して円筒内周面付近に下降流を起こしてしまい、上昇旋回流を乱して油遠心分離作用を損なうという問題が生じた。さらに、機外吐出部を設置するチャンバ上フタ部付近まで旋回流が生じる結果、機内吐出経路の全域で作動流体の流速が大きくなり、油沈降分離作用を損なうという問題も生じた。
本発明は、油遠心分離作用と油沈降分離作用と油吸着分離作用を互いの作用効果を阻害せずに全て取り込むとともに他の油分離作用も活用する油分離手段でオイルレート低減を実現する容積型圧縮機の提供を目的とする。
このような課題を解決するために、本発明は、吸込流路によって外部から導入した低圧の作動流体を圧縮する圧縮室を備える圧縮部と、
前記圧縮部を取り囲むチャンバ内空間を形成する垂直方向の軸であるチャンバ軸を有するチャンバ円筒部とチャンバ上フタ部とチャンバ下フタ部からなる円筒缶状チャンバと、
前記圧縮部で昇圧した作動流体を前記チャンバ内空間へ機内吐出させる機内吐出部と、
前記チャンバ上フタ部に固定配置され前記チャンバ内空間と圧縮機外部を連通して昇圧した作動流体を機外吐出する機外吐出部と、
前記チャンバ内空間の下部側に設ける貯油部と、
前記貯油部から前記圧縮室へ油を供給する圧縮室給油路と、
からなる容積型圧縮機において、
前記機内吐出部から前記機外吐出部へ至る作動流体の経路である機内吐出経路中に少なくとも外円筒壁と上円筒壁で囲まれた円柱空間と、前記円柱空間に接続する下流側に前記機外吐出部を設ける機外吐出隣接空間を設け、前記上円筒壁を前記外円筒壁から前記チャンバ軸側へ向けて突出する旋回上部仕切りとし、前記外円筒壁の少なくとも一部を前記チャンバ円筒部で構成し、前記円柱空間への作動流体流入路である旋回流入路を前記円柱空間に流入する作動流体が旋回流を起こすべく前記チャンバ軸に対して周方向成分を有する方向に設け、前記円柱空間からの作動流体流出路でありかつ前記機外吐出隣接空間への流入路でもある旋回流出路を前記旋回上部仕切りの前記チャンバ軸寄りに設け、前記円柱空間を前記チャンバ軸の周囲に内円筒壁を設けて径方向を前記内円筒壁と前記外円筒壁で挟まれた円環空間とし、前記旋回流入路は前記内円筒壁に設けられた溝とするものである。
本発明により、油遠心分離作用と油沈降分離作用と油吸着分離作用が有するオイルレート低減効果を打ち消しあうことなく、個々の効果を最大限に発揮できるようになるため、コンパクトな構造でありながら、オイルレート低減が可能となる容積型圧縮機を実現できる。
これによって、圧縮室のシール性を安定的に向上できるため、高効率の容積型圧縮機を実現できるという効果がある。さらに、軸受等の摺動部への安定給油を実現して潤滑不良の危険性を回避できるため、信頼性の高い容積型圧縮機を実現できるという効果がある。そしてさらに、機外吐出した作動流体を使用する機器(例えば、熱交換器など)の高性能化も実現できるという効果がある。
実施例1に係るスクロール圧縮機の縦断面図。 実施例1に係るスクロール圧縮機の図1のS部である圧縮部上部のチャンバ内空間付近の拡大縦断面図。 実施例1に係るスクロール圧縮機の図2のA−A横断面図。 実施例1に係るスクロール圧縮機の図2のB−B横断 実施例1に係るスクロール圧縮機の図1のT部である圧縮部直下部のチャンバ内空間付近の拡大縦断面図。 実施例2に係るスクロール圧縮機の図1のT部である圧縮部直下部のチャンバ内空間付近の拡大縦断面図。 実施例3に係るスクロール圧縮機の図1のT部である圧縮部直下部のチャンバ内空間付近の拡大縦断面図。 実施例4に係るスクロール圧縮機の図1のS部である圧縮部上部のチャンバ内空間付近の拡大縦断面図。 実施例4に係るスクロール圧縮機の図8のB−B横断面図。
以下、本発明を容積型圧縮機の一形式であるスクロール圧縮機1に適用した実施例について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。ここで、機内吐出部にあたる固定スクロール2の吐出穴2dは、圧縮部上面である固定スクロール2の鏡板(固定鏡板2a)の上面に開口し、上方へ向けて機内吐出するため上方機内吐出部となっている。つまり、圧縮部は上方機内吐出圧縮部となる実施例である。
実施例1のスクロール圧縮機1を、図1乃至図5を用いて説明する。図1はスクロール圧縮機1の縦断面図であり、図2は図1の圧縮部上部のチャンバ内空間付近(S部)の拡大縦断面図、図3は図2のA−A横断面図、図4は図2のB−B横断面図、図5は図1の圧縮部直下部のチャンバ内空間付近(T部)の拡大縦断面図である。ここで、図3や図4においては説明の理解を優先し、説明に不要な部分(ねじの頭など)は省略してある。なお、スクロール圧縮機1の直径は、10mmから1000mm程度である。
まず、スクロール圧縮機1の全体構成を主に図1を用いて説明する。スクロール圧縮機1は、主として、固定スクロール2と旋回スクロール3とフレーム4とオルダムリング5およびそれらへの付随物を構成要素とする圧縮部とその圧縮部下部から突き出たクランク軸6とモータ7を、チャンバ8で密閉した形態となっている。この結果、チャンバ8の内部には、前記したおもな構成要素を取り囲むチャンバ内空間が形成される。ここで、チャンバ8は、側面を形成するチャンバ円筒部8aとその上下を塞ぐチャンバ上フタ部8bおよびチャンバ下フタ部8cからなる円筒缶状であって、その中心軸であるチャンバ軸は垂直である。
このうち旋回スクロール3は、図2で示すように旋回鏡板3aの上面に旋回ラップ3bが立設され、背面の旋回軸受23にクランク軸6の偏心部であるピン部6aが挿入される。旋回スクロール3は、フレーム4に固定配置される主軸受24で回転支持されるクランク軸6が回転することにより、旋回運動するようになっている。
一方、固定スクロール2は、図2で示すように固定鏡板2aの下面側に固定ラップ2bが立設され、さらに固定ラップ2bの周囲に固定台板2qが配置されている。これら固定ラップ2bと前述の旋回ラップ3bを噛合わせ、両者間に圧縮室100が形成される。
また、固定スクロール2には、吸込口2sが設けられ、そこにはスクロール圧縮機1の外部から作動流体を固定スクロール2へ導入する吸込パイプ50が圧入され、逆止弁21が吸込パイプ50の下部に設けられている(図2参照)。それは、スクロール圧縮機1の停止直後の作動流体の逆流を防止するためである。そして、固定スクロール2の中央付近には、吐出穴2dが形成されている。
さらに、固定スクロール2には、吐出穴2dの周囲に、圧縮室100と後で詳細に説明する噴出室120を繋ぐため固定鏡板2aを貫通するバイパス穴2eが形成されている(図2参照)。そして、バイパス穴2eには、圧縮室100から噴出室120への一方向流れだけを許すバイパス弁22が設けられる(図2参照)。また、固定台板2qの下面に設ける周囲溝2pと圧縮室100を繋ぎ、その途中に背圧弁26を有したコの字型の背圧弁流路2gが形成されている。
以上のような構成を有する固定スクロール2は、オルダムリング5とクランク軸6をフレーム4に装着したうえで、固定台板2qの外辺部をフレーム4にフレームねじ53で固定する。これによって、旋回スクロール3の背面(旋回スクロール3とフレーム4との間)に背圧室110が形成される。そして、オルダムリング5は、旋回スクロール3の自転運動を防止するため、フレーム4と旋回スクロール3の間に配置される。これにより、圧縮部が形成される。
クランク軸6には、縦に貫通する給油穴6bが形成され、下端には、給油パイプ6xが圧入されている。
副軸受25は、ボール25aとチャンバ円筒部8aに溶接などで固定された下フレーム35へ固定配置されたボールホルダ25bからなり、クランク軸6がたわんでも片当りが生じない構成となっている。ここで、下フレーム35には圧縮部から流下してくる油を下部へ落とすための下フレーム油穴35aが開けられている。
モータ7は、クランク軸6に固定されたロータ7aと、チャンバ円筒部8aに焼き嵌めまたは圧入または溶接したステータ7bとモータ巻線7cさらにモータ巻線7cとステータ7bの絶縁を確保するための上インシュレータ7d1と下インシュレータ7d2とモータ線7eで構成される。そして、モータ線7eをチャンバ上フタ8bに固定配置されるハーメチック端子70に接続し(図2参照)、外部からモータ7へ電力を供給する。また、ロータ7aには、回転バランスを取るためのバランス80およびカウンタバランス82が固定配置されている。さらに、ステータ7aの外周面には複数のカット部7b1が設けられており、油の流下する通路となる。
前記した圧縮部は、図2で示すように、油が流下可能な狭い外周隙間220を全周にわたって保持しつつチャンバ円筒部8aへタック溶接57で固定配置される。また、上チャンバ8bには、ハーメチック端子220と固定スクロール2に圧入してある吸込パイプ50、吐出パイプ55が固定配置される。さらに、チャンバ8の内部には、組立ての適当な段階で油を封入する。これにより、チャンバ内空間の底部に貯油部105を形成する。
次に、スクロール圧縮機1の一般的な作動流体の流れを主に図1を用いて説明する。クランク軸6をモータ7で回転させて旋回スクロール3を旋回運動させ、旋回スクロール3と固定スクロール2との間に圧縮室100を形成する。これにつれて、作動流体は、吸込パイプ50から吸込口2sを経由して圧縮室100へ流入する。後述するが、この圧縮室100には、貯油部と圧縮室を繋ぐ圧縮室給油路が設置され、供給された油によって圧縮室100のシール性が向上する。この後、作動流体は、圧縮室100へ供給した油を伴いながら、圧縮室100の容積縮小に伴って圧縮され昇圧する。その後、作動流体は圧縮部の上面である固定スクロール2の上面にある吐出穴2dやバイパス穴2eから上方へ向けてチャンバ内空間へ吐出する。つまり、吐出穴2dやバイパス穴2eは上方機内吐出部である。この結果、チャンバ内空間全域が吐出圧となる。最後に、作動流体は、機外吐出部である吐出パイプ55から圧縮機外部へ機外吐出する。この機内吐出部から機外吐出部へ至る機内吐出経路には、圧縮室給油で作動流体に供給された油を貯油部105へ戻すため、油遠心分離作用、油沈降分離作用、油吸着分離作用を用いた後述する油分離手段を設ける。
次に、油の流れを説明する。貯油部105の油は、吐出圧(チャンバ8の内部の圧力)と背圧(背圧室110の内部の圧力)の差圧により、貯油部105から、給油パイプ6x、クランク軸6内の給油穴6bを通って旋回軸受23と主軸受24を潤滑した後、背圧室110へ流入する。ここで、ピン部6aの上部の旋回軸受室115の圧力は吐出圧となり、旋回スクロール3を固定スクロール2へ付勢する役目を担う。また、副軸受25へは給油穴6bから遠心力によって給油するようになっている。ここで、背圧室110へ流入する前の油の圧力は吐出圧であるため、その油の流入によって背圧が昇圧する。また、油には作動流体が必ず溶け込んでいる(多くの場合、質量濃度は10%以上)ため、背圧室110へ流入したことによる減圧によって、作動流体が油中から急激にガス化(発泡)する。作動流体はガス化によって体積が増大するため、背圧室110内の油は、細かい油滴がガス化した作動流体内に浮遊するミスト状態となる。このようにして背圧室110全域に分散した油ミストは、オルダムリング5の潤滑を行なう。この後、油の大半は途中に背圧弁26を設けた背圧弁流路2gを通り、圧縮室100へ流入する。一方、背圧室110へ流入した油の一部は、固定台板2qと旋回鏡板3aの微小な隙間を通って、圧縮室100へ至る前段階(閉じ込み完了前)の吸込室へ流入する。また、積極的に吸込室へ給油する手段を設ける場合もある。この吸込室へ流入する油を適量に制御することで、吸込室のシール性向上効果による体積効率向上が生じ、圧縮機効率が向上するという効果を発揮する。以上のように、油は、貯油部105から旋回軸受23や主軸受24を通って一旦背圧室110に流入し、さらに背圧弁流路2gや吸込室への給油路から吸込室を経由して圧縮室100へ流入する。そして、その油は圧縮室100のシール性向上の役割を担う。つまり、この貯油部105から圧縮室100へ連なる油経路が圧縮室油給油路となっている。また、背圧弁流路2gに設ける背圧弁26は弁板を圧縮ばねで弁座に押し付けた構造を有する。これにより、背圧は背圧弁流路2gが連通する圧縮室100(連通圧縮室100‘)の圧力よりも概略一定値だけ高い圧力に制御される。そして、前記の概略一定値(背圧−連通圧縮室100’の平均圧力)は、前記圧縮はねの圧縮量を調整して設定することができる。この背圧と旋回軸受室115の吐出圧によって、旋回スクロール3を固定スクロール2へ付勢させる。これにより、ラップ先端面と鏡板間隙間を狭めて圧縮室100の内部漏れを抑制し、圧縮機効率を向上させる。この後の油は、作動流体と混ざって作動流体の流れに載って吐出穴2dやバイパス穴2eの機内吐出部からチャンバ内空間へ噴出する。ここで、圧縮室100内の油は、圧縮室100のシール性向上効果を発揮して、圧縮室100における作動流体の漏れを抑制し、圧縮機効率を向上させるという効果を発揮する。機内吐出部から作動流体とともに噴出して油ミスト状となった油は、作動流体の流れの説明で述べたとおり、後で詳細に説明する油分離手段によって作動流体と分離して油滴となった後、圧縮部の外周隙間220を流下して、圧縮部下部側のチャンバ内下部空間へ入る。そこからモータ7を通って最下部にある貯油部105までのチャンバ内下部空間の油経路(油下部経路)についても後述する。以上のようにして油は貯油部105へ戻る。
次に、機内吐出経路に設けられる油分離手段について、図2乃至図4の断面図を用いて詳細に説明する。ここで、これらの断面図には、断面及びその断面の前後にある作動流体とそこに含まれる油の流線の断面への投影線を太線の矢印で示す。また、断面に対して垂直な方向の流線の場合は、矢印の断面を太線の円で示す。円の中に点がある場合は断面の奥から手前に向かう流れを示し、円の中に罰点がある場合は断面の手前から奥に向かう流れを示す。まず、機内吐出経路の構成について説明する。
上方機内吐出部である吐出穴2dやバイパス穴2eの出口がある固定スクロール2の上部は、固定上部壁2wで周囲を囲まれている。その上面を固定上部カバー200で覆い、カバーねじ200aで固定することにより、噴出室120が形成される。ここで、固定上部壁2wが機内吐出周囲壁、固定上部カバー200が機内吐出仕切り、そして噴出室120が上方機内吐出空間に対応する。また、図3と図2の破線で示すように、固定上部壁2wには幅L深さHの固定上部壁溝2w1が設けられ、この上部も固定上部カバー200で覆うことにより、断面積L×Hの固定上部壁路125を構成する。これは、次に説明する旋回室130への流入路となっている。そして、固定上部壁路125の向きは、図3で示すように、チャンバ円筒部8aの内周面である円筒内周面8a1に対して、垂直ではなく傾斜した方向、すなわち、チャンバ軸を基準として周方向成分を有する方向に設定する。これにより、固定上部壁路125から出て旋回室130へ流入する作動流体と底に含まれる油は、円筒内周面8a1に沿う流れ、すなわち旋回流に強制的に変えられる。ところで、後述するが、固定上部壁路125を通常行われる円筒内周面8a1に沿った180度の角度に設定することは、円環空間の内側に旋回流入路を設定した本実施例の場合には、幾何学的に不可能となる。しかし、今回は油衝突分離作用を働かせることを優先し、円環空間の内側に旋回流入路を設定した。これによって、図3の流線が示す通り、固定上部壁路125から出た作動流体とそこに含まれる油の流れは、円筒内周面8a1に衝突した後、円筒内周面8a1に沿って時計回りの旋回流を起こす。また、図3と図4で示すとおり、モータ線7eが固定スクロール2の外周に設けるモータ線通過外周溝2mと固定上部壁2wの側面に設けるモータ線通過上部溝2nを通り、固定上部カバー200のモータ線通過切欠200nを経由して、チャンバ上フタ8bに設けるハーメチック端子70に接続される。ここで、モータ線を旋回室130の下面近くを通し、さらに内周寄りを通すべく、固定スクロール2に繋ぐバインダ250で固定する。このため、モータ線7eは旋回室130を通るが、旋回流が主として流れる旋回室130の上部および外周は通過しないため、旋回流を妨げることはない。
次に、前記した旋回流が起こった旋回室130の構成を説明する。チャンバ円筒部8aとチャンバ上フタ部8bの下端部である上フタ下端部8b1によって外周と上部が概略的に仕切られた円柱空間を設ける。さらにその円柱空間の内側を固定上部壁2wで囲むことで、外側と内側が幅Wの円環空間を構成する。また、さらに下部を固定スクロール2の固定台板2qで仕切られ、下方も仕切られた環状空間である旋回室130を設ける。ここで、4方とも概略囲まれた旋回室130ではあるが、その下面外周部には前記固定隙間220があるため、わずかにチャンバ内下部空間と繋がっている。ここで、前記した固定上部壁路125は円環空間である旋回室130へ作動流体及びそこに含まれる油が入る流入路であるから旋回流入路とみなすことができる。
次に、最上部室140の構成を説明する。最上部室140は、前記の旋回室130前記噴出室120と旋回室130の上部であって機外吐出部である吐出パイプ55が設けられる圧縮機最上部に設けられる。ここで、最上部室140と旋回室130は、旋回室130の上部でチャンバ軸寄りとなる中央寄りに開口する上部円環穴135(図2と図4参照)によって繋がっている。これにより、上部円環穴135は円環空間である旋回室130から作動流体及びそこに含まれる油が出る流出路となるため旋回流出路とみなすことができる。これより、最上部室140は円柱空間に接続して下流側に機外吐出部である吐出パイプ55を設ける機外吐出隣接空間とみなすことができる。
以上のように、機内吐出経路には、まず上方機内吐出空間である噴出室120が設けられる。次に固定上部壁路125を介して、旋回室130が設けられる。そして最後に上部円環穴135を介して最上部室140が設けられ、機外吐出部である吐出パイプへ至る。
次に、上記の如く構成された機内吐出経路へ油を含む作動流体を流すことにより、作動流体から油を分離する作用が生じるメカニズムを説明する。
機内吐出部である吐出穴2dから上方機内吐出空間である噴出室120へ油を含む作動流体が噴出すると、その流れは固定上部カバー200へ衝突する。作動流体は気体であるため流路が曲がり、固定上部壁路125から旋回室130へ流出するが、ミスト状の油は、密度が大きいために慣性によって固定上部カバー200に衝突する。さらに、粘度が高いため、衝突した固定上部カバー200へ油滴となって付着する。この油衝突分離作用が働くことで、作動流体内の油ミスト、特に粒子径が大きい油ミストが選択的に除去され、作動流体の油含有率を低減させる効果が生じる。一方、分離した油は固定上部カバー200を伝って、固定上部壁2wへ至り、重力で固定鏡板2a上面まで流下する。そして、固定上部壁路125の下面を伝って固定台板2q上面へ流れ、前記した外周隙間220を重力によって流下し、チャンバ内下部空間へ入る。その後の油は一貫して下方へ流れていき、最終的に貯油部105へ戻る。このように、分離した油は、壁面などの固体表面が連なる流路によって一貫して下方へ流れる。このため、油の滞留がなく、周囲に流れる作動流体による再ミスト化の危険性が低く、作動流体の油含有率の増大を防ぐという効果がある。チャンバ下部空間へ流入した油の貯油部105までの流れは後述する。
次に、油を含む作動流体は、旋回流入路である固定上部壁路125で円環空間である旋回室130へ流入する。この旋回室130では、前記したとおり、作動流体に旋回流を起こすため、前記した油遠心分離作用によって、外円筒壁であるチャンバ円筒部8aの内周面(円筒内周面8a1)に油膜となって油が付着し、作動流体の油含有率を低減させる効果が生じる。ここで、機外吐出部である吐出パイプ55がチャンバ内空間の最上部に配置されるために、旋回流は最終的な出口である吐出パイプ55へ向かう大局的傾向を付加される結果、円筒内周面8a1に沿った上昇螺旋流に移行する傾向を持つ。しかし、旋回室130は、上円筒壁のうちで円筒内周面8a1から前記チャンバ軸側へ向けて突出する旋回上部仕切りの役割を有する上フタ下端部8b1が設けられているため、その上フタ下端部8b1で上昇傾向を絶つことができる。よって、上昇螺旋流は発生せず、旋回流が持続する。この結果、油遠心分離作用で油膜が付着する円筒内周面8a1の面積は限定されるため、付着する油膜は厚くなり、油膜の断熱性能が確保される。ここで、円筒内周面8a1はチャンバ円筒部8aの内周面であるが、外周面側は外気にさらされている。このため、円筒内周面8a1に付着する油膜は冷却される一方、旋回する作動流体は冷却されることがなく、よって密度の上昇も生じない。これより、作動流体の旋回流内に下降する流れが生じないため、旋回流は乱れない。この結果、油遠心分離作用が効果的に働き、作動流体の油含有率を一層低減するという効果がある。
このように油遠心分離作用を起こすためには、外円筒壁である円筒内周面があればよいため、基本的には内円筒壁のない円柱空間でもよい。今回、旋回室130を、固定上部壁2wで内円筒壁を設けて円環空間としたため、円筒内周面で180度程度ずれた対向部にある正反対の向きの流れとの間に仕切りを設置したことになる。よって、旋回流の乱れを一層抑制でき、更に油遠心分離作用を効果的に働かせることが可能となり、作動流体の油含有率を更に一層低減するという効果がある。
また、上円筒壁である旋回上部仕切りの設置高さを、旋回流入路である固定上部壁溝2w1の噴出し高さ以上で固定上部壁溝2w1の噴出し高さよりも円環空間幅である旋回室130の幅Wを加えた高さ以下としている。通常の場合、噴出する流れは、周囲の流体を巻き込んで徐々に流れの幅は拡大していくが、最大でも45度の広がりとなる。これより、上記したような位置に旋回上部仕切りを設置すれば、固定上部壁溝2w1から噴出した速度の速い流れが旋回上部仕切りに直接衝突することはない。よって、反射によって大きな下方流成分を発生することがなくなるため、発生する旋回流を乱すことがない。よって、旋回流の乱れをさらに一層抑制でき、更に一層油遠心分離作用を効果的に働かせることが可能となり、作動流体の油含有率を極めて高いレベルで低減するという効果がある。
さらに、上記したとおり、円筒内周面8a1に付着する油は冷却されるため、前記した油吸着分離作用が働き、円筒内周面8a1に付着する油量は増加する。つまり、作動流体の油含有率をさらに一段高いレベルで低減するという効果がある。
ところで、旋回流入路である固定上部壁路125を内円筒壁である固定上部壁2wに設けたため、作動流体は、油遠心分離作用を生じる外円筒壁の内周面(円筒内周面8a1)に対して完全に沿わせず斜めに衝突させて旋回室130へ流入させている。この結果、噴出室120で作用した油衝突分離作用が円筒内周面8a1でも起こり、作動流体の油含有率をさらに低減するという効果がある。また、固定上部壁2wを設けたために、固定スクロール2の上部にあるバイパス弁22などの圧縮動作に伴って運動する圧縮要素を旋回室130から遮蔽することができる。さらに、旋回下部壁となる固定台板2qを設けたために、旋回室130から、チャンバ内下部空間に配置されるモータ7の回転部であるロータ7aやそれと一体化したバランス80を遮蔽することができる。これにより、旋回流が乱されることがなくなり、油遠心分離作用が効果的に働いて、作動流体の油含有率を一層低減できるという効果がある。
このように、上昇螺旋流化を阻止して旋回流を保持することで効果的に働くことを可能とした油遠心分離作用と油吸着分離作用と油衝突分離作用によって、円筒内周面8a1に付着して油膜として分離された油は、重力によって円筒内周面8a1を流下し、そのまま、外周隙間220を通ってチャンバ内下部空間へ入る。その後の油は一貫して下方へ流れていき、最終的に貯油部105へ戻る。このように、分離した油は、壁面などの固体表面が連なる流路によって一貫して下方へ流れる。このため、油の滞留がなく、周囲に流れる作動流体による再ミスト化の危険性が低く、作動流体の油含有率の増大を防ぐという効果がある。チャンバ下部空間へ流入した油の貯油部105までの流れは後述する。
次に、これまでの油分離によって油含有率が大きく低下した作動流体は、旋回流出路である上部円環穴135を通って機外吐出隣接空間である最上部室140へ流入する。ここで、旋回流入路である固定上部壁路125の断面積L×Hに比べて複数設けられた旋回流出路である上部円環穴135の総断面積を大きく(数倍以上)したため、断面を通過して最上部室140へ流入する作動流体の流速は数分の一に減少する。また、上部円環穴135は、円環空間(旋回室130)を構成する上円筒壁の最も中央寄りに開口しているため、作動流体の旋回成分は小さくなる。さらに、最上部室140の容積は旋回室130の容積よりも数倍大きくなっているため、作動流体の最上部室140における滞留時間が長くなる。このために、対向する流れが打ち消しあうようになり、最上部室140内の作動流体の速度レベルは一層低下する。さらに、最上部室140内には、モータや圧縮部のバルブ等、圧縮動作にともなって運動する圧縮要素がないため、作動流体が撹拌されることがなくなり、速度レベルの増大は回避できる。これらにより、最上部室140内の流速レベルは、流体の質量保存則を表す連続の式から出てくる最低の速度レベルに近づく。このため、油ミストは作動流体の流れから受ける影響が極めて小さくなる。そして代わりに、作動流体よりも桁違いに密度が大きい油ミストは、重力の影響を強く受けるようになり、最上部室140内を沈降する。よって、作動流体は上部へいくほど油含有率が低下する。このような油沈降分離作用によって、機外吐出部である吐出パイプ55をチャンバ内空間の最上部近くとなるチャンバ上フタ部8bに設置することで、吐出パイプ55から機外へ流出する作動流体の油含有率、すなわちオイルレートを極めて低いレベルまで低減させるという効果が生じる。一方、最上部室140の中を沈降していった油ミストは、最上部室140の下面を構成する固定上部カバー200に付着して油滴となり、さらに油膜を形成する。そして、その後、固定上部壁2wの外周とさらに固定台板2qを経由し、外周隙間220を通ってチャンバ内下部空間へ入る。それから後の油は一貫して下方へ流れていき、最終的に貯油部105へ戻る。チャンバ下部空間へ流入した油の貯油部105までの流れは後述する。
以上のようにして、外周隙間220を通ってチャンバ内下部空間へ油が入るが、分離した油量が多い場合や粘度が極めて高いために狭い外周隙間220を通り抜けにくい場合には、外周隙間220に加えて隙間の大きい複数の外周溝225(図2,3参照)を設けてもよい。これにより、固定台板2q上に油が溜まって再ミスト化が増加し、オイルレートが上昇する危険性を回避できる。さらに、この外周溝225を、固定上部壁路125から吹き出た作動流体が円筒内周面8a1と衝突する箇所に設置しても良い。これにより、円筒内周面8a1上の油衝突分離作用で分離した油を短時間で効率的にチャンバ内下部空間へ流すことができるため、固定台板2q上に溜まる油を低減し、再ミスト化を抑制でき、オイルレートを低減することが可能となる。
次に、チャンバ下部空間へ流入した油の貯油部105までの流れを、図5を用いて説明する。まず、油流路の構成について説明する。
油流路は大きく2つに分かれる。一つは、途中でステータ7bの外周にあるステータ溝7b1を通過するが、基本的に全て円筒内周面8a1を流下し、最後に下フレーム35の下フレーム穴35aを通って貯油部105に至る円筒内周面流路である。そしてもう一つが、フレーム4の下面を伝ってロータ7bを遮蔽するように設けられたロータカップ150の外側の面を伝い、次にモータ巻き線7cに滴下し、モータ巻き線7cを伝ってステータ7bの下部空間に至り、下フレーム35へ滴下して、最後に下フレーム穴35aを通って貯油部105に至るモータ巻き線流路である。ここで、ロータカップ150は、薄い金属板またはプラスチック製の板をリング状に丸めたロータリング150aをカップ台150bにかしめピン150cで固定して構成される。そのようにして構成したロータカップ150をカップねじ150dでフレーム4に固定する。
次に、上記した油流路を油が流下する状況を説明する。前者の円筒内周面流路は空間を滴下する箇所が下フレーム穴35aからの滴下以外になく、再ミスト化の危険性が少ない理想的な流路であるために説明を省略する。よって、ここでは後者のモータ巻き線流路のみ説明を行う。
外周隙間220などによってチャンバ内下部空間へ流入した油の大半は円筒内周面流路を伝って流下していく。しかし、少ない量ではあるが、油の粘性によって、フレーム4の下面を伝う油も必ず存在する。ロータカップ150がない場合、この油は、シャフト6へ至り、ロータ7aと一体となっているバランス80の外周側まで遠心力で流れ、最後は飛び散って、再ミスト化し、オイルレートの上昇が生じる。しかし、チャンバ内下部空間には機内吐出部も機外吐出部もないため、基本的に作動流体の流れはない。このため、オイルレートの上昇は極めて限定的なものとなる。よって、ロータカップ150を略した(図1で示す形態)形態も、コスト低減版の変形実施例とみなすことができる。本実施例は、ロータカップ150を設けたため、フレーム4の下面を伝う油はシャフト6に達することなく、ロータカップ150の外周を伝ってロータリング150aの下端まで流下する。そして油はロータリング150a下端からモータ巻き線7c上に滴下する。ここで、上記のとおり、チャンバ内下部空間には作動流体の流れはほとんど無いため、滴下時に再ミスト化する危険性は極めて小さい。このようにして、モータ巻き線7cに滴下した油の大部分は、モータ巻き線7cを伝ってステータ7bの下部空間へ流下するが、少しの割合の油は、ステータ上面に流れ出る。しかし、上インシュレータ7d1の内周側の壁があるために、ロータ7aへ流れることは無く、再ミスト化は起きない。これより、ステータ上面に流れた油は、最終的にはモータ巻き線7cへ戻り、それを伝ってステータ7bの下部空間側のモータ巻き線7c下端へ流下する。またわずかな割合の油は、下インシュレータ7d2の下端へ流下する。いずれにしても、次に油は下フレーム35へ滴下する。この場合も、チャンバ内下部空間には作動流体の流れはほとんど無いため、油が滴下時に再ミスト化する危険性は極めて小さく、ほぼ全てが下フレーム35へ滴下する。
以上の説明のとおり、チャンバ内下部空間へ入った油は、再ミスト化の危険性が低い上に、再ミスト化しても作動流体の流れがほとんど無いため、作動流体内の油含有率の上昇を防ぐことができる。すなわち、前記した油分離手段によって分離した油のほぼ全量を貯油部105に返すことが可能となる。これにより、コンパクトな圧縮機構造でありながら、オイルレートを低減できるため、貯油部105の油が不足することがなくなる。よって、圧縮室100のシール性を安定的に向上できるため、高効率のスクロール圧縮機1を実現できるという効果がある。さらに、軸受等の摺動部への安定給油を実現して、潤滑不良の危険性を回避できるため、信頼性の高いスクロール圧縮機1を実現できるという効果がある。そしてさらに、機外吐出した作動流体を使用する機器(例えば、熱交換器など)の高性能化も実現できるという効果がある。
また、油の粘度は、定常運転において0.01Pa・s以上のものを使用する。例えば、給湯機用ヒートポンプの圧縮機として運転を行うために作動流体を二酸化炭素としたときのポりアルキレングリコール油などがあてはまる。これにより、油衝突分離作用や油旋回分離作用における油の壁面への付着を促進できるので、効果的な油分離が可能となる。よって、噴出室120で実現した上方機内吐出空間や旋回室130で実現した円環空間をさらにコンパクトにできるという効果がある。また、油沈降分離作用による油分離が不要になるかわずかな分離で充分となるため、最上部室140で実現した機外吐出隣接空間を無くすか、容積を小さくすることが可能となり、さらに油分離手段をコンパクト化し、容積型圧縮機1を小型化できるという効果がある。
また、旋回室130内の旋回流は時計周りとしたが、これは、通常運転時のロータ7aの回転方向と同一としたためである(モータロータ7aが反時計回りであれば旋回流も反時計回りに設定する)。ロータ7aの回転につれてモータ7が収納されるチャンバ内下部空間の作動流体はロータ7aと同一方向に回転する流れを起こす。旋回室130とモータ7が収納されるチャンバ内下部空間は前記したとおり、外周隙間220や場合によって外周溝225で連通している。このため、両空間内の作動流体はわずかに影響を与え合い、互いに他方を自らの回転方向に回そうとする。今回は、両者の回転方向を合わせたので、旋回室130内の旋回流はチャンバ内下部空間の作動流体によって乱されることがない。よって、油旋回分離作用を効果的に働かせることが可能となるので、オイルレートを一層低減できるという効果がある。
また、ハーメチック端子70をチャンバ上フタに設けずに、チャンバ円筒部8aのフレーム4とステータ7bの間に側面ハーメチック端子70‘(図5参照)を設ける実施例も考えられる。これに従って、モータ線通過上部溝2nやモータ線通過外周溝2mやモータ線通過切欠200nを廃止する。よって、モータ線7eは旋回室130を通らないので、旋回流を乱すことはなくなる。よって、油旋回分離作用を一層効果的に働かせることが可能となるので、オイルレートを一層低減できるという効果がある。
また、本実施例では、旋回流入路である固定上部壁路125は一個であったが、図3で示すとおり、第二固定上部壁路2w1‘を追加して2個としてもよい。もちろんそれ以上でもよい。これにより、旋回室130内の旋回流の状況が均一化し、油旋回分離作用を一層効果的に働かせることが可能となるので、オイルレートを一層低減できるという効果がある。
ところで、本実施例の旋回流入路の方向は、固定スクロール2の固定上部壁2wに設ける固定上部壁溝2w1の方向で設定されるが、固定上部壁溝の内部に設置した整流板で設定してもよい。そしてこの整流板は固定上部カバー200に固定されていてもよい。
次に、実施例2に係るスクロール圧縮機について、図6を用いて説明する。図6は、スクロール圧縮機1の図1のT部である圧縮部直下部のチャンバ内空間付近の拡大縦断面図であり、下部の径を拡大したメガホンロータリング150eとしたメガホンロータカップ150‘とした以外は、実施例1と同様なので、同様な箇所に関する説明は省略する。
メガホンロータカップ150‘により、フレーム4の下面を伝う油はモータ巻き線7cに滴下することなく、上インシュレータ7d1の外側面と円筒内周面8a1に挟まれる空間に滴下するため、これ以降は円筒内周面流路に合流する。これより、再ミスト化の危険性が少ない流路で油を貯油部105まで戻すことが可能となるため、作動流体内の油含有率の上昇を防ぐことができる。これによって、オイルレートの低減を実現できるという効果がある。
次に、実施例3に係るスクロール圧縮機について、図7を用いて説明する。図7は、スクロール圧縮機1の図1のT部である圧縮部直下部のチャンバ内空間付近の拡大縦断面図であり、複数の部品で構成されたロータカップ150を省略し、フレーム4の外周下端部にフレーム下面突起4xを設ける以外は、実施例2と同様なので、同様な箇所に関する説明は省略する。
フレーム下面突起4xにより、フレーム下面を伝う油はなくなり、円筒内周面8a1を伝うか、フレーム下面突起油4xから上インシュレータ7d1の外側面と円筒内周面8a1に挟まれる空間に滴下するため、これ以降は円筒内周面流路に合流する。これより、コストを低減しつつ、再ミスト化の危険性が少ない流路で油を貯油部105まで戻すことが可能となるため、作動流体内の油含有率の上昇を防ぐことができる。これによって、コストを低減しつつオイルレートの低減を実現する圧縮機を提供できるという効果がある。
最後に、実施例4に係るスクロール圧縮機について、図8と図9を用いて説明する。図8はスクロール圧縮機の図1のS部である圧縮部上部のチャンバ内空間付近の拡大縦断面図であり、図9はスクロール圧縮機の図8のB−B横断面図である。固定上部壁の上に固定上部カバーに代わって固定上部拡大カバー210を設ける以外は、実施例1〜3と同様なので、同様な箇所に関する説明は省略する。
固定上部拡大カバー210の形状について説明する。中央部にはわずかに膨らんだ中央凸部210dを有し、その周囲であって固定上部壁上面に被さる部分は平面とし、さらにその周囲の円環空間である旋回室130の上円筒壁にあたるカバー拡大部210eはわずかに外側へいくにつれて下がる傾斜部となっている。そしてカバー拡大部210eの最も中央寄りに旋回流出路である複数の上部長穴210bが設けられ、その周囲には長穴周囲突起210b1が設けられている。ここで、この長穴周囲突起210b1は、下方からの打ち抜きで上部長穴210bを加工するさいに生じたばりを残すことで形成してもよい。これにより、バリを完全に除去する必要がなくなった上に長穴周囲突起210b1を新たに加工する手間が省けるため加工コストが低減する。そして、最外周部は下方にだれた外周だれ部210fとし、そこに複数の拡大カバー外周溝210cを設ける。固定上部拡大カバー210の外周は円筒内周面8a1に圧入するような寸法とし、拡大カバーねじ210aで固定上部壁へ固定される。これにより、固定上部拡大カバー210の外周と円筒内周面8a1は拡大カバー外周溝210cを除いて全域でほぼ接触し、後述するように、外周に溜まる油によるシールもあるためにそこから旋回流が最上部室140へ漏れ出ることはない。また、固定上部拡大カバー210の外周と円筒内周面8a1の接続を確実なものとするために拡大カバー外周溝210cの設定部を除いて溶接260を行う実施例も考えられる。
次に、拡大固定カバー210による油分離について説明する。最上部室140に作動流体が流入するまでは、実施例1〜3と基本的に同じであるため、説明を省略する。最上部室140に流入した作動流体は油沈降分離作用によって、油ミストが下方へ移動し、最終的に拡大固定カバー210の上面に付着する。そこで集積して油滴化し、中央凸部210dやカバー拡大部210eの傾斜に従って拡大固定カバー210の外周側へ流れる。ここで、カバー拡大部210eでは、作動流体が流入する上部長穴210bが設置されていない箇所を経由して外周だれ部210fへ流れ込み、外周誰部210fのくぼみを油で満たす。さらに、上部長穴210bの周囲には長穴周囲突起210b1が設置されているため、上部長穴210bを通る作動流体との接触を回避できる。このため、再ミスト化の危険性を抑制でき、作動流体の油含有率低減に寄与する。また、固定上部拡大カバー210の外周と円筒内周面8a1の間の溶接260を行わない場合にはくぼみを満たした上記油は、その接続部のシールの役目を果たし、旋回流が漏れ出ることを抑制し、作動流体の油含有率低減に寄与する。外周だれ部210f上部のくぼみに溜まった油は、拡大カバー外周溝210cから円筒内周壁8a1を伝って旋回室130の下部に開口する外周隙間220へ流入する。
以上説明した通り、本実施例では、油沈降分離作用を使って油分離を行う最上部室140における分離後の油の流路を再ミスト化の危険性が低い経路としたため、作動流体の油含有率を一層低減できるという効果がある。
これまで説明してきた容積型圧縮機は、スクロール圧縮機であったが、本発明は、これに限らず、圧縮部からの作動流体を一旦機内吐出させて油分離してから機外吐出する形式の容積型圧縮機であれば、全てに適用できる。例えば、ローリングピストンタイプの圧縮機やスクリュー圧縮機やベーン圧縮機へも適用可能である。
また、これまで油と記載してきた粘性流体は、場合によっては他の流体でもよい。例えば、吐出ガス中に油が混入することを極力避けるような空気圧縮機の場合には、油の代わりに水を用いており、これらの場合には、油と記載した箇所を水として読み替えればよい。例えば、水潤滑スクリュー圧縮機などに適用可能である。
1 スクロール圧縮機
2 固定スクロール
2q 固定台板部
2w 固定上部壁
2w1 固定上部壁溝
3 旋回スクロール
4 フレーム
4x フレーム下面突起
5 オルダムリング
6 クランク軸
7 モータ
8 チャンバ
8a チャンバ円筒部
8a1 円筒内周面
8b チャンバ上フタ部
8b1 上フタ下端部
8c チャンバ下フタ部
22 バイパス弁
23 旋回軸受
24 主軸受
25 副軸受
26 背圧弁
55 吐出パイプ
100 圧縮室
105 貯油部
110 背圧室
120 噴出室
125 固定上部壁路
130 旋回室
135 上部円環穴
140 最上部室
150 ロータカップ
150‘ メガホンロータカップ
200 固定上部カバー
210 固定上部拡大カバー
210b 上部長穴
210b1 長穴周囲突起
210c 拡大カバー外周溝
210e カバー拡大部
220 外周隙間

Claims (7)

  1. 吸込流路によって外部から導入した低圧の作動流体を圧縮する圧縮室を備える圧縮部と、
    前記圧縮部を取り囲むチャンバ内空間を形成する垂直方向の軸であるチャンバ軸を有するチャンバ円筒部とチャンバ上フタ部とチャンバ下フタ部からなる円筒缶状チャンバと、
    前記圧縮部で昇圧した作動流体を前記チャンバ内空間へ機内吐出させる機内吐出部と、
    前記チャンバ上フタ部に固定配置され前記チャンバ内空間と圧縮機外部を連通して昇圧した作動流体を機外吐出する機外吐出部と、
    前記チャンバ内空間の下部側に設ける貯油部と、
    前記貯油部から前記圧縮室へ油を供給する圧縮室給油路と、
    からなる容積型圧縮機において、
    前記機内吐出部から前記機外吐出部へ至る作動流体の経路である機内吐出経路中に少なくとも外円筒壁と上円筒壁で囲まれた円柱空間と、前記円柱空間に接続する下流側に前記機外吐出部を設ける機外吐出隣接空間を設け、前記上円筒壁を前記外円筒壁から前記チャンバ軸側へ向けて突出する旋回上部仕切りとし、前記外円筒壁の少なくとも一部を前記チャンバ円筒部で構成し、前記円柱空間への作動流体流入路である旋回流入路を前記円柱空間に流入する作動流体が旋回流を起こすべく前記チャンバ軸に対して周方向成分を有する方向に設け、前記円柱空間からの作動流体流出路でありかつ前記機外吐出隣接空間への流入路でもある旋回流出路を前記旋回上部仕切りの前記チャンバ軸寄りに設け、前記円柱空間を前記チャンバ軸の周囲に内円筒壁を設けて径方向を前記内円筒壁と前記外円筒壁で挟まれた円環空間とし、前記旋回流入路は前記内円筒壁に設けられた溝であることを特徴とする、容積型圧縮機。
  2. 請求項1に記載の容積型圧縮機において、
    前記旋回上部仕切りの設置高さを、前記旋回流入路の噴出し高さ以上で前記旋回流入路の噴出し高さよりも前記円環空間幅を加えた高さ以下とすることを特徴とする、容積型圧縮機。
  3. 請求項1乃至2何れか一項に記載の容積型圧縮機において、
    前記機外吐出隣接空間の容積を前記円環空間の容積よりも大きくすることを特徴とする、容積型圧縮機。
  4. 請求項3に記載の容積型圧縮機において、
    前記旋回流入路の断面積よりも前記旋回流出路の断面積を大きくすることを特徴とする、容積型圧縮機。
  5. 請求項2乃至4何れか一項に記載の容積型圧縮機において、
    前記圧縮部を圧縮部上面から上方へ向けて機内吐出する上方機内吐出部を有する上方機内吐出圧縮部とし、前記上方機内吐出部の周囲を前記内円筒壁でもある機内吐出周囲壁で囲み、前記上方機内吐出部の上部を少なくとも前記機内吐出周囲壁まで覆う機内吐出仕切りを設け、前記圧縮部上面と前記機内吐出周囲壁と前記機内吐出仕切りで囲まれた上方機内吐出空間を設けることを特徴とする、容積型圧縮機。
  6. 請求項5に記載の容積型圧縮機において、
    前記機内吐出仕切りと前記旋回上部仕切りを一体化した上下仕切りとし、前記旋回流出路を前記上下仕切りの前記機内吐出周囲壁外径側に近接して設ける旋回流出穴とすることを特徴とする、容積型圧縮機。
  7. 請求項6に記載の容積型圧縮機において、
    前記上下仕切りの上面を中央から外周に向かって低くなる形状とし、前記チャンバ円筒部の内周面との接続部である外周部に、前記機外吐出隣接空間で分離された油が滴下する油滴下溝を分散設置することを特徴とする、容積型圧縮機。
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