JP4326569B2 - 圧縮機 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の構成によれば、オイルのサイクルへの流出を防ぎ、サイクル効率も向上させることができると共に、オイルを圧縮機内に貯留できるので、圧縮機の信頼性を向上させることができる。
また、特許文献2では、オイルセパレータを、圧縮機本体とは別体で構成したことで、特許文献1での課題は解決されるが、圧縮機、オイルセパレータ、アキュムレータが併設される構成となっており、体格が大きくなるという背反がある。
本発明は、上記背景から提案されたものであって、オイルセパレータを備えた圧縮機において、貯油量を確保すると共に、圧縮機の体格を小さくすることを目的とする。
また、高圧貯油室(39)を、ハウジング(11a)の軸方向一端側面と、一端側面の内部に配置され、一端側面と共に耐圧容器(14)を構成する第2ハウジングとによって形成されていることで、構造も簡単で強度上も問題はなく、小型化に寄与することができる。
これにより、ハウジング(11a)内の高圧貯油室(39)を、強度上問題のないものとすることができる。
これにより、高温の貯油が圧縮機構部(13)側と熱的に遮断することができるため、圧縮機構部(13)が温度上昇しても、吸入冷媒の加熱による、性能低下を来たすことはない。
これにより、オイルセパレータ(38)の下端と高圧貯油室(39)との間に配管を設ける必要はなく、製造コストを抑制することができる。
これにより、オイルセパレータ(38)を完全にハウジング(11a)と分離して配置することで、スペースの自由度が確保される。
これにより、圧縮機構部(13)が動作によって高温化しても、通過する冷媒に対して与える、熱的影響を抑制することができる。
これにより、圧縮機構部(13)が動作によって高温化しても、通過する冷媒に対して与える、熱的影響を抑制することができる。
これにより、冷媒が分離筒(46)内に流入する際、分離パイプ(47)をガイドとしてオイルを流下させて冷媒から分離する作用が促進される。
これにより、圧縮機構部(13)にオイルが戻される際、異物が混入することはない。
これにより、吸入冷媒加熱によって影響が大きい二酸化炭素において特に有効となる。
また二酸化炭素では体積流量小となり、遠心分離部を小さく構成でき、特に外部へ突出させても、外部配管同等で構成できるため、体格面でのデメリットが少なく有効である。
これにより、圧縮機構部(13)にオイルが戻される際、異物が混入することはない。
これにより、吸入冷媒加熱によって影響が大きい二酸化炭素において特に有効となる。
また二酸化炭素では体積流量小となり、遠心分離部を小さく構成でき、特に外部へ突出させても、外部配管同等で構成できるため、体格面でのデメリットが少なく有効である。
図1に示す圧縮機10はスクロール型圧縮機であり、この圧縮機10は、密閉容器11内に電動機部12と圧縮機構部13とを収容し、外部の冷媒回路からの冷媒を圧縮すると共に、圧縮された冷媒からオイルを分離して、外部の冷媒回路へ冷媒を戻すようにしたもので、圧縮機構部13などの可動部の構成部材に対し、運転に伴い、常時、オイルを供給回収する構成としている。
なお、この圧縮機10では、冷媒として二酸化炭素を用いるようにしている。二酸化炭素を冷媒とする場合、従来のフロン系冷媒と比較して効率上、より高圧化が必要であり、旋回スクロールと固定スクロールとが摺動する箇所に対する押圧力は過大なものとなるが、後述のように、運転時、常時、オイルを供給回収する構成としていることから、二酸化炭素を冷媒とすることを可能としている。
圧縮機10は、ハウジング11a内において支持部材15に固定された副軸受16と、主軸受17とによって略水平に支持されたシャフト18を、電動機部12によって回転するもので、このシャフト18の回転によって後述する圧縮機構部13を作動させる構成である。
また、円板部スクロール側端面19eと、可動スクロール21のボス部25が設けられた側の端面(以下、可動スクロール背面21aと称する)との間には、可動スクロール背面21aと円板部スクロール側端面19eとを摺動させるすべり軸受であるスラスト軸受30が配置されている。
また、吐出室32内には、固定スクロール23を軸方向に貫通する吐出口31を閉止することで、吐出された冷媒が逆流することを防止する吐出弁34が配置されている。
そのために、オイルの通路として吐出室32より下方の固定スクロール23に、貫通するようにオイル戻し通路40が形成されている。
またオイル通路42には、主軸受17及び副軸受16に対応する部位に径方向孔42a、42bがオイル通路42から分岐するように設けられている。
さらに、径方向孔42aの出口はシャフト18に設けられたシャフト溝18aに連通している。
また、真ん中の円筒19bには、シャフト18よりも上部のスラスト軸受30へオイルを導くため、シャフト18よりも上部において、径方向孔42aとスラスト軸受30とを連通させるオイル溝43が形成されている。
分離筒46上部側には、圧縮機構部13から吐出された冷媒を分離筒46内に接線方向に流入させる接続管37が接続される。
また分離筒46内の上部側には、外部冷媒回路(図示せず)にオイルが分離された冷媒を送り出す、分離パイプ47が装着されている。分離パイプ47は、上半部外径が、分離筒46内径に略等しく、下半部外径が分離筒46内径の略1/2程度としていて、この下半部外周面の位置において、接続管37が、分離筒46内壁の接線方向に冷媒が流入するように連通させている。
オイルセパレータ38の外径は、二酸化炭素の特徴である体積流量が小となる点を活かし、体格面で不利とならないよう図示されない外部配管の2倍以下におさえることにより、体格面で遜色ない構成としている。
そして、この際、ハウジング11a内の、耐圧容器14を構成する第2ハウジングと、圧縮機構部13の吐出室32を形成する遮蔽板33間に間隙部49が画成されている。
この送油管50は、固定スクロール23に、貫通するように形成されたオイル戻し通路40に連通接続されている。
圧縮機10の電動機部12を起動し、圧縮機構部13を作動させると、冷媒回路から還流される冷媒を、固定側渦巻26の最外周側に連通する吸入室(図示省略)に供給される。
吸入された冷媒は、可動側渦巻24と固定側渦巻26の噛み合いによって形成される複数の作動室22が、電動機部12のシャフト18が回転することによって、可動スクロール21が固定スクロール23に対して旋回して、体積を縮小することにより固定側渦巻26の最外周側に連通する吸入室(図示省略)に供給された冷媒を圧縮することができる。
この場合、冷媒には、圧縮機構部13における可動部を潤滑したオイルがミスト状に混在すると共に、高温高圧状態となる。また、以上のような動作により、圧縮機構部13は高温状態となる。
吐出管35を通過するときは、吐出管35外周が空間部36を介して固定スクロール23に設けているため、圧縮機構部13が動作によって固定スクロール23が高温化しても、通過する冷媒に対して与える、熱的影響を抑制することができる。
これにより、分離筒46内壁を進行することで、遠心力により、冷媒内のオイルが分離し、外部冷媒回路(図示せず)にオイルが分離された冷媒を送り出す一方、分離されたオイルは、分離筒46内壁を伝って流下し、分離筒46下端側のフィルタ48に至り、オイルから異物を除去することができ、高圧貯油室39における耐圧容器14にオイルを貯油することができる。
従って、貯油されたオイルには、異物が混入することはなく、圧縮機構部13に戻されるオイルによって圧縮機構部13がトラブルを起こすようなことはない。
なお、オイルセパレータ38における分離筒46下端側は、ハウジング11a内の高圧貯油室39内に位置させる構成としたことにより、分離筒46下端側から高圧貯油室39内に導く配管は不要であり、その分、製造コストを抑制することができる。
そして、ハウジング11a内の、耐圧容器14を構成する第2ハウジングと、圧縮機構部13の吐出室32を形成する遮蔽板33間には間隙部49が設けられているため、動作中の圧縮機構部13の高温化の影響を極力抑えることができる。
また、間隙部49にオイルがたまらないようにすれば伝熱面で特に効果的となる。
さらに、オイルは径方向孔42aの出口のシャフト溝18aに至り、径方向孔42aとスラスト軸受30とを連通させるオイル溝43に至り、スラスト軸受30へオイルを導くことができる。
スクロール収納部28に戻ったオイルは、可動スクロール21と固定スクロール23の摺動面に供給され、作動室22で冷媒と共に圧縮され、再びオイルセパレータ38によって冷媒から分離され、高圧貯油室39における耐圧容器14にオイルを貯油することができる。
また、冷媒が吐出管35を通過するときは、吐出管35外周が空間部36を介して固定スクロール23に設けているため、圧縮機構部13が動作によって固定スクロール23が高温化しても、通過する冷媒に対して与える、熱的影響を抑制することができる。
さらに、ハウジング11a内の、耐圧容器14を構成する第2ハウジングと、圧縮機構部13の吐出室32を形成する遮蔽板33間には、間隙部49が存在することで、これによって、圧縮機構部13側と熱的に遮断することができる。
このため、圧縮機構部13が温度上昇しても、吸入冷媒加熱の影響が高い二酸化炭素を冷媒として用いても、性能低下を来たすことはない。
本発明にかかる圧縮機10は、図2に示すような構成とすることもできる。
なお、この圧縮機10において、圧縮機構部13は、前述の圧縮機10と同様の構成としており、それらの説明は省略する。
この場合の圧縮機10においては、第1実施形態と異なる設置の仕方をするものである。すなわち、この圧縮機10は、ハウジング11a内の圧縮機構部13を駆動する電動機部12のシャフト18が鉛直方向となるようにしている。
従ってこの場合、高圧貯油室39における耐圧容器14は、第1実施形態の圧縮機10における耐圧容器14同様、肉厚がハウジング11aのそれに比較して厚く、外側の端部壁はハウジング11aの端部壁を、底面部としてハウジング11aの底部を閉止している。
この場合の耐圧容器14の内側の容器壁と、圧縮機構部13の吐出室32を形成する遮蔽板33間においても、間隙部49が形成されている。
一方、分離筒46の下端部側は、オイル回収管51を介し、耐圧容器14の側部上部から高圧貯油室39と連通するように接続している。
なおこの圧縮機10においても、吐出管35周囲は、空間部36を介して吐出室32からハウジング11a外へ貫通し、接続管37に接続している。
本発明にかかる圧縮機10は、また図3に示すような構成とすることもできる。
この場合の圧縮機10においても、第1実施形態の圧縮機10同様、高圧貯油室39は、圧縮機構部13に隣接して配置され、ハウジング11a内の一端側を構成している。
しかしながら、第1実施形態の圧縮機10における高圧貯油室39と異なり、独立して耐圧容器14で構成しているのではなく、ハウジング11aの一端側壁面を、ハウジング11aの他の壁面に比較して肉厚として、高圧貯油室39の外壁として構成している。
またこの場合、高圧貯油室39は、圧縮機構部13の固定スクロール23と、固定スクロール23における、吐出室32を形成する遮蔽板33が仕切りとなり、高圧貯油室39の容積を、さらに大容量としている。
なお、吐出室32からハウジング11a外部に抜ける吐出管35の外周にも、空間部36を設けている。
本発明にかかる圧縮機10は、さらに図4に示すような構成とすることもできる。
この場合の圧縮機10においては、オイルセパレータ38を構成する分離筒46は、ハウジング11aから離隔させて、搭載される車両本体に対応させて、所定の位置に設置できるようにしたものである。圧縮機構部13は、第1実施形態の圧縮機10と同様の構成としており、それらの説明は省略する。
ここでは、オイルセパレータ38は、ハウジング11a内において、圧縮機構部13の固定スクロール23に外側に向けて貫通形成した吐出管35から、長尺な接続管37を通じて、分離筒46上部側に、圧縮機構部13から吐出された冷媒を分離筒46内に接線方向に流入させるようにしている。
また分離筒46内の上部側には、外部冷媒回路(図示せず)にオイルが分離された冷媒を送り出す、分離パイプ47が装着されている。分離パイプ47は、第1実施形態の分離パイプ47と同構成のものである。
上半部外径が、分離筒46内径に略等しく、下半部外径が分離筒46内径の略1/2程度としていて、この下半部外周面の位置において、接続管37が、分離筒46内壁の接線方向に冷媒が流入するように連通させている。
そして、分離筒46下端側は、オイル回収管51を介し、ハウジング11a内である高圧貯油室39内に、耐圧容器14の上部から高圧貯油室39と連通するように接続している。
11 密閉容器
11a ハウジング
11b 第3円筒部
12 電動機部
13 圧縮機構部
14 耐圧容器
15 支持部材
16 副軸受
17 主軸受
18 シャフト
18a シャフト溝
19 ミドルハウジング
19a,19b,19c 円筒
19d 円板部
19e 円板部スクロール側端面
20 クランク機構
21 可動スクロール
21a 可動スクロール背面
22 作動室
23 固定クスロール
24 可動側渦巻
25 ボス部
26 固定側渦巻
27 クランク室
28 スクロール収納部
29 偏心部
30 スラスト軸受
31 吐出口
32 吐出室
33 遮蔽壁
34 吐出弁
35 吐出管
36 空間部
37 接続管
38 オイルセパレータ
39 高圧貯油室
40 オイル戻し通路
41、42 オイル通路
42a,42b 径方向孔
43 オイル溝
44 低圧貯油室
45 オイル戻し孔
46 分離筒
47 分離パイプ
48 フィルタ
49 間隙部
50 送油管
Claims (10)
- 冷媒を圧縮する圧縮機構部(13)をハウジング(11a)に内蔵し、このハウジング(11a)内部が吐出圧より低圧とした圧縮機(10)において、
前記圧縮機構部(13)により圧縮された冷媒からオイルを分離するオイルセパレータ(38)と、
前記オイルセパレータ(38)によって分離されたオイルを貯油する高圧貯油室(39)とを備え、
前記オイルセパレータ(38)は分離筒(46)と、
前記圧縮機構部(13)から吐出された冷媒を前記分離筒(46)内に接線方向に流入させる接続管(37)と、
前記分離筒(46)内の上部側に配置され、外部冷媒回路にオイルが分離された冷媒を送り出す、分離パイプ(47)とを備え、
前記分離筒(46)下部側は、前記高圧貯油室(39)内に連通する排出孔が設けられ、
前記高圧貯油室(39)は、前記圧縮機構部(13)に隣接して配置され、前記ハウジング(11a)の軸方向一端側面と、
前記一端側面の内部に配置され、前記一端側面と共に耐圧容器(14)を構成する第2ハウジングとによって形成され、
前記分離パイプ(47)は前記耐圧容器(14)の外部に設けられていることを特徴とする圧縮機。 - 前記ハウジング(11a)の軸方向一端側壁面を、前記ハウジング(11a)の他の壁面に比較して肉厚として、
前記一端側壁面を前記高圧貯油室(39)の外壁として構成したことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。 - 前記第2ハウジングと、前記圧縮機構部(13)との間に間隙が存在することを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
- 前記オイルセパレータ(38)の下端が、前記耐圧容器(14)内に位置することを特徴とする請求項1ないし3のうち、いずれか1つに記載の圧縮機。
- 前記オイルセパレータ(38)が完全に前記ハウジング(11a)の外部に位置することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の圧縮機。
- 前記圧縮機構部(13)から前記オイルセパレータ(38)に、前記圧縮機構部(13)を貫通する吐出管(35)を介して連絡接続し、
前記吐出管(35)は前記圧縮機構部(13)において吐出管(35)外周に空間部(36)を介して配管されていることを特徴とする請求項1ないし5記載のいずれか1つに記載の圧縮機。 - 前記圧縮機構部(13)から前記オイルセパレータ(38)に、前記圧縮機構部(13)を貫通する吐出管(35)を介して連絡接続し、
前記吐出管(35)は前記圧縮機構部(13)において吐出管(35)外周に断熱性素材を介して配管されていることを特徴とする請求項1ないし5記載のいずれか1つに記載の圧縮機。 - 前記接続管(37)は前記ハウジング(11a)を貫通し、前記分離筒(46)上部側に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
- 前記排出孔には、オイルに混入した異物を除去するフィルタ(48)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
- 冷媒として二酸化炭素を用いることを特徴とする請求項1ないし9のうち、いずれか1つに記載の圧縮機。
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KR101811390B1 (ko) * | 2016-11-15 | 2017-12-21 | 이래오토모티브시스템 주식회사 | 오일 분리기를 구비하는 사판식 압축기 |
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