JP4725387B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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Description

この発明は、蒸気圧縮式冷凍サイクルによる空気調和装置に関するものであり、特に、圧縮過程に冷媒をインジェクションして低外気温度時の暖房能力を向上させる空気調和装置に関するものである。
従来のこの種の空気調和装置、即ち、圧縮過程に冷媒をインジェクションする機能を有する空気調和装置においては、そのインジェクション量の制御方法として、吐出温度が所定値となるようにする制御方法、あるいは吐出ガス過熱度が所定値となるようにする制御方法、などが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、回転数調整可能なインジェクション圧縮機を用い、圧縮機回転数が大きいほどインジェクションをOFFとする指標となる基準温度差を大きくするような装置がある(例えば、特許文献2参照)。
特許第3080558号公報(第3〜4頁) 特許第3161389号公報(第2〜3頁)
しかしながら、インジェクション膨張弁を圧縮機の吐出温度と目標吐出温度との差によって制御して吐出温度を一定にした場合、運転効率の変化を考慮していないため、必要以上のインジェクションが行われて運転効率が低下してしまうという問題があった。この状況は、吐出ガス過熱度を一定に制御した場合でも同様である。
また、吐出ガス過熱度が、基準温度差以下、即ち圧縮機の吐出温度と冷媒循環回路を循環する冷媒の凝縮温度との差以下になったときに液冷媒がインジェクションされているとしてインジェクション用開閉弁をOFFとする装置では、インジェクション用のバイパス配管に設けている開閉弁を開閉する制御しかしていない。運転効率や暖房能力を考慮したインジェクションを行うものではなく、インジェクション量が不足して所定の暖房能力が発揮できなかったり、必要以上のインジェクションが行われて運転効率が低下してしまうという問題があった。
この発明の目的は、上記のような課題を解決するためになされたもので、インジェクション量を適切に制御することによって、運転効率の低下を抑制すると共に、インジェクション量の不足による暖房能力低下を防止できる空気調和装置を得ることを目的とする。
この発明に係る空気調和装置は、回転数を可変とし圧縮過程に冷媒を注入可能な圧縮機、室内熱交換器、減圧装置、及び室外熱交換器を順次接続してなる冷凍サイクルと、前記室内熱交換器と前記減圧装置の間の配管からインジェクション用減圧装置を介して前記圧縮機のインジェクションポートに接続されるインジェクション管と、前記圧縮機の回転数を負荷の大きさに応じて制御する圧縮機回転数制御手段と、前記圧縮機の出口部の吐出ガス過熱度または吐出温度が目標値になるように前記インジェクション用減圧装置を制御するインジェクション制御手段と、を備え、前記インジェクション制御手段は、暖房運転で、前記圧縮機回転数制御手段で制御される前記圧縮機の回転数が高い時に前記目標値を小さく、前記圧縮機の回転数が低い時に前記目標値を大きく設定して前記インジェクション用減圧装置の開度を制御することで、前記圧縮機の回転数に対して前記冷凍サイクルの運転状態が一意に定まることを特徴とするものである。
またこの発明に係る空気調和装置は、回転数を可変とする低段圧縮機、高段圧縮機、室内熱交換器、減圧装置、及び室外熱交換器を順次接続してなる冷凍サイクルと、前記室内熱交換器と前記減圧装置の間の配管からインジェクション用減圧装置を介して前記低段圧縮機と前記高段圧縮機との間に接続されるインジェクション管と、前記低段圧縮機の回転数を負荷に応じて制御する圧縮機回転数制御手段と、前記高段圧縮機の出口部の吐出ガス過熱度または吐出温度が目標値になるように前記インジェクション用減圧装置を制御するインジェクション制御手段と、を備え、前記インジェクション制御手段は、暖房運転で、前記圧縮機回転数制御手段で制御される前記低段圧縮機の回転数が高い時に前記目標値を小さく、前記低段圧縮機の回転数が低い時に前記目標値を大きく設定して前記インジェクション用減圧装置の開度を制御することで、前記低段圧縮機の回転数に対して前記冷凍サイクルの運転状態が一意に定まることを特徴とするものである。
この発明に係る空気調和装置は、圧縮機から吐出する吐出ガス過熱度または吐出温度が、圧縮機の回転数に応じて決められる目標値になるようにインジェクション量を制御し、圧縮機の回転数が高い時に目標値を小さく、圧縮機の回転数が低い時に目標値を大きく設定して、インジェクション量を適切に制御することによって、暖房負荷が小さいときはインジェクション量を小さくして運転効率を高めることができ、また、暖房負荷が大きいときはインジェクション量を大きくして暖房能力を高めることができる。
また、必要とする暖房能力に対して運転状態が一意的に定まるため、安定した運転を行うことができる。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態に係る空気調和装置の一例を示す冷媒回路図である。この空気調和装置は冷房運転と暖房運転を有するものである。図1において、1は室外ユニット、2は室内ユニットである。室外ユニット1と室内ユニット2は接続配管であるガス管3と液管4で接続されて閉回路である冷凍サイクルを形成し、冷媒として例えばR410Aが封入されている。
室外ユニット1には、回転数を可変とし圧縮過程に冷媒を抽入可能なインジェクションポートを有する圧縮機5、冷房運転と暖房運転で流路を切り替える四方弁6、室外熱交換器11、インジェクション用減圧装置12を有するインジェクション管13、熱交換器9、第1減圧装置10が備えられている。
圧縮機5の吸入部には四方弁6を切り替えることで室外熱交換器11または室内熱交換器2から流出した主回路を流れる冷媒を吸入し、インジェクションポートにはインジェクション管13が接続される。熱交換器9は、室内熱交換器7から流出して主回路を流れる冷媒と、室内熱交換器7から流出してインジェクション管13に分岐され減圧された冷媒との間で熱交換するものであり、ここでは内部熱交換器と称する。
室内ユニット2には、室内熱交換器7、第2減圧装置8が備えられている。この第2減圧装置8は室外ユニット1に配置されてもよいし、どちらにも配置されなくてもよい。また、図示は省略しているが、室内熱交換器7、室外熱交換器11にはそれぞれ送風機が備えられ、それぞれ室内外の空気との熱交換を促進、調整している。
全体として、回転数を可変とし圧縮過程に冷媒を抽入可能な圧縮機5、室内熱交換器7、減圧装置10、及び室外熱交換器11を順次接続して冷凍サイクルの主回路を構成している。さらに、室内熱交換器7と減圧装置10の間の配管からインジェクション用減圧装置12を介して圧縮機5のインジェクションポートに接続されるインジェクション管13を有する。各減圧装置8、10、12は例えば膨張弁である。
図では四方弁6は暖房運転用に接続されており、室内熱交換器7を凝縮器、室外熱交換器11を蒸発器として動作させて暖房運転時の冷凍サイクルを構成する。冷房運転を実施する場合には、四方弁6を切り替えて冷房運転用に接続し、室内熱交換器7を蒸発器、室外熱交換器11を凝縮器として動作させるように冷凍サイクルを構成すればよい。
次に、このように構成された本実施の形態の空気調和装置における暖房運転時の冷凍サイクル動作について、図1及び図2を参照して説明する。図2は本実施の形態に係る空気調和装置による冷凍サイクル動作を示すP−h線図で、横軸は比エンタルピ[kJ/kg]、縦軸は冷媒圧力[MPa]である。図中のA〜Iは図1のA〜Iにおける冷媒状態と対応し、矢印で示したGi、Geはそれぞれ冷媒流量[kg/h]を示している。
圧縮機5から吐出された高温高圧のガス冷媒(状態A)は、四方弁6、ガス管3を経由して室内ユニット2へ流入する。その後、室内熱交換器7において室内に放熱して凝縮し、高圧液冷媒(状態B)となる。この高圧液冷媒は第2減圧装置8、液管4を通って若干圧力を低下させ、室外ユニットへ戻る(状態C)。室外ユニット1に戻った高圧液冷媒はその一部の流量Giがインジェクション側に分岐されてインジェクション管13に流入し、主回路を流れる流量Geが内部熱交換器9へ流入する。
主回路の高圧液冷媒(状態C)は内部熱交換器9でインジェクション管13を流れる冷媒と熱交換を行い、冷却されて状態Dとなる。さらに、第1減圧装置10で減圧され、低圧二相状態Eとなって室外熱交換器11へ流入する。室外熱交換器11では、外気から採熱し、蒸発して吸入冷媒状態Fとなる。
一方、一部分岐されたインジェクション管13に流入する冷媒は、インジェクション用減圧装置12でインジェクション圧力まで減圧され状態Gとなった後、内部熱交換器9へ流入し、内部熱交換器9で主回路を流れる高圧液冷媒に加熱されて比エンタルピを増大させる(状態H)。
圧縮機5では、吸入管から低圧ガス冷媒(状態F)を吸入し、昇圧する過程で、インジェクション管13からインジェクション冷媒(状態H)を吸引し、それぞれを合流させる。抽入が完了した時点の冷媒状態Iから吐出冷媒(状態A)までの昇圧過程での冷媒流量は、分岐前の総量(Ge+Gi)[kg/h]である。
単段圧縮の冷凍サイクルでは、暖房運転で低外気温度になって蒸発圧力が低下すると、圧縮比が大きくなろうとするが、圧縮機5の圧縮過程で中間圧に冷媒を抽入して冷媒流量を増大させることで、吐出温度を異常に上昇させることなく暖房能力を確保できる。このように、インジェクション作用によって、外気温度がー20℃程度の極低温であっても暖房能力を得ることができるという点で有効である。
次に、本実施の形態における圧縮機回転数とインジェクション量の制御方法について説明する。一般に、空気調和装置の機能は、室内空気温度(以下、室内温度と記す)が使用者の設定した目標室内空気温度(以下、目標室内温度と記す)となるように運転することである。そして、回転数を可変とする圧縮機5の回転数は、暖房能力を最も直接的に調整できる操作量であるので、負荷に応じて制御する。具体的には例えば使用者が設定したまたは装置内に予め設定した目標室内温度と計測した室内温度との偏差に応じて、回転数を増減する。
図3は、インジェクション量一定のときの圧縮機回転数に対する暖房能力とCOP(暖房能力とその暖房能力を得る電気入力の比、Coefficient Of Performance)の変化を示したもので、横軸は圧縮機回転数(Hz)、縦軸は暖房能力(W)及びCOPである。図に示すように、圧縮機回転数の増加に伴って暖房能力は単調に増大し、COPは緩やかに低下する。このような特性に基づいて、室内温度と目標室内温度との偏差が大きいときは負荷が大きいので圧縮機回転数を大きくして暖房能力を増大させ、偏差が小さいときは負荷が小さいので圧縮機回転数を小さくして暖房能力をセーブする。このように圧縮機5の回転数を制御することにより、室内温度を目標室内温度へ収束させる。
ところが、本実施の形態のように、インジェクション機能を有する空気調和装置では圧縮機回転数だけでなく、インジェクション量も暖房能力を調整できる有力な操作量となる。図4は、圧縮機回転数を一定にし、インジェクション量を変化させたときの暖房能力とCOPの変化を示しており、横軸はインジェクション量比(Gi/Ge)、縦軸は暖房能力(W)及びCOPである。
図に示すように、インジェクション機能を有する空気調和装置では、圧縮機回転数を固定した運転であっても、インジェクション量を増大させることで、暖房能力を増大できる。
一方、COPはインジェクション量比の増加と共に低下するような特性を示すため、インジェクション量は極力小さくした方が効率のよい暖房運転を行うことができる。ただし、暖房能力不足により圧縮機回転数が使用範囲上限となる条件ではインジェクション量を大きくすることで暖房能力を大きくできる。
そこで、暖房負荷が大きいときは暖房能力を優先してインジェクション量を大きくし、暖房負荷が比較的小さいときにはCOPを優先してインジェクション量を小さくするような制御が望ましいと考えられる。
前述の背景技術で示した従来装置のように、吐出温度または吐出ガス過熱度が一定となるようなインジェクション量の制御は、インジェクション量によって暖房能力を調整するという考え方がなく、一定値に設定された目標吐出温度又は目標吐出ガス過熱度によってインジェクション量の上限、下限が決定され、暖房能力調整範囲が制約される。また、圧縮機回転数とインジェクション量の2つの操作量のうち、どちらを操作しても所定の暖房能力が得られるため、制御方法によってはそれぞれの制御が影響しあって制御が不安定になったり、制御が煩雑になるなどの不具合が生じる。
そこで、本実施の形態に係る空気調和装置においては以下のような制御を行う。図5は圧縮機回転数の制御とインジェクション量の制御、即ちインジェクション用減圧装置12の開度制御についての制御過程のフロ−チャートを示したものであり、本実施の形態では制御装置20で行っている。図1の冷媒回路図には制御信号の流れを破線矢印で示している。空気調和装置の制御装置20は、使用者の指令を受け取るコントローラ24から暖房開始指令及び室内設定温度情報を受け取ることで暖房運転が開始される(ステップS0)。また、21、22、23は温度センサであり、ステップS1では、各温度センサ21、22、23で、吐出温度Td、室内熱交換器中間温度(凝縮温度Tc)、室内温度である吸込温度Taを検知し、目標室内温度である設定温度Ta*と共に、制御装置20に伝達する。
制御装置20では、コントローラ24から送られた設定温度Ta*と温度センサ23で検知された室内温度Taとの偏差△Ta=Ta−Ta*を演算し、この偏差△Taから暖房負荷を推定する。そして、暖房負荷に応じた圧縮機回転数Hz=f1(△Ta)を圧縮機5に送信する(ステップS2)。ここで、f1は制御用関数であり、具体的には暖房負荷に対する回転数をテーブルで予め記憶しておいてもよいし、偏差△Taをパラメータとして数式で演算してもよい。このステップS2が圧縮機5の回転数を負荷の大きさに応じて制御する圧縮機回転数制御手段を構成している。圧縮機回転数制御手段(S2)は、インジェクションの有無によらず圧縮機回転数を決定する。
ステップS3でモード判定、即ちインジェクション有のモードであるかどうかを判定し、インジェクション有のモードである場合にはステップS4で目標吐出ガス過熱度SHd*を演算する処理を行う。暖房運転中であっても、外気温度が高い場合、例えば10℃程度以上の場合には、インジェクションしないほうが効率がよいので、インジェクション無のモードにする。
ステップS4では、目標吐出ガス過熱度SHd*を、例えば制御用関数f2を用いて圧縮機回転数Hzの関数で求め、SHd*=f2(Hz)で設定する。ここで、制御用関数f2はf1と同様、具体的には圧縮機回転数に対する目標吐出ガス過熱度をテーブルで予め記憶しておいてもよいし、圧縮機回転数Hzをパラメータとして数式で演算してもよい。続いてステップS5ではインジェクション量を操作するアクチュエータであるインジェクション用減圧装置例えば膨張弁12の開度を決定する。ここでは現在の吐出ガス過熱度SHd=Td−Tcを演算し、目標吐出ガス過熱度SHd*との偏差△SHd=SHd―SHd*の大きさに応じて膨張弁12の開度を設定し操作する。制御用関数f3を用い、膨張弁12の開度=f3(△SHd)とする。制御用関数f3はf1、f2と同様、具体的には吐出ガス過熱度の偏差△SHdに対する膨張弁12の開度をテーブルで予め記憶しておいてもよいし、偏差△SHdをパラメータとして数式で演算してもよい。このステップS4、S5が圧縮機5の出口部の吐出ガス過熱度が目標値になるようにインジェクション用減圧装置12を制御するインジェクション制御手段を構成している。インジェクション制御手段(S4、S5)は、インジェクション有のモードが設定されているときのみに実行される。
ステップS3において、インジェクション有のモードでない場合については、S6でインジェクション用減圧装置例えば膨張弁12の開度は全閉として圧縮機回転数のみが制御される。
ステップS4、S5のインジェクション制御手段では、温度センサ21、22で検知した吐出温度Tdと凝縮温度Tcから吐出ガス過熱度SHdを演算し、ステップS2で暖房負荷により決定した圧縮機回転数Hzに応じて、目標とする吐出ガス過熱度SHd*を設定している。図6はステップS4における制御関数f2の一例を示すグラフで、横軸は圧縮機回転数(%)であり、回転数の最大を100%とする。また、縦軸は目標吐出ガス過熱度(deg)である。目標吐出ガス過熱度は、例えば図6に示すように、圧縮機回転数が高いほど小さく、圧縮機回転数が低いほど大きくなるように設定する。即ち、圧縮機回転数が上限値の100%であるときには、暖房能力が不足しているとして最大のインジェクション量となる吐出ガス過熱度10deg程度に設定する。逆に、圧縮機回転数が50%以下であるときには、暖房能力が十分得られているのでCOPが最も高くなるように、最小のインジェクション量(>0)となる吐出ガス過熱度50deg程度に設定する。
この実施の形態では、目標吐出ガス過熱度を圧縮機回転数に対して直線的に変化させて設定し、目標吐出ガス過熱度になるようにインジェクション用減圧装置12の開度を制御する。
ここで、インジェクション量を最大とする時の目標値に対応する吐出ガス過熱度の最小値を10deg程度としたのは、圧縮機内をガス状態に保つ最小過熱度を確保するためである。例えば吐出ガス過熱度がゼロになるまでインジェクションを行うと、液冷媒による冷凍機油の希釈や、液冷媒圧縮による圧縮室に異常圧力が生じるなど、著しく信頼性を損なうという不具合が生じる。
また、インジェクション量を最小とする時、即ちCOPが最大となる時の目標値に対応する吐出ガス過熱度の最大値を50degとしたのは、次の理由による。即ち、本実施の形態では暖房運転を行う場合の凝縮温度が50℃前後であること、及び、冷凍機油の劣化や冷媒回路部品の損傷などの信頼性の観点で、吐出温度上限が100℃〜110℃であることから、吐出温度が上限を超えない範囲での最も高い吐出ガス過熱度として、インジェクション量を最小にするためである。
この目標吐出ガス過熱度の上限及び下限は、圧縮機使用許容範囲によって多少前後してもよい。また、吐出ガス過熱度を演算するのではなく、圧縮機5から吐出する冷媒の吐出温度を直接目標値としてもよい。その場合は、前述のように、下限となる吐出温度は60℃前後、上限となる吐出温度は100℃前後となる。
また、吐出ガス過熱度は、凝縮温度Tcと吐出温度Tdから演算するのではなく、吐出圧力から飽和温度を演算し、この飽和温度と吐出温度Tdから吐出ガス過熱度を演算してもよい。この場合には、圧縮機5の出口部に圧力センサを備えて吐出圧力を計測すればよい。
即ち、インジェクション用減圧装置12の減圧量を決定する際の目標値の最小値は、圧縮機5内の冷媒がガス状態を保持しうる値を設定すれば、信頼性の低減を防止できる。
また同様に、インジェクション用減圧装置12の減圧量を決定する際の目標値の最大値は、空気調和装置本体を構成する各部品の耐性範囲内の値を設定すれば、信頼性の低減を防止できる。
なお、ここでは圧縮機回転数50%以下で目標吐出ガス過熱度を50deg一定としているが、この目標吐出ガス過熱度50degとなる圧縮機回転数は必ずしも50%でなくてもよい。例えば、圧縮機回転数80%以下でCOPを重視した運転、即ち目標吐出ガス過熱度を高くしてインジェクション量の少ない状態で運転してもよい。また例えば、圧縮機回転数100%になるまでCOPを重視した運転、即ち目標吐出ガス過熱度を高くしてインジェクション量の少ない状態で運転し、圧縮機回転数が100%になった時に目標吐出ガス過熱度を低くしてインジェクション量を多くし、暖房能力を高めるように運転してもよい。
図7は、図6のように目標吐出ガス過熱度を圧縮機回転数に対して設定した場合の圧縮機回転数(%)に対する暖房能力(W)(図7(a))、暖房COP(図7(b))を示している。また、吐出ガス過熱度10degの場合と50deg一定とした場合の暖房能力及び暖房COPも破線で示している。この横軸は圧縮機回転数(使用範囲上限回転数に対する比)であり、圧縮機回転数が暖房負荷に対して制御されているため、横軸は暖房負荷の大きさに相当する。
図のように、圧縮機回転数が大きくなるにしたがって目標吐出ガス過熱度が小さくなるようにインジェクション用減圧装置12の減圧量を変化させてインジェクション量を多くするので、図7(a)に示す暖房能力(W)は吐出ガス過熱度50degの特性から吐出ガス過熱度10degの特性に徐々に漸近するような特性をもつ。図7(b)に示す暖房COPに関しても同様である。
このように、インジェクション量を制御する際の目標値を可変とし、暖房負荷が小さいとき、即ち圧縮機の回転数が低いときには、インジェクション量を少なくしてCOPの高い運転を行う。また、暖房負荷が大きいとき、即ち圧縮機の回転数が高いときには、吐出ガス過熱度が小さくなるようにインジェクション量を増大させ、暖房能力を高める。このため、例えば外気温度が低くなったときの暖房能力が不足する不具合を回避できる。さらに、暖房負荷が小さいときには運転効率の低下を抑制すると共に、暖房負荷が大きいときにはインジェクション量不足による暖房能力低下を防止できる空気調和装置を得ることができる。さらに、必要とする暖房能力に対して運転状態が一意的に定まるため、圧縮機回転数とインジェクション量の制御が相互に干渉して運転状態が不安定になる不具合を回避できる。
なお、ステップS4における圧縮機回転数に対する目標吐出ガス過熱度を決定するときの制御関数f2は、図6のような直線に限るものではない。圧縮機回転数が高いときに小さい目標吐出ガス加熱度が設定され、圧縮機回転数が低いときに大きい目標吐出ガス加熱度が設定されていれば、どのような関数を用いてもよい。例えば多少上下にカーブを描いた放物線のような曲線としてもよく、所定の圧縮機回転数範囲では、目標値を一定に設定してもよい。また、例えば図8に示すように段階的に設定してもよい。段階的に設定することで、制御回数を減らすことができ、制御を簡略化できる。さらに段階をもっと少なくしてもある程度の効果を奏する。少なくともインジェクション量大とインジェクション量小(>0)の2段階の減圧量を設けておき、圧縮機回転数が暖房能力を特に必要とする所定の回転数以上になった時にインジェクション量大となるように目標吐出ガス過熱度を小さくし、それ以外の時にはインジェクション量小になるように目標吐出ガス過熱度を大きくするようにインジェクション用減圧装置12を2段階で制御してもよい。もちろん2段階以上の何段階でもよい。
また、目標吐出ガス過熱度は、図6に示すように滑らかに変化させておき、目標吐出ガス過熱度に対するインジェクション用減圧装置である膨張弁12の制御を段階的に行ってもよい。この場合にも制御動作は簡略化できる。
このインジェクション減圧装置12は、減圧量を圧縮機回転数に応じて直線や曲線などで連続的に変化させる場合には、例えば電子式膨張弁を用いればよく、また減圧量を圧縮機回転数に応じて段階的に変化させる場合には、例えば複数のキャピラリチューブと開閉弁を並列に配置し、その開閉組合せを変えるような方法で実現すればよい。
上記では、圧縮過程で冷媒を抽入可能なインジェクションポートを有する圧縮機を用いた場合について記載したが、この発明の作用は、インジェクションポートを有する圧縮機を用いた冷凍サイクルに限るものではなく、2台の圧縮機で2回に分けて圧縮を行う二段圧縮冷凍サイクルにおいて、その中間に室内熱交換器7から流出する冷媒の一部を抽入する場合でも全く同様の効果がある。
図9は、本実施の形態に係る他の構成例として、低段圧縮機5aと高段圧縮機5bの2台の圧縮機を用いて2段圧縮の冷凍サイクルを構成した場合の冷媒回路図である。この構成では、インジェクション管13は、室内熱交換器7と第1減圧装置10の間の配管からインジェクション用減圧装置12を介して低段圧縮機5aと高段圧縮機5bとの間に接続される。そして、低段圧縮機5aの吐出ガスとインジェクション冷媒(状態H)の合流点(状態I)が高段圧縮機5bに吸入される。この空気調和装置の制御装置20において、ステップS2(図5)の圧縮機回転数制御手段では、少なくとも低段圧縮機5aとして回転数が可変である圧縮機を用い、低段圧縮機5aの回転数を暖房負荷に対応して設定する。このとき、高段圧縮機5bは回転数が一定であるものを用い、一定の回転数で運転してもよい。また、高段圧縮機5bの回転数を可変とし、高段圧縮機5bの回転数制御は低段圧縮機5aと同一としてもよい。また、低段圧縮機5aと高段圧縮機5bのそれぞれの回転数を暖房負荷に応じて独立に制御すれば、運転効率が最大となるように圧縮機5a、5bを制御することができる。
また、二段圧縮冷凍サイクルにおいて、ステップS4、S5(図5)のインジェクション制御手段では、図1の圧縮機5の場合と同様、高段圧縮機5bの出口部の吐出ガス過熱度または吐出温度が目標値になるようにインジェクション用減圧装置12を制御する。さらに、インジェクション制御手段は、暖房運転で、低段圧縮機5aの回転数が高い時に吐出ガス過熱度または吐出温度の目標値を小さく、低段圧縮機5aの回転数が低い時に目標値を大きく設定することで、運転効率の低下を抑制すると共に、インジェクション量不足による暖房能力低下を防止できる。さらに必要とする暖房能力に対して運転状態が一意的に決まるため、圧縮機回転数とインジェクション量の制御が相互に干渉して運転状態が不安定になるのを回避できる。
また、ここでは圧縮機回転数の制御を、室内空気温度と目標室内空気温度との偏差が暖房負荷に対応するものとし、この偏差に応じて回転数を制御するとしたが、他の暖房負荷を表すパラメータで制御してもよい。例えば、吐出ガス圧力即ち凝縮圧力または凝縮温度が所定値になるように、圧縮機回転数を制御してもよい。
ここで吐出ガス圧力を用いる場合には、圧縮機5の出口部に圧力センサを設けて吐出ガス圧力を検知すればよい。また、凝縮圧力を用いる場合は室内熱交換器7の内部に圧力センサを設けて凝縮圧力を検知すればよい。また凝縮温度を用いる場合には、温度センサ22で検知できる。
このように、吐出ガス圧力即ち凝縮圧力、または凝縮温度が所定の値となるように圧縮機回転数を制御して所定の暖房能力を発揮するように構成した場合でも、インジェクション量の制御は前記と全く同様に行えばよい。即ち、例えば所定の吐出ガス圧力となるように圧縮機回転数を制御する場合、調整された圧縮機回転数に対して、その圧縮機回転数に応じて設定した目標吐出ガス過熱度または吐出温度でインジェクション量を制御すれば、上記と同様の効果を奏する。
図1、図9における第2減圧装置8は、暖房時に凝縮器となる室内熱交換器7の出口部に設けられており、この第2減圧装置8の制御して凝縮器出口過冷却度を調整することができる。この第2減圧装置8は室内ユニット2内に設置してもよいし、室外ユニット1の液側入口に設置してもよい。図1、図9に示した構成では、凝縮器出口過冷却度を調整することで、効率のよい冷凍サイクルと構成できる。また、特に室内ユニット2が複数台並列に接続された空気調和装置では、第2減圧装置8の作用によって、次に示すような効果を得ることができる。
図10は2台の室内ユニット2a、2bが並列に接続されている構成の室内ユニットの部分を示す部分冷媒回路図である。各室内ユニット2a、2bは同様の構成であり、暖房運転では凝縮器として動作する室内熱交換器7a、7b、室内熱交換器7a、7bそれぞれの出口部に設けた第2減圧装置8a、8b、凝縮温度を検知できる温度センサ22a、22b、室内温度を検知できる温度センサ23a、23bがガス管3と液管4の間に設けられている。このように、1台の室外ユニット1に対して室内ユニット2a、2bを並列に複数台有することで、1台の室外ユニット1で複数の部屋を同時に独立して暖房でき、利用価値の高い構成となっている。
図10に示す構成では、暖房時に凝縮器となる室内熱交換器7a、7bの出口に第2減圧装置8a、8bを備えている。減圧装置8a、8bによって、凝縮器出口過冷却度を調整することができるので、それぞれの室内熱交換器7a、7bの出口過冷却度が等しくなるように減圧量を制御すれば、室内ユニット2a、2b間の冷媒流量バランスを調整することができる。
このように、室内熱交換器7a、7bのそれぞれの出口部とインジェクション用減圧装置12への分岐部との間の配管に減圧装置8a、8bを備えたことで、室内ユニット2a、2b間の冷媒流量バランスを調整でき、効率よく、また、複数の部屋をそれぞれ快適に暖房することができる。
また、図1、図9に示すように、本実施の形態においては、インジェクション管13は、室内熱交換器7から流出する冷媒と熱交換する熱交換器として、高圧液冷媒とインジェクション冷媒とを熱交換させる内部熱交換器9を備えている。主回路を流れる液冷媒が、内部熱交換器9において、インジェクション管13を流れる冷媒によって冷却される。このため、蒸発器11入口冷媒(状態E)のエンタルピが小さくなり、その結果、蒸発器11の入口と出口間のエンタルピ差が拡大する。従って冷媒流量が同じでも外気からの吸熱量が増大し、運転効率を向上させることができる。
以上のように、この発明に係る空気調和装置は、回転数を可変とし圧縮過程に冷媒を抽入可能な圧縮機5、室内熱交換器7、減圧装置10、及び室外熱交換器11を順次接続してなる冷凍サイクルと、室内熱交換器7と減圧装置10の間の配管からインジェクション用減圧装置12を介して圧縮機5のインジェクションポートに接続されるインジェクション管13と、圧縮機5の回転数を負荷の大きさに応じて制御する圧縮機回転数制御手段(S2)と、圧縮機5の出口部の吐出ガス過熱度または吐出温度が目標値になるようにインジェクション用減圧装置12を制御するインジェクション制御手段(S4、S5)と、を備え、インジェクション制御手段(S4、S5)は、暖房運転で、圧縮機5の回転数が高い時に目標値を小さく、圧縮機5の回転数が低い時に目標値を大きく設定することにより、暖房負荷が小さいときはインジェクション量を小さくして運転効率を高めることができ、また、暖房負荷が大きいときはインジェクション量を大きくして暖房能力を高めることができる。
また、回転数を可変とする低段圧縮機5a、高段圧縮機5b、室内熱交換器7、減圧装置10、及び室外熱交換器11を順次接続してなる冷凍サイクルと、室内熱交換器7と減圧装置10の間の配管からインジェクション用減圧装置12を介して低段圧縮機5aと高段圧縮機5bとの間に接続されるインジェクション管13と、低段圧縮機5aの回転数を負荷に応じて制御する圧縮機回転数制御手段(S2)と、高段圧縮機5bの出口部の吐出ガス過熱度または吐出温度が目標値になるようにインジェクション用減圧装置12を制御するインジェクション制御手段(S4、S5)と、を備え、インジェクション制御手段(S4、S5)は、暖房運転で、低段圧縮機5aの回転数が高い時に目標値を小さく、低段圧縮機5aの回転数が低い時に目標値を大きく設定することにより、暖房負荷が小さいときはインジェクション量を小さくして運転効率を高めることができ、また、暖房負荷が大きいときはインジェクション量を大きくして暖房能力を高めることができる。
また、インジェクション管13は、室内熱交換器7から流出する冷媒と熱交換する熱交換器9を備えたことにより、室外熱交換器11でのエンタルピ差を拡大でき運転効率を向上することができる。
また、室内熱交換器7a、7bを複数台並列に接続し、室内熱交換器7a、7bそれぞれの出口部とインジェクション用減圧装置12への分岐部との間の配管に減圧装置8a、8bを備えたことにより、複数の部屋を独立して暖房でき、さらに複数の部屋間で冷媒流量バランスを調整して運転効率を向上することができる。
また、圧縮機回転数制御手段(S2)は、室内空気温度と目標室内空気温度との偏差に応じて圧縮機5または低段圧縮機5aの回転数を制御することにより、必要とする暖房能力を満足することができ、さらに暖房能力に対して運転状態が一意的に定まるため、圧縮機回転数とインジェクション量の制御が相互に干渉することなく安定した運転制御が可能となる。
また、圧縮機回転数制御手段(S2)は、圧縮機5若しくは高段圧縮機5bの出口部の吐出ガス圧力または室内熱交換器7内の凝縮温度が所定値になるように、圧縮機5または低段圧縮機5aの回転数を制御することにより、必要とする暖房能力を満足することができ、さらに暖房能力に対して運転状態が一意的に定まるため、圧縮機回転数とインジェクション量の制御が相互に干渉することなく安定した運転制御が可能となる。
なお、上記では冷媒としてR410Aを用いたが、これに限るものではない。CO2やHC系冷媒など、他の冷媒を用いる空気調和装置にも適用できる。特に吐出温度が上りやすい冷媒を用いた装置に対して適用すれば、吐出温度を効果的に下げることができる。
例えば、冷媒としてCO2とした場合には、圧縮機で圧縮された冷媒は高温高圧の超臨界流体となる。その後室内熱交換器7では凝縮するのではなく放熱する。図1、図9、図10における凝縮器7は放熱器に該当し、インジェクション量を制御するときの目標値としては、吐出ガス過熱度の代わりに圧縮機出口部の吐出温度、または吐出温度と室内熱交換器7の出口冷媒温度の差を目標値になるようにインジェクション用減圧装置12を制御し、さらに目標値を上記実施の形態と同様に圧縮機回転数に応じて変化させればよく、本発明を適用することができる。また、冷凍サイクルの制御で、凝縮器内の凝縮温度を用いる場合には、放熱器内の放熱温度を計測することになる。
即ち、超臨界状態になる冷媒を用いる場合には、回転数を可変とし圧縮過程に冷媒を抽入可能な圧縮機、室内熱交換器、減圧装置、及び室外熱交換器を順次接続してなる冷凍サイクルと、前記室内熱交換器と前記減圧装置の間の配管からインジェクション用減圧装置を介して前記圧縮機のインジェクションポートに接続されるインジェクション管と、前記圧縮機の回転数を負荷の大きさに応じて制御する圧縮機回転数制御手段と、前記圧縮機の出口部の吐出温度と前記室内熱交換器の出口冷媒温度との差または前記吐出温度が目標値になるように前記インジェクション用減圧装置を制御するインジェクション制御手段と、を備え、前記インジェクション制御手段は、暖房運転で、前記圧縮機の回転数が高い時に前記目標値を小さく、前記圧縮機の回転数が低い時に前記目標値を大きく設定することを特徴とすることにより、暖房負荷が小さいときはインジェクション量を小さくして運転効率を高めることができ、また、暖房負荷が大きいときはインジェクション量を大きくして暖房能力を高めることができる。
また、超臨界状態になる冷媒を用いる場合には、回転数を可変とする低段圧縮機、高段圧縮機、室内熱交換器、減圧装置、及び室外熱交換器を順次接続してなる冷凍サイクルと、前記室内熱交換器と前記減圧装置の間の配管からインジェクション用減圧装置を介して前記低段圧縮機と前記高段圧縮機との間に接続されるインジェクション管と、前記低段圧縮機の回転数を負荷に応じて制御する圧縮機回転数制御手段と、前記高段圧縮機の出口部の吐出温度と前記室内熱交換器の出口冷媒温度との差または前記吐出温度が目標値になるように前記インジェクション用減圧装置を制御するインジェクション制御手段と、を備え、前記インジェクション制御手段は、暖房運転で、前記低段圧縮機の回転数が高い時に前記目標値を小さく、前記低段圧縮機の回転数が低い時に前記目標値を大きく設定することを特徴とすることにより、暖房負荷が小さいときはインジェクション量を小さくして運転効率を高めることができ、また、暖房負荷が大きいときはインジェクション量を大きくして暖房能力を高めることができる。
また、図1、図9では冷房運転と暖房運転とが可能な空気調和装置について図示したが、これに限るものではなく、この発明は、暖房運転のみを行う暖房専用空気調和装置に適用することもできる。
この発明の実施の形態1に係る空気調和装置を示す冷媒回路図である。 この発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル動作を示すP−h線図である。 この発明の実施の形態1に係る圧縮機回転数に対する運転特性を示すグラフである。 この発明の実施の形態1に係るインジェクション量に対する運転特性を示すグラフである。 この発明の実施の形態1に係る圧縮機回転数制御手段及びインジェクション制御手段における制御過程を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る圧縮機回転数に対する目標吐出ガス過熱度を示すグラフである。 この発明の実施の形態1に係る圧縮機回転数に対する暖房能力及び暖房COPを示す特性図である。 この発明の実施の形態1に係る圧縮機回転数に対する別の目標吐出ガス過熱度を示すグラフである。 この発明の実施の形態1に係る空気調和装置の他の構成例を示す冷媒回路図である。 この発明の実施の形態1に係る空気調和装置の室内ユニットを示す部分冷媒回路図である。
符号の説明
1 室外ユニット
2 室内ユニット
3 ガス管
4 液管
5 圧縮機
5a 低段圧縮機
5b 高段圧縮機
6 四方弁
7 室内熱交換器
8 減圧装置
9 熱交換器
10 減圧装置、
11 室外熱交換器
12 インジェクション用減圧装置
13 インジェクション管
20 制御装置
21、22、23 温度センサ
24 コントローラ

Claims (7)

  1. 回転数を可変とし圧縮過程に冷媒を注入可能な圧縮機、室内熱交換器、減圧装置、及び室外熱交換器を順次接続してなる冷凍サイクルと、前記室内熱交換器と前記減圧装置の間の配管からインジェクション用減圧装置を介して前記圧縮機のインジェクションポートに接続されるインジェクション管と、前記圧縮機の回転数を負荷の大きさに応じて制御する圧縮機回転数制御手段と、前記圧縮機の出口部の吐出ガス過熱度または吐出温度が目標値になるように前記インジェクション用減圧装置を制御するインジェクション制御手段と、を備え、前記インジェクション制御手段は、暖房運転で、前記圧縮機回転数制御手段で制御される前記圧縮機の回転数が高い時に前記目標値を小さく、前記圧縮機の回転数が低い時に前記目標値を大きく設定して前記インジェクション用減圧装置の開度を制御することで、前記圧縮機の回転数に対して前記冷凍サイクルの運転状態が一意に定まることを特徴とする空気調和装置。
  2. 回転数を可変とする低段圧縮機、高段圧縮機、室内熱交換器、減圧装置、及び室外熱交換器を順次接続してなる冷凍サイクルと、前記室内熱交換器と前記減圧装置の間の配管からインジェクション用減圧装置を介して前記低段圧縮機と前記高段圧縮機との間に接続されるインジェクション管と、前記低段圧縮機の回転数を負荷に応じて制御する圧縮機回転数制御手段と、前記高段圧縮機の出口部の吐出ガス過熱度または吐出温度が目標値になるように前記インジェクション用減圧装置を制御するインジェクション制御手段と、を備え、前記インジェクション制御手段は、暖房運転で、前記圧縮機回転数制御手段で制御される前記低段圧縮機の回転数が高い時に前記目標値を小さく、前記低段圧縮機の回転数が低い時に前記目標値を大きく設定して前記インジェクション用減圧装置の開度を制御することで、前記低段圧縮機の回転数に対して前記冷凍サイクルの運転状態が一意に定まることを特徴とする空気調和装置。
  3. 前記インジェクション管は、前記室内熱交換器から流出する冷媒と熱交換する熱交換器を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の空気調和装置。
  4. 前記室内熱交換器を複数台並列に接続し、前記室内熱交換器それぞれの出口部と前記インジェクション用減圧装置への分岐部との間の配管に減圧装置を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の空気調和装置。
  5. 前記圧縮機回転数制御手段は、室内空気温度と目標室内空気温度との偏差に応じて前記圧縮機または前記低段圧縮機の回転数を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の空気調和装置。
  6. 前記圧縮機回転数制御手段は、前記圧縮機若しくは前記高段圧縮機の出口部の吐出ガス圧力または前記室内熱交換器内の凝縮温度が所定値になるように、前記圧縮機または前記低段圧縮機の回転数を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の空気調和装置。
  7. 前記インジェクション制御手段は、前記圧縮機または前記低段圧縮機の回転数に応じて設定される吐出ガス過熱度または吐出温度の目標値と温度センサにより検知された吐出温度または凝縮温度からの測定値との偏差を用いて前記インジェクション用減圧装置の開度を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の空気調和装置。
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