JP2005090800A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 冷凍装置において、圧縮機吐出ガス温度の上昇を抑え、冷凍機油の劣化、圧縮機摺動部の損傷やモータの焼付を防止し、幅広い運転圧力および温度において安定した冷凍サイクル運転を実現し、オゾン層破壊や地球温暖化防止に貢献する。
【解決手段】 冷凍装置は、スクロール圧縮機1、凝縮器2、膨張弁5a,5b、蒸発器6a、6bを順次接続して冷凍サイクルを構成する。そして、冷凍サイクルの冷媒としてアンモニア冷媒を使用し、かつ冷凍機油としてアンモニアと相溶性のある油を使用し、さらに圧縮機として液インジェクションタイプのスクロール圧縮機1を使用すると共に、凝縮器2の下流側とスクロール圧縮機1とを液インジェクション配管12で接続し、この液インジェクション配管12にスクロール圧縮機1への液インジェクション量を制御する手段10、30を設ける構成としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、空気調和機、冷凍機等に使用される冷凍装置に係り、特に自然系冷媒であるアンモニアを冷媒とする冷凍装置に好適なものである。
従来から冷凍サイクルの作動流体としては、塩素を含むCFC冷媒、HCFC冷媒や塩素を含まないHFC冷媒等のフロン系冷媒がその優れた熱力学的性質と安定性のため、冷媒として最適な物質として主流をなして用いられていた。
従来の塩素を含むCFC冷媒やHCFC冷媒などはその安定性により扱い易い反面オゾン層破壊の問題があった。この代替冷媒として用いられる塩素を含まないHFC系冷媒では地球温暖化の問題が残されていた。これらのフロン系冷媒に代わる冷媒として、アンモニアなどのいわゆる自然系冷媒の使用が検討されている。
従来のアンモニア冷媒を用いた冷凍装置としては、特開2001−192684号公報(特許文献1)に記載されたものがある。この冷凍装置は、冷凍圧縮機、凝縮器、膨張機構及び蒸発器を含む冷凍サイクルにより冷凍若しくはヒートポンプサイクルを構成し、アンモニア冷媒を使用すると共に、このアンモニア冷媒に相溶の潤滑油(ポリアルキレングリコール系化合物)を使用するものである。
また、従来のアンモニア系冷媒を用いた冷凍装置としては、特開2003−184775号公報(特許文献2)に記載されたものがある。この冷凍装置は、スクロール圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器を順次接続して冷凍サイクルを構成し、アンモニア系冷媒を使用し、スクロール圧縮機の圧縮室にアンモニア系冷媒を液インジェンクションする回路を設けると共に、この液インジェンクション回路に電子膨張弁を備えたものである。
特開2001−192684号公報
特開2003−184775号公報
フロン系冷媒に代わる冷媒としてアンモニア冷媒を用いた冷凍装置を実用化するためには、フロン系冷媒を用いた冷凍装置と同等の冷却性能を有することはもちろん、運転圧力範囲や温度等のサイクル状態を常に安定させるために圧縮機やサイクル補器部品、サイクル制御をアンモニアに対応できるようにする必要がある。特にアンモニア冷媒はHCFC22冷媒などのフロン系冷媒に対して比熱比が高く、吐出ガス温度が上昇するため、冷凍機油の劣化、圧縮機摺動部の損傷、モータの焼付の恐れや運転範囲が狭くなるといった問題がある。また、フロン系冷媒をアンモニア冷媒に代えることに伴って冷凍機油もそれに対応したものに変える必要があるが、これに伴う冷凍装置の構成の変更をできるだけ少なくすることが望まれる。
しかし、上述した特許文献1には、アンモニア冷媒に代えたことによる吐出ガス温度が上昇することに関しては開示されていないと共に、上述した特許文献2には、アンモニア冷媒に代えたことに伴う冷凍機油の変更に関しては開示されておらず、スクロール圧縮機を備える冷凍サイクルにアンモニア冷媒を使用した冷凍装置は広く実用化されるに至っていない。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、スクロール圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器を順次接続して冷凍サイクルを構成した冷凍装置において、前記冷凍サイクルの冷媒としてアンモニア冷媒を使用し、かつ冷凍機油としてアンモニアと相溶性のある油を使用し、さらに前記圧縮機として液インジェクションタイプのスクロール圧縮機を使用し、前記凝縮器の下流側と前記スクロール圧縮機とを液インジェクション配管で接続し、この液インジェクション配管に前記スクロール圧縮機への液インジェクション量を制御する手段を設けた構成としたものである。
この発明において、好ましくは、前記冷凍機油は、粘度が温度40℃のときに2〜70cSt、温度100℃のときに1〜12cStであるポリアルキレングリコール油若しくはこのポリアルキレングリコール油を50wt%以上含む混合油である。
上述した発明において、好ましくは、前記液インジェクション量を制御する手段は、前記液インジェクション配管に設けた電子式膨張弁と、前記スクロール圧縮機の吐出側温度により前記電子式膨張弁の開度を制御して液インジェクション量を調整する制御装置とを備える。ここで、さらに好ましくは、前記液インジェクション量を制御する手段は、前記蒸発器の蒸発温度が−60℃〜+5℃の範囲をカバーするように前記スクロール圧縮機への液インジェクション量を制御する構成としたものである。
また、本発明は、滑り軸受を有するスクロール圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器を順次接続して構成された冷凍サイクルと、前記冷凍サイクルの冷媒として使用されるアンモニア冷媒と、前記スクロール圧縮機の冷凍機油として前記アンモニア冷媒と相溶性のあるポリアルキレングリコール油が使用される冷凍機油と、前記凝縮器の下流側と前記スクロール圧縮機とを接続する液インジェクション配管と、前記滑り軸受の温度が所定温度以下となるように前記液インジェクション配管に設けられ前記スクロール圧縮機への液インジェクション量を制御する手段とを備えたものである。
また、本発明は、スクロール圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器を順次接続して構成された冷凍サイクルと、前記冷凍サイクルの冷媒として使用されるアンモニア冷媒と、前記スクロール圧縮機の冷凍機油として前記アンモニア冷媒と相溶性のあるポリアルキレングリコール油が使用される冷凍機油と、前記凝縮器の下流側と前記スクロール圧縮機とを接続する液インジェクション配管と、この液インジェクション配管に設けられ前記スクロール圧縮機への液インジェクション量を制御する手段と、前記凝縮器へ外部空気を供給するための送風機及びそのための回転数制御可能な送風機モータと、前記スクロール圧縮機の吐出側温度を検出する第1検出手段と、前記凝縮器の液温を検出する第2検出手段と、前記凝縮器への吸込空気温度を検出する第3検出手段と、これらの第1、第2及び第3の検出手段からの検出値に応じて前記液インジェクション量を制御する手段及び前記送風機モータを制御する制御装置とを備えたものである。
この発明において、好ましくは、前記凝縮器の圧力が高圧設定値に達したとき圧縮機モータの回転数を低下させて圧縮機容量を低下させ、前記凝縮器の圧力が低圧設定値に達したとき圧縮機モータの回転数を増加させて圧縮機容量を増加させる圧力制御装置を備えたものである。
本発明によれば、冷凍サイクルの冷媒としてアンモニア冷媒を使用し、かつ冷凍機油としてアンモニアと相溶性のある油を使用し、さらに圧縮機として液インジェクションタイプのスクロール圧縮機を使用し、凝縮器の下流側とスクロール圧縮機とを液インジェクション配管で接続し、この液インジェクション配管に圧縮機への液インジェクション量を制御する手段を設けているので、圧縮機吐出ガス温度の上昇を抑え、冷凍機油の劣化、圧縮機摺動部の損傷やモータの焼付を防止し、従来のフロン系冷媒を用いた冷凍装置の構成を殆ど変更することなく同等の幅広い運転圧力および温度において安定した冷凍サイクル運転を実現でき、さらにはオゾン層破壊や地球温暖化防止に貢献できる冷凍装置が得られる。
以下、本発明の実施例の冷凍装置を、図1から図6を参照しながら説明する。ン用いて説明する。
本実施例の冷凍装置は、冷凍サイクルの冷媒としてアンモニアを使用し、冷凍機油としてポリアルキレングリコール油を使用し、圧縮機として液インジェクションタイプのスクロール圧縮機を使用するものである。
まず、本実施例の冷凍装置の全体構成に関して図1を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施例の冷凍装置の系統図である。
本実施例の冷凍装置は、スクロール圧縮機1、凝縮器2、受液器3、ドライヤ4、膨張弁5a,5b、蒸発器6a,6b、ストレーナ18、アキュームレータ7を順次接続し、冷凍サイクルを構成している。また、凝縮器2に外部の空気を供給するために送風機モータ8a,8bとプロペラファン9a,9bが図のように2組設けられている。
前記冷凍サイクルの冷媒として、地球温暖化に関わらないアンモニア冷媒を使用している。また、冷凍サイクルに使用される冷凍機油として、アンモニア冷媒と相溶性のある油を使用している。本実施例では、冷凍機油として冷凍装置の一般的な仕様範囲である−60℃+5℃温度範囲をカバーするものとして、特に粘度が40℃とき2〜70cSt、100℃とき1〜12cStのポリアルキレングリコール油を使用している。なお、このポリアルキレングリコール油を50wt%以上含む混合油からなる冷凍機油を用いてもよい。
上記アンモニア冷媒及びポリアルキレングリコール油を使用した冷凍サイクルで、HCFC22などの従来のフロン系冷媒を使用した冷凍装置と同様に、−60℃〜+5℃の温度範囲をカバーする冷凍装置を実現するため、本実施例では更に以下の工夫をしている。
凝縮器下流側である受液器3の液冷媒出口配管16と前記スクロール圧縮機1とを接続する液インジェクション配管12有している。この液インジェクション配管12にはストレーナ11及び電子式膨張弁10が設けられており、これらを介して液冷媒は、スクロール圧縮機1の中間圧室へ注入される。電子式膨張弁10は圧縮機1への液インジェクション量を制御する手段を構成するものである。なお、状況に応じて電子式膨張弁10の代わりにインジェクションバルブを用いることも可能である。
また、30は電子式膨脹弁10及び送風機モータ8a,8bを制御する制御装置で、圧縮機1の吐出側温度を検知するサーミスタ28(第1検出手段)、凝縮器2の液温を検知するサーミスタ2(第2検出手段)及び凝縮器2の空気吸込温度(室外空気温度)を検知するサーミスタ27(第3検出手段)からの検出値に応じて、予め入力されているプログラムにより電子式膨脹弁10及び送風機モータ8a,8bの制御量を演算処理する。29は制御装置30からの指令により凝縮器用送風機モータ8a,8b及び電子式膨張弁10へ制御信号を出力する制御信号出力装置である。
高圧側配管24の圧力を検出する高圧圧力検出器31と低圧側配管25の圧力を検出する低圧圧力検出器32に各々接続され、高圧圧力または低圧圧力の限界値に達したとき圧縮機モータの操作回路のスイッチを切断する保護開閉器23を設けている。
凝縮器2の圧力を検出して、圧力が高圧設定値に達したとき圧縮機モータの回転数を低下させて圧縮機容量を低下させ、圧力が低圧設定値に達したとき圧縮機モータの回転数を増加させて圧縮機容量を増加させる圧力制御装置15を有する。圧縮機モータの回転数制御は、極数変換モータの使用により回転数を段階的に制御したり、あるいはインバータ制御により圧力値に応じて連続的に制御したりしても良い。なお、本実施例では圧力制御装置15により圧力が高圧設定値に達したときには同時に送風機モータ8a,8bの回転数も全速に制御して高圧圧力を低下させ、圧力が低圧設定値に達したときには送風機モータ8a,8bの回転数を低下させて高圧圧力増加させるようにしている。
前記凝縮器2は前記蒸発器6a,6bを構成する熱交換器の冷媒配管の径よりも細径の熱交換器を使用している。
また、吐出ガス配管13にバイパス管22の一側を接続し、電磁弁20,逆止弁21を介して、蒸発器6a,6bの出口配管(冷媒ガス配管)17にバイパス管22の他側を接続している。これは圧縮機1を起動する前に高圧のガスを低圧側へ逃すためであり、電磁弁20をある一定時間「開」とするものである。これにより、高圧・低圧側のサイクル圧力をバランスさせ、圧縮機1の起動をスムーズに行なうことができる。
次に、本実施例の冷凍装置の動作を説明する。
圧縮機1で圧縮された冷媒ガスは、吐出配管13、逆止弁14を経て凝縮器2で凝縮され、受液器3、冷媒液配管16、ドライヤ4を通り、膨張弁5a,5b、蒸発器6a,6bに送られ蒸発してガスとなり、冷媒ガス配管17,ストレーナ18,アキュームレータ7を通り吸込配管19から圧縮機1の吸込側に戻る。
液インジェクションについて説明する。電子式膨張弁10の開度調整は圧縮機1の吐出側温度により制御する。サーミスタ28の検知により予め入力されている吐出温度の設定値と、検知された吐出温度とを比較し、設定値より高ければ弁10の開度を大きくし、低ければ開度を小さくする。すなわち、制御装置30、制御信号出力装置29により連続的に膨張弁10の開度調整を行なう。これにより、圧縮機1の吐出側温度を制御することで、過熱防止を図り安定した冷凍サイクル運転を行なうことができる。この圧縮機1の吐出側温度を制御は、スクロール圧縮機1の軸受の中で最も厳しい潤滑性能を要求される滑り軸受39(図6参照)を所定温度以下(換言すれば、その潤滑性能を確保して信頼性を維持できる温度以下)となるように行なわれる。これによって、スクロール圧縮機1の信頼性を確保することができる。
外気温度が低い場合、冷媒が冷凍機油の中に溶け込む量が増えるため冷凍機油の粘度が低下している。このため、圧縮機の軸受部への潤滑油として効果が小さくなり、軸受部の摩耗を生じる。本実施例では、外気温度がある設定温度より低い場合、油の粘度を少しでも高めるためサーミスタ27の検知により、液インジェクション配管12の電子式膨張弁10の開度を絞り、圧縮機1への冷媒量を減少させ、圧縮機起動時の吐出側温度を高くして冷媒の冷凍機油への溶け込み量を低下させて冷凍機油の粘度を確保するようにする。これにより圧縮機軸受部の信頼性を向上することができる。
外気温度が高い場合、高圧側圧力が高くなるため、高圧圧力の制御を行なう。すなわち、サーミスタ26の検知により、凝縮器2の出口液冷媒温度が高い場合には、凝縮器用送風機モータ8a,8bの回転数を増加させ送風量を増やして高圧圧力を低下させる。また、凝縮器2の出口液冷媒温度が低い場合には、凝縮器用送風機モータ8a,8bの回転数を減少させ高圧圧力を増加させる。
さらに、サーミスタ27の検知により、外気温度が高い場合にも凝縮器用送風機モータ8a,8bの回転数を増加させ送風量を増やして高圧圧力を低下させ、外気温度が低い場合には送風量を減少させて高圧圧力を増加させる。
これらの制御は、制御装置30と制御信号出力装置29により送風機モータ8a,8bの回転数を制御して行なう。
また、凝縮器2の圧力が設定値より高くなった場合、圧力制御装置15の作動によりスクロール圧縮機1の容量をダウンさせて容量制御を行ない、また送風機モータ8a,8bの回転数を全速にして、高圧圧力を低下させる。凝縮器2の圧力が設定値より低くなった場合にも圧力制御装置15の作動によりスクロール圧縮機1の容量を増加させ、送風機モータ8a,8bの回転数も低下させて、高圧圧力を増加させるように制御する。
制御装置30は、蒸発器6a,6bの蒸発温度が−60℃〜+5℃の範囲をカバーするようにスクロール圧縮機1への液インジェクション量を制御する。
なお、受液器3には冷媒が過熱し過ぎたときに冷媒を放出する作用のある可溶栓33を設けている。
ドライヤ4は冷凍サイクル中に水分が混入したとき、これを除去することを目的としたものである。ドライヤ4の取付位置は圧縮機1内の油溜り部または油分離装置の油溜り部、あるいはアキュームレータ7の内部に設置してもよく、この場合には冷凍サイクル配管に接続した場合に比べ部品点数を少なくでき、製造コストの低減、及び取付不良によるガス漏れの低減を図ることができる。
前記冷凍サイクルでは温度の検知手段としてサーミスタ26〜28を使用したが、サーミスタの代わりにサーモスタットによるON/OFF制御にしても良い。サーミスタを使用すれば連続的な制御が可能であるが、サーモスタットを使用した場合ON/OFF制御になる。また、温度検知ではなく圧力検知を行なって前記制御装置30、制御信号出力装置29により、前記制御を行なうこともできる。
次に、図1に記載した実施例における液インジェクション部分の他の例を図2〜図5により説明する。
図2の例では、液インジェクション制御を電磁弁34a,34bとキャピラリ35a,35bで行なうようにしたものである。圧縮機1の起動と同時に電磁弁34aを開とし、圧縮機1吐出側温度上昇防止を行なう。さらに吐出側温度が高くなると、サーミスタ28で検知し設定温度と比較し高い場合、電磁弁34bを開とし、液インジェクション量を増やすことにより、圧縮機1の過熱防止を行なうことができる。
次に図3の例について説明する。図2と異なるのは、液インジェクション配管12の接続位置を、受液器3の下部液溜まり部に接続したものである。これにより、液冷媒を常に安定して液インジェクション制御用として使うことが可能となる。
次に、図4の例について説明する。図1の例と異なるのは、液インジェクション制御のみである。図4の例では液インジェクション制御を、インジェクションバルブ36のライン、および電磁弁34aとキャピラリ35aのラインを使い分けて行なう。圧縮機1の起動と同時に電磁弁34aを開とし、圧縮機1の吐出側温度上昇防止を行なう。さらに、吐出配管13に接続された温度または圧力検知37により設定温度または圧力より高くなった場合は、インジェクションバルブ36が開き、低い場合は閉じる動作を行なう。これにより、圧縮機1の過熱防止運転を行ない、安定した冷凍サイクル運転を実施することができる。
次に、図5の例について説明する。図4の例と異なるのは、液インジェクション配管12の接続位置を、受液器3の下部液溜まり部に接続したもので、これにより、液冷媒を常に不足なく液インジェクション制御用として使うことができる。
液インジェクション方式としてキャピラリ方式、インジェクションバルブ方式、電子式膨張弁方式またはこれらの組み合わせた方式を採用することによりインジェクション流量の定量化によって、常に吐出ガス温度を一定にすることができ、サイクルの安定化、信頼性を確保することができる。
次に、スクロール圧縮機1の詳細を、図6を参照しながら説明する。図6は図1の冷凍装置に用いるスクロール圧縮機の縦断面図である。
スクロール圧縮機1は、密閉容器101内に、固定スクロール105および旋回スクロール106を有する圧縮機構部102と、固定子103aおよび回転子103bを有する圧縮機モータ103と、回転子103bに結合されて圧縮機構部102を駆動しかつ滑り軸受132、139および円筒コロ軸受140で支承された駆動軸14と、滑り軸受132,139および円筒コロ軸受140に供給される潤滑油122とを収納して構成されている。
圧縮機構部102は固定スクロール105と旋回スクロール106とフレーム107とを備えて構成されている。固定スクロール105と旋回スクロール106とは、互いに噛み合わされて配置され、これらの間に圧縮室が形成される。
固定スクロール105は、円板状の鏡板105aと、これに直立しインボリュート曲線あるいはこれに近似の曲線に形成されたラップ105bとを備えて構成され、中心部に圧縮室からの冷媒ガスを吐出するための吐出口110が形成されると共に、外周部に圧縮室へ冷媒ガスを吸入するための吸入口116を備えている。吐出口110は密閉容器101内の空間に開口されている。
旋回スクロール106は、円板状の鏡板106aと、これに直立し固定スクロール105のラップ105bと同一形状に形成されたラップ106bと、鏡板106aの反ラップ面に形成されたボス部106cとを備えて構成されている。
フレーム107の中央部に補助軸受を構成する滑り軸受139、主軸受を構成する円筒コロ軸受140が設けられている。これらの軸受139、140には駆動軸114が支承されている。フレーム107はその外周部が密閉容器101に固定されて支持されている。
駆動軸114の一側には偏心軸部が形成されている。この偏心軸部は旋回スクロール106のボス部に旋回運動が可能なように挿入されている。ボス部には旋回軸受を構成する滑り軸受132が設けられている。駆動軸114の他側には電動機軸部114bが形成されている。この電動機軸部114bには圧縮機モータ103の回転子103bが直結されている。
滑り軸受132、139は、多孔質青銅および4弗化エチレン樹脂を含む滑り軸受で構成されている。滑り軸受132は、鋼または銅合金から成る裏金と、多孔質青銅および4弗化エチレン樹脂を含む中間層と、4弗化エチレン樹脂を含む表面層とからなっている。本実施例では、中間層は4弗化エチレン樹脂中に多孔質青銅が混入して構成され、表面層は4弗化エチレン樹脂のみで形成されている。係る裏金と中間層と表面層とからなる多層構造とすることにより、アンモニア冷媒に対する耐食性を向上しつつ、耐磨耗性を向上することができるので、信頼性を格段に向上することができる。なお、滑り軸受139も同様な構造である。
また、上述した滑り軸受132の表面層を削除して(例えば、切削して)、中間層を表面に露出させ、多孔質青銅および4弗化エチレン樹脂の両方が露出するようにすれば、耐食性を向上しつつ、さらに耐磨耗性を向上することができる。
旋回スクロール106は、フレーム107と固定スクロール105との間に配置され、オルダムリングおよびオルダムキーよりなるオルダム機構138によってフレーム107に支承され、固定スクロール105に対して自転しないで旋回運動をするように構成されている。
潤滑油122は密閉容器101の底部に溜められている。この潤滑油122には、上述したようにアンモニア冷媒と相溶の油が用いられ。
上述した構成において、圧縮機モータ103に通電されて回転子103bが回転されると、回転子103bに直結した電動機軸部114bが回転され、これに伴って偏心軸部が偏心回転される。これによって、滑り軸受132を介して旋回スクロール106が旋回運動される。この旋回運動により、圧縮室は周囲から次第に中心に移動して容積が減少する。これに伴って、冷媒ガスは吸入管17から吸入口116を経て吸入室へ入り圧縮室で圧縮が開始される。
一方、密閉容器101内の底部に溜められた潤滑油122は、密閉容器101内の高圧圧力と背圧室23の中間圧力との差圧により油吸上管127を通して吸上げられた後、駆動軸114内の中央穴113を上昇し、中央穴113の上端開口から滑り軸受132へ給油されると共に、横穴151を介して滑り軸受139および円筒コロ軸受140へ給油される。各軸受部132、139、140へ給油された潤滑油122は、背圧室を経て圧縮室へ注入され、圧縮中の冷媒ガスに混入する。
この潤滑油を含んだ冷媒ガスは、圧縮室で圧縮された後に吐出口110から密閉容器内へ吐出され、図6において、冷媒ガスが実線の矢印のように流れ、潤滑油が破線の矢印のように流れる。
本実施例によれば、冷凍サイクルの冷媒としてアンモニア冷媒を使用し、かつ冷凍機油としてアンモニアと相溶性のある油を使用し、さらに圧縮機として液インジェクションタイプのスクロール圧縮機1を使用し、凝縮器2の下流側とスクロール圧縮機1とを液インジェクション配管12で接続し、この液インジェクション配管12にスクロール圧縮機1への液インジェクション量を制御する手段(電子式膨張弁10)を設けているので、圧縮機吐出ガス温度の上昇を抑え、冷凍機油の劣化、圧縮機摺動部の損傷やモータの焼付を防止し、従来のフロン系冷媒を用いた冷凍装置の構成を殆ど変更することなく同等の幅広い運転圧力および温度において安定した冷凍サイクル運転を実現でき、さらにはオゾン層破壊や地球温暖化防止に貢献できる冷凍装置が得られる。
作動冷媒としてアンモニア冷媒を用い、滑り軸受として多孔質青銅および4弗化エチレン樹脂を含む滑り軸受132、139を用いているので、ホワイトメタルやアルミ系の材質で軸受部分を構成したものに比較して、高負荷で使用することができると共に、アンモニア冷媒に対する耐食性を向上することができる。これによって、オゾン層破壊防止や地球温暖化防止を図りつつ、高負荷で使用可能であって、しかも滑り軸受132、139の耐食性を向上させて信頼性の高いスクロール圧縮機1が得られる。
本実施例では、液インジエクションタイプのスクロール圧縮機1を用いることにより、アンモニア冷媒を使用した冷凍装置であっても、運転圧力、温度、性能を従来のフロン系冷媒を使用した冷凍装置と同等にすることができる。すなわち、蒸発温度が低い場合は、冷凍サイクル内を循環する冷媒量が少なくなり、スクロール圧縮機1の吐出ガス温度が高くなる。このため冷凍機油の劣化、圧縮機の摺動部の損傷、モータ焼付等の危険性がでてくるが、本実施例では高圧の液冷媒を減圧装置10を介してスクロール圧縮機1の吸込側または中間圧縮機室内にインジェクションすることにより、スクロール圧縮機1の過熱を防止し、幅広い蒸発温度での運転が可能となる。また、冷凍機油としてポリアルキレングリコール油を採用することにより、アンモニア冷媒との相容性を確保し機器の信頼性と性能を確保することができる。以上により、本実施例によれば、オゾン層破壊、地球温暖化の防止が可能で、かつ従来の冷凍装置の構成をほとんど変えることなく、広い範囲(蒸発器の蒸発温度が−60〜+5℃の範囲をカバーする)で容量制御可能な冷凍装置を実現し得る。
本発明の一実施例を示す冷凍装置の系統図である。 図1における液インジェクション構成部分の別の例を示す要部系統図である。 図1における液インジェクション構成部分のさらに別の例を示す要部系統図である。 図1における液インジェクション構成部分のさらに別の例を示す要部系統図である。 図1における液インジェクション構成部分のさらに別の例を示す要部系統図である。 図1の冷凍装置に用いるスクロール圧縮機の縦断面図である。
符号の説明
1…圧縮機、2…凝縮器、3…受液器、4…ドライヤ、6a,6b…蒸発器、7…アキュームレータ,8a,8b…送風機モータ,9a,9b…プロペラファン、10…電子式膨張弁、12…液インジェクション配管、15…圧力開閉器、26…凝縮器液温検知用サーミスタ、27…外気温度検知用サーミスタ、28…圧縮機吐出側温度検知、用サーミスタ、29…制御信号出力装置、30制御装置、34a,34b…電磁弁、35a,35b…キャピラリ、36…インジェクションバルブ、37…温度または圧力検出装置。

Claims (7)

  1. スクロール圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器を順次接続して冷凍サイクルを構成した冷凍装置において、
    前記冷凍サイクルの冷媒としてアンモニア冷媒を使用し、かつ冷凍機油としてアンモニアと相溶性のある油を使用し、さらに前記圧縮機として液インジェクションタイプのスクロール圧縮機を使用し、前記凝縮器の下流側と前記スクロール圧縮機とを液インジェクション配管で接続し、この液インジェクション配管に前記スクロール圧縮機への液インジェクション量を制御する手段を設けた
    ことを特徴とする冷凍装置。
  2. 前記冷凍機油は、粘度が温度40℃のときに2〜70cSt、温度100℃のときに1〜12cStであるポリアルキレングリコール油若しくはこのポリアルキレングリコール油を50wt%以上含む混合油であることを特徴とする請求項1に記載の冷凍装置。
  3. 前記液インジェクション量を制御する手段は、前記液インジェクション配管に設けた電子式膨張弁と、前記スクロール圧縮機の吐出側温度により前記電子式膨張弁の開度を制御して液インジェクション量を調整する制御装置とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の冷凍装置。
  4. 前記液インジェクション量を制御する手段は、前記蒸発器の蒸発温度が−60℃〜+5℃の範囲をカバーするように前記スクロール圧縮機への液インジェクション量を制御する構成としたことを特徴とする請求項3に記載の冷凍装置。
  5. 滑り軸受を有するスクロール圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器を順次接続して構成された冷凍サイクルと、
    前記冷凍サイクルの冷媒として使用されるアンモニア冷媒と、
    前記スクロール圧縮機の冷凍機油として前記アンモニア冷媒と相溶性のあるポリアルキレングリコール油が使用される冷凍機油と、
    前記凝縮器の下流側と前記スクロール圧縮機とを接続する液インジェクション配管と、
    前記滑り軸受の温度が所定温度以下となるように前記液インジェクション配管に設けられ前記スクロール圧縮機への液インジェクション量を制御する手段とを備えた
    ことを特徴とする冷凍装置。
  6. スクロール圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器を順次接続して構成された冷凍サイクルと、
    前記冷凍サイクルの冷媒として使用されるアンモニア冷媒と、
    前記スクロール圧縮機の冷凍機油として前記アンモニア冷媒と相溶性のあるポリアルキレングリコール油が使用される冷凍機油と、
    前記凝縮器の下流側と前記スクロール圧縮機とを接続する液インジェクション配管と、
    この液インジェクション配管に設けられ前記スクロール圧縮機への液インジェクション量を制御する手段と、
    前記凝縮器へ外部空気を供給するための送風機及びそのための回転数制御可能な送風機モータと、
    前記スクロール圧縮機の吐出側温度を検出する第1検出手段と、
    前記凝縮器の液温を検出する第2検出手段と、
    前記凝縮器への吸込空気温度を検出する第3検出手段と、
    これらの第1、第2及び第3の検出手段からの検出値に応じて前記液インジェクション量を制御する手段及び前記送風機モータを制御する制御装置とを備えた
    ことを特徴とする冷凍装置。
  7. 前記凝縮器の圧力が高圧設定値に達したとき圧縮機モータの回転数を低下させて圧縮機容量を低下させ、前記凝縮器の圧力が低圧設定値に達したとき圧縮機モータの回転数を増加させて圧縮機容量を増加させる圧力制御装置を備えることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の冷凍装置。
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