JP6771516B2 - 容積型圧縮機 - Google Patents
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Description
「固定スクロール部品4の吸入孔8には密閉容器1を貫通する吸入管12が接続され、吐出孔7にはこれを覆う吐出カバー13が複数のボルトにて固定スクロール部品4に固定されている。この吐出カバー13には第1室1aに連通する流路14が設けられている。この流路14は圧縮機構部2内で圧縮されたガスを密閉容器1の軸心に対して第1室1aにて円周方向に回転力を与えるように開口方向を密閉容器1の軸心方向とずらせてある。密閉容器1の軸心に相当する位置には第1室1a内と圧縮機外部とを連結する吐出経路15が設けられてある。以上の構成において電動機部3を駆動すると圧縮機構部2の旋回スクロール部品5が旋回運動して吸入管12より吸入されたガスを圧縮室6で圧縮し、吐出孔7より吐出カバー13内に吐出される。また、このガスは吐出カバー13に設けられた流路14によって回転力を与えられて第1室1a内に放出される。この際、ガス中に含まれている油がその遠心力作用にて半径方向に飛散し、密閉容器1の内壁に付着分離される。さらに、吐出経路15がガスの回転中心付近に設けられているため油分の少ないガスを選択的に圧縮機外部に排出される。」
「圧縮機構部10から吐出される冷媒ガスからオイルを分離するオイル分離機構部40を設け、オイル分離機構部40が、冷媒ガスを旋回させる円筒状空間41と、圧縮機構部10から吐出される冷媒ガスを円筒状空間41に流入させる流入部42cと、円筒状空間41から一方の容器内空間31に、オイルを分離した冷媒ガスを送出する送出口43と、円筒状空間41から他方の容器内空間32に、分離したオイルと冷媒ガスの一部とを排出する排出口44とを有し、流入部42cの形状を変化させることで円筒状空間41の内壁面に効率的に冷媒ガスを導くことで旋回によるオイル分離効果を向上させる。」
「マフラー19内に吐出された冷媒ガスは、固定スクロール12に形成された流入部42を経て、円筒状空間41に導かれる。流入部42は円筒状空間41に対し、接線方向に開口しているため、流入部42から送出される冷媒ガスは、円筒状空間41の内壁面に沿って流れ、円筒状空間41の内周面で旋回流が発生する。この旋回流は、排出口44に向かった流れとなる。冷媒ガスには圧縮機構部10に給油されたオイルが含まれており、冷媒ガスが旋回している間に、比重の高いオイルは遠心力により円筒状空間41の内壁に付着し、冷媒ガスと分離する。
円筒状空間41の内周面で発生した旋回流は、排出口44に到達後、又は排出口44近傍で折り返し、円筒状空間41の中心を通る上昇流に変わる。遠心力によりオイルを分離した冷媒ガスは、上昇流により送出口43に到達し、一方の容器内空間31に送出される。一方の容器内空間31に送出された冷媒ガスは、一方の容器内空間31に設けられた吐出管4から密閉容器1の外部に送り出され、冷凍サイクルに供給される。」
すなわち、このような圧縮室加熱は、冷媒加熱損失を増加させ、圧縮機効率の低下を招く虞がある。
そして、前記第2流路は、作動流体が流れる際の圧力損失が前記第1流路よりも大きくなるように構成されており、前記仕切り部は、該仕切り部の外周側端部の一部が前記圧縮部側に向けて屈曲させられた屈曲部を有し、前記第2流路の断面積が、前記屈曲部によって局所的に縮小させられている。
あるいは、前記圧縮部は、圧縮途中の作動流体をバイパス排出するためのバイパス孔を有し、前記仕切り部は、前記バイパス孔に対向する位置に形成された第2貫通孔を有している。
以下、本発明を容積型圧縮機の一形式であるスクロール圧縮機1に適用した実施形態について説明する。なお、以下に示す各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を適宜省略する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る容積形圧縮機を示す断面図である。
まず、スクロール圧縮機1の全体構成を主に図1を用いて説明する。スクロール圧縮機1は、圧縮部10と駆動部11とを、チャンバ8(圧縮チャンバ)で密閉した構造を有している。
クランク軸6をモータ7で回転させて旋回スクロール3を旋回運動させると、旋回スクロール3と固定スクロール2との間に圧縮室100が形成される。これにつれて、作動流体は、吸込パイプ50から吸込口2s(図2参照)を経由して圧縮室100へ流入する。この圧縮室100には、貯油部105と圧縮室100とを繋ぐ圧縮室給油路が設けられ、供給された油によって圧縮室100のシール性が確保されている。この後、作動流体は、圧縮室100へ供給した油を伴いながら、圧縮室100の容積縮小に伴って圧縮され昇圧する。そして、作動流体は、圧縮部10の上面(固定スクロール2の上面)である固定鏡板2aの上面に開口した吐出口2dやバイパス孔2eから圧縮部10の上面にある吐出カバー内空間120へ吐出する。つまり、吐出口2dやバイパス孔2eは、機内吐出部に相当する。
貯油部105の油は、吐出圧(チャンバ8の内部の圧力)と背圧(背圧室110の内部の圧力)の差圧により、貯油部105から、給油パイプ6x、クランク軸6内の給油孔6bを通って旋回軸受23と主軸受24を潤滑した後、背圧室110へ流入する。
図2は、図1におけるII−II線に沿う要部断面図である。図3は、図2における要部側面図である。図中の実線矢印は、冷媒ガスの流れ、一点鎖線の矢印はオイルミストの流れの方向を示す。通常、両者は混合した状態で流れるが、説明の都合上、両者を分けて図示する。
図4および図5は、本発明の第1実施形態に係る容積形圧縮機の要部断面図である。
吐出口2dから流れ出た吐出冷媒ガスは、実線で示すように固定スクロール2の上方に向かって流れ、殆どの吐出冷媒ガスは、仕切り部401の貫通孔401aを通過し、吐出カバー200の内壁面200bに衝突する。衝突後、吐出冷媒ガスは、吐出カバー200の内壁面200bに沿って流れ、吐出カバー外周空間130へ導かれる。
前述の通り、圧縮室100内の冷媒ガスの一部をバイパス孔2eへ通して排出する機構が存在する。バイパス孔2eから排出される冷媒ガスは、油を含んでおり、この油と共に吐出カバー内空間120の下側流路402へ排出される。油が固定スクロール2の上面2tに貯留すると、その油が固定スクロール2の上面2tを加熱する可能性がある。
このような構成では、仕切り部401によって吐出カバー内空間120が上側流路403と下側流路402との二つに分割される。ここで、上側流路403は圧縮部10から離間されることになるため、上側流路403を流れる作動流体から圧縮室100への熱伝達は小さくなる。このため、全体として、吐出された作動流体から圧縮室100への熱伝達加熱を抑制することができる。これにより、圧縮機効率の向上が図られる。
図6、図7を用いて第2実施形態を第1実施形態と相違する点を中心に説明する。
図6に示すように、第2実施形態でも、吐出カバー内空間120は、板状の仕切り部601によって上側に形成された上側流路403と、下側に形成された下側流路402とに区画されている。また、上側流路403よりも下側流路402の圧力損失が大きくなるような流路構造が形成されている。
図8、図9を用いて第3実施形態を第1実施形態と相違する点を中心に説明する。
図8に示すように、第3実施形態では、仕切り部801において吐出口2dから流れ出る殆どの吐出冷媒ガスを通過させる貫通孔801aに、管801bが接続されている。この管801bは、吐出口2dの内壁面2d1に接触して固定されている。この構造によって、仕切り部801は、固定スクロール2の吐出口2dの内壁面2d1以外との接触部を持たず、かつ上下に分割された吐出カバー内空間120を形成する。
2d 吐出口(機内吐出部)
2d1 内壁面
2e バイパス孔
8 チャンバ
8a1 内周面
10 圧縮部
12 圧縮上部空間(第1空間)
13 圧縮下部空間(第2空間)
22a リテーナ
50 吸込パイプ(吸込流路)
55 吐出パイプ(機外吐出部)
100 圧縮室
105 貯油部
120 吐出カバー内空間
200 吐出カバー
200b 内壁面
401,601,801 仕切り部
401a,801a 貫通孔
402 下側流路(第2流路)
403 上側流路(第1流路)
501,901 貫通孔(第2貫通孔)
601a 屈曲部
801b 管
2000 旋回流路
2001 旋回流路
Claims (5)
- 吸込流路によって外部から導入した作動流体を圧縮する圧縮室を備える圧縮部と、
前記圧縮部を取り囲み、前記圧縮部の一方側に第1空間、前記圧縮部の他方側に第2空間を形成するチャンバと、
前記圧縮部で昇圧した作動流体を該圧縮部から前記第1空間へ向けて吐出する機内吐出部の前記一方側を覆うように設けられた吐出カバーと、
前記第1空間から外部へ、昇圧した作動流体を吐出する機外吐出部と、
前記チャンバの底部に設けられた貯油部と、を備え、
前記圧縮部と前記吐出カバーの内壁面との間に、前記チャンバの内周面に向けて開口する旋回流路を有する吐出カバー内空間が形成されており、
前記吐出カバー内空間は、貫通孔を有する板状の仕切り部によって前記吐出カバー側に形成された第1流路と前記圧縮部側に形成された第2流路とに区画されており、
前記旋回流路は、該旋回流路に沿って流れることで作動流体に旋回成分を与えるものであって、前記仕切り部によって前記第1流路と前記第2流路とに分割されており、
前記第2流路は、作動流体が流れる際の圧力損失が前記第1流路よりも大きくなるように構成されており、
前記仕切り部は、該仕切り部の外周側端部の一部が前記圧縮部側に向けて屈曲させられた屈曲部を有し、
前記第2流路の断面積が、前記屈曲部によって局所的に縮小させられている
ことを特徴とする容積型圧縮機。 - 請求項1に記載の容積型圧縮機において、
前記圧縮部の前記一方側の面と前記屈曲部の先端との距離をA、
前記圧縮部の前記一方側の面に設置された板状のリテーナと前記第2流路に接する前記仕切り部の前記他方側の面との距離をB、
前記第1流路に接する前記仕切り部の前記一方側の面と前記第1流路に接する前記吐出カバーの内壁面との距離をCとした場合、
A<B、かつA<Cに設定されている
ことを特徴とする容積型圧縮機。 - 請求項1に記載の容積型圧縮機において、
前記貫通孔は、前記機内吐出部に対向する位置に形成されている
ことを特徴とする容積型圧縮機。 - 吸込流路によって外部から導入した作動流体を圧縮する圧縮室を備える圧縮部と、
前記圧縮部を取り囲み、前記圧縮部の一方側に第1空間、前記圧縮部の他方側に第2空間を形成するチャンバと、
前記圧縮部で昇圧した作動流体を該圧縮部から前記第1空間へ向けて吐出する機内吐出部の前記一方側を覆うように設けられた吐出カバーと、
前記第1空間から外部へ、昇圧した作動流体を吐出する機外吐出部と、
前記チャンバの底部に設けられた貯油部と、を備え、
前記圧縮部と前記吐出カバーの内壁面との間に、前記チャンバの内周面に向けて開口する旋回流路を有する吐出カバー内空間が形成されており、
前記吐出カバー内空間は、貫通孔を有する板状の仕切り部によって前記吐出カバー側に形成された第1流路と前記圧縮部側に形成された第2流路とに区画されており、
前記旋回流路は、該旋回流路に沿って流れることで作動流体に旋回成分を与えるものであって、前記仕切り部によって前記第1流路と前記第2流路とに分割されており、
前記圧縮部は、圧縮途中の作動流体をバイパス排出するためのバイパス孔を有し、
前記仕切り部は、前記バイパス孔に対向する位置に形成された第2貫通孔を有する
ことを特徴とする容積型圧縮機。 - 請求項4に記載の容積型圧縮機において、
前記仕切り部の前記貫通孔に、管が接続されており、
前記管は、前記機内吐出部の内壁面に接触して固定されている
ことを特徴とする容積型圧縮機。
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JP2018154998A JP6771516B2 (ja) | 2018-08-21 | 2018-08-21 | 容積型圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Family Applications (1)
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JP2018154998A Active JP6771516B2 (ja) | 2018-08-21 | 2018-08-21 | 容積型圧縮機 |
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2018
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