JP2009007992A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器内に油分離器を内蔵しているにも拘わらず、高温オイルによる熱の影響を排除でき、性能低下の少ない圧縮機を提供する。
【解決手段】冷媒から分離されたオイルが貯留される高圧側貯油室29内のオイルを低圧側に環流し、圧縮機構部2等の摺動部の潤滑を行う圧縮機100では、容器1内の高圧側貯油室から低圧側へと環流する高温オイルが容器の外部を通って環流するようにしている。即ち、高圧側貯油室から圧縮機構部へと至るオイルの給油通路7の一部を容器外部に設けた送油管71とし、該送油管が最短距離で結ばれないように曲げ部71aを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮された冷媒から分離した潤滑油を、摺動部に供給する圧縮機に関し、特にCO2(二酸化炭素)を冷媒とする空調装置において、CO2冷媒を圧縮するために使用されるCO2用圧縮機に好適なものである。
一般にスクロール圧縮機100では、スクロール型の圧縮機構部2に電動機部3が一体的に設けられ、これら圧縮機構部2及び電動機部3とが密閉容器であるハウジング1内に収容されている。このようなスクロール圧縮機100においては、冷媒の中に潤滑油を混入しておいて、潤滑油が冷凍サイクル系に送られないようにするため、圧縮された冷媒が圧縮機の吐出室に一時滞留する際に冷媒から潤滑油を分離させると共に、分離した潤滑油を、動力を必要とする給油ポンプ等を使用することもなく、動力を必要としない、吐出圧(高圧)と吸入圧(低圧)、或いはそれらの中間圧との差圧を利用して、潤滑の必要な圧縮機構部の摺動部等に供給しているものが知られている。
例えば、特許文献1に見られるように、圧縮機外部にオイルセパレータを設け、冷媒から分離したオイルの熱をヒートポンプサイクル側で利用した後、圧縮機へ環流させる方式が公知である。また、特許文献2では、密閉容器の外に高圧貯油室を備えた油分離器が設けられており、圧縮機構部から吐出された冷媒中に混入している潤滑油(オイル)を分離して、密閉容器に戻しているスクロール圧縮機が示されている。しかしながら、これらの公知技術では、圧縮機の外部にオイルセパレータ(油分離器)を配置するため、装置が大型化し、設置スペースが大きくなるという問題がある。
このため、特許文献3に見られるように、オイルセパレータを内蔵した圧縮機も知られており、オイルセパレータで分離した高温オイルを、圧縮機構、オイルセパレータを収容している容器内の内部通路で圧縮機構へ環流させている。しかしながら、この特許文献3による公知の圧縮機では、容器内に圧縮機構、オイルセパレータ等を一体化して配置したことによる搭載性やコスト面で改善されているが、分離した高温オイルを容器内部で戻しているため、吸入ガス冷媒が加熱され、体積効率の低下、特にCO2冷媒では加熱の影響が大きく、圧縮機の性能低下を招くという問題がある。
特開2004−177020号公報 特開2006−266170号公報 特開2004−211550号公報
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、容器内に油分離器を内蔵しているにも拘わらず、高温オイルによる熱の影響を抑制でき、性能低下の少ない圧縮機を提供することである。特に容器内の圧力が吸込み圧力になる所謂低圧ケース方式の圧縮機では、吸入加熱が少ないことに加えて、高温オイルの影響も排除でき、信頼性と効率との両立が図れる圧縮機を提供することができる。
本発明は、前記課題を解決するための手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載の圧縮機を提供する。
請求項1に記載の圧縮機は、高圧側貯油室29の潤滑油が低圧側に環流する際に、容器1の外部を通って環流するようにしたものであり、これにより、環流する潤滑油が外部環境に晒されることによって冷却され、吸入ガス冷媒の加熱を抑制でき、圧縮機の体積効率の低下を防止できる。
請求項2の圧縮機は、高圧側貯油室29から圧縮機構部2へと至る潤滑油の給油通路7の一部である送油管71を容器1の外部に配置し、この送油管71が最短距離で結ばれずに曲げ部71aを有しているものであり、このように送油管71が曲げ部71aを有することによって、送油距離を稼ぐことができ、潤滑油が効率よく冷却される。
請求項3の圧縮機は、容器内部が吐出圧より低い中間圧又は吸入圧であるようにしたものであり、このように低圧ケース方式の圧縮機では、吸入加熱が少ないことに加えて、高温潤滑油の影響も排除でき、信頼性と効率の両立を図ることができる。
請求項4の圧縮機は、送油管71を容器1の表面の近傍に配置するようにしたものであり、これにより、圧縮機の搭載性を向上させることができる。
請求項5の圧縮機は、送油管71の曲げ部71aに放熱フィン71bを設けたものであり、これにより、高温の潤滑油の冷却効果を一層高めることができる。
請求項6の圧縮機は、作動媒体としてCO2冷媒を用いており、特に加熱の影響が低減でき効率確保に有効となる。
以下、図面に従って本発明の実施の形態の圧縮機について説明する。
なお、本発明においては、圧縮機構部がスクロール型であるスクロール圧縮機を例として説明するが、圧縮機構部が他の形式である圧縮機に対しても適用できるものである。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施の形態の圧縮機の断面図である。
スクロール圧縮機100は、外部の冷凍サイクル系からの冷媒を容器内の圧縮機構部2で圧縮すると共に、圧縮された冷媒から潤滑油(オイル)を分離して、冷媒を外部の冷凍サイクル系に戻すようにしたもので、運転に伴い、分離したオイルを圧縮機構部等の可動部に対し、常時供給し、回収する構成としている。
この圧縮機100では、作動媒体である冷媒として二酸化炭素(CO2)を用いるようにしている。CO2冷媒を用いる場合、従来のフロン系冷媒と比較して効率上、より高圧化が必要であり、圧縮機構部2である旋回スクロールと固定スクロールとが摺動する箇所に対する押圧力は過大なものとなるが、後述のように、運転時、常時、オイルを供給・回収する構成としていることから、CO2を冷媒とすることを可能としている。
スクロール圧縮機100は、容器、好ましくは密閉型容器、としての外郭ハウジング1と、この外郭ハウジング1内に収容された圧縮機構部2、及び電動機部3とから構成されている。図1に示される密閉型スクロール圧縮機100は、横置き形の圧縮機であり、図において下面が設置面とされ、右側に圧縮機構部2が左側に電動機部3が配置され、両者は、主軸としてのシャフト4によって接続されている。そして電動機部3により圧縮機構部2が駆動されるようになっている。
外郭ハウジング1は、円筒状の本体ハウジング11、前部ハウジング12及び後部ハウジング13とから構成されている。これらのハウジング11,12,13が固着されて外郭ハウジング1内には密閉された空間が形成されるようになっている。本体ハウジング11には、圧縮機構部2の吸入室25に接続する吸入パイプ(図示せず)と、同じく圧縮機構部2の吐出室26に接続する吐出パイプ18とが設けられている。冷凍サイクルからの低圧の冷媒及び低温のオイル(潤滑油)とが混合したガスが吸入パイプから外郭ハウジング1内に流入するようになっている。
電動機部3は、主軸としてのシャフト4に固定される回転子31と、この回転子31の外周側に配置される固定子32とから構成されている。固定子32は、本体ハウジング11の内周面に焼嵌め又は圧入により固着されている。この電動機部3には、図示しない外部電源から電力が供給されるようになっており、これにより回転子31が回転駆動され、それとともにシャフト4も回転駆動するようになっている。
圧縮機構部2は、センタケーシング21、可動部材としての旋回スクロール22、固定スクロール23及び弁カバー24等を備えている。センタケーシング21は、本体ハウジング11の内周面に焼嵌め又は圧入により固着されている。センタケーシング21の中心部には、シャフト4を貫挿する孔が設けられており、この孔に軸受が嵌入されて、シャフト40を回転可能に軸支する主軸受部5となっている。一方、本体ハウジング11の電動機部側には、シャフト4を支持するための支持部材14が本体ハウジング12の内周面に固定されており、この支持部材14の中央部には、芯出し部材15が固着されている。芯出し部材15の中央部にもシャフト4を貫挿する孔が設けられ、この孔に軸受が嵌入されてシャフト4を回転可能に軸支する副軸受部6となっている。
シャフト4内には、内部を軸方向に貫通しているオイル通路42が設けられていると共に、シャフト4の先端には、シャフト4の中心軸から偏心したクランク部41が設けられていて、このクランク部41が旋回スクロール22に連結されることで、シャフト4の回転に伴って、旋回スクロール22が偏心回転運動をするようになっている。
旋回スクロール22は、略円形をした旋回スクロール端板部22aと、この端板部22aの片側に突出して形成され、円筒形状をしたボス部22cと、このボス部22cが形成されている端板部22aの他面側に突出して形成されている渦巻き形状をした旋回スクロール羽根部22bとからなる。ボス部22cには、軸受が圧入固定されていてシャフト4のクランク部41に回転自在に支持されている。なお、センタケーシング21の旋回スクロール側の端面には、図示しないオルダムカップリングが配置されており、旋回スクロール22の自転を防止している。これにより、旋回スクロール22は公転のみが許容されている。
旋回スクロール22に対して偏心した位置で対向して、回転方向に180度ずらして噛み合う固定スクロール23が設けられ、この固定スクロール23はボルト等によりセンタケーシング21に固定されている。固定スクロール23は、略円形をした固定スクロール端板部23aと、旋回スクロール羽根部22bと略同形状をした渦巻状の固定スクロール羽根部23bとからなり、この旋回スクロール羽根部22bと相対するように組み付けられる。旋回スクロール羽根部22bと固定スクロール羽根部23bとが噛み合うことによって、それらの渦巻状の羽根部22b,23b間に冷媒を取り込んで圧縮する三日月状の作動室(圧縮室)27が複数個形成されるが、2つのスクロール22,23の共通の中心部領域には、圧縮された冷媒の圧力が最も高くなる高圧作動室が1つだけ形成される。この固定スクロール端板部23aの略中央には、高圧作動室から圧縮された冷媒を吐出するための吐出口23cが形成されている。
固定スクロール23と旋回スクロール22の2つの渦巻状の羽根部23b,22bとがかみ合わされた外周側に位置して吸入室25が形成されている。吸入室25には吸入パイプ(図示せず)に接続していて、この吸入パイプが図示しない冷凍サイクルの低圧側と接続している。2つの渦巻状の羽根部23b,22bによって形成される作動室27のうちの最も外周側にある作動室が外周に向かって開いた時に、吸入室25から圧縮すべきCO2ガスが作動室に取り込まれるようになる。また、吸入室25は、センタケーシング21に設けられた連通孔21aによって、電動機部3が収容された密閉空間Sと連通している。
固定スクロール端板部23aの羽根部23bと反対側の略中央部には、凹状に窪んだ吐出室26が設けられていて、吐出室26は弁カバー24で覆われている。吐出室26は、吐出口23cを介して高圧作動室(圧縮室)27と連通している。吐出室26にはリード弁26aが設けられている。このリード弁26aは吐出室26側に開く構成とされており、吐出室26内の高圧冷媒が作動室27に逆流することを防止する弁である。吐出室26は、吐出管18の一端が径方向に接続されており、固定スクロール端板部23aには、該吐出管18の周囲に微小な断熱隙間Gが形成されるように径方向に円筒状空間部23fが設けられている。隙間Gは、単なる空間以外に断熱材を充填して断熱効果を向上させることもできる。
吐出管18の他端は、容器1の外部で円筒状の気液分離部(油分離器)28に接線方向に接続している。このようにして吐出室26は吐出管18によって遠心力によって気体と液体とを分離する気液分離部28に連通しており、圧縮された吐出ガスは吐出室26から気液分離部28に入り、ここで高圧冷媒ガスと高温のオイルとに分離され、高圧冷媒ガスは、図示しない冷凍サイクルの高圧側へと送られる。後部ハウジング13には、吐出室26に隣接して高圧側貯油室29が設けられていて、気液分離部28の下部と連通しており、気液分離部28で分離された高温のオイルが一時的に高圧側貯油室29に貯溜する。
一方、外郭ハウジング1内をセンタケーシング21によって仕切られた電動機部3が収容された密閉空間S内の下部には、低圧側油溜り17が形成されている。なお、冷媒ガスの吸入室25は、センタケーシング21に設けた連通孔21aによって低圧側油溜り17が形成されている低圧側の密閉空間Sと連通しており、オイルがミスト状に混入している吸入冷媒ガスの一部は密閉空間S内に流入している。また、支持部材14には、複数の開口14aが設けられていて、支持部材14の電動機部と反対であって、支持部材14と外郭ハウジング1とで囲まれる空間S′及び低圧側溜り17に連通するようになっている。また、吸入パイプ(図示せず)は、低圧側密閉空間Sに接続するように配設してもよい。
固定スクロール23及び旋回スクロール22には、高圧側貯油室29内のオイルを旋回スクロール22のボス部22c内の背圧空間22dへと導入する給油通路7が形成されている。本発明においては、固定スクロール23側の第1給油通路72と旋回スクロール22側の第2給油通路73とは、間欠的に連通するようになっているが、この間欠給油機構については、後に説明する。更に、給油通路7は、本発明の特徴をなすものであり、後に、詳述する。
旋回スクロール22のボス部22c内の背圧空間22dに達したオイルは、シャフト4内のオイル通路42に流入する。シャフト4の主軸受部5に対応する部位には径方向の孔43が形成されている。したがって、オイル通路42内を流れるオイルの一部は、孔43を通って主軸受部5に供給され、主軸受部5の軸受を潤滑した後、センタケーシング21の中央の孔内面とシャフト4の外周面との微小な隙間を通って低圧側油溜り17へと流下する。
また、シャフト4の副軸受部6に対応する部位にも、シャフト4内のオイル通路42に連通する径方向の孔44が形成されている。したがって、オイル通路42内を流れるオイルの一部は、孔44を通って副軸受部6に供給され、副軸受部6の軸受を潤滑した後、芯出し部材15の中央の孔内面とシャフト4の外周面との微小な隙間を通って低圧側油溜り19へと流下する。
次に間欠給油機構について説明する。固定スクロール23の固定スクロール端板部23aに設けられる第1給油通路72の固定スクロール側穴23eが、旋回スクロール22に向けて開けられている。この場合、固定スクロール側穴23eは間欠給油絞り部に相当するものである。一方、旋回スクロール22の旋回スクロール端板部22aに設けられる第2給油通路73の旋回スクロール側穴22eが、固定スクロール23に向けて開けられている。固定スクロール側穴23eと旋回スクロール側穴22eとは、旋回スクロール22の旋回によって、間欠的に連通されるようになっている。したがって、固定スクロール側穴23eと旋回スクロール側穴22eとで、間欠給油機構を構成している。
次に本発明の特徴である給油通路7について説明する。給油通路7は、高圧側貯油室29を上流側として、パイプよりなる送油管71、固定スクロール端板部23aに形成された第1給油通路72及び旋回スクロール端板部22aに形成された第2給油通路73とより構成されている。第1給油通路72と第2給油通路73とは、上述したように旋回スクロール22の回転によって、間欠的に連通するようになっている。
送油管71は、容器1の外部に配置され、その一端は高圧側貯油室29の底部に接続し、他端は、第1給油通路72に接続している。なお、高圧側貯油室29の底部は、後部ハウジング13の一部である。送油管71の一端は、高圧側貯油室29の底面から突出量δだけ突出するように、その底部に連結されている。したがって、高圧側貯油室29の底面に堆積したオイル中の異物を送油管71が直接吸引するのを防止できる。
また、送油管71は、高圧側貯油室29と圧縮機構部2の第1給油通路72とを最短距離で結ぶことがないように、ループ状又はコイル状の曲げ部71aが設けられている。このように、送油管71に曲げ部71aを設けることで、高温オイルを冷却することができ、高温オイルの流入による吸入ガス過熱での効率低下を抑制できる。
また、送油管71の内径d2は、間欠給油絞り部である固定スクロール側穴23eの径d1よりも大きい。これにより、オイル中の異物によって、比較的に長い経路の送油管71が詰まることが防止できる。送油管71の下流となり間欠給油絞り部の上流となる固定スクロール通路(第1給油通路72)内には、フィルタ75が設置され、微少絞りとなる間欠給油絞り部への異物流入を防止している。
次に上記のように構成された本発明のスクロール圧縮機100の動作、作用について説明する。電動機部3に外部から電力が供給されると、回転子31が回転駆動し、それに伴いシャフト4が回転する。このシャフト4が回転することに伴いシャフト4の先端のクランク部41が所定の偏心量をもってシャフト4のまわりを回転し、クランク部41に連結された旋回スクロール22は旋回する。これにより、圧縮機構部2の作動が行われる。
圧縮機構部2の作動に伴う冷媒及びオイル(潤滑油)の流れは以下のように行われる。なお、本発明では、冷媒として好適には二酸化炭素(CO2)が使用される。
まず、圧縮機構部2の作動により、外部の冷凍サイクル系から吸入パイプを通って圧縮機構部2の吸入室25内に低圧の冷媒と低温のオイルの混合ガスが流入する。なお、吸入パイプから流入する冷媒は原則として気体である。この混合ガスは、圧縮機構部2の作動室27内に入り圧縮された後に吐出口23cから吐出室26内に吐出される。なお、吸入室25内の混合ガスの一部は、センタケーシング21の連通孔21aを通って低圧側密閉空間S内に流入する。
吐出室26内の圧縮された混合ガスは、吐出管18を通って気液分離部28に運ばれ、ここで高温の冷媒ガスと高温のオイルとに分離され、高温の冷媒ガスは外部の冷凍サイクル系に送られる。一方、高温のオイルは高圧側貯油室29に一時的に貯溜され、その後、送油管71、第1給油通路72及び第2給油通路73よりなる給油通路7を通って背圧室22dに供給される。なお、給油通路7の途中には、固定スクロール側穴23eと旋回スクロール側穴22eとからなる間欠給油機構が設けられていて、旋回スクロールの回転により第1給油通路72と第2給油通路73とが間欠的に連通することで、高圧側貯油室29から背圧室22dに送られるオイルが流量制御又は背圧流量制御される。背圧室22dに送給されたオイルは、シャフト4のオイル通路42を通って、主軸受部5及び副軸受部6に供給され、それらの軸受を潤滑する。オイル通路42から孔43を通って主軸受部5に供給される高温オイルは、その後主軸受部5の微小な隙間を通って低圧側油溜り17へと流下し、同様にオイル通路42から孔44を通って副軸受部6の微小な隙間を通って低圧側油溜り19へと流下する。
本発明においては、吐出管18が断熱間隙Gが形成されるようにして固定スクロール23に設けた吐出室26に接続しているので、吐出管18を通過する高温の吐出冷媒による熱影響により、吸入冷媒が加熱されて圧縮効率が低下することを防止できる。
また、高圧側貯油室29は、後部ハウジング13の側壁面を一杯に使用して高圧側貯油室29の側壁としているので、容積を充分に確保することができ、潤滑に使用されるオイル不足を生じることがなくなる。
上記作用効果に加えて、本発明では、従来のように送油管を容器内で隔壁に接続しないで、容器外を通って高圧側貯油室の底部に接続するようにしているので、高圧側貯油室の高圧によって接続部が変形し、オイル漏れを起こすような問題を解消することができる。また、送油管の一端は、高圧側貯油室の底面から突出するようにその底部に接続されているので、高圧側貯油室の底部に堆積したオイル内の異物を直接吸引することが防止でき、給油通路の異物による詰まりを回避できる。更には、送油管の内径を間欠給油絞り部の径より大きくすることで、送油管の異物による詰まりを一層防止することができる。
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態の圧縮機の断面図である。この第2実施形態では、高圧側貯油室29と圧縮機構部2の第1給油通路72とを結ぶ送油管71には、両者が最短距離で結ばれないようにV字状の曲げ部71aが設けられていて、この曲げ部71aには放熱を促進するために放熱フィン71bが設けられている。従って、高温オイルの冷却を一層効率良く行うことができる。その他の構成については、第1実施形態と同様であるので繰り返しの説明を省略する。この第2実施形態においても、第1実施形態と同様の作用効果を有するものである。
(第3実施形態)
図3は、本発明の第3実施形態の圧縮機の外観を示す、(a)正面図と(b)側面図である。この第3実施形態では、ループ状の曲げ部71aを有する送油管71は、容器1の外側部に設置されており、圧縮機構部2の近傍に配置されている。これにより、圧縮機100の搭載性が改善される。圧縮機100の内部構造は、第1実施形態と同様である。
近傍とする目的は圧縮機を単独で搭載可能な状態とすることであり、圧力容器の下方よりとりだされた配管が容器側面に沿って曲げ部を形成し、配管が容器表面とブラケット等で支持されていない状態は特に近傍と定義できる。本体と配管がブラケットで支持されていても圧縮機が単独で搭載可能な状態であれば近傍と定義される。
逆に近傍でない状態とは配管が熱交換器や他の機器を迂回または他の機器で支持される状態であり、単独での搭載が難である状態を意味する。
(第4実施形態)
図4は、本発明の第4実施形態の圧縮機の外観を示す、(a)正面図と(b)側面図である。この第4実施形態では、ループ状の曲げ部71aが容器1の外周を1周回するように送油管71が設置されていて、送油管71は圧縮機構部2の近傍に配置されている。この場合は、圧縮機100の据付スペースの増大を防止でき、搭載性が一層改善できる。圧縮機100の内部構造は、第1実施形態と同様である。
(第5実施形態)
図5は、本発明の第5実施形態の圧縮機の断面図である。第1実施形態では、吐出室26に直接隣接する形で後部ハウジング13に高圧側貯油室29が設けられているが、第5実施形態では、後部ハウジング13には、隔壁16が設けられていて、この隔壁16によって仕切られて高圧側貯油室29が形成されている。従って、圧縮機構部2(吐出室26)と隔壁16との間には、断熱空間S2が形成される。なお、隔壁16は、溶接によって後部ハウジング13に固着されている。このように、第5実施形態では、圧縮機構部2、特に吐出室26をカバーする弁カバー24、と高圧側貯油室29を形成する隔壁16との間に断熱空間S2が形成されるので、高圧側貯油室29に貯留される高温オイルによる熱影響により、吸入ガス冷媒が加熱されることもなく、圧縮効率の低下を防止できる。その他の構成は、第1実施形態と同様であるので繰り返しの説明を省略する。
(第6実施形態)
図6は、本発明の第6実施形態の圧縮機の断面図である。この第6実施形態でも第5実施形態と同様に後部ハウジング13には、隔壁16が設けられていて、この隔壁16によって仕切られて高圧側貯油室29が形成されており、圧縮機構部2(吐出室26)と隔壁16との間には、断熱空間S2が形成されている。また上述した実施形態では、送油管71が固定スクロール端板部23aに設けた第1給油通路72と高圧側貯油室27とを接続するように設けられているが、この第6実施形態では、固定スクロール端板部23aに設けた第1給油通路72を弁カバー24内に延長して第3給油通路74を設けて、送油管71の一端を第1給油通路72に代えて第3給油通路74に接続している。従って、第6実施形態では、給油通路7は、高圧側貯油室29を上流側として、順に容器1の外部に配置された送油管71、圧縮機構部の第3給油通路74、第1給油通路72及び第2給油通路73によって構成されている。なお、第6実施形態では、送油管71は容器1の外部であって、高圧側貯油室29と第3給油通路74とを略最短距離でつなぐように設けられている。
更に、上述した実施形態では、送油管71の下流であって間欠給油絞り部の上流となる第1給油通路72内にフィルタ75が設置されているが、このフィルタ75に代えて、気液分離部28の下部にフィルタ28fを設けることで、給油通路7への異物の流入を防止している。その他の構成は、第1実施形態と同様であるので繰り返しの説明を省略する。
本発明の第1実施形態の圧縮機の断面図である。 本発明の第2実施形態の圧縮機の断面図である。 本発明の第3実施形態の圧縮機の外観を示す、(a)正面図と(b)側面図である。 本発明の第4実施形態の圧縮機の外観を示す、(a)正面図と(b)側面図である。 本発明の第5実施形態の圧縮機の断面図である。 本発明の第6実施形態の圧縮機の断面図である。
符号の説明
100 スクロール圧縮機
1 外郭ハウジング(容器)
11 本体ハウジング
12 前部ハウジング
13 後部ハウジング
14 支持部材
16 隔壁
17 低圧側油溜り
18 吐出管
2 圧縮機構部
21 センタケーシング
22 旋回スクロール
22a 旋回スクロール端板部
22b 旋回スクロール羽根部
22d 背圧室
22e 旋回スクロール側穴(間欠給油機構)
23 固定スクロール
23a 固定スクロール端板部
23b 固定スクロール羽根部
23e 固定スクロール側穴(間欠給油機構、間欠給油絞り部)
25 吸入室
26 吐出室
27 作動室(圧縮室)
28 気液分離部(油分離器)
29 高圧側貯油室
3 電動機部
31 回転子
32 固定子
4 シャフト
42 オイル通路
5 主軸受部
6 副軸受部
7 給油通路
71 送油管
71a 曲げ部
71b 放熱フィン
72 第1給油通路
73 第2給油通路
74 第3給油通路
75 フィルタ
S 密閉空間
2 断熱空間
G 断熱隙間
δ 突出量

Claims (6)

  1. 作動媒体を圧縮する圧縮機構部(2)と、
    前記圧縮機構部(2)を収納する容器(1)と、
    前記圧縮機構部(2)の吐出側に設置され、作動媒体から分離された潤滑油を一時的に貯留する高圧側貯油室(29)と、
    を備えていて、前記高圧側貯油室(29)内の潤滑油を低圧側に環流し、前記圧縮機構部(2)等の摺動部の潤滑を行う圧縮機(100)において、
    高圧側から低圧側に環流する潤滑油が、前記容器(1)の外部を通って環流していることを特徴とする圧縮機。
  2. 前記高圧側貯油室(29)から前記圧縮機構部(2)へと至る潤滑油の給油通路(7)の一部を前記容器(1)の外部に設けた送油管(71)とし、前記送油管(71)が最短距離で結ばれず、曲げ部(71a)を有していることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  3. 前記容器内部が吐出圧より低い中間圧又は吸入圧であることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧縮機。
  4. 前記送油管(71)が、前記容器(1)表面の近傍に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の圧縮機。
  5. 前記送油管(71)の前記曲げ部(71a)に放熱フィン(71b)を設けたことを特徴とする請求項2に記載の圧縮機。
  6. 前記作動媒体がCO2冷媒である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の圧縮機。
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CZ306716B6 (cs) * 2012-05-24 2017-05-24 Mitsubishi Electric Corporation Hermetický rotační chladicí kompresor
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