JP2010101189A - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易且つ安価な構成で、圧縮中の冷媒が吐出冷媒によって加熱されることを抑制する。
【解決手段】スクロール圧縮機(1)は、固定スクロール(60)及び可動スクロール(70)を有する圧縮機構(20)と、圧縮機構(20)を収容するケーシング(10)とを備えている。ケーシング(10)内における固定スクロール(60)の背面側には圧縮機構(20)から冷媒が吐出される高圧空間(10b)が形成されている。高圧空間(10b)には、吐出冷媒を高圧空間(10b)から流出させる吐出管(15)が設けられている。高圧空間(10b)には、圧縮機構(20)から吐出される吐出冷媒が固定スクロール(60)へ向かって流れるのを妨害する邪魔板(80)が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ケーシング内における固定スクロールの背面側の空間に圧縮機構から冷媒が吐出されるスクロール圧縮機に関するものである。
従来より、ケーシング内における固定スクロールの背面側の空間に圧縮機構から冷媒が吐出されるスクロール圧縮機として、例えば特許文献1に記載されているようなスクロール圧縮機が知られている。
特許文献1に係るスクロール圧縮機は、互いに噛合する固定スクロール及び可動スクロールを有する圧縮機構がケーシング内に収容されている。そして、ケーシング内における固定スクロールの背面側には、吐出空間が形成されており、圧縮機構で圧縮された冷媒は、この吐出空間に一旦、吐出される。また、ケーシングには、吐出空間に開口する吐出管が設けられており、吐出空間に吐出された冷媒は、該吐出管を介してケーシング外へ流出していく。
このように、ケーシング内における固定スクロールの背面側の吐出空間に冷媒が吐出されるスクロール圧縮機においては、以下のような問題がある。すなわち、吐出空間に吐出された冷媒は、圧縮されて高温になっており、この高温の吐出冷媒が固定スクロールの背面に接触すると、該固定スクロールが加熱される。固定スクロールが加熱されると、吸入過程にある冷媒が加熱されて膨張し、その結果、容積効率が低下してしまう。
そこで、特許文献1に係るスクロール圧縮機においては、固定スクロールの背面側に、該固定スクロールの背面と熱遮蔽板とで閉ざされた断熱空間を形成している。この断熱空間を設けることによって、吐出空間に吐出された吐出冷媒が固定スクロールの背面に接触することを防止している。
特開平5−33784号公報
しかしながら、前記の構成の場合、熱遮蔽板で固定スクロールの背面側に断熱空間を形成するためには、熱遮蔽板と固定スクロールの背面との間、又は熱遮蔽板とケーシングの内周面との間を密封するシール機構が必要となる。その結果、スクロール圧縮機の構成が複雑となる。
それに加えて、圧縮機構は高温となるため、シール機構には高耐熱性が要求される。その結果、高価なシール機構が必要となり、構成の複雑化を招くだけでなく、コストを増大させてしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡易且つ安価な構成で、圧縮中の冷媒が吐出冷媒によって加熱されることを抑制することにある。
本発明は、固定スクロールの背面側に冷媒の自由な流通を妨害する流通妨害部材を設けるようにしたものである。
本発明は、互いに噛合する固定スクロール(60)及び可動スクロール(70)を有する圧縮機構(20)と、該圧縮機構(20)を収容するケーシング(10)とを備えたスクロール圧縮機が対象である。そして、前記ケーシング(10)内における前記固定スクロール(60)の背面側には該圧縮機構(20)から冷媒が吐出される高圧空間(10b)が形成され、前記高圧空間(10b)には、冷媒を該高圧空間(10b)から流出させる吐出口(12a)が設けられており、前記高圧空間(10b)には、前記圧縮機構(20)から吐出される冷媒が前記固定スクロール(60)へ向かって流れるのを妨害する流通妨害部材(80)が設けられているものとする。
前記の構成の場合、圧縮機構(20)によって圧縮された冷媒は、ケーシング(10)内における固定スクロール(60)の背面側に設けられた高圧空間(10b)に吐出される。そして、高圧空間(10b)に吐出された冷媒は、吐出口(12a)から流出していく。ここで、高圧空間(10b)には前記流通妨害部材(80)が設けられているため、圧縮機構(20)から吐出される冷媒は該流通妨害部材(80)によって固定スクロール(60)へ向かって流れるが妨害される。その結果、冷媒は固定スクロール(60)の背面(60a)に接触し難くなり、高温の冷媒による固定スクロールの加熱が抑制される。
第2の発明は、第1の発明において、前記流通妨害部材(80)は、前記吐出口(12a)と前記固定スクロール(60)の背面(60a)との間において、該背面(60a)との間に隙間を設けた状態で、該背面(60a)を覆うようにして設けられており、前記圧縮機構(20)は、前記高圧空間(10b)において、前記流通妨害部材(80)よりも前記吐出口(12a)側の空間に冷媒を吐出するように構成されており、前記流通妨害部材(80)よりも前記吐出口(12a)側の空間と、前記流通妨害部材(80)よりも前記固定スクロール(60)側の空間とは、連通しているものとする。
前記の構成の場合、高圧空間(10b)内には、前記流通妨害部材(80)よりも前記吐出口(12a)側の空間と、前記流通妨害部材(80)よりも前記固定スクロール(60)側の空間とが形成される。そして、圧縮機構(20)は、前記流通妨害部材(80)よりも前記吐出口(12a)側の空間に冷媒を吐出すると共に、吐出された冷媒は、該吐出口(12a)側の空間に設けられた吐出口(12a)から流出していく。そのため、圧縮機構(20)から吐出される冷媒は、前記流通妨害部材(80)よりも前記固定スクロール(60)側の空間へはほとんど流れていかず、該固定スクロール(60)側の空間は、冷媒があまり対流しない淀み空間となる。その結果、圧縮機構(20)から吐出された直後の高温の冷媒が固定スクロール(60)の背面(60a)に接触することが抑制されるため、固定スクロールの加熱が抑制される。
第3の発明は、第2の発明において、前記固定スクロール(60)には、冷媒を吐出するための吐出ポート(64)が該固定スクロール(60)の背面(60a)に開口するように設けられており、前記吐出ポート(64)には、前記吐出ポート(64)を開閉する吐出弁(66)が前記固定スクロール(60)の背面(60a)から突出した状態で設けられており、前記流通妨害部材(80)は、前記固定スクロール(60)の背面(60a)との間に隙間を設けた状態で前記吐出弁(66)に取り付けられていると共に、該吐出弁(66)から吐出される冷媒を該流通妨害部材(80)よりも前記吐出口(12a)側の空間へ流通させる流通孔が形成されているものとする。
前記の構成の場合、固定スクロール(60)の背面(60a)には、吐出弁(66)が該背面(60a)から突出した状態で設けられており、前記流通妨害部材(80)を該吐出弁(66)に取り付けることによって、該流通妨害部材(80)と固定スクロール(60)の背面(60a)との間に空間が形成される。ここで、流通妨害部材(80)には前記流通孔が形成されているため、吐出弁(66)から吐出される冷媒は、流通妨害部材(80)の流通孔を通って、該流通妨害部材(80)よりも前記吐出口(12a)側の空間へ流れていく。
第4の発明は、第1〜第3の何れか1つの発明において、前記固定スクロール(60)には、前記圧縮機構(20)において圧縮途中の冷媒を該固定スクロール(60)の背面側の空間に流出させるためのバイパス通路(68)が形成されていると共に、該バイパス通路(68)を開閉するリリーフ弁(69)が設けられているものとする。
前記特許文献1に示すスクロール圧縮機のように、固定スクロールの背面側に、高圧空間から遮断された断熱用の閉空間を形成する構成においては、固定スクロールの背面が高圧空間に露出していないため、冷媒の過圧縮等を防止するためのバイパス通路及びリリーフ弁を固定スクロールの背面側に設けることが困難となる。つまり、断熱空間は閉空間であるため、該断熱空間に圧縮途中の冷媒を排出することはできない。そのため、例えば、断熱空間を気密にした状態で、圧縮途中の冷媒に該断熱空間を通過させて高圧空間へ流出させる構造が必要となり、スクロール圧縮機の構造が複雑化してしまう。
それに対し、前記の構成の場合、固定スクロール(60)の背面側の空間は、断熱空間ではなく、流通妨害部材(80)によって冷媒の流通が妨害された淀み空間である。この空間は、冷媒が吐出される吐出口(12a)側の空間と連通した高圧の空間であるため、固定スクロール(60)にバイパス通路(68)及びリリーフ弁(69)を設けることで、圧縮途中の冷媒を固定スクロール(60)の背面側に流出させる構成を簡易に実現することができる。
本発明によれば、前記圧縮機構(20)から吐出される冷媒が前記固定スクロール(60)へ向かって流れるのを妨害する流通妨害部材(80)を高圧空間(10b)に設けることによって、圧縮機構(20)から吐出されたばかりの冷媒が固定スクロール(60)の背面(60a)に接触することを抑制することができる。その結果、固定スクロール(60)の背面側に複雑且つ高価な断熱空間を形成しなくても、簡易且つ安価な構成で、冷媒により固定スクロール(60)が加熱されることを抑制することができ、ひいては、圧縮中の冷媒が冷媒によって加熱されることを抑制することができる。
第2の発明によれば、前記流通妨害部材(80)を、前記吐出口(12a)と前記固定スクロール(60)の背面(60a)との間において、該背面(60a)との間に隙間を設けた状態で該背面(60a)を覆うようにして設けると共に、圧縮機構(20)から吐出される冷媒を該流通妨害部材(80)よりも前記吐出口(12a)側の空間に吐出されるように構成することによって、圧縮機構(20)から吐出される冷媒を、固定スクロール(60)側の空間に流通させることなく、吐出口(12a)から流出させることできる。その結果、該固定スクロール(60)側の空間を淀み空間にして、圧縮機構(20)から吐出された直後の高温の冷媒が固定スクロール(60)の背面(60a)に接触することを抑制することができ、ひいては、固定スクロール(60)の加熱を抑制することができる。
第3の発明によれば、吐出弁(66)を固定スクロール(60)の背面(60a)において突出した状態で設けると共に、流通妨害部材(80)を該吐出弁(66)に取り付けることによって、流通妨害部材(80)を、固定スクロール(60)の背面(60a)との間に隙間を設けた状態で該背面(60a)を覆うようにして設ける構成を容易に実現することができる。また、かかる構成において、流通妨害部材(80)に吐出弁(66)から吐出される冷媒を該流通妨害部材(80)よりも前記吐出口(12a)の空間へ流通させる流通孔を形成することによって、吐出弁(66)から吐出される冷媒を、該流通妨害部材(80)よりも固定スクロール(60)側の空間に直接流入させることなく、前記吐出口(12a)側の空間へ流通させることができる。
第4の発明によれば、固定スクロール(60)の背面側の空間は、圧縮機構(20)からの冷媒が吐出される、吐出口(12a)側の空間と連通した高圧の空間であるため、固定スクロール(60)にバイパス通路(68)及びリリーフ弁(69)を設けるという簡易な構成で、圧縮途中の冷媒を固定スクロールの背面側の空間に流出させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1には、低圧ドーム型スクロール圧縮機(以下、圧縮機ともいう)(1)の縦断面図を示す。本実施形態に係る圧縮機(1)は、例えば、蒸気圧縮式冷凍サイクルの冷媒回路において、蒸発器から吸入した低圧の冷媒を圧縮して昇圧し、凝縮器へ吐出するのに用いられる。
前記圧縮機(1)は、ケーシング(10)と、ケーシング(10)内に配設され、冷媒を圧縮する圧縮機構(20)と、ケーシング(10)内に配設され、該圧縮機構(20)を駆動する電動機(30)と、該圧縮機構(20)と該電動機(30)とを連結する駆動シャフト(40)とを備えている。
前記ケーシング(10)は、縦長の円筒状に形成された胴部(11)と、該胴部(11)の上端に溶接により気密に接合された上部鏡板(12)と、該胴部(11)の下端に溶接により気密に接合された下部鏡板(13)とを有している。
また、ケーシング(10)の胴部(11)には、ケーシング(10)の空間を概略上下に分割するハウジング(50)が圧入固定されている。
このハウジング(50)は、概略円盤状をしていて、中央部が陥没すると共に貫通孔(51)が形成されている。該貫通孔(51)には、駆動シャフト(40)を回転自在に支持する上部軸受(17a)が設けられている。
さらに、ケーシング(10)には、胴部(11)を貫通する吸入管(14)と、上部鏡板(12)を貫通する吐出管(15)とが設けられている。すなわち、吸入管(14)を介してケーシング(10)内に吸入された冷媒は、圧縮機構(20)に吸入され且つ圧縮されて、吐出管(15)を介してケーシング(10)外へ吐出される。
さらにまた、ケーシング(10)の内部空間の下端部は、潤滑油を貯留する油溜まり部(16)となっている。この油溜まり部(16)に貯留された潤滑油には、ケーシング(10)内に吸入された冷媒(以下、吸入冷媒ともいう)の吸入圧力(以下、低圧ともいう)が作用している。
また、ケーシング(10)の下部には、駆動シャフト(40)を回転自在に支持する下部軸受(17b)が設けられている。
前記電動機(30)は、ケーシング(10)に固定されたステータ(31)と、該ステータ(31)の内側に設けられたロータ(32)とを有しており、ケーシング(10)内のハウジング(50)よりも下方の空間に配設されている。この電動機(30)は、ブラシレスDCモータである。
前記ステータ(31)は、詳細な図示は省略するが、固定子鉄心と該固定子鉄心に装着されたコイルとを有し、概略筒状に形成されている。このステータ(31)は、ケーシング(10)の内に固定されている。
前記ロータ(32)は、詳細な図示は省略するが、回転子鉄心と該回転子鉄心に埋設された永久磁石とを有している。このロータ(32)は、駆動シャフト(40)に対して回転不能に取り付けられており、該駆動シャフト(40)と一体的に回転するように構成されている。
このように構成された電動機(30)を作動させると、ロータ(32)が回転し、それに伴って、駆動シャフト(40)も回転する。
前記駆動シャフト(40)は、シャフト本体(41)と、シャフト本体(41)の上端に設けられた偏心部(42)と、シャフト本体(41)に設けられたカウンタウェイト(43)と、シャフト本体(41)の下端に設けられた給油ポンプ(44)とを有している。
前記シャフト本体(41)は、円柱状の部材であって、ケーシング(10)内の上部軸受(17a)と下部軸受(17b)とによって所定の回転軸(X)周りに回転自在に支持されている。このシャフト本体(41)に前記ロータ(32)が取り付けられている。
前記偏心部(42)は、円柱状の部材であって、シャフト本体(41)の軸心(X)に対して偏心した状態で該シャフト本体(41)の上端に設けられている。この偏心部(42)に、後述する可動スクロール(70)が嵌め込まれる。
前記カウンタウェイト(43)は、偏心部(42)の近傍において、シャフト本体(41)の軸心(X)に対して該偏心部(42)とは反対側に偏心した状態で該シャフト本体(41)に設けられている。このカウンタウェイト(43)は、可動スクロール(70)や偏心部(42)等と動的バランスを取るために設けられている。
前記給油ポンプ(44)は、ケーシング(10)下部の油溜まり部(16)に浸漬しており、該油溜まり部(16)に貯留する潤滑油を該駆動シャフト(40)の回転に伴って汲み上げるように構成されている。
また、駆動シャフト(40)には、その軸心に沿って延びる給油路(図示省略)が形成されている。該給油路は、シャフト本体(41)のうち上部及び下部軸受(17a,17b)で支持されている部分や偏心部(42)等の各摺動部分へ分岐している。すなわち、給油ポンプ(44)によって汲み上げられた潤滑油は、給油路を介して各摺動部分へ供給される。
前記圧縮機構(20)は、固定スクロール(60)と、固定スクロール(60)に噛合する可動スクロール(70)とを有しており、ケーシング(10)内のハウジング(50)よりも上方の空間に配設されている。
前記固定スクロール(60)は、鏡板(61)と、該鏡板(61)の下面(可動スクロール(70)と対向する側の面)に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ(62)と、該ラップ(62)の外周側において該ラップ(62)と連続的に且つ筒状に形成された筒状部(63)とを有している。
固定スクロール(60)の筒状部(63)には、ラップ(62)の最外周部の近傍に開口し、圧縮室(21)へ冷媒を吸入するための吸入ポート(図示省略)が形成されている。また、固定スクロール(60)の鏡板(61)の中央部には、ラップ(62)の最内周部の近傍に開口し、圧縮した冷媒を吐出するための吐出ポート(64)が貫通形成されている。
この固定スクロール(60)は、ハウジング(50)にボルトで締結固定されている。詳しくは、固定スクロール(60)の筒状部(63)がハウジング(50)に固定されている。こうして、ハウジング(50)に固定された固定スクロール(60)は、ケーシング(10)の胴部(11)の上端からはみ出している。そして、固定スクロール(60)の筒状部(63)のうち胴部(11)からはみ出た部分の外周面は、該胴部(11)に取り付けられる上部鏡板(12)の内周面と密着しており、固定スクロール(60)がケーシング(10)内の空間を上方の空間と下方の空間とに仕切っている。詳しくは、ケーシング(10)内の空間のうち、固定スクロール(60)よりも下方の空間、即ち、固定スクロール(60)とハウジング(50)との間の空間やハウジング(50)よりも下方の空間は、吸入冷媒で満たされた低圧空間(10a)となっている。一方、ケーシング(10)内の空間のうち、固定スクロール(60)よりも上方の空間は、圧縮機構(20)から吐出された冷媒(以下、吐出冷媒ともいう)で満たされた高圧空間(10b)となっている。
一方、前記可動スクロール(70)は、鏡板(71)と、該鏡板(71)の上面(固定スクロール(60)と対向する側の面)に形成された渦巻き状(インボリュート状)のラップ(72)と、鏡板(71)の中央において下面(固定スクロール(60)と反対側の面)に突設された有底筒状のボス部(73)とを有している。
この可動スクロール(70)は、そのラップ(72)が固定スクロール(60)のラップ(62)に噛合するようにして、固定スクロール(60)とハウジング(50)との間の空間に配設されている。詳しくは、固定スクロール(60)のラップ(62)と可動スクロール(70)のラップ(72)とは複数箇所において互いに接触した状態で噛合している。こうすることで、固定スクロール(60)と可動スクロール(70)との間において、両鏡板(61,71)及び両ラップ(62,72)の接触部間に圧縮室(21,21,…)が形成される。
このとき、可動スクロール(70)のボス部(73)には、駆動シャフト(40)の偏心部(42)が回転可能に嵌入されている。また、可動スクロール(70)は、オルダム継手(52)を介してハウジング(50)に支持されており、自転が防止されている。つまり、可動スクロール(70)は、駆動シャフト(40)が回転することによって、自転が防止された状態で、駆動シャフト(40)の回転軸に対して偏心回転(以下、公転ともいう)する。
こうして、可動スクロール(70)が公転することで、両ラップ(62,72)間に形成された圧縮室(21)は、中心に向かって移動しつつ収縮することで冷媒を圧縮する。
ここで、固定スクロール(60)及び高圧空間(10b)の構成について、図2を参照して、さらに詳しく説明する。図2には、高圧空間(10b)及び圧縮機構(20)の吐出ポート(64)周辺の構成を拡大して示す。
固定スクロール(60)の背面(60a)においては、鏡板(61)の中央部(61a)がその周辺部(61b)に比べて隆起している。中央部(61a)から周辺部(61b)にかけては、複数のリブ(61c,61c,…)が放射状に延びている。この中央部(61a)に、前記吐出ポート(64)が開口している。
この吐出ポート(64)には、吐出弁(66)が設けられている。吐出弁(66)は、フロートバルブ型の弁機構であって、弁体(66a)と、該弁体(66a)を収容する弁ガイド(66b)と、該弁体(66a)を弁ガイド(66b)内に保持するための弁座(66c)とを有している。
詳しくは、弁体(66a)は、中央に形成された中央開口(66d)を有する円盤状の部材である。
また、弁ガイド(66b)は、その内部に該弁体(66a)を収容する円筒状の収容空間(66e)が形成されている。収容空間(66e)は下方に開口しており、弁体(66a)は下方から収容空間(66e)内に収容されている。また、弁ガイド(66b)には、収容空間(66e)を上方に開口させる第1連通孔(66f)が貫通形成されている。この第1連通孔(66f)は、円筒形状の収容空間(66e)と略同心となっており、該収容空間(66e)内に収容された弁体(66a)の中央開口とも略同心となる。
弁座(66c)は、弁ガイド(66b)に対して該収容空間(66e)を下方から密閉するように取り付けられている。この弁座(66c)には、第2連通孔(66g)が貫通形成されている。この第2連通孔(66g)は、弁体(66a)が弁座(66c)上に着座したときに該弁体(66a)で封止される位置に形成されている。
かかる吐出弁(66)は、吐出ポート(64)に連通する圧縮室(21)の圧力と高圧空間(10b)の圧力との差圧に応じて開閉動作を行うように構成されている。詳しくは、吐出ポート(64)に連通する圧縮室(21)の圧力が高圧空間(10b)の圧力以下の場合は、弁体(66a)が弁座(66c)に着座して、弁座(66c)の第2連通孔(66g)を封止するため、吐出弁(66)が閉状態となり、収容空間(66e)と吐出ポート(64)とが遮断される。その結果、吐出ポート(64)と高圧空間(10b)とは遮断される。一方、吐出ポート(64)に連通する圧縮室(21)の圧力が高圧空間(10b)の圧力よりも高くなると、弁体(66a)が弁座(66c)から浮上して、弁座(66c)の第2連通孔(66g)が開口し、収容空間(66e)と吐出ポート(64)とが連通する。こうすることで、弁座(66c)の第2連通孔(66g)、弁ガイド(66b)の収容空間(66e)、弁体(66a)の中央開口(66d)及び弁ガイド(66b)の第1連通孔(66f)によって、吐出ポート(64)と高圧空間(10b)とを連通させる連通路が形成される。このとき、弁体(66a)が弁ガイド(66b)の上端まで浮上したとしても、弁体(66a)の中央開口(66d)と弁ガイド(66b)の第1連通孔(66f)とは連通するため、吐出ポート(64)と高圧空間(10b)とは連通したままである。つまり、弁体(66a)が浮上することで吐出弁(66)が開状態となり、吐出ポート(64)と高圧空間(10b)とが連通し、冷媒が圧縮室(21)から高圧空間(10b)へ吐出される。
また、固定スクロール(60)の鏡板(61)には、圧縮室(21)と高圧空間(10b)とを連通させるバイパス通路(68)が貫通形成されていると共に、該バイパス通路(68)を開閉させるリリーフ弁(69)が設けられている。
詳しくは、バイパス通路(68)の一端は、固定スクロール(60)の中央近傍において圧縮室(21)に開口している一方、バイパス通路(68)の他端は、固定スクロール(60)の背面(60a)であって、前記周辺部(61b)に開口している。
そして、固定スクロール(60)の背面(60a)には、バイパス通路(68)の他端を開閉するリリーフ弁(69)が設けられている。リリーフ弁(69)は、リードバルブ型の弁機構であって、平板状の弁体(69a)と、弁押さえ(69b)とを有している。これら弁体(69a)及び弁押さえ(69b)は、弁体(69a)が固定スクロール(60)の背面(60a)と弁押さえ(69b)とで挟持されるようにして、該背面(60a)に取り付けられている。
かかるリリーフ弁(69)は、バイパス通路(68)の一端が開口する圧縮室(21)の圧力と高圧空間(10b)の圧力との差圧に応じて開閉動作を行うように構成されている。詳しくは、圧縮室(21)と高圧空間(10b)との差圧が所定の開放圧力未満の場合、リリーフ弁(69)は閉状態となる一方、圧縮室(21)と高圧空間(10b)との差圧が所定の開放圧力以上になると、リリーフ弁(69)が開状態となる。リリーフ弁(69)が開状態になると、バイパス通路(68)が開通し、圧縮室(21)内の圧縮途中の冷媒が該バイパス通路(68)を通って高圧空間(10b)へ流出する。
ここで、高圧空間(10b)は、邪魔板(80)によって上下に概ね分割されている。この邪魔板(80)は、円盤状の部材であって、その外径は、上部鏡板(12)の内径よりも若干小さくなっている。この邪魔板(80)は、吐出弁(66)の弁ガイド(66b)に取り付けられている。詳しくは、固定スクロール(60)の中央部(61a)には、弁ガイド(66b)の上に邪魔板(80)が重ねられた状態で、これらがボルトで共締めされている。ただし、邪魔板(80)の中央には、弁ガイド(66b)の第1連通孔(66f)と連通する貫通孔(80a)が形成されており、弁ガイド(66b)の第1連通孔(66f)から吐出される冷媒は、該邪魔板(80)を貫通して該邪魔板(80)よりも上方の空間に吐出されるようになっている。このように配設された邪魔板(80)の周縁部と、上部鏡板(12)との内周面との間には、隙間が形成されている。この邪魔板(80)が流通妨害部材を構成し、貫通孔(80a)が流通孔を構成する。
こうして、邪魔板(80)によって仕切られた、高圧空間(10b)のうち該邪魔板(80)よりも上方の空間は、吐出冷媒が吐出される吐出空間(18)となっている。この吐出空間(18)には、前記吐出管(15)が接続される吐出口(12a)が開口しており、吐出空間(18)に吐出された吐出冷媒は、吐出口(12a)及び吐出管(15)を介して、ケーシング(10)外へ吐出されていく。これら吐出口(12a)及び吐出管(15)が吐出部を構成する。
一方、邪魔板(80)によって仕切られた、高圧空間(10b)のうち該邪魔板(80)よりも下方の空間は、吐出空間(18)に比べて吐出冷媒が対流しない淀み空間(19)となっている。すなわち、吐出空間(18)に吐出された吐出冷媒は、邪魔板(80)によって、淀み空間(19)へ流れ込むことが妨害され、淀み空間(19)へはほとんど対流することなく、吐出空間(18)に開口する吐出口(12a)及び吐出管(15)を介して、ケーシング(10)外へ流出していく。ただし、
ただし、邪魔板(80)は高圧空間(10b)を吐出空間(18)と淀み空間(19)とに完全に遮断しているわけではなく、吐出空間(18)と淀み空間(19)とは邪魔板(80)の周縁部と上部鏡板(12)の内周面との間の隙間を介して連通している。そのため、吐出空間(18)内に滞留している吐出冷媒の一部が淀み空間(19)内へ流入し、淀み空間(19)も吐出冷媒で満たされて高圧になっている。
−運転動作−
次に、この圧縮機(1)の運転動作について説明する。電動機(30)を作動させると、ステータ(31)に対してロータ(32)が回転し、それによって駆動シャフト(40)が回転する。駆動シャフト(40)が回転すると、圧縮機構(20)の可動スクロール(70)が自転が防止された状態で、固定スクロール(60)に対して公転のみ行う。このことにより、低圧の冷媒が吸入管(14)を通じてケーシング(10)内に流入し、さらに圧縮室(21)の周縁側の吸入ポートから圧縮室(21)に吸入され、この冷媒は圧縮室(21)の容積変化に伴って圧縮される。そして、冷媒の圧縮が進むと、やがて、吐出弁(66)が開状態となり、該冷媒は吐出ポート(64)から吐出空間(18)へ吐出される。この吐出空間(18)は、所定の容積を有する空間であるため、マフラとして機能し、吐出空間(18)に吐出された吐出冷媒の脈動を抑制する。そして、吐出空間(18)へ吐出された冷媒は、吐出空間(18)に開口する吐出口(12a)及び吐出管(15)を介してケーシング(10)外へと流出する。
このとき、吐出空間(18)へ吐出された冷媒は、邪魔板(80)によって、淀み空間(19)への流通が妨害されている。そのため、ほとんどの吐出冷媒は、吐出口(12a)及び吐出管(15)からケーシング(10)外へ流出していく。ただし、邪魔板(80)が存在するものの、吐出空間(18)と淀み空間(19)とは連通しているため、吐出空間(18)内の一部の吐出冷媒は淀み空間(19)に流入していく。
また、圧縮機構(20)には、バイパス通路(68)とリリーフ弁(69)が設けられているため、圧縮室(21)と淀み空間(19)との差圧が所定の開放圧力以上となると、リリーフ弁(69)が開状態となり、圧縮室(21)から淀み空間(19)へ冷媒が排出される。こうして、冷媒の過圧縮や液圧縮が防止される。
−実施形態の効果−
したがって、本実施形態によれば、高圧空間(10b)に邪魔板(80)を設けることによって、圧縮機構(20)から吐出空間(18)に吐出された吐出冷媒は、邪魔板(80)によって淀み空間(19)への流通を妨害されて、吐出口(12a)及び吐出管(15)を介してケーシング(10)外へ流出してくため、圧縮機構(20)から吐出直後の高温の吐出冷媒によって固定スクロール(60)が加熱されることを抑制することができる。その結果、圧縮機構(20)で圧縮中の冷媒が、固定スクロール(60)を介して吐出冷媒により加熱されることを抑制することができるため、容積効率を向上させることができる。また、圧縮中の冷媒の加熱を抑制することで、冷凍サイクル全体としては、図示効率を向上させることができる。
尚、吐出空間(18)と淀み空間(19)とは連通しているため、吐出空間(18)の吐出冷媒の一部は淀み空間(19)に流入するが、その流入量は少量であるため、固定スクロール(60)が吐出冷媒により大きく加熱されることはほとんどない。それに加えて、吐出空間(18)に吐出された冷媒が淀み空間(19)に流入するとしても、圧縮機構(20)から吐出されて直ちに淀み空間(19)に流入するのではなく、邪魔板(80)に流通を妨害されて、吐出空間(18)内にしばらく滞留した後に徐々に淀み空間(19)に流入するため、冷媒が淀み空間(19)に流入したときには、その温度は吐出空間(18)に吐出直後に比べると低下しており、固定スクロール(60)が吐出冷媒により大きく加熱されることはほとんどない。
このように、固定スクロール(60)の背面側が高圧空間(10b)であっても、吐出冷媒が固定スクロール(60)へ向かって流れることを妨害する邪魔板(68)を設けることで吐出冷媒による固定スクロール(60)の加熱を抑制することができるため、前記特許文献1に係るスクロール圧縮機のように、固定スクロールの背面側に断熱空間を形成して固定スクロールと高圧空間とを断熱させる構成と比較して、複雑且つ高価なシール構造等を設ける必要がない。つまり、吐出冷媒による固定スクロール(60)の加熱を抑制する構成を、固定スクロール(60)の背面側に断熱空間を形成する構成と比較して、簡易且つ安価に実現することができる。
また、吐出弁(66)を固定スクロール(60)の背面(60a)に突出した状態で設けると共に、該吐出弁(66)に邪魔板(80)を取り付けることによって、固定スクロール(60)の背面(60a)と邪魔板(80)との間に淀み空間(19)となる隙間を有した状態で邪魔板(80)を高圧空間(10b)内に配置するという構成を容易に実現することができる。それに加えて、吐出弁(66)から吐出される冷媒を邪魔板(80)よりも上方の空間、即ち、吐出空間(18)に流通させる貫通孔(80a)を邪魔板(80)に設けることによって、吐出弁(66)に邪魔板(80)を取り付ける構成であっても、吐出冷媒を淀み空間(19)に吐出することなく、吐出空間(18)に直接、吐出することができる。
さらに、吐出冷媒による固定スクロール(60)の加熱を抑制する構成であっても、固定スクロール(60)の背面(60a)が接する淀み空間(19)は、閉じた断熱空間ではなく、吐出空間(18)と連通する高圧空間(10b)であるため、固定スクロール(60)の背面(60a)にバイパス通路(68)を開口させると共にリリーフ弁(69)を設けて、圧縮途中の冷媒を固定スクロール(60)の背面側の空間、即ち、淀み空間(19)に排出することができる。すなわち、前記特許文献1に係るスクロール圧縮機のように、固定スクロールの背面に断熱空間を形成する構成の場合、圧縮途中の冷媒を固定スクロールの背面側に排出するためには、断熱空間の密封性を保ったまま、圧縮途中の冷媒に該断熱空間を通過させ且つリリーフ弁を設置する必要があり、構成が複雑になる。それに対して、本実施形態によれば、固定スクロール(60)の背面側には高圧空間(10b)が位置するため、固定スクロール(60)の鏡板(61)にバイパス通路(68)を貫通形成し且つ、鏡板(61)の背面(60a)にリリーフ弁(69)を設けるという簡易な構成で、圧縮途中の冷媒を固定スクロール(60)の背面側に排出する構成を実現することができる。
ただし、このバイパス通路(68)及びリリーフ弁(69)は、冷媒の過圧縮や、液冷媒を圧縮してしまうことを防止するものであるため、淀み空間(19)には、常に該バイパス通路(68)を介して圧縮室(21)からの冷媒が流入するわけではなく、固定スクロール(60)がバイパス通路(68)を介して淀み空間(19)に流入する冷媒により大きく加熱されることはない。
また、前述の如く、吐出空間(18)はマフラとして機能し、邪魔板(80)はその吐出空間(18)の一部を区画するが、邪魔板(80)の中心部だけを吐出弁(66)に固定する一方、周縁部を自由端とすることによって、邪魔板(80)の変形を容易にして、冷媒の脈動を吸収する機能を向上させることができる。
《その他の実施形態》
本発明は、前記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、邪魔板(80)の形状は、前記の形状に限られるものではなく、固定スクロール(60)へ向かう吐出冷媒の流れを妨害する形状であれば、任意の形状を採用することができる。また、邪魔板(80)の取付構造も前記の構成、即ち、吐出弁(66)に取り付ける構造に限られるものではない。
さらに、吐出空間(18)と淀み空間(19)とを連通させる構成も、前記の構成に限られるものではない。例えば、邪魔板(80)の周縁部が上部鏡板(12)の内周面と密着しているものの、該邪魔板(80)に、吐出空間(18)と淀み空間(19)と連通させる貫通孔が形成された構成であってもよい。
また、前記実施形態では、低圧ドーム型スクロール圧縮機について説明したが、固定スクロール(60)の背面側の空間に冷媒を吐出する構成であれば、高圧ドーム型スクロール圧縮機であっても、本発明を適用することができる。
尚、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、ケーシング内における固定スクロールの背面側の空間に圧縮機構から冷媒が吐出されるスクロール圧縮機について有用である。
本発明の実施形態に係るスクロール圧縮機の縦断面図である。 高圧空間及び圧縮機構の吐出ポートの構成を詳しく示す、図1の拡大図である。
符号の説明
1 低圧ドーム型スクロール圧縮機
10 ケーシング
10b 高圧空間
12a 吐出口
20 圧縮機構
60 固定スクロール
60a 背面
64 吐出ポート
66 吐出弁
68 バイパス通路
69 リリーフ弁
70 可動スクロール
80 邪魔板(流通妨害部材)
80a 貫通孔(流通孔)

Claims (4)

  1. 互いに噛合する固定スクロール(60)及び可動スクロール(70)を有する圧縮機構(20)と、該圧縮機構(20)を収容するケーシング(10)とを備えたスクロール圧縮機であって、
    前記ケーシング(10)内における前記固定スクロール(60)の背面側には該圧縮機構(20)から冷媒が吐出される高圧空間(10b)が形成され、
    前記高圧空間(10b)には、冷媒を該高圧空間(10b)から流出させる吐出口(12a)が開口しており、
    前記高圧空間(10b)には、前記圧縮機構(20)から吐出された冷媒が前記固定スクロール(60)へ向かって流れるのを妨害する流通妨害部材(80)が設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 請求項1において、
    前記流通妨害部材(80)は、前記吐出口(12a)と前記固定スクロール(60)の背面(60a)との間において、該背面(60a)との間に隙間を設けた状態で、該背面(60a)を覆うようにして設けられており、
    前記圧縮機構(20)は、前記高圧空間(10b)において、前記流通妨害部材(80)よりも前記吐出口(12a)側の空間に冷媒を吐出するように構成されており、
    前記流通妨害部材(80)よりも前記吐出口(12a)側の空間と、前記流通妨害部材(80)よりも前記固定スクロール(60)側の空間とは、連通していることを特徴とするスクロール圧縮機。
  3. 請求項2において、
    前記固定スクロール(60)には、冷媒を吐出するための吐出ポート(64)が該固定スクロール(60)の背面(60a)に開口するように設けられており、
    前記吐出ポート(64)には、前記吐出ポート(64)を開閉する吐出弁(66)が前記固定スクロール(60)の背面(60a)から突出した状態で設けられており、
    前記流通妨害部材(80)は、前記固定スクロール(60)の背面(60a)との間に隙間を設けた状態で前記吐出弁(66)に取り付けられていると共に、該吐出弁(66)から吐出される冷媒を該流通妨害部材(80)よりも前記吐出口(12a)側の空間へ流通させる流通孔(80a)が形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  4. 請求項1乃至3の何れか1つにおいて、
    前記固定スクロール(60)には、前記圧縮機構(20)において圧縮途中の冷媒を該固定スクロール(60)の背面側の空間に流出させるためのバイパス通路(68)が形成されていると共に、該バイパス通路(68)を開閉するリリーフ弁(69)が設けられていることを特徴とするスクロール圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020029799A (ja) * 2018-08-21 2020-02-27 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 容積型圧縮機
EP4108882A1 (en) * 2021-06-24 2022-12-28 Valeo Japan Co., Ltd Scroll compressor

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